JPH0716822B2 - 電気加工液 - Google Patents
電気加工液Info
- Publication number
- JPH0716822B2 JPH0716822B2 JP23432485A JP23432485A JPH0716822B2 JP H0716822 B2 JPH0716822 B2 JP H0716822B2 JP 23432485 A JP23432485 A JP 23432485A JP 23432485 A JP23432485 A JP 23432485A JP H0716822 B2 JPH0716822 B2 JP H0716822B2
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- compound
- liquid
- electromachining
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- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (発明の利用分野) 本発明は、電極と被工作物との間に断続的な放電を行な
わせて放電加工を行う際、電極と被加工物との間に介在
させるための電気加工液に関する。
わせて放電加工を行う際、電極と被加工物との間に介在
させるための電気加工液に関する。
(従来の技術) 放電加工は作業用電極と導電性被工作物との間の絶縁性
媒体内で断続的に火花放電させることにより、対象物に
形彫を施したり、孔を穿ったり、又は対象物を切断した
りする技術である。そしてこの技術は、対象物の硬度に
影響されないこと、表面粗さ±0.2μm又はそれ以下の
鏡面仕上に近い加工精度を期待できること等の特徴を買
われて、今日各種の金属加工に広く利用されている。
媒体内で断続的に火花放電させることにより、対象物に
形彫を施したり、孔を穿ったり、又は対象物を切断した
りする技術である。そしてこの技術は、対象物の硬度に
影響されないこと、表面粗さ±0.2μm又はそれ以下の
鏡面仕上に近い加工精度を期待できること等の特徴を買
われて、今日各種の金属加工に広く利用されている。
従来では、上の絶縁性媒体として主として鉱油(ケロシ
ン)が使用されてきた。しかしこの鉱油には引火性があ
るため、無人的に連続加工を行なう場合には火災発生の
危険がある。そこで近来に至り純水の使用が試みられる
ようになった。しかしながら、水は加工速度が早い反
面、電極を消耗させるという欠点がある。そこで最近で
は、水中に種々の分子量制御物質を添加することが検討
され、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリアルキルエーテルな
どのグリコール類若しくはそれらの誘導体又は高級アル
コール等の非イオン性物質、ポリアクリル酸、アクリル
アミド、グアーガム又はアルギン酸ナトリウム等のアニ
オン性物質或はキトサン、ポリアクリルアミド又はメタ
アクリル酸エステル等のカチオン性物質の添加が提案さ
れている(例えば特公昭59−4253号公報参照)。
ン)が使用されてきた。しかしこの鉱油には引火性があ
るため、無人的に連続加工を行なう場合には火災発生の
危険がある。そこで近来に至り純水の使用が試みられる
ようになった。しかしながら、水は加工速度が早い反
面、電極を消耗させるという欠点がある。そこで最近で
は、水中に種々の分子量制御物質を添加することが検討
され、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリアルキルエーテルな
どのグリコール類若しくはそれらの誘導体又は高級アル
コール等の非イオン性物質、ポリアクリル酸、アクリル
アミド、グアーガム又はアルギン酸ナトリウム等のアニ
オン性物質或はキトサン、ポリアクリルアミド又はメタ
アクリル酸エステル等のカチオン性物質の添加が提案さ
れている(例えば特公昭59−4253号公報参照)。
しかしこのようにしても、電極消耗比は精々3%程度ま
でしか低下しない(上記公報2図参照)。しかるに形彫
り加工や孔明け加工において、充分な加工精度を得るた
めには、電極消耗率が精々1%未満であることが絶対条
件となるため、公知の水性加工液は、実用性の点でいづ
れも不満である。
でしか低下しない(上記公報2図参照)。しかるに形彫
り加工や孔明け加工において、充分な加工精度を得るた
めには、電極消耗率が精々1%未満であることが絶対条
件となるため、公知の水性加工液は、実用性の点でいづ
れも不満である。
(発明の目的) 本発明は、電極消耗率が画期的に低く、長時間に亘り連
続使用しても、該率を精々1%又はそれ未満に保つこと
ができる水性電気加工液を提供するのを目的とする。
続使用しても、該率を精々1%又はそれ未満に保つこと
ができる水性電気加工液を提供するのを目的とする。
(目的達成のための手段) 本発明者は、多数の新規及び公知の非イオン性高分子物
質について精力的な研究を行なった結果、分子中に、分
枝構造として少なくとも1個の一般式ROn(式中
Rは炭素数3〜8のアルキレン基、OはRを構造する炭
素とエーテル結合する酸素を意味し、nは3〜6の整数
である。)で示される含酸素炭化水素鎖と、少なくとも
2個以上の−CH2CH2O−基を含み、かつ、その平均分子
量が5000以下であって、加工時において液状を呈する化
合物(以下、「化合物(I)」という)が、水性電気加
工液の成分として極めて好適であることを見出した。こ
こに化合物(I)の分枝含酸素炭化水素鎖ROnを
構造する好ましい側鎖の実例としては、例えば式、 又は式 又は式 などの炭素数3〜6のポリオールの残基を挙げることが
できる。これらの側鎖は、化合物(I)中最低1個は必
要であるが、2個以上存在しても差支えがない。また化
合物(I)は、主鎖中に式−CH2CH2O−で示されるオキ
シエチレン基を含有するが、それ以外に水溶性を阻害し
ない限度で、例えばオキシプロピレン基又はオキシブチ
レン基等の他のオキシアルキレン基を含有することがで
きる。因に、オキシエチレン基とオキシプロピレン基が
ランダムに結合した化合物(I)は、低流動点であると
いう好ましい特性を備えているが、かかる特性の有無は
発明の本質と直接関係のないことである。
質について精力的な研究を行なった結果、分子中に、分
枝構造として少なくとも1個の一般式ROn(式中
Rは炭素数3〜8のアルキレン基、OはRを構造する炭
素とエーテル結合する酸素を意味し、nは3〜6の整数
である。)で示される含酸素炭化水素鎖と、少なくとも
2個以上の−CH2CH2O−基を含み、かつ、その平均分子
量が5000以下であって、加工時において液状を呈する化
合物(以下、「化合物(I)」という)が、水性電気加
工液の成分として極めて好適であることを見出した。こ
こに化合物(I)の分枝含酸素炭化水素鎖ROnを
構造する好ましい側鎖の実例としては、例えば式、 又は式 又は式 などの炭素数3〜6のポリオールの残基を挙げることが
できる。これらの側鎖は、化合物(I)中最低1個は必
要であるが、2個以上存在しても差支えがない。また化
合物(I)は、主鎖中に式−CH2CH2O−で示されるオキ
シエチレン基を含有するが、それ以外に水溶性を阻害し
ない限度で、例えばオキシプロピレン基又はオキシブチ
レン基等の他のオキシアルキレン基を含有することがで
きる。因に、オキシエチレン基とオキシプロピレン基が
ランダムに結合した化合物(I)は、低流動点であると
いう好ましい特性を備えているが、かかる特性の有無は
発明の本質と直接関係のないことである。
本化合物(I)は、また、目的上平均分子量が5000以下
である必要がある。平均分子量が5000を越えると、水溶
液の粘度増加が著しくなって所期の効果を発揮しにくく
なる。
である必要がある。平均分子量が5000を越えると、水溶
液の粘度増加が著しくなって所期の効果を発揮しにくく
なる。
本化合物(I)は、さらに、加工時、即ち加工温度にお
いて液状であるべきである。加工温度において液状でな
い場合は、水溶液の飛沫が乾燥・固化してワイヤガード
の詰りを惹こすなどの障害が発生しやすい。
いて液状であるべきである。加工温度において液状でな
い場合は、水溶液の飛沫が乾燥・固化してワイヤガード
の詰りを惹こすなどの障害が発生しやすい。
以下、化合物(I)に属する代表的な高分子化合物類の
想像を一般式で示す。
想像を一般式で示す。
(式中符号Aは、オキシエチレン基単独又はオキシエチ
レンと、オキシプロピレン基及び/又はオキシブチレン
基とから構成された単一又は複合オキシアルキレン基の
残基を、a〜fは、各化合物の分子量に見合う夫々同一
の又は異なった整数を意味する。) なお、本発明においては、以上化合物(I)に属する各
化合物を、必要に応じ単独で又は組合せて使用すること
ができる。
レンと、オキシプロピレン基及び/又はオキシブチレン
基とから構成された単一又は複合オキシアルキレン基の
残基を、a〜fは、各化合物の分子量に見合う夫々同一
の又は異なった整数を意味する。) なお、本発明においては、以上化合物(I)に属する各
化合物を、必要に応じ単独で又は組合せて使用すること
ができる。
本発明加工液を調製するには、予め水をイオン交換樹脂
で処理してその比抵抗が104Ω・cm以上となる如く処理
した後、これに化合物(I)の適量を添加し、攪拌、溶
解させる。好ましい濃度は0.5〜65%であるが、この際
要すれば少量の防剤を添加してもよい。なお、以上の調
製操作に際し、イオン交換樹脂処理を最後に行なうこと
もできる。
で処理してその比抵抗が104Ω・cm以上となる如く処理
した後、これに化合物(I)の適量を添加し、攪拌、溶
解させる。好ましい濃度は0.5〜65%であるが、この際
要すれば少量の防剤を添加してもよい。なお、以上の調
製操作に際し、イオン交換樹脂処理を最後に行なうこと
もできる。
(実施例) 以下、実施例により発明実施の態様を説明するが、例示
が直接発明思想の内包・外延を限るものでないことは当
然である。
が直接発明思想の内包・外延を限るものでないことは当
然である。
実施例1 [加工液の調製] 前掲化合物群1〜4に属する化合物を水に溶解後、イオ
ン交換樹脂を通して2×105Ω・cmの比抵抗値を示すよ
うに調製して試験用加工液とした。
ン交換樹脂を通して2×105Ω・cmの比抵抗値を示すよ
うに調製して試験用加工液とした。
[使用化合物] 下表−1として示す。
[実験条件] 下表−2に示す。
[結果] 第1図乃至第3図の曲線Aが示す通り、表−1の化合物
群中、化合物(I)に属するA−1 A−2 A−3及びA−
4の各化合物を用いた加工液は、加工速度、電極消耗率
及び耐久性のいづれにおいても、対照化合物C−1及び
C2に比し卓越した成績を示している事実が窺知される。
群中、化合物(I)に属するA−1 A−2 A−3及びA−
4の各化合物を用いた加工液は、加工速度、電極消耗率
及び耐久性のいづれにおいても、対照化合物C−1及び
C2に比し卓越した成績を示している事実が窺知される。
実施例2 表−1の化合物を、予めイオン交換樹脂を用いて脱塩さ
れた純水に溶かした水溶液を加工液とし、以下の条件に
てワイヤカット加工を実施した。
れた純水に溶かした水溶液を加工液とし、以下の条件に
てワイヤカット加工を実施した。
使用機種:ソディック社製 330−W 加工電極:ワイヤFKH φ0.2mm 被加工物:SKD−11 20mm厚 加工条件:ワイヤ送り速度 5m/分 加工液抵抗値 3×104Ω・cm 電圧 35V 電流 10A 結果は第4図に示される。図示の如く、表−1の化合物
群中、化合物(I)に属するA−1、A−2、A−3及
びA−4の各化合物を用いた加工液は、対照化合物C−
1及びC2を用いた対照液に比し卓越した加工速度を示す
ことが分る。
群中、化合物(I)に属するA−1、A−2、A−3及
びA−4の各化合物を用いた加工液は、対照化合物C−
1及びC2を用いた対照液に比し卓越した加工速度を示す
ことが分る。
(効果) 以上説明した如く、本発明に係る電気加工液は、電極消
耗率のみならず、加工速度及び耐久性において公知の水
性加工液に優越するので、金属加工技術の発展に大きく
寄与しうる。
耗率のみならず、加工速度及び耐久性において公知の水
性加工液に優越するので、金属加工技術の発展に大きく
寄与しうる。
第1図乃至第3図は、形彫加工について本発明加工液と
公知加工液を加工速度及び電極消耗率について対比した
グラフ、第4図は、ワイヤカット加工について本発明加
工液と公知加工液を加工速度について対比したグラフで
ある。なお、図中A(−○−)で示される曲線は本願化
合物使用の場合を、またC(−●−)で示される曲線は
対照化合物使用の場合を示す。
公知加工液を加工速度及び電極消耗率について対比した
グラフ、第4図は、ワイヤカット加工について本発明加
工液と公知加工液を加工速度について対比したグラフで
ある。なお、図中A(−○−)で示される曲線は本願化
合物使用の場合を、またC(−●−)で示される曲線は
対照化合物使用の場合を示す。
フロントページの続き (72)発明者 森 茂男 京都府京都市西京区桂千代原町35番地の1 (56)参考文献 特公 昭45−200(JP,B1)
Claims (2)
- 【請求項1】分子中に、分枝構造として少なくとも1個
の一般式ROn(式中Rは炭素数3〜6のアルキレ
ン基、OはRを構造する炭素とエーテル結合する酸素を
意味し、nは3〜6の整数である。)で示される含酸素
炭化水素鎖と、少なくとも2個以上の−CH2CH2O−基を
含み、かつ、その平均分子量が5000以下であって、加工
時において液状を呈する化合物を必須の成分として含有
することを特徴とする電気加工液。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の化合物を0.5
〜65%含有する水溶液である特許請求の範囲第1項記載
の電気加工液。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23432485A JPH0716822B2 (ja) | 1985-10-18 | 1985-10-18 | 電気加工液 |
EP86114424A EP0221422B1 (en) | 1985-10-18 | 1986-10-17 | Electrical discharge machining medium |
US06/920,085 US4767906A (en) | 1985-10-18 | 1986-10-17 | EDM water-based dielectric fluid |
DE8686114424T DE3666162D1 (en) | 1985-10-18 | 1986-10-17 | Electrical discharge machining medium |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23432485A JPH0716822B2 (ja) | 1985-10-18 | 1985-10-18 | 電気加工液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6294223A JPS6294223A (ja) | 1987-04-30 |
JPH0716822B2 true JPH0716822B2 (ja) | 1995-03-01 |
Family
ID=16969218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23432485A Expired - Fee Related JPH0716822B2 (ja) | 1985-10-18 | 1985-10-18 | 電気加工液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0716822B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5081333A (en) * | 1989-03-17 | 1992-01-14 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Electric discharge machining fluid with a fatty acid amide additive for rust inhibition |
JPH05112794A (ja) * | 1991-10-23 | 1993-05-07 | Sodick Co Ltd | 不燃性放電加工液 |
-
1985
- 1985-10-18 JP JP23432485A patent/JPH0716822B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6294223A (ja) | 1987-04-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |