JPH0717246A - 車両用ドアのロッド防護装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて簡単な構造によりノブロッドを防護す
ることを可能とする。 【構成】 ドアインナーパネル（３）に固定されたドア
ロックと、ロックノブを有したドアインサイドハンドル
と、ドアインナーパネル（３）に設けられた貫通穴（１
３）と、貫通穴（１３）から挿通され、ドアインサイド
ハンドルとドアロックとを解除操作可能に連結するイン
サイドハンドルロッド（１５）、及びロックノブとドア
ロックとをロック解除可能に連結するノブロッド（１
７）と、両パネル（３，５）間に配索され、各種機能部
品に接続されるハーネスとを備え、貫通穴（１３）の上
縁部側（１３ａ）でドアインナーパネル（３）に、ドア
アウターパネル（５）側へ突設されノブロッド（１５）
の上部を覆うインナーフランジ（２５）を一体に設け、
インナーフランジ（２５）の先端側（２５ａ）に、ハー
ネスの一部（３１ａ）を固定したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、自動車等に用いられ
る車両用ドアに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の車両用ドアとしては、例えば、図
４，図５に示すものがある。この図４(a) は、自動車用
ドアとしてのリヤドア１の断面図であり、図５のIV−IV
線矢視におけるものであり、図５は、車室外側から見た
一部省略の透視図である。この図４，図５のように、リ
ヤドア１はドアインナーパネル３及びドアアウターパネ
ル５とでパネル構成されている。

【０００３】前記両パネル３，５間で前記ドアインナー
パネル３にドアロック７が固定されている。また、前記
ドアインナーパネル３の車室内側の面３ａには、ドアイ
ンサイドハンドル９が設けられている。ドアインサイド
ハンドル９には、ロックノブ１１が備えられている。ま
た、ドアロック７と、ドアインサイドハンドル９との間
で、前記ドアインナーパネル３には、貫通穴としての作
業穴１３が設けられている。そして、前記ドアインサイ
ドハンドル９は、インサイドハンドルロッド１５によ
り、前記ロックノブ１１は、ノブロッド１７により、そ
れぞれ前記ドアロック７に連結されている。なお、前記
両ロッド１５，１７は、作業穴１３に挿通され、ドアイ
ンナーパネル３の一側面３ａから他側面３ｂに図６のよ
うに至るのである。

【０００４】従って、ドアインサイドハンドル９を操作
することによってインサイドハンドルロッド１５を介
し、ドアロック７を解除することができる。また、ロッ
クノブ１１を操作することによってノブロッド１７を介
し、ドアロック７をロック解除することが可能である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構造の場合、ドアウインドウパネル１９と、ウエ
ザーストリップ２１との間から薄い長尺部材２３を挿入
して、その先端に設けたフック部２４を図４(b）のよう
にノブロッド１７に係合させることが可能である。この
ため、長尺部材２３によってノブロッド１７を引き、ド
アロック７をロックノブ１１の操作なくロック解除する
ことができる。

【０００６】このため、一般的にはノブロッド１７を長
尺部材２３の挿入に対して防護にするようなプロテクタ
が必要となる。

【０００７】しかし、特別な防護プロテクタを設ける
と、部品点数が増加し、部品管理が煩雑になると共に、
取り付けに手間を要し、コスト高を招く原因となる。

【０００８】そこで、この発明は、特別な防護プロテク
タを設けることなく、極めて簡単な構造によってノブロ
ッド等を防護することのできる車両用ドアのロッド防護
装置の提供を目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】ドアインナーパネル及び
ドアアウターパネル間で前記ドアインナーパネルに固定
されたドアロックと、前記ドアインナーパネルの車室内
側の面に取り付けられ、ロックノブを有したドアインサ
イドハンドルと、前記ドアロックとドアインサイドハン
ドルとの間で前記ドアインナーパネルに設けられた貫通
穴と、前記貫通穴を挿通され、前記ドアインサイドハン
ドルとドアロックとを解除操作可能に連結するインサイ
ドハンドルロッド、及び前記ロックノブとドアロックと
をロック解除可能に連結するノブロッドと、前記両パネ
ル間に配索され、各種機能部品に接続されるハーネスと
を備え、前記ドアインナーパネルに、前記貫通穴の上縁
部側で前記ドアアウターパネル側へ突出し前記ノブロッ
ドの上側を覆うインナーフランジを一体に設け、前記イ
ンナーフランジの先端側に、前記ハーネスの一部を固定
したことを特徴とする。

【００１０】

【作用】上記構成によれば、貫通穴の上縁部側でドアア
ウターパネル側へ突出したインナーフランジと、このイ
ンナーフランジの先端側に固定したハーネスの一部によ
ってノブロッドを防護することができる。しかも、イン
ナーフランジは、ドアインナーパネルと一体に設けてい
るため特別な部品を必要とすることがない。更に、イン
ナーフランジをハーネスの固定に利用することができ
る。

【００１１】

【実施例】以下この発明の実施例を説明する。

【００１２】図１は、車両用ドアとしてリヤドア１を示
し、例えば図４と同位置における断面図である。従っ
て、図４と同一構成部分には同符号を付して重複した説
明は省略する。

【００１３】一方、この発明の実施例では、貫通穴とし
ての作業穴１３の上縁部１３ａ側で、ドアインナーパネ
ル３にインナーフランジ２５が一体に設けられドアアウ
ターパネル５側へ突出している。このインナーフランジ
２５は、前記ノブロッド１７及びインサイドハンドルロ
ッド１５の上部側を覆うものであり、その長さは種々選
択可能である。

【００１４】この実施例では、例えばインナーフランジ
２５の先端２５ａと、インサイドハンドルロッド１５等
を結ぶ直線Ｓが、ドアトリム２７に固定されたウエザー
ストリップ２９の下端２９ａを通るような大きさとなっ
ている。

【００１５】更に、前記インナーフランジ２５の先端２
５ａ側には、ハーネス３１の一部３１ａが固定されてい
る。

【００１６】ハーネスの一部３１ａは、インナーフラン
ジ２５に設けた取付孔２５ｂにハーネスの一部３１ａに
取付けたクリップ３３を係合させ、その取付けを行なっ
ている。

【００１７】図２は、リヤドア１を車室外側から見てイ
ンナーフランジ２５等を透視したものである。この図２
のように、インナーフランジ２５は、作業穴１３の上縁
部１３ａの全体に亘って設けられている。そして、ハー
ネス３１の一部３１ａは、インナーフランジ２５に沿っ
て配索され、２箇所程度で前記固定が行なわれている。

【００１８】また、ドアインナーパネル３のウエスト部
３ｃに、作業穴１３の前方部においてインナーウエスト
レインフォース３５が設けられている。

【００１９】更に、ウインドウパネル１９のガイドとな
るパーテイションサッシュ３７は、作業穴１３の直後に
位置している。

【００２０】３８は嵌め殺しのドアウインドウパネルで
ある。

【００２１】図３は、インナーフランジ２５と、両ロッ
ド１５，１７との関係を平面から見た横断面図である。
この図３のように、両ロッド１５，１７は、作業穴１３
を介してドアインナーパネル３の一側面３ａから他側面
３ｂへ挿通され、作業穴１３の部分において、インナー
フランジ２５により上部が覆われている。

【００２２】更に、作業穴１３から他側面３ｂへ挿通さ
れた直後の部分では、パーテーションサッシュ３７が両
ロッド１５，１７を覆う形状となっている。

【００２３】従って、両ロッド１５，１７は、ドアイン
ナーパネル３の他側面３ｂにおいて上部のウエザースト
リップ２１側に対し、略全体が覆われた構造となってい
る。

【００２４】次に、作用を説明する。

【００２５】ドアアウターパネル５のウエザーストリッ
プ２１と、ドアウインドウパネル１９の間から図１のよ
うに長尺部材２３を差し込んだ場合、両ロッド１５，１
７は、インナーフランジ２５とハーネス３１の一部３１
ａとによって防護され、長尺部材２３のフック部２４を
ノブロッド１７等に掛けることが不可能となり、防盗性
が向上する。しかも、両ロッド１５，１７をドアインナ
ーパネル３と一体のインナーフランジ２５及び必要部品
であるハーネス３１の一部３１ａによって防護する構造
であるため、特別な防護プロテクタを不要とし、構造が
極めて簡単となる。

【００２６】インナーフランジ２５は、ハーネス３１の
一部３１ａの固定用ブラケットとして共用しているた
め、更に部品点数を削減することができる。

【００２７】上記構造において、インナーフランジ２５
の端部をパーテーションサッシュ３７により近づけるよ
うに延長すれば、作業穴１３と、パーテーションブラケ
ット３７との間において、両ロッド１５，１７をより完
全に防護することができる。

【００２８】なお、ドアインサイドハンドル９を操作す
れば、インサイドハンドルロッド１５を介して、ドアロ
ック７を解除することができ、また、ロックノブ１１を
操作すれば、ノブロッド１７を介してドアロック７のロ
ック解除を行なうことができるのは上記同様である。

【００２９】

【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の構
成によれば、特別な防護プロテクタを設けることなくノ
ブロッド等を防護することができ、部品点数が増加する
ことなく、取付作業の手間も不要とし、極めて簡単な構
造により、コスト増を抑制することができる。

【００３０】さらに、インナーフランジは、ハーネスの
一部の固定用ブラケットとしても共用しているため、さ
らに部品点数の低減を図り、コスト減を図ることが可能
となっている。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例に係り、図２のI −I 線矢
視断面図である。

【図２】リヤドアを車室外側から見た一部省略の透視図
である。

【図３】インナーフランジと、ノブロッド等との関係を
示す横断面図である。

【図４】従来例に係り、(a) は図５のIV−IV線矢視断面
図であり、(b) はフック部を備えた長尺部材の説明図で
ある。

【図５】リヤドアを車室外側から見た一部省略の透視図
である。

【図６】ノブロッド等を平面から見た横断面図である。

【符号の説明】

１ リヤドア（車両用ドア） ３ ドアインナーパネル ５ ドアアウターパネル ７ ドアロック ９ ドアインサイドハンドル １１ ロックノブ １３ 作業穴（貫通穴） １３ａ 上縁部 １５ インサイドハンドルロッド １７ ノブロッド ２５ インナーフランジ ２５ａ 先端 ３１ａ ハーネスの一部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドアインナーパネル及びドアアウターパ
   ネル間で前記ドアインナーパネルに固定されたドアロッ
   クと、 前記ドアインナーパネルの車室内側の面に取り付けら
   れ、ロックノブを有したドアインサイドハンドルと、 前記ドアロックとドアインサイドハンドルとの間で前記
   ドアインナーパネルに設けられた貫通穴と、 前記貫通穴を挿通され、前記ドアインサイドハンドルと
   ドアロックとを解除操作可能に連結するインサイドハン
   ドルロッド、及び前記ロックノブとドアロックとをロッ
   ク解除可能に連結するノブロッドと、 前記両パネル間に配索され、各種機能部品に接続される
   ハーネスとを備え、 前記ドアインナーパネルに、前記貫通穴の上縁部側で前
   記ドアアウターパネル側へ突出し前記ノブロッドの上側
   を覆うインナーフランジを一体に設け、 前記インナーフランジの先端側に、前記ハーネスの一部
   を固定したことを特徴とする車両用ドアのロッド防護装
   置。