JPH07163576A - 巾着縫合用の内視鏡外科器具及びステープル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組織に巾着縫合糸を固定する手段を提供す
る。 【構成】 ステープル体は、ステープル体と巾着縫合糸
とを組織に固定するために組織内に差し込まれたときに
重なった状態に変形し得る１対の脚を持つ。或いは、ス
テープル体は、脚を組織に固定するための返りのある端
部を有する２個又はそれ以上の脚を持つ。巾着縫合糸を
固定するため、多数のステープルが組織の管状部分の外
周の周りに置かれ、ステープルのループを通して巾着縫
合糸がかけられ、そして巾着縫合糸を組織に適用するた
めにステープルが組織内に駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一般に人の組織に巾着
縫合を施すための外科器具及びステープルに関し、特に
多数のステープルにより人の組織に巾着縫合糸を固定す
る外科器具及び方法に関する。更に本発明は、巾着縫合
糸を人の組織に固定する外科用ステープルステープル体
であって巾着縫合糸に摺動可能に取り付けられたステー
プル体に関する。

【０００２】本発明は、別の態様においては、内視鏡装
置及び方法に関し、特に多数のステープルにより身体組
織に巾着縫合糸を適用する内視鏡式外科器具及び方法に
関する。

【０００３】

【従来技術の説明】従来技術においては、組織の管状部
分、例えば腸管組織を閉鎖するために、円形の縫合器具
により端部と端部との吻合を行う前に巾着縫合糸を使用
することが知られている。巾着縫合糸は外科医により使
用される外科針に取り付けられ、組織の管状部分の周囲
を回って巾着縫合糸が手で縫われる。巾着縫合糸が組織
に取り付けられた後に、組織とともに縫い目を締めて引
くように巾着縫合糸の端部が引かれる。次いで、巾着縫
合糸が組織の管状部分の周りに巻き付けられ締められ
る。巾着縫合糸を手で縫合している際の、組織内におけ
る巾着縫合糸の均一な貫入は困難である。また、長さが
一様でありかつ均等な間隔の縫い目を得ることも困難で
ある。その結果、巾着縫合糸の端部を引いたときに縫い
目の幾つかが組織を破って離れることがあり得る。

【０００４】従来技術において、縫合すべき組織を間に
つかむために歯の設けられた１対の鋸歯状組織把持用ジ
ョーを備えた巾着縫合器具が知られている。かかる器具
は組織に通される縫合糸に取り付けられた針を受け入れ
るために各ジョーの歯を通って伸びる針通路を備える。
使用の際は、縫合すべき組織がジョーの間に把持され、
針が手で両方のジョーの針通路に通され、組織を通して
縫合糸を通す。その後、ジョーが開かれ、巾着縫合糸が
組織を引くように締められ巻き付けられる。組織はジョ
ーの間に一様に寄せられないかもしれないので、組織内
への針と糸との均一な貫入を得ることが難しい場合があ
る。そこで、巾着縫合糸の端部が組織を一緒に寄せるよ
うに引かれたとき、巾着縫合糸により形成された縫い目
の少なくも幾つかが組織を破って組織から離れようとす
る傾向がある。更に、幾つかの縫い目が組織の管状部分
の両方の壁を通って伸び、その結果、組織と一緒に引く
ように巾着縫合糸の端部が引かれたときに組織が一緒に
均一に引かれないことがあり得る。

【０００５】従来技術においては、人の組織に巾着縫合
糸を適用するために多数のステープルを用いた巾着縫合
器具の提供が提案された。ステープルと巾着縫合糸を組
織に適用するためにアンビル式器具とアンビルなしの器
具の両者が提案された。

【０００６】例えば、米国特許第４７４９１１４号は、
組織の管状部分における挿入用の多数のアンビルを有す
るアンビルキャリヤー及びアンビルキャリヤーの両側に
置かれた１対のステープルカートリッジを備えた巾着縫
合糸適用具を開示する。各カートリッジは１列のステー
プル及びステープルの各列を横切って伸びる巾着縫合糸
を持つ。この適用具は１対のプッシャーを有し、その各
はステープルをカートリッジから組織を通してキャリヤ
ーのアンビルに対して駆動する多数のプッシャーフィン
ガーを持つ。各列のステープルは変形され組織に固定さ
れ、巾着縫合糸はステープルと組織の間に摺動可能に保
持される。

【０００７】更に、米国特許第４８２１９３９号は、人
の組織に巾着縫合を行うためのアンビルなしの外科用ス
テープル器具を開示する。このステープル器具は１対の
ステープルカートリッジを備え、その各は多数の外科用
ステープルを受け入れる多数の開口を持つ。カートリッ
ジは巾着縫合糸を受け入れるようにカートリッジの両端
の溝を定める対向した突起を備える。各カートリッジは
この開口より幅の小さな出口を定める１対のステープル
成型用リップを備える。各カートリッジは、ステープル
を開口より出口を通して駆動し、更にカートリッジ間に
把持された組織内に駆動するための多数のプッシャーを
備える。ステープルが開口から押し出されると、リップ
は、ステープルの脚が組織内に突き刺さり把持するよう
にこれらを互いに内向きに変形させる。巾着縫合糸は各
ステープルの下方に置かれかつこれにより組織に取り付
けられる。

【０００８】上の例では巾着縫合糸はステープルの下に
置かれかつステープルにより組織に押し付けられ保持さ
れる。従って、外科医により組織を引くように巾着縫合
糸の端部が引かれたときは、巾着縫合糸のステープル及
び組織に関する運動にはいくらかの抵抗がある。従って
巾着縫合糸の両端を引いても組織のある部分が一緒にし
っかりと引かれない可能性がある。

【０００９】従って、巾着縫合糸を組織に押し付けて把
持しないような人の組織への固定用の外科用ステープル
を提供することが望ましい。また、ステープルを組織に
固定した後の巾着縫合糸の動きに最小の抵抗を示す巾着
縫合糸固定用の外科用ステープルを提供することも望ま
しい。更に、ステープル体が巾着縫合糸に摺動可能に取
り付けられた巾着縫合糸固定用の外科用ステープルを提
供することが望ましい。

【００１０】更に、巾着縫合糸に摺動可能に取り付けら
れかつ組織に関する巾着縫合糸の運動に最小の抵抗を示
す多数のステープルにより、巾着縫合糸を人の組織に固
定する方法を提供することが望ましい。また、ステープ
ルと巾着縫合糸とを組織に固定する器具の操作より前
に、巾着縫合糸を外科用ステープルに摺動可能に取り付
け得るようなステープルカートリッジを有する外科用器
具を提供することも望ましい。

【００１１】更に、巾着縫合糸に摺動可能に取り付けら
れかつ組織に関する巾着縫合糸の運動に最小の抵抗を示
す多数のステープルにより、巾着縫合糸を固定する内視
鏡式外科器具及び方法を提供することが望ましい。かか
る内視鏡式外科器具に対しては、器具内に挿入し得る巾
着縫合糸とステープルとを有するステープルカートリッ
ジを提供することが望ましい。更にステープルを適用し
た後で組織を切断するために回転可能及び／又は関節運
動可能な内視鏡部分及びナイフブレードを有する内視鏡
式外科器具を提供することが望ましい。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明は人の組織に巾着
縫合糸を固定するための改良された外科用ステープルの
目的を達成する。外科用ステープルは、組織内に差し込
まれるようにされた１対の脚を有する変形可能な材料の
細長いストリップを備えたステープル体を備え、この脚
はステープル体を組織に固定するために組織内に差し込
まれたときに変形でき、そしてステープル体は巾着縫合
糸をステープルに摺動可能に取り付ける手段を備える。
好ましくは、受入れ手段はステープル体に形成されたア
イレット（めだま）を備え、これを通じて巾着縫合糸が
かけられる。アイレットはステープル体のステープル脚
とは反対の側、又はステープル体のステープル脚と同じ
側に置くことができる。

【００１３】外科用ステープルの好ましい実施例におい
ては、ステープル体は、縫合糸を通すアイレットを提供
するようにループに形成される。このループはステープ
ル体のステープル脚とは反対の側、又はステープル体の
ステープル脚と同じ側に形成することができる。

【００１４】外科用ステープルの別の実施例は、組織内
に差し込むようにされた２個又はそれ以上の脚を有する
ステープル体を備え、この脚はこれを組織に固定するた
めに返りのついた端部を有し、かつステープル体は巾着
縫合糸を摺動可能に受け入れる手段を持つ。好ましく
は、外科用ステープルは、巾着縫合糸を受け入れるアイ
レットを提供するようにリング状にされたステープル体
であってかつ脚を組織に固定するために返りのついた端
部を有する２個又はそれ以上の脚を持ったステープル体
を備える。外科用ステープルの好ましい実施例において
は、多数の脚がステープル体から扇状に伸びる。脚はリ
ングに関して交互に前方及び後方に曲げられる。

【００１５】本発明の別の態様は、巾着縫合糸を組織の
管状部分に固定する改良された方法に関する。この方法
は、多数のステープルを組織の管状部分の周囲の周りに
置き、巾着縫合糸をステープルに摺動可能に取り付け、
そしてステープルを組織内に駆動し巾着縫合糸をこれに
固定する諸段階を包含する。好ましくは、各ステープル
はアイレットを有し、巾着縫合糸をステープルに取り付
けるために巾着縫合糸がアイレットを通してかけられ
る。

【００１６】本発明はまた人の組織に巾着縫合糸を適用
するための改良された外科器具の目的も達成する。この
巾着縫合器具は、中間に組織を把持する対向した組織把
持面を有する１対のステープルカートリッジを備える。
各カートリッジには１列のステープル受入れ用スロット
が形成され、各スロットは、ステープルの脚がカートリ
ッジの組織把持面を指す状態でステープルを受け入れる
ようにされている。中央スロットが各カートリッジの組
織把持面に沿って伸び、ステープル受入れ用スロットの
各のステープルに連結された巾着縫合糸を受け入れる。
各カートリッジにはステープル押し棒が摺動可能に取り
付けられ、ステープル押し棒がカートリッジに関して動
いたときに、この棒が各ステープルの脚と組み合いこれ
をカートリッジの組織把持面に向かって曲げる。ステー
プルの脚を曲げ、ステープルと巾着縫合糸とをカートリ
ッジ間に把持された組織に固定するように、各ステープ
ルカートリッジ内で押し棒を滑らせるための作動用手段
が設けられる。

【００１７】好ましくは、各ステープルカートリッジの
中央スロットはステープル受入れ用スロットの各と交差
する。また、ステープル押し棒は、カートリッジ内のス
テープル列と平行な方向でカートリッジに関して可動で
ある。押し棒は、一連の対向したくさび状の突起の対を
備え、この突起はカートリッジのステープル受入れ用ス
ロットに対応し、またくさび状突起の各対は、ステープ
ル押し棒がカートリッジに関して長手方向で動かされた
とき、ステープルの脚と組み合いこれを重なった形状に
するように組織把持面に向かって曲げる。

【００１８】本発明の別の態様により、ステープルカー
トリッジは、組織把持面を有する細長いハウジング、ス
テープルを受け入れるために組織把持面からハウジング
内に伸びている多数の横断方向スロット、ステープルの
各に取り付けられた巾着縫合糸を受け入れる細長い中央
スロットを備える。細長い中央スロットはハウジングに
沿って長手方向に伸び、横断方向スロットと交差する。
ステープル押し棒は長手方向運動ができるようにハウジ
ングに摺動可能に取り付けられ、このステープル押し棒
は各ステープルの脚と組み合いこれを組織把持面の方に
曲げてステープルと巾着縫合糸とを組織に固定する。

【００１９】本発明の別の態様は、１対のジョーを有す
る内視鏡式ステープル器具よりなる。少なくも一方のジ
ョーが開口位置と閉鎖位置との間を動くことができる。
各ジョーは多数のステープルを保持するステープルカー
トリッジを備える。各カートリッジはステープルを閉じ
るための閉鎖機構を持つ。この器具は、ジョーを動かす
ためのジョーアクチュエーター及び閉鎖機構を作動させ
るための引き金機構を備える。

【００２０】本発明のその他の特徴には、ハンドル部分
に関する内視鏡部分の回転、ジョーの真っすぐな状態と
曲がった状態との間の関節運動、ハンドル上のジョー関
節運動制御装置、ジョーに隣接した組織を切断するため
の切断用ブレード、及びハンドル上のブレードアクチュ
エーターが含まれる。

【００２１】本発明の別な態様においては、ステープル
カートリッジは同じ設計の別のカートリッジと共同作用
するような形状にされる。カートリッジ内のステープル
押し棒は、この第１のカートリッジに隣接した別のカー
トリッジ内に置かれた同じ形の別のステープル押し棒と
共同作用する。カートリッジは多数のステープル受入れ
用スロット及び長手方向に伸びていつ縫合糸の通過を許
す中央の長手方向スロットを持つ。

【００２２】本発明の更に別の態様は、末端にステープ
ル作業部分を有し１回の適用で多数のステープルを打つ
ための内視鏡外科用ステープル器具であって、このステ
ープル作業部分が真っすぐな形状と曲がった形状との間
を関節運動できるステープル装置を含む。ハンドル内の
関節運動制御装置が関節運動によりステープル作業の位
置を変える。ハンドル内の引き金機構がステープル作業
部分を作動させる。

【００２３】本発明の別の態様は、巾着縫合糸とステー
プルとを身体組織に内視鏡式に適用する方法を含む。こ
の方法は、巾着縫合糸とステープルとを収容したカート
リッジを有する細長い外科用器具を準備し、套管針を通
して身体組織に隣接した体腔内にカートリッジを延ば
し、そして縫合糸が身体組織に留まるように身体組織を
貫通することなく身体組織にステープルを打ち込む諸段
階を含む。

【００２４】本発明による別の方法は、細長い器具の末
端における第２のカートリッジの準備、装置末端におけ
るジョーの組の準備、身体組織の二つの層の周りにおけ
るジョーの閉鎖、各ステープルが他方の層を刺すことな
く一方の層を刺すようにしてステープルを各カートリッ
ジから射出し、ジョーが套管針を通過して延ばされた後
でジョーを角度位置に関節運動させ、内視鏡部分をハン
ドル部分に関して回転させ、一方のジョーに隣接してナ
イフブレードを準備し、そしてナイフブレードで身体組
織を切断することを含む。

【００２５】

【好ましい実施例の詳細な説明】以上及びその他の目
的、態様及び利点は図面を参照した本発明の好ましい実
施例の以下の詳細な説明より理解されるであろう。

【００２６】図１を参照し、本発明は、人の組織に巾着
縫合糸を固定するための一般に５０で示された外科用ス
テープルにおいて具体化される。ステープル５０は変形
可能な材料の細長いストリップであってその中央がルー
プ５２の形にされたストリップを有するステープル体を
持つ。ループ５２は、巾着縫合糸を受け入れるための開
口又はアイレット５４を与える。ステープル体は１対の
アーム５６及び５８も備え、これらはループ５２の両側
から実質的に水平方向に伸びる。アーム５６と５８とは
それぞれ外方部分６０と６２を有し、これらは下方に湾
曲して１対の付属脚６４と６６を形成し、これらの脚は
互いの方に向かって内側に角度を付けられる。脚６４と
６６の先端６８と７０は斜めにされ、脚６４と６６の人
の組織内への挿入を容易にするように鋭い尖端部を形成
する。ループ５２がステープル体の脚６４及び６６とは
反対の側に形成される。

【００２７】図３に示されるように、外科用ステープル
５０は人の組織８２のある部分、特に腸管組織の管状部
分に巾着縫合糸８０を固定するために特に有用である。
巾着縫合糸８０はループ５２により定められたアイレッ
ト５４を通してかけられ、ステープル５０に摺動可能に
取り付けられる。脚６４と６６とを組織８２内に差し込
むように外方部分６０及び６２（図１）に圧力を加える
ことによりアーム５６と５８とが変形する。変形が完了
したときは、脚６４と６６とは重なった状態に動かされ
る（図３）。従って、ステープル５０は、巾着縫合糸８
０の挿入用の小さな上方ループ５２並びにアーム５６と
５８及び重なっている脚６４と６６により定められた組
織８２への連結用の大きな下方ループ８４を含んだ８字
形の形状に形成される。

【００２８】図４を参照すれば、本発明の第２の実施例
においては、一般に９０で示された外科用ステープルは
中央がループ９２に形成された変形可能な材料の細長い
ストリップを備えたステープル体を持つ。ループ９２は
巾着縫合糸を受け入れるための開口又はアイレット９４
を持つ。また、ステープル体は１対のアーム９６と９８
とを有し、これらアームはループ９２の両側から伸びか
つ水平方向より僅か下向きに傾斜する。アーム９６及び
９８の外方部分１００及び１０２は下向きに湾曲し、互
いの方に内向きに角度の付けられた１対の脚１０４と１
０６と与える。脚１０４と１０６の先端１０８と１１０
とは脚１０４と１０６の組織内への挿入に便な鋭い尖端
部を与えるために斜めにされる。ループ９２はステープ
ル体の脚１０４及び１０６と同じ側に形成される。

【００２９】図６に示されるように、外科用ステープル
９０は巾着縫合糸８０を人の組織８２に固定するために
使用される。巾着縫合糸８０はループ９２により定めら
れたアイレット９４内に差し込まれ、ステープル９０に
摺動可能に取り付けられる。アーム９６と９８とは、脚
１０４と１０６を組織８２内に差し込むために外方部分
１００と１０２（図４）に圧力を加えることにより変形
する。変形が完了したときは、脚１０４と１０６とは重
なった形状に動かされる（図６）。その結果、ステープ
ル９０は、組織８２との連結用のアーム９２と９８及び
脚１０４と１０６により定められた大きな下方ループ１
１４により囲まれた巾着縫合糸８０の挿入用の小さな上
方ループ９２を有する二重ループ形に変形する。

【００３０】図７を参照すれば、本発明の第３の実施例
では、一般に１２０で示された外科用ステープルは、中
央がループ１２２に形成された変形可能な材料の細長い
ストリップを備えたステープル体を持つ。ループ１２２
は巾着縫合糸を受け入れるための開口又はアイレット１
２４を与える。また、ステープル体は１対のアーム１２
６と１２８とを有し、これらアームはループ１２２の両
側から実質的に水平方向に伸びる。アーム１２６及び１
２８の外方部分１３０及び１３２は下向きに湾曲し、ア
ーム１２６及び１２８から直角方向下向きに伸びている
１対の付属脚１３４及び１３６を提供する。脚１３４と
１３６の先端１３８と１４０とは脚１３４と１３６の人
の組織内への挿入に便な鋭い尖端部を与えるために斜め
にされる。ループ１２２はステープル体の脚１３４及び
１３６と同じ側に形成される。

【００３１】図８に示されるように、外科用ステープル
１２０は巾着縫合糸８０を人の組織８２に固定するため
に使用される。巾着縫合糸８０はループ１２２により定
められたアイレット１２４内に差し込まれ、ステープル
１２０に摺動可能に取り付けられる。アーム１２６と１
２８とは、脚１２６と１２８を組織８２内に差し込むた
めに外方部分１３０と１３２（図５）に圧力を加えるこ
とにより変形する。変形が完了したときは、脚１３４と
１３６とは重なった形状に動かされる（図８）。その結
果、ステープル１２０は、組織８２への連結用の大きな
下方ループ１４４により囲まれた巾着縫合糸８０挿入用
の小さな上方ループ１２２を有する二重ループ形に変形
する。

【００３２】図９を参照すれば、本発明の第４の実施例
では、一般に１５０で示された外科用ステープルは、中
央がループ１５２に形成された変形可能な材料の細長い
ストリップを備えたステープル体を持つ。ループ１５２
は巾着縫合糸を受け入れるための開口又はアイレット１
５４を与える。また、ステープル体は１対のアーム１５
６と１５８とを有し、これらアームはループ１５２の両
側から伸びかつ各が半円状に曲げられる。アーム１５６
及び１５８は１対の付属脚１６０及び１６２において終
わり、これらの脚はステープル体から下向きに尖りかつ
互いに向かい合う。脚１６０と１６２の先端部１６４と
１６６とは、脚１６０と１６２の組織内への挿入に便な
鋭い尖端部を与えるために斜めにされる。

【００３３】図１０に示されるように、外科用ステープ
ル１５０は巾着縫合糸８０を人の組織８２に固定するた
めに使用される。巾着縫合糸８０はループ１５２により
定められたアイレット１５４内に差し込まれ、ステープ
ル１５０に摺動可能に取り付けられる。アーム１５６と
１５８とは、脚１６０と１６２を組織８２内に差し込む
ためにその外方部分に圧力を加えることにより変形す
る。変形が完了したときは、脚１６０と１６２とは重な
った形状に動かされる（図１０）。従って、ステープル
１５０は、巾着縫合糸８０の挿入用の小さな上方ループ
１５２、並びにアーム１５６と１５８及び重なっている
脚１６０と１６２により定められた組織８２への連結用
の大きな下方ループ１６８を有する８字形にされる。

【００３４】図１、４、７及び９の実施例では、外科用
ステープル５０のステープル体は、ステンレス鋼のよう
な変形可能な材料の細長いストリップよりなる。このス
トリップは直径が０.３から０.５mmの円形断面を有する
ことが好ましい。

【００３５】図１１を参照すれば、第１の実施例の変更
された一形式においては、アーム５６と５８の外方部分
６０と６２とは、脚６４と６６を提供するように半円形
に湾曲される。ステープル５０は、直径０.３mmの円形
断面を有するステンレス鋼の細長いストリップよりな
る。ループ５２に丸められ、その内径、即ちアイレット
の直径は０.７mmである。ステープル５０は、幅５mm、
高さ（ループ５２なし）２.５mm、そして全高（ループ
５２を含む）は３.５mmである。

【００３６】図１２を参照すれば、第１の実施例の別の
形式においては、ステープル５０は全体的に三角形のル
ープ５２を持つ。アイレット５４の幅は１mmである。ス
テープル５０は直径０.３mmの円形断面を持ったステン
レス鋼の細長いストリップよりなる。ステープル５０
は、幅５mm、高さ（ループ５２なし）２.５mm、そして
全高（ループ５２を含む）は３.５mmである。

【００３７】図１３を参照すれば、第２の実施例の一例
においては、ステープル９０は、直径０.３mmの円形断
面を有するステンレス鋼の細長いストリップよりなる。
ループ９２により定められるアイレット９４の直径は
０.８mmである。ステープル９０は全幅が５mm、そして
全高が２.５mmである。

【００３８】図１５を参照すれば、本発明の第５の実施
例においては、一般に１７０で示された外科用ステープ
ルは、巾着縫合糸を受け入れるための円形のアイレット
１７４の設けられたリング１７２の形式のステープル体
を備える。ステープル体はリング１７２から扇状で下方
に伸びている多数の脚１７６を持つ。各脚１７６は、脚
を人の組織に固定するためにその下端に隣接して形成さ
れた返り１７８を持つ。

【００３９】図１５及び１６に示されるように、中央の
脚１７６はリング１７２と同じ垂直面内に置かれる。そ
の他の脚１７６はリング１７２と最中央の脚１７６に関
して交互に前方及び後方に曲げられる。曲げられた脚１
７６の返り１７８は、リング１７２の垂直面から離れて
外側に向く。

【００４０】図１７に示されるように、外科用ステープ
ル１７０は巾着縫合糸８０を人の組織８２に固定するた
めに使用される。巾着縫合糸８０はループ１７２により
定められたアイレット１７４内に差し込まれ、ステープ
ル１７０に関して摺動可能に取り付けられる。次いで、
脚１７６は組織８２の表面下に推し進められるが、一方
ではリング１７２が組織８２の表面上に留まるように、
外科用ステープル１７０が組織８２内に駆動される。返
り１７８が脚１７６を組織内に固定し、リブ１７２が巾
着縫合糸８０を組織８２の表面に保持する。

【００４１】図１４を参照すれば、本発明の方法におい
ては、巾着縫合糸８０を組織８２の管状部分に固定する
ためにここに明らかにされた形式の多数の外科用ステー
プルが使用される。多数のステープル５０が示される
が、上記ステープルの適宜の実施例を使用し得ることが
理解される。

【００４２】この方法により、多数のステープル５０が
組織８２の管状部分の周囲の周りに位置決めされる。巾
着縫合糸８０をステープル５０に設けられたアイレット
５４を通してかけることにより、巾着縫合糸８０がステ
ープルに取り付けられる。次いで、ステープル５０が組
織８２内に駆動され、巾着縫合糸８０を組織に固定す
る。

【００４３】巾着縫合糸８０が組織８２の管状部分に固
定された後で、巾着縫合糸８０の両端が引かれ、組織を
一緒に引っ張る。ステープル５０のアイレット５４は組
織８２上で巾着縫合糸を摺動可能に支持し、ステープル
５０は巾着縫合糸８０が引かれたときこれの運動に最小
の抵抗しか与えない。手順を完了するために、巾着縫合
糸８０が締められ、組織８２の管状部分の周りに巻かれ
る。

【００４４】図１８に示されるように、図１に示された
形式の多数のステープル５０が巾着縫合糸８０を組織８
２の管状部分に固定するために使用される。巾着縫合糸
８０はステープル５０のループ５２を通してかけられ、
かつこれに摺動可能に受け入れられる。ステープル５０
が組織８２の管状部分の周囲の周りに位置決めされた状
態で、ステープル５０は、巾着縫合糸８０を組織８２に
固定するように組織内に伸びているループ８４を形成す
るために、脚６４と６６とが重なった形状に曲がるよう
に変形される（図３）。

【００４５】同様に、図１９に示されるように、図４に
示された形式の多数のステープル９０が巾着縫合糸８０
を組織８２の管状部分に固定するために使用される。巾
着縫合糸８０はステープル９０のループ９２を通してか
けられ、かつこれに摺動可能に受け入れられる。ステー
プル９０が組織８２の管状部分の周囲の周りに位置決め
された状態で、ステープル９０は、巾着縫合糸８０を組
織８２に固定するために組織内に伸びているループ１１
４を形成するように、脚１０４と１０６とが重なった形
状に曲がるように変形される（図６）。

【００４６】更に図２０に示されるように、図１５に示
された形式の多数のステープル１７０が巾着縫合糸８０
を組織８２の管状部分に固定するために使用される。巾
着縫合糸８０はステープル１７０に形成されたアイレッ
トを通してかけられ、かつこれに摺動可能に受け入れら
れる。ステープル１７０が組織８２の管状部分の周囲の
周りに位置決めされた状態で、巾着縫合糸を組織８２に
固定するためにステープル１７０が組織内に駆動され
る。脚１７６の返りの付けられた端部がステープル１７
０を組織に固定する。

【００４７】図２１及び２２を参照すれば、本発明は巾
着縫合糸を人の組織に適用するための外科用ステープル
適用具２００において具体化される。この外科用器具２
００は、鋏状の配列で旋回ピン２０３により旋回可能に
連結された１対の細長いハンドル２０１と２０２とを備
える。外科医による外科用器具２００の取扱いと操作と
を容易にするために、ハンドル２０１及び２０２の後部
に１対の持ち手又はリング２０４及び２０５がそれぞれ
設けられる。ハンドル２０１と２０２には、それぞれ持
ち手２０４及び２０５から内向きに突き出したラッチア
ーム２０６及び２０７が設けられる。ラッチアーム２０
６と２０７とは、ハンドル２０１と２０２が閉鎖位置に
一緒に旋回されたときに噛み合うようにされる。指置き
２０８が持ち手２０４の底部から後方に突き出す。

【００４８】図２２及び２３に示されるように、ハンド
ル２０１及び２０２は前方部分２０９及び２１０を有
し、これらは１対の組織把持用ジョー２１１及び２１２
を支持する。好ましくは、ジョー２１１及び２１２は前
方ハンドル部分２０９及び２１０から直角方向に突き出
す。図２４に示されるように、ジョー２１１及び２１２
はそれぞれ平らな外側面２１３及び２１４を有し、これ
らはジョーの外側先端に向かって先細にテーパーにされ
る。また、ジョー２１１及び２１２は、それぞれ平らな
内側面２１５及び２１６を有し、これらは相互に小さな
角度で方向付けされる。その結果、ジョー２１１と２１
２の先端を閉じるようにハンドル２０１と２０２が閉じ
られるとき、面２１５及び２１６の後方部分は距離ｄだ
け離され、これがジョー２０７と２０８を完全閉鎖位置
にするハンドル２０１と２０２の運動に少量の遊びを与
える。

【００４９】図２１及び２２に示されるように、ジョー
２１１の外側先端は１対のタブ２１７を備え、これらは
ジョー２１２の先端に形成された側方ノッチ２１８と組
み合わせられる。タブ２１７は、ハンドル２０１と２０
２が閉じられたときにジョー２１１と２１２との整列を
維持する。更に、平らなタブ２１９がジョー２１１の後
部に隣接した点で上方アーム２０９に付属する。付属タ
ブ２１９は、ハンドル２０１と２０２とが閉じられたと
きに下方アーム２１０の平らな面２２０と重なる。

【００５０】図２２に示されるように、ジョー２１１及
び２１２は組織に適用すべき外科用ステープルと巾着縫
合糸とを受け入れている１対の細長いステープルカート
リッジ２２２を支持する。各ステープルカートリッジ２
２２は、組織に適用すべきステープルを受け入れるため
にカートリッジ２２２に沿って平行に間隔を明けられた
多数の横断方向スロット２２４を備える。また、各ステ
ープルカートリッジ２２２は、巾着縫合糸を組織に取り
付けるためにジョー２１１と２１２との間に把持された
組織内にステープルを駆動するステープル形成用機構を
備える。この機構は以下詳細に説明される。

【００５１】図２１及び２２を参照すれば、巾着縫合器
具２００は旋回ピン２２６によりハンドル２０１に旋回
可能に取り付けられたステープル作動用レバー２２５を
備える。このレバー２２５は、ラッチアーム２０６がこ
のレバー２２５を通って上方に突き出し得るスロット２
２８（図２１）を設けるために、その前端が二股にされ
る。ラッチアーム２０６は後方に伸びているショルダー
２２８を有し、これがレバー２２５の上昇運動を限定す
る停止具として作用する。レバー２２５の正面に二股の
アーム２２９が設けられ、これが細長い柔軟なワイヤー
２３０に連結される。図２５に示されるように、ワイヤ
ー２３０の前端は細長いループ２３２に形成され、これ
がねじ２３３によりハンドル２０１の背後に摺動可能に
取り付けられる。ループ２３２の前端は１対のワイヤー
２３４に取り付けられ、一方、このワイヤーは１対の旋
回アーム２３６に連結され、レバー２２５が作動させら
れたときにカートリッジ２２２のステープル形成用機構
を作動させる。

【００５２】図２１及び２２に示されるように、持ち手
２０４から後方に伸びるフランジ２３９に固定用円盤２
３８が旋回可能に取り付けられる。固定用円盤２３８
は、上方位置、即ち、レバー２２５がこの円盤２３８と
組み合わせられかつショルダー２２８に押し付けられて
固定された位置（図２２）と、下方位置、即ち円盤２３
８が指置き２０８と組み合いレバー２２５が旋回運動で
きるように円盤から外され又は固定を解かれた位置（図
２１）との間で旋回可能である。

【００５３】図２７に示されるように、旋回アーム２３
６がねじ２４２により前方ハンドル部分２０９に旋回可
能に取り付けられる。旋回アーム２３６は直立のフィン
ガー２４３を有し、これは、ステープルカートリッジ２
２２に関して長手方向で摺動可能なステープル押し棒２
４０に形成された横断方向スロット２４４内に摺動可能
に受け入れられる。ワイヤー２３４の前端は直角に曲げ
られ、旋回アーム２３６に形成されたスロット２４５内
に受け入れられる。湾曲ばね２４６の前端がスロット２
４５内に受け入れられ、後端が前方ハンドル部分２０９
に形成された穴２４７内に受け入れられる。ばね２４６
は、ねじ２４２の回りに時計方向に曲げられた前方部分
２４８、及び取付けねじ２５０の回りに反時計方向に曲
げられた後方部分２４９を持つ。ばね２４６は、通常
は、ステープル押し棒２４０をステープルカートリッジ
２２２内に押し込むように、旋回アーム２３６をねじ２
４２の周りで時計方向に押すように配列される。ワイヤ
ー２３４が後方に引かれると、旋回アーム２３６はばね
２３６の強制力に抗して反時計方向に回され、ステープ
ル押し棒２４０をステープルカートリッジ２２２に関し
て外側に滑らす。以下説明されるように、ステープル押
し棒２４０のこの滑り運動がステープルを変形させ、ジ
ョー２１１と２１２との間に把持された組織に固定させ
る。

【００５４】図２８を参照すれば、ステープルカートリ
ッジ２２２の第１の実施例はステープル５０（図１）と
ともに使用するように作られる。ステープルカートリッ
ジ２２２は、間にステープル押し棒２４０を摺動可能に
受け入れる１対の側壁２５２を有する細長い長方形のハ
ウジング２５１を備える。ステープルカートリッジ２５
１は、ハウジング２５１内に垂直方向下向きに伸びてい
る多数の横断方向ステープル受入れ用スロット２２４を
持つ。図２９に示されるように、各ステープル受入れ用
スロット２２４は、ハウジング２５１の頂部から上向き
に伸びる１対の隆起２５３の間に置かれる。隆起２５３
の各対は、谷又は凹所２５４により隣接対の隆起２５３
から離される。ステープルカートリッジのハウジング２
５１はその外側の縁が上向きかつ内向きに傾斜し、隆起
２５３の頂部で終わる傾斜面２５５を定める。細長い垂
直方向スロット２５６がハウジング２５１の中心に沿っ
て長手方向に伸びる。隆起２５３の頂部には平らな組織
把持面が設けられる。

【００５５】ステープル受入れ用スロット２２４（図２
８）は組織把持面２５３から下方に伸び、かつ中央の垂
直方向スロット２５６と交差する。各スロット２２４
は、前壁２５７、後壁２５８及びハウジング２５１内に
垂直方向下方に伸びている１対の側壁２５９により定め
られる。ステープル５０は、その脚６４と６６とが組織
把持用隆起２５３に向かって上向きになった状態でスロ
ット２５４内に挿入される。押し棒２４０の下でハウジ
ング２５１の内側に板２６０が固定され、ステープル５
０のアーム５６と５８とを支持する突起を提供する。板
２６０は、ステープル５０のループ５２を受け入れるた
め、各ステープル受入れ用スロット２２４に揃えられた
スロット２６１を持つ。

【００５６】ステープル押し棒２４０（図３０）は、両
側から内向きに伸びている一連の向かい合ったくさび状
突起２６２の設けられた一般に長方形の板よりなる。各
くさび状突起２６２は、スロット２２４の後壁２５８
（図２８）と揃えられた平らな直立面２６３、及び押し
棒２４０の中心に向かって内向きに傾斜したステープル
形成用エッジ２６４を定める。くさび状突起２６２は、
向かい合ったステープル形成用エッジ２６４間の隙間が
押し棒２４０の矢印Ａの方向の前進とともに減少するよ
うに方向を決められる。ステープル形成用エッジ２６４
の対向した各対は広く間隔の明けられた第１組の垂直面
２６５及び間隔のより狭い第２組の垂直面２６６を与え
る。各スロット２２４に挿入されたステープル５０は押
し棒２４０の前壁２６３に隣接して置かれる。巾着縫合
糸８０は各スロット２２４内のステープル５０のループ
５２を通してかけられる。

【００５７】図３１に示されるように、組織８２は、ス
テープル押し棒２４０の作動以前は、ステープルカート
リッジ２２２の対の間に把持される。ステープルの脚６
４及び６６は押し棒２４０の面２６５間に置かれる。押
し棒２４０が矢印Ａの方向に進められると（図３０）、
傾斜したエッジ２６４がステープルの脚６４及び６６と
組み合ってこれらを相互に近づく方向に曲げる。図３２
に示されるように、ステープルの脚６４と６６の先端６
８と７０とはステープルカートリッジ２２２の隆起２５
３間の組織８２内に案内される。押し棒２４０が完全に
前進すると、ステープルの脚６４と６６とはステープル
押し棒２４０の面２６６の間に置かれる。その結果、各
ステープル５０は８字形に変形され、ステープルの脚６
４と６６とが重なってループ８４を形成し、ステープル
５０と巾着縫合糸８０とを組織８２に固定する。

【００５８】図３３を参照すれば、別の実施例において
は、ステープルカートリッジ２７０は、間にステープル
押し棒２７３を摺動可能に受け入れる１対の側壁２７２
を有する細長い長方形ハウジング２７１を備える。ステ
ープルカートリッジ２７０は、ハウジング２７１内に垂
直方向下方に伸びる多数のステープル受入れ用横断方向
スロット２７４を持つ。各ステープル受入れ用スロット
２７４は、ハウジング２７１の頂部から下方に伸びる１
対の隆起２７５の間に置かれる。隆起２７５の各組は谷
又は凹み２７６により隆起２７５の隣接対から離され
る。ステープルカートリッジのハウジング２７１はその
外側の縁が上向きかつ内向きに傾けられ、隆起２７５の
頂部で終わる傾斜面２７７を定める。細長い垂直スロッ
ト２７８がハウジング２７１の中心に沿って長手方向に
伸びる。垂直スロット２７５の頂部は傾斜面２７９によ
り定められたＶ字形の溝内に開口する。この傾斜面は垂
直スロット２７８から上向きかつ外向きに傾斜し、隆起
２７５の頂部で終わる。隆起２７５の頂部は平らな組織
把持面を与える。

【００５９】ステープル受入れ用スロット２７４が組織
把持用の隆起２７５から下方に伸び、中央の垂直方向ス
ロット２７８と交差する。各スロット２７４は、前壁２
８０、後壁２８１及びハウジング２７１内に垂直方向下
方に伸びる１対の端部壁２８２により定められる。ステ
ープル５０は、その脚６４と６６とが組織把持用隆起２
７５に向かって上向きになった状態でスロット２７４内
に挿入される。押し棒２７３の下方でハウジング２７１
の内側に板２８３が固定され、ステープル５０のアーム
５６と５８とを支持する棚を提供する。板２８３は、ス
テープル５０のループ５２を受け入れる各ステープル受
入れ用スロット２７４に揃えられたノッチ２８４を持
つ。

【００６０】図３３及び３５を参照すれば、ステープル
カートリッジ２７０の好ましい実施例においては、各ス
テープル受入れ用スロット２７４はその前面２８０に形
成された凹所２８５を持つ。この凹所２８５の目的は、
ステープル５０の脚６４と６６とが重なった状態に曲げ
られるようにステープル受入れ用スロット２７４を拡大
することである。

【００６１】図３３の実施例では、ステープル押し棒２
７３は、両側から内向きに伸びている一連の向かい合っ
たくさび状突起２８６の対を持つ。各くさび状突起２８
６はスロット２５４の後壁２８１と揃えられた平らな直
立面２８７を定める。また、各くさび状突起２８６は，
押し棒２７３の中心に向かって内向きに傾斜したステー
プル形成用エッジ２８８も定める。この実施例では、各
くさび状突起２８６の縁２８８に沿って、Ｖ字形のステ
ープル形成用溝が伸びる。

【００６２】ステープル５０は、その脚６４と６６とが
押し棒２７３の前壁２８１に隣接して置かれる状態でス
ロット２７４内に挿入される。各スロット２７４内のス
テープル５０のループ５２を通して巾着縫合糸８０がか
けられる。押し棒２７３が矢印Ａの方向に進められる
と、傾斜したエッジ２８８がステープルの脚６４及び６
６と組み合い、脚６４と６６とをこれらを相互に近づく
方向に曲げる。その結果、ステープルの脚６４及び６６
の先端６８及び７０はステープルカートリッジ２７０の
隆起２７５の上の組織８２内に案内される。押し棒２７
３が完全に前進すると、ステープルの脚６４と６６とが
ループ８４になるように重ねられ（図３）ステープル５
０と巾着縫合糸８０とを組織８２に固定する８字形に変
形される。

【００６３】図３４Ａ−Ｄは、ステープル押し棒２７３
のステープル形成用エッジ２８８に使用し得る形状の例
を示す。図３４Ａにおいては、突起２８６は直立した垂
直方向面２９０よりなるステープル形成用エッジ２８８
を持つ。図３４Ｂでは、ステープル形成用エッジ２８８
はＶ字形ステープル形成用溝を定めるように長い稜線２
９３で交差する傾斜面２９１及び２９２を持つ。面２９
１と２９２とは大きさが等しくかつ垂直方向に関して反
対方向で等しい角度で傾斜する。図３４Ｃにおいては、
ステープル形成用エッジ２８８は、異なった角度で傾斜
しかつステープル押し棒２７３の底部に近い長い稜線２
９６で交差する傾斜面２９４及び２９５より構成される
Ｖ字形の溝を持つ。図３４Ｄでは、ステープル形成用エ
ッジ２８８は、垂直に対してほぼ１０゜の角度で上向き
かつ外向きに傾斜する平面２９７よりなる。

【００６４】図３６に示されるように、ステープルカー
トリッジ２２２の別の実施例は、ループ５２の形状が三
角形のステープル５０（図１９）とともに使用する変更
されたステープル押し棒３００を持つ。ステープル押し
棒３００は、両側から内向きに伸びている一連の向かい
合ったくさび状突起３０２の対を持つ。各くさび状突起
３０２は、スロット２２４の後壁２５８に揃えられた平
らな直立面３０３及び押し棒３０１の中心に向かって傾
斜したステープル形成用エッジ３０４を定める。ステー
プル形成用エッジ３０４は、広く間隔の空けられた垂直
面の第１の組３０５の及び狭い間隔の垂直面３０６の第
２の組を与える。ステープル押し棒３０１の各側で、棚
３０７が押し棒３０１の中心に向かって内向きに突き出
す。各棚３０７には細長い傾斜エッジ３０８が設けら
れ、これにより棚３０７は、ステープル押し棒３００が
作動シたときにステープル５０の三角形ループ５２を通
過して動くことができる。ステープル５０のアーム５６
と５８を受け入れるために棚３０７には１対の向かい合
ったノッチ３０９が形成される。

【００６５】図３７に示されるように、ステープルカー
トリッジ２７０の別の実施例は、ループ５２の形状が三
角形のステープル５０（図１９）とともに使用する変更
されるステープル押し棒３１０を持つ。ステープル押し
棒３１０はくさび状斜面の対を多数有し、その各は、押
し棒３１０が作動したときにステープル５０の脚６４及
び６６を変形させる上向きに傾斜した面３１２及び内向
きに傾斜した面３１３を持つ。ステープル押し棒３１０
の各の側において、棚３１７が押し棒３１０の中心に向
かって内向きに突き出す。各棚３１７には細長い傾斜エ
ッジ３１８が設けられ、これにより棚３１７は、ステー
プル押し棒３１０が作動したときにステープル５０の三
角形ループ５２を通過して動くことができる。ステープ
ル５０のアーム５６と５８を受け入れるために、棚３１
７には１対の向かい合ったノッチ３１９が形成される。

【００６６】図３８を参照すれば、組織切断用具又はナ
イフ３２０は、外科医によるナイフ３２０の使用を容易
にするために、ハンドル３２１の一端に持ち手３２２が
設けられた細長いハンドル３２１を備える。ハンドル３
２１の他方の端部は延長ロッド３２３に取り付けられ、
このロッドは一方では切断用ブレード３２５を有するナ
イフ頭部３２４に取り付けられる。ナイフ頭部３２４
は、頭部３２４の正面部分を横切って伸びる湾曲したス
ロット３２６を持つ（図４０）。切断用ブレード３２５
はスロット３２６内に押し込まれ、頭部３２４の一方の
側から外向きに前方に突き出す。延長ロッド３２３は、
ハンドル３２１に形成された軸方向の穴の中に受け入れ
られる軸方向に伸びている軸３２７を持つ（図３８）。
軸３２７は横断方向の保持ねじ３２８によりハンドル３
２１に固定される。ナイフ頭部３２４は軸方向に伸びて
いる軸３２９を有し、この軸は、延長ロッド３２３に形
成された軸方向の穴の中に受け入れられ、保持ねじ３３
０により延長ロッド３２３に固定される。図４１に示さ
れるように、軸３２７は、保持ねじ３２８を受け入れる
ノッチが付けられる。また、軸３２９には、保持ねじ３
３０を受け入れるノッチが付けられる。図４２を参照す
れば、組織切断用具の別の実施例においては、ナイフ頭
部３３２は延長ロッド３２３に着脱自在に連結される。
ナイフ頭部３３２は軸方向に伸びている軸３３３を備え
（図４３）、この軸は、延長ロッド３２３に形成された
軸方向の穴の中に受け入れられ、保持ねじ３３０により
固定される。軸３３３には、保持ねじ３３０を受け入れ
る１個又は複数個のノッチ３３４が設けられる。ナイフ
頭部３３２は取外し可能な支持部３３５を有し、これが
ナイフ頭部３３２の一方の側から外向きかつ前向きに伸
びているナイフブレード３３６を支持する。ナイフ支持
部３３５はフック付き端部３３８の設けられた１対の柔
軟なアーム３３７を有し、このフック付き端部はナイフ
頭部３３２に形成された１対のノッチ３３９により捕捉
される。また、ナイフ頭部３３２の軸方向の穴の中にね
じ３４０がねじ結合され（図４４）、ナイフ支持部３３
５とナイフブレード３３６とをナイフ頭部３３２に固定
する。１対のねじ３４２により、保護用ブラケット３４
１（図４２）がナイフ頭部３３２に旋回可能に取り付け
られる。ブラケット３４１は、ナイフ支持部３３５がナ
イフ頭部３３２に取り付けられたときに通常はノッチ３
３９を覆う１対のフランジ３４３を持つ。

【００６７】ナイフ支持部３３５及びナイフブレード３
３６を交換したいときは、ねじ３４２が緩められ、ノッ
チ３３９を露出させるようにブラケット３４１をナイフ
頭部３３２から離れるように回す。その結果、ナイフ支
持部３３５をナイフ頭部３３２から外すことができる。
ナイフ頭部３３２に別のナイフ支持部３３５を取り付け
た後で、ブラケット３４１をノッチ３３９上に固定する
ために、ブラケット３４１が内向きに回され、そしてね
じ３４２が締められる。

【００６８】巾着縫合器具２００の使用の際は、両方の
ステープルカートリッジ２２２のステープル受入れ用ス
ロット２２４内に多数のステープル５０が挿入される。
各ステープル５０は、そのループ５２がステープル受入
れ用スロット２２４の底でノッチ２６１内に受け入れら
れかつその脚６４と６６とが組織把持用隆起２５３に向
かって上方を指すような方向に向けられる。１本の巾着
縫合糸８０が両ステープルカートリッジ２２２内の総て
のステープル５０のループ５０を通してかけられる。

【００６９】ステープル５０と巾着縫合糸８０とがステ
ープルカートリッジ２２２に装填された後で、持ち手２
０４と２０５を握りハンドル２０１と２０２とを離すよ
うに動かすことにより、ジョー２１１と２１２とが開か
れる、器具２００は、その開かれたジョー２１１と２１
２とが組織８２の管状部分の両側にあるように位置決め
される。次いで、持ち手２０４と２０５とを握り、カー
トリッジ２２２間の組織８２をジョー２１１及び２１２
上で把持するようにハンドル２０１と２０２とを一緒に
動かすことにより、ジョー２１１と２１２とが閉じられ
る。ハンドル２０１と２０２とは、ジョー２１１と２１
２とを閉じて保持するようにラッチアーム２０６と２０
７とにより一緒に噛み合わせられる。

【００７０】図３１に示されるように、組織８２は対向
した組織把持用隆起２５３間に挟まれ、各ステープルカ
ートリッジ２２２の中央で少し膨らむように押される。
最初に、ステープル押し棒２４０の作動以前に、押し棒
２４０の広く開いた垂直面２６５がステープルの脚６４
及び６６に隣接して置かれる。

【００７１】図２１及び２２を参照すれば、固定用円盤
２３８を上方のその固定位置から指置き２０８と組み合
った下方のその非固定位置（想像線で図示）に旋回させ
ることにより、ステープル作動用レバー２２５がその固
定を解除される。次いで、ステープル作動用レバー２２
５が押され、アーム２２９を旋回ピン２２６の周りで時
計方向に旋回させ、柔軟なワイヤー２３０を後方に引
く。その結果、連結用ワイヤー２３４が後方に引かれ、
各旋回アーム２３６（図２７）がばね２４８の強制力に
抗してその旋回ねじ２４２の周りで旋回させられる。各
旋回アーム２３６の旋回運動がピン２４３とスロット２
４４とを経てステープルカートリッジ２２２に関して矢
印Ａの方向でのステープル押し棒２４０の長手方向運動
に変換される。

【００７２】図２８を参照すれば、押し棒２４０が矢印
Ａの方向に動かされると、傾斜したステープル形成用エ
ッジ２６４がステープルの脚６４及び６６に当たりこれ
を互いに近づけるように曲げる。図３２に示されるよう
に、ステープルの脚６４及び６６の先端６８及び７０
は、ステープルカートリッジ２２２の隆起２５３間の組
織８２内に案内される。押し棒２４０が完全に進められ
ると、ステープルの脚６４及び６６はステープル押し棒
２４５の間隔の狭くされた垂直面２６６間に置かれる。
各ステープル５０は、ステープル５０と巾着縫合糸８０
とを組織８２に固定するために、その脚６４と６６とが
ループ８４を形成するように重なった８字形に変形され
る。

【００７３】ステープル作動用レバー２２５が押される
と、両ステープルカートリッジのステープル押し棒２４
０が同時に作動させられる。その結果、両カートリッジ
２２２内の総てのステープル５０が巾着縫合糸８０を組
織に固定するように同時に曲げられる。

【００７４】次に、ジョー２１１及び２１２の開口より
前に、組織８２の管状部分は、ナイフ３２０（図３８）
を用いてジョー２１１及び２１２の前面で横断方向に切
断される。ナイフ３２０は、その切断用ブレード３３５
を巾着縫合器具２００の前面に隣接して位置決めされ
る。次いで、案内としてジョー２１１と２１２の前の縁
を使用して、切断用ブレード３３５は巾着縫合器具２０
０の前面を横切って引かれ、組織の管状部分を断面方向
に切断する。組織が切断された後に、ハンドル２０１と
２０２は噛合いが外され、ジョー２１１と２１２とを離
して組織を離すように動かされる。図１４に示されるよ
うに、巾着縫合糸８０は多数のステープル５０により組
織８２の管状部分の固定されて留まる。その後で、巾着
縫合糸８０の両端が引かれ組織８２の管状部分を閉じ、
巾着縫合糸８０は締められ組織８２の管状部分の周りに
巻かれる。ステープル５０のループ５２のため、巾着縫
合糸８０は組織８２からの最小の抵抗又は干渉でステー
プル５０を通って容易に動くことができる。

【００７５】好ましくは、巾着縫合器具２００はステン
レス鋼で構成された再使用可能な器具である。ステープ
ルカートリッジ２２２は１回使用の使捨て式ユニットで
あり、器具のジョー２１１及び２１２からの取外しが可
能である。組織切断用具３２０もステンレス鋼で構成さ
れる。

【００７６】本発明による別の態様においては、内視鏡
用の巾着縫合用ステープル器具を提供する。図４５を参
照すれば、縫合用ステープル適用具４１０は回転可能な
内視鏡部分４１２とハンドル部分４１４とを持つ。内視
鏡部分４１２は、以下詳細に説明されるように、１対の
関節運動式ジョー４１６と４１８とを有するジョー部分
４１５、外側管４２０及び回転ノブ４２２を備える。ハ
ンドル部分４１４は、以下詳細に説明されるように、ハ
ンドル４２４、ジョー開閉用のレバー４２６、ラッチ４
３０、安全ボタン４３２、ジョーの関節運動クランク４
３４、ステープル射出用引き金４３６、及びブレードア
クチュエーター４３８を備える。

【００７７】図４５及び４６を参照すれば、ジョー４１
６と４１８とは開口位置（図４６）と閉鎖位置（図４
５）の間を動くことができる。好ましくは、一方のジョ
ー４１６が可動であり、他方のジョー４１８が静止であ
る。各ジョーは、以下詳細に説明されるようなステープ
ルカートリッジ４４０を持つ。

【００７８】図４７−４９を参照すれば、ジョー部分４
１５は、外側管と平行な位置（図４７）と角度付きの位
置（図４８及び４９）との間を１構成単位として関節運
動できる。好ましくは、ジョーは、関節運動クランク４
３４の動きにより平行な方向（図４７）と９０゜の方向
（図４９）との間で角度可変とすることができる。

【００７９】図４５及び４７に見られるように、内視鏡
部分４１２はハンドル部分４１４に関して回転可能であ
る。図４７において、内視鏡部分４１２は、ジョー部分
４１５がハンドル部分４１４に関して横方向でなくて下
向き方向に関節運動するように９０゜旋回させられる。

【００８０】ハンドル部分４１４に関する内視鏡部分４
１２の回転は、外側管４２０とハンドル４２４との間の
回転可能な連結により行われる。外側管４２０の手元側
端部に回転ノブ４２２が連結される。

【００８１】図５０及び５１を参照すれば、各ステープ
ルカートリッジ４４０は、カートリッジハウジング４４
２、ステープルベース４４４、保持板４４６（図５
１）、及びステープル押し棒４４８を備える。図５１を
参照すれば、カートリッジハウジング４４２は、ステー
プルベース４４４、保持板４４６及びステープル押し棒
４４８を収容する内部空間４５０を備える。カートリッ
ジハウジング４４２は長手方向に伸びている縫合糸の通
過を許す中央の長手方向スロット４５２を定め、更にこ
こに説明されるようにステープルの通過を許す多数の横
断方向のステープル受入れ用スロット４５４を定める。

【００８２】カートリッジハウジング４４２（図５１）
は、以下説明されるように、縫合糸の伸ばされた多数の
ループを解放可能に収容している長手方向に伸びている
多数の深穴４５６を定める。カートリッジハウジング側
部のキャッチ４５９がジョー内の対応リップ４８６（図
６５参照）と組み合い、カートリッジをジョー内に固定
する。

【００８３】ステープルベース４４４（図５１）は、ス
テープルを受け入れ支持する多数の横断方向ノッチ４５
８を定める。各ノッチ４５８は想像線で示されたステー
プル４６０で示されるようにステープルを保持する。

【００８４】保持板４４６（図５１）は多数の直立フッ
ク４６２を持つ。保持板４４６はステープルベース４４
４の下に置かれる。フック４６２はステープルベース４
４４のフック受入れ用スロット４６４を通って直立して
伸びる。スロット４６４は、フック４６２がスロット４
６４内で長手方向に小距離だけ動けるように長手方向方
向で少し延ばされる。

【００８５】ステープル押し棒４４８（図５０及び５
１）は多数のくさび４５０を定める。ステープル押し棒
４４８はステープルベース４４の直上でかつ当たった相
互関係にある。

【００８６】ステープル押し棒４４８は上述の非内視鏡
式器具と同じ方法で巾着縫合用ステープルを閉じるよう
に作用する。図５２及び５３の本発明の内視鏡式の好ま
しい実施例を参照すれば、各ステープル４６７は、最初
は、ステープルのアイレットを通って伸びるフック４６
６によりステープルベース４４４上に保持される（図５
２）。縫合糸４６８はステープル４６７のアイレットを
通って伸び、フック４６６上に置かれる。ステープル押
し棒４４８は矢印４６９の方向に長手方向で動かされ
る。ステープル押し棒４４８が長手方向に動くと、くさ
び４５０が上がりステープル４６７のアームを閉じる
（図５３）。ステープル４６７の完全閉鎖後にフック４
６６が外されるまで、フック４６６がステープルベース
４４４上にステープル４６７を保持する（図５３）。

【００８７】こうしてステープル押し棒４４８とステー
プルベース４４４が、ステープル閉鎖機構として機能す
る組立体を形成する。ステープル、ステープル押し棒及
びくさびは、これらを本発明の非内視鏡式の態様に関す
る以上説明された種々の設計と同様な種々の設計で構成
し得ることが認められるであろう。

【００８８】カートリッジ内のステープル、縫合糸、ス
テープル押し棒、及び保持板の組立体、相互作用、及び
運動が図５４−５８に示される。図５４を参照すれば、
カートリッジハウジング４４２はステープル押し棒４４
８、ステープルベース４４４及び保持板４４６を備え
る。保持板４４６は、最初は手元側位置に置かれ、この
位置では、フック４６２と４６２ａとがステープルベー
ス４４４のフック受入れ用スロット４６４の手元側端部
に位置決めされる（フック４６２ａはスロット４６４の
手元側端部を示すために部分的に切除されて示され
る）。

【００８９】図５５を参照すれば、次に、縫合糸４７０
のかけられたステープル４６７がステープルベース４４
４のノッチ４５８内に置かれる。ステープル４６７はそ
の脚が上方を指すような方向に向けられる。縫合糸４７
０はフック４６２の頂部に乗って長手方向に伸びる。

【００９０】図５６を参照すれば、次いで保持板４４６
を長手方向に動かすことにより、フック４６２がフック
受入れ用スロット４６４の末端に向かって長手方向に動
かされる。フック４６４が動かされると、これらはステ
ープル４６７のアイレットと組み合う。これでカートリ
ッジ４４０の使用準備が完了する。

【００９１】図５７を参照すれば、ステープル押し棒４
４８が矢印４７２の方向で手元側に動かされると、ステ
ープル４６７の閉鎖手順が開始される。ステープル押し
棒４４８が手元側に動くと、ステープル押し棒４４８の
くさび４５０がステープル４６７のアームと接触し、こ
のアームを閉鎖位置に向かって上向きかつ内向きに押
す。ステープルのアイレットは、ステープルのアームが
閉鎖位置に向かって動かされる間、フック４６２により
保持される。

【００９２】突起４７４がステープル押し棒４４８から
下方に伸び、保持板４４６から外向きに伸びているウイ
ング４７６と接触する（図５７）。ステープル押し棒４
４８が手元側に移動すると、突起４７４がウイング４７
６を捕捉しこれを手元方向に引っ張る（図５７及び５
８）。従って、ステープル押し棒４４８の手元側位置に
向かう運動が完了したときは、ステープル押し棒４４８
は保持板４４６を手元側に引っ張る。保持板４４６が手
元方向に動くと、そのフック４６２はステープル４６７
のアイレットから外れ（図５８）、ステープル４６７と
縫合糸４７０とをカートリッジ４４０から外すことがで
きる。

【００９３】図５９を参照すれば、各カートリッジ４４
０は別のカートリッジ４４０と対になり、従って両カー
トリッジ４４０の装填されたステープルを通って１本の
巾着縫合糸をかけることができる。２個のカートリッジ
４４０は、カートリッジ４４０の長手方向スロット４５
２及び横断方向のステープル受入れ用スロット４５４が
互いに向かい合う並置された関係にある。縫合糸は両カ
ートリッジのスロットのアイレットを通してかけられ
る。縫合糸の余分の部分は各カートリッジ４４０の深穴
４５６内に挿入される。縫合糸の端部は各カートリッジ
４４０の側面のノッチ４７７内に外し得るように差し込
まれる。図６０はステープル４６７、ノッチ４７７、及
び各深穴４５６内への縫合糸４７０の挿入の図式的表示
であり、この各深穴４５６は縫合糸の１個のループを解
放可能に収容する。

【００９４】深穴の数は所要のように変更可能である。
或いは、図６１に示されるように各カートリッジ４４１
の１個の深穴４７８とすることができる。縫合糸の端部
受入れ用のノッチ４７９はカートリッジ４４０の頂部又
は底部に置くことができる。図６２に図式的に示される
ように、各深穴４７８に縫合糸４７０の複数のループを
外し得るように収容することができる。

【００９５】図６３及び６４を参照すれば、２個のカー
トリッジ４４０がステープル器具のジョー内に挿入され
る前は、これらカートリッジを一時的に並置関係に保つ
ためにカートリッジホルダー４８０が使用される。カー
トリッジホルダー４８０は上下に伸びている小さな柱４
８２を持つ。この柱４８２はカートリッジ４４０の対応
穴４８４内に取外し可能に圧入される。カートリッジホ
ルダー４８０により保持された２個のカートリッジ４４
０（図６４）は、本発明によるステープル器具の開かれ
たジョー内に具合よく入れられ最終的にここに置かれ
る。

【００９６】図６５は、保持用リップ４８６を有する１
対のジョー４１６及び４１８内に入れられたときの、カ
ートリッジハウジング４４２、ステープル押し棒４４
８、保持板４４６、フック４６２、ステープルベース４
４４，ステープル４６７、キャッチ４５９、深穴４５
６、及び縫合糸４７０を含んだ２個の完全装填カートリ
ッジ４４０の断面図を示す。

【００９７】図６６及び６７を参照すれば、ジョー４１
６及び４１８は開口位置（図６６）と閉鎖位置（図６
７）との間を動くことができる。好ましくは、上方ジョ
ー４１６が可動であり、一方、下方ジョー４１８は静止
したままである。ばね４８６が上方ジョー４１６を開口
位置の方に強制する。

【００９８】くさび機構が可動の上方ジョー４１６を作
動させる（図６６及び６７）。外側管４２０内を手元方
向にハンドル４２４内に伸びる長手方向に伸びている駆
動ロッド４９０にくさび４８８が取り付けられる。くさ
び４８８と駆動ロッド４９０は外側管４２０とハンドル
４２４内に摺動可能に収容される。ハンドル４２４のレ
バー４２６がくさび４８８及び駆動ロッド４９０を長手
方向に動かす。

【００９９】レバー４２６及びジョー４１６が開かれた
とき（図６６）、くさび４８８は可動の上方ジョー４１
６より後退させられる。レバー４２６が閉じられたとき
（図６７）、くさび４８８は可動ジョー４１６の後端４
９１の下に駆動され、ジョーを閉じる。

【０１００】くさび４８８と駆動ロッド４９０との連結
部４９２のため、内視鏡部分４１２がハンドル部分４１
４に関して回されたとき、くさび４８８は駆動ロッド４
９０に関して回転できる。好ましくは、この連結部４９
２はボール接手型のものである。

【０１０１】再び図４７−４９を参照すれば、関節リン
ク機構組立体４９３がジョー部分４１５を関節運動させ
る。リンク機構組立体４９３は固定ジョーに連結された
関節運動リンク４９４を備える。この連結はジョーの関
節運動の中心軸４９６からずれている。駆動リンク４９
８が関節運動リンク４９４から手元方向に伸び、長手方
向に伸びている関節運動管５００に連結される。関節運
動管５００は外側管４２０内で長手方向に摺動する。

【０１０２】関節運動リンク機構４９３はハンドル４２
４内の関節運動クランク４３４（図４７及び４９）によ
り制御される。ドライバー管５０２がクランク４３４か
ら末端方向に伸び、リンク機構４９３から手元方向に伸
びている関節運動管５００に回転可能に適合する。好ま
しくは、ドライバー管５０２と関節運動管５００との間
の連結は半径方向のフランジ５０４を有し、このフラン
ジは関節運動管５００から伸びドライバー管５０２の内
側の円周方向の溝に適合する。

【０１０３】ドライバー管５０２はその手元側端部に垂
直方向の摺動部分５０６を持つ（図４７及び４９）。ク
ランク４３４に固定された棒５０８がクランクから摺動
部分内に横方向に伸びる。クランク４３４が回転し、こ
れにより駆動管５０４を前後に動かし得るように棒５０
８は摺動部分５０６内を垂直方向に摺動する。

【０１０４】図４７−４９に関節運動リンク機構４９３
とクランク４３４との相互作用が見られる。図４７にお
いては、ジョー部分４１５は完全に伸ばされる。クラン
ク４３４が反時計方向に回されると、関節運動リンク機
構４９３は手元方向に引かれ、ジョー部分４１５は中心
軸４９６上で垂直方向に関節運動する（図４８において
は４５゜，図４９では９０゜）。逆に、クランク４３４
が時計方向に回されると、関節運動リンク機構４９３の
全体が末端方向に駆動され、ジョー部分４１５はその完
全伸長位置の方に戻る（図４７）。

【０１０５】ジョーは任意角度の関節運動でその開口位
置と閉鎖位置との間を動くことができる。関節運動中に
開閉する能力は可動の上方ジョー４１６の後端４９１の
設計により支援される。図６６及び６７を参照すれば、
可動の上方ジョーの後端４９１は半球状の下方面を持
つ。半球状の下方面は、ジョーが任意角度で関節運動し
たときにくさび４８８が下側に適合することを許し、可
動ジョー４１６の後端４９１を持ち上げ、これにより可
動ジョー４１６を閉鎖する。

【０１０６】ステープル押し棒を動かすための射出機構
が図６９及び７０に示される。図６９を参照すれば、射
出用ピン５１０は、下方ジョー４１８内のスロット付き
円筒体５１２内で長手方向に摺動できる。円筒体５１２
内のばね５１４がピン５１０を図示のように末端位置に
向けて強制する。ピン５１０は上方に伸び、カートリッ
ジ４４０から手元方向に伸びる下方のステープル押し棒
４４８ａの手元側端部５１６と組み合う。

【０１０７】図７０を参照すれば、カートリッジ内のス
テープルは、射出用ピン５１０が手元方向に動いたとき
に射出される。ピン５１０が動くと、これは下方のステ
ープル押し棒４４８ａと組み合いこれを手元方向に引
く。従って、下方ジョー４１８内のステープルは射出さ
れる。上方ジョー４１６内のステープルは、上下のジョ
ーのステープル押し棒４４８及び４４８ａの連動式配列
のため、同時に射出される。従って、上方のステープル
押し棒４４８は下方のステープル押し棒４４８ａととも
に手元方向に動く。

【０１０８】本発明によるステープル押し棒は、これと
鏡像関係で隣接して置かれた同設計の別のステープル押
し棒と連動するような形状にされる。従って、２個のカ
ートリッジがここに説明されたように内視鏡式縫合ステ
ープル器具のジョー内で互いに鏡像関係で隣接して装填
されたとき、各カートリッジのステープル押し棒は連動
し、各棒は手元方向に動かされたとき他方と共同作用し
てこれを引っ張る。

【０１０９】図６３Ａ及び６３Ｂを参照すれば、各ステ
ープル押し棒４４８及び４４８ａはフィン５１８及び交
差部材５２０を持つ。図６４Ａを参照すれば、一方のス
テープル押し棒４４８のフィン５１８は、他方のステー
プル押し棒４４８ａが手元方向に動くとその横方向部材
５２０を捕捉しこれを保持するので、ステープル押し棒
の相互作用が生ずる。

【０１１０】ステープル押し棒の共同作用は、特殊な形
状のステープルカートリッジの実質的に同じ設計の別の
カートリッジとの共同作用を生ずる。従って、縫合用ス
テープル器具の上下のジョー内に共同作用しているカー
トリッジを置くことについての要求を満たすために、１
種のカートリッジの設計を使用することができる。

【０１１１】射出用機構は、図７１及び７２に示される
ような引き金機構により作動させられる。図７１におい
て、射出用機構は射出準備状態である。射出用ケーブル
５２２が射出用ピン５１０に連結され、手元方向にハン
ドル４２４内に伸びる。ケーブル５２２はハンドル４２
４内部の板５２４に取り付けられる。板５２４はハンド
ル４２４の内部の制限下でヒンジピン５２６の周りで僅
かに回転する。引き金４３６が板からハンドル４２４の
スロット５３０を通って横方向に伸びる（これも図４５
に示される）。

【０１１２】射出用機構は引き金４３６を射出前の位置
（図７１）から射出位置（図７２）に動かすことにより
射出する。引き金４３６が上方に動くと、板５２４がそ
のヒンジ５２６の周りで反時計方向に回転し、板５２４
によりケーブル５２２が手元方向に引かれる。ケーブル
５２２が動くとこれは射出用ピン５１０を手元方向に引
く。こうして、射出用機構が作動させられる。

【０１１３】別の射出用ピン機構が図７３及び７４に示
される。図７３を参照すれば、別の射出用ピン機構は箱
フレーム５３４に回転可能に取り付けられた射出用ピン
５３２を持つ。射出用ピン５３２はフレーム５３４の両
側間を伸びる回転円筒体５３６から伸びる。弾性的に伸
長可能なバンド５３８がフレーム５３４の壁に取り付け
られ、円筒体５３６への取付け前に円筒体５３６の部分
に巻き付けられる。伸長可能なバンド５３８は円筒体５
３６を反時計方向に強制回転させる。射出用ケーブル５
４０が円筒体に取り付けられかつこれの周りに少なくも
１回、完全に巻き付いてから引き金機構に向かって手元
方向に伸びる。

【０１１４】図７４を参照すれば、この別な射出用機構
では、射出用ケーブル５４０が手元方向に動き円筒体５
３６と射出用ピン５３２を時計方向に回転させたときに
射出が行われる。円筒体及びピンが回転すると、射出用
ピンは下方のステープル押し棒４４８ａと組み合ってこ
れを手元方向に動かす。

【０１１５】図７５及び７６を参照すれば、射出用ケー
ブル５４０は、ジョー部分４１５が角度を付けられた位
置に関節運動するとき、これが下方ジョー４１８から外
側管４２０内に通過するために曲がれるように柔軟であ
る。図７５において、ジョー部分４１５は平行方向にあ
る。図７６においては、ジョー部分４１５は９０゜の角
度方向にある。外側管４２０の隅の構造５４２（図７
６）の外面は、ケーブル５４０がここを容易に回って長
手方向に滑る得るように円くされ滑らかにされる。

【０１１６】ブレード及びブレード作動用機構が図７７
−７９に示される。図７７を参照すれば、ブレード５４
２は下方ジョー４１８のトラック５４４に摺動可能に取
り付けられる。ブレード５４２は上方に伸び両方のジョ
ーの横方向表面に隣接して動く。ブレード５４２は末端
位置と手元側端部位置との間をトラックに沿って摺動で
きる。

【０１１７】ブレードケーブル５４６がブレード５４２
に固定され、ブレード５４２から手元方向と末端方向の
双方に伸び、ブレードを手元方向又は末端方向のどちら
かに引っ張る。ケーブル５４６はトラックの末端で横方
向に伸びているロッド５４８の周りでループにされ、ロ
ッド５４８から２本の張りがトラック５４４に沿って手
元方向に伸びる。トラックの手元側端部において、ケー
ブル５４６の２本の張りが開口５５０を通って下方ジョ
ー４１８の内部に入る。

【０１１８】図７８を参照すれば、ケーブルの２本の張
り５４６ａと５４６ｂとが外側管４２０内で別れ、別れ
たままでハンドル４２４内に手元方向に伸びる。張り５
４６ａはハンドル４２４の手元側端部においてプーリー
５５２を回ってかけられる。２本の張り５４６ａと５４
６ｂとはブレードアクチュエーター４３８において一緒
になる。

【０１１９】ブレードアクチュエーター４３８はハンド
ル４２４内でブレードケーブル５４６に取り付けられ
る。ブレードアクチュエーター４３８はハンドル４２４
の長手方向に伸びているスロット５５６（図４５参照）
を通ってハンドル４２４から横方向に外側に伸びる。ブ
レード５４２を下方ジョー４１８のトラック５４４に沿
って動かすように、ブレードアクチュエーター４３８が
器具の使用者により操作される。ブレード５４２を手元
方向に動かすにはブレードアクチュエーター４３８は末
端方向に動かされる。逆も同じであり、ブレード５４２
を末端方向に動かすにはアクチュエーター４３８は手元
方向に動かされる。

【０１２０】図７９は下方ジョー４１８の横方向部分に
おけるケーブル５４６の位置決め及び関節運動リンク４
９４と駆動リンク４９８との隣接を示す（図４８、４９
及び６８も参照）。ブレードケーブル５４６は柔軟であ
るので、ジョー部分が関節運動して角度位置に動かされ
るとき（図４８及び４９）、これはジョー部分４１５と
ともに曲がる。リンク４９４と４９８とは、ケーブル５
４６がこれらを回って容易に滑り得るように円くされ滑
らかにされた表面を持つ。

【０１２１】図８０を参照すれば、閉鎖位置においてレ
バー４２６をハンドル４２４に留めるためのラッチ４３
０が示される。ラッチ４３０はハンドル４２４の手元側
端部に旋回可能に取り付けられる。ラッチは、レバー４
２６と組み合ってこれを閉鎖位置に保持するキャッチ５
５０を持つ。レバー４２６を解放するには、ラッチ４３
０を押し下げてこれをレバー４２６から外し、レバー４
２６が（図８３の想像線のレバー４２６のように）その
閉鎖位置から開口位置に動けるようにする。

【０１２２】ラッチ４３０とレバー４２６とを固定する
ための固定用機構は、ハンドル４２４の内部でラッチに
隣接する（図８０−８２）。図８１を参照すれば、弾性
的に曲がり得る停止具５５２がハンドル４２４の一方の
側の内面に連結される。停止具５５２はハンドル４２４
の側部内面から離れて傾斜するように強制される。しか
し、同様にハンドル４２４の側部内面に取り付けられた
保持器５５４が停止具５５２と組み合いこれをハンドル
内面と同一面の位置に維持する。この同一面位置におい
ては、停止具５５２はラッチ４３０の内面とは当たら
ず、ラッチの押し下げを許す。そこで、停止具５５２が
ラッチ４３０から外れたとき、ラッチは自由になる。

【０１２３】図８２を参照すれば、保持器５５４は末端
位置に向かって摺動可能であり、この位置においてこれ
が停止具５５２から外れ、停止具５５２はハンドル４２
４の側部内面から角度を付けて離れた自由位置に動くこ
とができる。停止具５５２は、この位置において、ラッ
チ４３０の内側面に当たりラッチ４３０の押下げを防
ぐ。従って、停止具５５２がラッチ４３０と組み合った
とき、ラッチは固定される。

【０１２４】保持器５５４の一部分はハンドルの側部の
長手方向スロットを通って横方向に伸び、そこで固定ボ
タン４３２に連結される（図４５、８１−８３）。固定
ボタン４３２は、ラッチ４３０の固定及び解放のために
摺動可能な保持器５５４を動かすように器具使用者によ
り操作される。

【０１２５】アクチュエーター及びボタンの幾つかの操
作手順が図８３に示される。第１に、ジョーを閉じるた
めに、レバー４２６を矢印５６０の方向に動かしてこれ
を閉じる。第２に、レバー４２６を閉鎖位置に固定する
ため、固定ボタン４３２を矢印５６２の方向に動かす。
第３に、ステープルを射出するため、引き金４３６を矢
印５６４の方向に動かす。第４に、切断用ブレードを動
かすため、ブレードアクチュエーター４３８を矢印５６
６の方向に動かす。

【０１２６】ジョー４１６及び４１８より組織５６８内
へのステープル４６７の挿入が図８４−８６に示され
る。図８４において、ジョー４１６と４１８は閉じられ
る。これらは、その間に組織５６８を挟む。ステープル
４６７は射出準備状態にある。図８５においては、ステ
ープル４６７は部分的に曲げられ組織５６８に刺され
る。図８６では、ステープル４６７は完全に曲げられ、
その先端が組織５６８をつかみかつ保持する。縫合糸４
７０はステープル４６７のアイレット内に保持される。
各ステープル４６７が組織５６８の１層を刺し保持す
る。その後、ジョー４１６と４１８とが除去されると、
組織の層は図１４に示されたように自由に分離する。

【０１２７】切断作業が図８７及び８８に示される。図
８７においては、ジョー４１６と４１８とは閉じられ、
ジョー部分４１５は９０゜関節運動されて示される。ブ
レード５４２は、これが手元方向に動きジョー４１６と
４１８から組織５６８を切り離して示される。図８８に
おいては、ブレードはその手元方向の移動を完了しブレ
ードハウジング５７０内にある。組織５６８は完全に切
断され分離される。

【０１２８】ここに説明された装置は内視鏡式に身体組
織に巾着縫合糸及びステープルを適用する方法に有用で
ある。好ましい方法においては、図４５に示されるよう
にジョー４１６と４１８にステープルカートリッジ４４
０が挿入されジョーが閉じられた完全装填のステープル
器具４１０が套管針カニューレに挿入される。ジョー部
分４１５は套管針カニューレから身体組織内に伸びる。
ジョー部分４１５は身体組織５６８に隣接して位置決め
する要求通りに関節運動させられる。次いで、レバー４
２６を開口位置に動かすことによりジョーが開かれる。
身体組織５６８がジョー４１６と４１８の間に差し込ま
れる。身体組織は、図１４に示されたような管状器官の
２層のような一緒に圧迫された２層であることが好まし
い。次いで、レバー４２６を閉鎖位置に動かすことによ
りジョー４１６と４１８が閉じられる。レバーが閉じら
れて留められ、固定具４３２がレバーを固定するように
作動される。

【０１２９】次に射出用引き金４３６の末端方向運動に
よりステープルが射出される。次いでナイフブレードア
クチュエーター４３８によりナイフブレード５４２が作
動される。ナイフブレードは組織を切断するために手元
方向に動かされる。

【０１３０】身体組織が切断された後に、ラッチ４３０
を外すために固定ボタン４３２が手元方向に動かされ
る。ラッチ４３０が押され、レバー４２６が開口されジ
ョー４１６と４１８を開く。ジョー４１６と４１８とが
開かれるとき、巾着縫合糸４７０の各端部は上下のジョ
ーのノッチ４７７内に保持される（図５９及び６０）。
ジョーは動かされ、巾着縫合糸４６７とステープル４７
０とが取り付けられた身体組織から離される。ジョーが
組織から離されると、縫合糸が深穴４５６から滑り、最
終的にはジョーのノッチ４７７から滑り出る。

【０１３１】図１４に示されたステープル５０及び縫合
糸８０と同様な、身体組織の表面から伸びているアイレ
ット及びアイレットの各を通って伸びている巾着縫合糸
を有する一連の巾着縫合糸の適用が得られた。各ステー
プルは身体組織の１層だけに貫入することが好ましい。
次いで、実行すべき特定の外科処置の要求に従って通常
の技術を用いて巾着縫合糸を締めて結紮することができ
る。

【０１３２】本発明はその広い概念において図示され説
明された好ましい実施例の特定の詳細に限定されること
はなく、熟練技術者は本発明が請求された特許の精神及
び範囲内で変更し得ることを認めるであろう。

【０１３３】本発明の実施態様は次の通りである。

【０１３４】１．組織内に差し込まれるようにされた１
対の脚を有する変形可能な材料の細長いストリップを備
えたステープル体であって、ステープル体を組織に固定
するために組織内に差し込まれた際に前記脚が変形でき
るステープル体；及び巾着縫合糸をステープルに摺動可
能に取り付けるための手段を有する前記ステープル体を
備え、巾着縫合糸を組織に固定するための外科用ステー
プル。

【０１３５】２．前記受入れ用手段が縫合糸の通される
ステープル体上に形成されたアイレットを備える上記１
のステープル。

【０１３６】３．前記アイレットが前記ステープル体の
前記脚と反対側に置かれる上記２のステープル。

【０１３７】４．前記アイレットが前記ステープル体の
前記脚と同じ側に置かれる上記２のステープル。

【０１３８】５．前記ステープル体を組織に固定するた
めに前記脚が重なった形状に変形し得る上記１のステー
プル。

【０１３９】６．前記脚は変形される前は互いの方に向
いて角度を付けられる上記５のステープル。

【０１４０】７．組織内に差し込まれるようにされた１
対の脚を有する変形可能な材料の細長いストリップを備
えたステープル体であって、前記ステープル体を組織に
固定するために組織内に差し込まれた際に前記脚が変形
できるステープル体；及び前記脚の組織内への挿入より
前に縫合糸が通過してかけられるループに形成された前
記ステープル体を備え、巾着縫合糸を組織に固定するた
めの外科用ステープル。

【０１４１】８．前記ループが前記ステープル体の前記
脚と反対側に形成された上記７のステープル。

【０１４２】９．前記ループが前記ステープル体の前記
脚と同じ側に形成された上記７のステープル。

【０１４３】１０．前記ステープル体を組織に固定する
ために組織内に伸びている別のループを形成するよう
に、前記脚が重なった形状に変形され得る上記７のステ
ープル。

【０１４４】１１．前記脚は変形される前は互いの方に
向いて角度を付けられる上記１０のステープル。

【０１４５】１２．組織内に挿入するようにされた２個
又はそれ以上の脚を有するステープル体であって、前記
脚は前記脚を組織に固定するために返りの付けられた端
部を有し、更に巾着縫合糸を摺動可能に受け入れる手段
を有する前記ステープルを備え、巾着縫合糸を組織に固
定するための外科用ステープル。

【０１４６】１３．巾着縫合糸を受け入れるアイレット
を提供するようにリングに形成されたステープル体であ
って、脚を組織に固定するために返りの付けられた２個
又はそれ以上の前記脚を有する前記ステープル体を備
え、巾着縫合糸を組織に固定するための外科用ステープ
ル。

【０１４７】１４．前記ステープル体から扇状に伸びて
いる多数の脚を有する上記１３のステープル。

【０１４８】１５．前記脚が前記リングに関して交互に
前方及び後方に曲げられた上記１４のステープル。

【０１４９】１６．人の組織内に挿入するようにされた
２個又はそれ以上の脚を有するステープル体であって、
前記脚が前記脚を人の組織に固定するための返りの付け
られた端部を有する前記ステープル体を備えた外科用ス
テープル。

【０１５０】１７．多数のステープルを組織に隣接して
位置決めし；前記ステープルに巾着縫合糸を取り付け；
そして組織に巾着縫合糸を固定するために組織内にステ
ープルを推し進めることを含んだ巾着縫合糸の組織への
固定方法。

【０１５１】１８．多数のステープルを組織に隣接して
位置決めし、前記ステープルの各が１対の変形可能な脚
を有し；前記ステープルに巾着縫合糸を取り付け；そし
て組織にステープルと巾着縫合糸とを固定するためにス
テープルの脚を重なった形状に変形させることを含んだ
巾着縫合糸の組織への固定方法。

【０１５２】１９．多数のステープルを組織の管状部分
の周囲の周りに位置決めし、前記ステープルの各が巾着
縫合糸を受け入れるためのアイレットを有し；巾着縫合
糸をステープルに取り付けるために前記ステープルのア
イレットを通して巾着縫合糸をかけ；そして組織に巾着
縫合糸を固定するために組織内にステープルを推し進め
ることを含んだ巾着縫合糸の組織管状部分への固定方
法。

【０１５３】２０．多数のステープルを組織管状部分の
周囲の周りに位置決めし、前記ステープルの各が巾着縫
合糸を受け入れるためのループ及び１対の変形可能な脚
を有し；各ステープルのループを通して巾着縫合糸をか
け；そしてステープルと巾着縫合糸とを組織に固定する
ために組織内に伸びている別のループを形成するように
重なった形状に前記ステープルの脚を変形させることを
含んだ巾着縫合糸の組織管状部分への固定方法。

【０１５４】２１．組織を間に把持するために向かい合
った組織把持面を有する１対のステープルカートリッ
ジ；前記カートリッジの各に形成された１列のステープ
ル受入れ用スロットであって、各スロットはステープル
の脚が前記カートリッジの組織把持面の方を指すように
してステープルを受け入れるようにされた前記スロッ
ト；前記ステープル受入れ用スロットの各の中のステー
プルに連結された巾着縫合糸を受け入れるために各ステ
ープルカートリッジの前記組織把持面に沿って伸びてい
る中央スロット；各カートリッジ内に摺動可能に取り付
けられかつ前記カートリッジに関してステープル押し棒
が運動したときに各ステープルの脚と組み合いこれを前
記カートリッジの組織把持面の方に曲げるようにされた
ステープル押し棒；及びステープルの脚を曲げてステー
プルと巾着縫合糸とを前記カートリッジ間に把持された
組織に固定するために押し棒を各ステープルカートリッ
ジ内で滑らせるための作動用手段を備え、巾着縫合糸を
組織に適用するための外科用器具。

【０１５５】２２．各カートリッジの前記中央スロット
が前記ステープル受入れ用スロットの各と交差する上記
２１の外科用器具。

【０１５６】２３．前記ステープル押し棒がステープル
の列と平行な方向で前記カートリッジに関して可動であ
る上記２１の外科用器具。

【０１５７】２４．前記カートリッジのステープル受入
れ用スロットに対応したくさび状突起の一連の対向対を
有する前記押し棒であって、くさび状突起の各対は前記
ステープル押し棒が前記カートリッジに関して長手方向
に動かされたときステープルの脚と組み合ってこれを重
なった形状になるように組織把持面の方に曲げるように
された前記押し棒を備えた上記２１の外科用器具。

【０１５８】２５．組織把持面、ステープルを受け入れ
るために前記組織把持面から前記ハウジング内に伸びて
いる多数の横断方向スロット、及びステープルの各に取
り付けられた巾着縫合糸を受け入れるための細長い中央
スロットであって前記ハウジングに沿って長手方向に伸
びかつ前記横断方向スロットと交差する前記中央スロッ
トを有する細長いハウジング；及び前記ハウジング内で
長手方向に動けるようにに摺動可能に取り付けられたス
テープル押し棒であって、ステープルと巾着縫合糸とを
組織に固定するために各ステープルの脚と組み合いこれ
を組織把持面の方に曲げるようにされたステープル押し
棒を備えたステープルカートリッジ。

【０１５９】２６．前記押し棒が前記ハウジングに形成
されたステープル受入れ用スロットに対応したくさび状
突起の一連の対向対を有し、くさび状突起の各対は前記
ステープルが前記ハウジングに関して長手方向に動かさ
れたときステープルの脚と組み合ってこれを重なった形
状になるように組織把持面の方に曲げるようにされる上
記２５のステープルカートリッジ。

【０１６０】２７．各くさび状突起は、前記ステープル
押し棒が前記カートリッジに関して動かされときにステ
ープルの脚と組み合ってこれらを互いに内側に向けて曲
げるために前記ステープル押し棒の中央に向かって内向
きに傾けられたステープル形成用エッジを有する上記２
６のステープルカートリッジ。

【０１６１】２８．各ステープル受入れ用スロットがハ
ウジングの頂部から上向きに伸びている１対の隆起間に
置かれる上記２５のステープルカートリッジ。

【０１６２】２９．隆起の各対が凹みにより隆起の次の
対から分離される上記２５のステープルカートリッジ。

【０１６３】３０．前記細長い中央スロットが、中央ス
ロットから上向きかつ外向きに傾斜しかつ前記隆起の頂
部で終わる傾斜面により定められた長手方向のＶ字形溝
に開口する上記２５のステープルカートリッジ。

【０１６４】３１．各ステープルが巾着縫合糸を受け入
れるために前記ステープルの脚とは反対方向に伸びるア
イレットを有し；かつ前記ハウジングがステープルのア
イレットを受け入れるために前記ステープル受入れ用ス
ロットの底部に多数の凹所を有する上記２５のステープ
ルカートリッジ。

【０１６５】３２．互いに旋回可能に連結された１対の
細長いハンドルであって、組織を間に受け入れる１対の
ジョーを支持している前記ハンドル；前記ジョーに取り
付けられた１対のステープルカートリッジであって、組
織を間に把持する対向した組織把持面を有する前記カー
トリッジ；前記カートリッジの各に形成された１列のス
テープル受入れ用スロットであって、各スロットはステ
ープルの脚が前記カートリッジの組織把持面の方を指す
ようにしてステープルを受け入れるようにされた前記ス
ロット；各ステープルカートリッジの前記組織把持面に
沿って伸びかつ前記ステープル受入れ用スロットの各の
中のステープルに連結された巾着縫合糸を受け入れる中
央スロット；各カートリッジ内に摺動可能に取り付けら
れかつ前記カートリッジに関して前記ステープル押し棒
が運動したときに各ステープルの脚と組み合いこれを前
記カートリッジの組織把持面の方に曲げるようにされた
ステープル押し棒；及びステープルの脚を曲げてステー
プルと巾着縫合糸とを前記カートリッジ間に把持された
組織に固定するために押し棒を各ステープルカートリッ
ジ内で滑らせるための前記ハンドルの一方の作動用手段
を備え、巾着縫合糸に取り付けられた多数のステープル
を組織に適用するための外科用器具。

【０１６６】３３．前記作動用手段が：前記ハンドルの
一方に旋回可能に取り付けられたステープル作動用レバ
ー；前記ステープル作動用レバーを前記カートリッジに
各のステープル押し棒に連結する手段；及び前記カート
リッジの各のステープル押し棒を動かすために前記連結
用手段を変位させるように手動旋回可能な前記ステープ
ル作動用レバーを備えた上記３２の外科用器具。

【０１６７】３４．前記ハンドルの一方に旋回可能に取
り付けられかつ前記ステープル作動用レバーの運動が停
止された第１の位置と前記ステープル作動用レバーが運
動停止を解除された第２の位置との間を動き得る固定用
部材を有する上記３３の外科用器具。

【０１６８】３５．套管針カニューレを通して挿入可能
な内視鏡部分であって、１対のジョーを有し少なくも一
方のジョーが開口位置と閉鎖位置との間を動き得る前記
内視鏡部分；前記内視鏡部分に連結されたハンドル部
分；多数の巾着縫合用ステープルと縫合糸とを保持する
ための各ジョー内のステープルカートリッジ；前記ステ
ープルを閉じるための各カートリッジ内の閉鎖機構；前
記可動ジョーを前記開口位置と閉鎖位置との間で動かす
ためのジョーアクチュエーター；及び前記閉鎖機構を作
動させるための前記ハンドル部分内の引き金機構を備え
た内視鏡用の外科用ステープル器具。

【０１６９】３６．前記内視鏡部分が前記ハンドル部分
に関して回転可能である上記３５による外科用ステープ
ル器具。

【０１７０】３７．前記ジョーが直線形状と角度付き形
状との間で可変関節運動ができる上記３５による外科用
ステープル器具。

【０１７１】３８．前記ジョーが前記直線形状と直角形
状との間で可変関節運動ができる上記３７による外科用
ステープル器具。

【０１７２】３９．前記ジョーを可変関節運動させるた
めに前記ハンドル部分内にジョー関節運動制御機構を有
する上記３７による外科用ステープル器具。

【０１７３】４０．前記カートリッジが、前記閉鎖機構
を収容するための内部部分、前記縫合糸の前記カートリ
ッジ外への通過を許す中央の長手方向スロット、及び前
記ステープルの前記カートリッジ外への通過を許す多数
のステープル受入れ用スロットを有する上記３５による
外科用ステープル器具。

【０１７４】４１前記閉鎖機構が前記ステープルとステ
ープル押し棒とを解放可能に保持するステープルベース
を有し、前記ステープル押し棒は前記ステープルが開か
れる開口位置と前記ステープルが閉じられる閉鎖位置と
の間を動き得る上記４０による外科用ステープル器具。

【０１７５】４２．前記ステープル押し棒が長手方向に
可動である上記４１による外科用ステープル器具。

【０１７６】４３．前記ステープルベースが個々のステ
ープルを保持するための多数のノッチを有する上記４１
による外科用ステープル器具。

【０１７７】４４．前記ステープルベースに隣接しかつ
前記ステープルベース内の前記ステープルを解放可能に
保持するための保持板を有する上記４１による外科用ス
テープル器具。

【０１７８】４５．前記保持板が前記ステープルと解放
可能に組み合うための多数のフックを有する上記４４に
よる外科用ステープル器具。

【０１７９】４６．前記保持板は、前記フックが前記ス
テープルと組み合わせられた組合い位置と前記フックが
前記ステープルとの組合いを外された非組合い位置との
間を動き得る上記４５による外科用ステープル器具。

【０１８０】４７．前記保持板が長手方向に動く上記４
６による外科用ステープル器具。

【０１８１】４８．前記ステープル押し棒が前記閉鎖位
置に動かされたとき前記ステープル押し棒と前記保持板
とが互いに共同作用して前記保持板が前記非組合い位置
に動かされる上記４６による外科用ステープル器具。

【０１８２】４９．前記閉鎖機構の一方が作動されたと
き前記閉鎖機構が互いに共同作用して前記閉鎖機構の他
方が作動される上記３５による外科用ステープル器具。

【０１８３】５０．前記ステープル押し棒の一方が前記
閉鎖位置に動いたとき、前記カートリッジ内の前記ステ
ープル押し棒が互いに共同作用して前記ステープル押し
棒の他方を前記閉鎖位置に動かす上記４１による外科用
ステープル器具。

【０１８４】５１．前記カートリッジの各が前記縫合糸
を解放可能に収容するための深穴を定める上記３５によ
る外科用ステープル器具。

【０１８５】５２．前記カートリッジの各が前記縫合糸
を解放可能に収容するための多数の前記深穴を定める上
記５１による外科用ステープル器具。

【０１８６】５３．前記カートリッジの各における前記
深穴の数が約２から約１０の範囲にある上記５２による
外科用ステープル器具。

【０１８７】５４．前記深穴の各に１個のループが置か
れる上記５２による外科用ステープル器具。

【０１８８】５５．前記内視鏡部分が前記ジョーに隣接
した組織を切断するための可動のナイフブレードを有す
る上記３５による外科用ステープル器具。

【０１８９】５６．前記ナイフブレードが前記ジョーの
一方の中に置かれ、前記ナイフブレードは前記トラック
を摺動できる上記５５による外科用ステープル器具。

【０１９０】５７．前記ナイフブレードを動かすために
前記ハンドル部分内にナイフブレードアクチュエーター
を有する上記３５による外科用ステープル器具。

【０１９１】５８．前記ジョーアクチュエーターが前記
可動ジョーを前記開口位置と前記閉鎖位置との間で動か
すレバーを有する上記３５による外科用ステープル器
具。

【０１９２】５９．前記レバーから末端方向に伸びてい
る駆動棒及び前記駆動ロッドから末端方向に伸びている
くさびを有し前記くさびが前記可動ジョーに伸びている
上記５８による外科用ステープル器具。

【０１９３】６０．前記可動ジョーは旋回可能に取り付
けられかつ後方部分を有し、前記後方部分が前記くさび
と組み合い得る上記５９による外科用ステープル器具。

【０１９４】６１．前記可動ジョーの前記後方部分が前
記くさびと組み合う半球状表面を有する上記６０による
外科用ステープル器具。

【０１９５】６２．套管針カニューレを通して挿入可能
な内視鏡部分であって、末端部分を有する前記内視鏡部
分；前記内視鏡部分に連結されたハンドル部分；１回の
適用で多数のステープルを適用するために前記末端部分
に置かれたステープル作業部分であって、前記ジョーの
少なくも一方のジョーが閉鎖位置から開口位置に動くこ
とができ、かつ１対のジョーを有するステープル作業部
分であり、更に直線形状と関節運動形状との間で関節運
動できるように取り付けられた前記ステープル作業部
分；前記ステープル作業部分に可変関節運動をさせるた
めの前記ハンドル部分内の関節運動制御機構；及び前記
ステープル作業部分を作動させるための前記ハンドル部
分内の引き金機構を備えた内視鏡用の外科用ステープル
器具。

【０１９６】６３．前記ジョーの少なくも一方が前記ス
テープルを保持するための取り外し可能なカートリッジ
を有する上記６２による外科用ステープル器具。

【０１９７】６４．前記末端部分に切断用ブレードを有
する上記６２による外科用ステープル器具。

【０１９８】６５．前記切断用ブレードが長手方向に可
動である上記６４による外科用ステープル器具。

【０１９９】６６．前記切断用ブレードが前記ステープ
ル作業部分に隣接して置かれる上記６５による外科用ス
テープル器具。

【０２００】６７．前記切断用ブレードを動かすために
前記ハンドル部分内の切断用ブレードアクチュエーター
を有する上記６６による外科用ステープル器具。

【０２０１】６８．套管針カニューレを通して挿入可能
な内視鏡部分であって、１対のジョーを有し少なくも一
方のジョーが開口位置と閉鎖位置との間で可動である前
記内視鏡部分；前記内視鏡部分に連結されたハンドル部
分；多数のステープルを保持するための各ジョー内のス
テープルカートリッジ；前記ステープルを閉じるための
各カートリッジ内の閉鎖機構；前記可動ジョーを前記開
口位置と閉鎖位置との間で動かすための前記ハンドル部
分内のジョーアクチュエーター；及び前記閉鎖機構を作
動させるための前記ハンドル部分内の引き金機構を備え
た内視鏡用の外科用ステープル器具。

【０２０２】６９．前記内視鏡部分が前記ハンドル部分
に関して回転可能である上記６８による外科用ステープ
ル器具。

【０２０３】７０．前記ジョーが直線形状と角度の付け
られた形状との間で可変関節運動ができる上記６８によ
る外科用ステープル器具。

【０２０４】７１．前記ジョーが直線形状と直角形状と
の間で可変関節運動ができる上記７０による外科用ステ
ープル器具。

【０２０５】７２．前記ジョーを可変関節運動させるた
めのジョーの関節運動制御機構が前記ハンドル部分内に
ある上記７０による外科用ステープル器具。

【０２０６】７３．外科用ステープルを保持するための
ハウジング；及び前記ハウジング内に置かれ前記ステー
プルを閉じるためのステープル押し棒であって、前記ス
テープルが開かれた開口位置から前記ステープルが閉じ
られる閉鎖位置に動くことができかつ同形状を有する第
２のステープル押し棒が隣接ハウジングに置かれたとき
前記第２のステープル押し棒と共同作用する形状にされ
た前記ステープル押し棒であり、前記ステープル押し棒
の一方がその閉鎖位置に動かされたとき前記ステープル
押し棒の他方がその閉鎖位置に動かされる前記ステープ
ル押し棒を備えた外科用ステープル保持用カートリッ
ジ。

【０２０７】７４．ａ）内部部分、ｂ）長手方向に伸び
ている縫合糸の前記カートリッジハウジング外への通過
を許す中央の長手方向スロット、及びｃ）ステープルの
前記カートリッジ外への通過を許す多数のステープル受
入れ用スロットを定めているカートリッジハウジング；
ステープルを解放可能に保持する前記ハウジング内のス
テープルベース；前記ハウジング内の保持板であって、
前記ステープルと解放可能に組み合うための多数のフッ
クを有する前記保持板；及び前記ステープルを閉じるた
めの前記ハウジング内のステープル押し棒であって、前
記ステープルが開かれた開口位置から前記ステープルが
閉じられる閉鎖位置に長手方向に動き得る前記ステープ
ル押し棒を備えた外科用ステープルと縫合糸を保持する
ためのカートリッジ。

【０２０８】７５．前記ステープル押し棒が長手方向に
可動である上記７４による外科用ステープル保持用カー
トリッジ。

【０２０９】７６．前記保持板が組合い位置から非組合
い位置に可動である上記７４によるカートリッジ。

【０２１０】７７．前記カートリッジハウジングが前記
縫合糸を解放可能に収容する深穴を定める上記７４によ
るカートリッジ。

【０２１１】７８．前記カートリッジハウジングが前記
縫合糸を解放可能に収容する多数の深穴を定める上記７
４によるカートリッジ。

【０２１２】７９．前記深穴の数が約２から約１０の範
囲である上記７８によるカートリッジ。

【０２１３】８０．ａ）体腔内に套管針カニューレを伸
ばし； ｂ）巾着縫合糸とステープルとを収容しているカートリ
ッジであって細長い外科用器具の末端に置かれた前記カ
ートリッジを有する前記細長い外科用器具を準備し； ｃ）前記套管針を通って前記カートリッジを伸ばし前記
カートリッジを身体組織に隣接して置き； ｄ）前記ステープルにより前記縫合糸を前記身体組織上
に留めるために前記身体組織を貫通して刺すことなしに
前記ステープルを前記身体組織内に射出することを含
み、身体組織に巾着縫合糸とステープルとを内視鏡式に
適用する方法。

【０２１４】８１．段階ｂ）は、前記器具の前記末端に
第２のカートリッジを設置し、前記第２のカートリッジ
は巾着縫合糸とステープルとを収容し、更に前記器具の
前記末端に１組のジョーを設け、前記ジョーの各は１個
の前記カートリッジを収容することを含み、前記ジョー
の少なくも一方は開口位置と閉鎖位置との間で可動であ
り、そして段階ｃ）は、前記身体組織の周りで前記ジョ
ーを閉じることを含む上記８０による巾着縫合糸とステ
ープルの内視鏡式適用方法。

【０２１５】８２．前記身体組織が少なくも２層を有
し、更に段階ｄ）は、各ステープルが組織の他方の層を
刺すことなしに組織の一方を刺すように前記カートリッ
ジの各からステープルを射出することを含む上記８１に
よる巾着縫合糸とステープルの内視鏡式適用方法。

【０２１６】８３．前記身体組織が管状であり、かつ段
階ｄ）は、各ステープルが前記管状組織の１層を前記組
織の他層を刺すことなく刺すように前記カートリッジの
各からステープルを射出することを含む上記８１による
巾着縫合糸とステープルの内視鏡式適用方法。

【０２１７】８４．前記ジョーは前記細長い部材に平行
な平行位置と前記細長い部材に対して角度を付けて方向
に決められた角度位置との間を関節運動でき、更に段階
ｃ）は、前記ジョーが前記套管針を通って伸ばされた後
で前記ジョーを角度位置に関節運動させることを含む上
記８１による巾着縫合糸とステープルの内視鏡式適用方
法。

【０２１８】８５．前記外科用器具がハンドル部分に回
転可能に連結された内視鏡部分を有し、更に段階ｃ）が
前記内視鏡部分を前記ハンドル部分に関して回転させる
ことを含む上記８０による巾着縫合糸とステープルの内
視鏡式適用方法。

【０２１９】８６．段階ｂ）が前記ジョーの少なくも一
方に連結されたナイフブレードの準備を含み、前記ナイ
フブレードは前記ジョーに隣接した組織を切断するため
に動くことができ、更に ｅ）前記身体組織を前記ナイフブレードで切断する 段階が続く上記８１による巾着縫合糸とステープルの内
視鏡式適用方法。

【図面の簡単な説明】

【図１】巾着縫合糸を人の組織に固定するための外科用
ステープルの第１の実施例の側面図である。

【図２】図１の外科用ステープルの平面図である。

【図３】ステープルと巾着縫合糸とを組織に取り付ける
ように脚の変形された図１の外科用ステープルを示す。

【図４】巾着縫合糸を人の組織に固定するための外科用
ステープルの第２の実施例の側面図である。

【図５】図４の外科用ステープルの平面図である。

【図６】ステープルと巾着縫合糸とを組織に取り付ける
ように脚の変形された図４の外科用ステープルを示す。

【図７】巾着縫合糸を人の組織に固定するための外科用
ステープルの第３の実施例の側面図である。

【図８】ステープルと巾着縫合糸とを組織に取り付ける
ように脚の変形された図７の外科用ステープルを示す。

【図９】巾着縫合糸を人の組織に固定するための外科用
ステープルの第４の実施例の側面図である。

【図１０】ステープルと巾着縫合糸とを組織に取り付け
るように脚の変形された図６の外科用ステープルを示
す。

【図１１】図１に示された外科用ステープルの変更され
た形式の拡大図である。

【図１２】図１に示された外科用ステープルの別の形式
の拡大図である。

【図１３】図４に示された外科用ステープルの変更され
た形式の拡大図である。

【図１４】本発明による多数のステープルにより組織の
管状部分に固定された巾着縫合糸を示す。

【図１５】ステープルを組織に固定するために返りの付
けられた端部の設けられた多数の脚を持ち、巾着縫合糸
を人の組織に固定するための外科用ステープルの第６の
実施例の側面図である。

【図１６】図１５の外科用ステープルの端面図である。

【図１７】貫通する巾着縫合糸を有し組織に固定された
図１５の外科用ステープルを示す。

【図１８】図１に示された形式の多数の外科用ステープ
ルに通された巾着縫合糸を示す。

【図１９】図４に示された形式の多数の外科用ステープ
ルに通された巾着縫合糸を示す。

【図２０】図１５に示された形式の多数の外科用ステー
プルに通された巾着縫合糸を示す。

【図２１】ジョーが開いた状態での本発明の巾着縫合器
具を示す斜視図である。

【図２２】ジョーが閉じた状態での巾着縫合器具の側面
図である。

【図２３】巾着縫合器具の底視図である。

【図２４】巾着縫合器具の端面図である。

【図２５】図２２に示された巾着縫合器具の反対側の部
分的に切除された平面図である。

【図２６】図２２の線２６−２６に沿って得られた拡大
断面図である。

【図２７】器具の一方のジョーの部分的に切除された図
面である。

【図２８】巾着縫合器具とともに使用するステープルカ
ートリッジの第１の実施例の部分的に切除された斜視図
である。

【図２９】図２８のステープルカートリッジの組織把持
面の平面図である。

【図３０】図２８のステープルカートリッジに使用され
るステープル押し棒の平面図である。

【図３１】ステープル押し棒の作動以前における１対の
ステープルカートリッジ間に把持された組織を示す垂直
方向断面図である。

【図３２】ステープル押し棒の作動後の１対のステープ
ルカートリッジ間に把持された組織を示す垂直方向断面
図である。

【図３３】巾着縫合器具とともに使用するステープルカ
ートリッジの第２の実施例の部分的に切除された斜視図
である。

【図３４】図３３のカートリッジのステープル押し棒の
変更例を示す。

【図３５】図３３のステープルカートリッジの組織把持
面の平面図である。

【図３６】図１９に示されたステープルとともに使用す
るステープルカートリッジの第３の実施例の部分的に切
除された斜視図である。

【図３７】図１９に示されたステープルとともに使用す
るステープルカートリッジの第４の実施例の部分的に切
除された斜視図である。

【図３８】本発明の巾着縫合器具とともに使用される組
織切断用器具の側面図である。

【図３９】図３８の組織切断用器具の平面図である。

【図４０】図３８の線４０−４０に沿って得られた拡大
断面図である。

【図４１】図３８の線４１−４１に沿って得られた拡大
断面図である。

【図４２】組織切断用器具の別の実施例の部分的に切除
された拡大平面図である。

【図４３】図４２の組織切断用器具の側面図である。

【図４４】図４２の線４４−４４に沿って得られた拡大
断面図である。

【図４５】本発明による内視鏡式外科器具の斜視図であ
る。

【図４６】ジョーが開口位置にある状態の図４５に示さ
れた内視鏡式外科器具の末端部の部分的斜視図である。

【図４７】内視鏡部分がハンドル部分に関して９０゜回
転された状態の図４５に示された内視鏡式外科器具の部
分的に断面にされた立面図である。

【図４８】ジョー部分が４５゜傾けられた状態の図４７
に示された内視鏡式外科器具の末端部の立面図である。

【図４９】ジョー部分が９０゜傾けられた状態の図４７
に示された内視鏡式外科器具の立面図である。

【図５０】本発明による内視鏡式外科器具に使用するカ
ートリッジの斜視図である。

【図５１】内部の詳細を示すためにステープルベースの
一部分が切除された図５０に示されたカートリッジの分
解図である。

【図５２】内部の詳細を示すためにカートリッジハウジ
ングの一部分が切除された図５０に示されたカートリッ
ジの一部分の斜視図である。

【図５３】ステープル押し棒及びステープルが閉じられ
た位置にある図５２に示されたカートリッジの斜視図で
ある。

【図５４】内部の詳細を示すために部分的に切除された
図５０に示されたカートリッジの一部分の斜視図であ
る。

【図５５】ステープルと縫合糸が内部に挿入された図５
４に示されたカートリッジの斜視図である。

【図５６】保持板のフックがステープルのアイレット内
に差し込まれた図５５に示されたカートリッジ、ステー
プル及び縫合糸の斜視図である。

【図５７】ステープル押し棒及びステープルと部分的に
閉じられた位置にある図５６に示されたカートリッジ、
ステープル及び縫合糸の斜視図である。

【図５８】ステープル押し棒及びステープルが完全閉鎖
位置にありフックがステープルのアイレットから外され
た状態の図５７に示されたカートリッジ、ステープル及
び縫合糸の斜視図である。

【図５９】２個のカートリッジが互いに隣接した位置に
ある本発明による内視鏡式外科器具に使用する２個のカ
ートリッジの斜視図である。

【図６０】図５９に示された２個のカートリッジ内に挿
入された縫合糸とステープルの図式的な図である。

【図６１】各カートリッジが１個の縫合糸用深穴を有し
カートリッジが互いに隣接して置かれた本発明による内
視鏡式外科器具に使用する２個のカートリッジの斜視図
である。

【図６２】図６１に示された２個のカートリッジ内に挿
入された縫合糸とステープルの図式的な図である。

【図６３】２個のカートリッジ間にカートリッジホルダ
ーのある本発明による内視鏡式外科器具に使用する２個
のカートリッジの分解斜視図であ、Ａは示された上方ス
テープル押し棒の部分的斜視図であり、Ｂは示された下
方ステープル押し棒の部分的斜視図である。

【図６４】図６３に示された２個のカートリッジとカー
トリッジホルダーとの組合せの斜視図であり、Ａはカー
トリッジに挿入されたステープル押し棒の部分的斜視図
である。

【図６５】カートリッジが互いに隣接して置かれた本発
明による内視鏡式外科器具に使用する２個の完全装填さ
れたカートリッジの拡大断面図である。

【図６６】ジョーが開口位置にありかつその間に２個の
カートリッジとカートリッジホルダーとの組合せが差し
込まれた状態の図４５に示された器具の部分的に断面に
された立面図である。

【図６７】ジョーが閉じられた状態の図６６の示された
器具の立面図である。

【図６８】図６７の線６８−６８に沿って得られた拡大
断面図である。

【図６９】本発明による内視鏡式外科器具の射出機構の
部分的に切除された立面図である。

【図７０】射出用ピンが作動された状態の図６９に示さ
れた射出用機構の立面図である。

【図７１】射出用機構と引き金機構とを示す図４５に示
された器具の部分的に断面とされた立面図である。

【図７２】射出用ピンと引き金とが射出位置において示
された図７１に示された器具の立面図である。

【図７３】本発明による射出機構の別の実施例の部分的
に切除された斜視図である。

【図７４】図７３に示された射出機構の一部分の拡大断
面図である。

【図７５】ジョー部分と外側部分とを連結しているヒン
ジ構造の部分の断面図である。

【図７６】ジョー部分が９０゜曲げられた図７５に示さ
れたヒンジ構造の断面図である。

【図７７】内部詳細を示すために部分的に切除された図
４５に示された器具のジョー部分の立面図である。

【図７８】切断用ブレードと切断用ブレード作用用機構
とを示すために部分的に切除された図４５に示された器
具の立面図である。

【図７９】図７７の線７９−７９に沿って得られたジョ
ー部分の断面図である。

【図８０】ハンドルレバーが下向きである本発明による
内視鏡式外科器具のハンドルの部分的に切除された立面
図である。

【図８１】図８０の線８１−８１に沿って得られたハン
ドルの断面図である。

【図８２】摺動可能な保持器が末端部分にある状態の図
８１に示されたハンドルの断面図である。

【図８３】レバーが想像線で開口位置において示された
本発明による内視鏡式外科器具のハンドルの立面図であ
る。

【図８４】本発明による内視鏡式外科器具に使用する２
個のカートリッジ間で圧迫された組織の図式的表現であ
る。

【図８５】ステープルが部分的に閉じられた位置に変形
させられたときの図８４に示された組織とカートリッジ
の図である。

【図８６】ステープルが完全閉鎖位置にある図８５に示
された組織とカートリッジの図である。

【図８７】身体組織が部分的に切断された状態の本発明
による内視鏡式外科器具のジョー間で圧迫された身体組
織の部分的斜視図である。

【図８８】身体組織が完全に切断された状態における図
８７に示された身体組織とジョー部分との部分的斜視図
である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ビトチエサルフ・フエドロビチ・アスタシ ヨフ ロシア・モスクワ129327・アパートメント 285・コルプス１・メンギンスコゴストリ ート23 (72)発明者 ニコライ・トボロゴフ ロシア・モスクワ125413・アパートメント 11・コルプス１・オネグスカヤストリート 34 (72)発明者 セルゲイ・ウダロフ ロシア・モスクワ125499・アパートメント 473・コルプス２・クロンシユタトスキブ ールバード30

Claims (18)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 組織内に差し込まれるようにされた１対
   の脚を有する変形可能な材料の細長いストリップを備え
   たステープル体であって、ステープル体を組織に固定す
   るために組織内に差し込まれた際に前記脚が変形できる
   ステープル体を具備し、該ステープル体が、巾着縫合糸
   をステープルに摺動可能に取り付けるための手段を有す
   る巾着縫合糸を組織に固定するための外科用ステープ
   ル。
2. 【請求項２】 組織内に差し込まれるようにされた１対
   の脚を有する変形可能な材料の細長いストリップを備え
   たステープル体であって、前記ステープル体を組織に固
   定するために組織内に差し込まれた際に前記脚が変形で
   きるステープル体を具備し、該ステープル体が、前記脚
   の組織内への挿入より前に縫合糸が通過してかけられる
   ループに形成されている巾着縫合糸を組織に固定するた
   めの外科用ステープル。
3. 【請求項３】 組織内に挿入するようにされた２個又は
   それ以上の脚を有するステープル体であって、前記脚は
   前記脚を組織に固定するために返りの付けられた端部を
   有し、更に巾着縫合糸を摺動可能に受け入れる手段を有
   する前記ステープルを備た、巾着縫合糸を組織に固定す
   るための外科用ステープル。
4. 【請求項４】 巾着縫合糸を受け入れるアイレットを提
   供するようにリングに形成されたステープル体であっ
   て、脚を組織に固定するために返りの付けられた２個又
   はそれ以上の前記脚を有する前記ステープル体を備え
   た、巾着縫合糸を組織に固定するための外科用ステープ
   ル。
5. 【請求項５】 人の組織内に挿入するようにされた２個
   又はそれ以上の脚を有するステープル体であって、前記
   脚が前記脚を人の組織に固定するための返りの付けられ
   た端部を有する前記ステープル体を備えた外科用ステー
   プル。
6. 【請求項６】 多数のステープルを組織に隣接して位置
   決めし；前記ステープルに巾着縫合糸を取り付け；そし
   て組織に巾着縫合糸を固定するために組織内にステープ
   ルを推し進めることを含んだ巾着縫合糸の組織への固定
   方法。
7. 【請求項７】 多数のステープルを組織に隣接して位置
   決めし、前記ステープルの各が１対の変形可能な脚を有
   し；前記ステープルに巾着縫合糸を取り付け；そして組
   織にステープルと巾着縫合糸とを固定するためにステー
   プルの脚を重なった形状に変形させることを含んだ巾着
   縫合糸の組織への固定方法。
8. 【請求項８】 多数のステープルを組織の管状部分の周
   囲の周りに位置決めし、前記ステープルの各が巾着縫合
   糸を受け入れるためのアイレットを有し；巾着縫合糸を
   ステープルに取り付けるために前記ステープルのアイレ
   ットを通して巾着縫合糸をかけ；そして組織に巾着縫合
   糸を固定するために組織内にステープルを推し進めるこ
   とを含んだ巾着縫合糸の組織管状部分への固定方法。
9. 【請求項９】 多数のステープルを組織管状部分の周囲
   の周りに位置決めし、前記ステープルの各が巾着縫合糸
   を受け入れるためのループ及び１対の変形可能な脚を有
   し；各ステープルのループを通して巾着縫合糸をかけ；
   そしてステープルと巾着縫合糸とを組織に固定するため
   に組織内に伸びている別のループを形成するように重な
   った形状に前記ステープルの脚を変形させることを含ん
   だ巾着縫合糸の組織管状部分への固定方法。
10. 【請求項１０】 組織を間に把持するために向かい合っ
    た組織把持面を有する１対のステープルカートリッジ；
    前記カートリッジの各に形成された１列のステープル受
    入れ用スロットであって、各スロットはステープルの脚
    が前記カートリッジの組織把持面の方を指すようにして
    ステープルを受け入れるようにされた前記スロット；前
    記ステープル受入れ用スロットの各の中のステープルに
    連結された巾着縫合糸を受け入れるために各ステープル
    カートリッジの前記組織把持面に沿って伸びている中央
    スロット；各カートリッジ内に摺動可能に取り付けられ
    かつ前記カートリッジに関してステープル押し棒が運動
    したときに各ステープルの脚と組み合いこれを前記カー
    トリッジの組織把持面の方に曲げるようにされたステー
    プル押し棒；及びステープルの脚を曲げてステープルと
    巾着縫合糸とを前記カートリッジ間に把持された組織に
    固定するために押し棒を各ステープルカートリッジ内で
    滑らせるための作動用手段を備え、巾着縫合糸を組織に
    適用するための外科用器具。
11. 【請求項１１】 組織把持面、ステープルを受け入れる
    ために前記組織把持面から前記ハウジング内に伸びてい
    る多数の横断方向スロット、及びステープルの各に取り
    付けられた巾着縫合糸を受け入れるための細長い中央ス
    ロットであって前記ハウジングに沿って長手方向に伸び
    かつ前記横断方向スロットと交差する前記中央スロット
    を有する細長いハウジング；及び前記ハウジング内で長
    手方向に動けるようにに摺動可能に取り付けられたステ
    ープル押し棒であって、ステープルと巾着縫合糸とを組
    織に固定するために各ステープルの脚と組み合いこれを
    組織把持面の方に曲げるようにされたステープル押し棒
    を備えたステープルカートリッジ。
12. 【請求項１２】 互いに旋回可能に連結された１対の細
    長いハンドルであって、組織を間に受け入れる１対のジ
    ョーを支持している前記ハンドル；前記ジョーに取り付
    けられた１対のステープルカートリッジであって、組織
    を間に把持する対向した組織把持面を有する前記カート
    リッジ；前記カートリッジの各に形成された１列のステ
    ープル受入れ用スロットであって、各スロットはステー
    プルの脚が前記カートリッジの組織把持面の方を指すよ
    うにしてステープルを受け入れるようにされた前記スロ
    ット；各ステープルカートリッジの前記組織把持面に沿
    って伸びかつ前記ステープル受入れ用スロットの各の中
    のステープルに連結された巾着縫合糸を受け入れる中央
    スロット；各カートリッジ内に摺動可能に取り付けられ
    かつ前記カートリッジに関して前記ステープル押し棒が
    運動したときに各ステープルの脚と組み合いこれを前記
    カートリッジの組織把持面の方に曲げるようにされたス
    テープル押し棒；及びステープルの脚を曲げてステープ
    ルと巾着縫合糸とを前記カートリッジ間に把持された組
    織に固定するために押し棒を各ステープルカートリッジ
    内で滑らせるための前記ハンドルの一方の作動用手段を
    備え、巾着縫合糸に取り付けられた多数のステープルを
    組織に適用するための外科用器具。
13. 【請求項１３】 套管針カニューレを通して挿入可能な
    内視鏡部分であって、１対のジョーを有し少なくも一方
    のジョーが開口位置と閉鎖位置との間を動き得る前記内
    視鏡部分；前記内視鏡部分に連結されたハンドル部分；
    多数の巾着縫合用ステープルと縫合糸とを保持するため
    の各ジョー内のステープルカートリッジ；前記ステープ
    ルを閉じるための各カートリッジ内の閉鎖機構；前記可
    動ジョーを前記開口位置と閉鎖位置との間で動かすため
    のジョーアクチュエーター；及び前記閉鎖機構を作動さ
    せるための前記ハンドル部分内の引き金機構を備えた内
    視鏡用の外科用ステープル器具。
14. 【請求項１４】 套管針カニューレを通して挿入可能な
    内視鏡部分であって、末端部分を有する前記内視鏡部
    分；前記内視鏡部分に連結されたハンドル部分；１回の
    適用で多数のステープルを適用するために前記末端部分
    に置かれたステープル作業部分であって、前記ジョーの
    少なくも一方のジョーが閉鎖位置から開口位置に動くこ
    とができ、かつ１対のジョーを有するステープル作業部
    分であり、更に直線形状と関節運動形状との間で関節運
    動できるように取り付けられた前記ステープル作業部
    分；前記ステープル作業部分に可変関節運動をさせるた
    めの前記ハンドル部分内の関節運動制御機構；及び前記
    ステープル作業部分を作動させるための前記ハンドル部
    分内の引き金機構を備えた内視鏡用の外科用ステープル
    器具。
15. 【請求項１５】 套管針カニューレを通して挿入可能な
    内視鏡部分であって、１対のジョーを有し少なくも一方
    のジョーが開口位置と閉鎖位置との間で可動である前記
    内視鏡部分；前記内視鏡部分に連結されたハンドル部
    分；多数のステープルを保持するための各ジョー内のス
    テープルカートリッジ；前記ステープルを閉じるための
    各カートリッジ内の閉鎖機構；前記可動ジョーを前記開
    口位置と閉鎖位置との間で動かすための前記ハンドル部
    分内のジョーアクチュエーター；及び前記閉鎖機構を作
    動させるための前記ハンドル部分内の引き金機構を備え
    た内視鏡用の外科用ステープル器具。
16. 【請求項１６】 外科用ステープルを保持するためのハ
    ウジング；及び前記ハウジング内に置かれ前記ステープ
    ルを閉じるためのステープル押し棒であって、前記ステ
    ープルが開かれた開口位置から前記ステープルが閉じら
    れる閉鎖位置に動くことができかつ同形状を有する第２
    のステープル押し棒が隣接ハウジングに置かれたとき前
    記第２のステープル押し棒と共同作用する形状にされた
    前記ステープル押し棒であり、前記ステープル押し棒の
    一方がその閉鎖位置に動かされたとき前記ステープル押
    し棒の他方がその閉鎖位置に動かされる前記ステープル
    押し棒を備えた外科用ステープル保持用カートリッジ。
17. 【請求項１７】 ａ）内部部分、ｂ）長手方向に伸びて
    いる縫合糸の前記カートリッジハウジング外への通過を
    許す中央の長手方向スロット、及びｃ）ステープルの前
    記カートリッジ外への通過を許す多数のステープル受入
    れ用スロットを定めているカートリッジハウジング；ス
    テープルを解放可能に保持する前記ハウジング内のステ
    ープルベース；前記ハウジング内の保持板であって、前
    記ステープルと解放可能に組み合うための多数のフック
    を有する前記保持板；及び前記ステープルを閉じるため
    の前記ハウジング内のステープル押し棒であって、前記
    ステープルが開かれた開口位置から前記ステープルが閉
    じられる閉鎖位置に長手方向に動き得る前記ステープル
    押し棒を備えた外科用ステープルと縫合糸を保持するた
    めのカートリッジ。
18. 【請求項１８】 ａ）体腔内に套管針カニューレを伸ば
    し； ｂ）巾着縫合糸とステープルとを収容しているカートリ
    ッジであって細長い外科用器具の末端に置かれた前記カ
    ートリッジを有する前記細長い外科用器具を準備し； ｃ）前記套管針を通って前記カートリッジを伸ばし前記
    カートリッジを身体組織に隣接して置き； ｄ）前記ステープルにより前記縫合糸を前記身体組織上
    に留めるために前記身体組織を貫通して刺すことなしに
    前記ステープルを前記身体組織内に射出することを含
    み、身体組織に巾着縫合糸とステープルとを内視鏡式に
    適用する方法。