JPH07170996A - 光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールの製造方法 - Google Patents
光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールの製造方法Info
- Publication number
- JPH07170996A JPH07170996A JP34660293A JP34660293A JPH07170996A JP H07170996 A JPH07170996 A JP H07170996A JP 34660293 A JP34660293 A JP 34660293A JP 34660293 A JP34660293 A JP 34660293A JP H07170996 A JPH07170996 A JP H07170996A
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- Japan
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- hydroxyethyl
- halo
- trifluoromethylthiazole
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−
2−トリフルオロメチルチアゾールのエステルのラセミ
体に、不斉的に加水分解するエステラーゼ活性を有する
酵素を作用させ、光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロ
キシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾール及び
その対掌体のエステルに分割し、それぞれを分離採取す
る。 【効果】 光学活性な4−(2−ハロ−1−ヒドロキシ
エチル)−2−トリフルオロメチルチアゾール及びその
対掌体のエステルを工業的に有利に製造できる。
2−トリフルオロメチルチアゾールのエステルのラセミ
体に、不斉的に加水分解するエステラーゼ活性を有する
酵素を作用させ、光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロ
キシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾール及び
その対掌体のエステルに分割し、それぞれを分離採取す
る。 【効果】 光学活性な4−(2−ハロ−1−ヒドロキシ
エチル)−2−トリフルオロメチルチアゾール及びその
対掌体のエステルを工業的に有利に製造できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学活性4−(2−ハ
ロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチル
チアゾール及びその対掌体エステルの製造方法に関す
る。更に詳しくは、一般式(1)
ロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチル
チアゾール及びその対掌体エステルの製造方法に関す
る。更に詳しくは、一般式(1)
【0002】
【化4】
【0003】(式中、Rは炭素数1〜6の炭化水素、X
はハロゲン原子を表す。)で示される4−(2−ハロ−
1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチア
ゾールのエステルのラセミ体に、不斉的に加水分解する
エステラーゼ活性を有する酵素を作用させ、一般式
(2)
はハロゲン原子を表す。)で示される4−(2−ハロ−
1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチア
ゾールのエステルのラセミ体に、不斉的に加水分解する
エステラーゼ活性を有する酵素を作用させ、一般式
(2)
【0004】
【化5】
【0005】(式中、*は光学活性な炭素を、Xはハロ
ゲン原子を表す。)で示される光学活性4−(2−ハロ
−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチ
アゾール及び、一般式(3)
ゲン原子を表す。)で示される光学活性4−(2−ハロ
−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチ
アゾール及び、一般式(3)
【0006】
【化6】
【0007】(式中、*は光学活性な炭素を、Rは炭素
数1〜6の炭化水素を、Xはハロゲン原子を表す。)で
示される残存した、一般式(2)の光学活性4−(2−
ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチ
ルチアゾールの対掌体のエステルに分割し、それぞれを
分離、採取することを特徴とする光学活性4−(2−ハ
ロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチル
チアゾール及びそのエステルの工業的に有利な製造方法
に関するものである。
数1〜6の炭化水素を、Xはハロゲン原子を表す。)で
示される残存した、一般式(2)の光学活性4−(2−
ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチ
ルチアゾールの対掌体のエステルに分割し、それぞれを
分離、採取することを特徴とする光学活性4−(2−ハ
ロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチル
チアゾール及びそのエステルの工業的に有利な製造方法
に関するものである。
【0008】光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシ
エチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールは、種々
の医薬品や生理活性物質の有用な中間体である。光学活
性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリ
フルオロメチルチアゾールのエステルは化学的あるいは
酵素的加水分解により光学活性4−(2−ハロ−1−ヒ
ドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾール
にすることができ、利用することができる。
エチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールは、種々
の医薬品や生理活性物質の有用な中間体である。光学活
性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリ
フルオロメチルチアゾールのエステルは化学的あるいは
酵素的加水分解により光学活性4−(2−ハロ−1−ヒ
ドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾール
にすることができ、利用することができる。
【0009】
【従来の技術】光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロキ
シエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールの製法
としては、WO93−02061に光学活性触媒を用い
た不斉還元法による製造例がある。しかし、4−(2−
ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチ
ルチアゾールのエステルのラセミ体に酵素を作用させて
光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2
−トリフルオロメチルチアゾールとその対掌体エステル
とに光学分割する方法については報告されていない。
シエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールの製法
としては、WO93−02061に光学活性触媒を用い
た不斉還元法による製造例がある。しかし、4−(2−
ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチ
ルチアゾールのエステルのラセミ体に酵素を作用させて
光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2
−トリフルオロメチルチアゾールとその対掌体エステル
とに光学分割する方法については報告されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、光学活
性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリ
フルオロメチルチアゾール及びその対掌体エステルの工
業的生産を目指して種々検討を行った結果、4−(2−
ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチ
ルチアゾールのエステルのラセミ体を不斉的に加水分解
する酵素を見出した。本発明は、4−(2−ハロ−1−
ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾー
ルのエステルのラセミ体に酵素を作用させることによ
り、光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)
−2−トリフルオロメチルチアゾールとその対掌体エス
テルの製造方法を提供するものである。
性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリ
フルオロメチルチアゾール及びその対掌体エステルの工
業的生産を目指して種々検討を行った結果、4−(2−
ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチ
ルチアゾールのエステルのラセミ体を不斉的に加水分解
する酵素を見出した。本発明は、4−(2−ハロ−1−
ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾー
ルのエステルのラセミ体に酵素を作用させることによ
り、光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)
−2−トリフルオロメチルチアゾールとその対掌体エス
テルの製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の基質として用い
られる、一般式(1)
られる、一般式(1)
【0012】
【化7】
【0013】で示される4−(2−ハロ−1−ヒドロキ
シエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールのエス
テルのラセミ体の置換基X,Rの組み合わせは次のよう
なものが挙げられる。Xは例えば塩素または臭素等のハ
ロゲン基、Rは例えば炭素数1〜6の直鎖あるいは分岐
状の脂肪族炭化水素基が挙げられるが、この脂肪族炭化
水素基の一部がハロゲン基または水酸基に置換されてい
ても差し支えない。
シエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールのエス
テルのラセミ体の置換基X,Rの組み合わせは次のよう
なものが挙げられる。Xは例えば塩素または臭素等のハ
ロゲン基、Rは例えば炭素数1〜6の直鎖あるいは分岐
状の脂肪族炭化水素基が挙げられるが、この脂肪族炭化
水素基の一部がハロゲン基または水酸基に置換されてい
ても差し支えない。
【0014】原料の4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエ
チル)−2−トリフルオロメチルチアゾールのエステル
のラセミ体は、公知の方法によって合成することができ
る。例えば、一般式(4)
チル)−2−トリフルオロメチルチアゾールのエステル
のラセミ体は、公知の方法によって合成することができ
る。例えば、一般式(4)
【0015】
【化8】
【0016】で示される4−(2−ブロモ−1−ヒドロ
キシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールをマ
ンフレツド・ライフエンらの方法(特開昭62−226
971参照)によって合成する。この4−(2−ブロモ
−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチ
アゾールを常法によりエステル化することにより4−
(2−ブロモ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフル
オロメチルチアゾールのエステルを合成することができ
る。
キシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールをマ
ンフレツド・ライフエンらの方法(特開昭62−226
971参照)によって合成する。この4−(2−ブロモ
−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチ
アゾールを常法によりエステル化することにより4−
(2−ブロモ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフル
オロメチルチアゾールのエステルを合成することができ
る。
【0017】本発明に用いられる酵素としては、一般式
(1)で示される4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチ
ル)−2−トリフルオロメチルチアゾールのエステルの
ラセミ体を不斉的に加水分解して一般式(2)で示され
る光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−
2−トリフルオロメチルチアゾール及び一般式(3)で
示される、(2)の対掌体エステルを生成させる立体選
択性のあるエステラーゼ活性を有する酵素であれば、微
生物由来でも、動物由来でもいずれでも用いることがで
きる。本発明に用いることのできる酵素としては、例え
ばシュードモナス(Pseudomonas)属、クロモバクテリウ
ム(Chromobacterium)属、トリコデルマ(Trichoderma)
属に属する酵素、更に詳しくはシュードモナス・セパシ
ア(Pseudomonas cepacia)、クロモバクテリウム・ビス
コスム(Chromobacterium viscosum) 、トリコデルマ・
ビリド(Trichoderma viride) から得られる酵素が挙げ
られ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられ
る。これらの酵素の市販品として、リパーゼ「アマノ」
P、リパーゼ「アマノ」PS、セルラーゼ「アマノ」T
4(以上、天野製薬株式会社製)、リパーゼ東洋(東洋
醸造株式会社製)、セルラーゼ「オノズカ」R−10、
セルラーゼ「オノズカ」3S(以上、ヤクルト株式会社
製)等があり、これらはいずれも利用することができ
る。
(1)で示される4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチ
ル)−2−トリフルオロメチルチアゾールのエステルの
ラセミ体を不斉的に加水分解して一般式(2)で示され
る光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−
2−トリフルオロメチルチアゾール及び一般式(3)で
示される、(2)の対掌体エステルを生成させる立体選
択性のあるエステラーゼ活性を有する酵素であれば、微
生物由来でも、動物由来でもいずれでも用いることがで
きる。本発明に用いることのできる酵素としては、例え
ばシュードモナス(Pseudomonas)属、クロモバクテリウ
ム(Chromobacterium)属、トリコデルマ(Trichoderma)
属に属する酵素、更に詳しくはシュードモナス・セパシ
ア(Pseudomonas cepacia)、クロモバクテリウム・ビス
コスム(Chromobacterium viscosum) 、トリコデルマ・
ビリド(Trichoderma viride) から得られる酵素が挙げ
られ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられ
る。これらの酵素の市販品として、リパーゼ「アマノ」
P、リパーゼ「アマノ」PS、セルラーゼ「アマノ」T
4(以上、天野製薬株式会社製)、リパーゼ東洋(東洋
醸造株式会社製)、セルラーゼ「オノズカ」R−10、
セルラーゼ「オノズカ」3S(以上、ヤクルト株式会社
製)等があり、これらはいずれも利用することができ
る。
【0018】不斉加水分解反応は、基質(1)を好まし
くは0.1〜90%(w/v)の範囲で水に懸濁し、適
量の酵素、例えば基質と酵素の重量比1:1〜500:
1の割合で加え、温度10〜45℃、好ましくは25〜
35℃の範囲で攪拌しながら行う。pHは4.0〜7.0
の範囲が好ましいが、更に、加水分解反応の進行に伴い
反応液のpHが酸性側に傾くので、NaOHなどの適当なアル
カリ水溶液等でpHを5.0〜6.0の範囲に保持するの
が好ましい。不斉識別の厳格な酵素であれば、基質の2
分の1当量のアルカリ水溶液が消費された時点で加水分
解反応は停止し、反応が終了したことを知ることができ
る。従って、本発明に利用しうる酵素の検索もこの方法
によって行うことができる。また、酵素は適当な水不溶
性担体、例えばイオン交換樹脂等に固定化して行うこと
ができる。
くは0.1〜90%(w/v)の範囲で水に懸濁し、適
量の酵素、例えば基質と酵素の重量比1:1〜500:
1の割合で加え、温度10〜45℃、好ましくは25〜
35℃の範囲で攪拌しながら行う。pHは4.0〜7.0
の範囲が好ましいが、更に、加水分解反応の進行に伴い
反応液のpHが酸性側に傾くので、NaOHなどの適当なアル
カリ水溶液等でpHを5.0〜6.0の範囲に保持するの
が好ましい。不斉識別の厳格な酵素であれば、基質の2
分の1当量のアルカリ水溶液が消費された時点で加水分
解反応は停止し、反応が終了したことを知ることができ
る。従って、本発明に利用しうる酵素の検索もこの方法
によって行うことができる。また、酵素は適当な水不溶
性担体、例えばイオン交換樹脂等に固定化して行うこと
ができる。
【0019】次に不斉加水分解反応の後、反応液から
(2)と(3)を分離採取する方法としては、例えば酢
酸エチル、塩化メチレン等の有機溶媒で抽出し、減圧下
溶媒除去後、シリカゲルクロマトグラフィー、例えばワ
コーゲルC−200(登録商標)を用い、ヘキサン/酢
酸エチル混合溶剤で溶出することにより両者を容易に分
離できる。(2)及び(3)の光学純度は高速液体クロ
マトグラフィー(HPLC)を用い、表1の如き条件で
決定できる。
(2)と(3)を分離採取する方法としては、例えば酢
酸エチル、塩化メチレン等の有機溶媒で抽出し、減圧下
溶媒除去後、シリカゲルクロマトグラフィー、例えばワ
コーゲルC−200(登録商標)を用い、ヘキサン/酢
酸エチル混合溶剤で溶出することにより両者を容易に分
離できる。(2)及び(3)の光学純度は高速液体クロ
マトグラフィー(HPLC)を用い、表1の如き条件で
決定できる。
【0020】
【表1】 カラム:ダイセル化学工業株式会社 CHIRALPA
K AS(0.46cm×25cm) 検出波長:254nm
K AS(0.46cm×25cm) 検出波長:254nm
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明を更に具体的に示す
が、本発明は実施例のみに限定されるものではない。 実施例1 4−(2−ブロモ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリ
フルオロメチルチアゾールの酢酸エステル〔一般式
(1)において,X=Br,R=CH3 〕100mg、リ
パーゼ「アマノ」P、リパーゼ「アマノ」PS、リパー
ゼ東洋、セルラーゼ「アマノ」T4をそれぞれ10mgを
200mMリン酸緩衝液(pH5.0)10mlに添加し、3
0℃にて振盪下で、15時間反応させた。次に酢酸エチ
ル10mlで抽出し、減圧下溶媒除去を行い油状物質を得
た。得られた混合生成物をHPLCにて分析したところ
表2のような結果が得られた。
が、本発明は実施例のみに限定されるものではない。 実施例1 4−(2−ブロモ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリ
フルオロメチルチアゾールの酢酸エステル〔一般式
(1)において,X=Br,R=CH3 〕100mg、リ
パーゼ「アマノ」P、リパーゼ「アマノ」PS、リパー
ゼ東洋、セルラーゼ「アマノ」T4をそれぞれ10mgを
200mMリン酸緩衝液(pH5.0)10mlに添加し、3
0℃にて振盪下で、15時間反応させた。次に酢酸エチ
ル10mlで抽出し、減圧下溶媒除去を行い油状物質を得
た。得られた混合生成物をHPLCにて分析したところ
表2のような結果が得られた。
【0022】
【表2】
【0023】実施例2 4−(2−ブロモ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリ
フルオロメチルチアゾールの酪酸エステル〔一般式
(1)において,X=Br,R=(CH2 )2 CH3 〕
あるいはイソ酪酸エステル〔一般式(1)において,X
=Br,R=CH(CH3 )2 〕の各100mgを基質と
し、リパーゼ「アマノ」P、リパーゼ「アマノ」PS、
リパーゼ東洋をそれぞれ10mgを酵素として用いて、実
施例1と同様の条件で酪酸エステルを基質とした場合で
15時間、イソ酪酸エステルの場合で40時間反応を行
い、表3の結果を得た。
フルオロメチルチアゾールの酪酸エステル〔一般式
(1)において,X=Br,R=(CH2 )2 CH3 〕
あるいはイソ酪酸エステル〔一般式(1)において,X
=Br,R=CH(CH3 )2 〕の各100mgを基質と
し、リパーゼ「アマノ」P、リパーゼ「アマノ」PS、
リパーゼ東洋をそれぞれ10mgを酵素として用いて、実
施例1と同様の条件で酪酸エステルを基質とした場合で
15時間、イソ酪酸エステルの場合で40時間反応を行
い、表3の結果を得た。
【0024】
【表3】
【0025】実施例3 4−(2−ブロモ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリ
フルオロメチルチアゾールの酢酸エステル〔一般式
(1)において,X=Br,R=CH3 〕16.3g、
リパーゼ「アマノ」PS 1.63gを50mMリン酸緩
衝液(pH5.0)300mlに添加し、30℃にて攪拌下
で、1.25N NaOH水溶液でpHを5.0に保持しつ
つ17時間反応させた。次に酢酸エチルで3回抽出し、
酢酸エチル層を硫酸ナトリウムで脱水後、減圧下溶媒除
去をし、油状物質を得た。これをワコーゲルC−200
(登録商標)500gをつめたカラムに負荷し、ヘキサ
ン/酢酸エチル〔20:1(W/V)〕にて溶出した。
(S)−(2)画分と(R)−(3)画分をそれぞれ集
め、減圧下溶剤を除去し、それぞれ油状物質を得た。そ
れらの分析値は表4の如くであった。
フルオロメチルチアゾールの酢酸エステル〔一般式
(1)において,X=Br,R=CH3 〕16.3g、
リパーゼ「アマノ」PS 1.63gを50mMリン酸緩
衝液(pH5.0)300mlに添加し、30℃にて攪拌下
で、1.25N NaOH水溶液でpHを5.0に保持しつ
つ17時間反応させた。次に酢酸エチルで3回抽出し、
酢酸エチル層を硫酸ナトリウムで脱水後、減圧下溶媒除
去をし、油状物質を得た。これをワコーゲルC−200
(登録商標)500gをつめたカラムに負荷し、ヘキサ
ン/酢酸エチル〔20:1(W/V)〕にて溶出した。
(S)−(2)画分と(R)−(3)画分をそれぞれ集
め、減圧下溶剤を除去し、それぞれ油状物質を得た。そ
れらの分析値は表4の如くであった。
【0026】
【表4】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、4−(2−ハロ−1−
ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾー
ルのエステルのラセミ体に、不斉的に加水分解するエス
テラーゼ活性を有する酵素を作用させることにより、光
学活性な4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2
−トリフルオロメチルチアゾール、およびその対掌体エ
ステルを工業的に有利に生産することができる。
ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾー
ルのエステルのラセミ体に、不斉的に加水分解するエス
テラーゼ活性を有する酵素を作用させることにより、光
学活性な4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2
−トリフルオロメチルチアゾール、およびその対掌体エ
ステルを工業的に有利に生産することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜6の炭化水素、Xはハロゲン原
子を表す。)で示される4−(2−ハロ−1−ヒドロキ
シエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールのエス
テルのラセミ体に、不斉的に加水分解するエステラーゼ
活性を有する酵素を作用させ、一般式(2) 【化2】 (式中、*は光学活性な炭素を、Xはハロゲン原子を表
す。)で示される光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロ
キシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾール及
び、一般式(3) 【化3】 (式中、*は光学活性な炭素を、Rは炭素数1〜6の炭
化水素を、Xはハロゲン原子を表す。)で示される残存
した、一般式(2)の光学活性4−(2−ハロ−1−ヒ
ドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾール
の対掌体のエステルに分割し、それぞれを分離、採取す
ることを特徴とする光学活性4−(2−ハロ−1−ヒド
ロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾール及
びそのエステルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34660293A JP3545442B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34660293A JP3545442B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07170996A true JPH07170996A (ja) | 1995-07-11 |
JP3545442B2 JP3545442B2 (ja) | 2004-07-21 |
Family
ID=18384545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34660293A Expired - Fee Related JP3545442B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 光学活性4−(2−ハロ−1−ヒドロキシエチル)−2−トリフルオロメチルチアゾールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3545442B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-21 JP JP34660293A patent/JP3545442B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3545442B2 (ja) | 2004-07-21 |
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