JPH07166115A - インクジェット用インクの製造方法、及び係る方法で製造されたインク - Google Patents

インクジェット用インクの製造方法、及び係る方法で製造されたインク

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JPH07166115A
JPH07166115A JP31776993A JP31776993A JPH07166115A JP H07166115 A JPH07166115 A JP H07166115A JP 31776993 A JP31776993 A JP 31776993A JP 31776993 A JP31776993 A JP 31776993A JP H07166115 A JPH07166115 A JP H07166115A
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JP
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ink
dispersion
coloring matter
dye
pigment
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JP31776993A
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English (en)
Inventor
Fumi Takaide
文 高出
Kinu Shirota
衣 城田
Shoji Koike
祥司 小池
Tomoya Yamamoto
智也 山本
Mariko Suzuki
真理子 鈴木
Masahiro Haruta
昌宏 春田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微粒子化、及び分散時に不純物等が混入せ
ず、更に、色素粒子の均一な粉砕、及び分散を非常に効
率良く行え、吐出性、保存性等に優れたインクの製造方
法、及び係る方法で製造したインクを提供すること。 【構成】 色素として分散染料及び/又は顔料、該色素
を分散する化合物、及び水を含むインクジェット用イン
クを製造する方法であって、該色素を含有する液体を5
0〜5000Kg/cm2 の液圧で、該色素粒子同士が
衝突するよう分散を行う工程を有することを特徴とする
インクジェット用インクの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は色素として分散染料及び
/又は顔料を用いたインクジェット用インクの製造方法
及び係る製造方法で製造したインクに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、色素として分散染料及び/又は顔
料を用いたインクジェット用インクを製造する時、分散
染料及び/又は顔料を分散したり、微粒子化したりする
ために、サンドグラインダーが用いられてきた(特開昭
63−159484号公報)。
【0003】しかし、サンドグラインダーはガラスビー
ズ、ジルコニウムビーズ等の媒体を分散のために使用す
るため、インクジェット用インクに適する程度まで十分
な分散及び微粒子化をサンドグラインダーのみで行う
と、媒体に用いた物質が摩耗したり、インク中に抽出さ
れる等で不純物がインクに混入し、吐出性が悪化するこ
とがあった。特に、熱エネルギーを利用したインクジェ
ット方式の場合には、インク中にわずかな不純物が含ま
れていても、ヒーター面上に上記不純物が堆積し、不吐
出の原因となるので致命的な問題である。
【0004】そのため、係る媒体を使用しない方法とし
て、インク原材料の混合液を高圧で噴射し、壁面に衝突
させることにより分散及び微粒子化を行う方法が提案さ
れている(UPS5,026,427)。しかし、この
方法では全ての粒子が微小粒子まで粉砕されるとは限ら
ず、粒度分布がブロードになることもあり、微粒子化の
方法としては必ずしも効率の良いものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、微粒子化、及び分散時に不純物等が混入せず、更
に、色素粒子の均一な粉砕、及び分散を非常に効率良く
行え、吐出性、保存性等に優れたインクの製造方法、及
び係る方法で製造したインクを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、色素として分
散染料及び/又は顔料、該色素を分散する化合物、及び
水を含むインクジェット用インクを製造する方法であっ
て、該色素を含有する液体を50〜5000Kg/cm
2 の液圧で、該色素粒子同士が衝突するよう分散を行う
工程を有することを特徴とするインクジェット用インク
の製造方法、及び係る方法で製造したインクである。
【0007】本発明者らは、分散染料、及び/又は顔料
を用いたインクジェット記録用分散系インクにおいて、
上述のような媒体を使用せず、従来と同等またはそれ以
上のレベルまで分散、及び微粒子化を行う方法について
鋭意検討した結果、インクの製造工程中に少なくとも、
粒子どうしを高圧で衝突させる様にすることで従来の方
法では達成できなかった分散の効率化、不純物の低減
化、及び分散安定性の向上が可能となることを知見し、
本発明とした。
【0008】本発明により製造されるインクは、少なく
とも色素、水、該色素を分散する化合物を含む。
【0009】インクを構成する色素として分散染料及び
/又は顔料が使用される。使用する分散染料としては以
下に限定されるものではないが、特に好ましい具体例と
しては、C.I.ディスパーズイエロー5、42、5
4、64、79、82、83、93、99、100、1
19、122、124、126、160、184:1、
186、198、199、204、224、237、
C.I.ディスパーズオレンジ13、29、31:1、
33、49、54、55、66、73、118、11
9、163、C.I.ディスパーズレッド54、72、
73、86、88、91、92、93、111、12
6、127、134、135、143、145、15
2、153、154、159、164、167:1、1
77、181、204、206、207、221、23
9、240、258、277、278、283、31
1、323、343、348、356、362、C.
I.ディスパーズバイオレッド33、C.I.ディスパ
ーズブルー56、60、73、87、113、128、
143、148、154、158、165、165:
1、165:2、176、183、185、197、1
98、201、214、224、225、257、26
6、267、287、354、358、365、36
8、C.I.ディスパーズグリーン6:1、9が挙げら
れる。
【0010】使用する顔料として、カーボンブラックは
ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラッ
クで、一次粒子径が15〜300μm、DBP吸油量が
40〜150ml/100g、揮発分が0.5〜10
%、pH値が2〜9を有し、例えばNo.2300、N
o.900、MCF88、No.33、No.40、N
o.45、No.52、MA7、MA8、No.220
0B(以上三菱化成製)、RAVEN1255(コロン
ビア製)、REGAL400R、REGAL330R、
REGAL660R、MOGUL L、(キャボット
製)、ColorBlack FW1、Color B
lack FW18、Color Black S17
0、Color Black S150、Printe
x 3、,PrintexU(デグッサ製)等の市販品
を使用することができる。カーボンブラック以外の顔料
としてはC.I.Pigment Yellow1、
2、3、13、16、83、C.I.Pigment
Red5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、5
7(Ca)、112、122、C.I.Pigment
Blue1、2、3、15:3、16、22、C.I.
Pigment Vat Blue4、6等が好ましい
が、これらに限られるものではない。また本発明のため
に新たに製造されたものでも使用可能である。
【0011】更に、これらの色素は、インク中に単独あ
るいは2種以上を併用することができ、その使用量(2
種以上を併用して使用する場合は総合使用量)として
は、インク全量に対して合計で1〜25重量%、好まし
くは1.5〜20重量%、より好ましくは2〜15重量
%の範囲である。該色素の使用量が1重量%未満の場合
は、発色の濃度が不十分であり、又、25重量%を超え
て使用するとインクの保存安定性劣化やノズル先端付近
におけるインク蒸発に伴う増粘や析出を引き起こす。
【0012】本発明に使用する色素は分散染料及び/又
は顔料であるため、疎水性の染料、または顔料を分散さ
せる化合物を必要とする。このようなものとしては、い
わゆる分散剤、界面活性剤、樹脂等をもちいることがで
きる。分散剤または界面活性剤としては、特に限定はな
いが中でも、アニオン系、ノニオン系のものが好適に使
用できる。例えば、アニオン系のものとしては脂肪酸
塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキル
スルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタ
レンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレン
アルキル硫酸エステル塩、及びこれらの置換誘導体等;
ノニオン系のものとしてはポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリ
ン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブ
ロックポリマー、及びこれらの置換誘導体等が挙げられ
る。樹脂分散剤としてはスチレン及びその誘導体、ビニ
ルナフタレン及びその誘導体、α、β−エチレン性不飽
和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル
酸及びその誘導体、マレイン酸及びその誘導体、イタコ
ン酸及びその誘導体、フマール酸及びその誘導体、酢酸
ビニル、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、アクリ
ルアミド、及びその誘導体等から選ばれた少なくとも2
つ以上の単量体(このうち少なくとも1つは親水性単量
体)からなるブロック共重合体、ランダム共重合体及び
グラフト共重合体、並びにこれらの塩等をあげることが
できる。これらの樹脂は、塩基を溶解させた水溶液に可
溶なアルカリ可溶型樹脂であることが好ましい。
【0013】更に、これらの分散剤は単独でもよいが、
アニオン系の界面活性剤とノニオン系界面活性剤、HL
Bの異なる2種類のノニオン系界面活性剤等、2種類以
上を併用して使用する方が好ましいこともある。これら
の含有量(2種類以上を併用して使用する場合は総含有
量)は、0.1〜25重量%、好ましくは0.3〜23
重量%、より好ましくは0.4〜20重量%の範囲であ
る。
【0014】インクの液媒体である水については、イン
ク全量に対して10〜93重量%、好ましくは25〜8
7重量%、より好ましくは30〜82重量%の範囲であ
る。以上が本発明により製造されるインクジェット用イ
ンクの必須成分であるがインクの液媒体として一般的な
有機溶剤も併用することができる。例えば、アセトン、
ジアセトンアルコールなどのケトン又はケトアルコール
類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリ
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプ
ロピレン付加重合体;エチレングリコール、プロピレン
グリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコ
ール、1,2,6−ヘキサントリオール、ヘキシレング
リコール等のアルキレン基が2乃至6個の炭素原子を含
むアルキレングリコール類;チオジグリコール;グリセ
リン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチ
ル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又
はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキル
エーテル類;トリエチレングリコールジメチル(又はエ
チル)エーテル、テトラエチレングリコールジメチル
(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級ジア
ルキルエーテル類;スルホラン、N−メチル−2−ピロ
リドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が
挙げられる。
【0015】上記の如き媒体を併用する場合は単独でも
混合物としても使用できるが、もっとも好ましい液媒体
組成は、該溶剤が少なくとも1種の多価アルコールを含
有するものである。中でも、チオジグリコール、ジエチ
レングリコールの単独もしくはジエチレングリコール、
チオジグリコール混合系は特に良好なものである。
【0016】上記有機溶剤の含有量は、一般にはインク
の全重量に対して重量%で3〜60%。好ましくは5〜
50%の範囲である。
【0017】インクの主要成分は上記の通りであるが、
その他公知の各種の粘度調整剤、表面張力調整剤、蛍光
増白剤、消泡剤を必要に応じて添加することができる。
例えば、ポリビニルアルコール、セルロース類、水溶性
樹脂等の粘度調整剤;ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン等の表面張力調整剤;緩衝液によるpH調整
剤、防カビ剤等である。
【0018】又、色素を分散する目的以外でも、各種の
分散剤、界面活性剤を再分散性向上、吐出特性向上等の
目的で、必要に応じて添加することができる。
【0019】本発明のインクの製造方法は、上記色素
を、色素を分散させる化合物、及び液媒体の存在下で分
散する際に、高圧で色素の粒子同志を衝突させて、分散
及び、微粒子化を行う工程を少なくとも有することを特
徴とする。
【0020】このような分散処理の方法としては、例え
ば、以下に述べるような2枚のアルミナやダイヤモンド
製のディスクを用いる方法が挙げられる。図1にかかる
ディスクの具体例を示す。図1(a)には円筒型の比較
的薄いディスク3の円盤上に2つの丸穴1が開けられ、
ディスクの片面には2つの丸穴をつなぐ様に細くて浅い
溝2が掘られている。このようなディスクを2枚、溝ど
うしが直行して接する様に配置して片方の面からインク
原材料を高圧で注入することで、インク中の色素粒子ど
うしを衝突させることができる。
【0021】また、図1の(b)には別のタイプのディ
スクを示した。円筒型の比較的薄いディスク3′上に円
錐形の穴1′を2つ開け、別のディスクの片面には細く
て浅い溝2′とその溝の中央から裏面までの貫通孔4′
を開けて、細い穴の2つ開いた面と溝のある面とを2つ
の穴と溝が重なる様に接触して配置し、片方の面からイ
ンク原材料を高圧で注入することでインク中の色素粒子
どうしを衝突させることができる。衝突した色素粒子は
瞬時に粉砕され、分散が完了する。
【0022】注入時の液圧は、本発明の顕著な効果を得
るためには50〜5000Kg/cm2 の液圧で注入す
ることが必要であり、好ましくは100〜4000Kg
/cm2 、より好ましくは200〜3000Kg/cm
2 の液圧である。
【0023】又、処理する色素の種類等により所望の粒
度分布を有する分散体とするために、必要に応じて上記
分散処理を行う系に原材料を複数回通す、即ち、分散処
理回数を好ましくは2回以上、より好ましくは3回以上
とすることがより効果的である。
【0024】更に、本発明の上記分散処理を行う前に、
図2に示した様にインクの原材料を荒く粉砕混合するプ
レ分散工程を行うことが上記分散工程の効率を更に良く
し、より顕著な効果を得ることができ好ましい。このプ
レ分散工程にはサンドミルやホモジナイザーなどの従来
の分散方法が使用される。但し、非常に短時間で処理す
るので不純物の混入は最小限に抑えられる。
【0025】係るプレ分散工程を行なった後に上記分散
処理を行う際には、次いで、粒子どうしを高圧で正面衝
突させるメインの分散工程を行う。この工程では微粒子
化と分散安定化を行うものであって、数回の循環処理に
よって短時間で分散が可能となる上記分散工程を行う前
に、インク原材料を含む、プレ分散された液に更に分散
剤を添加することが好ましく、好ましい分散剤は、活性
剤であり、特に好ましいものは高分子系の活性剤であ
る。係る分散工程が終了したら、続いて遠心分離、濾
過、もしくは冷却を伴うデカンテーションなどの工程を
適宜導入することが好ましい。遠心分離工程は、回転数
8000rpm以上、好ましくは12000rpm以上
で20分間程度行うことが好ましい。濾過工程は0.0
5〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、より好まし
くは0.2〜2μmのフィルターを使用することが好ま
しい。
【0026】以上、記載したような本発明のインクの製
造方法を用いて製造したインクはメディアや分散機本体
からの摩耗により生ずるシリカ(Si)や鉄(Fe)の
金属イオンが極めて少なくおさえられるのでインクジェ
ット記録用インクとして好ましく用いられ、特に熱エネ
ルギーにより液滴を吐出させる方式のインクジェット記
録において、その効果が顕著である。このSiとFeの
イオンのインク中への混入量は、本発明によれば合計で
0.5〜20ppmにおさえられる。
【0027】本発明によるインクを用いて記録を行うの
に好適な装置の一例としては、記録ヘッドの室内のイン
クに記録信号に対応した熱エネルギーを与え、該熱エネ
ルギーにより液滴を発生させる装置が挙げられるが、以
下これについて説明する。
【0028】その装置の主要部であるヘッド構成例を図
3、図4及び図5に示す。
【0029】ヘッド13はインクを通す溝14を有する
ガラス、セラミック又はプラスチック板等と、感熱記録
に用いられる発熱ヘッド15(図ではヘッドが示されて
いるが、これに限定されるものではない)とを接着して
得られる。発熱ヘッド15は酸化シリコン等で形成され
る保護膜16、アルミニウム電極17−1、17−2、
ニクロム等で形成される発熱抵抗体層18、蓄熱層1
9、アルミナ等の放熱性のよい基板20よりなってい
る。
【0030】インク21は吐出オリフィス(微細孔)2
2まで来ており、圧力Pによりメニスカス23を形成し
ている。
【0031】今、電極17−1、17−2に電気信号が
加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急激に
発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生し、
その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が吐出
し、オリフィス22より記録小滴24となり、本発明に
使用する布帛25に向かって飛翔する。図5には図3に
示すヘッドを多数並べたマルチヘッドの外観図を示す。
該マルチヘッドはマルチ溝26を有するガラス板27と
図3に説明したものと同様な発熱ヘッド28を密着して
製作されている。尚、図3は、インク流路に沿ったヘッ
ド13の断面図であり、図4は図3のA−B線での切断
面である。
【0032】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて、本発明を更
に具体的に説明する。尚、文中部および%とあるのは特
に断りのない限り重量基準である。
【0033】実施例1 (分散染料分散液の作成) *分散染料:C.I.ディスパース イエロー93 1
5部 *ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム
3部 *イオン交換水 77部 上記成分を混合し、30分間ホモジナイザーでプレ分散
を行なった後、 *βナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物
5部 を添加してから図1(a)に示したような方法で、液圧
800Kg/cm2 で分散処理を行なった。
【0034】この処理を4回繰り返した。
【0035】さらに遠心分離処理(12000rpm、
20分間)を行なった後、フロロポアフィルターFP−
100(住友電工社製)にて濾過し粗大粒子を除去して
分散染料分散液を得た。
【0036】(インクの作成) *上記分散染料分散液 40部 *チオジグリコール 24部 *ジエチレングリコール 11部 *イオン交換水 25部 上記全成分を混合し、混合液を酢酸でpH5〜7に調整
し、フロロポアフィルターFP−100(住友電工社
製)にて濾過し粗大粒子を除去してインクジェット用イ
ンクを得た。
【0037】実施例2 (顔料分散液の作成) *スチレン−酢酸ビニル−アクリル酸共重合体 1.5
部 (重合時モル仕込み量 45:20:35) (酸価:146、重量平均分子量:8800) *モノエタノールアミン 1部 *イオン交換水 81.5部 *ジエチレングリコール 5部
【0038】上記成分を混合し、ウォーターバスで70
℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させる。この溶液に新
たに試作されたカーボンブラック(MCF88、三菱化
成製、1次粒径18μm)10部、イソプロピルアルコ
ール1部を加え、20分間混合撹拌を行なった後、下記
の条件で分散処理を行なった。 *分散機 サンドグラインダー(五十嵐機械製) *粉砕メディア ジルコニウムビーズ 1mm径 *粉砕メディアの充填率 50% *粉砕時間 40分間 さらに遠心分離処理(12000rpm、20分間)を
行ない、粗大粒子を除去して顔料分散液とした。
【0039】(インクの作成) *上記顔料分散液 30部 *グリセリン 2部 *ジエチレングリコール 15部 *N−メチルピロリドン 5部 *イソプロピルアルコール 3部 *イオン交換水 45部
【0040】上記成分を混合し、pHをモノエタノール
アミンで8〜10になる様に調整し、図1(a)に示し
た方法で下記の条件で再分散処理を行なった。 *液圧 600Kg/cm *分散処理回数 2 さらに遠心分離処理(12000rpm、20分間)を
行なった後、フロロポアフィルターFP−100(住友
電工社製)にて濾過し粗大粒子を除去してインクジェッ
ト用インクを得た。
【0041】実施例3 (分散染料分散液の作成) *分散染料:C.I.ディスパース レッド 92 1
0部 *リグニンスルホン酸ナトリウム 2部 *イオン交換水 73部 *ジエチレングリコール 15部
【0042】上記成分を混合し、20分間混合撹拌を行
なった後、下記の条件で分散処理を行なった。 *分散機 ウルトラディスパーザー(ヤマト科学) *回転数:20000rpm *粉砕時間 8分 さらに遠心分離(12000rpm、20分間)を行な
い、粗大粒子を除去して分散染料分散液とした。
【0043】(インクの作成) *上記分散液 30部 *チオジグリコール 25部 *テトラエチレングリコールジメチルエーテル 5部 *オキシエチレン・オキシプロピレンブロックポリマー
0.1部 *イオン交換水 50部
【0044】上記全成分を混合し混合液を酢酸でpH5
〜7に調整し、図1(a)に示した方法で下記条件で再
分散処理を行なった。 *液圧 700Kg/cm *分散処理回数 3 さらに遠心分離処理(12000rpm、20分間)を
行なった後、フロロポアフィルターFP−100(住友
電工社製)にて濾過し粗大粒子を除去してインクジェッ
ト用インクを得た。
【0045】実施例4 (顔料分散液の作成) *スチレン−マレイン酸−酢酸アリル共重合体 3部 (重合時モル仕込み量 50:42:8) (酸価:210、重量平均分子量:11000) *アミノメチルプロパノール 2部 *イオン交換水 75部 *ジエチレングリコール 5部
【0046】上記成分を混合し、ウォーターバスで70
℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させる。この溶液を新
たに試作されたカーボンブラック(S170、デグザ
製、1次粒径17nm)15部を加え、30分間ホモジ
ナイザーでプレ分散を行なった後図1(b)に示した方
法で下記の条件で分散した。 *液圧 600Kg/cm2 *分散処理回数 2 さらに遠心分離処理(12000rpm、20分間)を
行ない粗大粒子を除去して顔料分散液を得た。
【0047】(インクの作成) *上記分散液 25部 *グリセリン 8部 *エチレングリコール 5部 *エタノール 5部 *イオン交換水 57部
【0048】上記成分を混合しpHが8〜10になるよ
うにアミノプロパノールで調整し、図1(b)に示した
方法で下記の条件で再分散を行なった。 *液圧 800Kg/cm2 *分散処理回数 2 さらに遠心分離処理(12000rpm、20分間)を
行なった後、フロロポアフィルターFP−100(住友
電工社製)にて濾過し粗大粒子を除去してインクジェッ
ト用インクを得た。
【0049】比較例1 実施例1において、分散染料液作成時の分散処理を図1
の方法から、サンドミルを用いる方法(分散条件は実施
例2の顔料分散液作成時と粉砕時間を2倍(180分)
にした他は同様)に変更し、他はまったく実施例1と同
様にして分散染料分散液、インクを作成した。
【0050】比較例2 実施例2において、インク作成時の分散処理を図1の方
法から、サンドミルを用いる方法(分散条件は実施例2
の分散染料分散液作成時の条件のうち、粉砕メディアと
して1mm径のガラスビーズを用い、粉砕時間を90分
間にした)に変更し、他はまったく実施例2と同様にし
て、顔料分散液、インクを作成した。
【0051】各インクに対し、以下のような評価を行な
った。 (評価1)粒度分布 色素の平均粒径及び標準偏差。 (評価2)吐出性 上記インクを記録信号に応じた熱エネルギーを付与する
事によりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録
ヘッドを有するインクジェット記録装置(商品名BJ−
10vキヤノン製)を用いて、連続印字を行ない、イン
クの不吐出が発生した枚数をチェックした。 (評価3)保存安定性 上記インクをガラス容器に密閉し、60℃で3か月保存
した後、分散染料又は顔料の粒子の凝集が起こったり、
増粘といった問題が発生したもの:×、発生しなかった
もの:○ 表1に評価結果を記載する。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のインク製造
方法によれば、色素を均一に分散でき、吐出安定性、保
存安定性の優れたインクを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明のインクの製造に用いる分散処理
法の一例を示す図。 (b)本発明のインクの製造に用いる分散処理法の一例
を示す図。
【図2】本発明のインクの製造方法の工程の一例を示す
図。
【図3】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面
図。
【図4】インクジェット記録装置のヘッド部の横断面
図。
【図5】図3に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外
観斜視図。
フロントページの続き (72)発明者 山本 智也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 鈴木 真理子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 春田 昌宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色素として分散染料及び/又は顔料、該
    色素を分散する化合物、及び水を含むインクジェット用
    インクを製造する方法であって、該色素を含有する液体
    を50〜5000Kg/cm2 の液圧で、該色素粒子同
    士が衝突するよう分散を行う工程を有することを特徴と
    するインクジェット用インクの製造方法。
  2. 【請求項2】 該分散を行う工程が、2孔を設けたディ
    スクに該色素を含有する液体を通すことにより流路を2
    分割させ、その後再合流させて該色素同士を衝突させる
    ものである請求項1記載のインクジェット用インクの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 該分散を行う工程を複数回繰返す請求項
    1記載のインクジェット用インクの製造方法。
  4. 【請求項4】 該分散を行う工程の前に、プレ分散を行
    う工程を有する請求項1記載のインクジェット用インク
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 該プレ分散工程が、ホモジナイザー、ボ
    ールミル、ロールミル、及びサンドミルの中から選ばれ
    る少なくとも1種の分散機による処理である請求項1記
    載のインクジェット用インクの製造方法。
  6. 【請求項6】 該分散を行う工程の後で、遠心分離、濾
    過、及びデカンテーションから選ばれる少なくとも1つ
    の処理を行う請求項1記載のインクジェット用インクの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6記載の製造方法により製造
    されたインクジェット用インク。
JP31776993A 1993-12-17 1993-12-17 インクジェット用インクの製造方法、及び係る方法で製造されたインク Withdrawn JPH07166115A (ja)

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