JP2000253817A - 安定化ショ糖脂肪酸モノエステル組成物 - Google Patents

安定化ショ糖脂肪酸モノエステル組成物

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JP2000253817A JP11059799A JP5979999A JP2000253817A JP 2000253817 A JP2000253817 A JP 2000253817A JP 11059799 A JP11059799 A JP 11059799A JP 5979999 A JP5979999 A JP 5979999A JP 2000253817 A JP2000253817 A JP 2000253817A
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sucrose fatty
acid monoester
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monoester
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Shigeo Kobayashi
重雄 小林
Nobuko Kodama
信子 兒玉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中性から酸性の広い範囲のpH領域の水溶液
で沈澱を生じることがなく、又、乳化剤などとして使用
したときに製品にゲル化や分離を惹起させたりすること
のない優れた品質の安定化ショ糖脂肪酸モノエステル組
成物を提供することにある。 【解決手段】 ショ糖脂肪酸モノエステル100重量部
と可食性有機酸0.01〜5.0重量部からなる安定化シ
ョ糖脂肪酸モノエステル組成物。可食性有機酸として
は、酢酸、乳酸、クエン酸、ビタミンCなどが使用され
る。この組成物は、ショ糖脂肪酸モノエステルまたはシ
ョ糖脂肪酸のモノ−、ジ−またはトリエステル混合物の
アルコール溶液に有機酸水溶液を加え、必要により混合
溶液を冷却して生成する沈殿を除去した後、混合溶液か
ら溶媒を除去することにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定化ショ糖脂肪
酸モノエステル組成物およびその製造法に関する。本発
明の組成物は中性から酸性の広い範囲のpH領域の水溶
液で沈澱を生じることが少なく、乳化剤として使用した
時に製品にゲル化や分離などを惹起することのない、継
時的にも安定なショ糖脂肪酸モノエステル製剤である。
【0002】
【従来の技術】ショ糖脂肪酸モノエステルは、生物によ
る分解が可能で環境汚染の問題がなく、安全性が高く、
しかも優れた界面活性作用を有するため乳化剤等として
食品、医薬品、化粧品、工業用品等の広い範囲で用いら
れている。また最近その強い抗菌性の面でも注目を集め
ている素材である。
【0003】ショ糖脂肪酸モノエステルは、ショ糖と脂
肪酸低級アルキルエステルとのエステル交換反応により
製造されるが、現在一般に市販され、使用されているも
のはエステル化の際に同時に生成するショ糖脂肪酸ジエ
ステル、トリエステルなどのショ糖脂肪酸ポリエステル
を含むショ糖脂肪酸エステル混合物である。このものは
ショ糖脂肪酸モノエステルとしての純度が95%未満の
ものであり、その水溶液、特に酸性の水溶液は、冷却時
あるいは経時的に少なからず沈澱を生じ、高い透明性が
要求される飲料などの最終製品の品質に悪い影響を与え
る。また、ショ糖脂肪酸ポリエステルを含むショ糖脂肪
酸モノエステルは乳化剤として使用したときに、酸性条
件下での安定性に問題があり、経時的にゲル化や分離を
惹起するなどという問題点も有している。
【0004】ショ糖脂肪酸エステルの沈澱の問題点の解
決のため、例えば特公昭42−8850においては、陰
イオン界面活性剤を併用することが提案されている。し
かしながらこの方法では、製造直後の溶解性は良好であ
るが、経時的にやはり沈澱が生じてしまうため問題の解
決とはなっていない。沈澱の原因は分解された単糖の脂
肪酸エステル、ショ糖脂肪酸ポリエステルなどによるも
のと考えられるため、精製してショ糖脂肪酸モノエステ
ルの純度を高めることにより安定化する方法が試みられ
ている。このための精製方法として、例えば特開平5−
1090においては水−有機溶媒の混合溶媒系で特定の
温度域に冷却することによるショ糖脂肪酸モノエステル
およびショ糖脂肪酸ジエステルの分離精製法が提案され
ている。しかしながら、この方法は、純度の低い混合物
からのショ糖脂肪酸モノエステルの分離には適している
が、99%を越えるような高い純度のものを得るには何
度も精製操作を繰り返して行う必要があった。高純度の
ショ糖脂肪酸モノエステルの精製法としては、例えば特
開昭61−148190において吸着カラム処理をする
ことが提案されているが、極めて多量の溶媒を必要とす
るため大量のショ糖脂肪酸エステルを精製することが難
しく、又価格的に不利であり実用性の乏しいものであっ
た。さらに、ショ糖脂肪酸エステル混合物から高純度の
ショ糖脂肪酸モノエステルを取得する方法として、ショ
糖脂肪酸エステル混合物の水溶液を炭素数4〜7の脂肪
族ケトンで液−液抽出する方法(特開平6−15757
5)や酢酸エステルで液−液抽出する方法(特開平6−
157576)が提案されている。これらの方法によれ
ば高純度のショ糖脂肪酸モノエステルを得ることができ
るが、それを酸性条件下で乳化剤などとして使用したと
きの安定性については必ずしも十分ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、中性から酸
性の広い範囲のpH領域の水溶液で沈澱を生じることが
なく、また酸性条件下で乳化剤などとして使用したとき
の安定性が改善された安定化ショ糖脂肪酸モノエステル
組成物およびその簡便な製造方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明者らは鋭意検討した結果、意外なことに純粋な
ショ糖脂肪酸モノエステルは、水溶液中で逆に不安定で
あり、少量の有機酸を含むショ糖脂肪酸モノエステル組
成物あるいはその製剤として水に溶解したときに最も安
定であることを発見した。本発明はこの発見に基づいて
完成されたものであり、ショ糖脂肪酸モノエステル10
0重量部と可食性有機酸0.01〜5.0重量部からなる
安定化ショ糖脂肪酸モノエステル組成物およびその製剤
よりなる。さらに本発明は、ショ糖脂肪酸モノエステル
またはショ糖脂肪酸エステル混合物100重量部を含む
アルコール溶液に可食性有機酸0.01〜5.0重量部を
含む水溶液を加え、必要により得られた混合溶液を冷却
して生成する沈澱を除去した後、混合溶液から溶媒を除
去することを特徴とする上記安定化ショ糖脂肪酸モノエ
ステル組成物の製造方法よりなる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるショ糖脂肪酸
モノエステルは、界面活性剤として有用なショ糖と炭素
数8〜22の飽和および/または不飽和脂肪酸とのモノ
エステルである。飽和および/または不飽和脂肪酸の例
としてはカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、エ
ルカ酸等があげられる。本発明において、ショ糖脂肪酸
エステルは、少なくとも90%以上、好ましくは95%
以上のショ糖脂肪酸モノエステルを含有するものが使用
される。そのようなショ糖脂肪酸モノエステルとして
は、例えばモノエステルーP(三菱化学フーズ(株)製)
の商品名で市販されているものが使用されるが、これに
限定されるものではない。
【0008】本発明で使用される可食性有機酸とは食品
に成分として含まれている有機酸または食品添加物とし
て使用される有機酸をいう。可食性有機酸の好ましい例
としては、酢酸、乳酸、プロピオン酸、コハク酸、クエ
ン酸、リンゴ酸、ビタミンCおよびフィチン酸等があげ
られ、酢酸、クエン酸が特に好ましい。これらの有機酸
は単独でまたは2種以上を適宜混合して使用することが
できる。有機酸は、ショ糖脂肪酸モノエステル100重
量部に対して、0.01〜5.0重量部、好ましくは0.
05〜3.0重量部、更に好ましくは0.1〜2.0重量
部の範囲で用いられる。0.01重量部未満であれば安
定化効果が弱く、5.0重量部を越えると水溶液にした
ときのpH値が低くなり、ショ糖脂肪酸モノエステルの
ショ糖残基が単糖に分解する可能性がある。本発明の安
定化ショ糖脂肪酸モノエステル組成物は、少なくとも9
0%以上の純度のショ糖脂肪酸モノエステルをアルコー
ルに溶解し、得られたアルコール溶液に上記有機酸の水
溶液を加え溶解後溶媒を除去することによって容易に製
造することができる。
【0009】本発明の安定化ショ糖脂肪酸モノエステル
組成物は、必要に応じて液状の製剤の形で用いることも
できる。この場合の溶剤としては炭素数1〜6の1価ま
たは多価アルコールを1種または2種以上組み合わせて
用いられるが、好ましくはエタノールおよび/またはグ
リセリンが用いられる。溶剤の量としては、安定化ショ
糖脂肪酸モノエステル組成物100重量部に対して40
〜1000重量部が適当である。40重量部未満である
と、ショ糖脂肪酸モノエステルが結晶として析出する可
能性があり、1000重量部を越えると最終製品へのア
ルコールの添加量が多くなり、品質に影響する可能性が
出てくる。又、更に必要があるときは前記安定化ショ糖
脂肪酸モノエステル製剤に水を加えて含水の製剤にする
こともできる。この場合の水の添加量は、安定化ショ糖
脂肪酸モノエステル組成物100重量部に対して140
〜10000重量部が目安となる。
【0010】ショ糖脂肪酸エステルはその用途に応じ
て、モノエステル体の他に、ジエステル体やトリエステ
ル体のようなポリエステル体を含むモノエステル体の純
度が90%より低いショ糖脂肪酸エステル混合物も市販
されている。本発明の安定化ショ糖脂肪酸モノエステル
組成物は、このようなショ糖脂肪酸エステル混合物から
直接製造することもできる。例えば、リョートーシュガ
ーエステル、モノエステル(三菱化学フーズ(株))や、
DKエステル(第一工業製薬(株))の商品名で市販され
ているショ糖脂肪酸エステルのうち、モノエステル体純
度が30%以上、好ましくは50%以上のショ糖脂肪酸
エステル混合物をアルコールに溶かし、アルコール溶液
に前記有機酸水溶液を加えて冷却し、生成する沈澱を除
去した後、混合溶液から溶媒を除くことにより、安定化
ショ糖脂肪酸モノエステルを製造することがでる。
【0011】安定化ショ糖脂肪酸モノエステルの製造に
おいて溶媒として用いられるアルコールは、ショ糖脂肪
酸エステルを溶解するものであれば特に限定されるもの
ではないが、好ましくは炭素数1〜6の1価または多価
アルコール、より好ましくはメタノールまたはエタノー
ル、更に好ましくはエタノールが用いられる。これらの
アルコールは1種あるいは2種以上の混合物として用い
ることもできる。
【0012】ショ糖脂肪酸エステルとアルコールの重量
比は任意に設定することができるが、好ましくは1:
0.4〜1:4である。アルコールの重量比が0.4未満
であると、溶解後の溶液が不安定でショ糖脂肪酸エステ
ルが再結晶を起こしやすく、アルコールの重量比が4を
越えると、ショ糖脂肪酸ポリエステルの溶解度が高くな
り、完全に除去することができずに最終製品での沈澱の
原因となる可能性がある。
【0013】ショ糖脂肪酸エステルのアルコール溶液と
有機酸水溶液を混合した時のpHは重要であり、pH2
〜6、好ましくはpH4〜6の範囲でなければならな
い。混合した時のpHが6を越すと、ショ糖脂肪酸ポリ
エステルがゲル状となって固まってしまう傾向があり、
ショ糖脂肪酸モノエステルとの分別が困難となる可能性
がある。pHが2未満の場合は、ショ糖脂肪酸モノエス
テルのショ糖残基が単糖に分解する可能性がある。有機
酸水溶液の使用量としては、ショ糖脂肪酸エステルのア
ルコール溶液に対して1:1〜1:9、より好ましくは
1:1〜1:5の範囲の重量比で用いられる。ショ糖脂
肪酸エステルのアルコール溶液に対する有機酸水溶液の
重量比が1:1よりも少ないと、ショ糖脂肪酸ポリエス
テルの溶解度が高くなり、完全に除去することができず
に最終製品での沈澱の原因となる可能性があり、有機酸
水溶液の重量比が1:9よりも多いと、後の工程で溶媒
を取り除くときに多くの労力を要し、コストの上昇をも
たらす可能性がある。
【0014】本発明の方法においては、混合溶液の冷却
温度は、好ましくは−20℃〜15℃、より好ましくは
−5℃〜15℃、さらに好ましくは−5℃〜5℃の範囲
である。−20℃より低い温度ではショ糖脂肪酸ポリエ
ステルのみならずショ糖脂肪酸モノエステル自体も結晶
固化するので濾別が困難であり、また15℃を越えると
ショ糖脂肪酸ポリエステルの溶解度が高くなり、完全に
除去することができずに最終製品での沈澱の原因となる
可能性がある。生成した沈澱は常法により、例えば、濾
紙濾過、デカンテーション、バスケット遠心濾過、加圧
濾過等により混合溶液から除去される。
【0015】かくして得られたショ糖脂肪酸モノエステ
ル混合溶液は前記有機酸を含んでいるのでそれ自体安定
性が高く、そのままでも用いることができるが、これを
噴霧乾燥や凍結乾燥等の方法で水/アルコールなどの溶
媒を取り除くことにより、固形状の安定化ショ糖脂肪酸
モノエステル組成物を得ることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらにより限定されるものでは
ない。
【0017】実施例1 ショ糖パルミチン酸エステル混合物(重量組成:モノエ
ステル体95%、ポリエステル体5%)100gを95
%エタノール100gに50℃以下で完全に溶解し、こ
れにクエン酸0.6gと純水299.4gからなる水溶液
(pH3)を加え、pHを5.4〜5.6とした。0℃冷
蔵庫で12時間静置後、生じた沈澱を加圧濾過し、46
5gの濾液を得た。このものを凍結乾燥し、安定化ショ
糖パルミチン酸モノエステル組成物75gを得た。これ
をHMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラ
ザン)およびTMCS(トリメチルクロロシラン)にて
シリル化後、GC分析を行ったところ、ショ糖パルミチ
ン酸モノエステルの純度は99.1%であった。
【0018】実施例2 ショ糖パルミチン酸エステル混合物(重量組成:モノエ
ステル体70%、ポリエステル体30%)100gを9
5%エタノール100gに50℃以下で完全に溶解し、
これにクエン酸0.6gと純水299.4gからなる水溶
液(pH3)を加え、pHを5.4〜5.6とした。0℃
冷蔵庫で12時間静置後、生じた沈澱を加圧濾過し、4
13gの濾液を得た。このものを凍結乾燥し、安定化シ
ョ糖パルミチン酸モノエステル組成物37gを得た。こ
れをHMDS、TMCSにてシリル化後、GC分析を行
ったところ、ポリエステル体は検出されなかった。
【0019】参考例1 高純度ショ糖パルミチン酸モノエステルの調製 ショ糖パルミチン酸エステル混合物(重量組成:モノエ
ステル体95%、ポリエステル体5%)100gをメタ
ノール1400mlと水500mlからなる混合液に50℃
以下で完全に溶解し、−20℃で12時間静置後、生じ
た沈澱を加圧濾過した。濾液を、50℃以下で減圧濃縮
することにより大部分のメタノールを留去し、更に凍結
乾燥することにより35gの固形物を得た。この固形物
に対して同じ操作を2回繰り返し、4gのショ糖パルミ
チン酸モノエステルを得た。これをHMDS、TMCS
にてシリル化後、GC分析を行ったところ、ショ糖パル
ミチン酸モノエステルの純度は99.9%であった。
【0020】参考例2 高純度ショ糖パルミチン酸モノエステルの調製 ショ糖パルミチン酸エステル混合物(重量組成:モノエ
ステル体95%、ポリエステル体5%)100gを95
%エタノール100gに50℃以下で完全に溶解し、こ
れにクエン酸0.6gと純水299.4gからなる水溶液
(pH3)を加え、pHを5.4〜5.6とした。0℃冷
蔵庫で12時間静置後、生じた沈澱を加圧濾過し、46
5gの濾液を得た。このものを陰イオン交換樹脂カラム
に通してクエン酸を除去した後凍結乾燥し、ショ糖パル
ミチン酸モノエステル71gを得た。これをHMDS、
TMCSにてシリル化後、GC分析を行ったところ、シ
ョ糖パルミチン酸モノエステルの純度は99.9%であ
った。
【0021】実施例3 参考例2で得られたショ糖パルミチン酸モノエステル2
0gを95%エタノール20gに50℃以下で完全に溶
解し、これにクエン酸0.06gと純水29.94gから
なる水溶液(pH3)を加え、混合液を凍結乾燥するこ
とにより安定化ショ糖パルミチン酸モノエステル組成物
20gを得た。
【0022】試験例1 実施例1〜3、参考例1〜2で得られたショ糖パルミチ
ン酸モノエステル組成物および高純度ショ糖パルミチン
酸モノエステル各5gを、エタノール25g、グリセリ
ン50g、水20gからなる溶液に溶解し、ショ糖パル
ミチン酸モノエステル製剤とした。このショ糖パルミチ
ン酸モノエステル製剤にオレンジ香料(小川香料(株)
製)1gを加え、可溶化香料製剤を調製した。これを、
グラニュー糖200gとクエン酸20gを水に溶解して
全量を2Lとした飲料用シロップ200mlに0.4ml添
加し、85℃15分の殺菌を行い透明なオレンジ風味飲
料を作成した。このものの5℃で保存した時の経時安定
性を表1に示す。
【0023】
【表1】 表 1 実施例1 実施例2 実施例3 参考例1 参考例2 1 透明 透明 透明 透明 透明 7 透明 透明 透明 僅かに濁り 僅かに濁り 14 透明 透明 透明 沈澱有り 沈澱有り 21 透明 透明 透明 沈澱有り 沈澱有り 28 透明 透明 透明 沈澱有り 沈澱有り
【0024】試験例2 実施例1〜3、参考例1〜2で得られたショ糖パルミチ
ン酸モノエステル各1.0gについて、エタノール7.5
g、70%ソルビトール液76.5g、2%クエン酸液
5.0gを加えて水相を構成し、コーンサラダ油10.0
gの乳化を行った(ユニバーサルホモジナイザー、80
00rpm、5分)。このものの室温で保存したときの経
時安定性を表2に示す。
【0025】
【表2】 表 2 実施例1 実施例2 実施例3 参考例1 参考例2 5 変化無し 変化無し 変化無し 変化無し 変化無し 10 変化無し 変化無し 変化無し クリーミング 変化無し 20 変化無し 変化無し 変化無し クリーミング クリーミング 30 変化無し 変化無し 変化無し 分離 クリーミング
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、中性から酸性の広い範
囲のpH領域の水溶液で沈澱を生じることがなく、又、
乳化剤等として使用したときに製品にゲル化や分離など
を惹起させたりすることのない、継時的にも安定なショ
糖脂肪酸モノエステル組成物が提供される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ショ糖脂肪酸モノエステル100重量部
    と可食性有機酸0.01〜5.0重量部からなる安定化シ
    ョ糖脂肪酸モノエステル組成物。
  2. 【請求項2】 可食性有機酸が酢酸、乳酸、プロピオン
    酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、ビタミンCおよび
    フィチン酸の1種または2種以上の組み合わせであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の安定化ショ糖脂
    肪酸モノエステル組成物100重量部と、アルコール4
    0〜1000重量部からなることを特徴とする安定化シ
    ョ糖脂肪酸モノエステル製剤。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の安定化ショ糖脂
    肪酸モノエステル組成物100重量部と、アルコール4
    0〜1000重量部および水140〜10000重量部
    からなることを特徴とする安定化ショ糖脂肪酸モノエス
    テル製剤。
  5. 【請求項5】 ショ糖脂肪酸モノエステル100重量部
    を含むアルコール溶液に可食性有機酸0.01〜5.0重
    量部を含む水溶液を加え、得られた混合溶液から溶媒を
    除去することを特徴とする請求項1記載の安定化ショ糖
    脂肪酸モノエステル組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 ショ糖脂肪酸エステル混合物100重量
    部を含むアルコール溶液に可食性有機酸0.01〜5.0
    重量部を含む水溶液を加え、得られた混合溶液を冷却
    し、生成する沈澱を除去した後、混合溶液から溶媒を除
    去することを特徴とする請求項1記載の安定化ショ糖脂
    肪酸モノエステルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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