JPH11209231A - 多価アルコール脂肪酸エステル組成物 - Google Patents

多価アルコール脂肪酸エステル組成物

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JPH11209231A
JPH11209231A JP1074298A JP1074298A JPH11209231A JP H11209231 A JPH11209231 A JP H11209231A JP 1074298 A JP1074298 A JP 1074298A JP 1074298 A JP1074298 A JP 1074298A JP H11209231 A JPH11209231 A JP H11209231A
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fatty acid
ester
polyhydric alcohol
acid
acid ester
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JP1074298A
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Katsuichi Nishizaki
勝一 西崎
Tomoko Tanioku
知子 谷奥
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DKS Co Ltd
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Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多価アルコール脂肪酸エステルを製造したば
あいに製品の性能がばらつきやすく、性能がばらついた
ばあいには各製品の性能に適した用途に供しなければな
らず、煩雑であるという問題を解決する。 【解決手段】 (A)HLB2〜18の多価アルコール
脂肪酸エステル80〜99.99%(重量%、以下同
様)および(B)グリセリン脂肪酸エステルとカルボキ
シル基を2個有する化合物、その酸無水物またはそのア
ルカリ金属塩とからのエステル0.01〜20%を含有
することを特徴とする多価アルコール脂肪酸エステル組
成物を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、HLB2〜18の
多価アルコール脂肪酸エステル組成物を製造し、使用す
る技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、ショ糖脂肪酸エステルなどの多価アルコール脂肪
酸エステルが製造され、界面活性剤などとして使用され
てきている。
【0003】製造される多価アルコール脂肪酸エステル
は、酸価、水酸基価などを一定の範囲にすることによっ
て、一定の性能の製品にするよう設計されているが、シ
ョ糖などの原料が天然物のばあい、原料ソースによって
性能がばらつくことがある。また、合成時や精製時の加
熱温度やpHのばらつきなどの製造条件によっても性能
がばらつくことがある。
【0004】製造された多価アルコール脂肪酸エステル
の性能がばらつくばあい、用途によって必要性能が異な
ることを利用して、えられた多価アルコール脂肪酸エス
テルの性能に応じた用途に供される。したがって、各製
品の性能を評価し、貯蔵し、それぞれに応じた用途に供
することが必要となり、煩雑である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記のごとき
多価アルコール脂肪酸エステルが製造されたばあいに製
品の性能がばらつきやすく、性能がばらついたばあいに
は各製品の性能に適した用途に供しなければならず、煩
雑であるという問題を解決するためになされたものであ
り、(A)HLB2〜18の多価アルコール脂肪酸エス
テル80〜99.99%(重量%、以下同様)および
(B)グリセリン脂肪酸エステルとカルボキシル基を2
個有する化合物、その酸無水物またはそのアルカリ金属
塩とからのエステル0.01〜20%を含有することを
特徴とする多価アルコール脂肪酸エステル組成物(請求
項1)、多価アルコール脂肪酸エステルが糖アルコール
と脂肪酸またはその低級アルコールエステルとからのエ
ステルである請求項1記載の組成物(請求項2)、多価
アルコール脂肪酸エステルがショ糖と脂肪酸またはその
低級アルコールエステルとからのエステルである請求項
1記載の組成物(請求項3)、グリセリン脂肪酸エステ
ルが、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド
またはその混合物である請求項1記載の組成物(請求項
4)、およびカルボキシル基を2個有する化合物が、マ
レイン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、ジアセチル酒
石酸、それらの酸無水物またはそれらのアルカリ金属塩
である請求項1記載の組成物(請求項5)に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の多価アルコール脂肪酸エ
ステル組成物は、(A)成分であるHLB2〜18の多
価アルコール脂肪酸エステル(A)と、(B)成分であ
るグリセリン脂肪酸エステルとカルボキシル基を2個有
する化合物、その酸無水物またはそのアルカリ金属塩と
からのエステル(B)とを含有する組成物である。
【0007】多価アルコール脂肪酸エステル(A)は、
水酸基を2個以上、好ましくは3個以上有する多価アル
コールと、炭素数8〜22、好ましくは12〜18の脂
肪酸またはその低級アルコールエステルとからなるエス
テルであり、本発明の組成物の主成分の界面活性剤とし
て、可溶化性、乳化性、分散性、洗浄性、起泡性などの
性質を発現するために使用される成分である。
【0008】前記多価アルコールとして高分子量化合物
も使用しうるため、含まれる水酸基の数にはとくに上限
はないが、エステル分子内に親水性の水酸基を残した構
造であって、水への溶解性または油脂への保水性をよく
する点から2〜10、さらには3〜8のものが好ましく
使用される。
【0009】前記多価アルコールに含まれる水酸基の数
が2個未満のばあいには、多価アルコールでない。さら
に、生成するエステルは水系での界面活性能を示さず、
油状で水不溶性となる。また、前記脂肪酸の炭素数が8
未満のばあいには、疎水基が短かすぎるため界面活性能
が不良となり、22をこえるものは工業的に入手するの
が困難である。
【0010】前記多価アルコールの具体例としては、た
とえばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコールなどの水酸基を2個有する多価アルコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタノ
ールアミンなどの水酸基を3個有する多価アルコール、
ペンタエリスリトール、ジグリセリン、キシロース、ソ
ルビタンなどの水酸基を4個有する多価アルコール、キ
シリトール、トリグリセリン、ブドウ糖、果糖などの水
酸基を5個有する多価アルコール、ソルビトール、マル
ビトール、テトラグリセリンなどの水酸基を6個有する
多価アルコール、水酸基を6個をこえて有するポリグリ
セリン、ショ糖、トレハロース、ラクトースなどの2糖
類、マルトトリオースなどの3糖類などがあげられる。
これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用
いてもよい。これらのうちでは、いわゆる糖アルコール
とよばれる水酸基を5個以上もつキシリトール、ソルビ
トール、トレハロース、ショ糖やポリグリセリンなど
が、とくにショ糖、トレハロースが、HLBの幅の広い
製品を製造することができる点から好ましい。とくに親
水性の高い、高HLBの製品を製造することができる点
から好ましい。
【0011】前記脂肪酸の具体例としては、たとえばカ
プリン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などの飽和脂肪
酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ウンデシレ
ン酸などの不飽和脂肪酸、イソステアリン酸などの合成
脂肪酸などがあげられる。これらは単独で用いてもよく
2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちで
は炭素数8〜22の飽和脂肪酸が製品の外観に影響する
色相、臭気が少なく、商品価値が高くなる点から好まし
い。
【0012】また、前記脂肪酸の低級アルコールエステ
ルとしては、前記脂肪酸と低級アルコール、たとえばメ
チルアルコールなどの炭素数1〜3の脂肪酸アルコール
とのエステルがあげられる。
【0013】前記多価アルコールおよび脂肪酸またはそ
の低級アルコールエステルからなる多価アルコール脂肪
酸エステルの水酸基価(KOHmg/g)としては、1
00〜900であるのが使用するときに水に溶解しやす
いことや、使用したばあいの性能が良好であるなどの点
から好ましく、200〜800であるのがさらに好まし
い。また、酸価(KOHmg/g)としては、好ましく
は10以下、さらに好ましくは5以下である。酸価5以
下のものが純分が高く、使用したばあいの性能に影響を
およぼすことが少なく、品質面から好ましい。
【0014】なお、一価脂肪酸を使用してエステルを製
造したばあいに酸価が高くなるのは、エステル化反応が
充分進んでいない、または脂肪酸の使用量が多すぎるた
めである。このばあいには製品純度が低下し、不純物が
増加するため、目的の性能がえられにくくなるなど問題
となる。一方、脂肪酸のエステル化が充分進んでも水酸
基2個以上の多価アルコールを使用することにより、水
酸基が残存するようにすることができる。水酸基5個以
上の多価アルコールのばあいには大きな水酸基価を有す
るエステルが生成しうる。このばあいの水酸基価が20
0〜800であるものが、水への溶解性が高く、透明性
と乳化性の点から好ましく、200〜700であるもの
がさらに好ましい。
【0015】HLB2〜18の多価アルコール脂肪酸エ
ステル(A)の具体例としては、たとえばプロピレング
リコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、
ソルビタン脂肪酸エステル、キシリトール脂肪酸エステ
ル、ソルビトール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪
酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、トレハロース脂肪
酸エステルなどがあげられる。これらは単独で用いても
よく2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのう
ちでは糖アルコール脂肪酸エステル、とくにショ糖脂肪
酸エステルであるショ糖カプリン酸エステル、ショ糖ラ
ウリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ
糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステ
ル、ショ糖オレイン酸エステルなどが優れた生分解性と
安全性が高く、広い範囲の乳化剤として使用できる点か
ら好ましい。
【0016】HLB2〜18の多価アルコール脂肪酸エ
ステル(A)の製法にはとくに限定はなく、常法にした
がって製造すればよい。たとえば多価アルコールと脂肪
酸とのエステル化反応、多価アルコールと牛脂や綿実
油、パーム油、ヤシ油などとのエステル交換反応、多価
アルコールと脂肪酸低級アルコール(たとえばメチルア
ルコールなどの炭素数1〜3の脂肪族アルコール)エス
テルとのエステル交換反応などが具体的な方法としてあ
げられる。
【0017】(B)成分であるグリセリン脂肪酸エステ
ルとカルボキシル基を2個有する化合物、その酸無水物
またはそのアルカリ金属塩とからのエステル(B)は、
多価アルコール脂肪酸エステルが、モノエステル、ジエ
ステル、トリエステルなどの混合物であるため、水溶液
で会合ミセル状に溶解したり凝集する傾向があるため、
これらの溶解性を改善するために使用される成分であ
る。
【0018】前記グリセリン脂肪酸エステルの例として
は、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、
これらの2種以上の混合物があげられる。これらのうち
ではモノグリセリド、ジグリセリド、これらの混合物が
カルボキシル基を2個有する化合物と容易に反応して純
分が高いエステル(B)がえられやすいなどの点から好
ましい。
【0019】なお、前記グリセリン脂肪酸エステルを構
成する脂肪酸の例としては、多価アルコール脂肪酸エス
テル(A)を構成する脂肪酸と同じものがあげられる。
【0020】前記カルボキシル基を2個有する化合物
は、グリセリン脂肪酸エステルと反応して分子中に1個
のエステル結合と1個のカルボキシル基を付加して、目
的の性能を発現するために使用される。したがって、カ
ルボキシル基を1個しか有さない化合物のばあいには、
グリセリン脂肪酸エステルと反応してもエステル結合の
付加のみしか起きず、分子中にカルボキシル基が導入さ
れないため、目的の性能がえられない。
【0021】前記カルボキシル基を2個有する化合物の
具体例としては、たとえばマレイン酸、コハク酸、酒石
酸、リンゴ酸、ジアセチル酒石酸などがあげられる。な
お、前記カルボキシル基を2個有する化合物は、酸無水
物またはアルカリ金属塩、たとえばNa塩、K塩として
使用してもよい。これらは単独で用いてもよく2種以上
を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、ジア
セチル酒石酸または酒石酸を使用したエステル(B)
が、多価アルコール脂肪酸エステルの水溶性、耐酸性、
乳化性などの能力を引きあげる効果が少量で高い点から
好ましい。
【0022】前記グリセリン脂肪酸エステルとカルボキ
シル基を2個有する化合物、その酸無水物またはそのア
ルカリ金属塩とのエステル(B)において、酸価は5〜
160のものが、本発明の組成物の水溶液の安定性をよ
くすることができる。好ましい酸価は30〜120であ
る。また、エステル(B)の水酸基価としては、カルボ
キシル基を2個有する化合物が水酸基を有さないばあ
い、10〜200であるが、80〜200であるのがさ
らに好ましい。このときのエステル(B)を製造するば
あい、モノグリセリン脂肪酸エステル成分を多く用いた
方が水溶性を高める点から好ましい。カルボキシル基を
2個有する化合物が水酸基を有するばあい、100〜5
00である。このばあい、水酸基が多くなり水溶性はさ
らに高まるが、多価アルコール脂肪酸エステルの性能を
引きあげる効果の点から100〜400であるのがさら
に好ましい。
【0023】なお、エステル(B)の酸価は中性エタノ
ールに試料を溶解して、遊離のカルボキシル基をフェノ
ールフタレン指示薬で、1/10N KOHアルカリ液
で滴定する方法により求められる。
【0024】エステル(B)の具体例としては、たとえ
ばモノ脂肪酸グリセリンエステルをモノグリセリンエス
テル、ジ脂肪酸グリセリンエステルをジグリセリンエス
テルと表示したばあい、リンゴ酸モノグリセリンエステ
ル、コハク酸モノグリセリンエステル、酒石酸モノグリ
セリンエステル、マレイン酸モノグリセリンエステル、
ジアセチル酒石酸モノグリセリンエステル、リンゴ酸ジ
グリセリンエステル、コハク酸ジグリセリンエステル、
酒石酸ジグリセリンエステル、マレイン酸ジグリセリン
エステル、ジアセチル酒石酸ジグリセリンエステルなど
があげられる。これらは単独で使用してもよく2種以上
を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、モノ
グリセリンまたはジグリセリンとジアセチル酒石酸との
エステル、またはモノグリセリンまたはジグリセリンと
酒石酸とのエステルが多価アルコール脂肪酸エステルの
性能を向上させる作用が高い点から好ましい。
【0025】エステル(B)の製法としては、たとえば
グリセリンステアリン酸エステルと無水コハク酸を加熱
溶解させて反応させる方法や、グリセリンステアリン酸
エステルと酒石酸を加熱溶解させ、アルカリ触媒を用い
てN2ガスキャリヤーで脱水反応させる方法などがあげ
られる。
【0026】本発明の組成物に含有される多価アルコー
ル脂肪酸エステル(A)の割合は80〜99.99%、
好ましくは95〜99.99%、さらに好ましくは97
〜99.8%であり、エステル(B)の割合は0.01
〜20%、好ましくは0.01〜5%、さらに好ましく
は0.2〜3%である。なお、該組成物には、その他の
成分として、未反応のグリセリンエステルと有機酸およ
びこれらの塩などがエステル(B)に対して合計20%
以下の範囲で含有されていてもよい。エステル(B)の
割合が0.01%未満になると、組成物を水に溶解また
は分散させたばあいの液の安定性、とくに酸性領域での
安定性がよくないばあいが生じ、HLB2〜18の多価
アルコール脂肪酸エステルの水溶液性能を改善できなく
なる。また、エステル(B)は品質向上剤のため少量の
配合で効果があり、5%で効果が飽和状態になる。
【0027】前記のごとき本発明の組成物は、たとえば
化粧用乳化クリーム、ローション、トリートメントクリ
ーム、コンディショニングシャンプーのごとき用途に好
適に使用される。
【0028】本発明の組成物がたとえばO/Wエマルジ
ョンのトリートメントクリームの用途に使用されるばあ
いには、なめらかでリッチな粘性をもち、皮膚になめら
かでベトベトしない皮膜を残すなどの性能が必要となる
ため、ショ糖パルミチン酸エステルにジアセチル酒石酸
のグリセリンパルミチン酸エステルを1%配合したごと
き組成で、弱酸性で水溶性を向上させ、均一なエマルジ
ョン粒子で乳化が安定するというような特性を有するも
のが好ましい。
【0029】本発明の組成物は従来の多価アルコール脂
肪酸エステルの界面活性剤の水溶液性能を改良したもの
で、人体への安全性、低刺激性、環境下における易分解
性などの特徴をもっていることから、界面活性剤の使用
用途全般に用いられるが、とくに食品、医薬品、香粧
品、洗浄剤などの分野において好適に使用されうる。
【0030】
【実施例】つぎに本発明の組成物を実施例にもとづいて
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0031】なお、実施例における評価は、以下の方法
により行なった。
【0032】(乳化性)O/W型乳化液中の水の分離状
態の識別を容易にするために、食用色素(青色1号)を
添加した蒸留水400gに所定量(20g)の多価アル
コール脂肪酸エステル組成物を加熱溶解後、65℃でT
KホモミキサーM型(特殊機化工業(株)製)により
8,000rpmに撹拌しつつ大豆白絞油を30g/m
in.の速度で所定量(合計266g)滴下し、さらに
5分間白絞油を完全乳化させるために撹拌してO/W型
乳化液を調製した。
【0033】なお、調製した乳化液の型の確認は稀釈法
(乳化液に連続相と同じ液体を加えると乳化液は一様に
薄められる。たとえば乳化液の一滴を水中に落としたば
あい、それが水で薄められて全体に広がっていくときに
はO/W型であり、滴がそのまま水面にかたまっている
ようなばあい、W/O型である)により行なった。
【0034】一方、えられた乳化液を100ml容シリ
ンダーに移し、室温で1〜7日間放置したのちに分離し
た蒸留水の容量を測定し、次式にしたがって乳化系より
分離した水の分離率を求め、組成物のO/W型乳化安定
性を評価した。
【0035】
【数1】
【0036】なお、多価アルコール脂肪酸エステル組成
物および単品の濃度(活性剤濃度)は水と白絞油の総量
に対する重量%で表示する。
【0037】(水溶性)多価アルコール脂肪酸エステル
組成物1.5gを80mlの蒸留水に室温で均一に分散
後、65℃の温水中で30分間撹拌し、さらに撹拌を続
けながら蒸留水を加えて500mlとする。この0.3
%活性剤水溶液を25℃で一夜放置後、水をブランクと
して、分光光度計を用いて720mμの波長における濁
度を透光度(T%)で測定する。
【0038】(耐酸性)前記水溶性の測定のために調製
した液のpHをクエン酸を使用して調整した酸性の0.
15%活性剤水溶液を調製し、720mμの波長におけ
る透光度(T%)を測定し、評価した。
【0039】実施例1〜11および比較例1〜9 表1記載の多価アルコール脂肪酸エステル(A)および
エステル(B)を表1に記載の割合で含有する多価アル
コール脂肪酸エステル組成物を製造した。
【0040】なお、比較のために、表1記載の多価アル
コール脂肪酸エステル(A)およびエステル(B)の単
品計5種も準備した。
【0041】
【表1】
【0042】表1記載の組成物および単品を用いてO/
W型乳化液を製造し、1日後および7日後の水の分離率
を求めた。また、水溶性および耐酸性を求めた。結果を
表2、表3に示す。
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】本発明では、多価アルコール脂肪酸エス
テル(A)とともに少量のグリセリン脂肪酸エステルと
カルボキシル基を2個有する化合物、その酸無水物また
はそのアルカリ金属塩とのエステル(B)を使用するこ
とにより、使用したばあいの酸性における凝集、分離が
改善され、水溶液性が向上する。また、乳化性能が向上
する。この結果、多価アルコール脂肪酸エステル(A)
の性能がばらついたばあいでも広い用途に使用すること
ができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)HLB2〜18の多価アルコール
    脂肪酸エステル80〜99.99重量%および(B)グ
    リセリン脂肪酸エステルとカルボキシル基を2個有する
    化合物、その酸無水物またはそのアルカリ金属塩とから
    のエステル0.01〜20重量%を含有することを特徴
    とする多価アルコール脂肪酸エステル組成物。
  2. 【請求項2】 多価アルコール脂肪酸エステルが糖アル
    コールと脂肪酸またはその低級アルコールエステルとか
    らのエステルである請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 多価アルコール脂肪酸エステルがショ糖
    と脂肪酸またはその低級アルコールエステルとからのエ
    ステルである請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 グリセリン脂肪酸エステルが、モノグリ
    セリド、ジグリセリド、トリグリセリドまたはその混合
    物である請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 カルボキシル基を2個有する化合物が、
    マレイン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、ジアセチル
    酒石酸、それらの酸無水物またはそれらのアルカリ金属
    塩である請求項1記載の組成物。
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