JPH07171887A - 樹脂成形品の端部処理方法 - Google Patents

樹脂成形品の端部処理方法

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JPH07171887A
JPH07171887A JP5320032A JP32003293A JPH07171887A JP H07171887 A JPH07171887 A JP H07171887A JP 5320032 A JP5320032 A JP 5320032A JP 32003293 A JP32003293 A JP 32003293A JP H07171887 A JPH07171887 A JP H07171887A
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JP
Japan
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end portion
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resin molded
molded product
mold
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Application number
JP5320032A
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English (en)
Inventor
Katsuyuki Miura
克幸 三浦
Yukio Daiho
幸男 大保
Muneharu Kato
宗春 加藤
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Kanto Jidosha Kogyo KK
Toyota Motor Corp
Toyota Motor East Japan Inc
Original Assignee
Kanto Jidosha Kogyo KK
Toyota Motor Corp
Kanto Auto Works Ltd
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Publication date
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】トリミングや別部材による覆い隠しを極力必要
とすることなく、見栄えよく端部を処理する。 【構成】端部31が軟化状態の間に金型1、5、6によ
り端部31の本体部30との境界近傍にヒンジ部31a
を形成する。次いで、端部31をヒンジ部31aで倒し
込み、端部31を本体部30に接合する。こうして、樹
脂成形品の本体部30からフランジ状に突出するバリと
なる端部31を処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂成形品の本体部か
らフランジ状に突出するバリとなる端部を処理する方法
に関する。この処理方法はブロー成形方法、射出成形方
法、圧縮成形方法等に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】従来、パリソンの一部を意匠等の目的の
ために積層構造とし、積層構造部分と非積層構造部分と
を分割金型のピンチオフランドにより挟持してピンチオ
フを形成し、この後ブローすることにより中空の樹脂成
形品を製造するブロー成形方法が知られている(特開昭
64−34720号公報、特開昭60−21229号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のブ
ロー成形方法では、ピンチオフによりパリソンを食い切
らなければピンチオフテールが生じてしまう。また、一
般的なブロー成形方法、射出成形方法等においても、分
割金型のパーティングラインによって端部が生じてしま
う。これらピンチオフテール等の端部は、樹脂の硬化後
に樹脂成形品の本体部からフランジ状に突出してバリと
して残留してしまうため、樹脂成形品を完成させるため
には、後工程においてバリ取り作業により、バリを本体
部から除去する必要がある。
【0004】例えば、ドアトリム、インストルメントパ
ネル、コンソールボックス等の樹脂成形品を製造すべ
く、図18に示すように、パリソン90の一部表面に発
泡層91を積層し、この発泡層91の表面に表皮層92
を積層し、これを左型93及び右型94を用いてブロー
成形する場合、まず右型94のピンチオフランド94a
によりピンチオフを形成し、この後ブローする。これに
より図18の状態となる。こうして得られる樹脂成形品
では、図19に示すように、ピンチオフにより生ずるピ
ンチオフテール95がパリソン90等の硬化後にバリと
して樹脂成形品の本体部96からフランジ状に突出して
残留してしまう。これらピンチオフテール95により生
ずるバリは、樹脂成形品を完成させるため、通常、まず
ピンチオフランド94aの挟持により本体部96との境
界近傍に生ずるヒンジ部95aで揺動疲労させることに
より本体部96から除去され、この後やすりやグライン
ダですり落とされ、この跡がバフがけされる。これによ
り、表面の一部に発泡層91を介した表皮層92をもつ
中空の樹脂成形品が製造される。
【0005】しかしながら、上記のようにバリ取り作業
を行うと、ヒンジ部95aの回動による除去時には、図
20に示すように、樹脂成形品の表面に発泡層91及び
表皮層92の内部が露出してしまう。この跡は、例えや
すりがけ等のトリミングをしても非常に見栄えの悪いも
のとなってしまうため、別部材によって覆い隠すことも
なされる。このように、ピンチオフテール95等の端部
が表皮層92等の意匠面と、この意匠面の裏側に位置す
るパリソン90の非意匠面とを有する場合には、端部の
処理跡が特に見苦しくなる。
【0006】本発明は、上記従来の不具合に鑑みてなさ
れたものであって、トリミングや別部材による覆い隠し
を極力必要とすることなく、見栄えよく端部を処理する
ことのできる樹脂成形品の端部処理方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の樹脂成形品の端
部処理方法は、樹脂成形品の本体部からフランジ状に突
出するバリとなる端部を処理する方法であって、前記端
部が軟化状態の間に金型により該端部の前記本体部との
境界近傍にヒンジ部を形成するヒンジ部形成工程と、該
端部を該ヒンジ部で倒し込み、該端部を該本体部に接合
する接合工程と、を有することを特徴とする。
【0008】本発明の端部処理方法では、端部が意匠面
と該意匠面の裏側に位置する非意匠面とをもつ場合、接
合工程において、該非意匠面が本体部側になるように該
端部を該ヒンジ部で倒し込み、該非意匠面と対向する該
本体部に該非意匠面を接合することが好ましい。また、
本発明の端部処理方法では、接合工程を端部及び本体部
の少なくとも一方が軟化状態の間に行うことが好まし
い。端部と本体部との接合を接着、溶着により行うこと
もできる。
【0009】さらに、本発明の端部処理方法では、ヒン
ジ部形成工程において、端部の厚さ分だけ本体部の端部
被接合部を凹設することが好ましい。
【0010】
【作用】一般的なブロー成形方法、射出成形方法、圧縮
成形方法等において、本体部からフランジ状に突出する
端部は、ヒンジ部形成工程において、軟化状態の間に金
型により本体部との境界近傍にヒンジ部が形成される。
このとき、軟化状態で行えば、ヒンジ部は薄肉化され
る。そして、この端部は、接合工程において、ヒンジ部
で倒し込まれ、本体部に接合される。
【0011】端部が意匠面と非意匠面とを有する場合、
接合工程においては、非意匠面が本体部側になるように
端部がヒンジ部で倒し込まれ、非意匠面と対向する本体
部に非意匠面が接合される。また、接合工程を端部及び
本体部の少なくとも一方が軟化状態の間に行う場合に
は、軟化状態の樹脂が被接合面に押圧され、被接合面の
表面形状にならう状態にて固化し、接合が完了する。
【0012】さらに、ヒンジ部形成工程において、端部
の厚さ分だけ本体部の端部被接合部を凹設した場合に
は、接合部分の表面が他の樹脂成形品の表面と面一とな
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例を図面を参
照しつつ説明する。 (実施例1)実施例1の端部処理方法は、図1〜4に示
す金型で行われるブロー成形方法に用いたものである。
【0014】金型の左型1には、図1に示すように、キ
ャビティCの一部が形成され、キャビティCの上部は端
面から凹設されたバリ形成部2と連通されている。バリ
形成部2の両脇には傾斜ピン3、3が傾斜角θ(図2参
照)で突設され、バリ形成部2の上方には端面から余肉
部4が凹設されている。また、金型の右型5にもキャビ
ティCの一部が形成され、右型5内にはキャビティCの
一部を形成する可動コア6が上下動可能に収容されてい
る。可動コア6の下端には端面から球面状にヒンジ形成
部7が突設されており、ヒンジ形成部7の上方には端面
からピンチオフランド8が突設されている。型閉状態の
ヒンジ形成部7は、型閉状態のバリ形成部2の下端と所
定の距離(実施例では数mm)をおいて整合されてお
り、ピンチオフランド8はバリ形成部2の上方の端面と
で樹脂を食い切るように整合されている。ヒンジ形成部
7とピンチオフランド8との間の端面内には図示しない
ジャケットにより熱油が循環されている。また、ピンチ
オフランド8の両脇には傾斜ピン3、3と整合する傾斜
穴9、9が貫設され、ピンチオフランド8の上方には端
面から余肉部10が凹設されている。この余肉部10は
余肉部4と整合されている。なお、可動コア6の下端に
は右型5との間に抜き角部が形成され、これにより脱型
時のアンダーカットが防止されている。
【0015】左型1は図示しないダイベースに固定さ
れ、右型5は図示しない油圧シリンダにより左型1に接
近可能になされている。上記金型を用い、ブロー成形方
法により樹脂成形品を成形する。まず、図2に示すよう
に、ダイヘッドより射出が完了した一対の軟化状態にあ
るシート状のパリソン20を左型1、可動コア6及び右
型5のキャビティCに介在させる。このとき、一方のパ
リソン20の表面に発泡層21を積層し、この発泡層2
1の表面に表皮層22を積層する。表皮層22の表面が
樹脂成形品の意匠面となり、パリソン20の表面及び裏
面が非意匠面となる。また、左型1と可動コア6との間
に、発泡層21等を積層したパリソン20の端部と発泡
層21等を積層しないパリソン20の端部とを介在させ
る。
【0016】「ヒンジ部形成工程」そして、油圧シリン
ダを伸長させることにより右型5を左方向に移動させ、
型閉めを行う。これにより、軟化状態にあるパリソン2
0には、図3に示すように、可動コア6が左型1に接近
しつつ傾斜ピン3、3に沿って下方に移動するため、可
動コア6のピンチオフランド8が左型1の端面に当接し
てピンチオフが形成され、ピンチオフにより食い切られ
ると同時にシールされる。また、可動コア6の下方への
移動により、軟化状態のパリソン20にはヒンジ形成部
7と当接して端部31の本体部30との境界近傍に厚さ
数mmのヒンジ部31aが形成される。また、パリソン
20等が軟化状態の間にパリソン20に凹部20aが凹
設される。この凹部20aの深さは、可動コア6の下方
への移動量Hにより、バリ形成部2内に残留するパリソ
ン20等の厚さ分に設定されている。ここでは、可動コ
ア6の左方向のストロークLと、傾斜ピン3、3の傾斜
角θとから、 H=L・tanθ に設定されている。この後ブローする。これにより図3
の状態となる。
【0017】次いで、油圧シリンダを縮小させることに
より右型5を右方向に移動させ、型開きを行う。これに
より、図4に示すように、可動コア6が左型1から離反
されつつ傾斜ピン3、3に沿って上方に移動する。こう
して得られる未だ軟化状態の樹脂成形品では、ピンチオ
フにより食い切られた位置とヒンジ形成部7により押圧
された位置との間に、本体部30からフランジ状に突出
する端部31が形成される。このとき、ヒンジ形成部7
が球面状であるため、端部31の切断は防止されてい
る。
【0018】「接合工程」この樹脂成形品を金型から脱
型し、図5に示すように、非意匠面であるパリソン20
の裏面が凹部20a側になるように端部31をヒンジ部
31aで倒し込む。そして、図6に示すように、非意匠
面と対向する凹部20aに非意匠面を接合する。このと
き、ヒンジ形成部7とピンチオフランド8との間の端面
内に熱油が循環されていることにより、端部31の非意
匠面が未だ軟化状態であるため、非意匠面と凹部20a
の表面との間に接着剤の塗布等を行うことなく、端部3
1と本体部30とが容易に接合される。
【0019】こうして、成形品の設計上の理由によるピ
ンチオフ部の位置は意匠に制約されることがなくなる。
また、表面に端部31の内部が露出されず、また端部3
1の意匠面が現れ、さらに表面が面一の優れた見栄えの
樹脂成形品が得られる。したがって、この端部処理方法
によれば、トリミングや別部材による覆い隠しを極力必
要とすることなく、見栄えよく端部31を処理すること
ができるため、極めて見栄えのよい樹脂成形品を安価に
製造することが可能となる。
【0020】また、この方法によれば、端部31と凹部
20aとの間に接着剤の塗布等を行う必要がなくなるた
め、端部31と本体部30との接合を容易に行うことが
できる。なお、図7に示すように、金型のアンアーカッ
トにより、端部31の非意匠面側に凸部31bを設け、
凹部20aに凸部31bをはめ込み可能な凹部20bを
設けることもできる。この場合、端部31をヒンジ部3
1aで倒し込むことにより、図8に示すように、凸部3
1bが凹部20bにはめ込まれ、より強力に端部31を
本体部30に接合することができる。
【0021】さらに、従来、表皮張り込み成形や多層成
形の場合、意匠、表皮層の伸び率、製品形状等の理由に
より、分割金型のパーティングラインの設定位置に限界
があった。このため、ブロー穴の設定に限界を生じ、ブ
ロー穴の設定限界から偏肉を避けられないことが多かっ
た。しかし、実施例1の方法によれば、端部を見栄えよ
く処理することができることから、パーティングライン
の設定位置が比較的自由になるため、ブロー穴の設定位
置も比較的自由になり、偏肉を多少なりとも避けること
ができる。
【0022】すなわち、図9(A)に示すように、外観
の意匠上の制約から樹脂成形品のA部を広くとる必要が
あるとき、パーティングラインPLを図のように設定す
る。また、図9(B)に示すように、偏肉を多少なりと
も避けることが可能な位置にパーティングラインPLを
設定し、最も長いパーティングラインPLと直角に凹部
34を凹設する。そして、パーティングラインPLに沿
って生じた端部のうち、最も長い端部35を実施例1と
同様に残し、他の端部は従来と同様に除去する。かかる
端部35を実施例1と同様に凹部34に倒し込み、接合
する。これにより、偏肉を多少なりとも避けることがで
きるとともに、図9(C)に示すように、パーティング
ラインPLによる端部の跡及びブロー穴33の跡を隠す
ことができる。
【0023】なお、端部の場合は、端部が固化した後に
接着剤を塗布することにより、接合する方法、スタンピ
ングスクリュー等により締付固定する方法、アンダーカ
ット形状に被接合部(成形品側)を形成し、はめ込みに
より端部を接合する方法など、種々の態様が可能であ
る。 (実施例2)実施例2の端部処理方法は、図10〜12
に示す金型で行われる低圧射出成形方法に用いたもので
ある。
【0024】金型の下型11には、キャビティCの一部
が形成され、キャビティCは上方へ屈曲されている。下
型11の上端には左右方向に移動可能に可動コア12が
装備され、可動コア12の左端面はキャビティCの上端
を形成している。また、金型の上型13にもキャビティ
Cの一部が形成され、下型11と可動コア12との水平
境界面に向けてキャビティCの厚さを狭める球面状のヒ
ンジ形成部14が突設されている。また、上型13に
は、下降により可動コア12を右方向に移動させる案内
面13aが形成されている。
【0025】下型11は図示しないダイベースに固定さ
れ、上型13は図示しない油圧シリンダにより上下動可
能になされているとともに、左右方向に移動可能になさ
れている。この金型を用い、低圧射出成形方法により樹
脂成形品を成形する。 「ヒンジ部形成工程」まず、図10に示すように、キャ
ビティCの下面に表皮材25を載置し、第1型閉め後、
キャビティC内に溶融樹脂26を射出する。表皮材25
の表面が樹脂成形品の意匠面となり、溶融樹脂26の裏
面が非意匠面となる。これにより、ヒンジ形成部14が
下型11と可動コア12との水平境界面近傍においてキ
ャビティCの厚さを狭めるため、溶融樹脂26に厚さ数
mmのヒンジ部26aが凹設される。また、ヒンジ形成
部14から上方は、本体部36からフランジ状に突出す
る端部37になる。
【0026】「接合工程」次いで、上型13をやや左方
向に移動させた後、上型13を上方に移動させ、第1型
開きを行う。これにより、図11に示すように、可動コ
ア12は、内装するばねに付勢されつつ上型13の案内
面13aに案内されるため、左方向に移動する。こうし
て得られる未だ軟化状態の樹脂成形品では、端部37に
おいて、非意匠面である溶融樹脂26の裏面が非意匠面
である溶融樹脂26の裏面側になるように端部37がヒ
ンジ部26aで倒される。
【0027】この後、上型13を下降させ、第2型閉め
を行う。これにより、図12に示すように、ヒンジ部2
6aで倒された端部37が上型13に押圧されるため、
端部37の倒し込みが完了する。また、このとき、溶融
樹脂26が未だ軟化状態であるため、非意匠面と非意匠
面との間に接着剤の塗布等を行うことなく、容易に接合
が終了する。
【0028】この樹脂成形品を金型から脱型すれば、図
13に示すように、表面に端部37の内部が露出され
ず、また端部37の意匠面が現れた優れた見栄えの樹脂
成形品が得られる。したがって、この端部処理方法によ
っても、実施例1と同様の効果が得られる。また、この
方法では、端部37の倒し込みを金型によって行うこと
ができるため、樹脂成形品の製造が容易になる。 (実施例3)実施例3の端部処理方法は、図14〜17
に示す金型で行われる低圧射出圧縮成形方法に用いたも
のである。
【0029】金型の下型15には、キャビティCの一部
が形成され、キャビティCは上方へ屈曲されている。下
型15の屈曲部位は多孔質金属(実施例では、新東工業
(株)製、登録商標「ポーセラックス」)16により形
成されており、この多孔質金属16には下型15に貫設
された往路15a及び復路15bを介してホース16
a、16bにより高温の不活性熱媒体(実施例では、住
友3M(株)製、登録商標「フロリナート」)が矢印の
ように流通されている。また、往路15a及び復路15
bにはキャビティCの上端に連通する吸引路15cが貫
設されている。さらに、下型15の上端には油圧シリン
ダ17aにより左右方向に移動可能な第1可動コア17
が装備され、第1可動コア17の左端面はキャビティC
の上端を形成している。
【0030】また、金型の上型18にもキャビティCの
一部が形成され、下型15の屈曲部位に向けて図示しな
い油圧シリンダにより上下動可能な第2可動コア19が
装備され、この第2可動コア19の第1可動コア17側
にはキャビティCの厚さを狭めるヒンジ形成部18aが
突設されている。下型15は図示しないダイベースに固
定され、上型18は図示しない油圧シリンダにより上下
動可能になされている。この金型を用い、低圧射出圧縮
成形方法により樹脂成形品を成形する。
【0031】「ヒンジ部形成工程」まず、図14に示す
ように、キャビティCの下面に表皮材27を載置し、表
皮材27上にだんご状又はシート状に射出された溶融樹
脂28を載置する。表皮材27の表面が樹脂成形品の意
匠面となり、溶融樹脂28の裏面が非意匠面となる。そ
して、上型18及び第2可動コア19を下降させ、予備
賦形を行う。これにより、ヒンジ形成部18aが下型1
5との間においてキャビティCの厚さを狭めるため、溶
融樹脂28に厚さ数mmのヒンジ部28aが凹設され
る。また、ヒンジ形成部18aから上方は本体部38か
らフランジ状に突出する端部39になり、本体部38の
第2可動コア19と当接していた部位は端部被接合部3
8aとなる。このとき、ヒンジ部28a及び端部被接合
部38aの固化を抑制するため、高温の不活性媒体がホ
ース16aから往路15aを経て多孔質金属16に供給
され、多孔質金属16からは復路15bを経てホース1
6bによりドレンに導かれている。この後、図15に示
すように、上型18及び第2可動コア19を上昇させ
る。このとき、端部39が下型15から剥離することを
防止するため、ホース16aを閉じることにより、復路
15bの負圧で吸引路15cを負圧にし、端部39を吸
引する。
【0032】「接合工程」次いで、図16に示すよう
に、ホース16bを閉じ、ホース16aを開けることに
より、往路15aの正圧で吸引路15cを正圧にして端
部39を離型させるとともに、第1可動コア17を左方
向に移動させる。これにより、未だ軟化状態の樹脂成形
品では、端部39において、非意匠面である溶融樹脂2
8の裏面が非意匠面である溶融樹脂28の裏面側になる
ように端部39がヒンジ部28aで倒される。そして、
第1可動コア17を右方向に移動させる。
【0033】この後、図17に示すように、上型18を
下降させ、本成形を行う。これにより、ヒンジ部28a
で倒された端部39が上型18及び第2可動コア19に
押圧されるため、端部39の倒し込みが完了する。この
際、金型転写性、ガス抜きを目的として、ホース16a
を閉じ、ホース16aを開けることにより、復路15b
及び吸引路15cを負圧にし、減圧吸引を行う。また、
このとき、溶融樹脂28が未だ軟化状態であるため、非
意匠面と非意匠面との間に接着剤の塗布等を行うことな
く、容易に接合が終了する。
【0034】この樹脂成形品を金型から脱型すれば、表
面に端部39の内部が露出されず、また端部39の意匠
面が現れた優れた見栄えの樹脂成形品が得られる。した
がって、この端部処理方法によっても、実施例1と同様
の効果が得られる。また、この方法では、端部39の倒
し込みを上型18の左右方向の移動なしに行うことがで
きるため、樹脂成形品の製造が容易になる。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の樹脂成形
品の端部処理方法では、請求項1記載の構成を採用して
いるため、トリミングや別部材による覆い隠しを極力必
要とすることなく、見栄えよく端部を処理することがで
きる。したがって、この処理方法をブロー成形方法、射
出成形方法等に用いた場合には、後工程のトリミングを
部分的に省略でき、また別部材の採用数を減少させるこ
とができるため、見栄えのよい樹脂成形品を安価に製造
することが可能となる。
【0036】請求項2記載の構成を採用した場合には、
樹脂成形品の表面に端部の意匠面を現すことができるた
め、より見栄えよく端部を処理することができる。ま
た、請求項3記載の構成を採用した場合には、端部及び
本体部の少なくとも一方に接着剤の塗布等を行う必要が
なくなるため、端部と本体部との接合を容易に行うこと
ができる。
【0037】さらに、請求項4記載の構成を採用した場
合には、樹脂成形品の表面が面一となり、より見栄えよ
く端部を処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の端部処理方法に係る金型の斜視図で
ある。
【図2】実施例1の端部処理方法に係る金型の断面図で
ある。
【図3】実施例1の端部処理方法に係る金型の断面図で
ある。
【図4】実施例1の端部処理方法に係る金型の断面図で
ある。
【図5】実施例1の端部処理方法に係り、端部の倒し込
み前の樹脂成形品の断面図である。
【図6】実施例1の端部処理方法に係り、端部の接合後
の樹脂成形品の断面図である。
【図7】実施例1の変形に係る端部処理方法に係り、端
部の倒し込み前の樹脂成形品の断面図である。
【図8】実施例1の変形に係る端部処理方法に係り、端
部の接合後の樹脂成形品の断面図である。
【図9】実施例1の端部処理方法による他の樹脂成形品
に係り、(A)は設計段階での斜視図、(B)は端部の
倒し込み前の斜視図、(C)は端部の接合後の斜視図で
ある。
【図10】実施例2の端部処理方法に係る金型の断面図
である。
【図11】実施例2の端部処理方法に係る金型の断面図
である。
【図12】実施例2の端部処理方法に係る金型の断面図
である。
【図13】実施例2の端部処理方法に係り、端部の接合
後の樹脂成形品の断面図である。
【図14】実施例3の端部処理方法に係る金型の断面図
である。
【図15】実施例3の端部処理方法に係る金型の断面図
である。
【図16】実施例3の端部処理方法に係る金型の断面図
である。
【図17】実施例3の端部処理方法に係る金型の断面図
である。
【図18】従来のブロー成形金型の断面図である。
【図19】従来のブロー成形金型により得られた端部の
処理前の樹脂成形品の断面図である。
【図20】従来のブロー成形金型により得られた端部の
処理後の樹脂成形品の断面図である。
【符号の説明】
30、36…本体部 31、37…端部 31
a、26a…ヒンジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 宗春 神奈川県横須賀市田浦港町無番地 関東自 動車工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂成形品の本体部からフランジ状に突出
    するバリとなる端部を処理する方法であって、 前記端部が軟化状態の間に金型により該端部の前記本体
    部との境界近傍にヒンジ部を形成するヒンジ部形成工程
    と、 該端部を該ヒンジ部で倒し込み、該端部を該本体部に接
    合する接合工程と、を有することを特徴とする樹脂成形
    品の端部処理方法。
  2. 【請求項2】端部は意匠面と該意匠面の裏側に位置する
    非意匠面とをもち、接合工程は、該非意匠面が本体部側
    になるように該端部を該ヒンジ部で倒し込み、該非意匠
    面と対向する該本体部に該非意匠面を接合することを特
    徴とする請求項1記載の樹脂成形品の端部処理方法。
  3. 【請求項3】接合工程は、端部及び本体部の少なくとも
    一方が軟化状態の間に行われることを特徴とする請求項
    1又は2記載の樹脂成形品の端部処理方法。
  4. 【請求項4】ヒンジ部形成工程は、端部の厚さ分だけ本
    体部の端部被接合部を凹設することを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の樹脂成形品の端部処理方法。
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