JPH07165783A - ショ糖脂肪酸エステル粉末の製造方法 - Google Patents
ショ糖脂肪酸エステル粉末の製造方法Info
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- JPH07165783A JPH07165783A JP30800693A JP30800693A JPH07165783A JP H07165783 A JPH07165783 A JP H07165783A JP 30800693 A JP30800693 A JP 30800693A JP 30800693 A JP30800693 A JP 30800693A JP H07165783 A JPH07165783 A JP H07165783A
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Abstract
溶液を凍結乾燥することにより、ショ糖脂肪酸エステル
粉末を得る。 【効果】 粉砕等の後工程を必要とすることのない、シ
ョ糖脂肪酸エステル粉末が得られる。
Description
末の製造に関する。詳しくは、ショ糖脂肪酸エステルの
水溶液を凍結乾燥することにより、着色が少なく且つ取
扱い性に優れたショ糖脂肪酸エステル粉末を得る方法に
関する。特に本発明は、ショ糖脂肪酸エステル水溶液か
ら、粉砕工程を経ることなく、ショ糖脂肪酸エステル粉
末を得る方法に関する。
記する)はショ糖と脂肪酸がエステル結合してなるもの
であり、界面活性剤や乳化剤として各種用途に利用され
ている。SEは分子中のエステル置換度や構成脂肪酸の
炭素数等により、様々な特性を有する。
ルエステルとのエステル交換反応を基礎とする各種の方
法で製造される。この反応により得られる粗SEは、モ
ノ、ジ、トリエステル或はそれ以上のポリエステルから
なる混合物であり、かつ未反応ショ糖を含んでいる。よ
って、水と有機溶媒を用いた液液抽出より粗SEからシ
ョ糖や有機酸塩を除去することが行なわれている。液液
抽出によりSEは有機溶媒溶液として得られるので、通
常、薄膜蒸発器等で濃縮後、水添加による水蒸気蒸留を
行ない残留有機溶媒を除去してSE水溶液として生成す
る。次いで、このSE水溶液を濃縮して固体のSEを取
得する。しかし、構成脂肪酸の鎖長や2重結合の有無に
よってはSE水溶液が非常に発泡しやすくなり、濃縮が
極めて困難となることがある。また、SE水溶液の最終
濃縮工程から得られるSEはペースト状態であり、後工
程として冷却・固化、粉砕工程などの付加工程が必要で
ある。
商品化されている。このものは主として生化学用試薬の
分野で使用されており、また、香料用の乳化剤や医薬品
用にも使用されている(特開昭61−247352、特
開昭60−126230参照)。これらの用途に使用す
るSEは高純度であることが必要であり、特に着色物質
(フラン系や二重結合を有する化合物など)が増加する
と使用できなくなる恐れがある。一般的な濃縮装置であ
る薄膜蒸発器や蒸発缶などでSE水溶液を処理した場
合、発泡の生成による操作性不良や着色物質の増加が激
しくなることがあり、上記の様な高付加価値商品用途の
SEの製造方法としては不適当である。
を濃縮乾燥するに当り、発泡を回避し、且つ着色物質の
増加を抑制し、取扱い性の良好なSE粉末を直接回収す
る方法を提供するものである。
中に有機溶媒を存在させて凍結乾燥することにより、着
色物質の増加を抑制し、出来上りの粉末状態及び製品の
取扱い性が良好なSE粉末が得られることを見いだし、
本発明に到達した。以下、本発明を詳細に説明する。
ものでもよく、構成脂肪酸やその製造方法は、任意であ
る。構成脂肪酸はその炭素数が通常6〜24、好ましく
は8〜22の飽和及び/又は不飽和脂肪酸の1種または
2種以上であるものが好適である。例えば、カプリル
酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、オレイン酸、エルカ酸などが挙げられる。
は任意であるが、好ましくは平均置換度が低く、構成脂
肪酸の鎖長が短いもの、または2重結合を有するものか
らなるSEを用いる。SE水溶液中に存在させる有機溶
媒の濃度としては0.1〜20重量%、特に2〜10重
量%が好ましい。また、有機溶媒としてはSE存在下で
水と均一溶液を形成するものであればよく、通常、メタ
ノール、エタノール、イソブチルアルコールなどの低級
アルコール類や酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステ
ルなどのエステル類、アセトンやメチルエチルケトンな
どのケトン類が挙げられ、特に低級アルコールが好まし
い。凍結乾燥に供するSE水溶液中に有機溶媒が全く存
在しないと、出来上りの粉末状態があまり良くなく、ポ
ーラスな状態になりにくいために製品の取扱い性が悪く
なる。また有機溶媒の濃度が高すぎると、乾燥中の凍結
状態が保持できないので発泡が起こり、十分に乾燥した
粉末製品が得難い。
通常0.1〜50重量%、特に1〜30重量%が好まし
く、水の重量%が高いほど乾燥後の粉末製品中の残留有
機溶媒濃度が低くなる利点がある。本発明では上述のよ
うな有機溶媒を含むSE水溶液を凍結乾燥法により乾燥
してSE粉末を回収するが、この凍結乾燥は公知法に従
い実施することができる。
点〜−180℃の範囲であり、好ましくは−10〜−9
0℃である。凍結方法及び凍結状態については特に限定
はなく、例えば、冷凍機や冷媒(ドライアイス−アルコ
ール系)による凍結や、バルク状または薄膜状態の凍結
などがあるが、いずれにせよ、凍結乾燥中に凍結状態を
保持することが望ましい。凍結状態を保持できないと、
水溶液に戻り急激な発泡現象が見られる。発泡が起こる
と水の昇華、又は蒸発が不十分となり、十分に乾燥した
粉末SEが得難い。凍結乾燥中の操作圧力は通常、0.
01〜20Torr、特に0.1〜5Torrが適して
おり、試料の凍結状態を保持できる圧力より高真空でな
ければならない。また、凍結乾燥中に加熱をすること
は、水の昇華速度を上げて生産性向上につながるが、そ
の加熱温度が高すぎると凍結状態から溶融(水溶液に戻
る)し、発泡が起こる可能性がある。凍結乾燥中の加熱
温度は、0〜90℃、特に10〜50℃が適している。
その加熱の仕方は任意であり、試料の凍結状態を見なが
ら、段階的にもしくは連続的に昇温もしくは一定温度に
て加熱するのが好ましい。
の含水量は通常、5重量%以下、好ましくは2重量%以
下であり、また、この際のSE粉末中に含有される有機
溶媒量は通常、100ppm以下である。すなわち、原
料SE水溶液中に存在した有機溶媒の実質全量は水とと
もに除去されることとなり、製品中には殆んど残留する
ことはない。本発明で回収されるSE粉末は流動性の良
好な粉末であり、そのまま製品とすることができる。
細説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下
の実施例によってその範囲を制約されるものではない。
1200(構成脂肪酸;ラウリン酸95重量%、モノエ
ステル99%、三菱化成食品社製)〕の10重量%水−
イソブチルアルコール溶液15gを入れ、ドライアイス
−エタノールの溶媒で薄膜状に凍結を行った。冷媒温度
は−71℃であった。凍結状態をより完全にする為、約
30分間ドライアイス−エタノール内に保持した。凍結
後、予め3.5Torrの高真空に保ったヤマト製ネオ
クール(凍結乾燥器)に上記ビーカーをセットし、真空
下で約24時間乾燥を行った。乾燥温度は室温(23.
5℃)で実施した。また凍結乾燥中は全く発泡現象が見
られなかった。なお、この凍結乾燥条件下では、イソブ
チルアルコールが高濃度(例えば40重量%)になると
凍結状態を維持できない。
スコに一定量入れてテトラヒドロフランで溶解させた。
この溶液をカールフィシャー法により水分濃度を測定し
た。また着色度の指標として、280nmにおける紫外
線吸光度を1重量%水溶液で測定した。残留イソブチル
アルコール濃度はガスクロマトグラフィーにて内部標準
法により測定した。尚テストに用いた原料のSM−12
00の吸光度は0.035である。結果を表−1に示
す。
含まないショ糖脂肪酸エステル水溶液を用いて凍結乾燥
を実施した。得られた製品は若干吸湿状態であまり乾燥
状態は良くなかった。結果を表−1に示す。
形分濃度が10重量%の水溶液を用いて、東京理化製の
堅型薄膜蒸発器による濃縮を実施した。ジャケット温度
は140℃、圧力は40〜45Torrで実施した。
尚、IBA濃度が0重量%の場合は、発泡が激しいため
濃縮は不可能であった。参考例1〜2の結果を表−1に
示す。
の粉末状態及び取扱い性の良い、粉砕工程等の後工程が
不要であるSE粉末が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 有機溶媒を含有するショ糖脂肪酸エステ
ル水溶液を凍結乾燥することを特徴とするショ糖脂肪酸
エステル粉末の製造方法。 - 【請求項2】 ショ糖脂肪酸エステル水溶液中の有機溶
媒濃度が0.1〜20重量%であることを特徴とする請
求項1記載の方法。 - 【請求項3】 ショ糖脂肪酸エステル水溶液のショ糖脂
肪酸エステル濃度が0.1〜50重量%であることを特
徴とする請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30800693A JP3610583B2 (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | ショ糖脂肪酸エステル粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30800693A JP3610583B2 (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | ショ糖脂肪酸エステル粉末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07165783A true JPH07165783A (ja) | 1995-06-27 |
JP3610583B2 JP3610583B2 (ja) | 2005-01-12 |
Family
ID=17975762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30800693A Expired - Fee Related JP3610583B2 (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | ショ糖脂肪酸エステル粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3610583B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100369117B1 (ko) * | 2000-04-21 | 2003-01-24 | 한국포리올 주식회사 | 용매로 물을 이용한 설탕에스테르의 제조 및 정제 방법 |
US7582312B2 (en) | 2004-11-15 | 2009-09-01 | Discovery Laboratories, Inc. | Methods to produce lung surfactant formulations via lyophilization and formulations and uses thereof |
-
1993
- 1993-12-08 JP JP30800693A patent/JP3610583B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR100369117B1 (ko) * | 2000-04-21 | 2003-01-24 | 한국포리올 주식회사 | 용매로 물을 이용한 설탕에스테르의 제조 및 정제 방법 |
US7582312B2 (en) | 2004-11-15 | 2009-09-01 | Discovery Laboratories, Inc. | Methods to produce lung surfactant formulations via lyophilization and formulations and uses thereof |
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---|---|
JP3610583B2 (ja) | 2005-01-12 |
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