JPH0716117U - 指針の調光構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光の帯の発生を防止して、均一な明るさに照
明し得る指針の調光構造を提供することを目的としてい
る。 【構成】 裏面側に受光面２を有し、この受光面２から
表面側へ透過する光の一部を横方向に分散する反射面３
を有する指針の調光構造であって、前記反射面３の表面
側の端部に対応する前記受光面２に遮光手段５を設けた
構成になっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、自己発光型の指針の調光構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の指針としては、図５〜図９に示すものが知られている。すなわち、指 針１は光を透過する透明な樹脂で一体に成形したものであり、裏面側の受光面２ に入射した光を、その一部を反射面３、３から表面側に通過させ、その一部を反 射面３、３を介して横方向に分散させ、これにより全体を均一な明るさに照明し ている。反射面３は、三角形状の空間部を構成する側面によって形成したもので ある。また、指針１の裏面には、不透過色または反射光色（銀色）の裏面印刷４ がなされている。

【０００３】 上記のように構成された指針１は、文字板１１の表面側に配置され、回転駆動 軸１２を中心にして回転駆動されるようになっている。そして、受光面２に、導 光板１３によって導かれた光が入射するようになっている。また、指針１には、 図９に示すように、受光面２及び駆動軸１２を覆う円形のカバー５が設けられて いる。なお、文字板１１の表面には、表面印刷１４が施されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記従来の指針の調光構造においては、反射面３の表面側の端部に 入射した光が屈折等により集中するため、例えば指針１の先端部をａ、反射面３ 、３に対応する中央部をｂ、指針１の後端部をｄとすると、先端部ａと中央部ｂ との境界部ｅ１、中央部ｂと後端部ｄとの境界部ｅ２に特に輝度の大きな光の帯 Ｅが生じ、明るさが不均一になるという問題があった。

【０００５】 この考案は上述した問題を解消するためになされたもので、その目的は、光の 帯の発生を防止して、均一な明るさに照明し得る指針の調光構造を提供すること にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案は、裏面側に受光面を有し、この受光面 から表面側へ透過する光の一部を横方向に分散する反射面を有する指針の調光構 造であって、前記反射面の表面側の端部に対応する前記受光面に遮光手段を設け たことを特徴としている。そして、前記受光面に凸部を設け、この凸部に遮光手 段を設けることが好ましい。また、前記受光面に凹部を設け、この凹部に遮光手 段を設けてもよい。さらに、前記遮光手段はホットスタンプ印刷により形成する ことが好ましい。

【０００７】

【作用】

上記のように構成された指針の調光構造においては、受光面に設けた遮光手段 によって、反射面の表面側の端部に達する光量が減少する。このため、反射面の 表面側の端部で光が屈折等により集中しても、この端部の明るさが他の部分より 明るくなることがない。したがって、指針の明るさがほぼ均一になる。

【０００８】 さらに、受光面の凸部または凹部に遮光手段を設けたものにあっては、凸部ま たは凹部によって、遮光手段の位置が正確になり、反射面の表面側の端部の光量 を正確に減少させることができる。したがって、指針の他の部分まで光量を減少 させるような不具合を防止することができる。

【０００９】 また、遮光手段をホットスタンプ印刷により形成したものにあっては、遮光手 段を簡単に形成することができる。また、ホットスタンプを凸部または凹部に設 けたものにあっては、ホットスタンプ印刷の見切り線となる外周ラインのひずみ や寸法のばらつきが解消され、反射面の表面側の端部の光量を正確に減少させる ことができる。

【００１０】

【実施例】 以下、この考案の実施例を図１〜図４を参照して説明する。ただし、図５〜図 ９に示す構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する 。

【００１１】 まず、図１及び図２を参照してこの考案の第１の実施例を説明する。この実施 例の指針１が図５〜図９に示す指針１と異なる点は、各反射面３の表面側の端部 に対応する受光面２に凸部２ａ，２ａを設け、各凸部２ａに遮光手段５を設けて いる点である。凸部２ａ、２ａは、指針１を透明な樹脂で成形する際に、一体に 形成したものであり、各反射面３に対する位置が極めて正確になっている。また 、遮光手段５は、ホットスタンプ印刷により形成したものであり、裏面印刷４と 同一の例えば反射光色の印刷によってなされている。

【００１２】 このように構成された指針の調光構造においては、導光板１３から導かれた光 が受光面２から指針１内に入り、その一部が反射板３、３を通過して表面側に達 し、その一部が反射板３、３で反射して横方向の先端部ａ側及び後端部ｄ側に分 散する。これによって、先端部ａ、中央部ｂ及び後端部ｄがほぼ同等の明るさに なる。しかも、各反射面３の表面側の端部に達する光量が遮光手段５によって減 少するから、反射面３の表面側の端部によって光が集中しても、境界部ｅ１、ｅ ２が他の部分より明るくなることがない。

【００１３】 したがって、上記のように構成された指針の調光構造によれば、境界部ｅ１、 ｅ２に光の帯びが生じることがなく、指針１の明るさが均一になる。しかも、受 光面２の凸部２ａに遮光手段５を設けているから、ホットスタンプ印刷の見切り 線となる外周ラインがひずんだり寸法のばらつきを生じても、遮光位置や遮光面 積が変化することがない。したがって、各反射面３の表面側の端部の光量を正確 に減少させることができ、指針１の他の部分まで遮光して、指針１の明るさを不 均一にするおそれがない。しかも、指針１の裏面印刷４を施す工程で遮光手段５ を形成することができるから、製造コストが増加するおそれもない。

【００１４】 次に、図３及び図４を参照してこの考案の第２の実施例を説明する。この実施 例が第１の実施例と異なる点は、受光面２の凸部２ａが凹部２ｂになっている点 である。この凹部２ｂも指針１の成形時に同時に形成されている。

【００１５】 このように構成された指針の調光構造においても、上記第１の実施例と同一の 作用効果を奏する。

【００１６】 なお、上記各実施例においては、指針１を先端部ａ、中央部ｂ及び後端部ｄの 全体を照明するように構成したが、反射面３を１つにして、先端部ａ及び中央部 ｂのみを照明したり、先端部ａのみを照明するようにしてもよいことはいうまで もない。

【００１７】

【考案の効果】

この考案によれば、受光面に設けた遮光手段によって、反射面の表面側の端部 に達する光量を減少させることができるから、反射面の表面側の端部で光が集中 しても、この端部が他の部分より明るくなることがない。したがって、指針をほ ぼ均一な明るさに照明することができる。

【００１８】 さらに、受光面の凸部または凹部に遮光手段を設けたものにあっては、凸部ま たは凹部によって、遮光手段の位置が正確になり、反射面の表面側の端部の光量 を正確に減少させることができる。したがって、不必要な部分まで光量を減少さ せることによって指針の明るさを不均一するようなことがない。

【００１９】 また、遮光手段をホットスタンプ印刷により形成したものにあっては、遮光手 段を簡単に形成することができる。また、ホットスタンプ印刷を凸部または凹部 に設けたものにあっては、ホットスタンプ印刷の見切り線となる外周ラインのひ ずみや寸法のばらつきが解消され、反射面の表面側の端部の光量を正確に減少さ せることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の第１の実施例として示した指針の調
光構造の要部断面図。

【図２】同指針の調光構造の要部を裏面側から見た斜視
図。

【図３】この考案の第２の実施例として示した指針の調
光構造の要部断面図

【図４】同指針の調光構造の要部を裏面側から見た斜視
図。

【図５】従来例として示した指針の調光構造の断面図。

【図６】同指針の調光構造の平面図。

【図７】同指針の調光構造の斜視図。

【図８】同指針の調光構造を裏面側から見た斜視図。

【図９】同指針の調光構造の斜視図。

【符号の説明】

１ 指針 ２ 受光面 ２ａ 凸部 ２ｂ 凹部 ３ 反射面 ５ 遮光手段

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 裏面側に受光面を有し、この受光面から
   表面側へ透過する光の一部を横方向に分散する反射面を
   有する指針の調光構造であって、 前記反射面の表面側の端部に対応する前記受光面に遮光
   手段を設けたことを特徴とする指針の調光構造。
2. 【請求項２】 反射面の表面側の端部に対応する受光面
   に凸部を設け、この凸部に遮光手段を設けたことを特徴
   とする請求項１記載の指針の調光構造。
3. 【請求項３】 反射面の表面側の端部に対応する受光面
   に凹部を設け、この凹部に遮光手段を設けたことを特徴
   とする請求項１記載の指針の調光構造。
4. 【請求項４】 遮光手段はホットスタンプ印刷により形
   成したものであることを特徴とする請求項１、請求項２
   または請求項３記載の指針の調光構造。