JPH0715992U - ドアーの下端隙間の閉鎖装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドアーを閉じたとき、ドアーの下端と敷居の
上面との間に生ずる隙間を有効に閉鎖し、かつ、構造簡
素にして実用性に富む、ドアーの下端隙間の閉鎖装置を
提供する。 【構成】 ドアー１の下端の下側に、該下側の全長に亘
って取り付ける横長体の基部２に、腰折れ自在の弾性質
細毛のモヘアを密集植設して下向きになした隙間閉鎖部
３を設け、ドアー１を閉じた状態において、隙間閉鎖部
３の先端部分が敷居５の上面に接触して、ドアー１の下
端と敷居５の上面との間に生ずる隙間を閉鎖する構造が
特徴である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建物等に取り付けた開閉ドアーの下端に設けて、ドアーを閉じたと きに生ずるドアーの下端と敷居や床との間に生ずる隙間を閉鎖して、その隙間を 通して室内等に入る風や虫類や音を防ぐのに使用するドアーの下方隙間の閉鎖装 置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

建物等のドアーにおいて、ドアーを閉めた状態になすと、そのドアーの下端と ドアーの下方にある敷居・床面（以下、敷居等という）の間に若干の隙間が生ず るのが避けられない。そこで、その隙間を防ぐ為に、敷居等の上に隆起するスト ッパー桟を設けて、閉じた姿勢のドアーの下縁に、そのストッパー桟を当てて前 記の隙間を塞ぐ対策が一般的に採られている。しかし、このストッパー桟を設け る敷居等は、その高さだけ凸状を呈するので、通行するときつまづき易く、障害 物になる不具合がある。

【０００３】 そこで、その不具合を解消するものとして、実開昭５５ー１３７２９号公報に 示されるドアー用防音気密装置の提案があり、ドアーの下端に、スプリングに吊 設したシヤッター板を設け、ドアーを閉じると、そのシヤッター板が下降してド アーの下端に生ずる隙間を塞ぐと共に、ドアーを開くとそのシヤッター板が上昇 して床面との接触を回避する構造になっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

以上の公知例のドアー用防音気密装置は、ドアーを閉じたとき、ドアーの建て 付けが良くてドアーの下縁と敷居等の上面が平行状態にして、そのドアーの下端 に平行なスリット状の隙間を生ずる場合は、その隙間を塞ぐ作用を奏するものの 、シヤッター板が剛性にしてシヤッター板の全体が左右平等に垂直に下降するの で、ドアーの建て付け不良等によって、敷居等の上面とドアーの下縁が非平行の 状態の場合は、その非平行による隙間量の差の部分が塞がれないで残る。そして 敷居等の上に異物があると、シヤッター板が、その異物をかんで下降を停止し、 隙間が充分に塞がらない不具合がある。そして、前記の公知例のドアー用防音気 密装置は、構造複雑にして高価になり、一般の家屋用には普及し難い。本考案は 、以上の従来の不具合点を解消するドアーの下端隙間の閉鎖装置を提供するもの である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上の技術課題を解決する本考案のドアーの下端隙間の閉鎖装置は「ドアー下 端の下側に、該下側の全幅に亘って取り付ける横長体の基部に、腰折れ自在の柔 軟質細毛の植毛、または、柔軟性材料からなる横長帯状の隙間閉鎖部を設け、前 記ドアーを閉じた状態において、前記隙間閉鎖部の下端が敷居・床面の上面に接 して、前記ドアーの下端と敷居・床面間の隙間を閉鎖する構造」になっている。 そして、その柔軟質細毛は、例えばモヘア（羊毛）等が用いられ、その隙間閉鎖 部を主要部となす閉鎖装置はドアーの下端に交換自在に取り付けられる。

【０００６】

【作用】

以上の構成の本考案のドアーの下端隙間の閉鎖装置は、ドアーを閉じると前記 の隙間閉鎖部の先端部分が、敷居等の上面に接して、その部分に存在する隙間を 閉鎖し、その隙間を通して室内等に入る風や音や虫類を防止することができる。 そして、その隙間閉鎖部は、腰折れ自在の柔軟質細毛等によって形成されている ので、敷居等に異物が存在しても、その細毛群等が異物の形状になじんで包み込 むので、有効な閉鎖作用が確保できると共に、その細毛群等と敷居等の接触量を 適量にしておくと、建て付け不良によって、ドアー下端と敷居等の上面との隙間 が非平行状態であっても、隙間を残すことなく有効に閉鎖することができる。そ して、本考案の閉鎖装置は、構造簡素にして機械的作動部分がないので、安価に して故障もなく、一般家庭等において使用し易い。

【０００７】

【実施例】 以下、実施例に基づいて詳しく説明する。本考案の一実施例を示す図１を参照 して、本考案のドアーの下端隙間の閉鎖装置は、ドアー１の下端に沿って取り付 ける横長体の基部２の下側に、腰折れ自在の柔軟質細毛のモヘア（羊毛）の細毛 群を密集植設して下向きにした隙間閉鎖部３が設けられた構造を有し、この基部 ２はドアー１の下端の全幅に相当する長さを有し、両端に立設した取付片４によ って、ドアー１の下端側部にビス６によって着脱自在に取り付け装着される。

【０００８】 そして、その隙間閉鎖部３のモヘアは適量の長さに揃えて設定され、ドアー１ を閉じたとき、その細毛群の先端の若干部分が、敷居５の上面と接触して、ドア ー１の下端と敷居５の上面間に生ずる隙間を有効に閉鎖するようになっている。 なお、この閉鎖装置を用いる場合、敷居５は床面６より隆起しているので、ドア ー１の開放姿勢やドアー１の開閉ストローク中に、隙間閉鎖部３が床面に接触し て床面６を掃くことはない。そして、敷居５が存在しない床面６上にドアー１を 閉じる場合は、ドアー１の開放姿勢から閉鎖姿勢へ移るとき、ドアー１が若干量 重力下降し、その閉鎖姿勢から開放姿勢へ移るとき、ドアー１を若干持ち上げる 公知の重力下降構造のドアー蝶番を用いると、ドアー１の開閉ストローク中の隙 間閉鎖部３による床面６の接触が防止できる。

【０００９】 以上の実施例のものは前記の作用があり、図示点線のように、敷居５の上に異 物７が存在しても、隙間閉鎖部３が異物７を包み込んで閉鎖し、また、建て付け 不良等によってドアー１の下端隙間が左右不同であっても、その隙間閉鎖部３の 長さを適量に設定しておくと、有効な閉鎖ができる。そして、構造簡素にして安 価であり、故障の発生もないので使い易く一般家庭に適する利点がある。なお、 本考案の下端隙間の閉鎖装置は、前記の実施例に限定されず、例えば、隙間閉鎖 部３は、前記実施例のモヘアに代えて樹脂製細毛・他の動植物細毛を用いたり、 その他薄ゴムシート・布材等の柔軟性材料によって成形することがある。

【００１０】

【考案の効果】

以上の説明のとおり、本考案のドアーの下端隙間の閉鎖装置は、ドアーの建物 等への建て付け不良や、ドアーを閉じたときの敷居等に異物が存在しても、有効 に隙間閉鎖をなす性能を有し、建物等における閉鎖ドアーの下端隙間を通る風・ 音・虫類を防止して、建物等の使用者の日常生活の快適性を向上し、さらに、構 造簡素にして安価であり、その上、使用上の故障等のトラブルが少くして極めて 実用性に富み、一般家庭への普及を促進する諸効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案一実施例のドアーの下端隙間の閉鎖装置
を示し、図中の（Ａ）はその正面図、図中の（Ｂ）はそ
の側面図、図中の（Ｃ）は（Ａ）のＡＡ断面図、図中の
（Ｄ）はその使用状態の正面図

【符号の説明】

１ ドアー ２ 基部 ３ 隙間閉鎖部 ４ 取付板 ５ 敷居 ６ 床面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドアー下端の下側に、該下側の全幅に亘
   って取り付ける横長体の基部に、腰折れ自在の柔軟質細
   毛の植毛、または、柔軟性材料からなる横長帯状の隙間
   閉鎖部を設け、前記ドアーを閉じた状態において、前記
   隙間閉鎖部の下端が敷居・床面の上面に接して、前記ド
   アーの下端と敷居・床面間の隙間を閉鎖する構造を特徴
   とするドアーの下端隙間の閉鎖装置。