JPH0717029B2 - 複合フレキシブルホースの製造方法 - Google Patents
複合フレキシブルホースの製造方法Info
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- JPH0717029B2 JPH0717029B2 JP62268812A JP26881287A JPH0717029B2 JP H0717029 B2 JPH0717029 B2 JP H0717029B2 JP 62268812 A JP62268812 A JP 62268812A JP 26881287 A JP26881287 A JP 26881287A JP H0717029 B2 JPH0717029 B2 JP H0717029B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は合成樹脂とゴムからなる複合フレキシブルホー
スの製造方法に関する。さらに詳しくは、固型マンドレ
ルを用いることなく、可撓性のあるホースを長尺で製造
する方法に関する。
スの製造方法に関する。さらに詳しくは、固型マンドレ
ルを用いることなく、可撓性のあるホースを長尺で製造
する方法に関する。
本発明により製造されるホースは種々の分野で適用する
ことができるが、とくに自動車用クーラーなどにおける
フレオンなどの冷媒ガス輸送用あるいはガソリンや軽油
などの液体燃料輸送用に好適である。
ことができるが、とくに自動車用クーラーなどにおける
フレオンなどの冷媒ガス輸送用あるいはガソリンや軽油
などの液体燃料輸送用に好適である。
[従来の技術] 従来の合成樹脂とゴムからなる複合ホースの製法として
は、つぎのようなマンドレル入り工法がとられている。
は、つぎのようなマンドレル入り工法がとられている。
すなわち、固型のマンドレルを芯にして、その外周にポ
リアミド樹脂などの合成樹脂を押出して内管を成形し、
その外層に中間ゴム層を被覆するとともに補強層を編組
し、さらにその外層に外面ゴム層を被覆してホース素製
品を作る。しかるのち加硫を行い、加硫後にマンドレル
を引き抜いてホースを製造する工法である。
リアミド樹脂などの合成樹脂を押出して内管を成形し、
その外層に中間ゴム層を被覆するとともに補強層を編組
し、さらにその外層に外面ゴム層を被覆してホース素製
品を作る。しかるのち加硫を行い、加硫後にマンドレル
を引き抜いてホースを製造する工法である。
前記従来の製法において、固型マンドレルとしては、鉄
やステンレスなどの金属マンドレル、また樹脂マンドレ
ルやゴムマンドレルなどが用いられる。さらに繊維補強
層は耐圧性を確保するため当初より静止角度(54.44
゜)に編組される。
やステンレスなどの金属マンドレル、また樹脂マンドレ
ルやゴムマンドレルなどが用いられる。さらに繊維補強
層は耐圧性を確保するため当初より静止角度(54.44
゜)に編組される。
[発明が解決しようとする問題点] ところが前記従来工法ではつぎのような欠点がある。
固型マンドレルとして金属マンドレルを用いたばあい
は、マンドレルにクロスヘッド押出し機で溶融樹脂を押
出し被覆するか、チューブ状にあらかじめ成形したもの
を挿通するかの工法がとられる。いずれの工法も少なく
ともマンドレル長の2倍の設備スペースが必要なので、
余り長いものは工場スペースなどから制約され、長さが
最大で20mぐらいまでのホースしかえられない。また長
尺でないホースを製造するに当っても製造コストが高く
なり、さらにマンドレルが重くて作業性が悪い。
は、マンドレルにクロスヘッド押出し機で溶融樹脂を押
出し被覆するか、チューブ状にあらかじめ成形したもの
を挿通するかの工法がとられる。いずれの工法も少なく
ともマンドレル長の2倍の設備スペースが必要なので、
余り長いものは工場スペースなどから制約され、長さが
最大で20mぐらいまでのホースしかえられない。また長
尺でないホースを製造するに当っても製造コストが高く
なり、さらにマンドレルが重くて作業性が悪い。
樹脂マンドレルやゴムマンドレルを用いたばあいは、長
尺になるとマンドレルが抜きにくいという問題がある。
抜くためには、あらかじめ離型剤を塗布しておけばよい
が、塗布量が多すぎると離型剤中の水分が加硫中に膨張
して、最内層の樹脂製内管の内部にピンホールや肉厚の
薄い部分を作ってしまうという問題がある。さらに前記
樹脂製内管が0.8mm程度よりも薄いばあいは、加硫中に
マンドレルに密着してしまうと、マンドレルを抜くとき
に内管が変形したり剥がれたりする問題が生じる。
尺になるとマンドレルが抜きにくいという問題がある。
抜くためには、あらかじめ離型剤を塗布しておけばよい
が、塗布量が多すぎると離型剤中の水分が加硫中に膨張
して、最内層の樹脂製内管の内部にピンホールや肉厚の
薄い部分を作ってしまうという問題がある。さらに前記
樹脂製内管が0.8mm程度よりも薄いばあいは、加硫中に
マンドレルに密着してしまうと、マンドレルを抜くとき
に内管が変形したり剥がれたりする問題が生じる。
従来のマンドレルを用いた工法では、以上の欠点があ
り、長尺(約20m以上のものをいう)のホースを低コス
トで安定した品質に製造することはできなかった。
り、長尺(約20m以上のものをいう)のホースを低コス
トで安定した品質に製造することはできなかった。
また繊維補強層を当初より静止角に編組したものにおい
ては、樹脂製内管の内部に加える内圧を加硫中に蒸気圧
より相当高くしなければ、内管の内面が四角に変形した
り、凹凸を生じたりするが、内圧を高くすると、加硫前
の樹脂製内管およびゴム層の塑性流動によって、前記圧
力を加硫中の高温下で閉じ込めておくことが極めて困難
となり、内圧の洩れによりホース内径が所定の寸法に仕
上らないという欠点がある。
ては、樹脂製内管の内部に加える内圧を加硫中に蒸気圧
より相当高くしなければ、内管の内面が四角に変形した
り、凹凸を生じたりするが、内圧を高くすると、加硫前
の樹脂製内管およびゴム層の塑性流動によって、前記圧
力を加硫中の高温下で閉じ込めておくことが極めて困難
となり、内圧の洩れによりホース内径が所定の寸法に仕
上らないという欠点がある。
本発明は叙上の事情に鑑み、長尺の複合ホースを低コス
トで、しかもホース内径を所望の寸法に仕上げうる新規
な製造方法を提供することを目的とする。
トで、しかもホース内径を所望の寸法に仕上げうる新規
な製造方法を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明の製造方法は、最内層の合成樹脂製内管と、その
外層の中間ゴム層と、その外層の繊維補強層と、その外
層の外面ゴム層とからなる複合フレキシブルホースをマ
ンドレルを用いないで製造する方法であって、加硫工程
前において合成樹脂製内管の内径を仕上り寸法よりも小
さい内径に形成しておくとともに、繊維補強層を静止角
度よりも小さい編組角度で編組しておき、しかるのち加
硫工程において合成樹脂製内管に内圧を加えた状態でホ
ースを加熱することを特徴とする。
外層の中間ゴム層と、その外層の繊維補強層と、その外
層の外面ゴム層とからなる複合フレキシブルホースをマ
ンドレルを用いないで製造する方法であって、加硫工程
前において合成樹脂製内管の内径を仕上り寸法よりも小
さい内径に形成しておくとともに、繊維補強層を静止角
度よりも小さい編組角度で編組しておき、しかるのち加
硫工程において合成樹脂製内管に内圧を加えた状態でホ
ースを加熱することを特徴とする。
[作 用] 本発明においては、加硫工程における加熱と内圧により
繊維補強層の編組角は静止角よりも小さい角度から静止
角に一致するまで増大し、かつ内管の内径も加硫前より
増大し、内管が中間ゴム層の内面に密着して真円状に形
成される。
繊維補強層の編組角は静止角よりも小さい角度から静止
角に一致するまで増大し、かつ内管の内径も加硫前より
増大し、内管が中間ゴム層の内面に密着して真円状に形
成される。
編組角が静止角にまで増大するのは、加熱によって樹脂
製内管とゴム層が軟化するのに加え、ホースに加えられ
た内圧によってホースが長さ方向に縮み円周方向に伸び
ようとする力が加わることによる。そのとき双方向の力
がつり合うときの編組角度が静止角度となっている。な
お本発明においては加熱していることにより静止角度に
一致した編組角が元に戻ることがない。常温で内圧をか
けただけであれば、内圧を抜いたとき編組角度が静止角
から当面の編組角度に戻るが、本発明においては加熱に
よりパーマネント加工されるので製造後の編組角度は安
定している。
製内管とゴム層が軟化するのに加え、ホースに加えられ
た内圧によってホースが長さ方向に縮み円周方向に伸び
ようとする力が加わることによる。そのとき双方向の力
がつり合うときの編組角度が静止角度となっている。な
お本発明においては加熱していることにより静止角度に
一致した編組角が元に戻ることがない。常温で内圧をか
けただけであれば、内圧を抜いたとき編組角度が静止角
から当面の編組角度に戻るが、本発明においては加熱に
よりパーマネント加工されるので製造後の編組角度は安
定している。
また内管が内周方向に膨脹して内径が増大するのは、補
強層の編組角増大に伴って、中間ゴム層も膨脹するの
で、内管内部に閉じ込められている内圧によって内管が
膨脹し、中間ゴム層の内面に密着することによる。
強層の編組角増大に伴って、中間ゴム層も膨脹するの
で、内管内部に閉じ込められている内圧によって内管が
膨脹し、中間ゴム層の内面に密着することによる。
本発明によるときは、叙上のごとく加硫工程において内
管がその外層の中間ゴム層に密着するので、マンドレル
を一切用いる必要がない。そのため編組能力の許す限り
長尺の、たとえば20〜500m程度の長尺ホースの製造が可
能である。
管がその外層の中間ゴム層に密着するので、マンドレル
を一切用いる必要がない。そのため編組能力の許す限り
長尺の、たとえば20〜500m程度の長尺ホースの製造が可
能である。
また加硫前の編組角と加硫後の内管内径とは、一定の因
果関係があり、編組角を静止角よりも小さくしておくほ
ど、大きな内径の内管がえられることが見出された。し
たがって加硫前の編組角を任意に選択することにより、
所望の内径のホースをうることができる。
果関係があり、編組角を静止角よりも小さくしておくほ
ど、大きな内径の内管がえられることが見出された。し
たがって加硫前の編組角を任意に選択することにより、
所望の内径のホースをうることができる。
[実施例] つぎに本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明の製造方法を示すブロック図、第2図は
本発明により製造される複合フレキシブルホースの斜視
図、第3図は加硫前編組角と内管の仕上り内径との関係
を示すグラフである。
本発明により製造される複合フレキシブルホースの斜視
図、第3図は加硫前編組角と内管の仕上り内径との関係
を示すグラフである。
まず第2図に基づき、本発明の製造方法によって製造さ
れるホースの構成を説明する。第2図において、(1)
は合成樹脂製内管、(2)は中間ゴム層、(3)は繊維
補強層、(4)は外面ゴム層、(5)は接着剤層であ
る。
れるホースの構成を説明する。第2図において、(1)
は合成樹脂製内管、(2)は中間ゴム層、(3)は繊維
補強層、(4)は外面ゴム層、(5)は接着剤層であ
る。
前記内管(1)は、耐冷媒ガス透過性や耐油性などに優
れる合成樹脂または合成樹脂とゴムのブレンド物で構成
される。代表的にはポリアミド樹脂、たとえばナイロン
6、ナイロン6−6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロ
ン6−6/エチレン−プロピレン−ジエン共重合体などの
ナイロン変成体が用いられる。
れる合成樹脂または合成樹脂とゴムのブレンド物で構成
される。代表的にはポリアミド樹脂、たとえばナイロン
6、ナイロン6−6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロ
ン6−6/エチレン−プロピレン−ジエン共重合体などの
ナイロン変成体が用いられる。
内管(1)の肉厚(T)は、0.1〜0.8mm、好ましくは0.
2〜0.5mmである。肉厚(T)が0.1mmに満たないと、余
りに薄くて製造が困難になるとともに耐冷媒ガス透過性
に劣るようになり、また0.8mmを越えるとホース全体の
可撓性を損なうことになるのでいずれも好ましくない。
2〜0.5mmである。肉厚(T)が0.1mmに満たないと、余
りに薄くて製造が困難になるとともに耐冷媒ガス透過性
に劣るようになり、また0.8mmを越えるとホース全体の
可撓性を損なうことになるのでいずれも好ましくない。
前記中間ゴム層(2)は、耐油性、ガスなどに対する耐
透過性、耐透湿性および耐熱性のいずれかに優れるニト
リル・ブタジエンゴム(以下、NBRという)、クロロス
ルホン化ポリエチレン(以下、CSMという)、塩素化ポ
リエチレン(以下、CPEという)、ブチルゴム(以下、I
IRという)、塩素化ブチルゴム(以下、Cl−IIIRとい
う)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(以下、EPDM
という)、エチレン−プロピレン共重合体(以下、EPM
という)、それらのハロゲン化物、またはそれらのブレ
ンド物から使用流体に応じ選択される。
透過性、耐透湿性および耐熱性のいずれかに優れるニト
リル・ブタジエンゴム(以下、NBRという)、クロロス
ルホン化ポリエチレン(以下、CSMという)、塩素化ポ
リエチレン(以下、CPEという)、ブチルゴム(以下、I
IRという)、塩素化ブチルゴム(以下、Cl−IIIRとい
う)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(以下、EPDM
という)、エチレン−プロピレン共重合体(以下、EPM
という)、それらのハロゲン化物、またはそれらのブレ
ンド物から使用流体に応じ選択される。
中間ゴム層(2)の肉厚は、可撓性やキンク防止、耐透
過性、ホース重量の軽減、さらにはカシメに部のシール
性を保持する観点から、0.7〜3mm、とくに1〜2mmとす
るのが好ましい。
過性、ホース重量の軽減、さらにはカシメに部のシール
性を保持する観点から、0.7〜3mm、とくに1〜2mmとす
るのが好ましい。
繊維補強層(3)は、天然繊維またはビニロン、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリアラミドなどの合成繊維を中
間ゴム層(2)の外面に編組することにより構成され
る。
ミド、ポリエステル、ポリアラミドなどの合成繊維を中
間ゴム層(2)の外面に編組することにより構成され
る。
外面ゴム層(4)は耐候性および耐熱性に優れるEPDM、
IIR、CSM、CPE、Cl−IIR、EPMまたはそれらのハロゲン
化物が用いられる。外面ゴム層(4)の肉厚は、中間ゴ
ム層(2)の肉厚に応じて決定されるが、通常0.5〜3mm
である。
IIR、CSM、CPE、Cl−IIR、EPMまたはそれらのハロゲン
化物が用いられる。外面ゴム層(4)の肉厚は、中間ゴ
ム層(2)の肉厚に応じて決定されるが、通常0.5〜3mm
である。
接着剤層(5)は内管(1)の外周に設けられるが、必
要なばあいと必要でないばあいとがある。
要なばあいと必要でないばあいとがある。
以上のごとき複合ホースは、内管(1)に樹脂を用いて
いるためフレオンなどの冷媒ガスを透過させない耐透過
性および液体燃料に浸されない耐油性に優れるととも
に、中間層と外面層にゴムを用いているため良好な可撓
性を有し、さらに外部からの水分の浸透を阻止する耐透
湿性をも有している。したがって自動車用のクーラーホ
ースや燃料ホースに好適なものである。
いるためフレオンなどの冷媒ガスを透過させない耐透過
性および液体燃料に浸されない耐油性に優れるととも
に、中間層と外面層にゴムを用いているため良好な可撓
性を有し、さらに外部からの水分の浸透を阻止する耐透
湿性をも有している。したがって自動車用のクーラーホ
ースや燃料ホースに好適なものである。
つぎに叙上のごとき複合ホースを得るための本発明にか
かわる製造方法を第1図に基づき説明する。
かわる製造方法を第1図に基づき説明する。
I工程:まず樹脂製内管(1)をマンドレルを用いるこ
となく押出し成形し、必要なばあいは、その外面に接着
剤(5)を浸漬またはハケ塗りなどの方法で塗布する。
となく押出し成形し、必要なばあいは、その外面に接着
剤(5)を浸漬またはハケ塗りなどの方法で塗布する。
II工程:つぎに樹脂製内管(1)の外周に中間ゴム層
(2)となるべきゴムを押出し被覆する。このばあい、
内管(1)内部に空気などで真円性を保持するに足る内
圧をかけると被覆がやりやすくなる。なお内圧をかけな
くても被覆は可能である。もちろん固型マンドレルは用
いていない。
(2)となるべきゴムを押出し被覆する。このばあい、
内管(1)内部に空気などで真円性を保持するに足る内
圧をかけると被覆がやりやすくなる。なお内圧をかけな
くても被覆は可能である。もちろん固型マンドレルは用
いていない。
III工程:ついで中間ゴム層(2)の外面に繊維補強層
(3)を編組する。
(3)を編組する。
本発明において、加硫前にするこの工程はもっとも重要
である。編組角(θ)、すなわちホース軸線に対する補
強繊維の交差角(第2図参照)は、静止角(54.44゜)
よりも小さくする必要がある。編組角(θ)を何度にす
るかは内管(1)内径の仕上り寸法と一定の因果関係が
あり(詳細は実施例に基づき後述する)、編組角(θ)
を小さくすればするほど(すなわち静止角度との差を大
きくすればするほど)、内管(1)の仕上り寸法は大き
くなる。したがって内管(1)の仕上り寸法に対応して
適切な編組角(θ)を選択しなければならない。
である。編組角(θ)、すなわちホース軸線に対する補
強繊維の交差角(第2図参照)は、静止角(54.44゜)
よりも小さくする必要がある。編組角(θ)を何度にす
るかは内管(1)内径の仕上り寸法と一定の因果関係が
あり(詳細は実施例に基づき後述する)、編組角(θ)
を小さくすればするほど(すなわち静止角度との差を大
きくすればするほど)、内管(1)の仕上り寸法は大き
くなる。したがって内管(1)の仕上り寸法に対応して
適切な編組角(θ)を選択しなければならない。
IV工程:繊維補強層(3)の外面に外面ゴム層(4)と
なるべきゴムを押出し被覆する。
なるべきゴムを押出し被覆する。
以上で複合ホースとしての素製品(以下、未加硫品とい
う)ができ、つぎに加硫工程に入る。
う)ができ、つぎに加硫工程に入る。
V工程:ホース未加硫品を加硫缶に入れ、約150℃、約4
kg f/cm2の蒸気圧をかけ、加硫を行う。
kg f/cm2の蒸気圧をかけ、加硫を行う。
ホース未加硫品の両端は耐熱性バンドなどで密閉して、
内部には2〜10kg f/cm2の圧縮空気を閉じ込め内圧をか
けておく。
内部には2〜10kg f/cm2の圧縮空気を閉じ込め内圧をか
けておく。
この加硫工程で加熱されることにより、既述のごとく補
強層(3)の編組角(θ)は徐々に増大し、静止角に一
致するまで増大して止まる。同時に樹脂製内管(1)は
膨張し、中間ゴム層(2)の内周面に密着する。したが
って、その内径は増大し、肉厚は減少するという効果が
生ずる。
強層(3)の編組角(θ)は徐々に増大し、静止角に一
致するまで増大して止まる。同時に樹脂製内管(1)は
膨張し、中間ゴム層(2)の内周面に密着する。したが
って、その内径は増大し、肉厚は減少するという効果が
生ずる。
加硫時間はゴム材質や配合薬品、寸法形状などによって
多少変動するが、通常は10〜80分である。
多少変動するが、通常は10〜80分である。
以上のごとき本発明の製造工程を経たとき、内管(1)
は断面真円に仕上っており、変形や剥がれ、凹凸などの
不具合は発生することなく、きれいな内面に仕上げられ
る。
は断面真円に仕上っており、変形や剥がれ、凹凸などの
不具合は発生することなく、きれいな内面に仕上げられ
る。
本発明の製造方法では、加硫中にホース未加硫品に加え
る内圧、加硫前の編組角および内管(1)の内径寸法に
よっては、ホース完成品の内径寸法を加硫前の内径寸法
から最大約2倍にまで増大させることができる。第1表
には、一実施例における加硫前編組角(θ)と内管
(1)の加硫前内径寸法および仕上り寸法が示されてい
る。ただし該実施例は、内管(1)の材質がポリアミド
樹脂、その肉厚が0.5mm、加硫工程でのホース未加硫品
に加えた内圧が4kg f/cm2、中間ゴム層(2)の材質がN
BR、その肉厚が1.2mm、繊維補強層(3)の材質がポリ
エステル系繊維、外面ゴム層(4)の材質がEPDM、その
肉厚が1.3mmである。
る内圧、加硫前の編組角および内管(1)の内径寸法に
よっては、ホース完成品の内径寸法を加硫前の内径寸法
から最大約2倍にまで増大させることができる。第1表
には、一実施例における加硫前編組角(θ)と内管
(1)の加硫前内径寸法および仕上り寸法が示されてい
る。ただし該実施例は、内管(1)の材質がポリアミド
樹脂、その肉厚が0.5mm、加硫工程でのホース未加硫品
に加えた内圧が4kg f/cm2、中間ゴム層(2)の材質がN
BR、その肉厚が1.2mm、繊維補強層(3)の材質がポリ
エステル系繊維、外面ゴム層(4)の材質がEPDM、その
肉厚が1.3mmである。
第1表から明らかなごとく、編組角(θ)が小さいほ
ど、内管(1)の仕上り内径寸法が大きくなっているこ
とが判る。しかもこ関係は、第1表の結果をグラフ化し
た第3図に直線(A)で示されるように、ほぼ直線的な
関係となって現れる。
ど、内管(1)の仕上り内径寸法が大きくなっているこ
とが判る。しかもこ関係は、第1表の結果をグラフ化し
た第3図に直線(A)で示されるように、ほぼ直線的な
関係となって現れる。
したがって本発明の製法によれば、加硫前の編組角度
(θ)を管理することにより、内管(1)の内径を所望
どおりの寸法に仕上げることができる。
(θ)を管理することにより、内管(1)の内径を所望
どおりの寸法に仕上げることができる。
つぎに第2表に示す構成の実施例1〜3および比較例1
を用意し、本発明の製造方法で製造したのち、変形の有
無および真円性を調査した。結果を第3表に示す。
を用意し、本発明の製造方法で製造したのち、変形の有
無および真円性を調査した。結果を第3表に示す。
第3表の結果から判るように、本発明によって製造した
実施例1〜3のホースは真円性が良好であり、変形は一
切生じていない。これに対し、内管(1)の内圧をかけ
なかった比較例1のホースは内管(1)の変形が著るし
く、ホースとして完成することができなかった。このこ
とから本発明の製造方法においては、加硫中に内管
(1)内部に内圧をかけることが必須不可欠の要件であ
ることが判る。
実施例1〜3のホースは真円性が良好であり、変形は一
切生じていない。これに対し、内管(1)の内圧をかけ
なかった比較例1のホースは内管(1)の変形が著るし
く、ホースとして完成することができなかった。このこ
とから本発明の製造方法においては、加硫中に内管
(1)内部に内圧をかけることが必須不可欠の要件であ
ることが判る。
なお内圧を何kg f/cm2にするかは、ホースの材質、肉厚
や加硫時の蒸気圧、温度によって変動するので、実験的
に最適値を求めるとよい。
や加硫時の蒸気圧、温度によって変動するので、実験的
に最適値を求めるとよい。
[発明の効果] 本発明の製造方法はつぎの利点を有する。
マンドレルを必要としないので、約500mにもわたる長
尺のホースの製造が可能であり、コストも安い。
尺のホースの製造が可能であり、コストも安い。
加硫前編組角を管理するだけで、所望の内径のホース
をうることができるので製造が容易であり、かつ寸法誤
差が少ない。
をうることができるので製造が容易であり、かつ寸法誤
差が少ない。
加硫中に樹脂製内管が膨張するので、肉厚の薄い内管
をうるのが容易である。また加硫前は内管の肉厚を厚く
しておけるので、内管のハンドリングが容易となり、こ
の点からもマンドレルなしの製造が容易である。
をうるのが容易である。また加硫前は内管の肉厚を厚く
しておけるので、内管のハンドリングが容易となり、こ
の点からもマンドレルなしの製造が容易である。
第1図は本発明の製造方法を示すブロック図、第2図は
本発明により製造される複合フレキシブルホースの斜視
図、第3図は加硫前編組角と内管の仕上り内径との関係
を示すグラフである。 (図面の主要符号) (1):合成樹脂製内管 (2):中間ゴム層 (3):繊維補強層 (4):外面ゴム層
本発明により製造される複合フレキシブルホースの斜視
図、第3図は加硫前編組角と内管の仕上り内径との関係
を示すグラフである。 (図面の主要符号) (1):合成樹脂製内管 (2):中間ゴム層 (3):繊維補強層 (4):外面ゴム層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 21:00 B29L 9:00 23:00
Claims (2)
- 【請求項1】最内層の合成樹脂製内管と、その外層の中
間ゴム層と、その外層の繊維補強層と、その外層の外面
ゴム層とからなる複合フレキシブルホースの製造方法で
あって、加硫工程前において合成樹脂製内管の内径を仕
上り寸法よりも小さい内径に形成しておくとともに、繊
維補強層を静止角度よりも小さい編組角度で編組してお
き、しかるのち加硫工程において合成樹脂製内管に内圧
を加えた状態でホースを加熱することを特徴とする固型
マンドレルレス複合フレキシブルホースの製造方法。 - 【請求項2】前記合成樹脂製内管が、その内厚が0.1〜
0.8mmであり、その材料が樹脂または樹脂とゴムのブレ
ンド物である特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62268812A JPH0717029B2 (ja) | 1987-10-23 | 1987-10-23 | 複合フレキシブルホースの製造方法 |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP62268812A JPH0717029B2 (ja) | 1987-10-23 | 1987-10-23 | 複合フレキシブルホースの製造方法 |
Publications (2)
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JPH0717029B2 true JPH0717029B2 (ja) | 1995-03-01 |
Family
ID=17463599
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP62268812A Expired - Lifetime JPH0717029B2 (ja) | 1987-10-23 | 1987-10-23 | 複合フレキシブルホースの製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JPH0717029B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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CN109185573A (zh) * | 2018-09-13 | 2019-01-11 | 江苏省南通龙涛水带集团有限公司 | 一种无人机专用软管及其制备方法 |
-
1987
- 1987-10-23 JP JP62268812A patent/JPH0717029B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH01110143A (ja) | 1989-04-26 |
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