JP3291308B2 - アモルファス巻鉄心変圧器 - Google Patents
アモルファス巻鉄心変圧器Info
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Description
用いた巻鉄心(本明細書中、「アモルファス巻鉄心」と
いう)を有する変圧器に関するものである。
としては、公開特許公報昭58−112310号公報に
記載されている技術が知られている。
したアモルファス薄帯を巻き、巻きに起因する応力の巻
鉄心への影響を除去するために、巻鉄心に成形した状態
で磁場中焼鈍を行う。そして、焼鈍後、一度巻を開き、
図7に示すようにコイルを挿入して、再度巻いて変圧器
を形成する。このようにして形成されたアモルファス巻
鉄心の変圧器は、通常、保護と放熱のために、密閉した
タンク中の絶縁油に油浸された状態で使用される。
とても脆いため、輸送中の振動や使用中の衝撃等によ
り、コア端面すなわち積層されたアモルファス薄帯の側
面より構成される面における割れ等により、アモルファ
ス磁性材の微粉が油中に飛散する場合がある。
ので、飛散した微粉は、通常、タンク中に沈殿するが、
このような微粉が、巻鉄心やコイルの絶縁を破壊してし
まう可能性も有りうる。
記載の技術では、巻鉄心のラップ部以外のコア端面を樹
脂被覆基材で覆うことによりアモルファス磁性材の割れ
や、微粉の油中への飛散を防止していた。また、特開昭
64−68912号公報記載の技術では、コアの粒子の
散逸を防止する材料でコア端面を完全に包囲することに
よりコアの粒子の散逸を防止していた。
圧器のアモルファス磁性材の巻鉄心は発熱によって、変
形しようとする。しかし、前記特開平2−239607
号公報に記載の技術によれば、コア端面をコア端面に固
着した樹脂被覆基材で覆っているので、この場合、この
変形を抑える方向の力が巻鉄心に働き、巻鉄心に局部的
歪みが生じ、鉄損の増加等、特性の劣化をもたらす。ま
た、巻鉄心にコイルを図7に示すように挿入する際に、
鉄心の破損は生じ易いが、前記各従来の技術によれば、
この際に、たとえば図7中コイル内周70の箇所に付着
した破片が輸送時等に油中に落下し、再飛散してしまう
という可能性が残っていた。
一旦落下した破片の再飛散を、鉄心特性を劣化すること
なく防止することのできるアモルファス巻鉄心変圧器を
提供することを目的とする。
本発明はアモルファス材薄帯を多層に巻回したアモルフ
ァス巻鉄心とアモルファス巻鉄心に挿入された複数のコ
イルとを、タンクにタンク内の油に浸した状態で封止し
たアモルファス巻鉄心変圧器であって、アモルファス材
の破片の落下を待ち受ける位置に配置され、配置された
位置に落下したアモルファス材の破片が飛散しないよう
に当該破片の動きを束縛する破片収集手段を有すること
を特徴とするアモルファス巻鉄心変圧器を提供する。
アモルファス材薄帯を多層に巻回したアモルファス巻鉄
心とアモルファス巻鉄心に挿入された複数のコイルと
を、タンク内に油に浸した状態で封止したアモルファス
巻鉄心変圧器であって、アモルファス巻鉄心に挿入した
前記各コイルとアモルファス巻鉄心間のギャップの下方
への開口を封じる破片落下防止材を設けたことを特徴と
するアモルファス巻鉄心変圧器を提供する。
ために、アモルファス材薄帯を多層に巻回したアモルフ
ァス巻鉄心とアモルファス巻鉄心に挿入された複数のコ
イルとを、タンク内に油に浸した状態で封止したアモル
ファス巻鉄心変圧器であって、前記タンク内底面に、ア
モルファス材の破片を吸着する破片吸着材を設けたこと
を特徴とするアモルファス巻鉄心変圧器をも提供する。
ば、破片収集手段は、アモルファス材の破片の落下を待
ち受ける位置に配置され、配置された位置に落下したア
モルファス材の破片が飛散しないように当該破片の動き
を束縛するので、コア端面を固着することなく巻鉄心の
破片の飛散や一旦落下した破片の再飛散を防止すること
ができる。
圧器によれば、破片落下防止材によって、アモルファス
巻鉄心に挿入した前記各コイルとアモルファス巻鉄心間
のギャップの下方への開口を封じているので、コイルの
巻鉄心への挿入時等に、コイル内壁に付着した破片が落
下しても、破片を前記ギャップ内に封じ込めることがで
き、油中への飛散を防止することができる。また、コア
端面を固着することもない。
圧器によれば、自重により、ケース底面に落下した破片
を、破片吸着材が吸着するので、破片の再飛散を防止す
ることができる。
器について説明する。
アモルファス巻鉄心変圧器の正面図を、図2に、その側
面図を示す。
ル、3が金具、4が破片脱落防止材、5がコイル支工、
6がコイル内枠、11がプレスボ−ドを示している。
ルファス巻鉄心変圧器においては、アモルファス巻鉄心
1に挿入された2つのコイルの上下をコイル支工5で支
えコイル2の自重がアモルファス巻鉄心1に付加され、
局部的歪が生じるのを防止している。また、プレスボ−
ド11は、ずれ防止等のために巻鉄心1側面とコイル間
に挿入されており、上下の金具3はコイル支工5を支え
ると共に、巻鉄心のヨ−ク部を保護している。
けられており、コイル内枠6とコイル2間に落下防止材
4が、あらかじめ挿入されている。破片落下防止材4
は、コイル2と共にアモルファス巻鉄心1に挿入され
る。そして、挿入後、コイル支工5、金具3で、コイル
2と巻鉄心1のギャップをふさぐように落下防止剤4は
抑えられる。
入する際(図4参照)に生じた巻鉄心端面8の破損によ
りコイル内枠6に付着した破片を、コイル内枠6と巻鉄
心1との間のギャップに閉じ込め、飛散するのを防ぐこ
とができる。
圧器の第2の実施例について説明する。
破片落下防止材4に代えて、コイル内枠の一部を折り曲
げて破片封入材とし破片の落下を防止するようにしたも
のである。
抜き出して示す。
ル内枠6は折り曲げ部分7が、コイル2と巻鉄心1のギ
ャップ分折り曲げられている。コイル内枠6はコイルと
共に、折り曲げた部分7がコイルの下方となるように巻
鉄心1に挿入される。したがって、挿入された状態にお
いて、コイル内枠6の折り曲げ部分7は、コイル下部で
コイル2と巻鉄心1のギャップをふさぐことになる。よ
って、前記第1実施例と同様、コイル内枠6に付着した
破片を、コイル内枠6と巻鉄心1との間のギャップに閉
じ込め、飛散するのを防ぐことができる。
圧器の第3の実施例について説明する。
破片落下防止材4に代えて、固着材により破片の落下を
防止するようにしたものである。
鉄心1を抜き出し、下方より見たところを示している。
に、コイル2と巻鉄心1の隙間下方でふさぎ、コイル内
枠6に付着した破片を、コイル内枠6と巻鉄心1との間
のギャップに閉じ込め、飛散するのを防止してる。
圧器の第4の実施例について説明する。
す。
度巻を開いた状態の巻鉄心1を示している。
は、本第4実施例においては、巻鉄心1の端面8をクラ
フト紙のような端面保護材で包み、さらに、テープ等を
巻き付け保護する。このようにすることで、巻鉄心1の
コイル2への挿入時等に破片が発生し、コイル等に付着
するのを少なくすることができる。
圧器の第5の実施例について説明する。
巻鉄心変圧器の断面斜視図である。
タンク、14は油である。
ク底面、または、下面側の金具に磁石のような破片吸着
材12を貼りつけておく。
付着していた場合等、輸送振動等で落下する場合がある
が、変圧器油により比重が重いため、自重で落下しタン
ク底面に落下する。しかし、本第5実施例によれば、落
下してきた巻鉄心1の破片はタンク底面、または、下面
側の金具3において吸着破片吸着材12に吸着され再飛
散することがない。
下すると考えられるので、図6中において、下方の金具
3を、側面15を設けて箱型にし、巻鉄心1およびコイ
ル2内側から落下した破片の再飛散を少なくするように
してもよい。
ファス鉄心とコイル内枠との間に付着したアモルファス
片がタンク内に飛散するのを容易に防止することができ
る。又、アモルファス片が落下した時にも容易に収集す
ることができ、再飛散を防止することができる。また、
本実施例によれば、コア端面を樹脂被覆基材で覆って固
定してしまうことがないため、巻鉄心に局所歪を生じさ
せることがない。
の破片の飛散や一旦落下した破片の再飛散を、鉄心特性
を劣化することなく防止することのできるアモルファス
巻鉄心変圧器を提供することができる。
変圧器の正面図である。
変圧器の側面図である。
である。
巻鉄心の底面図である。
る。
アモルファス巻鉄心変圧器の断面斜視図である。
である。
Claims (5)
- 【請求項1】アモルファス材薄帯を多層に巻回したアモ
ルファス巻鉄心とアモルファス巻鉄心に挿入された複数
のコイルとを、タンクにタンク内の油に浸した状態で封
止したアモルファス巻鉄心変圧器であって、 アモルファス材の破片の落下を待ち受ける位置に配置さ
れ、配置された位置に落下したアモルファス材の破片が
飛散しないように当該破片の動きを束縛する破片収集手
段を有することを特徴とするアモルファス巻鉄心変圧
器。 - 【請求項2】アモルファス材薄帯を多層に巻回したアモ
ルファス巻鉄心とアモルファス巻鉄心に挿入された複数
のコイルとを、タンク内に油に浸した状態で封止したア
モルファス巻鉄心変圧器であって、 アモルファス巻鉄心に挿入した前記各コイルとアモルフ
ァス巻鉄心間のギャップの下方への開口を封じる破片落
下防止材を設けたことを特徴とするアモルファス巻鉄心
変圧器。 - 【請求項3】アモルファス材薄帯を多層に巻回したアモ
ルファス巻鉄心とアモルファス巻鉄心に挿入された複数
のコイルとを、タンク内に油に浸した状態で封止したア
モルファス巻鉄心変圧器であって、 前記タンク内底面に、アモルファス材の破片を吸着する
破片吸着材を設けたことを特徴とするアモルファス巻鉄
心変圧器。 - 【請求項4】請求項2記載のアモルファス巻鉄心変圧器
であって、 前記コイルはコイル内壁を形成する内枠を有し、かつ、
前記破片落下防止材は、コイル下方端面において、前記
各コイルとアモルファス巻鉄心間のギャップを閉塞する
よう折り曲げられた前記内枠の一部であることを特徴と
するアモルファス巻鉄心変圧器。 - 【請求項5】請求項3記載のアモルファス巻鉄心変圧器
であって、 前記破片吸着材は、磁石であることを特徴とするアモル
ファス巻鉄心変圧器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02234892A JP3291308B2 (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | アモルファス巻鉄心変圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02234892A JP3291308B2 (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | アモルファス巻鉄心変圧器 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001383287A Division JP3487841B2 (ja) | 2001-12-17 | 2001-12-17 | アモルファス巻鉄心変圧器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05217759A JPH05217759A (ja) | 1993-08-27 |
JP3291308B2 true JP3291308B2 (ja) | 2002-06-10 |
Family
ID=12080167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02234892A Expired - Lifetime JP3291308B2 (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | アモルファス巻鉄心変圧器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3291308B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100434328B1 (ko) * | 2002-04-01 | 2004-06-04 | 엘지산전 주식회사 | 아몰퍼스 몰드 변압기 |
WO2017183166A1 (ja) * | 2016-04-22 | 2017-10-26 | 株式会社日立製作所 | アモルファス巻鉄心変圧器 |
-
1992
- 1992-02-07 JP JP02234892A patent/JP3291308B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05217759A (ja) | 1993-08-27 |
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