JPH07161548A - アモルファス巻鉄心変圧器 - Google Patents

アモルファス巻鉄心変圧器

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JPH07161548A
JPH07161548A JP31075293A JP31075293A JPH07161548A JP H07161548 A JPH07161548 A JP H07161548A JP 31075293 A JP31075293 A JP 31075293A JP 31075293 A JP31075293 A JP 31075293A JP H07161548 A JPH07161548 A JP H07161548A
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JP
Japan
Prior art keywords
amorphous
iron core
coil body
coil
core
Prior art date
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Pending
Application number
JP31075293A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsutoshi Aizawa
勝敏 相澤
Koji Yamanaka
功治 山中
Yoji Matsuda
洋二 松田
Akira Nakayama
中山  晃
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アモルファス鉄心の破片によるコイルの絶縁
破壊を防止する。 【構成】 電線を巻いて形成されたコイル体10,10
と、アモルファス磁性材薄帯を重ね合わせて巻回したア
モルファス巻鉄心20と、タップ切換器30と、これら
が収納され絶縁油59a,59bが内部に満たされてい
るタンク50とを備えている。コイル体10は、その全
表面が絶縁材19で覆われている。また、タップ切換器
30は、隔離容器51内に納められ、鉄心20を覆って
いる絶縁油59aがタップ切換器30に至ることはな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アモルファス磁性材を
用いた巻鉄心(以下、本明細書中、「アモルファス巻鉄
心」という。)を有する変圧器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のアモルファス巻鉄心に関する技術
としては、公開特許公報昭58−112310号公報に
記載されている技術が知られている。
【0003】この技術によれば、図5に示すように、積
層した複数のアモルファス薄帯21,21,…を巻き、
巻きに起因する応力の巻鉄心20への影響を除去するた
めに、巻鉄心20に成形した状態で磁場中焼鈍を行う。
そして、焼鈍後、図6に示すように、一度巻き開き、巻
き開いた鉄心20aをコイル1,1を挿入する。その
後、巻き開かれた鉄心20aを再度巻いている。このよ
うにして形成されたアモルファス巻鉄心20及びコイル
1,1は、通常、保護と放熱のために、密閉したタンク
中の絶縁油に油浸された状態で使用される。
【0004】しかし、焼鈍したアモルファス磁性材は、
とても脆いため、輸送中の振動や使用中の衝撃等によ
り、コア端面22、すなわち積層されたアモルファス薄
帯の側面に割れが発生し、割れたアモルファス磁性材の
微粉が油中に飛散する場合がある。アモルファス磁性材
は油よりも比重が高いので、飛散した微粉は、通常、タ
ンク中に沈殿するが、このような微粉が、コイル1の絶
縁を破壊してしまう可能性も有りうる。
【0005】そこで、特開平2−239607号公報に
記載されている技術では、巻鉄心20のラップ部23以
外のコア端面22を樹脂被覆基材で覆うことによりアモ
ルファス磁性材の割れや、微粉の油中への飛散を防止し
ている。また、特開昭64−68912号公報に記載さ
れている技術では、巻鉄心20のコア端面22を完全に
包囲することによりコアの粒子の散逸を防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、動作時、変
圧器のアモルファス磁性材の巻鉄心は発熱によって、膨
張しようとする。しかしながら、特開平2−23960
7号公報及び特開昭64−68912号公報に記載され
ている技術では、コア端面のみをここに固着させた樹脂
被覆基材で覆っているので、巻鉄心が膨張しようとした
場合、巻鉄心に局部的歪みが生じ、鉄損の増加等、特性
の劣化をもたらしてしまう。また、巻鉄心を被覆材で覆
う前に、巻鉄心をコイルに挿入する際、巻鉄心の一部が
破損することがある。この鉄心の破片は、タンク内に絶
縁油が満たされると、タップ切換器等に至り、そこの絶
縁を破壊してしまう場合もある。
【0007】すなわち、いずれの従来技術においても、
巻鉄心の鉄心特性を悪化させること無く、変圧器におい
て絶縁を必要とする部位の絶縁性を確保することができ
ないという問題点がある。そこで、本発明は、巻鉄心の
破片が飛散しても、変圧器において絶縁を必要とする部
位の絶縁性を確保することができ、且つ巻鉄心の鉄心特
性を悪化させることのないアモルファス巻鉄心変圧器を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
のアモルファス巻鉄心変圧器は、導体部及び該導体部を
覆う絶縁膜部とを有して形成されている電線を巻いて形
成されたコイル体と、複数枚のアモルファス磁性材薄帯
を重ね合わせて巻回し該コイル体の磁気回路となるアモ
ルファス巻鉄心と、絶縁油が内部に満たされ該コイル体
及び該アモルファス巻鉄心が収納されるタンクとを備
え、前記コイル体は、その全表面がさらに絶縁材で覆わ
れていることを特徴とするものである。
【0009】ここで、前記コイル体を形成する電線の一
部から、例えば、タップ切換器用又は耐雷素子用に複数
の接続電線が伸びている場合、複数の接続電線の端部
は、前記コイル体及び前記アモルファス巻鉄心を覆って
いる前記絶縁油が流れ込まぬよう隔離容器で覆われてい
ることが好ましい。
【0010】
【作用】本発明に係るアモルファス巻鉄心変圧器によれ
ば、コイル体の全表面が絶縁材で覆われているため、ア
モルファス破片が飛散しても、これがコイル体の表面に
付着又はコイル体の内部に侵入することを防止すること
ができる。しかも、アモルファス巻鉄心自体を特別に被
覆していないので、発熱によりアモルファス巻鉄心が膨
張しようとした場合でも、アモルファス巻鉄心は自由に
膨張でき、局部歪による鉄心特性の悪化を防ぐことがで
きる。
【0011】また、タップ切換器、耐雷素子等を覆う隔
離容器を備えているものでは、鉄心の破片が絶縁油中を
浮遊しても、タップ切換器や耐雷素子に至ることはな
く、これらの充電部の絶縁破壊を防ぐことができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係るアモルファス巻鉄心変圧
器の一実施例について説明する。本実施例のアモルファ
ス巻鉄心変圧器は、図1及び図2に示すように、電線が
巻かれた形成された環状の二つのコイル体10,10
と、環状のコイル体10の挿通窓15を貫通して二つの
コイル体10,10を連結させる環状のアモルファス巻
鉄心20と、コイル体10,10及びアモルファス巻鉄
心20を支持する支持金具と、変圧比をステップ的に変
えるためのタップ切換器30と、耐雷素子35と、タッ
プ切換器30及び耐雷素子35を覆う隔離容器51と、
絶縁油59a,59bが内部に満たされこれらを内装す
るタンク50とを有して構成されている。
【0013】コイル体10は、図4に示すように、2次
電線12をコイル状に巻き、さらにその外側から1次電
線11をコイル状に巻いて、各電線の層間に層間絶縁材
13を配したものである。コイル体10,10の全表面
は、被覆絶縁材19で覆われている。
【0014】ところで、電線11,12は、導体部とこ
の導体部を覆う絶縁膜部とを有して形成されている。従
って、同層中における隣合う電線相互間の絶縁に関して
は、電位差が小さいので、この絶縁膜部による絶縁で足
りる。しかし、異なる層における隣合う電線相互間の絶
縁は、電位差が大きいので、この絶縁膜部による絶縁で
は足りず、層間絶縁材13が必要になる。また、コイル
体10,10の表面においても、電線11,12の層が
露出している部分があるので、このような箇所に導電材
(例えば、鉄心の破片)が付着した場合、絶縁膜部によ
る絶縁では不十分である。このため、本実施例では、コ
イル体10,10の全表面を被覆絶縁材19で覆ってい
る。なお、層間絶縁材13としては、例えば、クラフト
紙等の絶縁紙が用いられる。また、被覆絶縁材19とし
ては、例えば、クラフト紙等の絶縁紙、エポキシ樹脂や
シリコーン樹脂等の耐油性に優れた絶縁性樹脂等が用い
られる。
【0015】アモルファス巻鉄心20は、図5及び図6
を用いて前述したように、積層した複数のアモルファス
薄帯21,21,…を巻いて、焼鈍後、一度巻き開き、
巻き開いた鉄心20aをコイルに装着し、そして、この
開いた鉄心20aを再度巻いて形成している。
【0016】アモルファス巻鉄心20が装着された二つ
のコイル体10,10は、本実施例において、その端面
16a,16bが上下方向を向き、且つ二つのコイル体
10,10のそれぞれの端面16a,16bの上下方向
の位置が互いに一致するよう、タンク50内に配されて
いる。二つのコイル体10,10の上部端面16a,1
6aには、上部端面16aに対して垂直方向に伸び且つ
二つのコイル体10,10のそれぞれの上部端面16
a,16aに跨るよう上部コイル支持板41,41が設
けられている。この上部コイル支持板41,41は、2
枚有しており、互いに平行になるよう配されている。こ
れら2枚の上部コイル支持板41,41は、上部支持板
連結具42により連結されている。上部支持板連結具4
2は、溝型を成し、その側壁に該当する部分42a,4
2aに、上部コイル支持板41,41が固着されてい
る。また、二つのコイル体10,10の下部端面16
b,16bにも、上部端面16aと同様に、2枚の下部
コイル支持板43,43が設けられている。さらに2枚
の下部コイル支持板43,43は、溝型の下部支持板連
結具44により連結されている。上部コイル支持板41
と下部コイル支持板43とは、コネクティングボルト4
5により連結されている。溝型の上部支持板連結具42
の底壁に該当する部分(ここでは、側壁に該当する部分
よりも上部に位置している。)42bには、タンク取付
金具46に取付けられている。タンク取付金具46は、
溝型を成し、その底壁に該当する部分46bが上部支持
板連結具42の底壁に該当する部分42bに固着されて
いる。溝型を成すタンク取付金具46の側壁に該当する
部分46a,46aは、図1に示すように、タンク50
内壁と接し、ここでビス47によりタンク50に固定さ
れている。すなわち、二つのコイル体10,10、鉄心
20及び各金具41,42,…は、このタンク取付金具
46により、吊り下げられた状態でタンク50内に固定
されている。なお、前述した支持金具は、コイル支持板
41,43、支持板連結具42,44、コネクティング
ボルト45、タンク取付金具46を有して構成されてい
る。
【0017】タップ切換器30及び耐雷素子35は、タ
ンク取付金具46の上部に設けられている。コイル体1
0を形成する電線の一部からは、複数の接続電線(図示
されていない。)が伸びており、これらの端部(以下、
接続電線の端部を充電部と言う。)にタップ切換器30
や耐雷素子35が設けられている。タップ切換器30及
び耐雷素子35は、前述したように、絶縁油59bと共
に隔離容器51内に納められている。隔離容器51内の
絶縁油59bとコイル体10,10及び鉄心20を覆う
絶縁油59a,59bとは、この隔離容器51により隔
離されている。なお、図1において、本実施例のタンク
50の上部が開口されているが、実際には、タンク蓋に
より塞がれている。
【0018】以上のように、本実施例に係るアモルファ
ス巻鉄心変圧器では、コイル体10の全表面が被覆絶縁
材19で覆われているため、鉄心20の一部が欠けて、
その破片が飛散しても、コイル体10の表面に付着又は
コイル体10の内部に進入することがなく、コイル体1
0の絶縁破壊を防止することができる。また、タップ切
換器30や耐雷素子35を隔離容器51で覆っているた
め、鉄心20の破片が絶縁油59a中を浮遊しても、タ
ップ切換器30や耐雷素子35に至ることはなく、これ
らの充電部の絶縁破壊を防ぐことができる。さらに、本
実施例では、鉄心20の発熱で鉄心20自体が膨張しよ
うとしても、鉄心20自体を覆っていないので、鉄心2
0は自由に膨張することができ、局部歪による鉄心特性
の悪化を防ぐことができる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、鉄心特性を悪化させる
ことなく、アモルファス巻鉄心の破片の飛散や、一旦落
下した破片の再飛散によって起こる絶縁破壊を防止する
ことのできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例のアモルファス巻鉄心変
圧器の断面図である。
【図2】本発明に係る一実施例のコイル体及び支持金具
等の斜視図である。
【図3】本発明に係る一実施例のアモルファス巻鉄心の
斜視図である。
【図4】図3におけるIV−IV線断面図である。
【図5】アモルファス巻鉄心の正面図である。
【図6】コイルへのアモルファス巻鉄心の取り付けを示
す説明図である。
【符号の説明】
10…コイル体、11…1次電線、12…2次電線、1
3…層間絶縁材、15挿通窓、16…端面、19…被覆
絶縁材、20…アモルファス巻鉄心、21…アモルファ
ス薄帯、30…タップ切換器、35…耐雷素子、41,
43…コイル支持板、42,43…支持板連結具、45
…コネクティングボルト、46…タンク取付金具、50
…タンク、51…隔離容器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 晃 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 株式会社日立製作所産業機器事業部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体部及び該導体部を覆う絶縁膜部とを有
    して形成されている電線を巻いて形成されたコイル体
    と、複数枚のアモルファス磁性材薄帯を重ね合わせて巻
    回し該コイル体の磁気回路となるアモルファス巻鉄心
    と、絶縁油が内部に満たされ該コイル体及び該アモルフ
    ァス巻鉄心が収納されるタンクとを備え、 前記コイル体は、その全表面がさらに絶縁材で覆われて
    いることを特徴とするアモルファス巻鉄心変圧器。
  2. 【請求項2】前記コイル体を形成する電線の一部から複
    数の接続電線が伸び、 複数の前記接続電線の端部は、前記タンク内に有し、前
    記コイル体及び前記アモルファス巻鉄心を覆っている前
    記絶縁油が流れ込まぬよう隔離容器で覆われていること
    を特徴とする請求項1記載のアモルファス巻鉄心変圧
    器。
  3. 【請求項3】電線を巻いて形成されたコイル体と、複数
    枚のアモルファス磁性材薄帯を重ね合わせて巻回し該コ
    イル体の磁気回路となるアモルファス巻鉄心と、該コイ
    ル体による変圧比をステップ的に変えるためのタップ切
    換器と、絶縁油が内部に満たされ該コイル体、該アモル
    ファス巻鉄心及び該タップ切換器が収納されるタンクと
    を備え、 前記タップ切換器は、前記コイル体及び前記アモルファ
    ス巻鉄心を覆っている前記絶縁油が流れ込まぬよう隔離
    容器で覆われていることを特徴とするアモルファス巻鉄
    心変圧器。
JP31075293A 1993-12-10 1993-12-10 アモルファス巻鉄心変圧器 Pending JPH07161548A (ja)

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