JPH0716473A - エチレン分解触媒 - Google Patents

エチレン分解触媒

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JPH0716473A JP18731193A JP18731193A JPH0716473A JP H0716473 A JPH0716473 A JP H0716473A JP 18731193 A JP18731193 A JP 18731193A JP 18731193 A JP18731193 A JP 18731193A JP H0716473 A JPH0716473 A JP H0716473A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 担体にゼオライトコーティングを施した触媒
であっても、エチレンの酸化分解能の高い耐水性エチレ
ン分解触媒の提供。 【構成】 担体、その上に形成されたアルカリ金属の含
有量がその酸化物として0.3重量%以下であるゼオラ
イト層、さらにその上に担持された光触媒層よりなるこ
とを特徴とするエチレン分解触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、青果物の呼吸作用の進
行に伴って発生するエチレンを分解するためのエチレン
分解触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレンガスは青果物の呼吸作用の進行
に伴って発生し、このエチレンガスの作用により青果物
の完熟および老化が促進され、日持ちが悪くなる。した
がって、収穫後の青果物の鮮度を移送中もしくは貯蔵中
に保持するためには、これらから発生するエチレンガス
を効率よく除去することが好ましい。貯蔵中の青果物の
鮮度保持方法としては、エチレンガスを活性炭、ゼオラ
イト等の吸着剤で除去する方法と、酸化触媒によって分
解除去する方法が広く行われている。しかしながら、青
果物は一般に湿度が高く炭酸ガス濃度も高い状態で貯蔵
されているので、吸着剤による方法では共存する水分お
よび炭酸ガスの影響でエチレンガスの高い吸着除去が困
難である。さらに、吸着されたエチレンが脱着する恐れ
もあるので、吸着方法により十分なエチレン除去効率を
維持することは期待できない。またエチレンの除去性能
を維持するためには、吸着剤をたびたび取り替えなけれ
ばならない不利がある。一方、エチレンガスの分解除去
触媒としては、例えば特開平2−312541号公報に
は、過マンガン酸カリウムを活性アルミナに担持した保
鮮剤が開示されているが、過マンガン酸カリウムは、エ
チレン除去性能は優れているものの毒物であるため、そ
の処理に問題がある。また、特開昭63−63339号
公報には、パラジウムおよび/または塩化パラジウムと
硫酸とを付着させた活性炭からなる鮮度保持剤が開示さ
れているが、鮮度保持剤をヒーター等の加温手段で加温
する必要があり、少なからず青果物の鮮度に悪影響を与
える恐れがある。特開平1−252244号公報には、
酸化チタンを含んで構成されるパウダー状光触媒に光を
照射して励起させエチレンを分解し、農産物の鮮度を保
持するための鮮度保持方法および装置が開示されている
が、耐湿性が不充分である。特開平2−261341号
公報には、チタンとケイ素からなる複合酸化物粉体とゼ
オライト粉体との混合粉体から成形したハニカムにパラ
ジウムを担持したエチレン分解触媒が開示されている
が、耐湿性が不充分である。特開平1−189321号
公報、特開平1−189322号公報および特開平1−
218635号公報には、ハニカム状、スポンジ状ある
いは板状、粒状などの吸着剤表面に、酸化チタンのよう
な光触媒層を形成した脱臭装置が開示されているが、こ
れらはいずれも冷蔵庫内の悪臭除去などを目的とするも
のであり、エチレンを分解する技術とは無関係である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、担体にゼオ
ライトからなる吸着層を形成し、その上に光によって励
起される光触媒層を有するエチレン酸化分解能の高い耐
水性エチレン分解触媒を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、耐
水性の優れたエチレン分解触媒を開発するため研究を重
ね、担体にゼオライトをコ−ティングしその上に光によ
って励起される光触媒を担持することを考え実験を試み
たところ、シリカ/アルミナの比が少なくとも100以
上であるゼオライトが耐水性に優れていることを見いだ
した。ところが、市販のシリカ/アルミナの比の高いゼ
オライトを担体にコ−ティングして吸着層を形成しその
上に光によって励起される光触媒を担持させたもので
も、エチレンを吸着吸蔵することは十分できるが光触媒
励起光源(紫外線ランプ)を点灯し吸着層から脱着した
エチレンを酸化分解しようとすると、そのエチレン分解
能は担体に直接エチレン分解触媒を担持した触媒に較べ
て著しく低かった。さらにエチレン分解能を向上させる
ため鋭意検討した結果、ゼオライトからアルカリ金属を
除去することによりエチレン分解能が飛躍的に改善され
ることを見いだし、担体、その上に形成されたアルカリ
金属の含有量がその酸化物として0.3重量%以下、好
ましくは0.1重量%以下であるゼオライト層、および
さらにその上に担持された光によって励起される光触媒
層よりなることを特徴とするエチレン分解触媒を完成さ
せた。
【0005】即ち、本発明のエチレン分解触媒の一の成
分は、担体である。担体材料としては、特に制限はない
が、通常多孔質担体を使用し、反応ガスおよび光が流通
可能であって光をよく反射する白色担体であることが好
ましい。例えば、コージライト、アルミナ、シリカアル
ミナ、チタニアシリカ、ゼオライト、セピオライト、ゼ
オライト−セピオライト混合物等の無機質白色担体が適
している。担体は、ハニカム状、スポンジ状、マット
状、織布状、板状、円筒状あるいは粒状等の形状をとる
ことができるが、特に反応ガスおよび光の流通が容易な
ハニカム構造体もしくは三次元網状構造体が好ましい。
ハニカムのセル形状は任意であり、三角、四角、五角、
六角などの多角形状やコールゲート状などの形状をとる
ことができる。例えば特公昭59ー15028号公報に
提案されているようなセラミック繊維の集合体(ハニク
ル担体)、すなわち、珪酸ゲルにより互いに結合されて
いるシリカ繊維、アルミナ繊維、アルミノシリケート繊
維、ジルコニア繊維などの無機質繊維から選択されるセ
ラミック繊維のシート状集合体をハニカム状に積層して
構成されるハニカム構造体が、圧力損失も少なく幾何学
表面積も大きいので一層好ましい。また例えば特公昭5
7ー35048号公報に開示されているような三次元網
状構造体を有するセラミック多孔体が光をよく透過し圧
力損失も少なく幾何学表面積も大きいので特に好ましい
ものである。
【0006】本発明のエチレン分解触媒のもう一の成分
は、エチレン吸着層を構成するゼオライトである。本発
明で使用できるゼオライトはチャバザイト、モルデナイ
ト、エリオナイト、フォジャサイトおよびクリノプテロ
ライトなどの天然のゼオライトおよびゼオライトA、ゼ
オライトX、ゼオライトY、ゼオライトL、ゼオライト
オメガおよびZSM−5などの合成ゼオライトなどのシ
リカ/アルミナの比を高めたものである。本発明におい
て好ましいゼオライトは、シリカ/アルミナの比が少な
くとも100以上である変成結晶性アルミノ珪酸塩、な
らびにアルミナを殆ど含まない結晶性シリカ、即ちシリ
カライトであり、シリカライトがもっとも好ましい。シ
リカライトはアルミナを殆ど含まないためにイオン交換
能が非常に小さく、疎水性である。代表的なシリカライ
トは以下の組成式: R2O:0〜1.5M2O:<0.05Al23:40〜
70SiO2 (式中、Rはテトラエチルアンモニウムイオンを表し、
Mはアルカリ金属陽イオンを表す。)により示される。
このようにシリカライトはアルミナを含まないが、実際
には製造時に原料中に含まれる不純物としてのアルミナ
が最終生成物であるシリカライトに残留する可能性があ
るがこのような少量のアルミナはシリカライトの性質に
影響を与えない。本発明において使用することのできる
好ましいシリカライトは、シリカ/アルミナの比が10
0以上、好ましくは250以上、さらに好ましくは少な
くとも400のものである。シリカライトの製造法およ
び性質に関する詳細は、特開昭54−72795号公
報、特公昭56−40084号公報、および1978年
発行のNature、第271巻第5645号,第51
2〜516頁の「シリカライト、新規な疎水性結晶性シ
リカモレキュラ−シ−ブ」に記載されている。さらに、
本発明者は、シリカライトに含有されるカリウムやナト
リウム等のアルカリ金属が光触媒層を構成する酸化チタ
ンそうに溶出しエチレン分解能を低下させてしまうこと
を見いだし、シリカライトのアルカリ金属の含有量を
0.1重量%以下、好ましくは0.05重量%以下に低
減させることによってエチレン分解能を飛躍的に改善す
ることができた。なお、前述の担体自体を本項および前
項記載のゼオライトで構成することもできる。
【0007】本発明のエチレン分解触媒のさらなる成分
は、光によって励起される光触媒層である。本発明の光
によって励起される光触媒層は酸化チタンによって構成
されており、酸化チタンの結晶粒子径が100〜500
オングストローム、好ましくは150〜300オングス
トロームのものが特に光によるエチレン分解能が優れて
いる。触媒成分の担持量はバインダーとの合計で触媒構
造体全容積に対して10〜200g/lであり、担体が
ハニカム構造体からなるものについては20〜200g
/l、好ましくは50〜150g/l、セラミック繊維
の集合体からなるものについては10〜100g/l、
好ましくは20〜50g/l、三次元網状構造体からな
るものについては2〜50g/l、好ましくは2〜15
g/lが、担体にバインダーにより保持される。バイン
ダーは、光の透過率のよいシリカ系バインダーを触媒成
分の重量の10〜30%の量で使用するのが好ましい
が、これを使用しないでも担体に保持できる。
【0008】光源としては、酸化チタンを光科学的に励
起させるものであればよく、3.2eV以上のバンドギ
ャップを有し、波長が388nm以下の紫外線を放出
し、触媒成分に光エネルギーを供給する紫外線ランプで
あればよい。
【0009】
【実施例】以下の実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定される
ものではない。 実施例1 (1)シリカライト層形成用スラリ−の調製 400gの日産化学工業社製20重量%のスノーテック
ス−O(SiO2として80g含有)を400gのイオ
ン交換水に加えてバインダー溶液を調製し、このバイン
ダ−溶液に、400gのカリウムを洗浄除去したしたシ
リカライト(UOP社製PURASIV−420を洗浄
してK2Oの含有量を0.01重量%としたもの)をタ
ーボミキサーで攪拌しながら投入し、固形分40重量%
のスラリー溶液A(SiO2:6.7重量%、シリカラ
イト:33.3重量%)1200gを調製した。600
gのこのスラリー溶液Aを分取し、200gのイオン交
換水で希釈し、固形分30重量%のスラリー溶液B(S
iO2:5.0重量%、シリカライト:25.0重量
%)を800g得た。同様に300gのスラリー溶液A
を分取し、300gのイオン交換水で希釈し、固形分2
0重量%のスラリー溶液C(SiO2:1.7重量%、
シリカライト:18.3重量%)を600g得た。
【0010】(2)シリカライト層の形成 セラミック繊維の集合体であるニチアス社製ニチアスハ
ニクル担体(200セル、寸法60mm×150mm×
10mm)を調製したスラリ−溶液Aに浸漬し、取り出
し、余剰のスラリーを空気を吹き付けて除去した後、1
50℃の温度で6時間乾燥した。乾燥した担体を350
℃の温度で1時間焼成し、触媒の容積1リッター当り1
28gのシリカライトを担持した担体Aを調製した。上
記スラリ−溶液BおよびCに前記ニチアス社製ニチアス
ハニクル担体を浸漬し、同様にして触媒の容積1リッタ
ー当り81gおよび42gのシリカライトを担持した担
体BおよびCを調製した。
【0011】(3)酸化チタンスラリーの製造 6000gのイオン交換水に60重量%の濃硝酸10g
を加えた溶液に、バインダーとして1000gの日産化
学工業社製20重量%のスノーテックス−OUP(Si
2として200g含有)を加えて混合した。この溶液
に1000gの日本アエロジル社製酸化チタン(チタニ
ア)粉末P−25をターボミキサーで混合しながら加
え、SiO2を2.5重量%、TiO2を12.5重量%
含有するスラリー溶液Dを8000g得た。
【0012】(4)酸化チタン層の形成 シリカライト層を形成した前記担体Aをチタニアの前記
スラリー溶液Dに浸漬し、取り出し、余剰のスラリーを
空気を吹き付けて除去した後、150℃の温度で6時間
乾燥し、乾燥した担体を350℃の温度でさらに1時間
加熱処理し、触媒の容積1リットル当たり45gのTi
2と128gのシリカライトを担持した白色のエチレ
ン分解触媒Aを調製した。前記担体BおよびCを前記ス
ラリー溶液Dに浸漬し同様にして触媒の容積1リットル
当たり37gのTiO2と81gのシリカライトを担持
した白色のエチレン分解触媒Bおよび触媒の容積1リッ
トル当たり33gのTiO2と42gのシリカライトを
担持した白色のエチレン分解触媒Cを調製した。
【0013】比較例1 東京濾器株式会社製活性炭ハニカム担体(300セル、
寸法50mm×160mm×10mm)を、チタニアの
前記スラリーDに含浸し、取り出し、余剰のスラリーを
空気を吹き付けて除去した後、150℃の温度で6時間
乾燥して、触媒の容積1リットル当たり30gのTiO
2を担持した黒色のエチレン分解触媒Vを調製した。 比較例2 実施例1で用いたニチアス社製ニチアスハニクル担体
に、シリカライト層を形成しない以外は実施例1と同様
にして触媒の容積1リットル当たり31gのTiO2
担持した白色のエチレン分解触媒Wを調製した。
【0014】比較例3 カリウムを除去していないシリカライト(UOP社製P
URASV−420:K2Oを0.9重量%含有)を用
いた以外は実施例1と同様にして、触媒の容積1リット
ル当たり43gのTiO2と120gのシリカライトを
担持した白色のエチレン分解触媒X、触媒の容積1リッ
トル当たり38gのTiO2と82gのシリカライトを
担持した白色のエチレン分解触媒Yおよび触媒の容積1
リットル当たり33gのTiO2と52gのシリカライ
トを担持した白色のエチレン分解触媒Zを調製した。
【0015】エチレン分解能評価試験 波長が254nmの紫外線を放出する6Wの東芝社製紫
外線殺菌ランプ(GL−6)を使用し、該ランプの照射
効率を上げるため、アルミ板等の反射材をその背後に設
置し、該ランプから4cmの距離を置いた位置に試料触
媒を載架し、その下方部に大気の循環用のファンを設置
した16リッターのガラスケースに、99.6%のエチ
レン1.6mlを注入し、ガラスケース内のエチレン濃
度を100ppmに調整した。試料触媒を設置した後、
常温、湿度60%の条件下で試料触媒のエチレン吸着性
能を見るため、最初の10分間はファンにより大気を循
環させるのみで該ランプを点燈しないで、エチレン濃度
の変化を測定し、10分経過した後、エチレンの分解能
を見るため該ランプを点灯し、点灯後90分経過後のエ
チレン濃度を測定した。その結果を表1に示す。
【0016】
【表1】 触 媒 シリカライト量 TiO2量 エチレン濃度(ppm) (g/l) (g/l) 10分経過後 点灯後 90分経過 実施例 エチレン分解触媒A 128 45 90.0 23.0 エチレン分解触媒B 81 37 93.0 22.0 エチレン分解触媒C 42 33 96.5 12.0 比較例 エチレン分解触媒V − 30 82.0 81.0 エチレン分解触媒W − 31 100.0 13.0 エチレン分解触媒X 120 43 90.5 69.0 エチレン分解触媒Y 82 38 93.6 45.0 エチレン分解触媒Z 52 33 96.0 35.0
【0017】表1から明らかなように、本発明のアルカ
リ金属の含有量の少ないシリカライトを用いた白色エチ
レン分解触媒は、比較例の何れのエチレン分解触媒と較
べても極めて優れたエチレンの吸着能ならびに分解能を
有することが裏付けられた。即ち、比較例1の黒色のエ
チレン分解触媒Vはエチレンの吸着能は優れているもの
の、ランプを点灯した後十分なエチレン分解能が得られ
ない。比較例2のシリカライトから成る吸着層を有しな
いエチレン分解触媒Wはエチレン分解能は優れているも
ののエチレンをまったく吸着しない。さらに、アルカリ
金属を除去していないシリカライトを用いた比較例3の
エチレン分解触媒X〜Zは吸着能は優れているもののエ
チレン分解能は芳しくないことが裏付けられた。
【0018】耐水性評価試験 シリカ/アルミナの比30のゼオライト5A、顆粒状椰
子殻活性炭およびシリカ/アルミナの比250のシリカ
ライトを150℃の温度でそれぞれ24時間乾燥した
後、4.5gづつを精秤して、おのおの350mlの三
角フラスコに封入し、0.4mlのエチレンを注入した
後吸着平衡に達した濃度を測定した。さらに同様にエチ
レンを加算注入し吸着平衡に達した濃度を測定しこの操
作を繰り返した。得られた残存エチレン濃度とエチレン
の注入量から常温(27℃)におけるエチレン吸着等温
線を求め図1に示す。図中、Aはシリカ/アルミナの比
30のゼオライト5Aの、Bは顆粒状椰子殻活性炭の、
Cはシリカ/アルミナの比250のシリカライトのエチ
レン吸着等温線をそれぞれ示す。次に、同様に精秤した
各試料を、水を張り水の飽和蒸気圧を有するデシケ−タ
内に24時間放置した後、上述したと同様にエチレン吸
着等温線を求め図2に示す。図中、Aはシリカ/アルミ
ナの比30のゼオライト5Aの、Bは顆粒状椰子殻活性
炭の、Cはシリカ/アルミナの比250のシリカライト
のエチレン吸着等温線をそれぞれ示す。このときの各試
料の吸湿度は、ゼオライト5Aで18重量%、顆粒状椰
子殻活性炭で28重量%、シリカライトで1.1重量%
でシリカライトは殆ど吸湿していなかった。
【0019】図1および2から明らかなように、シリカ
/アルミナの比の低いゼオライト5Aおよび顆粒状椰子
殻活性炭は、乾燥時には高いエチレン吸着能を示すもの
の、吸湿したものは、全くエチレン吸着能を喪失してし
まうのに反し、シリカ/アルミナの比の高いシリカライ
トは高湿度環境においても高いエチレン吸着能を維持す
ることが裏付けられた。
【0020】
【効果】アルカリ金属の含有量がその酸化物として0.
3重量%以下で、シリカ/アルミナの比の高いゼオライ
トを用いた本発明のエチレン分解触媒は、極めて耐湿性
に優れており過酷な高湿度環境でも十分にエチレン吸着
能を発揮しエチレンを吸着吸蔵することができ、適宜紫
外線ランプを点灯することにより吸着能を復活再生する
のみでなくエチレンを効率よく酸化分解できることを大
きな特徴とする。このため湿度の高い劣悪な条件下での
使用が可能となり、たとえば湿度の高い青果物の貯蔵庫
ではエチレン分解触媒は濡れてその性能を低下させるの
に対して、湿潤に高い抵抗を示す本発明のエチレン分解
触媒は、これらの悪条件下でも劣化することなく高い性
能を維持するため極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】乾燥試料のエチレン吸着等温線を示すグラフで
ある。
【図2】湿潤試料のエチレン吸着等温線を示すグラフで
ある。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 担体、その上に形成されたアルカリ金属
    の含有量がその酸化物として0.3重量%以下であるゼ
    オライト層、およびさらにその上に担持された光によっ
    て励起される光触媒層よりなることを特徴とするエチレ
    ン分解触媒。
  2. 【請求項2】 前記担体がハニカム構造をもつものであ
    ることを特徴とする請求項1記載のエチレン分解触媒。
  3. 【請求項3】 前記担体がセラミック繊維のシ−ト状集
    合体からなるハニカム構造であることを特徴とする請求
    項1または2記載のエチレン分解触媒。
  4. 【請求項4】 前記アルカリ金属がカリウムまたはナト
    リウムである請求項1〜3のいずれか記載のエチレン分
    解触媒。
  5. 【請求項5】 前記ゼオライトがシリカ/アルミナの比
    が少なくとも100以上であるゼオライトA、ゼオライ
    トX、ゼオライトY、ゼオライトL、ZSM−5および
    シリカライトからなる群から選ばれることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか記載のエチレン分解触媒。
  6. 【請求項6】 前記ゼオライトがシリカ/アルミナの比
    が少なくとも250以上であるシリカライトであること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のエチレン分
    解触媒。
  7. 【請求項7】 前記光触媒が酸化チタン触媒であること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか記載のエチレン分
    解触媒。
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