JPH0716076U - 密封装置 - Google Patents
密封装置Info
- Publication number
- JPH0716076U JPH0716076U JP051439U JP5143993U JPH0716076U JP H0716076 U JPH0716076 U JP H0716076U JP 051439 U JP051439 U JP 051439U JP 5143993 U JP5143993 U JP 5143993U JP H0716076 U JPH0716076 U JP H0716076U
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- piston
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 シール性の向上を図り、かつ寿命の延長を図
る。 【構成】 ピストン2の外周に、リング部材6の固定部
8のうちリング部材6に設けたリップ部6Aと反対側の
端部が部分的に食い込む回り止め用の溝5を設けたこと
を特徴とする。
る。 【構成】 ピストン2の外周に、リング部材6の固定部
8のうちリング部材6に設けたリップ部6Aと反対側の
端部が部分的に食い込む回り止め用の溝5を設けたこと
を特徴とする。
Description
【0001】
本考案は、たとえばショックアブソーバ等に用いられるピストン外周面に取付 けられた樹脂製のリング部材とシリンダ間の隙間をシールする密封装置に関する 。
【0002】
従来のこの種の密封装置としては、たとえば図3に示すようなものがある。す なわち、この密封装置100は、たとえばショックアブソーバのロッドの軸方向 内側端部に用いられるもので、ピストン101の外周面に取付けられる樹脂製( たとえば、充填材入りPTFE)のリング部材105とシリンダ102間の環状 の隙間をシールするものである。
【0003】 ピストン101の外周面には、シリンダ102側に向かって突出する環状の凸 部を軸線方向に所定間隔を有して図中左側端部の凸部103から順に第1凸部1 03A乃至第5凸部103Eが等配に複数形成しており、各凸部間の各溝部10 6がリング部材105を取付けるための係合手段となっている。そして、リング 部材105の回り止め用の溝として第1凸部103Aから第4凸部103Dまで 軸線方向の縦溝104を設けている。
【0004】 そして、リング部材105の内周に、ピストン101の各溝部106内に係合 する固定部としての食い込み部105Bを形成しており、この各食い込み部10 5Bが各溝部106に食い込んでリング部材105がピストン101に圧着され て固定されている。
【0005】 そして、リング部材105の第5凸部103Eの部分に軸方向に連続して延び てシリンダ102の内周面に摺動自在に密封接触するリップ部105Aを設けて いる。
【0006】
しかしながら、上記した従来技術の場合には、軸線方向の縦溝104にリング 部材105が充填されている部分が、軸方向に対して短くなることから、リップ 部105Aにうねりが生じ(図1中矢印V参照)、その結果シール性が低下する という欠点がある。
【0007】 しかし、縦溝104を設けないと、使用時における応力緩和によりピストン1 02とリング部材105間の圧着力が低下し、リング部材105が回転する。リ ング部材105が回転すると、ピストン102の各凸部間の溝部106と、この 溝部106に食い込むリング部材105の食い込み部105Bとが摺動するため 、食い込み部105Bが摩耗し、すなわち、食い込み幅Wが減少し耐圧性が低下 することから、製品の寿命が短くなるという欠点も有している。
【0008】 本考案は上記した従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的 とするところは、シール性の向上を図り、かつ寿命の延長をも図り得る密封装置 を提供することにある。
【0009】
上記目的を達成するために、本考案にあっては、係合手段を備えたピストン外 周面に係合して取付けられる樹脂製のリング部材を有し、該リング部材は、係合 手段に係合する固定部と、該固定部の一端側に軸方向に連続して延びてシリンダ 内周に摺動自在に密封接触するリップ部と、を有する密封装置において、前記ピ ストン外周に、前記リング部材の固定部のうち前記リップ部と反対側の端部が部 分的に食い込む回り止め用の溝を設けたことを特徴とする。
【0010】
上記構成の密封装置にあっては、リング部材のピストンの係合手段に係合する 固定部のうちリップ部と反対側の端部が部分的に食い込む回り止め用の溝をピス トン外周に設けていることから、ピストンにリング部材を取付けたときにリップ 部が軸方向に対して短くなりにくくなり、その結果リップ部のうねりが小さくな りシール性の低下を防ぐことができる。
【0011】 また、溝にリング部材の固定部が食い込むため、リング部材が回転することが ない。そのため、リング部材の回転によるリング部材の固定部とピストンの係合 手段間の摩耗がなくなるので、耐圧性が低下することがなくなり、製品の寿命が 延びる。
【0012】
以下に本考案を図示の実施例に基づいて説明する。本考案の一実施例に係る密 封装置を示す図1において、この密封装置1は、たとえばショックアブソーバの のロッドの軸方向内側端部に用いられるもので、ピストン2の外周面に取付けら れる樹脂製(たとえば、充填材入りPTFE)のリング部材6とシリンダ3間の 環状の隙間をシールするものである。
【0013】 ピストン2は、金属又は樹脂(フェノール等)製で、ロッド(図示せず)に装 着される孔を有する略円筒状となっている。そして、ピストン2の外周面には、 シリンダ3側に向かって突出する環状の凸部を軸線方向に所定間隔を有して図中 左側端部の凸部4から順に第1凸部4A乃至第5凸部4Eが等配に複数形成して おり、各凸部間の各溝部7がリング部材6を取付けるための係合手段となってい る(図2参照)。
【0014】 一方、リング部材6の内周には、ピストン2の各溝部7内に係合する固定部と しての食い込み部8を形成しており、この各食い込み部8が各溝部7に係合、す なわち食い込んでリング部材6がピストン2に圧着されて固定される。
【0015】 また、リング部材6の図中右側端部には、リング部材6の第4凸部4Dと第5 凸部4E間の食い込み部8から軸方向に連続して延びてシリンダ3の内周面に摺 動自在に密封接触するリップ部6Aを設けている。
【0016】 そして、ピストン2の第1凸部4Aに、リング部材6のリップ部6Aと反対側 の端部である凸部4と第1凸部4A間の食い込み部8と、第1凸部4Aと第2凸 部4B間の食い込み部8との間の部分が部分的(本実施例では、周方向4等配) に食い込む回り止め用の溝として縦溝5を設けている。
【0017】 上記構成の密封装置にあっては、リング部材6のピストン2の各溝部7に係合 する食い込み部8のうちリップ部6Aと反対側の端部である凸部4と第1凸部4 A間の食い込み部8と、第1凸部4Aと第2凸部4B間の食い込み部8との間の 部分が食い込む縦溝5をピストン2の外周に設けていることから、リング部材6 がピストン2の外周に圧着されるときにリップ部6Aが軸方向に対して短くなり にくくなり、その結果リップ部6Aのうねりがほとんどなくなり、シール性の低 下がなくなる。
【0018】 尚、縦溝5の幅W2は溝部7の幅W1の1/2〜3倍が適当であり、これ以上 大きくなると、リップ部6Aのうねりが大きくなり、シール性に影響を与える。
【0019】 以下に、縦溝なし,本実施例の第1凸部4Aのみ縦溝5及び従来技術の第1凸 部4A〜第4凸部4Dまで縦溝を設けた各試料のシール性試験の結果を下表に示 す。尚、圧力:1MPa(リップ部6A側より加圧)、使用油:一般に使用され るアブソーバ用オイル、縦溝5の幅W2:2mm(溝部7の幅W1の2倍)であ る。
【0020】
【表1】 表1から、明らかに従来技術に比べてシール性の向上が図れていることがわか る。
【0021】 また、縦溝5にリング部材6が食い込むため、使用時における応力緩和により ピストン2とリング部材6間の圧着力が低下してもリング部材6が回転すること がない。そのため、リング部材6の回転による溝部7に食い込むリング部材6の 食い込み部8の摩耗がなくなるので、耐圧性が低下することがなくなり、製品の 寿命が延びる。
【0022】 尚、上記実施例に示した係合手段としての溝部7及び回り止め用の溝としての 縦溝5の位置及び数、また各構成部品の材質については、仕様等によって決めら れるので、上記実施例に限られるものではない。
【0023】
本考案は、以上の構成および作用を有するもので、リング部材のピストンの係 合手段に係合する固定部のうちリップ部と反対側の端部が部分的に食い込む回り 止め用の溝をピストン外周に設けていることから、ピストンにリング部材を取付 けたときにリップ部が軸方向に対して短くなりにくくなり、その結果リップ部の うねりが小さくなりシール性の低下を防ぐことができるので、従来技術に比べて シール性の向上を図ることができる。
【0024】 また、溝にリング部材の固定部が食い込むため、リング部材が回転することが ない。そのため、リング部材の回転によるリング部材の固定部とピストンの係合 手段間の摩耗がなくなるので、耐圧性が低下することがなくなり、製品の寿命の 延長を図ることができる。
【提出日】平成6年1月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【0006】
しかしながら、上記した従来技術の場合には、軸線方向の縦溝104にリング 部材105が充填されている部分が、軸方向に対して短くなることから、リップ 部105Aにうねりが生じ(図3中矢印V参照)、その結果シール性が低下する という欠点がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【0007】 しかし、縦溝104を設けないと、使用時における応力緩和によりピストン1 01 とリング部材105間の圧着力が低下し、リング部材105が回転する。リ ング部材105が回転すると、ピストン101の各凸部間の溝部106と、この 溝部106に食い込むリング部材105の食い込み部105Bとが摺動するため 、食い込み部105Bが摩耗し、すなわち、食い込み幅Wが減少し耐圧性が低下 することから、製品の寿命が短くなるという欠点も有している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【0011】 また、縦溝にリング部材の固定部が食い込むため、リング部材が回転すること がない。そのため、リング部材の回転によるリング部材の固定部とピストンの係 合手段間の摩耗がなくなるので、耐圧性が低下することがなくなり、製品の寿命 が延びる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【0017】 上記構成の密封装置にあっては、回り止め用の縦溝5をピストン2の凸部4A のみに設けることにより、従来品と比べ縦溝に食い込むリング部材6の量が減少 する。そのため、 リング部材6がピストン2の外周に圧着されるときにリップ部 6Aが軸方向に対して短くなりにくくなり、その結果リップ部6Aのうねりがほ とんどなくなり、シール性の低下がなくなる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【0024】 また、縦溝にリング部材の固定部が食い込むため、リング部材が回転すること がない。そのため、リング部材の回転によるリング部材の固定部とピストンの係 合手段間の摩耗がなくなるので、耐圧性が低下することがなくなり、製品の寿命 の延長を図ることができる。
【図1】図1は本考案の一実施例に係る密封装置を示し
ており、同図(a)は半側面図で、同図(b)は半正面
図で、同図(c)は半断面図である。
ており、同図(a)は半側面図で、同図(b)は半正面
図で、同図(c)は半断面図である。
【図2】図2は図1の密封装置のピストンを示してお
り、同図(a)は正面図で、同図(b)は半断面図で、
同図(c)は同図(b)のA−A線断面図である。
り、同図(a)は正面図で、同図(b)は半断面図で、
同図(c)は同図(b)のA−A線断面図である。
【図3】図3(a)は従来の密封装置の正面図で、同図
(b)は同図(a)の半断面図で、同図(c)は同図
(b)のB部拡大図である。
(b)は同図(a)の半断面図で、同図(c)は同図
(b)のB部拡大図である。
1 密封装置 2 ピストン 3 シリンダ 4 凸部 4A 第1凸部 4B 第2凸部 4C 第3凸部 4D 第4凸部 4E 第5凸部 5 縦溝(回り止め用の溝) 6 リング部材 6A リップ部 7 溝部(係合手段) 8 食い込み部(固定部)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月24日
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
Claims (1)
- 【請求項1】 係合手段を備えたピストン外周面に係合
して取付けられる樹脂製のリング部材を有し、 該リング部材は、係合手段に係合する固定部と、該固定
部の一端側に軸方向に連続して延びてシリンダ内周に摺
動自在に密封接触するリップ部と、を有する密封装置に
おいて、 前記ピストン外周に、前記リング部材の固定部のうち前
記リップ部と反対側の端部が部分的に食い込む回り止め
用の溝を設けたことを特徴とする密封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993051439U JP2595340Y2 (ja) | 1993-08-27 | 1993-08-27 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993051439U JP2595340Y2 (ja) | 1993-08-27 | 1993-08-27 | 密封装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0716076U true JPH0716076U (ja) | 1995-03-17 |
JP2595340Y2 JP2595340Y2 (ja) | 1999-05-31 |
Family
ID=12886967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993051439U Expired - Lifetime JP2595340Y2 (ja) | 1993-08-27 | 1993-08-27 | 密封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2595340Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5090633U (ja) * | 1973-12-19 | 1975-07-31 | ||
JP3032438U (ja) * | 1996-06-14 | 1996-12-24 | ミネベア株式会社 | 軸流送風機 |
-
1993
- 1993-08-27 JP JP1993051439U patent/JP2595340Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5090633U (ja) * | 1973-12-19 | 1975-07-31 | ||
JP3032438U (ja) * | 1996-06-14 | 1996-12-24 | ミネベア株式会社 | 軸流送風機 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2595340Y2 (ja) | 1999-05-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990209 |