JP2020536766A - 自動車用トリム部品のための低粘度ノイズ減衰材料 - Google Patents

自動車用トリム部品のための低粘度ノイズ減衰材料 Download PDF

Info

Publication number
JP2020536766A
JP2020536766A JP2020516416A JP2020516416A JP2020536766A JP 2020536766 A JP2020536766 A JP 2020536766A JP 2020516416 A JP2020516416 A JP 2020516416A JP 2020516416 A JP2020516416 A JP 2020516416A JP 2020536766 A JP2020536766 A JP 2020536766A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
injection
noise damping
molded
noise
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020516416A
Other languages
English (en)
Inventor
ベルガー ヤン
ベルガー ヤン
メリエン ラファエル
メリエン ラファエル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Autoneum Management AG
Original Assignee
Autoneum Management AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Autoneum Management AG filed Critical Autoneum Management AG
Publication of JP2020536766A publication Critical patent/JP2020536766A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L23/00Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L23/10Homopolymers or copolymers of propene
    • C08L23/14Copolymers of propene
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K11/00Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/16Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/162Selection of materials
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K11/00Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/16Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/162Selection of materials
    • G10K11/168Plural layers of different materials, e.g. sandwiches
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2207/00Properties characterising the ingredient of the composition
    • C08L2207/02Heterophasic composition
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2207/00Properties characterising the ingredient of the composition
    • C08L2207/04Thermoplastic elastomer

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

本発明は、熱可塑性エラストマー材料と、及び最終材料組成物に対して、少なくとも50重量%、好ましくは60〜85重量%の含量の無機充填剤とを含む、遮音トリム部品のための射出成形ノイズ減衰層に関するものであり、この射出成形ノイズ減衰層は、現行のISO 1133−1に従って測定して、100〜500cm3/10分、好ましくは150〜350cm3/10分、より好ましくは175〜225cm3/10分のメルトボリュームインデックス(MVI)を有することを特徴とする。

Description

本発明は、乗物用の音響ノイズ減衰トリム部品のためのノイズ減衰材料、自動車用トリム部品におけるこのようなノイズ減衰材料の使用、及びこのようなトリム部品の製造方法に関する。
ノイズ減衰自動車用トリム部品は、例えば、ばね質量概念又は減衰概念のような異なる原理に基づくことができる。ノイズの減衰は、気密性エラストマー層の使用に基づくことができ、このエラストマー層は、最終的には充填されてその密度を増大させ、例えば、インナーダッシュのような質量ばね系の音響乗物用トリム部品において、質量層を形成することができる。
そのようなエラストマー層の例は、例えば、国際公開第2015/135815号に見出すことができ、この文献には、好ましくはLLDPE又はLDPEを含有し、35%〜90%の充填剤含量を有するエチレンポリマー混合物に基づくバリア層が開示されている。開示されている材料は、標準的な方法によって、所望の厚さ及び形状に形成することができる。しかしながら、この材料及び現在のプロセスでは、厚さを変化させることが可能ではなく、又は3D形状を形成する自由度も許容されていない。
この材料及びこれに匹敵する材料の欠点は、材料をさらに処理する温度において、この材料の粘度が高いことである。これは、最終製品の形成に必要な圧力を増加させ、製造機械のコストを増加させる。
このタイプの材料を適用する代替的な方法は、トリム部品表面に直接噴霧するコーティング溶液として開発された。これは材料の厚さを変化させることを可能にするが、得られる品質は、期待されたものに到達することはできない。特に、乾燥時間が長く、かつプロセスが複雑である。噴霧配合物用のバリア層は、反応物質に基づく熱硬化性材料であり、乾燥時間を減少させるため、より揮発性の溶剤と一緒にした溶液であり得る。
質量層又はバリア層としても知られている重量層は、一般に、多量の充填剤を含む熱可塑性エラストマー材料でできている。これらの層は、カレンダー加工によってシート層として製造することができる。シートを適切な形状及び/又はサイズに切断し、かつ真空成形プロセスを使用して、最終的には、デカップリング層のような追加の層と一緒に最終形状に成形する。そのプロセスは多数の工程を含み、変化する厚さを達成することは困難である。例えば、上部に追加のパッチを付加すること、又はエンボスカレンダーを使用することなどの、変化する厚さを得るために過去に提案されてきたプロセス調整は、依然として面倒であり、かつ効率的ではない。
提案されている1つのプロセスは、押出成形と圧縮成形との組み合わせである。材料組成は、カレンダー加工する溶液に使用するものと依然として同じか又は類似しているので、必要とされる圧縮力は高い。遠く離れた領域及びより小さい細部を含めて、完全に型の空洞を充填するために、射出と圧縮とを組み合わせたプロセスが必要となる。したがって、材料は冷却中に押されて、縞模様や筋がついたり(ストリーキング)、半固体状の領域と対になったりするリスクが増大する。これらの領域は、最終部品の成形工程の間だけでなく、自動車における部品の使用の間にも、亀裂又は破損を生じやすくなる。型は、充填中に開放され、その後、プロセス中に閉じられて、材料を型の隅に押し付ける圧力を増加させる。
本発明の目的は、より容易なプロセス条件を可能にし、製造コスト及び機械の摩耗を減少させる代替のノイズ減衰層を提供することにある。しかしながら、本発明の目的は、自動車用トリム部品のためのばね質量音響システムにおけるバリアとして使用されるときにも、製品の要求を維持するようなノイズ減衰層を提供することにある。
本発明の目的は、請求項1に記載の遮音トリム部品用ノイズ減衰層、請求の範囲に記載のそのようなノイズ減衰層の使用、及び請求の範囲に記載のそのようなノイズ減衰層の製造によって達成される。
特に、本発明の目的は、熱可塑性エラストマー材料と、最終材料組成物に対して、少なくとも50重量%、好ましくは60〜85重量%の含量の無機充填剤とを含む、遮音トリム部品のためのノイズ減衰層によって達成され、ここで、このノイズ減衰層は、100〜300cm/10分、好ましくは150〜250cm/10分、より好ましくは170〜220cm/10分の全体のメルトボリュームインデックスを有する。このメルトボリュームインデックスは、2012年からのISO1133−1に従って、190℃で測定されたメルトボリュームインデックスである。
ノイズ減衰材料
本発明による射出成形したノイズ減衰材料は、熱可塑性エラストマー材料(TEM)及び不活性充填剤材料(IFM)を含む。
本願において、全ての%は、特に明記しない限り、射出成形したノイズ減衰層の総重量に対する重量%として定義される。
不活性充填剤(IFM)は、好ましくは、硫酸バリウム(BaSO)又は炭酸カルシウム(CaCO)のうちの1つである。使用する硫酸バリウム充填剤は、好ましくは20〜30マイクロメートルのメジアン粒径d50を有する。一方、炭酸カルシウムのメジアン粒径d50は、好ましくは5〜15マイクロメートルである。
本発明による射出成形したノイズ減衰層は、少なくとも50重量%、好ましくは85重量%までのIFMを含む。充填剤の含有量に応じて、最終材料の密度が設定される。
この層が必要とするスペースはより少ないので、より高密度の材料とすることが好ましい。質量層の重量は、ノイズ減衰にとって重要であり、このため、面積重量、したがって、密度を、部品を調整するために使用することができる。
有利には、製造中の材料の粘度が、この部品全体を通じた厚さ分布を、高いレベルで変化させ得ることを可能にし、変化する質量分布をもたらすことができる。質量分布の変化は、高い遮音が必要とされる領域において十分な質量を有し、かつ遮音が必要とされない領域において低い質量を有するような部品の設計にとって有利である。射出成形型は、例えば、フットペダルの領域又はケーブルが部品を貫通する領域のような、例えば貫通領域のために、ノイズ減衰材料がない領域に間隙又はホールを残しておくことを可能にすることもできる。
しかしながら、射出成形した材料を、特定の厚さプロファイルを有する閉じた型によって、正確な厚さで作製することもできる。これは、技術水準のカレンダー加工方法とは対照的であり、カレンダー加工法では、一定の厚さとすることが目的であったとしても、得られる実際の厚さに大きなばらつきが生じ得る。
好ましくは、射出成形した層の厚さは0.7〜5mm、好ましくは1.5〜3.5mmである。
驚くべきことに、小さいMFIを有するバリア材料の射出成形により、非常に薄くかつ正確な厚さの面積重量分布を得ることが可能である。特に、従来技術の材料プロセスの組み合わせよりも正確に、厚さにおける面積重量要件を満たす層を製造することが可能になる。約2〜3mmのより薄い厚さの領域においてさえも、狭い許容誤差の範囲内に留めることが可能である。
熱可塑性エラストマー材料(TEM)は、成分A、少なくとも1つの成分B、及び任意に追加の添加剤を含む。
成分Aは、好ましくはランダムなエチレン分布を有するプロピレンエチレンコポリマーからなり、190℃で、7000〜8000mPa・s、好ましくは7430〜7800mPa・sの粘度を有する。好ましくは、使用するコポリマーはブロックポリマーではない。好ましくは、射出成形した材料は、少なくとも7重量%、好ましくは10〜25重量%の成分Aを含む。成分Aの市販の例は、例えば、Exxon社からのVistamaxxを挙げることができる。
成分Bは、部分的に非晶質のポリオレフィン(成分B1)、好ましくは非晶質のポリ−α−オレフィン、又は230℃で17〜35g/10分のメルトフローインデックスを有する反応器ベースの熱可塑性ポリオレフィン(成分B2)のうちの少なくとも1つからなる。好ましくは、成分Bは成分B1及びB2を含む。
成分B1の市販の例は、例えば、APAO Vestoplastを挙げることができ、一方、成分B2の例は、例えば、Adflexを挙げることができる。
好ましくは、射出成形した材料が、2〜13重量%、好ましくは4〜8重量%の成分Bを含む。
好ましくは、成分Bが1.2〜2.0(B1/B2)の比で、成分B1及びB2を含む。
成分Aの市販の例は、例えば、Exxon社からのVistamaxxを挙げることができる。
TEMは、有機又は無機油のような他の添加剤、好ましくはパラフィン油又はロジン油の1つをさらに含むことができる。TEMは、カーボンブラックのような色素添加剤、高融点ポリプロピレンのような熱安定性添加剤、難燃性添加剤、混和性促進添加剤、又は離型促進添加剤の少なくとも1つをさらに含むことができる。
好ましくは、射出成形した材料は、任意に油を含むこれらの他の添加剤を、6重量%を超えては含まない。
好ましくは、油成分は、射出成形した材料の4重量%までとすることができる。
IFMとTEMとは、合わせて、発明に基づくノイズ減衰材料の100重量%を形成し、これは、100〜500cm/10分、より好ましくは150〜350cm/10分、より好ましくは175〜225cm/10分のMVIを有する。このように形成された材料は、好ましくは10〜80MPaのヤング率を有する。好ましくは、70A〜95Aのショア硬度と組み合わされる。
驚くべきことに、本発明によるノイズ減衰材料層は、容易に加工することができる材料を与えるように、低い粘度を有し、かつ依然として高い充填剤含有量を必要とし、かつこの層は、破壊又は崩壊することなく、例えば音響質量ばねシステムにおいてエラストマー層として機能するのに十分な可撓性を有する。
さらに、驚くべきことに、最終射出成形前に加熱したときに得られるノイズ減衰材料は、不活性充填剤の含有量が高いにもかかわらず、非常に流動性があるが、自動車に使用されたときに安定したノイズ減衰層を形成するのに十分な可撓性及び柔軟性を有する材料を提供することができる。
好ましくは、乗物用トリム部品に使用されるシート、層、パッチ又は類似物(以後、層と称する)の形態で、最終形状に射出成形したときのノイズ減衰材料は、少なくとも80℃の溶融温度を有し、好ましくは少なくとも100℃を超え、より好ましくは120℃を超える溶融温度を有する。
本発明のノイズ減衰材料層は、少なくとも0.5kg/m、好ましくは少なくとも1kg/mの面積質量を有することができる。好ましくは、面積重量は10kg/m以下である。
充填剤含量に依存する密度は、少なくとも1.3kg/m、好ましくは2.5kg/m以下とすることができる。
ノイズ減衰材料を含むトリム部品
本発明によるノイズ減衰材料は、射出成形材料層の最終形状のスペースを一緒になって包囲する第1の半体と第2の半体とで形成された閉鎖した型内に射出成形される。これは、使用するのに必要な形態及び厚さの層、パッチ又はシートの形態であり得る。成形した部品は、単一層のトリム部品として使用することができ、あるいは少なくとも第2の層の表面上で局所的に又は完全に組み合わされてノイズ減衰トリム部品を形成することもできる。
一つの型は、一つ又は複数のノイズ減衰トリム部品のためのインレー(はめ込み物)を形成する複数のパッチを一緒に含むこともできる。好ましくは、射出成形したパッチ、部品又は層は、さらなる処理なしで使用することができ、又はトリミングしてもよい。
ノイズ減衰材料は、例えば表面の振動減衰を低減するために、それ自体で使用することができ、好ましくは、例えば、磁気手段を使用することによって、又は接着剤を適用することによって、減衰させようとする領域の表面に材料を接着する。好ましくは、ノイズ減衰材料の充填剤が、磁性不活性充填剤を含む。
ノイズ減衰材料を、少なくとも1つの追加の層を有するトリム部品に使用することもできる。追加の層を、実質的にその表面全体にわたって、ノイズ減衰層又はパッチの表面に接着する。
好ましくは、少なくとも1つの追加の層がデカップリング層、繊維フェルト層、発泡層、又はカーペットシステムのうちの1つである。
追加の層がデカップリング層である場合、デカップリング層を、自動車の内部から離れて面する、ノイズ減衰材料層の表面上に配置する。一方で、このデカップラーは、振動しかつノイズを放射する少なくとも1つの表面と接触することができる。ノイズ減衰材料は、音響質量ばね遮音システムにおけるバリア(障壁)層又は質量層の機能を果たす。
デカップリング層は、繊維フェルト層又は軟質発泡層のうちの少なくとも1つとすることができる。
ここで定義する少なくとも1つの追加の層として使用する繊維フェルト層は、バインダー及び繊維から、又は繊維のみから構成されている。バインダーは、成形中に溶融又は硬化し、かつ繊維を一緒に結合して一体化した繊維層を形成することができる任意の種類の材料であってよい。バインダーは、フェノール樹脂若しくはエポキシ樹脂又はそのような樹脂の誘導体のような、任意のタイプの熱可塑性又は熱硬化性バインダーとすることができる。
代替的に又は追加的に、フェルト層は、当技術分野で公知の機械的プロセス、例えばニードリングによって一体化することができる。
バインダーは、粉末、フレーク又は繊維の形態で適用することができる。
熱可塑性バインダーとして、好ましくは、ポリエステル、好ましくはポリエチレンテレフタレート;ポリオレフィン、好ましくはポリプロピレン又はポリエチレン;ポリ乳酸(PLY);及びポリアミド6又はポリアミド66などのポリアミドからなる群から選択される材料の少なくとも1つ、又は任意のそれらのコポリマーを使用することができる。
例えば、バインダーとして、フィラー繊維よりも低い融点を有する低融点ポリエステル又はポリオレフィンを使用することができる。好ましくは、バインダー成分を形成するシース(鞘)と、繊維フェルト材料を形成するコア(芯)とを有する、例えばコア−シース型の繊維を二成分繊維(複合繊維)として使用することができる。例えば、coPET/PET複合繊維は、coPETがバインダーを形成し、かつPETが、成形後にフェルト材料内に繊維を形成する。
好ましくは、最終フェルト材料の少なくとも0〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、さらにより好ましくは20〜30重量%が、バインダーによって形成される。バインダーは、好ましくは繊維の形態で適用される。
使用する繊維は、ステープルファイバー又はエンドレスフィラメントであってよい。繊維という語を使用する場合、繊維のタイプを明示的に言及する場合を除いて、ステープルファイバー及びエンドレスフィラメントの両方を意味する。
繊維は、綿のような天然繊維、ガラス又は玄武岩繊維のような鉱物繊維、あるいはポリアミド6若しくはポリアミド66のようなポリアミド(ナイロン)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のようなポリエステル、又はポリプロピレン若しくはポリエチレンのようなポリオレフィンのような合成繊維、あるいはそれらの混合物のうちの少なくとも1つを含む。
繊維は、未使用の、再生の、又はリサイクルの供給源に由来するものであってよく、例えば再生材料、好ましくは、再生綿繊維、再生合成繊維、再生ポリエステル又は再生天然繊維の形態の繊維を使用することができる。
再生繊維は、好ましくは織物布地から製造される。再生繊維のタイプは、材料の少なくとも51重量%として含有させることによって定義され、49%は他の供給源に由来することがきる。したがって、例えば、再生ポリエステルは、少なくとも51重量%のポリエステル系材料を含有する。あるいは、再生材料は、様々な合成繊維と天然繊維との混合物であってもよく、1つのタイプが支配的であるわけではない。
繊維は、例えば再生ポリエステルのように、再生供給源に由来するものであってもよい。
少なくとも1つの追加の層、特にデカップリング層に使用される繊維は、中実断面又は中空断面を有していてもよく、あるいは中空断面及び中実断面を有する繊維の組み合わせを使用することもできる。これは、例えば、耐久性をさらに向上させるため、及び/又はより軽量の部品を得るためである。
驚くべきことに、縮れ繊維、例えば中空コンジュゲートカール状繊維を含む繊維の組み合わせを使用すると、デカップリング層の高さ(loftiness)及び柔軟性をさらに向上させ、かつ成形フロアカバーシステム全体の音響性能をさらに高める。
デカップリング層に使用するステープルファイバーの場合、それらは、好ましくは、28〜76mm、好ましくは32〜64mmのファイバー長を有する。
少なくとも1つの追加の層、特にデカップリング層に使用する繊維−ステープルファイバー又はエンドレスフィラメントは、好ましくは、1.7〜28dtexであり、好ましくは3〜15dtex、好ましくは3〜12dtexである。
最終的に、フォームチップ(発泡体片)を、繊維フェルトに基づく一つ又は複数の追加の層に加えることができる。好ましくは層の全面積重量の30%まで、より好ましくは25%までが、フォームチップ又は細断発泡体であり得る。好ましくは、発泡体は、ポリウレタン発泡体、好ましくは軟質ポリウレタン発泡体をベースとする。使用する発泡体の密度は、好ましくは、10〜100kg/mであり、好ましくは20〜90kg/mである。細断発泡体片又はチップのサイズは、好ましくは、2〜20mmであり、好ましくは3〜15mmである。
好ましくは、少なくとも1つの追加の層が80〜2500g・m−2の面積質量を有し、好ましくは1200g・m−2までの、好ましくは1000g・m−2までの面積質量を有する。
成形後の少なくとも1つの追加の層は、一定の面積重量又は一定の密度を有することができる。厚さ及び/又は面積重量はまた、最終的な形状及び音響要件に応じて、表面にわたって変化してもよい。
既知のプロセスによって、例えば、カーディング、クロスラッピング及びニードリングのプロセス、又はエアレイド及び最終的なニードリングの代替プロセスを使用することによって、繊維層を製造し、一体化した繊維マットを製造することができ、このマットは、成形プロセスにおいて使用するブランクに切断することができる。あるいは、例えば欧州特許第2 640 881号明細書に開示されているような繊維材料を成形するための装置を使用して、繊維材料を型に直接置き、かつ一体化することができる。
また、本発明による少なくとも1つの追加の層として、標準的な連続気泡発泡材料を使用することができる。追加の層は、任意のタイプの熱可塑性又は熱硬化性発泡体から形成することができる。好ましくは、デカップリング層はポリウレタンフォームでできている。
好ましくは、発泡体が25〜100kg/mの密度を有し、好ましくは35〜80kg/m、好ましくは45〜70kg/mの密度を有する。
追加の層は、特にデカップリング層として機能する場合には、現行のISO 3386−1に従って測定して、好ましくは、20kPa未満の低い圧縮剛性を有し、好ましくは4kPaを超える、好ましくは5〜15kPaの、好ましくは5〜10kPaの圧縮剛性を有する。測定した剛性は、40%圧縮で測定した、CLD40値とも呼ばれる圧縮応力値CV40である。
発泡体は、発泡体ブロックで製造され、最終部品に成形されるのに適切な厚さを有する層に切断することができる。あるいは、発泡体を反応射出成形プロセスによって適用することができ、ここでは、発泡体は最終形状を形成する型中で直接反応する。好ましくは、発泡体は、発泡体の射出成形中に熱可塑性エラストマー層に取り付けられる。
選択した材料とは無関係に、少なくとも1つの追加の層、特にデカップリング層の厚さ及び剛性は、音響及び剛性の目標を満たすだけでなく、トリム部品の全体的な剛性要件も満たすように最適化することができる。さらに、その厚さは、乗物内の空間的制約に依存する。好ましくは、乗物内の利用可能な空間に追従するように、厚さを部品の領域にわたって変化させることができる。使用できる厚さは、1〜100mmの間で変化し得るが、ほとんどの場合、厚さは5〜40mmの間で変化する。例えば、カーペット又はインナーダッシュのデカップリング層の典型的な全体平均厚さは、15〜25mm、例えば平均約20mmである。
1つの選択肢は、反応射出成形プロセスを使用して、ノイズ減衰層に対して、又はパッチに対して、発泡ポリウレタンを直接裏打ちして、ノイズ減衰層又はパッチに接着した発泡体層を形成することである。発泡体をデカップリング層として使用することができ、あるいは連続気泡発泡体層を関連するノイズ源に面するノイズ吸収層として機能させることができる。あるいは、発泡体を両側に適用して、防音性及び吸音性の音響トリム部分を形成する。例えば、インナーダッシュ又はアウターダッシュのクラッディングの場合である。ノイズ減衰材料層は、両側への発泡体の流入及び構造全体の良好な結合を可能にするために、小さな孔を有することができる。
ノイズ減衰材料を、少なくとも1つの追加の層上に、好ましくは、先に定義した繊維フェルト又は発泡体の形態の追加の層上に、直接射出することができる。これは、追加の層の全面にわたって、材料の上部のパッチとして、及び/又は追加の層の所定の凹部内に行うことができる。
追加の層の予備成形中に、所定の凹部を形成することができる。
追加層の上に、及び/又は第1の追加の層の反対側の面上に、他の層を配置することができる。他の層は、例えば、既に追加の層として定義したものに匹敵する層、又は単層若しくは二重層フィルムのようなフィルム層、スクリム層、又はタフテッドカーペッド、不織カーペット、若しくはテキスタイルのような美的表面層の少なくとも1つ、あるいはこのような層の組合せとすることができる。
好ましくは、第1の追加の層又は追加の層が繊維フェルト層であり、この繊維は結合点で熱可塑性バインダーと結合し、一体化した繊維層を形成している。特に、ノイズ減衰材料を裏打ちして射出成形する場合には、一体化した層が好ましい。
本発明に係る音響減衰トリム部品は、少なくとも、熱可塑性エラストマー材料、及び最終材料組成物に対して、少なくとも50重量%、好ましくは60〜85重量%の含量の無機充填剤を含有するノイズ減衰材料であって、100〜300cm/10分、好ましくは150〜250cm/10分、より好ましくは170〜220cm/10分の全体のメルトボリュームインデックスを有するノイズ減衰材料と、少なくとも一つの追加の層とを含む。本発明に係る音響減衰トリム部品は、インナーダッシュ若しくはアウターダッシュとして、ガソリン若しくは電気エンジンのカバー若しくは側面パネルとして、フローリングシステムの一部として、トランク、ヘッドライナー又は乗員室におけるトリム部分若しくはクラッディングとして使用することができる。好ましくは、本発明に係る音響減衰トリム部品を軟質発泡体又はフェルトのうちの1つであるデカップリング層と組み合わせて使用し、ノイズ減衰のための質量ばねシステムとして、例えば、インナーダッシュ又はフローリングシステムとして使用し、最終的には、スクリム、不織布、ニードルパンチ、若しくはフロック加工したカーペット、又は他のタイプの装飾カバーのようなデコ表面層と組み合わせて使用する。
プロセス
本発明によるノイズ減衰材料の好ましい製造方法は、少なくとも以下の工程を含む:
− 少なくとも熱可塑性エラストマー材料と不活性充填剤とを含む材料混合物を、好ましくは、100〜500cm/10分、好ましくは150〜350cm/10分、より好ましくは175〜225cm/10分のメルトボリュームインデックス(MVI)が得られるまで、混合し、かつ加熱すること;
− 溶融した材料を密閉型内に射出することであって、任意選択で、予備成形した繊維ウェブの形態であるような1つ又は複数の追加の層上に直接的に射出すること;
− 少なくとも部分的に冷却した後に、部品を型から取り外すこと。
圧縮工程は、想定されていないか、又は必要とは見なされない。
MVIが低いので、材料を分配するための追加の圧力を必要とすることなく、より複雑な形状を有する型に充填することも可能であり、これは、より薄い壁を実現することができるという利点を有する。高い圧力及び大きいトン数に関連する問題なしに、より薄い領域を有する設計が可能である。
得られる材料を、製造する音響部品に関連する形状に直接成形することができる。あるいは、材料を混合し、かつペレットに成形し、その後、部品を射出成形するための射出成形機に、このペレットを供給する。しかしながら、追加の製造工程を排除するので、必要な最終形状を直接成形することが好ましい。
この材料は可撓性であり、保管及び輸送を容易にしながら、崩壊したり他の部品に粘着したりしないという利点を有する。
好ましくは、ノイズ減衰層は、材料層の表面にわたって、変化する厚さ及び/又は変化する面積重量を有する。変化する厚さ及び/又は変化する面積重量は、トリム部品の音響性能を最適化することを可能にするだけでなく、トリム部品の全体的な音響性能を損なうことなく、ノイズ減衰層が適した領域における材料の厚さを減少させることによって、ノイズ減衰層の重量を減少させることも可能にする。ノイズ減衰材料はまた、ノイズ減衰材料のない領域があるように、例えばノイズ減衰トリム部分中に孔があるように製造してもよい。
好ましくは、最終的なノイズ減衰材料が、70A〜95Aの範囲のショアA硬度を有する。好ましくは、ノイズ減衰材料が、10〜80MPaの弾性率をさらに有することができる(弾性率は、100mm/分の試験速度及び80mmのクランプ距離を使用して、ISO527−2/5/100に従って測定する)。これにより、最適化した音響層に必要とされる最適な柔軟性及び可撓性を確保することができる。
図1は、本発明によるノイズ減衰材料層を含む自動車部品を有する自動車の概略断面図である。 図2は、本発明によるノイズ減衰材料を有する射出成形型の概略断面図を示す。 図3は、多孔質層の上部に直接成形した、射出成形したノイズ減衰材料の好ましい実施形態を示す。
図1は、自動車(1)の概略断面図である。エンジンベイ領域から生じて、エンジンベイ領域と乗員室との間の壁を介して乗員室に入るノイズを減衰させるために、インナーダッシュトリム部品又はクラッディングとも呼ばれるダッシュトリム部品を、図示したように乗員室の内側に、又は通常アウターダッシュトリム部品と呼ばれるエンジンベイ領域の周辺にその他の方法で、隔壁に対して配置することができる。このトリム部品は、車体に面するデカップリング層(2)と、乗員室に面する本発明によるノイズ減衰層(バリア層又は重量層とも呼ばれる)(3)との、少なくとも2つの層を含む。図示していない追加の層、例えば、好ましくは隔壁の壁とは反対側のノイズ減衰層の面上に配置した、追加の吸収層、カーペット、又は装飾層が存在していてもよい。
このような音響トリム部品は、振動ノイズを減衰させるために、他の領域、例えば、乗客の座席の下の一部にある、乗員室の主要な床領域に配置することもできる。
図2は、射出成形型(11)及びノイズ減衰層(6)の一例の概略断面図を示す。
熱可塑性コンパウンドを、ユニット(7)内で混合し、かつ加熱した後、例えばスクリュー型プランジャー(8)によって、低圧で成形型内に供給する。このコンパウンドは、型のホットランナーシステム(9)に入り、圧力によって、インジェクターノズルとも呼ばれるインジェクター(10)に移動し、次いで圧力(F)下に、ノイズ減衰層(6)を形成するモールドキャビティ(型の空洞部)に入る。型の上部(4)及び下部(5)は、成形プロセスの間、閉じたままである。
実施例1
68%の充填剤;19%の成分A;及び7.0%の成分B(成分B1とB2とを、1〜1.8の比率で混合することによって形成したもの);を含むノイズ減衰材料を混合し、かつ型への射出の準備のために加熱した。記載したとおりの他の添加剤を添加して、100%の材料を得た。
型は、要求されたノイズ減衰部品の形態のキャビティを有する2つの型半体から構成されている。型は、射出を開始するために完全に閉じられている。最終的には、閉じ込められた空気を逃がすために通気点が組み込まれている。射出は、単一の又は複数の射出点によって行うことができる。
材料を型内に射出し、所定の冷却時間の後で型を開き、最終的に部品を型から取り出す。
あるいは、少なくとも1つの追加の層を型内に導入し、それによって、この追加の層の所定の領域上の表面に対して、又はこの追加の層の表面全体を覆うように、ノイズ減衰材料を直接射出することができるようになっている。好ましくは、追加の層は、追加の層の表面と射出した材料との間の結合を得るために、射出した材料の一部のみを取り込む。好ましくは、射出した材料は、外側表面上への漏出及び汚れを防止するために、追加の層の厚さ全体にわたって通過することができない。
図3A〜3Eは、本発明によるノイズ減衰材料を組み込んだ様々な配置を示す。
図3A〜3Cは、本発明によるノイズ減衰材料3を有する二重層トリム部品を示しており、ノイズ減衰層の形態を、完全な層3、パッチ3a、又は型若しくは追加の層2のいずれかに形成した一つの凹部(又は複数の凹部)によって部分的に厚さが増加した完全な層3bの形態で示したものである。
追加の層は、先に開示したように、様々な種類の発泡体又はフェルト層とすることができる。追加の層が自動車の表面に接触している場合、この二重層製品は、音響質量ばねシステムとして機能し、ここで、騒音減衰材料層が、質量層、バリア層、又は重量層として機能し、かつ追加の層が、ばね又はデカップリング層として機能する。
このような製品を、例えば、ホワイトボディや、乗員室とエンジンベイとの間の仕切り壁などのような、乗物の床又は壁に設置することができる。成形した製品は、音響トリム部品又はクラッディング、例えば、インナーダッシュ若しくはアウターダッシュ、床若しくはトランクとすることができる。
図3Dは、図3A〜3Cに既に記載したものと同じ層を示している。図3Dは、少なくとも騒音減衰材料層(3)及び第1の追加の層(2)を有し、さらに、第2の裏打ち層又は任意選択的に気流抵抗性の裏打ち層である層(6)で構築された追加のカーペットシステムを含み、加えて、タフテッド表面層(5)を有している。タフテッド表面層の代わりに、不織最上層を使用して(図示せず)、一緒にカーペットシステムを形成することができる。ここでは、ノイズ減衰層(3)は完全な被覆層として示されているが、ここで3a及び3bの変形も、全体の重量を更に低減するために、及び/又は最終的なトリム部品の音響性能を最適化するために使用することができる。このタイプのトリム部品は、例えば、メインフロア、インナーダッシュ、又はトランクに使用することができる。
図3Eは、本発明によるノイズ減衰材料でできたバリアと、第1及び第2の追加の層(2及び7)とを有する旧知のアブソーバー(吸収体)−バリア(障壁)−アブソーバー(吸収体)のシステムを示しており、ここで、上部層(7)は裏打ち層(2)とは異なっていてもよい。これらの両方の層は、発泡体及び/又はフェルトから作ることができ、開放空間に面する上部層は、少なくとも空気に対して透過性であり、好ましくは、200〜5000Nsm−3の気流抵抗を有し、好ましくは500〜3000Nsm−3の気流抵抗を有する。
ノイズ減衰材料及び第1の追加層(2)は、主にノイズを遮断し、一方、追加の上部層(7)は、加えてノイズを吸収する。
ノイズ減衰材料及び第1の追加層(2)は、主にノイズを遮断し、一方、追加の上部層(7)は、加えてノイズを吸収する。
本明細書に開示される発明は、以下の態様[1]〜[13]を含む:
[1]熱可塑性エラストマー材料と、最終材料組成物に対して、少なくとも50重量%、好ましくは60〜85重量%の含量の無機充填剤とを有する、遮音トリム部品のための射出成形したノイズ減衰層であって、
前記射出成形したノイズ減衰層が、現行のISO 1133−1に従って測定して、100〜500cm /10分、好ましくは150〜350cm /10分、より好ましくは175〜225cm /10分のメルトボリュームインデックス(MVI)を有することを特徴とする、
遮音トリム部品のための射出成形したノイズ減衰層。
[2]前記射出成形ノイズ減衰層が、10〜80MPa、好ましくは20〜40MPaのヤング率を有する、[1]に記載の射出成形したノイズ減衰層。
[3]前記熱可塑性エラストマー材料が、少なくとも7%のプロピレンエチレンコポリマーを含み、好ましくは、ランダムなエチレン分布を有し、190℃で、7000〜8000mPa・s、好ましくは7430〜7800mPa・sの粘度を有する、[1]又は[2]に記載の射出成形したノイズ減衰層。
[4]前記熱可塑性エラストマー材料が、部分的に非晶質のポリオレフィン(成分B1)、好ましくは非晶質のポリ−α−オレフィン、又は230℃で17〜35g/10分のメルトフローインデックスを有する反応器ベースの熱可塑性ポリオレフィン(成分B2)のうちの少なくとも1つを含む、[1]〜[3]のいずれか一つに記載の射出成形したノイズ減衰層。
[5]前記熱可塑性エラストマー材料が、1.2〜2.0の重量比で成分B1及びB2を含む、[4]に記載の射出成形したノイズ減衰層。
[6]前記無機充填剤が、硫酸バリウム又は炭酸カルシウムのうちの少なくとも1つである、[1]〜[5]のいずれか一つに記載の射出成形したノイズ減衰層。
[7]有機又は無機油、好ましくはパラフィン油、ロジン油のうちの1つをさらに含む、[1]〜[6]のいずれか一つに記載の射出成形したノイズ減衰層。
[8]カーボンブラックのような色素添加剤、熱安定性添加剤、難燃性添加剤、混和性促進添加剤、離型促進添加剤のうちの少なくとも1つをさらに含む、[1]〜[7]のいずれか一つに記載の射出成形したノイズ減衰層。
[9]少なくとも質量層とデカップリング層とを備えた、自動車用音響減衰トリム部品であって、前記デカップリング層が、[1]〜[8]のいずれか一つに記載の射出成形したノイズ減衰層から形成されている、自動車用音響減衰トリム部品。
[10]前記デカップリング層が、前記材料の表面に垂直な方向に変化する厚さを有している、[9]に記載の音響減衰トリム部品。
[11][1]〜[8]のいずれか一つに記載の射出成形したノイズ減衰層である少なくとも第1の層又はパッチと、連続気泡若しくは独立気泡発泡体層、多孔質繊維層、及びスクリム層若しくは織物層から選択される少なくとも1つの追加層とを含む、乗物用の音響減衰トリム部品であって、前記層又はパッチが、少なくとも1つの前記追加層の1つ又は複数の凹部内に少なくとも部分的に射出成形されている、乗物用の音響減衰トリム部品。
[12]少なくとも下記の連続する工程を含む、[1]〜[8]のいずれか一つに記載のノイズ減衰層の製造方法:
(A)少なくともバインダー及び充填剤を、混合し、かつ加熱することによってコンパウンド化して、少なくとも100cm /10分、好ましくは150〜350cm /10分、より好ましくは175〜225cm /10分のメルトボリュームインデックス(MVI)を有するコンパウンドにすること;
(B)溶融した前記コンパウンドを型内に低圧で射出して、ノイズ減衰層を形成すること。
[13]工程Aと工程Bとの間で、前記コンパウンドを冷却し、ペレット化し、かつ再加熱する追加の工程を含む、[12]に記載の方法。

Claims (13)

  1. 熱可塑性エラストマー材料と、最終材料組成物に対して、少なくとも50重量%、好ましくは60〜85重量%の含量の無機充填剤とを有する、遮音トリム部品のための射出成形したノイズ減衰層であって、
    前記射出成形したノイズ減衰層が、現行のISO 1133−1に従って測定して、100〜500cm/10分、好ましくは150〜350cm/10分、より好ましくは175〜225cm/10分のメルトボリュームインデックス(MVI)を有することを特徴とする、
    遮音トリム部品のための射出成形したノイズ減衰層。
  2. 10〜80MPa、好ましくは20〜40MPaのヤング率を有する、請求項1に記載の射出成形したノイズ減衰層。
  3. 前記熱可塑性エラストマー材料が、少なくとも7%のプロピレンエチレンコポリマーを含み、好ましくは、ランダムなエチレン分布を有し、190℃で、7000〜8000mPa・s、好ましくは7430〜7800mPa・sの粘度を有する、請求項1又は2に記載の射出成形したノイズ減衰層。
  4. 前記熱可塑性エラストマー材料が、部分的に非晶質のポリオレフィン(成分B1)、好ましくは非晶質のポリ−α−オレフィン、又は230℃で17〜35g/10分のメルトフローインデックスを有する反応器ベースの熱可塑性ポリオレフィン(成分B2)のうちの少なくとも1つを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の射出成形したノイズ減衰層。
  5. 前記熱可塑性エラストマー材料が、1.2〜2.0の重量比で成分B1及びB2を含む、請求項4に記載の射出成形したノイズ減衰層。
  6. 前記無機充填剤が、硫酸バリウム又は炭酸カルシウムのうちの少なくとも1つである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の射出成形したノイズ減衰層。
  7. 有機又は無機油、好ましくはパラフィン油、ロジン油のうちの1つをさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の射出成形したノイズ減衰層。
  8. カーボンブラックのような色素添加剤、熱安定性添加剤、難燃性添加剤、混和性促進添加剤、離型促進添加剤のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の射出成形したノイズ減衰層。
  9. 少なくとも質量層とデカップリング層とを備えた、自動車用音響減衰トリム部品であって、前記デカップリング層が、請求項1〜8のいずれか一項に記載の射出成形したノイズ減衰層から形成されている、自動車用音響減衰トリム部品。
  10. 前記デカップリング層が、前記材料の表面に垂直な方向に変化する厚さを有している、請求項9に記載の音響減衰トリム部品。
  11. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の射出成形したノイズ減衰層である少なくとも第1の層又はパッチと、連続気泡若しくは独立気泡発泡体層、多孔質繊維層、スクリム層若しくは織物層から選択される少なくとも1つの追加層とを含む、乗物用の音響減衰トリム部品であって、前記層又はパッチが、少なくとも1つの前記追加層の1つ又は複数の凹部内に少なくとも部分的に射出成形されている、乗物用の音響減衰トリム部品。
  12. 少なくとも下記の連続する工程を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のノイズ減衰層の製造方法:
    (A)少なくともバインダー及び充填剤を、混合し、かつ加熱することによってコンパウンド化して、少なくとも100cm/10分、好ましくは150〜350cm/10分、より好ましくは175〜225cm/10分のメルトボリュームインデックス(MVI)を有するコンパウンドにすること;
    (B)溶融した前記コンパウンドを型内に低圧で射出して、ノイズ減衰を形成すること。
  13. 工程Aと工程Bとの間で、前記コンパウンドを冷却し、ペレット化し、かつ再加熱する追加の工程を含む、請求項12に記載の方法。
JP2020516416A 2017-09-19 2018-08-30 自動車用トリム部品のための低粘度ノイズ減衰材料 Pending JP2020536766A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP17191798.2A EP3456777A1 (en) 2017-09-19 2017-09-19 Low viscosity noise attenuating material for automotive trim parts
EP17191798.2 2017-09-19
PCT/EP2018/073363 WO2019057466A1 (en) 2017-09-19 2018-08-30 LOW VISCOSITY NOISE MITIGATION MATERIAL FOR AUTOMOTIVE TRIM PARTS

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020536766A true JP2020536766A (ja) 2020-12-17

Family

ID=60042972

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020516416A Pending JP2020536766A (ja) 2017-09-19 2018-08-30 自動車用トリム部品のための低粘度ノイズ減衰材料

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20200207965A1 (ja)
EP (2) EP3456777A1 (ja)
JP (1) JP2020536766A (ja)
CN (1) CN111094434A (ja)
WO (1) WO2019057466A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024116779A1 (ja) * 2022-11-30 2024-06-06 トヨタ紡織株式会社 樹脂成形品の製造方法及び樹脂成形品

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3098164B1 (fr) * 2019-07-04 2021-07-16 Treves Products Services & Innovation Ecran de protection acoustique destiné à être monté sous un moteur de véhicule automobile
EP3812151B1 (en) * 2019-10-25 2022-08-03 Autoneum Management AG Noise attenuating trim part for a vehicle
WO2021255707A1 (en) * 2020-06-18 2021-12-23 3M Innovative Properties Company A noise reduction article and method of manufacturing same
CN115195014A (zh) * 2021-04-12 2022-10-18 廊坊市全振汽车配件有限公司 一种pvc地毯制造工艺
EP4156172A1 (en) * 2021-09-24 2023-03-29 Autoneum Management AG Outer floor insulator for battery electric vehicle

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07102127A (ja) * 1993-10-01 1995-04-18 Tosoh Corp 遮音用樹脂組成物
JPH10226027A (ja) * 1996-12-10 1998-08-25 Ube Rekisen Kk 防音材
JP2000008278A (ja) * 1998-04-17 2000-01-11 Japan Polychem Corp 車両用遮音カ―ペットバッキング用樹脂組成物
JP2002265715A (ja) * 2001-03-15 2002-09-18 Mitsubishi Chemicals Corp 自動車用ドアグロメット用樹脂組成物および自動車用ドアグロメット
JP2015229722A (ja) * 2014-06-04 2015-12-21 三菱樹脂株式会社 透湿性フィルム

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6472042B1 (en) * 1994-02-10 2002-10-29 Dow Global Technologies Inc. Highly filled thermoplastic compositions
US6802389B2 (en) * 2001-12-07 2004-10-12 Collins & Aikman Products Co. Multi-density sound attenuating laminates and methods of making same
US6787593B2 (en) * 2002-03-27 2004-09-07 Lear Corporation Sound-deadening composites of metallocene copolymers for use in vehicle applications
KR100910294B1 (ko) * 2003-01-23 2009-08-03 삼성토탈 주식회사 나노클레이를 포함하는 폴리프로필렌 수지 조성물
US20050025920A1 (en) * 2003-02-28 2005-02-03 Alex Stolarz Thermoplastic multilayer composite in the form of a hollow body
DE102004059773A1 (de) * 2004-12-11 2006-06-14 Benecke-Kaliko Ag Verbundmaterial, Verfahren sowie Vorrichtung zur Herstellung des Verbundmaterials
ES2543402T3 (es) * 2011-03-09 2015-08-19 Autoneum Management Ag Pieza de guarnición atenuadora de ruido automotriz
EP2532777A1 (en) 2011-05-19 2012-12-12 Autoneum Management AG Device for moulding fibrous material
EP2918635A1 (en) * 2014-03-12 2015-09-16 Autoneum Management AG Thermoplastic compostition comprising Polyethylene, manufacture and use thereof
EP3150756A1 (de) * 2015-10-01 2017-04-05 LANXESS Deutschland GmbH Verfahren zur herstellung eines faser-matrix-halbzeugs

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07102127A (ja) * 1993-10-01 1995-04-18 Tosoh Corp 遮音用樹脂組成物
JPH10226027A (ja) * 1996-12-10 1998-08-25 Ube Rekisen Kk 防音材
JP2000008278A (ja) * 1998-04-17 2000-01-11 Japan Polychem Corp 車両用遮音カ―ペットバッキング用樹脂組成物
JP2002265715A (ja) * 2001-03-15 2002-09-18 Mitsubishi Chemicals Corp 自動車用ドアグロメット用樹脂組成物および自動車用ドアグロメット
JP2015229722A (ja) * 2014-06-04 2015-12-21 三菱樹脂株式会社 透湿性フィルム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024116779A1 (ja) * 2022-11-30 2024-06-06 トヨタ紡織株式会社 樹脂成形品の製造方法及び樹脂成形品

Also Published As

Publication number Publication date
EP3456777A1 (en) 2019-03-20
WO2019057466A1 (en) 2019-03-28
US20200207965A1 (en) 2020-07-02
CN111094434A (zh) 2020-05-01
EP3684860A1 (en) 2020-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020536766A (ja) 自動車用トリム部品のための低粘度ノイズ減衰材料
JP7398484B2 (ja) 自動車用繊維被覆材
EP2361803B1 (en) Molded laying interior material for vehicle
US11198402B2 (en) Lofty thermoset felt for noise attenuation
US20170361785A1 (en) Light weight acoustic trim part
KR101873835B1 (ko) 적어도 2 층의 컴포넌트를 제조하는 방법 및 컴포넌트
JP2018513309A (ja) 軽量エンジン取り付けトリム部品
KR100921073B1 (ko) 자동차용 플로워카페트 및 이의 성형방법
US20200171993A1 (en) Aesthetic Floor Covering System
KR20120094890A (ko) 차량 패널용 성형품
CN110582599A (zh) 蓬松纤维装饰部件
JP2022553382A (ja) 乗物用のノイズ減衰トリム部品
KR100446901B1 (ko) 자동차용 내장재
JP7137564B2 (ja) 軽量インナーダッシュ
WO2020195244A1 (ja) 自動車用サイレンサー
TW201716227A (zh) 用於減少噪音的多層吸音裝飾件與其使用

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200520

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210712

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220607

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220902

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230214