JPH07168161A - 液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 液晶パネル１と、この液晶パネル１を支持す
る支持枠２を有している液晶表示装置であって、上記支
持枠２には、液晶パネル１の液晶パネル水平方向の位置
決めを行う位置決め用突起部３…と、液晶パネル１の支
持枠２との間に配される緩衝材としてのスペーサ部材４
…とが設けられている。上記位置決め用突起部３…及び
スペーサ部材４…は、シリコン樹脂等の緩衝性のある材
料にて支持枠２にそれぞれ一体成形されている。 【効果】 液晶パネル１に伝わる液晶パネル水平方向・
垂直方向に対する振動・衝撃等のストレスを効率良く緩
和して、装置自体の耐衝撃性・耐衝撃性を高め、信頼性
を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液晶パネルが支持枠に
支持されてなる液晶表示装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、液晶表示装置における液晶パネル
は、液晶パネルの背面からその外周側を支持する例えば
プラスチック成形品からなる支持枠の中にセットされる
ようになっている。この支持枠には、その各コーナ部分
に位置決め用突起部（位置決め用部材）が形成されてお
り、この位置決め用突起部にて、液晶パネルの外形のバ
ラツキを吸収しながら、液晶パネル平面方向の位置決め
を行っていた。従来、上記位置決め用突起部１３は、図
３に示すように、支持枠１２と同一材料からなり、完全
に一体化されて形成されている。

【０００３】ところが、このように位置決め用突起部１
３が、支持枠１２に同一材料で一体に形成されている
と、振動や衝撃等のストレスが直接液晶パネル１１に伝
わるため、液晶パネル１１が破損し易いという問題点を
有している。

【０００４】そこで、このような不具合を解消するため
に、位置決め用突起部にバネ性を持たせた構成が、特開
平１−２４６５８７号公報に開示されている。これによ
れば、位置決め用突起部がバネ性を有しているので、振
動や衝撃等のストレスは、一旦、位置決め用突起部に吸
収されてから液晶パネルに伝わる。したがって、そのス
トレスは緩和され、液晶パネルが破損し難くなり、ひい
ては、液晶表示装置の信頼性を向上させることができ
る。

【０００５】また、一般的に、上記液晶パネル１１と支
持枠１２との間には、図３に示すように、緩衝材として
シリコン樹脂等からなるスペーサ部材１４が介装される
ようになっている。このスペーサ部材１４は、液晶パネ
ル１１に伝わる液晶パネル垂直方向の振動や衝撃を吸収
して、そのストレスを緩和するようになっている。通
常、上記スペーサ部材１４は、支持枠１２に手作業によ
る貼付加工にて形成されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した公
報の構成の場合、位置決め用突起部が支持枠と同一材料
で形成されているので、支持枠の反りなどの変形を防止
するために、支持枠の材料として、例えばガラス繊維を
混合して強化したプラスチックや、ＰＰＳ（Ｐｏｌｙｐ
ｈｅｎｙｌｅｎｅ Ｓｕｌｆｉｄｅ）などの固い材料を
使用した場合、位置決め用突起部に充分なバネ性が得ら
れず、振動や衝撃のストレスが充分に緩和されないとい
った事態を招来するという問題を有している。尚、反対
に、位置決め用突起部に充分なバネ性を付与すべく、支
持枠に緩衝性のある材料を使用することも考えられる
が、そうすると支持枠に反りが生じてしまい、これによ
って液晶表示装置の信頼性が低下することとなる。

【０００７】また、緩衝材として液晶パネル１１と支持
枠１２との間に配されるシリコン樹脂等からなるスペー
サ部材１４は（図中、斜線にて示す）、手作業で支持枠
１２に貼付加工されているため、例えば図４に示すよう
に、スペーサ部材１４同士が端部にて重なりあったり、
図５に示すように貼付位置のずれを生じたり、さらに
は、貼り忘れなどの作業ミスを招来する虞れがある。こ
のようなスペーサ部材１４同士の重なりや、貼付位置の
ずれは、液晶パネル１１の液晶パネル垂直方向の支持位
置のずれの原因となり、液晶パネル１１の４つのコーナ
部分の内、一つでもこのような状態になると、液晶パネ
ル１１に部分的に応力が集中したり、垂直方向にがたつ
いたりして破損し易くなる。ましてや、貼り忘れた場合
等は、液晶パネル垂直方向のストレスが殆ど吸収され
ず、非常に破損し易い。

【０００８】本発明は、上記課題に鑑みて成されたもの
で、その目的は、振動・衝撃など液晶パネルに伝わるス
トレスを効率よく緩和して、液晶パネルの破損を回避
し、信頼性の高い液晶表示装置を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
液晶表示装置は、上記課題を解決するために、液晶パネ
ルと、この液晶パネルを支持する支持枠とを有し、上記
支持枠に液晶パネルの位置決め用部材が設けられている
液晶表示装置において、上記位置決め用部材は、緩衝性
のある材料にて上記支持枠に一体成形されていることを
特徴としている。

【００１０】本発明の請求項２記載の液晶表示装置は、
上記課題を解決するために、液晶パネルと、この液晶パ
ネルを支持する支持枠とを有し、上記支持枠に液晶パネ
ルと支持枠との間に配されるスペーサ部材が設けられて
いる液晶表示装置において、上記スペーサ部材は、緩衝
性のある材料にて上記支持枠に一体成形されていること
を特徴としている。

【００１１】

【作用】上記の請求項１記載の構成によれば、位置決め
用部材は、緩衝性のある材料、例えばシリコン樹脂等に
て支持枠に一体成形されているので、位置決め用部材に
は充分にバネ性が付与されており、液晶パネル平面方向
に対する振動・衝撃等のストレスは、この位置決め用部
材にて効率良く緩和される。しかも、位置決め用部材と
支持枠とを異なる別材料にて形成するという構成を具備
することで、支持枠については、プラスチック成形品や
金属等、反りを生じない固い材料を用いることができる
ので、従来の支持枠及び位置決め用部材を全て同一材料
にて形成していた構成に比べ、支持枠に反り等を生じさ
せることなく、的確に液晶パネル平面方向に対する振動
・衝撃等のストレスを緩和することができる。その結
果、装置自体の耐振動性、耐衝撃性が向上し、信頼性が
向上する。

【００１２】上記の請求項２記載の構成によれば、スペ
ーサ部材は、緩衝性のある材料、例えばシリコン樹脂等
にて支持枠に一体成形されているので、液晶パネル垂直
方向に対する振動・衝撃等のストレスは、このスペーサ
部材にて効率良く緩和され、その結果、装置自体の耐振
動性、耐衝撃性が向上し、信頼性が向上する。しかも、
上記スペーサ部材は、予め支持枠に一体に形成されてい
るので、従来の貼付加工のように、貼り忘れや貼付位置
のずれ等の作業ミスが生じる虞れがなく、これら作業ミ
スに起因する液晶パネルの破損も確実に防止できる。

【００１３】

【実施例】本発明の一実施例について図１ないし図２に
基づいて説明すれば、以下の通りである。

【００１４】本実施例に係る液晶表示装置は、図２に示
すように、液晶パネルを支持するプラスチック成形品か
らなる支持枠２を有しており、この支持枠２と、図示し
ない表側ケースにて、図１に示す液晶パネル１が挟持さ
れた構成を有している。

【００１５】上記支持枠２における４つのコーナ部分に
は、液晶パネル平面方向の位置決めを行う位置決め用突
起部（位置決め用部材）３…が、シリコン樹脂等の緩衝
材料により一体成形されている。これらの各位置決め用
突起部３は、２つずつ対を成しており、対を成すそれぞ
れの突起部３にて、液晶パネル１のＸ方向・Ｙ方向の位
置決めを行うようになっている。そして、これら各位置
決め用突起部３は、緩衝材料から形成されているので、
充分なバネ性を有しており、液晶パネル１の外形のバラ
ツキと共に、液晶パネル１が受ける液晶パネル平面方向
に対する振動・衝撃等のストレスを効率良く吸収するよ
うになっている。

【００１６】また、上記支持枠２には、上記各コーナ部
分を結ぶように、液晶パネル垂直方向の緩衝材であるス
ペーサ部材４…が、シリコン樹脂等の緩衝材料により一
体成形されている（図２中、斜線にて示す）。これら各
スペーサ部材４は、緩衝材料から形成されているので、
液晶パネル１が受ける液晶パネル垂直方向に対する振動
・衝撃等のストレスを効率良く吸収するようになってい
る。尚、上記した図示しない表側ケースにも、同様のシ
リコン樹脂等の緩衝材料からなるスペーサ部材が設けら
れており、実際には、上記液晶パネル１は、その外周側
を、支持枠２に設けられたスペーサ部材４…と、表側ケ
ースに設けられたスペーサ部材とで挟持されている。

【００１７】このような構成の液晶表示装置において
は、液晶パネル１に振動・衝撃等のストレスが加わる
と、その内の液晶パネル平面方向の振動・衝撃等のスト
レスは、上記位置決め用突起部３…にて一旦吸収された
後、液晶パネル１に伝わることとなる。したがって、本
液晶表示装置は、液晶パネル平面方向に対する耐振動性
・耐衝撃性が優れたものとなる。一方、液晶パネル垂直
方向の振動・衝撃等のストレスは、上記スペーサ部材４
…にて一旦吸収された後、液晶パネル１に伝わることと
なる。したがって、本液晶表示装置では、液晶パネル垂
直方向に対する耐振動性・耐衝撃性も優れたものとな
る。

【００１８】このように、本液晶表示装置の構成によれ
ば、液晶パネル１に伝わる液晶パネル水平方向・垂直方
向の振動・衝撃等のストレスは、位置決め用突起部３…
とスペーサ部材４…とでそれぞれ効率良く緩和されるの
で、液晶パネル平面方向・垂直方向に対する耐振動性・
耐衝撃性が優れたものとなり、信頼性の高い液晶表示装
置が実現されている。

【００１９】しかも、支持枠２に設けられた各スペーサ
部材４は、従来のような貼付加工ではなく、予め支持枠
２に一体に形成されているので、従来の貼付加工のよう
に、貼り忘れや、端部同士の重なり、貼付位置のずれ等
の作業ミスが生じる虞れは全くなく、これら作業ミスに
起因する液晶パネルの破損も確実に防止できる。

【００２０】また、各位置決め用突起部３は、支持枠２
とは異なる別材料にて形成されているので、支持枠２に
ついては、プラスチック成形品等の固い材料を用いるこ
とができ、従来の支持枠及び位置決め用突起部を全て同
一材料にて形成していた構成に比べ、支持枠２に反り等
を生じさせることなく、的確に液晶パネル平面方向に対
する振動・衝撃等のストレスを緩和することができる。

【００２１】尚、本実施例においては、上記支持枠２
は、プラスチック成形品にて形成したが、これに限定さ
れるものではなく、金属プレス品から形成し、これに位
置決め用突起部３…やスペーサ部材４…を、アウトサー
ト成形したもので構成することも可能である。

【００２２】

【発明の効果】本発明の請求項１記載の液晶表示装置
は、以上のように、上記位置決め用部材は、緩衝性のあ
る材料にて上記支持枠に一体成形されている構成であ
る。

【００２３】これにより、位置決め用部材には充分にバ
ネ性が付与されるので、液晶パネル平面方向に対する振
動・衝撃等のストレスは、この位置決め用部材にて効率
良く緩和される。しかも、位置決め用部材と支持枠とを
異なる別材料にて形成するという構成を具備すること
で、支持枠については、プラスチック成形品や金属等、
反りを生じない固い材料を用いることができるので、従
来の支持枠及び位置決め用部材を全て同一材料にて形成
していた構成に比べ、支持枠に反り等を生じさせること
なく、的確に液晶パネル平面方向に対する振動・衝撃等
のストレスを緩和することができる。その結果、装置自
体の耐振動性、耐衝撃性が向上し、信頼性が向上すると
いう効果を奏する。

【００２４】本発明の請求項２記載の液晶表示装置は、
以上のように、上記スペーサ部材は、緩衝性のある材料
にて上記支持枠に一体成形されている構成である。

【００２５】これにより、液晶パネル垂直方向に対する
振動・衝撃等のストレスは、このスペーサ部材にて効率
良く緩和され、その結果、装置自体の耐振動性、耐衝撃
性が向上し、信頼性が向上するという効果を奏する。さ
らに、上記スペーサ部材は、予め支持枠に一体に形成さ
れているので、従来の貼付加工のように、貼り忘れや、
端部同士の重なり、貼付位置のずれ等の作業ミスが生じ
る虞れがなく、これら作業ミスに起因する液晶パネルの
破損も確実に防止できるという効果を併せて奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すもので、液晶表示装置
における支持枠と、この支持枠に支持されている液晶パ
ネルを示す要部断面図である。

【図２】上記液晶表示装置における支持枠の平面図であ
る。

【図３】従来の液晶表示装置における支持枠と、この支
持枠に支持されている液晶パネルを示す要部断面図であ
る。

【図４】従来の液晶表示装置における、支持枠に設けら
れた位置決め用突起部と、スペーサ部材を示す要部拡大
図である。

【図５】従来の液晶表示装置における、支持枠に設けら
れた位置決め用突起部と、スペーサ部材を示す要部拡大
図である。

【符号の説明】

１ 液晶パネル ２ 支持枠 ３ 位置決め用突起部（位置決め用部材） ４ スペーサ部材

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】液晶パネルと、この液晶パネルを支持する
   支持枠とを有し、上記支持枠に液晶パネルの位置決め用
   部材が設けられている液晶表示装置において、 上記位置決め用部材は、緩衝性のある材料にて上記支持
   枠に一体成形されていることを特徴とする液晶表示装
   置。
2. 【請求項２】液晶パネルと、この液晶パネルを支持する
   支持枠とを有し、上記支持枠に液晶パネルと支持枠との
   間に配されるスペーサ部材が設けられている液晶表示装
   置において、 上記スペーサ部材は、緩衝性のある材料にて上記支持枠
   に一体成形されていることを特徴とする液晶表示装置。