JPH07164980A - 自動車用防音材 - Google Patents

自動車用防音材

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JPH07164980A
JPH07164980A JP5313791A JP31379193A JPH07164980A JP H07164980 A JPH07164980 A JP H07164980A JP 5313791 A JP5313791 A JP 5313791A JP 31379193 A JP31379193 A JP 31379193A JP H07164980 A JPH07164980 A JP H07164980A
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JP
Japan
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fiber
ceiling
soundproofing
mold
fiber assembly
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JP5313791A
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English (en)
Inventor
Tomotatsu Ogawa
智達 小川
Masami Aoki
正己 青木
Takeo Yokobori
武男 横堀
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、吸音性に優れた所望の密度を有
し、形状寸法精度が高く、防音性能に優れた自動車用防
音材を提供することを目的とする。 【構成】 この発明では、短繊維を素材とする繊維集合
体を、天井パネルと室内天井材間の空間形状に合わせて
成形してなる構成によって、静かな車室内空間を実現す
るためにより高い防音性能を有する自動車用防音材を得
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車室内を遮音
・吸音するための防音材に関し、特に、天井パネルと室
内天井材との間に配置する防音材として使用するのに好
適な自動車用防音材に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車においては、車室内空間の静寂さ
を保つため、エンジンルームとキャビンとの隔壁(ダッ
シュパネル)、フロアパネルとカーペットとの間ならび
に天井パネルと室内天井材の間等にインシュレータと呼
ばれる防音材が使用されている。特に天井パネルと室内
天井材の間には、粉末状熱硬化性樹脂を結合剤とするフ
ェルトあるいは軟質ウレタンフォーム等の発泡体で作ら
れている平板形状の多孔質層が貼り合わされて防音材と
して使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】天井パネルと室内天井
材の間に使用されるインシュレータは、密度が均一でか
つ天井パネルと室内天井材の空間に一致・密着できるも
のであることが、十分な防音性能を得るためには好まし
い。
【0004】一般に天井パネルは、強度アップ等のため
の補強リブや照明用台座のために複雑な形状を成してい
る。しかし従来の多孔質層は平板形状であるために、天
井パネルと室内天井材との空間に隙間のできないように
設置すると、取り付け部などで過圧縮部分が生じること
により密度が不均一となり、十分な防音性能が得られ難
いものであった。また密度を均一化させるため、すなわ
ち過圧縮部分をつくらないために天井パネルと室内天井
材の空間形状に合わせて、形状の異なる多孔質層を何枚
も積層する方法があるが、工程の複雑化を招くことにな
り得る。
【0005】本発明は、このような従来技術に鑑み、静
かな車室内空間を実現するためにより高い防音性能を有
する自動車用防音材を提供すべくなされたものであり、
さらに詳しくは、吸音性に優れた所望の密度を有し、形
状寸法精度が高く、防音性能に優れた自動車天井用防音
材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、短繊
維からなる繊維集合体を、天井パネルと室内天井材の間
の空間形状に合わせて成形してなる自動車用防音材によ
り、上記目的を達成するものである。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記繊維集合体が、繊維径分布の中心が30デニー
ル以下の短繊維を素材とし、これを車体パネルの形状に
合わせて平均見かけ密度0.04〜0.15g/cm3
の繊維集合体に成形して構成した自動車用防音材によ
り、上記目的を達成するものである。前記繊維径分布と
は、前記繊維集合体の素材となる繊維の径の平均値を表
し、また平均見かけ密度とは、前記繊維集合体の、重量
(g)/体積(cm3 )を表す。
【0008】請求項3の発明は、請求項1または2にお
ける繊維集合体を、短繊維の素材を空気とともにモール
ド内へ吹き込む充填法によって成形することにより、繊
維集合体の密度をさらに安定的にかつ均質となるように
制御しうる自動車用防音材を提供するものである。
【0009】請求項4の発明は、請求項1、2または3
の構成における繊維集合体を成形固化させるために、短
繊維状の結合剤を前記短繊維に混合したものを素材とす
ることにより、さらに、均一性に優れた自動車用防音材
を得ようとするものである。
【0010】請求項5の発明は、請求項4の構成におい
て、前記繊維集合体の成形固化をモールド内への熱風ま
たは蒸気の吹き込みにより実施することで、吸音性繊維
集合体の密度分布の均質性および成形サイクルを向上さ
せるとともに硬化をより均質とするものである。
【0011】請求項6の発明は、請求項1、2、3また
は5の自動車用防音材において、前記維集合体を成形固
化させるため、短繊維状の歴青質を10重量%以上混合
し、熱風または蒸気の吹き込みのもとで成形固化させる
ことにより、吸音性繊維集合体に制振機能を付加し音響
性能をさらに向上させるものである。
【0012】請求項7の発明は、請求項1、2、3、
4、5または6の自動車用防音材における繊維集合体
が、繊維径分布の中心が30デニール以下の短繊維に結
合剤を混合したものを素材とし、見かけ密度0.025
g/cm3 以下の平板状の繊維集合体に予備成形し、こ
の予備成形品を圧縮比2〜4で自動車に天井パネルの形
状に合わせて圧縮成形することにより、吸音性に優れた
所望密度を有しかつ天井パネルの複雑な形状に密着する
形状に容易に成形することができ、形状寸法精度が高く
防音性能に優れた自動車用防音材を提供するものであ
る。
【0013】請求項8の発明は、請求項1、2、3、
4、5、6、または7の自動車用防音材における繊維集
合体を天井パネルと室内天井の間の空間形状に合わせて
成形後または成形時に、室内天井材と一体化させること
により、自動車への組つけが効率的なものとなるので、
天井パネルの複雑な形状への密着性が向上し、防音性能
がさらに優れた自動車用防音材を提供するものである。
【0014】
【作用】従来の平板形状の防音材に比較し、本発明によ
る防音材用の繊維集合体は天井パネルの複雑な形状に合
わせて成形されているので、天井パネルとの整合性に優
れ、天井パネルと室内天井材の空間において隙間なく一
致・密着させて接合することができ、防音性能を向上さ
せることができる。
【0015】また、従来のウレタン成形体やフェルト成
形体の多孔質層に比較し、本発明の防音材に使用する繊
維集合体は短繊維の集合体を成形して得られるものなの
で、全体を軟らかい繊維状積層体で構成することがで
き、共振性が少なく平均的吸音性に優れており、総合的
防音性を向上させることができる。
【0016】さらにまた、従来の平板状繊維集合体(例
えば密度が約0.04g/cm3 )を成形したものに比
較し、全体的に均質化でき、取り付け部などでも過圧縮
部分にならないので、共振性が少なく平均的に軟らかい
繊維集合体にすることができ、もって総合的防音性を向
上させることができる。
【0017】なお、本発明の自動車用防音材は、本発明
の防音材用の繊維集合体を天井パネルと室内天井の間の
空間形状に合わせて成形後または成形時に、室内天井材
と一体化してなるものなので、自動車への組みつけ時の
効率化が実現し、しかも天井パネルとの整合性も向上す
ることができ、更なる総合的防音性を向上することがで
きる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明する。本発明に
よる自動車用防音材においては、繊維集合体を天井パネ
ルと室内天井材の間の空間形状に合わせて成形し隙間な
く埋めることにより、防音性を向上させた。
【0019】前記繊維集合体においては、繊維径分布の
中心が30デニール以下の細い短繊維を用いるとともに
見かけ密度を所定範囲に納めることで、繊維集合体内部
の通気抵抗を大きくして吸音特性を良好にした。
【0020】車両重量を軽量化するためには、見かけ密
度の上限は0.15g/cm3 に設定することが好まし
く、また、通気抵抗を大きくして吸音特性を良好にする
ためには、見かけ密度を0.04g/cm3 以上にする
ことがより好ましい。
【0021】本発明による自動車用防音材の素材として
使用する短繊維は、基本的には繊維径分布の中心が30
デニール以下とし、高吸音性能を実現するためには15
デニール以下の短繊維を用いることが望ましい。
【0022】前記素材としての短繊維の材質としては、
例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ナイロン、ビニロン等の合成繊維の他に、羊毛、
綿、麻等の天然繊維が好適に使用される。さらに、これ
らの繊維を使用した布から開繊した短繊維を使用するこ
とも可能である。
【0023】この場合、請求項6の発明のように、歴青
質を溶融紡糸あるいはその他の方法で繊維状にし、これ
を前述した短繊維の中に10重量%以上混入するか、あ
るいは単独で使用した繊維集合体の成形品を使用するこ
とにより、さらに大きな遮音吸音効果が得られる。
【0024】前記歴青質のかわりとなる類似材料とし
て、歴青質の脆さや温度依存性を樹脂やゴムあるいは熱
可塑性エラストマーなどで改質した歴青質を、30重量
%以上含むものを用いてもよい。このような歴青質また
はその類似材料を繊維状にしたものを用いると、歴青質
の制振性(高ダンピング性)が繊維集合体の中に付与さ
れ、遮音吸音性のみならず、パネルの振動を抑制する機
能が得られることから大きな遮音吸音効果が得られる。
【0025】本発明の自動車用防音材における繊維集合
体は、請求項7の構成のように、結合剤を含みかつ平板
状に予備成形された見かけ密度0.025g/cm3
下の短繊維集合体をモールド内に敷設し、これを容積が
1/2〜1/4になるように加熱圧縮成形することが好
ましい。
【0026】上記のような予備成形体としては、ポリエ
ステル繊維を、ポリエチレン繊維、低融点ポリエステル
繊維あるいは歴青質繊維などの結合剤で固めたものが好
適に使用される。この予備成形体を圧縮成形して前記繊
維集合体を得る場合、吸音性を高めるための適当な通気
性を得るために、圧縮率を2以上にすることが好まし
い。また、過圧縮部分をなくし密度を均一化するために
も、圧縮率が4以下であることが好ましい。
【0027】本発明による自動車用防音材は、以上述べ
たような種々の成形法で得ることができるが、一層均質
な充填を行い密度分布を小さくするためには、請求項3
の構成のように、開繊しバラバラになった繊維を気体
(空気)とともにモールド内へ吹き込み、モールド内に
具備された多数の細孔よりこの空気のみを排出し、短繊
維のみをモールド内に充填して成形する方法を採用する
のが好ましい。このような空気搬送式の充填法により、
複雑なパネル形状に合致したモールドに沿った形状の充
填が可能となり、全体に均質で軟らかい繊維集合体を得
ることができる。
【0028】このようにして得られる充填物を成形固化
するためには結合剤が必要である。この結合剤として
は、加熱により溶融しかつ反応固化するフェノール樹
脂、上記吹き込みにより反応固化するウレタン系接着
剤、あるいは基材となる短繊維より低い温度で溶融する
熱可塑性樹脂など種々の材質が好適に用いられる。
【0029】また、前記結合剤の形態には、粉状や液状
など種々のものがあるが、良好な吹き込み充填を得るた
めには請求項4の構成のように、繊維状の結合剤が好適
に用いられる。この場合、開繊機などを用いて混合する
ことにより良好な分散が得られるものである。
【0030】このような繊維状の結合剤としては、加熱
あるいは蒸気によって溶融する低融点のポリエステル繊
維、ポリエチレンやポリプロピレン等の基材となる短繊
維より低い融点を持つ繊維を使用することができ、さら
には、繊維素材が低融点成分と高融点成分から構成さ
れ、低融点成分が高融点成分の外側、すなわち繊維表面
となるように配置してなる複合繊維が、耐久性および音
響性能の面から好ましい。すなわち、この複合繊維を低
融点成分の融点より高くかつ高融点成分の融点より低い
温度で加熱成形すれば、結合剤繊維も完全な繊維状態の
まま低融点成分の溶融により結合でき、高い耐久性と音
響性能を確保することができる。
【0031】また、歴責質の繊維など、繊維形態であり
加熱などにより溶融するものであれば、その他のものを
使用することもできる。
【0032】上記のような繊維系結合剤を混合した繊維
集合体の成形方法としては、成形サイクルの短縮化、離
型時の形崩れ防止のために、請求項5の構成のように、
型温度を結合剤融点以下に調節し、該融点以上の温度の
熱風あるいは蒸気の吹き込みで結合剤を溶融して繊維集
合体を形成する方法が好ましく、より好ましくは、熱風
および冷風の切り換え手段を付加すればさらに成形サイ
クルを改善することが可能となり、熱風などの吹き込み
により繊維集合体内部にまで均一な溶融・硬化ができ
る。
【0033】以上述べたように、モールド内に素材とし
ての短繊維を繊維状の結合剤とともに吹き込み、さらに
熱風を吹き込んで結合剤を溶融させ、短繊維を結合せし
めることにより、軟らかくかつ軽量で自動車の天井パネ
ルの形状に合致した形状の繊維集合体を得ることがで
き、このような繊維集合体を用いることにより、寸法精
度が高く、防音性能に優れた自動車用防音材を得ること
ができる。
【0034】さらに、歴青質繊維を混合すれば、車体パ
ネルの制振性能も付加され、きわめて優れた自動車用防
音材が得られる。
【0035】本発明における自動車用防音材において
は、自動車への組みつけ性、すなわち天井パネルとの整
合性を向上させ防音性能を得るためにも、本発明の防音
材用の繊維集合体を天井パネルと室内天井の間の空間形
状に合わせて成形後または成形時に、室内天井材と一体
化させることが好ましい。
【0036】前記一体化の方法としては、該一体化を本
発明の防音材用の繊維集合体を天井パネルと室内天井の
間の空間形状に合わせて成形後行う場合、特に限定はさ
れないが、アクリル系などの一般的な接着剤によって一
体化する方法、または樹脂製クリップやいわゆるマジッ
クテープなどを用いて機械的に一体化する方法が好まし
い。
【0037】また、本発明の防音材用の繊維集合体を天
井パネルと室内天井の間の空間形状に合わせて成形時に
行う方法としては、例えば、前述した短繊維を空気とと
もにモールド内へ吹き込む充填法により前記繊維集合体
を成形する際に、あらかじめ室内天井材を敷設してある
モールド内へ短繊維を空気とともに吹き込むことにより
行うことが可能である。
【0038】次に、本発明による自動車用防音材につい
て、添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明に
よる自動車用防音材の製造装置の摸式的縦断面図を示
す。以下、図1を参照して本発明による自動車用防音材
の製造方法を具体的に説明する。
【0039】排気量1600ccの小型乗用車を対象車
とし、この車の天井パネル及び室内天井材を適用対象パ
ネルとし、この天井パネルの形状に合致した上型モール
ドと室内天井材の形状の合致した下型モールドを製作
し、図1に示すごとく配置した。
【0040】図1において、1はプレス機を、2A、2
Bはプレス機1に取り付けられた上型、下型モールド
を、3はモールド2A、2Bへの吹き込み口を、4はモ
ールド2A、2Bのフィルター付きの排気口を、5は送
風機を、6は送風機5と吹き込み口を接続するダクト
を、7はホッパーを、8は熱風発生器を、9は熱風発生
器8を通りダクト6の途中に接続された送風管を、10
はホッパー7のダクト6への供給口を開閉するシャッタ
ーを、11はダクト6を開閉するシャッターを、12は
送風管9のダクト6への接続口を開閉するシャッターを
それぞれ示す。
【0041】素材としての短繊維原料13は繊維状の結
合剤などと混合され、ホッパー7へ供給される。ホッパ
ー7内の短繊維原料13は、シャッター10、11を開
きかつシャッター12を閉じた状態で、送風機5により
空気とともに吹き込み口3を通してモールド2A、2B
間の成形空隙内へ吹き込まれる。この成形空隙はプレス
機1のストローク設定で所定の形状に作られている。
【0042】この短繊維原料13のモールド2A、2B
内への充填に際しては、搬送用の空気のみは排気口4か
らモールド2A、2B外へ放出され、モールド2A、2
B内には短繊維原料13が効率よく充填される。
【0043】短繊維原料13を充填した後、シャッター
10、11を閉じるとともにシャッター12を開き、熱
風発生器8で作られる熱風を送風管9およびダクト6を
通して吹き込み口3からモールド2A、2B内へ吹き込
む。これと同時にプレス機1を作動させて充填短繊維原
料13を所定の形状寸法に圧縮成形する。
【0044】図1中において、14はモールド2A、2
B内で圧縮成形された繊維集合体を示す。なお、熱風発
生器8の吹き込み口は、必要に応じ、吹き込み口3の他
に、モールド2A、2Bの中央付近にも設けることが望
ましいし、また、吹き込み口とは別に設けてもよい。
【0045】図2に示す実施例1は、繊維径分布の中心
が6〜8デニールで平均長さ50mmのポリエステル繊
維に、4デニールで平均長さ50mmの低融点ポリエス
テル繊維を20重量%混合し、開繊後、天井内の空間を
型どったモールドに充填し、150℃の熱風を吹き込ん
で成形固化し、見かけ密度0.08g/cm3 の繊維集
合体14を製造し、天井パネル15および室内天井材1
6の間に装着したものである。空間形状にフィットして
いるため、装着による固定は不要である。
【0046】図3、図4、図5に示す実施例2、実施例
3、実施例4は、均質かつ優れた形状成形精度を生か
し、上述した繊維成形体14の片面もしくは両面に、微
細な多数の凸部が天井に密着している凹凸17を付与し
たものである。凹凸17を付与することにより、特定周
波数の吸音効果を狙うことが可能となる。
【0047】図6に示す比較例は、粉末フェノール樹脂
を結合剤として、見かけ密度0.05g/cm3 で、厚
さ20mmのシート状粗毛フェルトを900mm×60
0mmにカットして得た平板状防音材18を、補強リブ
19の全部および後部の天井パネル15に接着すること
により取りつけたものである。
【0048】以上のような実施例1、2、比較例によっ
て製造した自動車用防音材についてそれらの防音性能を
比較テストした。防音性能は、各自動車用防音材を小型
乗用車の天井パネルと室内天井材の間に取り付け、シャ
ワー状の水滴を、天井の上2mから落下させ、運転者耳
元位置の音圧レベルを計測することにより比較テストし
た。本発明の自動車用防音材の実施例1(図2)、実施
例2(図3)及び比較例(図6)を取り付けた小型乗用
車の運転者耳元位置における音圧レベルを図7に示す。
図7から本発明による自動車用防音材は、明らかに騒音
低減効果に優れたものであることが理解できる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、静かな車室内空間を実
現するためにより高い防音性能を有する自動車用防音材
を提供することが可能である。さらに詳しくは、吸音性
に優れた所望の密度を有しかつ天井パネルの複雑な形状
に密着する形状に容易に成形することができ、形状寸法
精度が高く防音性能に優れた自動車天井用防音材を提供
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用防音材の繊維集合体の成
形装置の摸式的縦断面図。
【図2】本発明に係る自動車用防音材の一実施例を取り
付けた小型乗用車の天井部分を示す断面図。
【図3】本発明に係る自動車用防音材の別の実施例を取
り付けた小型乗用車の天井部分を示す断面図。
【図4】本発明に係る自動車用防音材の別の実施例を取
り付けた小型乗用車の天井部分を示す断面図。
【図5】本発明に係る自動車用防音材の別の実施例を取
り付けた小型乗用車の天井部分を示す断面図。
【図6】本発明に係る自動車用防音材の比較例を取り付
けた小型乗用車の天井部分を示す断面図。
【図7】本発明に係る自動車用防音材を取り付けた小型
乗用車の運転者耳元位置における音圧レベルの周波数特
性を表す図。
【符号の説明】
1 プレス機 2A、2B モールド 3 吹き込み口 4 排気口 5 送風機 6 ダクト 7 ホッパー 8 熱風発生器 9 送風管 10、11、12 シャッター 13 短繊維原料 14 繊維集合体 15 天井パネル 16 室内天井材 17 凹凸 18 平板状防音材 19 補強リブ 20 フロントガラス 21 リヤガラス

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 短繊維を素材とする繊維集合体を、天井
    パネルと室内天井材の間の空間形状に合わせて成形して
    なることを特徴とする自動車用防音材。
  2. 【請求項2】 前記繊維集合体が、繊維径分布の中心が
    30デニール以下の短繊維を素材とし、これを車体パネ
    ルの形状に合わせて平均見かけ密度0.04〜0.15
    g/cm3 の繊維集合体に成形したことを特徴とする請
    求項1の自動車用防音材。
  3. 【請求項3】 前記繊維集合体が、短繊維を空気ととも
    にモールド内へ吹き込む充填法によって成形されること
    を特徴とする請求項1または2の自動車用防音材。
  4. 【請求項4】 前記繊維集合体を成形固化させるため、
    短繊維状の結合剤を前記短繊維に混合したものを素材と
    することを特徴とする請求項1、2、または3の自動車
    用防音材。
  5. 【請求項5】 前記繊維集合体の成形固化を、モールド
    内への熱風または蒸気の吹き込みにより実施することを
    特徴とする請求項4の自動車天井用防音材。
  6. 【請求項6】 前記繊維集合体を成形固化させるため、
    前記繊維集合体に対し短繊維状の歴青質を10重量%以
    上混合し、成形固化させることを特徴とする請求項1、
    2、3または5の自動車用防音材。
  7. 【請求項7】 前記繊維集合体が、繊維径分布の中心が
    30デニール以下の短繊維に結合剤を混合したものを素
    材とし、見かけ密度0.025g/cm3 以下の平板状
    の繊維集合体に予備成形し、この予備成形品を圧縮比2
    〜4で圧縮成形したことを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5または6の自動車用防音材。
  8. 【請求項8】 前記繊維集合体を天井パネルと室内天井
    の間の空間形状に合わせて成形後または成形時に、室内
    天井材と一体化させたことを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6または7の自動車用防音材。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0295838A (ja) * 1988-10-03 1990-04-06 Bridgestone Corp 自動車用内装材
JPH05181486A (ja) * 1991-12-27 1993-07-23 Nissan Motor Co Ltd 新規な吸音材

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