JPH07164383A - 樹脂チューブとその切断装置及び切断方法 - Google Patents

樹脂チューブとその切断装置及び切断方法

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JPH07164383A
JPH07164383A JP31481893A JP31481893A JPH07164383A JP H07164383 A JPH07164383 A JP H07164383A JP 31481893 A JP31481893 A JP 31481893A JP 31481893 A JP31481893 A JP 31481893A JP H07164383 A JPH07164383 A JP H07164383A
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tube
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豊 浦井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂チューブの端面をその円筒面に対して垂
直に切断する切断装置及び切断方法を得る。 【構成】 被切断樹脂チューブ1の内径よりも所定の寸
法公差分だけ小さい外径を有するドラム10の円筒面に
被切断チューブ1を嵌合させ、円筒面に設けられた開口
10dを介して被切断樹脂チューブ1の内周面を負圧に
より吸引し、この状態でドラム10を回転させ、ドラム
の中心軸に対して直交する方向に刃物21a、21bを
移動させ、樹脂チューブ1を切断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば複写機やレーザ
ービームプリンター等の熱定着装置に用いられる樹脂チ
ューブを所定の長さに切断するための樹脂チューブ切断
装置及び切断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、複写機やレーザービームプリン
ター等の熱定着装置に用いられる樹脂チューブを図3に
示す。一般に、このような樹脂チューブ1は、円柱状の
芯体を樹脂溶液中に浸し、芯体の表面に樹脂層を形成し
た後、樹脂層を乾燥、硬化させることにより形成され
る。このようにして形成された樹脂チューブ1は、図3
に示すように端面がいびつ(歪)であり、また、長さも
不均一である。従って、実際の使用に当たっては、樹脂
チューブ1を所定の長さに切断する必要がある。
【0003】樹脂チューブの切断方法としては、樹脂チ
ューブ1の円筒面に垂直に刃物を当て、剪断する方法が
一般的である(自明につき図示せず)。しかし、樹脂チ
ューブ1は中空であり、かつ柔軟性を有している。その
ため、樹脂チューブ1の円筒面に垂直に刃物を当てる
と、まず刃物の押圧力で変形し、偏平に押しつぶされた
状態になった時点から切断が開始される。従って、樹脂
チューブ1の変形の仕方によっては、切断面が樹脂チュ
ーブ1の円筒面に対して垂直にならず、若干傾斜する場
合もある。樹脂チューブ1の切断面が、その円筒面に対
して若干傾斜していても、従来から知られている使用、
例えばカメラ用レンズの鏡筒の滑り止め等に使用する場
合は、全く問題はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、複写機やレーザ
ービームプリンター等の熱定着装置の発熱量を低減させ
る目的で、図4に示すような構成を有する熱定着装置が
近年実用化され、その構成部品として樹脂チューブ1が
用いられている。図4において、樹脂チューブ1の外側
には駆動ロール3とテンションロール4と、ヒーター2
とを備え、外側にバックアップロール5を備えた定着装
置であり、ヒーター2を介して樹脂チューブ1とバック
アップローラー5との間にトナー像7を形成した複写紙
6を供給し、加熱により順次トナー像を定着させる方式
である。このように樹脂チューブを用いて複写紙の上に
トナー像を熱定着させる場合、樹脂チューブは回転と同
時にチューブの軸方向への蛇行を伴い、軸方向の左右へ
移動する。チューブの蛇行防止のため、種々のコントロ
ール方法が取り入れられているが、例えばチューブの長
さ方向の端部に対し、滑り性の良い材料でストッパーを
取りつけることにより、蛇行を決められた範囲内に抑え
ることができる。しかしながら、この場合、チューブの
端面がシャープに切れておらず、段差が生じていた場
合、ストッパー面との接触で、この部分よりチューブの
破れが発生する問題があり、トラブルの原因となる。本
発明は以上のような問題点を解決するためになされたも
のであり、切断面がその円筒面に対して垂直となるよう
に切断された樹脂チューブ及びそれに適する樹脂チュー
ブ切断装置及び切断方法を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の樹脂チューブは、円筒面に略垂直に刃物を
当て、所定の許容寸法誤差範囲内の長さに切断されたも
のであって、切断面の全周の最凸部と最凹部との差が
0.2mm以下であるように構成されている。上記構成
において、前記円筒面は少なくとも2つの層で形成さ
れ、内側層はポリイミド基材層であり、外側層はフッソ
系樹脂層であることが好ましい。また、上記構成におい
て、前記ポリイミド基材層の外側に少なくとも2つの層
が形成され、少なくとも1つの層は導電性を有し、他の
少なくとも1つの層は前記導電層よりも導電性が低いこ
とが好ましい。また、本発明の樹脂チューブ切断装置
は、被切断樹脂チューブの内径よりも所定の寸法公差分
だけ小さい外径の円筒面と、前記円筒面に設けられ前記
被切断樹脂チューブの内周面を負圧により吸引するため
の少なくとも1つの開口と、前記開口と連通する前記円
筒面の中心軸上に設けられた連通管と、前記被切断樹脂
チューブを切断すべき長さに対応する距離を隔てて前記
円筒面に前記中心軸に直交する方向に設けられた1又は
2以上の溝とを有するドラムと、前記ドラムをその一方
の端部近傍において回転自在に軸支する軸受と、前記ド
ラムを前記中心軸の周りに所定方向に回転させる回転機
構と、前記ドラムの前記軸受側の端部において、前記ド
ラムの連通管に接続され、前記開口から空気を吸引する
ための吸引機構と、前記ドラムの中心軸に対して直交す
る方向に往復運動可能なテーブルと、前記テーブル上に
おいて、前記溝に対向するように設けられた、前記溝と
同数の刃物と、前記テーブルを往復運動するように駆動
する駆動機構とを具備するように構成されている。上記
構成において、前記所定の寸法公差は0.05mmから
1.0mmの範囲内であることが好ましい。また、上記
構成において、前記軸受は、前記ドラムの一方の端部近
傍において、所定距離を隔てて少なくとも2ヵ所で回転
自在に軸支することが好ましい。また、上記各構成にお
いて、前記溝及び刃物は少なくとも2つ以上設けられて
おり、前記溝及び刃物はそれぞれ切断されるべき樹脂チ
ューブの長さに対応した距離だけ隔てて設けられている
ことが好ましい。また、上記構成において、前記ドラム
に嵌合された被切断樹脂チューブの円筒表面上の少なく
とも一点の表面状態の変化を検出するためのセンサーを
具備することが好ましい。また、上記構成において、前
記被切断樹脂チューブは位置決めマークを有し、前記セ
ンサーは前記マークが所定の位置にあることを検出する
ことが好ましい。または、上記構成において、前記被切
断樹脂チューブは少なくとも2つの表面状態の異なる部
分を有し、前記センサーは前記表面状態の異なる部分の
境界線が所定の位置にあることを検出することが好まし
い。また、本発明の樹脂チューブの切断方法は、被切断
樹脂チューブをその内径よりも所定の寸法公差分だけ小
さい外径の円筒面を有するドラムに嵌合させ、前記円筒
面に設けた開口から前記ドラムの内部に空気を吸引し被
切断チューブを前記ドラムに密着させ、前記ドラムと前
記被切断チューブを一体に前記ドラムの中心軸の周りに
回転させた状態で前記ドラムの中心軸に直交する方向か
ら刃物を前記被切断チューブに当接させ、前記被切断チ
ューブの端面をその円筒面に対して垂直に切断するよう
に構成されている。上記構成において、前記所定の寸法
公差は0.05mmから1.0mmの範囲内であること
が好ましい。また、上記各構成において、刃物を少なく
とも2つ以上用い、切断されるべき樹脂チューブの長さ
に対応した距離だけ隔てて前記樹脂チューブに当接させ
ることが好ましい。また、上記構成において、前記被切
断チューブの表面に位置決めマークを設け、前記位置決
めマークを基準として所定の位置に前記刃物を当接させ
ることが好ましい。または、上記構成において、前記被
切断チューブは少なくとも2つの表面状態の異なる部分
を有し、前記表面状態の異なる部分の境界線を基準とし
て前記刃物を当接させることが好ましい。
【0006】
【作用】ドラムの円筒面の外径を被切断樹脂チューブの
内径よりも所定の寸法公差分だけ小さくすることによ
り、ドラムの円筒面と被切断チューブとの嵌合が容易に
なる。また、所定の寸法公差分をあまり大きくすると、
樹脂チューブを吸引した時に、樹脂チューブの変形が大
きくなり、円筒面に対して垂直に樹脂チューブを切断す
ることができなくなる。従って、所定の寸法公差分とし
ては、樹脂チューブの直径や樹脂の厚さにもよるが、例
えば0.05から1.0mm程度が適当である。また、
樹脂チューブ及びドラムの材料の熱膨張係数の違い等を
考慮して、実際に切断作業が行われる環境温度における
値を基準とする。その結果、円筒面に設けられた開口を
介して被切断樹脂チューブの内周面を負圧により吸引す
ることにより、樹脂チューブの内周面とドラムの円筒面
とがほぼ隙間なく密着した状態となる。この状態でドラ
ムを回転させ、ドラムの中心軸に対して直交する方向に
テーブルを移動させ、テーブル上に設けられた刃物を樹
脂チューブに当接させ、樹脂チューブを切断する。刃物
は、樹脂チューブを切断すべき長さに対応して同じ距離
だけ隔てられて設けられており、また、これに対応して
ドラムの円筒面上に刃物の先端を逃がすための溝が設け
られている。そのため、ドラム上に密着した樹脂チュー
ブを切断しても、刃物の先端でドラムの円筒面を傷つけ
ることがない。
【0007】切断樹脂チューブに位置決めマークを設
け、又は樹脂チューブに少なくとも2つの表面状態の異
なる部分を設け、これらの位置決めマーク又は表面状態
の異なる部分の境界線をセンサーにより検出することに
より、容易にドラム上での樹脂チューブの位置決めが行
われる。また、ドラムをその一方の端部近傍において所
定距離を隔てて少なくとも2ヵ所で回転自在に軸支する
ことにより、ドラムの回転における軸支されていない側
の振れが極めて小さくなり、樹脂チューブの切断面が傾
斜することはない。特に、樹脂チューブの切断面の全周
の最凸部と最凹部との差が0.2mm以下であれば、複
写機やレーザービームプリンター等の熱定着装置の構成
部品として用いた場合、蛇行防止用ストッパーと接触し
ながら長期間使用されても、チューブの破れ等によるト
ラブルを防止することができる。
【0008】
【実施例】本発明の樹脂チューブ切断装置及び切断方法
を、その好適な一実施例を示す図1及び図2を用いて説
明する。図1は本発明の樹脂チューブ切断装置の一実施
例の構成を示す斜視図であり、図2はその樹脂チューブ
切断装置を用いて樹脂チューブを切断している状態を示
す斜視図である。
【0009】図1において、ドラム10はその一方の端
部近傍において、軸受11により回転可能に略水平に軸
支されている。軸受11は所定距離を隔てて、例えば2
ヵ所でドラム10を軸支しており、ドラム10の回転に
おいて、ドラム10の軸支されていない側の端部におけ
る振れは極めて小さい。ドラム10の軸支されていない
側の端部は、樹脂チューブの嵌合がしやすいようにテー
パーが設けられている。ドラム10の円筒面には、樹脂
チューブを切断すべき長さに対応するように、同じ距離
だけ隔てて設けられた例えば2つの溝10a及び10b
が設けられている。さらに、ドラム10の中心軸上に設
けられた連通管10cと連通するように、ドラム10の
円筒面には少なくとも1つ(図1では4ヵ所を例示す
る)の開口10dが設けられている。連通管10cの軸
支されていない側の端部は塞がれており、軸支されてい
る側の端部は開放され、ロータリージョイント30及び
パイプ31を介して吸引機構32に連結されている。ま
た、ドラム10の軸支されている側の端部にはプーリー
12が設けられており、タイミングベルト14を介して
モーター15の回転軸に設けられた他のプーリー13に
連結されている。プーリー12及び13、タイミングベ
ルト14及びモーター15等で回転機構を構成する。
【0010】ドラム10の中心軸に対して直交する方向
には例えば2本の平行なレイル23が設けられており、
レイル23にはテーブル20が摺動可能に係合してい
る。また、テーブル20には送りねじ24及びモーター
25等で構成された駆動機構が連結されている。テーブ
ル20のテーブル面上には、刃物ホルダー22を介して
例えば2枚の刃物21a及び21bが取り付けられてい
る。2枚の刃物21a及び21bの取り付け間隔はドラ
ム10の円筒面に設けられた溝10aと10bとの間の
距離に対応し、樹脂チューブを切断すべき長さに等し
い。また、刃物21aと溝10a、刃物21bと溝10
bとがそれぞれ対向するように位置決めされている。ド
ラム10のテーブル20とは反対の側には、例えばレー
ザー光式の位置決めセンサー40が設けられ、ドラム1
0に装着された樹脂チューブが所定の位置に装着された
か否かを検出する。さらに、ドラム10の軸支されてい
ない側の端部の下方には、切断された破片等を排出する
ためのガイド50が設けられている。
【0011】次に、本発明の樹脂チューブ切断装置によ
り切断される樹脂チューブについて図3及び図4を用い
て説明する。図3において、樹脂チューブ1は、ポリイ
ミド樹脂等を主材料とする基材及びその表面に施された
カーボン等を含有する導電層等で構成された基体部分1
bと、基体部分1bの表面に施されたフッソ系樹脂によ
る樹脂コート層1a等で構成され、基体部分1bと樹脂
コート層1aとで表面状態、例えば摩擦係数、導電率
(絶縁率)、光の反射率等が異なる。従って、基体部分
1bと樹脂コート層1aとの境目に境界線1cが認識さ
れる。一般に、基体部分1bの表面の導電率の方を樹脂
コート層1aの導電率よりも高くすることが好ましい。
図4に示すように、樹脂チューブ1は複写機やレーザー
ビームプリンター等の熱定着装置の構成部品として使用
されるが、もしも樹脂チューブ1に静電気が帯電する
と、帯電した電荷により用紙5の上に現像されたトナー
が飛散したり、用紙5が樹脂チューブ1に吸引され熱定
着装置に巻き込まれる等のトラブルの原因となる。その
ため、樹脂チューブ1に帯電した電荷を放電させる必要
があるが、フッソ系樹脂による樹脂コート層1aは絶縁
率が極めて高いため、この部分にアース用のブラシを当
てても電荷はあまり放電されない。一方、基体部分1b
は樹脂コート層1aに較べると、絶縁率が低いため、基
体部分1bにアース用ブラシを当て、電荷を放電する。
すなわち、切断された樹脂チューブ1は、いずれか一方
の端部に所定幅で基体部分1bが露出していなければな
らない。そのため、本発明の樹脂チューブ切断装置で
は、被切断樹脂チューブ1をドラム10に嵌合させる
際、所定の位置にあることを検出するために位置決めセ
ンサー40を設けている。
【0012】次に、実際に樹脂チューブ1を切断してい
る状態を図2に示す。図2において、樹脂チューブ1の
境界線1cは位置決めセンサー40の正面にあり、レー
ザー光41は境界線1cの部分を照射している。実際に
切断している状態では、すでに位置決めが完了している
ため、レーザー光41は照射されない。図中、1d及び
1eはそれぞれ刃物21a及び21bにより切断された
切断面を示している。刃物21aと位置決めセンサー4
0とは、境界線1cから所定幅だけ基体部分1bを残す
べく、ドラム10の中心軸方向に所定幅に相当する距離
だけずれて設けられている。各刃物21a及び21b
と、図1に示したドラム10に設けられた溝10a及び
10bとはそれぞれ対向するように設けられているた
め、刃物21a及び21bを樹脂チューブ1に当接させ
樹脂チューブ1を切断している状態でも、刃物21a及
び21bの先端とドラム10の円筒面とは接触せず、ド
ラム10の円筒面を傷つけることはない。
【0013】次に、本発明の樹脂チューブの切断方法を
説明する。最初に、図1に示す状態で、ドラム10に例
えば図3に示した樹脂チューブ1を嵌合させる。この
時、吸引機構32はまだ作動していない。樹脂チューブ
1をドラム10の中心軸方向に若干の距離だけ往復さ
せ、樹脂チューブ1の境界線1cが位置決めセンサー4
0の正面にあることを検出する。例えば、位置決めセン
サー40から照射されたレーザー光41が樹脂チューブ
1の表面で反射され、その反射光の強度が急激に変化す
る位置を検出する。ドラム10に体する樹脂チューブ1
の位置決めが完了すると、吸引機構32を作動させ、樹
脂チューブ1とドラム10との間の空気を開口10d、
連通管10c、ロータリージョイント30、パイプ31
等を介して吸引する。すると、樹脂チューブ1の内周面
とドラム10の円筒面とが密着する。
【0014】吸引機構32により樹脂チューブ1をドラ
ム10に吸引した状態で、モーター15を作動させ、ド
ラム10と樹脂チューブ1を一体に、ドラム10の中心
軸の周りに回転させる。そして、モーター25を作動さ
せ、テーブル20を徐々にドラム10に方向に近づけ
る。すると、テーブル20に取り付けられた2枚の刃物
21a及び21bがドラム10上の樹脂チューブ1の表
面に当接する。さらにテーブル20が前進すると、それ
に伴って刃物21a及び21bの先端が樹脂チューブ1
に食い込み、樹脂チューブ1を切断する。なお、テーブ
ル20が所定距離を移動したことをリミットスイッチ等
(図示せず)により検出し、停止させることはいうまで
もない。樹脂チューブ1の切断完了後、モーター25を
逆転させ、テーブル20を後退させると共に、吸引機構
32及びモーター15の回転を停止し、切断操作を終了
する。切断された破片等はガイド50から所定の廃棄物
回収バケット等に回収される。
【0015】次に、所定の許容寸法誤差範囲内に切断さ
れた樹脂チューブ1の切断面1d及び1eにダイアルゲ
−ジ等を接触させ、切断面の凹凸を測定した。図1及び
図2に示す装置を用いて実際に切断とくにかち樹脂チュ
ーブの切断面の実測結果を表1に示す。なお、樹脂チュ
ーブ1の基準内径は30.5mmであり、チューブの厚
さは70μmである。また、ドラム10の基準外径は3
0mmであり、ドラム10の外径と樹脂チューブ1の内
径との間の基準寸法公差は0.25mmである。
【0016】
【表1】
【0017】表1から明らかなように、図2における切
断面1d及び1eのいずれの側を見ても、凹凸の最大値
は0.1mm以下であり、また切断位置によるばらつき
は極めて少ないことがわかる。切断された樹脂チューブ
を複写機やレーザービームプリンターの熱定着装置に用
いたところ、端面の凹凸が0.1mm以下であれば極め
て良好に作動した。また、端面の凹凸が0.2mm以下
であれば実用上問題ないことが確認された。
【0018】次に、ドラム10の外径と樹脂チューブ1
の内径との間の寸法公差と切断面の凹凸の関係を調査し
たところ、寸法公差が0.2〜0.25mmのサンプル
(良品)の場合、切断面の凹凸差は0.037mm程度
であった。一方、樹脂チューブ1の内径が最大(良品と
しての限界)の場合、寸法公差は0.5〜0.55mm
であり、切断面の凹凸差は0.08mm程度であった。
従って、上記内径30mmで厚さ70μm程度の樹脂チ
ューブの場合、寸法公差が0.2〜0.55mmの範囲
であれば、最適な切断を行うことができる。もし、この
範囲よりも寸法公差が小さいと、樹脂チューブ1をドラ
ム10に挿入する作業が困難になる。また、この範囲よ
りの寸法公差が大きいと、ドラム10への密着性が低下
し、樹脂チューブ1の表面に皺が入り、切断面の凹凸が
大きくなる。なお、本発明の樹脂チューブ切断装置は、
ドラム10や刃物21a、21b等を交換することによ
り、内径10mm程度から100mm程度までの樹脂チ
ューブを切断することが可能である。樹脂チューブはそ
の内径に応じて種々の厚さのものが考えられるが、一般
に寸法公差を0.05から1.0mm程度の範囲に選定
すれば、切断された樹脂チューブの切断面の凹凸は実用
上問題はない。
【0019】なお、上記実施例では、複写機やレーザー
ビームプリンターの熱定着装置に用いられる樹脂チュー
ブの切断を例にして説明したが、これに限定されるもの
ではなく、その他いかなる種類の樹脂チューブの切断に
も応用することができることはいうまでもない。また、
上記実施例では樹脂チューブの表面上対の異なる2つの
部分の境界線を位置決めセンサー40により検出する例
を示したが、樹脂チューブの表面状態が均一である場合
や、表面状態の差があまりない場合は樹脂チューブの表
面に位置決めマークを設け、位置決めセンサー40によ
りこのマークを検出するように構成しても同様の効果が
得られる。また、上記実施例ではドラムに設けられた溝
及び刃物の数をそれぞれ2組設けた例を示したが、溝及
び刃物を少なくとも1組設けておけば、長尺の被切断樹
脂チューブを切断するごとに順にドラム10の中心軸方
向に給送するように構成すれば、所定長さの樹脂チュー
ブを連続的に製造することが可能である。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、被切断
樹脂チューブの内径よりも所定の寸法公差分だけ小さい
外径を有するドラムの円筒面に被切断チューブを嵌合さ
せ、円筒面に設けられた開口を介して被切断樹脂チュー
ブの内周面を負圧により吸引し、この状態でドラムを回
転させ、ドラムの中心軸に対して直交する方向に刃物を
移動させ、樹脂チューブを切断するように構成したの
で、切断中樹脂チューブはドラムに強固に保持され、ほ
とんど自然状態からは変形しない。そのため、樹脂チュ
ーブの切断面はその円筒面に対して垂直となり、傾斜す
ることはない。また、刃物は樹脂チューブを切断すべき
長さに対応して同じ距離だけ隔てられて設けられてお
り、これに対応してドラムの円筒面上に刃物の先端を逃
がすための溝が設けられている。そのため、ドラム上に
密着した樹脂チューブを切断しても、刃物の先端でドラ
ムの円筒面を傷つけることはない。さらに、切断樹脂チ
ューブに位置決めマークを設け、又は樹脂チューブに少
なくとも2つの表面状態の異なる部分を設け、これらの
位置決めマーク又は表面状態の異なる部分の境界線をセ
ンサーにより検出することにより、容易にドラム上での
樹脂チューブの位置決めが行うことができる。また、ド
ラムをその一方の端部近傍において所定距離を隔てて少
なくとも2ヵ所で回転自在に軸支することにより、ドラ
ムの回転における軸支されていない側の振れが極めて小
さくなり、樹脂チューブの切断面が傾斜することはな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂チューブ切断装置及び切断方法の
一実施例の構成を示す斜視図
【図2】図1に示した装置により樹脂チューブを切断し
ている状態を示す斜視図
【図3】本発明の樹脂チューブ切断装置により切断され
る樹脂チューブの構成を示す斜視図
【図4】複写機又はレーザービームプリンターの熱定着
装置の構成を示す側面図
【符号の説明】
1 :樹脂チューブ 2 :発熱素子 3 :プーリー 4 :紙送りローラー 5 :用紙 10 :ドラム 10a:溝 10b:溝 10c:連通管 10d:開口 11 :軸受 12 :プーリー 13 :プーリー 14 :タイミングベルト 15 :モーター 20 :テーブル 21a:刃物 21b:刃物 22 :刃物ホルダー 23 :レイル 24 :送りねじ 25 :モーター 30 :ロータリージョイント 31 :パイプ 32 :吸引機構 40 :位置決めセンサー 50 :ガイド

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒面に略垂直に刃物を当て、所定の許
    容寸法誤差範囲内の長さに切断された樹脂チューブであ
    って、切断面の全周の最凸部と最凹部との差が0.2m
    m以下である樹脂チューブ。
  2. 【請求項2】 前記円筒面は少なくとも2つの層で形成
    され、内側層はポリイミド基材層であり、外側層はフッ
    ソ系樹脂層である請求項1記載の樹脂チューブ。
  3. 【請求項3】 前記ポリイミド基材層の外側に少なくと
    も2つの層が形成され、少なくとも1つの層は導電性を
    有し、他の少なくとも1つの層は前記導電層よりも導電
    性が低い請求項2記載の樹脂チューブ。
  4. 【請求項4】 被切断樹脂チューブの内径よりも所定の
    寸法公差分だけ小さい外径の円筒面と、前記円筒面に設
    けられ前記被切断樹脂チューブの内周面を負圧により吸
    引するための少なくとも1つの開口と、前記開口と連通
    する前記円筒面の中心軸上に設けられた連通管と、前記
    被切断樹脂チューブを切断すべき長さに対応する距離を
    隔てて前記円筒面に前記中心軸に直交する方向に設けら
    れた1又は2以上の溝とを有するドラムと、 前記ドラムをその一方の端部近傍において回転自在に軸
    支する軸受と、 前記ドラムを前記中心軸の周りに所定方向に回転させる
    回転機構と、 前記ドラムの前記軸受側の端部において、前記ドラムの
    連通管に接続され、前記開口から空気を吸引するための
    吸引機構と、 前記ドラムの中心軸に対して直交する方向に往復運動可
    能なテーブルと、 前記テーブル上において、前記溝に対向するように設け
    られた、前記溝と同数の刃物と、 前記テーブルを往復運動するように駆動する駆動機構と
    を具備する樹脂チューブ切断装置。
  5. 【請求項5】 前記所定の寸法公差は0.05mmから
    1.0mmの範囲内である請求項4記載の樹脂チューブ
    切断装置。
  6. 【請求項6】 前記軸受は、前記ドラムの一方の端部近
    傍において、所定距離を隔てて少なくとも2ヵ所で回転
    自在に軸支する請求項4又は5記載の樹脂チューブ切断
    装置。
  7. 【請求項7】 前記溝及び刃物は少なくとも2つ以上設
    けられており、前記溝及び刃物はそれぞれ切断されるべ
    き樹脂チューブの長さに対応した距離だけ隔てて設けら
    れている請求項4から6のいずれかに記載の樹脂チュー
    ブ切断装置。
  8. 【請求項8】 前記ドラムに嵌合された被切断樹脂チュ
    ーブの円筒表面上の少なくとも一点の表面状態の変化を
    検出するためのセンサーを具備する請求項4から7のい
    ずれかに記載の樹脂チューブ切断装置。
  9. 【請求項9】 前記被切断樹脂チューブは位置決めマー
    クを有し、前記センサーは前記マークが所定の位置にあ
    ることを検出する請求項8記載の樹脂チューブ切断装
    置。
  10. 【請求項10】 前記被切断樹脂チューブは少なくとも
    2つの表面状態の異なる部分を有し、前記センサーは前
    記表面状態の異なる部分の境界線が所定の位置にあるこ
    とを検出する請求項8記載の樹脂チューブ切断装置。
  11. 【請求項11】 被切断樹脂チューブをその内径よりも
    所定の寸法公差分だけ小さい外径の円筒面を有するドラ
    ムに嵌合させ、前記円筒面に設けた開口から前記ドラム
    の内部に空気を吸引し被切断チューブを前記ドラムに密
    着させ、前記ドラムと前記被切断チューブを一体に前記
    ドラムの中心軸の周りに回転させた状態で前記ドラムの
    中心軸に直交する方向から刃物を前記被切断チューブに
    当接させ、前記被切断チューブの端面をその円筒面に対
    して垂直に切断する樹脂チューブの切断方法。
  12. 【請求項12】 前記所定の寸法公差は0.05mmか
    ら1.0mmの範囲内である請求項11記載の樹脂チュ
    ーブの切断方法。
  13. 【請求項13】 刃物を少なくとも2つ以上用い、切断
    されるべき樹脂チューブの長さに対応した距離だけ隔て
    て前記樹脂チューブに当接させることを特徴とする請求
    項11又は12記載の樹脂チューブの切断方法。
  14. 【請求項14】 前記被切断チューブの表面に位置決め
    マークを設け、前記位置決めマークを基準として所定の
    位置に前記刃物を当接させることを特徴とする請求項1
    1から13のいずれかに記載の樹脂チューブの切断方
    法。
  15. 【請求項15】 前記被切断チューブは少なくとも2つ
    の表面状態の異なる部分を有し、前記表面状態の異なる
    部分の境界線を基準として前記刃物を当接させることを
    特徴とする請求項11から14のいずれかに記載の樹脂
    チューブの切断方法。
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