JPH0716281U - 自動販売機の商品搬出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の商品を連続して購入する場合の所要時
間を短縮できる自動販売機の商品搬出装置を提供する。 【構成】 エレベータ26は、商品収納ユニット16から排
出された商品を下方に導く排出通路24を通じて、この排
出通路下端の排出口25から落下させた商品を昇降台32に
受けとり、この後、昇降台を上昇させて商品を商品取出
口12まで搬送する。前記排出通路の排出口に設けられた
開閉扉50は、昇降台が排出口よりも上昇したとき、前記
排出通路を閉じ、昇降台が排出口よりも下降したとき排
出口を開く。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、特に比較的高い位置に商品取出口を備え、その商品取出口に商品 を搬送する自動販売機の商品搬出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、従来の自動販売機は、商品収納室が商品取出口より高い位置にあり、 商品収納室から搬出された商品は商品収納室と商品取出口との高低差によって自 然に落下して、商品取出口へ導かれるようになっている。このため、商品取出口 は、比較的低い位置に備えられており、大人が商品取出口から商品を取り出す場 合には、腰をかがめなければならず、非常に取り出しにくい。

【０００３】 そこで、上述した不具合を解決するために、たとえば、特開昭63-201893 号公 報に記載された自動販売機が提案されている。この自動販売機は、商品収納室か ら搬出された商品を下方に導くシュートと、このシュートから受け取った商品を 上方の商品取出口まで上昇させる搬送装置とを備えている。 そして、この搬送装置を用いて、比較的高い位置に設けられた商品取出口まで 搬送する。

【０００４】 このような自動販売機によれば、商品取出口を高い位置に設定することができ 、購入者は腰をかがめることなく商品を取り出すことができる。 上述の自動販売機では、搬送装置がシュートよりも下方の商品受取位置と商品 取出口との間で昇降する昇降台を有したエレベータから構成されており、販売待 機中、昇降台は、シュートの下方位置に待機されている。

【０００５】 したがって、このような状態にあれば、自動販売機の商品選択ボタンが押され 、商品収納室からシュートを通じて商品が排出されると、この商品は昇降台上に 受け取られ、この後、昇降台が商品取出口まで上昇されて、この商品取出口から 商品が払い出される。なお、商品の払い出し後、再び昇降台はシュートの下方位 置に下降して待機する。すなわち、商品の払い出しの１サイクルは、昇降台が下 方位置にある状態から開始され、この後、その昇降台が再び下方位置に復帰した 時点で完了する。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

昇降台が前記下方位置に待機している状態で、商品選択ボタンが連続的に押さ れる場合、その最初の商品の払い出しは直ちに開始されるので、その商品の払い 出しに要する時間は短い。しかしながら、以降の商品の払い出しは、昇降台が前 記下方位置に復帰してから開始されるため、昇降台が下降に要する時間の分だけ 、その払い出しに要する時間は長くなってしまう。

【０００７】 この考案は、上述した事情を考慮してなされたもので、その目的とするところ は、複数の商品を連続して購入する場合の所要時間を短縮できる自動販売機の商 品搬出装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この考案は、商品収納室から排出された商品を下方に導く排出通路と、この排 出通路下端の排出口から落下させた商品を昇降台に受けとり、この後、昇降台を 上昇させて商品を商品取出口まで搬送するエレベータとを備えた自動販売機の商 品搬出装置において、前記排出通路の排出口に設けられ、昇降台が排出口よりも 上昇したとき、前記排出通路を閉じ、昇降台が排出口よりも下降したとき排出口 を開く開閉扉を備えている。

【０００９】 好ましくは、前記昇降台の昇降に連動して前記開閉扉を開閉させる連動手段を 備えている。

【００１０】

【作用】

前記エレベータは、商品収納室から排出された商品は排出通路を通じ、この排 出通路下端の排出口から落下させた商品を昇降台に受けとり、この後、昇降台を 上昇させて商品を商品取出口まで搬送する。前記排出通路の排出口に設けられた 開閉扉は、昇降台が排出口よりも上昇したとき、前記排出通路を閉じ、昇降台が 排出口よりも下降したとき排出口を開く。

【００１１】 なお、前記開閉扉は、連動手段を通じ、前記昇降台の昇降に連動して開閉させ るようにしてもよい。

【００１２】

【実施例】

以下、この発明の一実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。 図１には、一部を破断したタバコの自動販売機が示されている。この自動販売 機は、そのハウジング１の正面がドア１０となっており、このドア１０を開くこ とで、商品としてのタバコの補給や料金の回収を行うことができる。

【００１３】 ドア１０のほぼ中央には、商品取出口１２が設けられている。この商品取出口 １２は、地上高が平均的大人のほぼ腰の高さに設定されているため、購入者が商 品取出口１２から楽な姿勢でタバコを取り出すことができる。 ドア１０には、この商品取出口１２より上方にタバコ見本の陳列棚１３および タバコの選択ボタン（図示省略）が設けられており、また、商品取出口１２より 下方には広告灯１４が設けられている。

【００１４】 商品取出口１２の横方向のほぼ並びには、コインの投入口、紙幣の挿入口、払 い戻しボタン、釣り銭の払戻口、受入れ金額をデジタル表示するためのディスプ レイ等（いづれも図示省略）が設けられている。 また、この自動販売機には、マイクロコンピュータ等からなるコントロールユ ニットが内蔵されている。このコントロールユニットは、商品であるタバコの一 連の販売動作を制御する。たとえば、投入金額の計算、釣り銭の計算および商品 の搬出制御などがコントロールユニットにより行われる。

【００１５】 自動販売機のハウジング１内には、商品収納室すなわち商品収納ユニット１６ が左右上下方向に多数組配置されている。各商品収納ユニット１６は、商品収納 コラム１８を備え、商品収納コラム１８には、同一銘柄の箱詰めされたタバコ（ 以下タバコＴとする）が収納されている。また、商品収納コラム１８内において 、タバコＴは、前後２列に横置きの状態で積み重ねられている。

【００１６】 各商品収納コラム１８の下側には、タバコＴを排出するための商品排出装置２ ０が設けられている。この商品排出装置２０は、前記コントローラからの排出信 号に基づき、商品収納コラム１８に積み重ねられたタバコＴを下段のものから１ 個ずつ排出する。 図１において、下から３段目以上に配置された各商品収納ユニット１６におい ては、商品排出装置２０から排出されたタバコＴは、落下通路２２を通じて自然 落下により商品取出口１２まで導かれるようになっている。

【００１７】 一方、下から２段目までの各商品収納ユニット１６においては、商品排出装置 ２０から排出されたタバコＴは、自由落下により直接商品取出口１２まで導くこ とができない。そのため、排出されたタバコＴは、排出通路２４を通じて下方に 落下され後、商品搬出装置により上昇されて商品取出口１２まで搬送されるよう になっている。

【００１８】 商品搬出装置は、エレベータ２６、開閉装置２８、シュータ３０等から構成さ れている。 エレベータ２６は、ドア１０内部に設けられおり、昇降台３２、エレベータ通 路３４等を備えている。 エレベータ通路３４は、前面壁３４ａと背面壁３４ｂとの間に形成されており 、ドア１０内を上下方向に延びている。そして、エレベータ通路３４内には、昇 降台３２が配設されており、昇降台３２はエレベータ通路３４内を上下方向に昇 降可能となっている。

【００１９】 背面壁３４ｂには、排出通路２４の排出口２５下方近傍に位置して、エレベー タ通路３４内へのタバコＴの受入口３６が設けられており、この受入口３６は、 ドア１０のほぼ幅方向にわたって開口されている。そして、この受入口３６と排 出口２５との間には、開閉装置２８が配設されている。 一方、前面壁３４ａには、商品取出口１２より上方に位置して、エレベータ通 路３４内からのタバコＴの送出口３８が設けられており、この送出口３８は、ド ア１０の幅方向にわたって開口されている。そして、この送出口３８は、シュー タ３０を介して商品取出口１２へと接続されている。

【００２０】 ここで、エレベータ通路３４内において、昇降台３２が送出口３８に位置する 状態を商品の送出位置とし、また、昇降台３２が前記受入口３６より下側の定位 置にある状態を商品の受入位置すなわち待機位置とする。 昇降台３２は、ドア１０のほぼ幅方向に延びる筒状のもので、その上面には、 斜め下前方に傾斜した傾斜面３２ａが形成されている。この傾斜面３２ａは、昇 降台３２が上昇し送出位置となったとき、前記シュータ３０の傾斜面と連なるよ うになっている。したがって、昇降台３２により上方に運ばれたタバコＴは、こ れら傾斜面３２ａ，シュータ３０を滑るようにして商品取出口１２に排出される 。また、傾斜面３２ａの上側には、全長にわたってガイド板３２ｃが立設されて いる。このガイド板３２ｃは、タバコＴを背面側からガイドし、昇降台３２が上 昇するとき、タバコＴが受入れ口３６と緩衝しないようする。

【００２１】 図２には、エレベータ２６の駆動メカニズムが示されている。この駆動メカニ ズムは一対の無端状の駆動ベルト４０と、これら駆動ベルト４０を上下に掛け回 す各プーリ４２等から構成されている。 上側の各プーリ４２は、支持シャフト４４に回転自在に接続されており、下側 の各プーリ４２は、駆動シャフト４６と一体に回転するようにして接続されてい る。駆動シャフト４６には、ベルトを介して電動モータ４８の回転出力軸が接続 されており、電動モータ４８の駆動により駆動シャフト４６は回転されるように なっている。そして、昇降台３２は、その両端が各駆動ベルト４０の間に渡して 接続されており、電動モータ４８の駆動により、前記送出位置と待機位置との間 で上下に移動されるようになっている。また、電動モータ４８の駆動は、前記コ ントローラにより制御される。

【００２２】 なお、エレベータ２６の駆動メカニズムは、一対の駆動ベルト４０の駆動によ り行うようにしたが、これに限らず、たとえば、一対の駆動チェーンを用いたチ ェーン方式としてもよい。このようにベルトをチェーンに置き換えた場合、各プ ーリ４２はスプロケットに置き換えられる。また、その他の駆動手段、たとえば 、送りねじ方式およびシリンダ方式としてもよい。

【００２３】 一方、開閉装置２８は、開閉扉５０および一対の開閉機構５２から構成されて いる。 図３および図４に示すように、開閉扉５０は、開いた状態において、排出通路 ２４の排出口２５とエレベータ通路３４への受入口３６との間を接続する一方、 閉じた状態において、排出口２５および受入口３６をともに塞ぐ。そして、この 開閉扉５０の開閉は、その両端に接続された一対の開閉機構５２により行われる ようになっている。

【００２４】 図４には、図３で見て左側の開閉機構５２が具体的に示されている。開閉機構 ５２は、第１リンク部材５４、第２リンク部材５６およびカムローラ５８より構 成されている。なお、右側の開閉機構５２についての説明は、左側の説明にて省 略する。 開閉扉５０は、第１リンク部材５４の一端に接続されており、第１リンク部材 ５４は、平行に離間された一対の板部材からなっている。第１リンク部材５４の ほぼ中央は、受入口３６より下側の背面壁３４ｂに突設されたブラケット６０に 回動可能に軸支されている。なお、第１リンク部材５４は、ブラケット６０の回 動軸に設けられたコイルばね６８により図５で見て反時計回りに付勢されている 。

【００２５】 第１リンク部材５４の他端部には、その長手方向の所定長さにわたってガイド 孔６２が形成されており、このガイド孔６２には、第２リンク部材５６の一端が 連結ピン６４を介してスライド自在に連結されている。また、第２リンク部材５ ６は、ブラケット６０より下側の背面壁３４ｂに突設されたブラケット６６に回 動可能に軸支されている。第２リンク部材５６の他端にはカムローラ５８（図５ 参照）が回転自在にして設けられている。なお、第２リンク部材５６は、第１リ ンク部材５４の他端から力を受けて、時計回りに付勢されている。

【００２６】 ブラケット６６より下側の背面壁３４ｂには、エレベータ通路３４内に向けて 開口されており、この開口部には、第２リンク部材５６の他端側のカムローラ５ ８が入り込むようになっている。この開口部からエレベータ通路３４内に入り込 んだカムローラ５８は、昇降台３２の上下移動にともない、昇降台３２のカムガ イド３２ｂに案内されるようになっている。

【００２７】 図５に示すように、エレベータ２６の昇降台３２が前記待機位置に位置してい るとき、第２リンク部材５６のカムローラ５８が昇降台３２のカム面３２ｂに押 され、図５中反時計回り回動されている。このとき、第１リンク部材５４は、第 ２リンク部材５６の一端からコイルばね６８の付勢力に抗する力を受け、時計回 り回動されている。したがって、昇降台３２が待機位置にあるとき、開閉扉５０ は開かれており、排出通路２４の排出口２５とエレベータ通路３４の受入口３６ とが接続される。ゆえに、排出通路２４内に落下したタバコＴは、開閉扉５０上 を滑るようにして排出口２５から受入口３６へと導びかれ、昇降台３２上に受け 取られる。

【００２８】 図６に示すように、昇降台３２が待機位置より上昇したとき、第２リンク部材 ５６のカムローラ５８と昇降台３２のカムガイド３２ｂとの案内が解除される。 これにより、第２リンク部材５６は図６で見て時計回りに回動可能となり、第１ リンク部材５４はコイルばね６８により、反時計回りに回動される。この結果、 エレベータ通路３４の受入口３６および排出通路２４の排出口２５は、開閉扉５ ０により閉じられる。したがって、昇降台３２が待機位置より上昇しているとき 、排出口２５が閉じられるので、商品排出装置２０を作動させ、商品排出装置２ ０からタバコＴを排出させて、排出通路２４内の排出口２５において開閉扉５０ に受け止めるようにして待機させることができる。そして、昇降台３２が下降し 、待機位置となったとき、排出通路２４内に待機していたタバコＴを昇降台３２ へ直ちに受け渡すことができる。

【００２９】 以下、この実施例の自動販売機の商品販売動作を図７ないし図１２に基づいて 説明する。なお、以下に説明する一連の販売動作は、前述したコントローユニッ トにより制御される。 まず、購入者がコイン投入口から所定金額の硬貨を投入し、陳列棚１３に並べ られた各種タバコから希望するものを選択して選択ボタンを押す。図１２のタイ ムチャートによれば、時間軸の記号Δ1 より販売動作が開始される。

【００３０】 これにより、選択されたタバコＴが収納された商品収納ユニット１６の商品排 出装置２０が作動し、そのタバコＴが搬出される。なお、この商品排出装置２０ の作動過程は、図１２のタイムチャートのステップＳ１に示されている。 この状態において、エレベータ２６の昇降台３２は待機位置に位置しており、 図７に示すように、搬出されタバコＴは、排出通路２４へ落下した後、その排出 口２５から受入口３６を通じてエレベータ通路３４内に入り、昇降台３２上に移 送される。なお、このタバコＴの昇降台３２への落下過程は、図１２のタイムチ ャートのステップＳ２に示されている。

【００３１】 図８に示すように、昇降台３２上に移送されたタバコＴは、エレベータ２６の 各駆動ベルト４０が駆動モータ４８により駆動され、送出位置まで上昇される。 なお、エレベータの上昇過程は、図１２のタイムチャートのステップＳ３に示さ れている。 図９に示すように、昇降台３２が送出位置まで上昇されると、タバコＴは、エ レベータ通路３４の送出口３８からシュータ３０を通じて商品取出口１２に排出 される。なお、商品取出口１２への商品の落下過程は、図１２のタイムチャート のステップＳ４に示されており、時間軸の記号△3 において、１個目のタバコＴ の販売動作が完了する。

【００３２】 図１０に示すように、１個目のタバコＴを商品取出口１２に排出した後、エレ ベータ２６の各駆動ベルト４０が駆動モータ４８により駆動され、昇降台３２は 待機位置まで下降される。なお、昇降台３２の下降過程は、図１２のタイムチャ ートのステップＳ５に示されている。 つぎに、１個目のタバコＴにつづいて２個目のタバコＴが選択された場合、た とえば、図１２のタイムチャートにおいて、１個目のタバコＴの販売動作がステ ップＳ１実行中にあるとき、時間軸の記号Δ2 の時間に２個目のタバコＴの販売 動作が開始された場合について説明する。

【００３３】 選択ボタンにより２個目のタバコＴが選択され、タバコＴが商品排出ユニット １６の商品排出装置２０から排出される。なお、この商品排出装置２０の作動過 程は、図１２のタイムチャートのステップＳ６に示されている。 図９に示すように、１個目のタバコＴが、商品取出口１２に排出されていると き、２個目のタバコＴは、排出通路２４に落下する。なお、タバコＴの開閉扉５ ０への落下過程は、図１２のタイムチャートのステップＳ７に示されている。

【００３４】 図１０に示すように、排出通路２４を落下した２個目のタバコＴは、開閉扉５ ０により保持され、排出通路２４の排出口２５に待機される。この待機状態は、 昇降台３２が待機位置となるまで継続される。なお、タバコＴが排出通路２４内 に待機している過程は、図１２のタイムチャートにおいて、ステップＳ８に示さ れている。また、このステップＳ８に要する時間、すなわち、タバコＴが排出通 路２４内に待機している時間は、２個目の販売動作が開始された時間、すなわち 、時間軸の記号Δ2 の開始時間に応じて変動する。

【００３５】 図１１に示すように、昇降台３２が待機位置に戻ると、開閉装置２８の開閉機 構により、開閉扉５０が開かれ、排出通路２４内に待機していた２個目のタバコ Ｔは、直ちに昇降台３２上に移送される。なお、昇降台３２へのタバコＴの落下 過程は、図１２のタイムチャートのステップＳ９に示されている。また、この落 下過程は、排出通路２４の排出口２５に待機していたタバコＴの落下となるので 、商品排出装置２０から排出通路２４を通じて落下するよりも極短時間に行われ る。

【００３６】 そして、昇降台３２に移送された２個目のタバコＴは、直ちに上昇され、エレ ベータ通路３４の送出口３８からシュータ３０を通じて商品取出口１２へと排出 される。なお、昇降台３２の上昇およびタバコＴの商品取出口１２への落下の過 程は、図１２のタイムチャートにおいて、ステップＳ１０およびステップＳ１１ に示されている。そして、時間軸の記号△5 で２個目のタバコＴの販売動作が完 了する。

【００３７】 なお、３個目以降のタバコＴの販売動作は、２個目のタバコＴの販売動作と同 様にして行われる。 ところで、従来の自動販売機においては、２個目以降のタバコＴの販売動作は 、図１２のタイムチャートにおいて、時間軸の記号Δ4 の時間より開始されてい た。すなわち、１個目のタバコＴの販売動作が終了した後、昇降台３２が下降し 待機位置となったときに２個目の販売動作が開始されていた。したがって、２個 目のタバコＴの販売動作は、時間軸の記号△4 の時間より、商品収納ユニット１ ６の商品排出装置２０の作動（ステップＳ６’）が開始され、昇降台３２への商 品の落下（ステップＳ７’）、昇降台３２の上昇（ステップＳ１０’）および商 品取出口１２へのタバコＴの落下（ステップＳ１１’）の過程を経て、時間軸の △6 の時間で完了される。したがって、１個目のタバコＴが取出されてから２個 目のタバコＴが取出されるまでに時間ｔ2'（＝ｔ2 + ｔ0 ）を要していた。

【００３８】 この実施例の自動販売機によれば、１個目のタバコＴが商品取出口１２から取 出されるまでの時間は、ｔ1 である。１個目のタバコＴが取出されてから、２個 目のタバコＴが取出されるまでの時間は、ｔ2 である。 したがって、この実施例の自動販売機は、従来の自動販売機に比べて、１個目 のタバコＴが取出されてから、２個目のタバコＴが取出されるまでの時間は、 ｔ0 （＝ｔ2'−ｔ2 ）短縮されることになる。すなわち、１個目のタバコＴが取 出される時間よりも、１個目のタバコＴが取出されてから２個目のタバコＴが取 出されるまでの時間を短縮することができる。したがって、商品であるタバコＴ を連続して購入する場合の購入時間を短縮できるといった効果が得られる。

【００３９】 なお、開閉扉５０の開閉は、昇降台３２の昇降に応じて機械的に作動する開閉 機構５２により行われているが、これに限らず、昇降台３２の上下位置を電気的 に検出して作動する電動式の開閉機構としても構わない。

【００４０】

【考案の効果】

この考案は、以上説明したよう構成されているので、以下に記載されるような 効果を奏する。 商品選択ボタンが連続的に押された場合において、最初の商品がエレベータに より上昇されているとき、前記開閉扉は閉じられるので、以降の商品をエレベー タが下降してくるまでの間に、排出通路内に待機させておくことができる。

【００４１】 エレベータが下降したとき、前記開閉扉が開かれるので、排出通路内に待機し た商品をエレベータ装置に直ちに受け渡すことができる。 したがって、以降の商品の販売動作をエレベータが下降するのを待たずに開始 させることができるから、以降の商品を購入する時間は、エレベータの下降に要 する時間および商品の排出動作に要する時間の分だけ短縮することができる。

【００４２】 また、このように商品の購入時間が短縮できると、購入者のいらいらを解消で きるばかりか、購入者の購入意欲の促進を図ることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一部を破断した自動販売機の概略側面図であ
る。

【図２】エレベータの駆動メカニズムを示す斜視図であ
る。

【図３】一部を破断した開閉扉の背面図である。

【図４】開閉装置の要部を示す斜視図である。

【図５】開閉装置の作動を示す概略側面図である。

【図６】開閉装置の作動を示す概略側面図である。

【図７】商品搬出装置の作動を示す概略側面図である。

【図８】商品搬出装置の作動を示す概略側面図である。

【図９】商品搬出装置の作動を示す概略側面図である。

【図１０】商品搬出装置の作動を示す概略側面図であ
る。

【図１１】商品搬出装置の作動を示す概略側面図であ
る。

【図１２】商品販売動作のタイムチャートを示す図であ
る。

【符号の説明】

１ ハウジング １０ ドア １２ 商品取出口 １６ 商品収納ユニット １８ 商品収納コラム ２０ 商品排出装置 ２２ 落下通路 ２４ 排出通路 ２５ 排出口 ２６ 昇降台 ２８ 開閉装置 ３０ シュータ ３２ エレベータ ３４ エレベータ通路 ３６ 受入口 ３８ 送出口 ４０ 駆動ベルト ４２ プーリ ４４ 支持シャフト ４６ 駆動シャフト ４８ 電動モータ ５０ 開閉扉 ５２ 開閉機構

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】商品収納室から排出された商品を下方に導
   く排出通路と、この排出通路下端の排出口から落下させ
   た商品を昇降台に受けとり、この後、昇降台を上昇させ
   て商品を商品取出口まで搬送するエレベータとを備えた
   自動販売機の商品搬出装置において、 前記排出通路の排出口に設けられ、昇降台が排出口より
   も上昇したとき、前記排出通路を閉じ、昇降台が排出口
   よりも下降したとき排出口を開く開閉扉を備えたことを
   特徴とする自動販売機の商品搬出装置。
2. 【請求項２】前記昇降台の昇降に連動して前記開閉扉を
   開閉させる連動手段を備えたことを特徴とする請求項１
   の自動販売機の商品搬出装置。