JPH0716990A - 難燃性装飾シート - Google Patents

難燃性装飾シート

Info

Publication number
JPH0716990A
JPH0716990A JP18876393A JP18876393A JPH0716990A JP H0716990 A JPH0716990 A JP H0716990A JP 18876393 A JP18876393 A JP 18876393A JP 18876393 A JP18876393 A JP 18876393A JP H0716990 A JPH0716990 A JP H0716990A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
flame
decorative sheet
vinyl acetate
retardant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP18876393A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2676311B2 (ja
Inventor
Koichi Handa
幸一 半田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Achilles Corp
Original Assignee
Achilles Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Achilles Corp filed Critical Achilles Corp
Priority to JP5188763A priority Critical patent/JP2676311B2/ja
Publication of JPH0716990A publication Critical patent/JPH0716990A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2676311B2 publication Critical patent/JP2676311B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)
  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アクリル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共
重合樹脂、酢酸ビニル系樹脂、または、これらの混合樹
脂エマルジョンからなる装飾層を有してなる装飾シート
に、優れた難燃性を付与すると同時に、万一燃焼しても
有害なガスを発生しない難燃性装飾シートを提供する。 【構成】 結晶水を含む金属塩化合物を含有し、かつ、
アクリル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂、
酢酸ビニル系樹脂から選ばれる一種以上の樹脂を含むエ
マルジョンよりなる装飾層が形成されたことを特徴とす
る難燃性装飾シート。装飾層を形成するエマルジョンと
しては、アクリル系樹脂およびエチレン−酢酸ビニル系
共重合樹脂を含む混合樹脂エマルジョンが好ましく、結
晶水を含む金属塩化合物は、第三リン酸マグネシウムや
リン酸亜鉛マグネシウムが好適に使用できる。また、金
属塩化合物とアンチモン系難燃剤を特定の割合で併用す
ると難燃性が相乗的に向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天井材、壁材、床材等
の建築材料、家具、車輌等の装飾材等として使用される
装飾シートに関し、詳しくは、装飾層が特定のエマルジ
ョンにより装飾され、かつ難燃性に優れる装飾シートに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、天井材、壁材、床材等の建築材
料、家具、車輌等の装飾材等として主に塩化ビニル系樹
脂からなる装飾シートが用いられていた。この種の装飾
シートに難燃性を付与するには、三酸化アンチモン等の
アンチモン系難燃剤、リン酸エステル等のリン化合物系
難燃剤、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤等が主に使用され
ている。
【0003】一方、上記の塩化ビニル系樹脂からなる装
飾シートに代えて、発泡性あるいは非発泡性のエチレン
−酢酸ビニル共重合体エマルジョン、アクリル系樹脂エ
マルジョン、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、あるいは
これらの混合樹脂エマルジョン等からなる装飾層を形成
させた装飾シートが提案されている。上記のエマルジョ
ンとして、アクリル系樹脂およびエチレン−酢酸ビニル
系樹脂を含む混合樹脂エマルジョンは、エンボス性、耐
黄変性、塗布ないしは印刷適性の面で優れるものとし
て、上記装飾シートの素材として特に好適なものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のアクリル系樹
脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂、酢酸ビニル系
樹脂、または、これらの混合樹脂エマルジョンからなる
装飾層に難燃性を付与させるために、トリス(クロロエ
チル)ホスフェート等の含ハロゲン系難燃剤、特に含塩
素系難燃剤が用いられることがある。しかし、上記の含
ハロゲン系難燃剤は、難燃性を向上させる効果はあって
も、万一火災等が起こり燃焼した場合に有害ガスを発生
するという問題がある。
【0005】本発明者は、上記の課題を解決するために
鋭意研究を行なった結果、特定の金属塩化合物を上記の
エマルジョンに添加することにより、優れた難燃性を付
与すると同時に、万一火災等が起こり燃焼した場合でも
有毒なガスを発生しない装飾シートを得られることを見
出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の難燃性装飾シー
トは、結晶水を含む金属塩化合物を含有し、かつアクリ
ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂、酢酸ビ
ニル系樹脂から選ばれる1種以上の樹脂を含むエマルジ
ョンよりなる装飾層が形成されたことを特徴とするもの
である。
【0007】本発明に使用されるアクリル系樹脂として
は、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アク
リル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、アクリロニト
リル等の単独重合体あるいはこれらの共重合体、さらに
はこれらの化合物と共重合可能な他の単量体との共重合
体等が挙げられる。これらのアクリル系樹脂は、単独あ
るいは二種以上を混合して使用することができる。
【0008】また、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂
としては、エチレン含有量が5〜95重量%、好ましく
は50〜90重量%のものが好適に使用される。エチレ
ン含有量が少ないと、耐熱性が低下し、加工時に黄変し
易くなるし、逆にエチレン含有量が多いと、発泡させる
際の発泡性が悪化するという欠点が生じる。また、上記
のエチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂は単独で用いても
よいし、エチレン含有量等が異なる二種以上のものを混
合して用いることもできる。
【0009】上記のアクリル系樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル系共重合樹脂、酢酸ビニル系樹脂は、ガラス転移点
(以下、Tg点と記す)が高いものでは、製品シートの
触感がドライ感の高いものとなり、Tg点が低いもので
はウェット感の高いものとなる。従って、装飾シートの
用途等に応じて要求される触感となるように、適宜Tg
点の異なるものを組み合わせて使用するのが好ましい。
【0010】上記のエマルジョンとして、アクリル系樹
脂およびエチレン−酢酸ビニル系樹脂を含む混合樹脂エ
マルジョンは、エンボス性、耐黄変性、塗布ないしは印
刷適性の面で優れ、上記装飾シートの素材として特に好
適である。このときのアクリル系樹脂とエチレン−酢酸
ビニル系共重合樹脂の混合割合としては、アクリル系樹
脂20〜80重量%、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹
脂80〜20重量%であるのが好ましく、より好ましく
はアクリル系樹脂30〜50重量%、エチレン−酢酸ビ
ニル系共重合樹脂70〜50重量%である。エチレン−
酢酸ビニル系共重合樹脂の混合割合が、少なすぎると、
エンボス性、耐黄変性、発泡性等の特性が不十分とな
り、逆に多過ぎると、得られる装飾層が硬質になりす
ぎ、亀裂やヒビ割れ等が生じる虞が生じる。
【0011】上記エマルジョンの固形分としては、少な
すぎると乾燥しにくくなるため、30重量%以上とする
ことが好ましく、更に好ましくは50重量%以上であ
る。
【0012】上記のエマルジョンによる装飾層を発泡装
飾層とするには、機械的攪拌手段等によりエアーを該エ
マルジョン中に含有させるメカニカル発泡手段や、熱膨
張剤を含有させたマイクロカプセル等の膨張剤、熱分解
型化学発泡剤を含有させる等の発泡手段をとることがで
きるが、メカニカル発泡手段では上記混合樹脂エマルジ
ョン塗布時に気泡が破れて集合しや気泡が生じたり、外
部にガスが逃げて所望の発泡ができないことがあるとい
った欠点があり、また熱分解型化学発泡剤では充分な発
泡倍率を得るために200℃以上の高温の雰囲気化にさ
らさなければならず、使用樹脂の熱変色が発生する虞が
ある。しかし、熱膨張型の膨張剤を使用すれば、140
〜200℃の温度で充分な発泡倍率を確保することがで
き、かつ気泡の破れ等が生じる虞がないことから特に好
ましい。
【0013】上記の熱膨張剤を含有させたマイクロカプ
セルは、低沸点溶剤を熱可塑性高分子材料の被膜あるい
は殻で包み込んだ粒径約10〜30μmの微小球からな
るものであって、カプセルの形態は、単独カプセル、多
核カプセル、多核房状カプセル、二重カプセル、カプセ
ルクラスター、あるいはセルフコンテインド型カプセル
等のいずれであっても良い。熱可塑性高分子材料の被膜
あるいは殻は、一般に10μm以下、更に好ましくは7
μm以下の壁厚を有するが、熱可塑性であることおよび
ガスバリア性の良いことが必要とされる。このような熱
可塑性高分子材料として具体的には、塩化ビニリデン・
アクリロニトリル共重合体を主体とする共重合体や、ア
クリロニトリル・アクリル系共重合体を主体とする共重
合体が挙げられる。また、上記の熱膨張性マイクロカプ
セルの添加量は、上記エマルジョンの100重量部に対
し、40重量部以下、更に好ましくは20重量部以下で
あるのが望ましい。
【0014】メカニカル発泡手法による場合のエアー吹
き込み量、熱分解型化学発泡剤や熱膨張型膨張剤の配合
量は、製品シートの装飾層の所望の発泡度に応じて適宜
調整すれば良い。
【0015】本発明に使用される結晶水を含有する金属
塩化合物としては、具体的には第一リン酸カルシウム、
第二リン酸カルシウム、リン酸三カリウム、リン酸一ナ
トリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウムピ
ロリン酸ナトリウム等、第二リン酸マグネシウム、第三
リン酸マグネシウム、ピロリン酸マグネシウム、亜リン
酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸マグ
ネシウム、リン酸亜鉛マグネシウム、リン酸亜鉛、リン
酸亜鉛カルシウム、亜リン酸亜鉛マグネシウム等が挙げ
られる。これらの金属塩化合物は、単独で使用してもよ
いし、二種以上を混合して使用することもできる。上記
の金属塩化合物の配合量はエマルジョン100重量部に
対し、5〜40重量部、更に好ましくは15〜20重量
部である。金属塩化合物の配合量が少なすぎると充分な
難燃性が得られず、逆に多過ぎると配合エマルジョンの
コストが高くなり、しかも得られる装飾シートの物性を
低下させるという欠点が生じる。
【0016】上記の金属塩の中でも、結晶水の脱離温度
が上記の装飾層の加工温度以上でかつ装飾層の燃焼温度
以下であるものを使用すると、難燃性能がより高いもの
が得られるので好ましい。また、上記化合物のうち、第
三リン酸マグネシウムやリン酸亜鉛マグネシウムは、本
発明の装飾シートとして求められる、難燃性以外の物
性、例えば耐候性、耐熱性等の物性が優れた装飾シート
が得られ、本発明に使用される金属塩化合物としては特
に好適である。
【0017】本発明の装飾層を形成するエマルジョンに
は、上記の金属塩化合物の他に、公知のアンチモン系難
燃剤を併用することもできる。公知のアンチモン系難燃
剤としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、ア
ンチモン酸ソーダ等が挙げられ、特に三酸化アンチモン
系の難燃剤が好ましい。また、上記のアンチモン系難燃
剤を併用するときの配合割合としては、前記金属塩化合
物に対し、20〜80重量%、好ましくは40〜60重
量%である。上記の配合割合範囲で上記金属塩化合物と
併用すると、意外にも難燃性が相乗的に向上する。
【0018】また、本発明では、上記の混合樹脂エマル
ジョン中に、上記の添加剤の他に、乳化ターペン等の印
刷適性改良剤、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール等の乾燥遅延剤、ポリア
クリル酸ソーダ、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース等の増粘剤、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム等の充填剤、10,10’−オキシビスフェノキ
シアルシン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フ
タルイミド、2−(4−チアゾール)ベンゾイミダゾー
ル等の防カビ剤、消泡剤、顔料等の各種添加剤を配合す
ることもできる。上記の各種添加剤は、一般にエマルジ
ョンに使用可能なものが使用でき、また添加量も通常の
量とすれば良い。
【0019】以上のエマルジョンにより装飾層が形成さ
れる基材としては、裏打紙、合成樹脂シート、織布、不
織布、編布等の従来の合成樹脂シートの基材として使用
できるものであれば特に限定はされない。なお、上記の
裏打紙としては、予めエンボス加工等により凹凸意匠を
施したエンボス裏打紙を使用することもできる。また、
裏打紙としては、少なくとも装飾層が形成される側に無
機粉体を主成分とする被覆層を形成したものが好ましく
使用できる。
【0020】エマルジョンは、上記の基材へドクターナ
イフコーター、ロールコーター、エアーナイフコータ
ー、グラビア印刷、ロータリースクリーン印刷等の公知
の手段にて塗布される。このとき、基材の全面に塗布し
ても良いし、部分的に模様状に塗布しても良い。
【0021】上記エマルジョン層は、乾燥し装飾層とさ
れる。このときの乾燥条件としてはエマルジョン中の樹
脂の種類や固形分によって適宜選定されるが、通常10
0〜130℃で、10秒〜5分程度である。また、上記
エマルジョンが前記の熱膨張型発泡剤や熱分解型化学発
泡剤を含有している場合は、エマルジョンの乾燥後に発
泡させる。このときの条件は、例えば熱膨張性マイクロ
カプセルであれば160〜190℃で30〜90秒前
後、熱分解型化学発泡剤を採用している場合は、該発泡
剤が分解するのに必要な温度、時間を設定すればよい。
【0022】上記の装飾層は、単層で形成してもよい
し、複数層で形成してもよい。複数層とする場合は上記
の金属塩化合物は少なくとも一層に添加すればよい。ま
た、装飾層を複数層とする場合は、発泡層と非発泡層の
組合せとしてもよい。
【0023】以上のようにして形成された装飾層の表面
には、必要に応じて艶消しや艶出し等の光沢調整、ある
いは防汚性付与、表面強度アップ等の目的で種々の表面
処理を施すこともできる。この表面処理は、表面処理剤
を塗布乾燥させて表面処理層とする方法や各種フィルム
をラミネートする等の方法が採用される。表面処理剤と
しては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等を主成分と
する水系、溶剤系のいずれのものも使用可能であるが、
大気汚染防止等の観点から、水系のものを使用するのが
より好ましい。またラミネートするフィルムとしては、
アクリル系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィル
ム、オレフィン樹脂系フィルム、フッ素系樹脂フィルム
等の樹脂からなるフィルムを使用することができる。こ
のときのラミネート手段としては、接着剤を使用しない
熱ラミネート法でもよいし、接着剤を使用してのラミネ
ートであってもよい。接着剤としては、アクリル系接着
剤、ウレタン系接着剤等の任意の接着剤が使用でき、ま
た、水系接着剤、溶剤接着剤のいずれでもよい。さら
に、上記の装飾層は、必要に応じて表面にエンボスロー
ル等によるエンボス加工を施すこともできる。
【0024】
【作用】本発明の装飾シートは、アクリル系樹脂、エチ
レン−酢酸ビニル系共重合樹脂、酢酸ビニル、またはこ
れらの混合樹脂エマルジョンに、結晶水を含有する金属
塩化合物を配合してなるので、良好な難燃性を示し、か
つ燃焼させても有害ガスを発生させない。また、理由は
定かではないが、上記の金属塩化合物とアンチモン系難
燃剤を併用することにより、難燃性が相乗的に向上させ
ることができる。
【0025】
【実施例】以下に具体的な実施例を挙げ、本発明をより
具体的に説明する。
【0026】〔実施例1〕表1に示す組成からなる配合
物をミキサーにて攪拌混合し、攪拌時に巻き込んだエア
ーを真空脱泡して加熱膨張性の混合樹脂エマルジョンを
調製した。
【表1】 アクリル−EVA樹脂混合樹脂エマルジョン*1 100重量部 第三リン酸マグネシウム 15重量部 エチレングリコール 5重量部 ポリアクリル酸ソーダ 2重量部 水酸化アルミニウム 15重量部 鉱油系消泡剤 0.75重量部 マイクロカプセル*2 7.5重量部 顔料 適 量 *1 アクリル酸エステル−メチルメタクリレート共重
合体/エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂混合エマルジョ
ン エチレン含有量=70重量% アクリル系樹脂/エチレン−酢酸ビニル系樹脂=40/
60 固形分=55重量% *2 マイクロカプセル F−85(松本油脂製薬社
製)
【0027】上記の加熱膨張性の混合樹脂エマルジョン
を、秤量100g/m2 裏打紙の上に乾燥後の厚みが
0.1mmとなるようにドクターナイフで塗布し、13
0℃で2分間加熱乾燥して熱膨張性の装飾層を形成し
た。次いで、180℃で70秒間加熱処理して、上記装
飾層中のマイクロカプセルを膨張させ、発泡した装飾層
を形成し、本発明の装飾シートを得た。得られた装飾シ
ートは、難燃性に優れ(JIS A 1321で規定す
る難燃1級に合格)、かつ耐候性、耐熱性に優れるもの
であった。また、得られた装飾シートを燃焼させても有
害ガスは発生しなかった。
【0028】〔実施例2〕実施例1の配合物に三酸化ア
ンチモンを10重量部添加する以外は、実施例1と同様
にして装飾シートを得た。得られた装飾シートは、難燃
性に優れ(JIS A 1321で規定する難燃1級に
合格)、かつ耐候性、耐熱性に優れるものであった。ま
た、得られた装飾シートを燃焼させても有害ガスは発生
しなかった。
【0029】〔実施例3〕第三リン酸マグネシウムに代
えて、リン酸亜鉛マグネシウムを15重量部添加する以
外は実施例1と同様にして装飾シートを得た。得られた
装飾シートは、難燃性に優れ(JIS A 1321で
規定する難燃1級に合格)、かつ耐候性、耐熱性に優れ
るものであった。また、得られた装飾シートを燃焼させ
ても有害ガスは発生しなかった。
【0030】〔実施例4〕表2に示す組成からなる配合
物をミキサーにて攪拌混合し、攪拌時に巻き込んだエア
ーを真空脱泡して加熱膨張性の混合樹脂エマルジョンを
調製した。
【表2】 アクリル−EVA樹脂混合樹脂エマルジョン*1 100重量部 第三リン酸マグネシウム 15重量部 エチレングリコール 5重量部 ポリアクリル酸ソーダ 2重量部 水酸化アルミニウム 15重量部 鉱油系消泡剤 0.75重量部 顔料 適 量 *1 アクリル酸エステル−メチルメタクリレート共重
合体/エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂混合エマルジョ
ン エチレン含有量=70重量% アクリル系樹脂/エチレン−酢酸ビニル系樹脂=40/
60 固形分=55重量%
【0031】上記の混合樹脂エマルジョンを、秤量10
0g/m2 裏打紙の上に乾燥後の厚みが0.1mmとな
るようにドクターナイフで塗布し、130℃で2分間加
熱乾燥して熱膨張性の装飾層を形成し、本発明の装飾シ
ートを得た。得られた装飾シートは、難燃性に優れ(J
IS A 1321で規定する難燃1級に合格)、かつ
耐候性、耐熱性に優れるものであった。また、得られた
装飾シートを燃焼させても有害ガスは発生しなかった。
【0032】〔実施例5〕第三リン酸マグネシウムに代
えて、亜リン酸亜鉛カルシウムを15重量部添加する以
外は実施例1と同様にして装飾シートを得た。得られた
装飾シートは、耐候性、耐熱性がやや劣るものの、難燃
性に優れるものであった(JIS A 1321で規定
する難燃1級に合格)。また、得られた装飾シートを燃
焼させても有害ガスは発生しなかった。
【0033】〔比較例1〕第三リン酸マグネシウムを添
加しない以外は、実施例1と同様にして装飾シートを得
た。得られた装飾シートは、難燃性に劣るものであっ
た。
【0034】〔比較例2〕第三リン酸マグネシウムに代
えて、トリス(クロロエチル)ホスフェートを15重量
部添加する以外は実施例1と同様にして装飾シートを得
た。得られた装飾シートは、難燃性に優れるものの、装
飾シートを燃焼させたら有害ガスを発生した。
【0035】
【発明の効果】本発明の装飾シートは、アクリル系樹
脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂、酢酸ビニル系
樹脂、またはこれらの混合樹脂エマルジョンに、結晶水
を含有する金属塩化合物を配合してなるため、良好な難
燃性を示すと共に、万一火災等によって燃焼しても有害
なガスを発生することがなく、天井材、壁材、床材等の
建築材料、家具、車輌等の難燃性を要求される箇所の装
飾材等として好適に使用することができる。特に、結晶
水を含む金属塩化合物として第三リン酸マグネシウム、
リン酸亜鉛マグネシウムを用いると、装飾シートとして
求められる難燃性以外の物性が好適なものを得ることが
できる。また、上記の金属塩化合物とアンチモン系難燃
剤を併用することにより、難燃性が相乗的に向上させる
ことができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶水を含む金属塩化合物を含有し、か
    つアクリル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹
    脂、酢酸ビニル系樹脂から選ばれる1種以上の樹脂を含
    むエマルジョンよりなる装飾層が形成されたことを特徴
    とする難燃性装飾シート。
  2. 【請求項2】 結晶水を含む金属塩化合物が、第三リン
    酸マグネシウムまたは/およびリン酸亜鉛マグネシウム
    であることを特徴とする請求項1記載の難燃性装飾シー
    ト。
  3. 【請求項3】 装飾層にアンチモン系難燃剤を含有させ
    たことを特徴とする請求項1記載の難燃性装飾シート。
  4. 【請求項4】 アンチモン系難燃剤が、三酸化アンチモ
    ン系難燃剤であることを特徴とする請求項3記載の難燃
    性装飾シート。
  5. 【請求項5】 装飾層を形成するエマルジョンが、アク
    リル系樹脂およびエチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂を
    含む混合樹脂エマルジョンであって、エマルジョン中の
    アクリル系樹脂とエチレン−酢酸ビニル系樹脂樹脂との
    混合割合が、アクリル系樹脂20〜80重量%、エチレ
    ン酢酸ビニル系樹脂80〜20重量%であることを特徴
    とする請求項1記載の難燃性装飾シート。
  6. 【請求項6】 装飾層が発泡装飾層であることを特徴と
    する請求項1記載の難燃性装飾シート。
  7. 【請求項7】 発泡装飾層が、熱膨張剤を含有させたマ
    イクロカプセルによって発泡させられていることを特徴
    とする請求項6記載の難燃性装飾シート。
JP5188763A 1993-07-01 1993-07-01 難燃性装飾シート Expired - Fee Related JP2676311B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5188763A JP2676311B2 (ja) 1993-07-01 1993-07-01 難燃性装飾シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5188763A JP2676311B2 (ja) 1993-07-01 1993-07-01 難燃性装飾シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0716990A true JPH0716990A (ja) 1995-01-20
JP2676311B2 JP2676311B2 (ja) 1997-11-12

Family

ID=16229352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5188763A Expired - Fee Related JP2676311B2 (ja) 1993-07-01 1993-07-01 難燃性装飾シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2676311B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55136982A (en) * 1979-04-13 1980-10-25 Seiko Instr & Electronics Ltd Radio-equipped electronic watch
JPS63111046A (ja) * 1986-10-28 1988-05-16 東洋ゴム工業株式会社 耐火断熱性積層ボ−ド
JPH04221636A (ja) * 1990-12-22 1992-08-12 Achilles Corp 装飾シート

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55136982A (en) * 1979-04-13 1980-10-25 Seiko Instr & Electronics Ltd Radio-equipped electronic watch
JPS63111046A (ja) * 1986-10-28 1988-05-16 東洋ゴム工業株式会社 耐火断熱性積層ボ−ド
JPH04221636A (ja) * 1990-12-22 1992-08-12 Achilles Corp 装飾シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2676311B2 (ja) 1997-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3625069B2 (ja) 装飾シートおよびその製造方法
US20100152352A1 (en) Substrates coated with flame retardant compositions based on organic polymers and zeolites
JP6120207B2 (ja) 壁紙
JP4882144B2 (ja) 壁紙の製造方法
JP4578199B2 (ja) 壁紙の製造方法
JP2002192669A (ja) 化粧シート
JP2676311B2 (ja) 難燃性装飾シート
US20120282432A1 (en) Flame retardant pvc plastisol compositions useful as coatings, adhesives and backings
JP4843926B2 (ja) 壁紙
JP4156220B2 (ja) 化粧シート
JP2000230068A (ja) 発泡性樹脂組成物、及び発泡シート
JP4515267B2 (ja) 発泡ポリ塩化ビニル壁紙の製造方法
JP4734810B2 (ja) 化粧シート
CN114144500A (zh) 液体组合物、防火层、包括防火层的层合结构以及防火方法
EP0559031B1 (en) Decorative sheet and method of producing the same
JP4022957B2 (ja) 難燃発泡性シート、難燃発泡シート及びそれよりなる壁紙並びに床材
JP2000038469A (ja) 熱着色の抑制された発泡性樹脂組成物及びその用途
JP2001030398A (ja) 化粧材及びその製造方法
JP2002067247A (ja) 化粧シート
JPH0931860A (ja) 壁装材
JPH04229243A (ja) 装飾シ−ト
JP4318091B2 (ja) 防炎性樹脂エマルジョンと防炎性布帛
JP3312567B2 (ja) 吸湿及び放湿性を有する発泡シートの製造方法
JPH06394B2 (ja) 難燃性ビニル壁紙
JPH0134558B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080725

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees