JPH07164119A - 連続鋳造鋳型内溶鋼の攪拌方法 - Google Patents
連続鋳造鋳型内溶鋼の攪拌方法Info
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- JPH07164119A JPH07164119A JP20155894A JP20155894A JPH07164119A JP H07164119 A JPH07164119 A JP H07164119A JP 20155894 A JP20155894 A JP 20155894A JP 20155894 A JP20155894 A JP 20155894A JP H07164119 A JPH07164119 A JP H07164119A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、鋼の連続鋳造において鋳型内溶鋼
を攪拌して、気泡捕捉や介在物による表面疵を防止する
溶鋼の攪拌方法を提供する。 【構成】 連続鋳造鋳型1内で、移動磁界が水平方向に
移動するように電磁攪拌用コイル4を設置し、移動磁界
の方向を0.5sec以上15sec以下の時間間隔で
反転するように印加して、凝固シェル11界面近傍の溶
鋼に水平方向に反転する25cm/sec以上の流れを
付与せしめて溶鋼を攪拌し、また上記移動磁界の反転前
に0.5〜10secの間移動磁界の印加を停止する鋳
型内溶鋼の攪拌方法である。 【効果】 凝固を均一にすることによって割れの発生を
防止し、表層部での介在物の捕捉を防止することによっ
て、表面疵を低減することが可能となる。
を攪拌して、気泡捕捉や介在物による表面疵を防止する
溶鋼の攪拌方法を提供する。 【構成】 連続鋳造鋳型1内で、移動磁界が水平方向に
移動するように電磁攪拌用コイル4を設置し、移動磁界
の方向を0.5sec以上15sec以下の時間間隔で
反転するように印加して、凝固シェル11界面近傍の溶
鋼に水平方向に反転する25cm/sec以上の流れを
付与せしめて溶鋼を攪拌し、また上記移動磁界の反転前
に0.5〜10secの間移動磁界の印加を停止する鋳
型内溶鋼の攪拌方法である。 【効果】 凝固を均一にすることによって割れの発生を
防止し、表層部での介在物の捕捉を防止することによっ
て、表面疵を低減することが可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼の連続鋳造において
鋳型内で気泡捕捉や介在物による表面疵を防止する溶鋼
の攪拌方法に関する。
鋳型内で気泡捕捉や介在物による表面疵を防止する溶鋼
の攪拌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造においては、通常図2に示すよ
うに、一般に短辺方向に向いた2個の吐出口3を有する
浸漬ノズル2を鋳型1中央部に配置して溶鋼を鋳型1内
へ注入しており、この吐出流6は、短辺に衝突して上昇
流8と下降流7に分岐する。ここでメニスカス5の近傍
では、両側の短辺側からノズル2側へ向かう反転流9が
生成される。
うに、一般に短辺方向に向いた2個の吐出口3を有する
浸漬ノズル2を鋳型1中央部に配置して溶鋼を鋳型1内
へ注入しており、この吐出流6は、短辺に衝突して上昇
流8と下降流7に分岐する。ここでメニスカス5の近傍
では、両側の短辺側からノズル2側へ向かう反転流9が
生成される。
【0003】このようなメニスカス近傍の反転流9があ
ることによって、流れによる介在物や気泡の洗浄効果が
得られており、表層での介在物や気泡の捕捉による表面
疵の発生を抑制しているが、幅中央部ではメニスカス近
傍の反転流9が遅くなり、洗浄効果が得られずに介在物
や気泡の捕捉が起こり、表面疵が発生するとともに、凝
固シェル11の不均一が大きくなり、この部分で縦割れ
の発生が起こり易くなっている。
ることによって、流れによる介在物や気泡の洗浄効果が
得られており、表層での介在物や気泡の捕捉による表面
疵の発生を抑制しているが、幅中央部ではメニスカス近
傍の反転流9が遅くなり、洗浄効果が得られずに介在物
や気泡の捕捉が起こり、表面疵が発生するとともに、凝
固シェル11の不均一が大きくなり、この部分で縦割れ
の発生が起こり易くなっている。
【0004】このような問題を解決するために、特開平
1−228645号公報に示されているような、鋳型長
辺側に設置した電磁攪拌装置により、メニスカス近傍の
鋳型内溶鋼を凝固シェルの内周面に沿って水平方向に回
転する流れを生じさせることによって凝固シェル成長の
均一化を図り、鋳片の縦割れを防止しようとしている。
またこのような攪拌によって、介在物の洗浄効果を得て
いる。これらの効果は流速が速くなるほど大きくなる。
1−228645号公報に示されているような、鋳型長
辺側に設置した電磁攪拌装置により、メニスカス近傍の
鋳型内溶鋼を凝固シェルの内周面に沿って水平方向に回
転する流れを生じさせることによって凝固シェル成長の
均一化を図り、鋳片の縦割れを防止しようとしている。
またこのような攪拌によって、介在物の洗浄効果を得て
いる。これらの効果は流速が速くなるほど大きくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法では、図3
に示すように電磁攪拌装置4によって凝固シェルの内周
面に沿って水平方向に回転する強制流れを与えると、鋳
型内の溶鋼流は、浸漬ノズルからの吐出流によるノズル
向きの反転流と電磁攪拌による回転流が重ね合わされた
攪拌流10となる。
に示すように電磁攪拌装置4によって凝固シェルの内周
面に沿って水平方向に回転する強制流れを与えると、鋳
型内の溶鋼流は、浸漬ノズルからの吐出流によるノズル
向きの反転流と電磁攪拌による回転流が重ね合わされた
攪拌流10となる。
【0006】鋳造速度が低く浸漬ノズル吐出流の流速が
小さい場合、吐出流によるメニスカス近傍のノズル向き
の反転流は弱いのでその影響は無視でき、メニスカスで
の流れは電磁攪拌によって生じる回転流のみとなる。ま
たは、吐出流による流れに較べて攪拌流10が強い場合
にも、吐出流の影響は無視できる。
小さい場合、吐出流によるメニスカス近傍のノズル向き
の反転流は弱いのでその影響は無視でき、メニスカスで
の流れは電磁攪拌によって生じる回転流のみとなる。ま
たは、吐出流による流れに較べて攪拌流10が強い場合
にも、吐出流の影響は無視できる。
【0007】この場合、電磁攪拌による強制流は鋳型内
壁に沿って流れ、鋳型長辺に沿った流れは鋳型短辺に衝
突して向きを変えるが、電磁攪拌による強制流が強くな
ると鋳型短辺に衝突する際に溶鋼表面に乱れを生じ、溶
鋼表面の流速が25cm/sec以上になるとパウダー
の巻き込みが生じる。
壁に沿って流れ、鋳型長辺に沿った流れは鋳型短辺に衝
突して向きを変えるが、電磁攪拌による強制流が強くな
ると鋳型短辺に衝突する際に溶鋼表面に乱れを生じ、溶
鋼表面の流速が25cm/sec以上になるとパウダー
の巻き込みが生じる。
【0008】一方鋳造速度が高くなると、浸漬ノズル吐
出流の流速が大きくなり、吐出流によるメニスカス近傍
のノズル向きの反転流は無視できず、相対する2つの鋳
型長辺の浸漬ノズルを挟んで、反対側に吐出流による流
れと回転流の向きが同方向になる場所と逆方向になる場
所が発生する。
出流の流速が大きくなり、吐出流によるメニスカス近傍
のノズル向きの反転流は無視できず、相対する2つの鋳
型長辺の浸漬ノズルを挟んで、反対側に吐出流による流
れと回転流の向きが同方向になる場所と逆方向になる場
所が発生する。
【0009】両者の向きが同方向の場合には流れは加速
されるが、逆方向の場合には減衰され、目的達成のため
に必要とする流速が得られず、気泡発生や表面疵,縦割
れ等の欠陥が完全にはなくならない。
されるが、逆方向の場合には減衰され、目的達成のため
に必要とする流速が得られず、気泡発生や表面疵,縦割
れ等の欠陥が完全にはなくならない。
【0010】このような吐出流の反転流による減衰に打
ち勝つだけの回転流を与えるためには、大きな攪拌力が
必要となり、設備費やエネルギー費が高くなるととも
に、攪拌力を強くすると凝固シェルの均一化や介在物の
洗浄効果は大きくなるが、流速が25cm/secを越
えると、モールド湯面上のパウダーを巻き込み,製品欠
陥が発生することになる。
ち勝つだけの回転流を与えるためには、大きな攪拌力が
必要となり、設備費やエネルギー費が高くなるととも
に、攪拌力を強くすると凝固シェルの均一化や介在物の
洗浄効果は大きくなるが、流速が25cm/secを越
えると、モールド湯面上のパウダーを巻き込み,製品欠
陥が発生することになる。
【0011】本発明は上記課題を解決し、鋳型内で移動
磁界を反転させながら印加することにより鋳片欠陥の低
減を図る鋳型内溶鋼の攪拌方法を提供する。
磁界を反転させながら印加することにより鋳片欠陥の低
減を図る鋳型内溶鋼の攪拌方法を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、連続鋳造鋳型に浸漬ノズルより溶鋼を注入して鋳
造するにあたり、前記鋳型内で移動磁界が水平方向に移
動するように電磁攪拌用コイルを設置し、移動磁界の進
行方向を0.5sec以上15sec以下の時間間隔で
反転するように印加して、凝固シェル界面近傍の溶鋼に
水平方向に反転する25cm/sec以上の流れを付与
せしめることを特徴とする連続鋳造鋳型内溶鋼の攪拌方
法である。
明は、連続鋳造鋳型に浸漬ノズルより溶鋼を注入して鋳
造するにあたり、前記鋳型内で移動磁界が水平方向に移
動するように電磁攪拌用コイルを設置し、移動磁界の進
行方向を0.5sec以上15sec以下の時間間隔で
反転するように印加して、凝固シェル界面近傍の溶鋼に
水平方向に反転する25cm/sec以上の流れを付与
せしめることを特徴とする連続鋳造鋳型内溶鋼の攪拌方
法である。
【0013】また移動磁界を反転させる前に、0.5〜
10secの間移動磁界の印加を停止することを特徴と
する上記の連続鋳造鋳型内溶鋼の攪拌方法である。
10secの間移動磁界の印加を停止することを特徴と
する上記の連続鋳造鋳型内溶鋼の攪拌方法である。
【0014】
【作用】発明者は種々の実験検討を行った結果、溶鋼に
連続して流動を与えるのではなく、間欠的に反転流動を
与えることにより、メニスカス近傍での気泡生成の防止
や介在物の捕捉防止,溶鋼温度の均一化や縦割れの防止
が可能であることを見出した。気泡や介在物は流動がな
くなると付着するが、一旦付着しても凝固が進行する前
に流動を与えて洗い流してやることによって捕捉の防止
が図られる。
連続して流動を与えるのではなく、間欠的に反転流動を
与えることにより、メニスカス近傍での気泡生成の防止
や介在物の捕捉防止,溶鋼温度の均一化や縦割れの防止
が可能であることを見出した。気泡や介在物は流動がな
くなると付着するが、一旦付着しても凝固が進行する前
に流動を与えて洗い流してやることによって捕捉の防止
が図られる。
【0015】また凝固シェルは流動がなくなると不均一
成長になるが、ある時間間隔で反転流動を与えてシェル
の不均一成長を短い時間で解消させ、鋳造方向にシェル
の不均一成長を分断することによって、割れにまで達す
ることを防止できる。この場合流速は大きい程効果があ
り、25cm/sec以上の流速でも短い周期で反転さ
せることによって溶鋼表面の乱れを小さくすることがで
き、パウダーの巻き込みを防止できる。
成長になるが、ある時間間隔で反転流動を与えてシェル
の不均一成長を短い時間で解消させ、鋳造方向にシェル
の不均一成長を分断することによって、割れにまで達す
ることを防止できる。この場合流速は大きい程効果があ
り、25cm/sec以上の流速でも短い周期で反転さ
せることによって溶鋼表面の乱れを小さくすることがで
き、パウダーの巻き込みを防止できる。
【0016】溶鋼に流動を与える手段として移動磁界を
印加するが、流動には慣性力が働くために、移動磁界の
向きを反転させてもすぐには流動の向きは変わらずに、
反転する前の向きの流れと反転した移動磁界によって生
じた反対方向の流れとが衝突して流れに乱れが生じて、
与える流速が大きくなるとパウダーの巻き込みが生じる
場合がある。
印加するが、流動には慣性力が働くために、移動磁界の
向きを反転させてもすぐには流動の向きは変わらずに、
反転する前の向きの流れと反転した移動磁界によって生
じた反対方向の流れとが衝突して流れに乱れが生じて、
与える流速が大きくなるとパウダーの巻き込みが生じる
場合がある。
【0017】そこで図4に示すように、移動磁界を反転
する前に移動磁界を印加しない時間を入れ、反転前の流
れが減衰した時点で反転流を生じさせることで流れの乱
れを防ぎ、パウダーの巻き込みを防止することが可能で
ある。
する前に移動磁界を印加しない時間を入れ、反転前の流
れが減衰した時点で反転流を生じさせることで流れの乱
れを防ぎ、パウダーの巻き込みを防止することが可能で
ある。
【0018】以下本発明の数値限定について、詳細に説
明する。
明する。
【0019】流速の下限を25cm/secとしたの
は、この値未満の流速では、凝固シェルの均一化が不十
分で割れ発生防止効果が低い。一方上限は、流速がある
程度以上速くなると効果が飽和してくるので改善代は小
さく、実用的には100cm/sec程度が好ましい。
は、この値未満の流速では、凝固シェルの均一化が不十
分で割れ発生防止効果が低い。一方上限は、流速がある
程度以上速くなると効果が飽和してくるので改善代は小
さく、実用的には100cm/sec程度が好ましい。
【0020】また、鋳型に設けた電磁攪拌装置に電流を
通電してから溶鋼が流動開始するまでにタイムラグが生
じるため、周期的反転間隔が0.5sec未満の場合に
は周期が短かすぎ、25cm/sec以上の流動が得ら
れない。一方15sec超になると、溶鋼表面の乱れが
増大しパウダーの巻き込みが起き、鋳片品質が低下す
る。
通電してから溶鋼が流動開始するまでにタイムラグが生
じるため、周期的反転間隔が0.5sec未満の場合に
は周期が短かすぎ、25cm/sec以上の流動が得ら
れない。一方15sec超になると、溶鋼表面の乱れが
増大しパウダーの巻き込みが起き、鋳片品質が低下す
る。
【0021】間欠的な流動の付与方法としては、電磁攪
拌装置を用いて移動磁場の移動方向を逆転させる方法が
有効である。すなわち移動磁界を生成させる電流の向き
を時間毎に反転させる。または3相交流の場合には、相
順を時間間隔で切り替えることによって移動磁界の向き
を逆転することが可能となる。
拌装置を用いて移動磁場の移動方向を逆転させる方法が
有効である。すなわち移動磁界を生成させる電流の向き
を時間毎に反転させる。または3相交流の場合には、相
順を時間間隔で切り替えることによって移動磁界の向き
を逆転することが可能となる。
【0022】移動磁界を反転させる前に移動磁界の印加
を停止させる場合には、停止時間は慣性による流れが減
衰してしまう時間以上取ることが望ましく、0.5se
c未満では流れが完全に減衰してしまわない。また10
sec超では、凝固シェルの成長が進んでしまい、流動
を与えても凝固不均一の解消や介在物の洗浄効果が得ら
れない。
を停止させる場合には、停止時間は慣性による流れが減
衰してしまう時間以上取ることが望ましく、0.5se
c未満では流れが完全に減衰してしまわない。また10
sec超では、凝固シェルの成長が進んでしまい、流動
を与えても凝固不均一の解消や介在物の洗浄効果が得ら
れない。
【0023】
【実施例】実施例として、C:0.05%の低炭素鋼,
およびC:0.13%の中炭素鋼の溶鋼を、下向き30
°で70mm径の吐出孔を有する浸漬ノズルを介して鋳
造速度1.8m/minで、幅1500mm,厚み24
5mmで鋳造した。
およびC:0.13%の中炭素鋼の溶鋼を、下向き30
°で70mm径の吐出孔を有する浸漬ノズルを介して鋳
造速度1.8m/minで、幅1500mm,厚み24
5mmで鋳造した。
【0024】図1に示すように、メニスカスから深さ3
00mmまでの鋳型1内に電磁攪拌用のコイル4を設置
し、凝固界面の溶鋼流速が25cm/sec以上になる
ようにし、コイル4に流す電流の向きを電源装置で切り
替えることによって、移動磁界による攪拌流10の向き
を0.5sec以上,15sec以下の周期で反転させ
た。この際、移動磁界の反転前に0.5sec以上10
sec以下の時間、印加を停止させることを、表1に示
す実施例11,12では行った。
00mmまでの鋳型1内に電磁攪拌用のコイル4を設置
し、凝固界面の溶鋼流速が25cm/sec以上になる
ようにし、コイル4に流す電流の向きを電源装置で切り
替えることによって、移動磁界による攪拌流10の向き
を0.5sec以上,15sec以下の周期で反転させ
た。この際、移動磁界の反転前に0.5sec以上10
sec以下の時間、印加を停止させることを、表1に示
す実施例11,12では行った。
【0025】鋳造後鋳片表面を目視観察し、割れの長さ
の測定,および鋳片を常法にて熱延,冷延した後の冷延
板の表面観察を行って、表面疵の発生個数を調査した。
また鋳片ではスライム法による鋳片内介在物量の測定を
行った。
の測定,および鋳片を常法にて熱延,冷延した後の冷延
板の表面観察を行って、表面疵の発生個数を調査した。
また鋳片ではスライム法による鋳片内介在物量の測定を
行った。
【0026】表1に結果を示す様に、後述する比較例に
較べて鋳片表面の割れ,冷延板の表面疵ともに発生率が
減少した。またスライム法による調査によっても、鋳片
内にはパウダー巻き込み起因の介在物も増加していなか
った。
較べて鋳片表面の割れ,冷延板の表面疵ともに発生率が
減少した。またスライム法による調査によっても、鋳片
内にはパウダー巻き込み起因の介在物も増加していなか
った。
【0027】比較例1として、C:0.05%の低炭素
鋼,およびC:0.13%の中炭素鋼の溶鋼を、下向き
30°で70mm径の吐出孔を有する浸漬ノズルを介し
て鋳造速度1.8m/minで、幅1500mm,厚み
245mmで鋳造した。
鋼,およびC:0.13%の中炭素鋼の溶鋼を、下向き
30°で70mm径の吐出孔を有する浸漬ノズルを介し
て鋳造速度1.8m/minで、幅1500mm,厚み
245mmで鋳造した。
【0028】前記図1に示すように、メニスカスから深
さ300mmまでの鋳型1内に電磁攪拌用のコイル4を
設置し、凝固界面の溶鋼流速が25cm/sec以上に
なるようにし、コイル4に流す電流の向きを電源装置で
切り替えて移動磁界の向きを0.5sec未満または1
5sec超の周期で反転させた。
さ300mmまでの鋳型1内に電磁攪拌用のコイル4を
設置し、凝固界面の溶鋼流速が25cm/sec以上に
なるようにし、コイル4に流す電流の向きを電源装置で
切り替えて移動磁界の向きを0.5sec未満または1
5sec超の周期で反転させた。
【0029】鋳造後鋳片表面を目視観察し、割れの長さ
の測定,および鋳片を熱延,冷延した後の冷延板の表面
観察を行って、表面疵の発生個数を調査した。また鋳片
ではスライム法による鋳片内介在物量の測定を行った。
の測定,および鋳片を熱延,冷延した後の冷延板の表面
観察を行って、表面疵の発生個数を調査した。また鋳片
ではスライム法による鋳片内介在物量の測定を行った。
【0030】表2に結果を示すように、反転周期が0.
5sec以下では鋳片表面の割れ,冷延板の表面疵とも
に発生した。また反転周期が15sec以上の場合に
は、スライム法による調査で鋳片内にパウダー巻き込み
起因の介在物が検出された。
5sec以下では鋳片表面の割れ,冷延板の表面疵とも
に発生した。また反転周期が15sec以上の場合に
は、スライム法による調査で鋳片内にパウダー巻き込み
起因の介在物が検出された。
【0031】比較例2として、C:0.05%の低炭素
鋼,およびC:0.13%の中炭素鋼の溶鋼を、下向き
30°で70mm径の吐出孔を有する浸漬ノズルを介し
て鋳造速度1.8m/minで、幅1500mm、厚み
245mmで鋳造した。
鋼,およびC:0.13%の中炭素鋼の溶鋼を、下向き
30°で70mm径の吐出孔を有する浸漬ノズルを介し
て鋳造速度1.8m/minで、幅1500mm、厚み
245mmで鋳造した。
【0032】前記図1に示すように、メニスカスから深
さ300mmまでの鋳型1内に電磁攪拌用のコイル4を
設置し、凝固界面の溶鋼流速が25cm/sec未満に
なるようにし、コイル4に流す電流の向きを電源装置で
切り替えて移動磁界の向きを0.5sec以上15se
c以下の周期で反転させた。
さ300mmまでの鋳型1内に電磁攪拌用のコイル4を
設置し、凝固界面の溶鋼流速が25cm/sec未満に
なるようにし、コイル4に流す電流の向きを電源装置で
切り替えて移動磁界の向きを0.5sec以上15se
c以下の周期で反転させた。
【0033】鋳造後鋳片表面を目視観察し、割れの長さ
の測定,および鋳片を熱延,冷延した後の冷延板の表面
観察を行って、表面疵の発生個数を調査した。また鋳片
ではスライム法による鋳片内介在物量の測定を行った。
の測定,および鋳片を熱延,冷延した後の冷延板の表面
観察を行って、表面疵の発生個数を調査した。また鋳片
ではスライム法による鋳片内介在物量の測定を行った。
【0034】表2に結果を示すように、25cm/se
c未満では鋳片表面の割れ,冷延板の表面疵ともに発生
した。ただしスライム法による調査で、鋳片内にパウダ
ー巻き込み起因の介在物は検出されなかった。
c未満では鋳片表面の割れ,冷延板の表面疵ともに発生
した。ただしスライム法による調査で、鋳片内にパウダ
ー巻き込み起因の介在物は検出されなかった。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、鋳
型内で水平方向に磁界が移動するように電磁攪拌用コイ
ルを設置し、移動磁界の進行方向を一定時間間隔で反転
するように印加し、凝固シェル界面近傍の溶鋼に25c
m/sec以上の流れを付与することにより、幅中央部
での気泡捕捉や介在物による表面疵の発生が防止され、
かつ凝固シェルの不均一な生成も解消されて縦割れを防
止することができ、品質の優れた鋳片を製造することが
できるとともに、少ない設備費やエネルギー費で攪拌流
を得ることが可能となり、設備費,運転費の低減を図り
得る。
型内で水平方向に磁界が移動するように電磁攪拌用コイ
ルを設置し、移動磁界の進行方向を一定時間間隔で反転
するように印加し、凝固シェル界面近傍の溶鋼に25c
m/sec以上の流れを付与することにより、幅中央部
での気泡捕捉や介在物による表面疵の発生が防止され、
かつ凝固シェルの不均一な生成も解消されて縦割れを防
止することができ、品質の優れた鋳片を製造することが
できるとともに、少ない設備費やエネルギー費で攪拌流
を得ることが可能となり、設備費,運転費の低減を図り
得る。
【図1】本発明を実施する連続鋳造鋳型の一例を示す略
側断面図である。
側断面図である。
【図2】電磁攪拌を行わない従来の鋳型内における溶鋼
の流動状況を説明する略側断面図である。
の流動状況を説明する略側断面図である。
【図3】電磁攪拌装置を備えた従来の連続鋳造における
溶鋼の流動状況を説明する略側断面図である。
溶鋼の流動状況を説明する略側断面図である。
【図4】移動磁界の反転前に磁界の印加を停止した場合
の磁界の時間変化の一例を示す図面である。
の磁界の時間変化の一例を示す図面である。
1 鋳型 2 浸漬ノズル 3 吐出口 4 コイル(電磁
攪拌装置) 5 メニスカス 6 吐出流 7 下降流 8 上昇流 9 反転流 10 攪拌流 11 凝固シェル
攪拌装置) 5 メニスカス 6 吐出流 7 下降流 8 上昇流 9 反転流 10 攪拌流 11 凝固シェル
Claims (2)
- 【請求項1】 連続鋳造鋳型に浸漬ノズルより溶鋼を注
入して鋳造するにあたり、前記鋳型内で移動磁界が水平
方向に移動するように電磁攪拌用コイルを設置し、移動
磁界の進行方向を0.5sec以上15sec以下の時
間間隔で反転するように印加して、凝固シェル界面近傍
の溶鋼に水平方向に反転する25cm/sec以上の流
れを付与せしめることを特徴とする連続鋳造鋳型内溶鋼
の攪拌方法。 - 【請求項2】 移動磁界を反転させる前に、0.5〜1
0secの間移動磁界の印加を停止することを特徴とす
る請求項1記載の連続鋳造鋳型内溶鋼の攪拌方法。
Priority Applications (1)
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