JPH07165949A - 高誘電率プリプレグおよび積層板 - Google Patents

高誘電率プリプレグおよび積層板

Info

Publication number
JPH07165949A
JPH07165949A JP28104993A JP28104993A JPH07165949A JP H07165949 A JPH07165949 A JP H07165949A JP 28104993 A JP28104993 A JP 28104993A JP 28104993 A JP28104993 A JP 28104993A JP H07165949 A JPH07165949 A JP H07165949A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric constant
powder
resin
prepreg
high dielectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28104993A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Sugawara
隆男 菅原
Atsushi Fujioka
厚 藤岡
Yasuyuki Mizuno
康之 水野
Katsuhiro Onose
勝博 小野瀬
Harumi Negishi
春巳 根岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP28104993A priority Critical patent/JPH07165949A/ja
Publication of JPH07165949A publication Critical patent/JPH07165949A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/0353Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
    • H05K1/0373Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement containing additives, e.g. fillers

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高誘電率のプリプレグを用い多層板の層間接
着や複数枚積層し積層基板をプレス成形するとき発生す
る樹脂と無機物粉末粒子の分離を無くする。また多層板
においては、内層コア基板の導体回路空間を充填する内
層回路充填性に優れる高誘電率のプリプレグを得る。 【構成】 熱硬化性樹脂100重量部に対し、高誘電率
セラミックス粉末50〜300重量部、平均粒子径が
0.1μm以下の微細粒子粉末を高誘電率セラミックス
粉末に対し1〜10重量%添加してなる樹脂組成物を繊
維強化材に含浸してなる高誘電率プリプレグ及びそれか
ら得られる基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層板の層間接着用の
プリプレグおよびプリプレグを用いた積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小形化、高密度化によりプリ
ント配線板には多層板が多く使用されるようになってき
た。この多層板の内層には高誘電率の層を設けることに
より、導体幅をさらに小さくすることができ配線密度を
高くすることができる。また、この層をコンデンサとし
て積極的に利用し、例えば回路導体のストレーキャパシ
ティによりバイパスコンデンサとして高周波成分をグラ
ンド層に流したり、導体をコンデンサ(C)やインダク
タンス(L)としてさらに印刷抵抗により抵抗(R)を
形成し、C,L,Rを内層表面に形成し実装密度を向上
させることができる。
【0003】多層板の内層や基板に高誘電率の層を設け
るには、特開昭55−57212号公報、特開昭61−
136281号公報、特公平5ー415号公報に見られ
るように、エポキシ樹脂や変性熱硬化ポリフェニレンエ
−テル樹脂などの樹脂組成物中に例えばチタン酸バリウ
ムなどの高誘電率セラミックス粉末を混合し、ガラスク
ロスなどの繊維強化材に含浸し乾燥して得られたプリプ
レグを複数枚重ね、最外層に銅箔を積層しプレスにより
圧縮成形し銅張り積層基板を製造する。そして得られた
基板をエッチングにより回路形成して内層コア基板とし
て用い、高誘電率セラミックスを混合したプリプレグや
混合しないプリプレグを介して多層板を製造する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高誘電率基板を内層コ
ア基板として使用している例も多いが、最近、高誘電率
のプリプレグを多層板の層間接続用に使用する要求が強
くなってきた。このプリプレグに要求されることは、内
層コア基板の導体回路をプリプレグで埋めなければなら
ないことである。この特性を内装回路充填性と称す。ま
た、内層コア基板の樹脂と導体との接着性がよくなけれ
ばならない。
【0005】ところが、高誘電率のプリプレグは、樹脂
に高誘電率のセラミックス粉末を多量に添加してあるた
め樹脂分が少なく、流動性が悪く接着性に劣るため、内
層コア基板の導体回路を埋めることができずボイドが発
生し、後工程のはんだ作業で、ふくれや層間分離が生じ
る問題があり内装回路充填性に劣っていた。これらの対
策として、セラミックス粉末の添加量を下げ流動性や接
着に寄与する樹脂分量を増加させればよいが、誘電率の
高いセラミックス粉末を使用し添加量を下げ作製したプ
リプレグを用いて多層板や基板を成形すると、樹脂とセ
ラミックス粉末が分離する問題が生じた。樹脂とセラミ
ックス粉末の分離は、プリプレグ1枚の両面に銅箔を積
層しプレス成形して得られる銅張り積層基板において主
として基板の周辺部(端辺)で発生する。また内層コア
基板の両面にこのプリプレグと銅箔を積層しプレス成形
して4層板を作製したときは、多層板の周辺部に限らず
内層コア基板の銅箔(導体)回路形状により発生場所が
変化する。
【0006】基板の銅箔をエッチング除去し樹脂とセラ
ミックス粉末の分離を観察すると、ほとんど樹脂のみが
端辺に向かって何本ものすじ状になり、すじとすじが合
わさったり分離したりする。セラミックスが白色で樹脂
が透明に近いと、分離は樹脂とセラミックス混合物の白
色にみえる部分を透明に近い樹脂がすじ状に観察され
る。時には、点状になることもある。すじの部分は、樹
脂で充満されており、空隙となってはいない。樹脂とセ
ラミック粉末の分離は、すじ状となっている部分が樹脂
成分が多いため、他の樹脂とセラミックス粉末混合物の
部分に比べ誘電率が低く、誘電率のばらつきを生じた
り、プリプレグを成形した面が基板表面に露出した部分
は、外観が悪く商品価値が低下する問題が生じてしま
う。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、この問題点を
改良するためになされたものであり、熱硬化性樹脂、無
機物粉末、繊維強化材から主として構成されるプリプレ
グにおいて、無機物粉末として高誘電率セラミックス粉
末と平均粒子径が0.1μm以下の微細粒子粉末の混合
物を併用して使用するものである。
【0008】熱硬化性樹脂、無機物粉末、繊維強化材か
ら主として構成されるとは、プリプレグ、基板が熱硬化
性樹脂、無機物粉末、繊維強化材が主成分をなし、プリ
プレグ、基板の特性を改良する添加剤、例えば、難燃
剤、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、銅害防止剤、
カップリング剤、架橋剤、架橋助剤、過酸化物、衝撃改
良剤等が添加されたり反応していてもよいことを示す。
【0009】熱硬化性樹脂は、金属張り積層基板に用い
られている公知の樹脂が使用でき、例えば、エポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹
脂、ポリエステル樹脂が使用できる。この中で多用され
ているエポキシ樹脂が着色が少なくその分、樹脂とセラ
ミックスの分離が目立つので本発明による樹脂と無機物
粉末との分離解消に対する効果が大きい。また本発明
は、加熱溶融時に樹脂粘度の低下が大きい樹脂に著しく
効果がある。
【0010】無機物粉末の高誘電率セラミックス粉末
は、誘電率を高める目的で添加されるもので誘電率が1
0以上のものであれば良い。好ましくは誘電率が50以
上、より好ましくは90以上が良い。このような高誘電
率セラミックスとして、ルチル型の二酸化チタン、チタ
ン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カル
シウム、チタン酸鉛、チタン酸ビスマス、ジルコン酸バ
リウム、ジルコン酸鉛系セラミックスをあげることがで
きる。この中でも二酸化チタン、チタン酸ストロンチウ
ム、チタン酸カルシウム及びこれらの混合物が好適に用
いられ、これらは、市販の高誘電率セラミックス粉末を
用いることができる。高誘電率セラミックスは、誘電率
の温度変化を小さくするため温度係数が+10〜−50
00ppm/℃のセラミックスを用いたほうが好まし
い。
【0011】高誘電率セラミックス粉末の添加量を50
〜300重量部としたのは、50重量部以下では、誘電
率を高める効果が少なく分離を無くすためには微細粒子
粉末を多く添加しなければならならない。微細粒子粉末
を多く添加するとワニス粘度が高くなり塗工性が悪くな
る。300重量部以下としたのは、これ以上の添加量で
は、樹脂がセラミックス粒子間の空隙を埋めることがで
きず充填不足となり空気を含み、空気を含むことにより
誘電率が低下したり、ワニス粘度が高まり塗工できなく
なるためである。
【0012】高誘電率セラミックスの平均粒子径は、プ
リプレグの厚みにもよるが比較的薄い場合は、0.3〜
5μmが好ましく最大粒子径は、10μm以下が好まし
い。0.3μm以下では、比表面積が大きくなりワニス
粘度を高めるので添加量を多くして誘電率を高めること
ができなくなることや0.3μm以下に物理的に微粉砕
するとコストが高くなる。また5μm以上では、樹脂と
セラミックス粉末の分離の原因となるガラスクロス等の
繊維強化剤にセラミックスが捕捉されやすくなる。最大
粒子径が10μm以上では、繊維強化材に捕捉されやす
いことや金属箔を積層しプレス成形したときセラミック
スにより金属箔に傷がつきやすくなる。
【0013】無機物粉末の平均粒子径が0.1μm以下
の微細粒子粉末は、液相、気相で化学反応により得られ
る超微細粒子粉末であり、二酸化珪素の含水シリカと無
水シリカがあるが、シラノール基が少なく電気特性が良
好な無水シリカが好適に用いられ、これらは市販品が使
用できる。含水シリカとしては、ニップシール(日本シ
リカ工業(株)商品名)、トクシール、ファインシール
(徳山曹達(株)商品名)、カープレックス(塩野義製
薬(株)商品名)、シルトン、ミズカシル(水沢化学工
業(株)商品名)、無水シリカとしてアエロジル(日本
アエロジル(株)商品名)が使用できる。さらに二酸化
チタンの微細粒子粉末チタニウムダイオキサイドP25
や酸化アルミニウムのアルミニウムオキサイドC(日本
アエロジル(株)商品名)が好適に用いられる。またの
硫酸バリウムBFー1(土屋カオリン工業(株)商品
名)等が用いられる。
【0014】そしてこれらは、高誘電率セラミックス粉
末の添加量50〜300重量部に対し1〜10重量%
(高誘電率セラミックス100重量部に対し0.5〜3
0重量部)添加して用いられる。高誘電率セラミックス
粉末の添加量が多いときには、上記範囲内で微細粒子粉
末の添加量は少なく、高誘電率セラミックス粉末の添加
量が少ないときには、微細粒子粉末の添加量を多く用い
る。また、微細粒子粉末の比表面積が大きいときには少
ない添加量で、逆に比表面積が小さいときには、多く添
加するようにした方がよい。微細粒子粉末の添加量が1
重量%以下では、微細粒子粉末を添加した効果がなく、
10重量%以上の添加では、ワニス粘度が著しく高ま
り、ガラスクロス等の繊維強化材に塗工できなくなるた
めである。
【0015】繊維強化材は、ガラスクロスやガラス不織
布、ポリエーテルイミドやアラミッド繊維等の高分子繊
維を用いた織布や不織布であり、ガラスクロスやガラス
不織布が好適に用いられる。またガラス組成にチタン、
ストロンチウム、カルシウム、バリウム、マグネシウ
ム、ジルコン、ニオブ、鉛等を添加して誘電率を高めた
繊維を用いた織布、不織布を用いることができる.
【0016】
【作用】樹脂と高誘電率セラミックス粉末の分離は、プ
レス成形時にプリプレグ中の樹脂と高誘電率セラミック
ス粉末の混合物が加熱加圧され流動するとき発生する。
プレス成形時、プリプレグが厚み方向に圧縮され面方向
への流動で高誘電率セラミックス粉末がガラスクロスな
どの繊維強化材に補捉され、加圧状態下にある流動可能
な樹脂が、補捉された高誘電率セラミックス粉末の弱い
部分を突き破り流動することにより樹脂成分に富んだす
じが発生するものと推定される。
【0017】プリプレグ1枚の両面に銅箔を積層しプレ
ス成形した基板では、樹脂と高誘電率セラミックス粉末
の分離は、基板周辺部(端辺)で発生した。これは、加
圧されたとき大きく流動できる部分は、圧力が解放され
ているプリプレグの端部側面であり、その周辺で樹脂と
高誘電率セラミックス粉末が流動するので基板周辺部
(端辺)で発生するものと思われる。一方、多層板での
分離発生位置は、基板周辺部でも発生するが、内層コア
基板の導体回路形状により異なり基板の中央付近でも発
生し、その位置は樹脂と高誘電率セラミックス粉末が比
較的流動する部分である。
【0018】本願発明の熱硬化性樹脂に無機物粉末とし
て高誘電率セラミックス粉末の他に平均粒子径0.1μ
m以下の微細粒子粉末を添加すると、高誘電率セラミッ
クス粒子の隙間に微細粒子粉末が入り込み高誘電率セラ
ミックス粒子が流動するとき、ころのような役割を果た
し高誘電率セラミックス粉末がガラスクロス等の繊維強
化材に捕捉されずに流動できるようになる。また、微細
粒子粉末はその比表面積が大きく、樹脂に混合すること
により樹脂の溶融粘度が増加することから、高誘電率セ
ラミックスを含んだ樹脂が繊維強化材に捕捉されずに流
動するため分離が生じなくなると推定される。
【0019】樹脂がエポキシ樹脂のように熱硬化性樹脂
の場合、加熱すると樹脂が溶融し一旦粘度が低くなり硬
化反応が進むにつれて粘度が増加していく。この粘度が
低い状態のとき加圧されているので樹脂は流動し高誘電
率セラミックス粉末粒子の隙間を縫って流出しやすくな
る。硬化が進んだり、比表面積の大きい粒子を添加した
ときの溶融粘度の高いときでは、セラミックス間の隙間
を縫って流動しにくくなり抵抗が増えるためセラミック
スと一緒になって流動するようになる。
【0020】しかしプリプレグは、多層板の層間接着に
も使用され内層コア基板の導体回路空間を埋めなければ
ならず内層回路充填性も要求されるので、溶融粘度が高
くなりすぎても良くない。硬化が進み溶融粘度の高い状
態では、流動性は悪く内層回路充填性は悪化する。とこ
ろが何が原因しているか不明であるが、樹脂に微細粒子
粉末を添加すると硬化反応が遅くなり、樹脂の溶融粘度
は微細粒子粉末を添加した分、高くなるだけで微細粒子
粉末を添加しない場合に比べて溶融粘度が比較的低い状
態にしばらく保たれる。そして微細粒子粉末を添加した
ことにより溶融粘度が高まり、この粘度の状態が硬化時
間が遅くなることでしばらく保たれるので、ガラスクロ
スの網目に高誘電率セラミックス粉末が捕捉され分離し
ないように徐々に流動し内層回路空間を充填する。硬化
が遅くなるのはおそらく比表面積の大きい微細粒子粉末
が硬化促進剤を吸着したり、過酸化物では過酸化物を吸
着したり水素イオン濃度(pH)を変化させる為である
と推定される。
【0021】以上のように微細粒子粉末を添加すること
によりその粒子が高誘電率セラミックス粉末の流動性に
対してころの役目をしたり、粘度を高めたり、硬化反応
を遅くしていることにより樹脂と高誘電率セラミックス
粉末の分離がなく、内層回路充填性にも優れていると思
われる。
【0022】
【実施例】
実施例1 熱硬化性樹脂として表1に示すエポキシ樹脂ワニスの固
形分1000gに、無機物粉末のうち高誘電率セラミッ
クス粉末としてチタン酸ストロンチウム系セラミックス
SL250(富士チタン工業(株)商品名、平均粒子径
0.85μm、最大粒子径6μm)1500gを加え、
さらに平均粒子径が0.1μm以下の微細粒子粉末とし
て無水シリカのアエロジル200V(日本アエロジル
(株)商品名、平均粒子径0.012μm、比表面積2
00m2/g)を75g(SL250 1500gに対
して5重量%)を加え撹拌後3本ロールを2回通しエポ
キシ樹脂に無機物粉末を添加したワニスを調整した。
【0023】このワニスに繊維強化材としてガラスクロ
ス(厚み55μm、坪量47.5g/m2)を用いて含
浸、乾燥させ厚み120μmのプリプレグ〔A〕を得
た。このプリプレグ〔A〕の両面に厚さ18μmの銅箔
を積層し20kg/cm2(1.96MPa)の圧力で
室温から170℃まで昇温し、170℃で90分間保持
した後室温付近まで冷却して銅張り積層基板を得た。基
板両面の銅箔をエッチングにより除去し誘電体の厚みを
測定した結果、80μmであった。この誘電体の表面を
観察したところエポキシ樹脂と高誘電率セラミックス粉
末の分離は見られなかった。空洞共振器法により12G
Hzでの誘電率を測定した結果12.5であった。
【0024】
【表1】
【0025】多層板を作製するため、内層コア基板とし
て厚み35μmの銅箔を最外層に積層した厚み0.2m
mのエポキシ樹脂銅張り積層基板をエッチングにより最
大導体回路幅1mm、最小導体回路幅0.1mmを有す
る模擬銅箔回路を形成した。これを内層コア基板として
この基板の両面にプリプレグ〔A〕と18μmの銅箔を
積層し、前記と同じ条件でプレス成形して4層基板を得
た。この基板数カ所を切断し、注型用エポキシ樹脂で注
型封止後研磨して基板断面を顕微鏡を用いて観察した。
その結果、場所を変え100ヶ所調べたが内層コア基板
の銅箔回路空間は、プリプレグ中のエポキシ樹脂と無機
物粒子で完全に埋まりボイドは観察されず内層回路充填
性は良好であった。
【0026】実施例2〜6及び比較例1〜4 実施例2〜6及び比較例1〜4は、配合を変更した以外
は実施例1と同様に行い、その結果を表2に示した。実
施例2、3は、高誘電率セラミックス粉末の添加量をそ
れぞれ50重量部、200重量部とし、それに応じて微
細粒子粉末の添加量をそれぞれ10重量%、1重量%添
加混合した実施例であり、それぞれ実施例1と同様に分
離がなく内層回路充填性に優れていた。実施例4、5
は、実施例1の微細粒子粉末を他の粒子に変えた場合
で、チタニウムダイオキサイドP25(日本アエロジル
(株)商品名、平均粒子径0.021μm、比表面積5
0m2/g)を高誘電率セラミックス粉末SL250
150重量部に対し5重量%、10重量%添加したもの
である。分離、内層回路充填性が共に良好であった。
【0027】実施例6は、実施例1の微細粒子粉末アエ
ロジル200Vの添加量をSL250 150重量部に
対し1重量%添加混合した場合であるが、分離が僅かで
あるが見られた。しかし微細粒子粉末を添加しない比較
例2に比べると顕著な差があった。比較例1は、無機物
粉末を添加しない場合で、通常のエポキシ樹脂基板と同
じであり分離、内層回路充填性は良好であった。比較例
3は、微細粒子粉末チタニウムダイオキサイドP25を
20重量%添加した場合であるが、分離は発生しない
が、内層回路充填性は悪くなった。
【0028】比較例4は、アエロジル200VをSL2
50 150重量部に対し15重量%添加した場合であ
る。エポキシ樹脂ワニスに高誘電率セラミックス粉末S
L250とアエロジル200Vを徐々に添加していくと
ワニス中の溶剤がこれらの粒子に吸われてワニスがゲル
状となりガラスクロスに塗工できないようになった。多
量に溶剤を追加して無理にワニスにしたもので塗工して
得られたプリプレグは、ガラスクロスから所々エポキシ
樹脂と無機物粒子の混合物が剥離しており、またカッタ
ーでプリプレグを所定寸法に切断するときでも粉状にガ
ラスクロスからはげ落ちてしまいプリプレグとして使用
できないものであった。
【0029】
【表2】
【0030】実施例1、2、比較例2、3のワニスにつ
いて170℃でゲル化時間を測定したところ、比較例1
のエポキシ樹脂に無機物粒子を添加してない配合では、
7分11秒で、比較例2の高誘電率セラミックスSL2
50を150重量部添加した配合では、7分20秒で僅
かに遅くなるが、比較例2の配合に微細粒子アエロジル
200Vを5重量%添加した実施例1では、13分10
秒と遅くなった。またアエロジル200Vを10重量%
添加した実施例2では、21分30秒と遅くなった。
【0031】このように平均粒子径0.1μm以下の微
細粒子粉末を添加することで樹脂の溶融粘度が高く、硬
化速度が遅くなることで内層コア基板の導体回路空間を
埋めるのに遅くなった分、粘度が高くても流動でき、ま
た高誘電率セラミックス粒子の隙間に入り込んでころの
ように作用することで流動性が増し分離、内層回路充填
性が著しく改良されると思われる。
【0032】硬化速度を遅くするだけならば、硬化促進
剤量を減らせば良く比較例2で硬化促進剤の量を減らし
ゲル化時間が10分30秒となったワニスで実施してみ
たが分離が発生した。硬化時間の影響だけでないようで
ある。また比較例2に平均粒子径0.44μmの二酸化
チタン50重量部をさらに追加したが分離が発生した。
【0033】
【発明の効果】実施例、比較例で示したように熱硬化性
樹脂に無機物粉末として高誘電率セラミックス粉末と平
均粒子径が0.1μm以下の微細粒子粉末を添加するこ
とにより誘電率が高くしかも熱硬化性樹脂と高誘電率セ
ラミックス粉末の分離がなく内層回路充填性の良好なプ
リプレグや基板を得ることができる。その結果、誘電率
が均一で外観良好なそしてはんだ工程などでふくれや層
間剥離のない多層板や基板を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/38 7421−4F C08K 3/34 C08L 63/00 NKX // B29K 63:00 105:06 309:02 (72)発明者 小野瀬 勝博 茨城県筑波市和台48番地 日立化成工業株 式会社筑波開発研究所内 (72)発明者 根岸 春巳 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂、無機物粉末および繊維強
    化材を主成分として構成されるプリプレグにおいて、無
    機物粉末が高誘電率セラミックス粉末と平均粒子径が
    0.1μm以下の微細粒子粉末を用いることを特徴とす
    る高誘電率プリプレグ。
  2. 【請求項2】 高誘電率セラミックス粉末が、熱硬化性
    樹脂100重量部に対し50〜300重量部、平均粒子
    径が0.1μm以下の微細粒子粉末を高誘電率セラミッ
    クス粉末の添加量に対して1〜10重量%添加すること
    を特徴とする請求項1記載の高誘電率プリプレグ。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂である請
    求項1記載の高誘電率プリプレグ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の高誘
    電率プリプレグを用いた積層板。
JP28104993A 1993-11-10 1993-11-10 高誘電率プリプレグおよび積層板 Pending JPH07165949A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28104993A JPH07165949A (ja) 1993-11-10 1993-11-10 高誘電率プリプレグおよび積層板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28104993A JPH07165949A (ja) 1993-11-10 1993-11-10 高誘電率プリプレグおよび積層板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07165949A true JPH07165949A (ja) 1995-06-27

Family

ID=17633598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28104993A Pending JPH07165949A (ja) 1993-11-10 1993-11-10 高誘電率プリプレグおよび積層板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07165949A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002265797A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Hitachi Chem Co Ltd 樹脂組成物とその利用
JP2003064240A (ja) * 2001-08-24 2003-03-05 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物および半導体装置
WO2004102589A1 (ja) * 2003-05-19 2004-11-25 Hitachi Chemical Co., Ltd. 絶縁材料、フィルム、回路基板及びこれらの製造方法
WO2007032424A1 (ja) * 2005-09-15 2007-03-22 Sekisui Chemical Co., Ltd. 樹脂組成物、シート状成形体、プリプレグ、硬化体、積層板、および多層積層板
JP2008024761A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂ワニスの製造方法及び樹脂ワニス
EP2246732A1 (en) * 2009-04-28 2010-11-03 Samsung Corning Precision Materials Co., Ltd. Flexible substrate for display panel and manufacturing method thereof
WO2011010672A1 (ja) * 2009-07-24 2011-01-27 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物、樹脂シート、プリプレグ、金属張積層板、プリント配線板及び半導体装置
JP2011026419A (ja) * 2009-07-24 2011-02-10 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂組成物、プリプレグ、積層板、多層プリント配線および半導体装置
JP2011178883A (ja) * 2010-03-01 2011-09-15 Sumitomo Bakelite Co Ltd プリプレグ、積層板、多層プリント配線板、及び、半導体装置
US9775238B2 (en) 2011-11-07 2017-09-26 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Resin composition, and prepreg and laminate using the same

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002265797A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Hitachi Chem Co Ltd 樹脂組成物とその利用
JP2003064240A (ja) * 2001-08-24 2003-03-05 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP4742467B2 (ja) * 2001-08-24 2011-08-10 住友ベークライト株式会社 エポキシ樹脂組成物および半導体装置
US7700185B2 (en) 2003-05-19 2010-04-20 Hitachi Chemical Company, Ltd. Insulation material, film, circuit board and method of producing them
WO2004102589A1 (ja) * 2003-05-19 2004-11-25 Hitachi Chemical Co., Ltd. 絶縁材料、フィルム、回路基板及びこれらの製造方法
WO2007032424A1 (ja) * 2005-09-15 2007-03-22 Sekisui Chemical Co., Ltd. 樹脂組成物、シート状成形体、プリプレグ、硬化体、積層板、および多層積層板
GB2444010A (en) * 2005-09-15 2008-05-21 Sekisui Chemical Co Ltd Resin composition, sheet-like formed body, prepreg, cured body, laminate, and multilayer laminate
GB2444010B (en) * 2005-09-15 2010-12-08 Sekisui Chemical Co Ltd Resin composition, sheet-like formed body, prepreg, cured body, laminate, and multilayer laminate
JP2008024761A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂ワニスの製造方法及び樹脂ワニス
EP2246732A1 (en) * 2009-04-28 2010-11-03 Samsung Corning Precision Materials Co., Ltd. Flexible substrate for display panel and manufacturing method thereof
US8415003B2 (en) 2009-04-28 2013-04-09 Cheil Industries Inc. Flexible substrate for display panel and manufacturing method thereof
WO2011010672A1 (ja) * 2009-07-24 2011-01-27 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物、樹脂シート、プリプレグ、金属張積層板、プリント配線板及び半導体装置
JP2011026419A (ja) * 2009-07-24 2011-02-10 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂組成物、プリプレグ、積層板、多層プリント配線および半導体装置
JP2011178883A (ja) * 2010-03-01 2011-09-15 Sumitomo Bakelite Co Ltd プリプレグ、積層板、多層プリント配線板、及び、半導体装置
US9775238B2 (en) 2011-11-07 2017-09-26 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Resin composition, and prepreg and laminate using the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0902048B1 (en) High dielectric constant flexible polyimide film and process of preparation
KR102311641B1 (ko) 수지 조성물, 이를 포함하는 프리프레그, 이를 포함하는 적층판, 및 이를 포함하는 수지 부착 금속박
JP5423602B2 (ja) 低誘電率絶縁性樹脂組成物
JPH07165949A (ja) 高誘電率プリプレグおよび積層板
US20150094403A1 (en) Surface-modified inorganic filler, method for preparing the same, epoxy resin composition and insulating film including the same
WO2004102589A1 (ja) 絶縁材料、フィルム、回路基板及びこれらの製造方法
KR102483625B1 (ko) 저유전손실 절연 수지 조성물, 그 조성물로 제조된 절연필름 및 그 절연필름을 포함하는 인쇄회로기판
JP4661196B2 (ja) 低誘電率絶縁性樹脂組成物
WO2010147083A1 (ja) 高誘電率樹脂組成物を用いたプリプレグ、および銅張積層板
JP3838389B2 (ja) 絶縁材料及びこれを用いた多層プリント配線板
JP2002265797A (ja) 樹脂組成物とその利用
JP4075569B2 (ja) プリント配線板製造用材料及びプリント配線板及びその製造方法
JPH0912742A (ja) 高誘電率フィルム
KR101821009B1 (ko) 열경화성 수지 조성물, 이의 제조방법 및 상기 열경화성 수지 조성물을 이용한 프리프레그, 금속박 적층판 및 인쇄회로기판
JPS63264662A (ja) ポリフェニレンオキサイド系樹脂組成物
JPH0724955A (ja) 銅張積層板
JPH05261870A (ja) 印刷回路用積層板
JP2003017861A (ja) 多層配線基板及びその製造方法
JPH07133359A (ja) 高誘電率プリプレグ
JPH06237055A (ja) 積層板の製造方法
JPH05318650A (ja) 銅張積層板
JP3243027B2 (ja) 銅張積層板
JPH079609A (ja) 高誘電率積層板
JPH01146928A (ja) フェノール樹脂銅張積層板
JPH05327150A (ja) 印刷回路用積層板