JP3118165B2 - アモルファス鉄心変圧器 - Google Patents

アモルファス鉄心変圧器

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JP3118165B2
JP3118165B2 JP07174180A JP17418095A JP3118165B2 JP 3118165 B2 JP3118165 B2 JP 3118165B2 JP 07174180 A JP07174180 A JP 07174180A JP 17418095 A JP17418095 A JP 17418095A JP 3118165 B2 JP3118165 B2 JP 3118165B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアモルファス磁性合金薄
帯からなる鉄心を用いたアモルファス鉄心変圧器の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、変圧器等油入電気機器に用いる鉄
心材料として、従来のけい素鋼帯に比べて磁気特性を1
/3〜1/4に低減することができるアモルファス磁性
合金薄帯(以下、磁性薄帯という)が使用されている。
しかし、前記磁性薄帯は優れた磁気特性を有している反
面、従来から使用されているけい素鋼帯の板厚に比べて
約1/10と非常に薄く、しかも、加工歪みの除去及び
鉄心特性の向上を図るための磁場焼鈍を行うと、極めて
脆弱となる問題点があった。従って、前記磁性薄帯から
なる鉄心を用いたアモルファス鉄心変圧器においては、
その製造中に外力を受けて鉄心の一部が欠落したり、あ
るいは、変圧器の運転中に生じる励磁震動によって磁性
薄帯の破片が生じやすく、しかも、この破片は変圧器の
運転中絶縁油中に落下し、絶縁油の対流・循環により油
中に浮遊するという問題点があった。
【0003】前記のように、アモルファス鉄心変圧器の
製造時に発生した磁性薄帯の破片は、例えば、電気掃除
機等の吸引手段により吸引する等して大部分を排除する
ことができるが、排除されずに残存していたり、変圧器
の運転中に新たに生じた破片は絶縁油中に落下し、か
つ、絶縁油の対流により循環して巻線の導電部に付着し
たりすると、巻線の層間短絡事故等巻線の絶縁破壊事故
を誘発するおそれがあった。
【0004】前記の磁性薄帯における破片対策として
は、例えば、磁性薄帯からなる鉄心自体を絶縁物で完全
に被覆する等して、磁性薄帯の破片が外部に漏出するの
を防止する方法等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記鉄
心全体を絶縁物により被覆して保護する場合は、磁性薄
帯の破片がたとえ生じても、絶縁油中に落下することが
ないので、この種鉄心にとって良好な破片対策となる反
面、鉄心全体を絶縁物により巻回する等して被覆するこ
とは、鉄心を起立させる等して行わなければならないの
で、磁性薄帯からなる鉄心を用いたアモルファス鉄心変
圧器の製造は、前記鉄心への絶縁物の巻回にあたり非常
に手間と時間を要するため、その生産性を向上させるこ
とが困難であるとともに、鉄心自体が絶縁物で被覆する
ことにより大型化するという問題もあった。
【0006】更に、鉄心を絶縁物で覆う構成は、鉄心自
体の冷却が悪くなるばかりでなく、鉄心の温度自体を高
くして、巻線の温度上昇を副次的に招く等の問題があっ
た。
【0007】本発明は前記の問題点に鑑みなされたもの
で、磁性薄帯からなる鉄心自体を絶縁物により特別な被
覆工作を施すことなく、簡単な構成により磁性薄帯の破
片による弊害を未然に防止可能とするようにしたアモル
ファス鉄心変圧器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の問題点
を解決するために、磁性薄帯からなる例えば、1ターン
カット方式で巻回した巻鉄心に巻線を巻装した変圧器本
体を絶縁油とともに変圧器のケース内に収容し、この変
圧器本体を収容したケースの底板中央には、変圧器本体
の下方側において、絶縁油中を落下する磁性薄帯の破片
を収容する筒状の破片集積函を形成するとともに、この
破片集積函を備えたケースの底板を、前記破片集積函側
に向かって下方に傾斜するよう形成して、変圧器のケー
スを構成したことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明によれば、巻鉄心に巻線を巻装するとき
に受ける衝撃力や変圧器運転中の励磁震動によって生ず
る磁性薄帯の破片は、絶縁油中を落下して一旦ケースの
底板上に着床したあと、前記下方に傾斜させて形成した
ケース底板上を滑落しながら、ケース底板の傾斜面下部
に設けた破片集積函に落下集積される。一方、変圧器本
体を冷却する絶縁油は変圧器本体の温度上昇に伴って対
流・循環を繰り返すものの、ケース底板付近の絶縁油
は、前記対流・循環にほとんど関係せず静止状態で対流
している。
【0010】従って、前記ケース底板の破片集積函に集
積された破片は、絶縁油の対流・循環による影響を受け
ることは全くない。このため、前記磁性薄帯の破片が絶
縁油中に浮遊し、これが巻線の導電部に付着することに
より生ずる層間短絡等巻線の絶縁破壊事故を良好に回避
することが可能となり、アモルファス鉄心変圧器の信頼
性を著しく向上させることができる。
【0011】又、本発明は、磁性薄帯の破片を集積する
破片集積函が、ケースの底板の狭隘なデッドスペースを
有効利用して形成されているので、ケースは大型化する
ことなく製作することができるとともに、前記破片の弊
害を除去する手段として、例えば、磁石類等の吸引手段
を特別に必要としないので、アモルファス鉄心変圧器の
製造コストを抑制することができる利点もある。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1及び図3により
説明する。図1において、1はアモルファス磁性合金薄
帯(以下、磁性薄帯という)を巻回して形成した例え
ば、1ターンカット方式の巻鉄心2に巻線3を巻装して
構成した変圧器本体、4は前記変圧器本体1を絶縁油5
とともに収容する変圧器のケースを示し、このケース4
の底板6は図1で示すように、ケース4の周縁からその
中心に向かって下向きに一定の角度傾斜(逆円錐形状)
させた状態で形成されている。7はケース4の底板6中
央に開口した破片流入口であり、8は前記破片流入口7
の下側において、前記破片流入口7より内径寸法をやや
大きくして溶接等により止着して取り付けた有底筒状の
破片集積函である。
【0013】次に、変圧器本体1をケース4に収容して
アモルファス鉄心変圧器Aを製作する場合について説明
する。最初に巻鉄心2は、本例では磁性薄帯を用いて1
ターンカット方式で製作したものを使用しているが、こ
の場合は、巻鉄心2を1ターンカット方式で製作したも
のを矩形状に成形加工し、かつ、焼鈍処理したあと、こ
れを例えば、一方の継鉄部2aに位置する接合部分(ジ
ョイント部分)aを開いてU字状に拡開し、この拡開し
た巻鉄心2の脚鉄部2bに巻線3を挿入する。このあ
と、前記継鉄部2aの接合部分aを再接合して巻鉄心2
の組立てを終わることにより、変圧器本体1を形成す
る。なお、巻鉄心2はその組立後電気掃除機により、清
掃を行い、焼鈍により脆弱化して組立中に欠落したり剥
落した磁性薄帯の破片を除去する。又、継鉄部2aの接
合部分aは必要に応じて絶縁物で被覆し、励磁震動によ
り接合部分aから破片が生じるのを防ぐようにしてもよ
い。
【0014】つづいて、前記変圧器本体1をケース4内
に収容してアモルファス鉄心変圧器Aの組立てを行う場
合は、図1で示すように、巻鉄心2上・下部の継鉄部2
a,2cに鉄心締付クランプ9,10を締着する。又、
上部側の鉄心締付クランプ9の長さ方向の両端には、図
1に示すように、L字形の固定金具11がそれぞれ溶接
等にて取り付けられている。
【0015】一方、前記ケース4の傾斜した底板6上に
は、下部側の鉄心締付クランプ10底面の各コーナー部
が係脱自在に係合する位置において、図3(a)で示す
ように、平面形状をL字型に形成した係合座12が、そ
の下側面を底板6の傾斜面と同角度傾斜させた状態で溶
接等により止着されている。そして、前記変圧器本体1
をケース4に収容すると、巻鉄心2に締着した下部側の
鉄心締付クランプ10底面の各コーナー部を、ケース4
の傾斜した底板6上に配設した係合座12と係合させる
ことにより、変圧器本体1を前記傾斜した底板6上に揺
動不能に樹立させることができる。
【0016】前記のように、変圧器本体1の下部を底板
6上に樹立させたあと、巻鉄心2の上部側の鉄心締付ク
ランプ9の両端部に取り付けたL字型の固定金具11
を、対応するケース4内壁の固定座にネジ等の固定手段
13を用いて固定すると、前記変圧器本体1はその下部
が4つの係合座12に、上部は2つの固定金具11によ
り、それぞれ支持・固定されてケース4内に収容保持さ
れる。次に、巻線3から導出した図示しない引出リード
を所要の図示しないリード線を介して所定のブッシング
等に配線接続し、つづいて、絶縁油5を定量注入したあ
と、カバー14をケース4に被着することによってアモ
ルファス鉄心変圧器Aの組立てを終える。
【0017】アモルファス鉄心変圧器Aの組立中、即
ち、変圧器本体1をケース4に収容・固定する際の衝撃
力とか、変圧器の運転中に生ずる励磁震動によって、磁
性薄帯の破片が生じたとき、この破片は絶縁油5中を落
下しケース4の底板6に一旦着床したあと、底板6の傾
斜面を順次滑落し、底板6の傾斜面中央に開口する破片
流入口7から破片集積函8内に落下し集積される。
【0018】そして、前記磁性薄帯の破片は、その比重
が概略7g/cm3 あり、一方、絶縁油の比重は1g/
cm3 以下であるため、前記絶縁油5中に落下した破片
は急速にケース4の底板6に着床し、そのまま底板6の
傾斜面を滑落して破片集積函8に集積することができる
ため、絶縁油5中に破片が浮遊して巻線3に悪影響を与
えるということは全くない。
【0019】又、前記磁性薄帯の破片を集積する破片集
積函8は、その内径寸法が底板6に開口した破片流入口
7の径寸法より大きくして形成されているので、即ち、
破片集積函8の上部開口端は、あたかもひさしが付設さ
れているような状態で形成されているため、破片集積函
8内に集積された破片15は、アモルファス鉄心変圧器
Aの輸送時の振動、あるいは、絶縁油の対流・循環によ
って再び舞上がって絶縁油5中を浮遊するという問題を
良好に回避することができる。この結果、磁性薄帯の破
片によって、巻線3の絶縁破壊事故を誘発するという問
題を確実に解決し、絶縁信頼性の高いアモルファス鉄心
変圧器Aの提供が可能となる。
【0020】図2は本発明の第2実施例を示すもので、
ケース4の底板6をケース4の周縁から傾斜させる代わ
りに、ケース4の周縁部は平坦状に形成してこの平坦部
に、図3(b)で示す平面L字型の係合座12aを、下
部側の鉄心締付クランプ10の各コーナー部と対応する
位置に止着する。そして、前記係合座12aを取付けた
地点から底板6をその中心部に向けて傾斜させ、中心部
に破片集積函8を取り付けることによって、底板6に着
床した磁性薄帯の破片を前記集積函8に集積させるよう
にしても本発明は成立するものである。
【0021】図4は本発明の第3実施例を示すもので、
ケース4の底板6aを例えば傘型に成型加工し、その中
心部の頂部には、下部側の鉄心締付クランプ10に設け
た係止突起16が嵌合する係合凹部17を設け、前記底
板6a周縁部には、ケース4下部の内側面全周に破片集
積函8を具備して取り付けた固定座18の上端縁に、底
板6a周縁を破片集積函8内に一部進出させた状態で、
溶接等にて油密に固着する。そして、底板6a上に着床
した磁性薄帯の破片を、前記底板6a周縁の傾斜面を利
用してその下部に設けた破片集積函8に集積するように
しても本発明は成立するものである。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明によるアモル
ファス鉄心変圧器においては、変圧器本体を収容するケ
ースの底板をテーパー状に形成し、前記テーパー状に形
成した底板の最下部に磁性薄帯の破片を集積する破片集
積函を設置したので、前記破片は絶縁油中に浮遊するこ
となく破片集積函に良好に集積することができる。この
結果、前記磁性薄帯の破片が絶縁油中に浮遊し、これが
巻線の導電部に付着することにより生ずる層間短絡等巻
線の絶縁破壊事故を良好に回避することが可能となり、
アモルファス鉄心変圧器の信頼性を著しく向上させるこ
とができる。
【0023】又、破片集積函はケース内において、絶縁
油の対流・循環が生じにくいケースの底面にデッドスペ
ースを有効に利用して形成したので、変圧器のケースを
特別に大型化することなく経済的に製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアモルファス鉄心変圧器の要部を縦断
して示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示すアモルファス鉄心変
圧器の縦断面図である。
【図3】図中(a),(b)は変圧器本体の下部クラン
プの四隅を支持するための係合座のそれぞれの実施例を
示す斜視図である。
【図4】本発明の第3実施例を示すアモルファス鉄心変
圧器の縦断面図である。
【符号の説明】
A アモルファス鉄心変圧器 1 変圧器本体 2 巻鉄心 3 巻線 4 ケース 5 絶縁油 6 底板 7 破片流入口 8 破片集積函 9,10 鉄心締付クランプ 11 固定金具 12 係合座 13 固定手段 14 カバー 15 磁性薄帯の破片 16 係止突起 17 係合凹部 18 固定座

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アモルファス磁性合金薄帯からなる鉄心
    を用いて形成した変圧器本体を絶縁油とともにケース内
    に収容してなるアモルファス鉄心変圧器において、前記
    ケースの底板は、その中心部あるいは周縁部に向って下
    方向きに傾斜させて形成し、この底板の傾斜面の最下部
    に絶縁油中を落下するアモルファス磁性合金薄帯の破片
    を集積する破片集積函を取り付けたことを特徴とするア
    モルファス鉄心変圧器。
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