JPH07158486A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JPH07158486A
JPH07158486A JP5304434A JP30443493A JPH07158486A JP H07158486 A JPH07158486 A JP H07158486A JP 5304434 A JP5304434 A JP 5304434A JP 30443493 A JP30443493 A JP 30443493A JP H07158486 A JPH07158486 A JP H07158486A
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air
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catalyst
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寿浩 鈴村
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/14Introducing closed-loop corrections
    • F02D41/1438Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor
    • F02D41/1439Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor characterised by the position of the sensor
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 集合排気管内の触媒での浄化を最大限に生か
し、排ガスエミッションの低下を図れる空燃比制御装置
を提供すること。 【構成】 時刻t2で(c)に示す右の補助空燃比セン
サの出力がリッチ→リーンと移行し、その移行後の状態
は、左右共にリーンとなり同位相である。従って、大き
な比例値△PL の加減算が実行され、(f)の左FAF
が、△P1 →△P1 −△PL となり、また△P2 →△P
2 +△PL と変化することとなる。そして、このように
FAFをステップ的に変化させることで、(d)に示す
左補助空燃比センサの出力は、通常は二点鎖線で示すよ
うに変化するところが実線で示すように素早くリッチ側
に変化する。そのため、左右の出力が逆位相、すなわち
集合排気管に至る排気はそれぞれ逆位相となって、互い
に反応される成分が供給されるため、集合排気管内の触
媒により好適な排気浄化が図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の排気ガス成
分濃度を検出する排気センサの信号に基づいて空燃比を
所定値に保つようにフィードバック制御する空燃比制御
装置に関し、特にV型エンジンのように排気系が2系統
に分かれているエンジンの場合の制御に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特公平3−38417
号公報に開示されているように、2つのシリンダバンク
を有し、各シリンダバンクに各々連結された2つの排気
通路を備えたV型エンジンにおいて、メイン空燃比セン
サの出力値が両バンクで同位相にならないように空燃比
を制御する方法が開示されている。これは両バンクの空
燃比を対称にすることによって、トルク変動及び触媒の
浄化率の低下を防ぐことを目的とするものであった。
【0003】また、近年、自動車の排気規制強化に伴
い、触媒の後にも空燃比センサを設置するいわゆる2セ
ンサシステムが実用化されている。このシステムは触媒
後の空燃比センサの出力に基づいて制御空燃比と触媒の
ウィンドウとのずれを検出し、制御空燃比を微調整し、
ウィンドウとの一致を図るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このメ
イン空燃比センサ出力を逆位相に制御するという従来技
術では、実際に制御された空燃比が触媒でどのように浄
化されたかということを知ることができない。また、2
センサシステムの制御では触媒によるガス遅れが大きく
て触媒後のガスをλ=1に制御することができず、触媒
後のガスがリーン,リッチに大きく乱れ、結果としてリ
ーン成分(NOX)、リッチ成分(HC,CO)が交互
に排出される。
【0005】また、リアの空燃比センサの後の、左右の
排気通路が合流した集合排気管に、もう一つ触媒を付け
て浄化を図るという方法もあるが、V型エンジンの場
合、交互に排出されるガスが両バンクとも同位相のガス
となった場合、その集合排気管に配設された触媒の能力
を越えて、テールパイプからエミッションが排出される
ことになるという不都合が生じる。但し、左右の排気通
路から逆位相のガスが供給された場合は、集合排気管の
触媒には互いに反応される成分が供給されることにな
り、この触媒で好適な浄化が図れる。
【0006】この点に鑑み、本発明は集合排気管内の触
媒での浄化を最大限に生かし、排ガスエミッションの低
下を図れる内燃機関の空燃比制御装置を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
になされた請求項1に記載の内燃機関の空燃比制御装置
は、図1の基本構成図に例示するように、2つのシリン
ダバンクM1−1,M1−2と、各シリンダバンクM1
−1,M1−2に各々連結された2つの排気通路M2−
1,M2−2と、該2つの排気通路M2−1,M2−2
が合流した1つの集合排気管M3と、上記各排気通路M
2−1,M2−2内に各々配設された2つの排気浄化用
の触媒M4−1,M4−2と、上記各排気通路M2−
1,M2−2内において上記触媒M4−1,M4−2の
上流側に各々配設された2つの主空燃比センサM5−
1,M5−2と、上記各排気通路M2−1,M2−2内
において上記触媒M4−1,M4−2の下流側に各々配
設された2つの補助空燃比センサM6−1,M6−2
と、集合排気管M3内に配設された1つの排気浄化用の
触媒M7と、を備えた内燃機関の空燃比制御装置であっ
て、上記各排気通路M2−1,M2−2内の補助空燃比
センサM6−1,M6−2の出力に基づき、両出力が同
位相の場合には、該両出力が逆位相となるように、少な
くとも一方のシリンダバンクM1−1(M1−2)の空
燃比フィードバック制御補正量を演算する空燃比フィー
ドバック制御補正量演算手段M8と、各シリンダバンク
M1−1,M1−2の空燃比を、そのシリンダバンクM
1−1,M1−2に対応する主空燃比センサM5−1,
M5−2の出力値、およびそのシリンダバンクM1−
1,M1−2の空燃比フィードバック制御補正量に基づ
いてフィードバック制御するフィードバック制御手段M
9と、を備えたことを特徴とする。
【0008】また、請求項2に記載のものは、上記請求
項1に記載の内燃機関の空燃比制御装置に対して、さら
に上記2つの補助空燃比センサM6−1,M6−2から
の各々の出力と、この各々の出力に対して設定された2
つの所定値とを比較することにより、上記各排気通路排
気通路M2−1,M2−2内に各々配設された2つの排
気浄化用の触媒M4−1,M4−2下流の空燃比がリッ
チであるかリーンであるかを判定する判定手段を備え、
該判定手段は、上記2つの所定値の内の一方を、空燃比
が理論空燃比のときに上記補助空燃比センサM6−1,
M6−2から出力される所定の値よりも大きい値に、他
方を、空燃比が理論空燃比のときに上記補助空燃比セン
サM6−1,M6−2から出力される所定の値よりも小
さい値に設定していることを特徴とする。
【0009】
【作用】上記構成を有する本発明の内燃機関の空燃比制
御装置によれば、各シリンダバンクM1−1,M1−2
からの排気は、各々連結された排気通路M2−1,M2
−2を通り、両排気通路M2−1,M2−2が合流した
集合排気管M3に至る。そして、主空燃比センサM5−
1,M5−2は、各排気通路M2−1,M2−2内に各
々配設された排気浄化用の触媒M4−1,M4−2の上
流側において空燃比を測定し、補助空燃比センサM6−
1,M6−2は、触媒M4−1,M4−2の下流側にお
いて空燃比を測定する。また、集合排気管M3に至った
排気は、その内部に配設された排気浄化用の触媒M7に
よって排気浄化が図られる。
【0010】一方、空燃比フィードバック制御補正量演
算手段M8は、各排気通路M2−1,M2−2内の補助
空燃比センサM6−1,M6−2の出力に基づき、両出
力が同位相の場合には、両出力が逆位相となるように、
少なくとも一方のシリンダバンクM1−1(M1−2)
の空燃比フィードバック制御補正量を演算する。そし
て、フィードバック制御手段M9が、各シリンダバンク
M1−1,M1−2の空燃比を、そのシリンダバンクM
1−1,M1−2に対応する主空燃比センサM5−1,
M5−2の出力値、およびそのシリンダバンクM1−
1,M1−2の空燃比フィードバック制御補正量に基づ
いてフィードバック制御する。
【0011】このように制御することにより、各排気通
路M2−1,M2−2から集合排気管M3に至る排気
は、それぞれ逆位相となり、互いに反応される成分が供
給されるため、集合排気管M3の内部に配設された排気
浄化用の触媒M7によって、好適な排気浄化が図られ
る。すなわち、集合排気管M3内部の触媒M7の排気浄
化能力を最大限に生かすため、各排気通路M2−1,M
2−2からくる排気成分が同一成分とならないように制
御して反応物質を与え、効率のよい排気浄化を図るので
ある。
【0012】また、請求項2に記載のものによれば、上
記請求項1に記載の内燃機関の空燃比制御装置の場合の
作用に加え、さらに判定手段が、2つの補助空燃比セン
サM6−1,M6−2からの各々の出力と、この各々の
出力に対して設定された2つの所定値とを比較すること
により、各排気通路排気通路M2−1,M2−2内に各
々配設された2つの排気浄化用の触媒M4−1,M4−
2下流の空燃比がリッチであるかリーンであるかを判定
する。そして、この判定手段は、上記2つの所定値の内
の一方を、空燃比が理論空燃比のときに上記補助空燃比
センサM6−1,M6−2から出力される所定の値より
も大きい値に、他方を、空燃比が理論空燃比のときに上
記補助空燃比センサM6−1,M6−2から出力される
所定の値よりも小さい値に設定している。従って、一方
の排気通路M2−1からの排気がリッチに、他方の排気
通路M2−2からの排気がリーンに制御され、逆位相と
なって互いに反応される成分が供給されることとなる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。図2
は、本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置を、V型6
気筒ガソリンエンジン(以下エンジンとも言う。)に適
用した実施例を示す全体概略図である。図2において、
エンジン1の6つのシリンダは3つずつを一つのシリン
ダバンクとして、V字型に2列に配列されており、左右
一対のシリンダバンクSBH,SBMを構成している。
エンジン1の吸気通路2にはエアフローメータ3が設け
られている。このエアフローメータ3は吸入空気量を直
接計測するものであって、ポテンショメータを内蔵して
吸入空気量に比例したアナログ電圧の電気信号を発生す
る。
【0014】また、エンジン1のシリンダブロックのウ
ォータジャケット(図示せず)には冷却水の温度を検出
するための水温センサ4が設けられている。水温センサ
4は冷却水の温度に応じたアナログ電圧の電気信号を発
生する。ディストリビュータ5には、その軸が例えばク
ランク角に換算して360°,30°回転する毎に角度
位置信号を発生する2つの回転角センサが設けられてお
り、回転角センサの角度位置信号は、燃料噴射時間演算
ルーチンの割込み要求信号、点火時期の基準タイミング
信号、点火時期演算ルーチンの割込み要求信号等として
作用する。
【0015】さらに、吸気通路2には、各気筒毎に燃料
供給系から加圧燃料を吸気ポートへ供給するための燃料
噴射弁8,9が設けられている。ここで、燃料噴射弁8
は左バンクSBH側を代表し、燃料噴射弁9は右バンク
SBM側を代表するものとする。
【0016】エンジン1の排気系は、左右バンクSB
H,SBM毎に設けられているので、2つの排気通路1
1,12に分かれており、下流側において集合排気管1
3に合流し、マフラー14に至る。左右の各排気通路1
1,12には、それぞれ三元触媒が充填された触媒コン
バータ15,16(以下単に触媒とも言う。)が設けら
れている。また、集合排気管13にも、触媒17が設け
られている。これらの触媒15,16,17は、排気中
の3つの有害成分HC、CO、NOx を同時に浄化処理
するものである。
【0017】また、各排気通路11,12に設けられた
触媒15,16の上流側には、それぞれ排気中の酸素成
分濃度に応じた電気信号を発生する主空燃比センサ2
1,22が設けられている。この主空燃比センサ21,
22は、空燃比が理論空燃比に対してリーン側かリッチ
側かに応じて異なる2値の出力電圧を発生する一般的な
酸素濃度センサである。さらに、触媒15,16の下流
側にも、それぞれ補助空燃比センサ23,24が設けら
れている。
【0018】また、排気系と吸気系とを連通するように
して、排気還流量すなわち、排気を吸気系に還流する量
を制御する排気還流制御弁31が設けられている。ま
た、スロットル弁33をバイパスして通る空気量を制御
することによってアイドル回転数などを制御する補助空
気弁35も設けられている。
【0019】制御装置19は、例えば、CPU、I/O
ポート、RAM、ROM等からなるマイクロ・コンピュ
ータ及び該マイクロ・コンピュータの出力を増幅して燃
料噴射弁8,9を駆動するための駆動パルスとする駆動
回路等から構成されている。そして各種のエンジン運転
変数、例えばエンジン回転数NEやエアフローメータ3
から与えられる吸入空気量Qなどに基づいて基本燃料噴
射量を演算し、それに水温センサ4から与えられる機関
温度に関する変数や空燃比センサ21〜24から与えら
れる排気成分濃度(例えば酸素濃度)に関する情報など
による補正を付加して実際の燃料供給量を算出し、その
結果に応じて燃料噴射弁8,9を制御して燃料を供給す
る。
【0020】次に、上記制御装置19において実行され
る空燃比制御について説明する。本実施例による制御の
詳細を説明する前に、その制御内容の概要を、従来制御
と比較して説明しておく。従来の空燃比制御は三元触媒
の前に取りつけた排気センサの信号により、比例積分制
御するのが一般的であり、三元触媒の後に取り付けた排
気センサの信号により、比例成分の大きさを非対称にし
たり、積分成分の速さを変えたり、触媒上流の主空燃比
センサの比較値を変えたりしてフィードバック(F/
B)中心を微調整して、空燃比を触媒のウィンドウに合
わせようとしている。
【0021】そして、触媒で排気を浄化するため、触媒
下流の空燃比センサは大きな応答遅れを持つことにな
り、その結果、リーン成分とリッチ成分が交互に排出さ
れる。V型エンジンで集合排気管13にも触媒17を備
える構成の場合、両シリンダバンクからの排気成分が同
一成分となった場合には、集合排気管13に設けられた
触媒17において反応する物質が少なく浄化率の向上が
期待できない。
【0022】しかし、両シリンダバンクSBH,SBM
からの排出成分が相互に逆側であった場合、反応成分が
多く存在するため好適な浄化が期待できる。そこで本実
施例では、両シリンダバンクSBH,SBMの触媒1
5,16後の排気成分を検出し、その成分が両シリンダ
バンクSBH,SBMで同位相とならないように空燃比
を微調整し排気浄化を図ろうとするのである。
【0023】以下、その具体的な制御を、図3〜7を参
照して説明する。図3はフィードバック補正係数FAF
の算出ルーチンを示す。本FAF算出ルーチンは一定周
期(例えば16ms)毎に呼び出され、触媒前に設置さ
れた主空燃比センサ21,22のリッチ、リーンを検出
し、噴射量を増減させる。まず、ステップ110(以下
ステップを単にSと記す)にて、触媒15,16前に設
置された主空燃比センサ21,22の出力がリッチかリ
ーンかを判定し、リッチならばS120へ、リーンなら
ばS150へと移る。このS120,150では前回の
検出値と比較し、S120では、前回と同じリッチなら
ばS130で比例値△P1 に比べて小さな積分値△Iを
減算する。一方、前回と違うならば、S140で比例値
△P1 を減算する。
【0024】また、S150では、前回と同じリーンな
らばS170で比例値△P2 に比べて小さな積分値△I
を加算する。一方、前回と違うならば、S160で比例
値△P2 を加算する。これらの比例値△P1 ,△P2
後述するサブフィードバック制御(図4,5参照)によ
り値は変化するが、この2つの比例値△P1 ,△P2
足し合わせた値は一定(△P1 +△P2 =K)とする。
ここで、図3において設定されたフィードバック補正係
数FAFを取り込んで噴射パルス時間TAUを演算する
辺りの一般的な作動を図6を参照して説明しておく。ま
ず、基本噴射時間Tpを演算し(S510)、フィード
バック条件が成立していれば(S520:YES)、設
定されたフィードバック補正係数FAFを取り込み(S
530)、フィードバック条件が成立していなければ
(S520:NO)、FAF=1として(S530)、
S540へ進む。S540では噴射パルス時間TAUを
下式に基づいて演算する。
【0025】TAU=TAUE+TAUV ここでTAUVとは、燃料噴射弁8,9を中心とする燃
料供給手段のメカ的な作動遅れを補正する値であり、T
AUEは概略的には下式で表される。 TAUE=Tp×FEFI×FAF ここでTpとは基本噴射時間を意味し、エアフローメー
タ3からの吸入空気量データQ、エンジン回転数NE、
その他センサからの情報に基づき、制御装置19にて演
算される。一方、ここでのFEFIとは、エンジン暖機
状態(始動直後や暖機中)、運転状態(加減速時、高負
荷時)等に応じた補正を意味する。
【0026】そして、フィードバック補正係数FAF
は、理論空燃比を含め、目標空燃比になるような補正を
行うためのものである。フィードバック補正係数FAF
とは、排気系に配設した空燃比ンサの出力に基づき、セ
ンサ出力信号の波形に対して比例・積分等の処理を行
い、基本噴射時間Tpに乗算するための係数である。次
に、本発明の主要点について図4,5を参照して説明す
る。図4はサブフィードバック制御ルーチンを示す。こ
のルーチンは補助空燃比センサ23,24が設定値を越
えたかどうか検出するものである。このルーチンも一定
周期(例えば128ms)毎に呼び出される。本実施例
では、左の補助空燃比センサ23の制御用のルーチンを
示す。
【0027】まず、S210で触媒15,16の後に設
置された補助空燃比センサ23,24の電圧を検出し、
リッチならばS220へ、リーンならばS240へ進
む。S220,240では、前回の補助空燃比センサ2
3,24の値と比較し、同じならばそのまま終了し、違
うのであればそれぞれS230,250で左反転フラグ
XFLTをオンさせて、次のルーチン(図5)に引き継
ぐ。なお、右の補助空燃比センサ24の制御処理につい
ては、図4のフローチャートのS230,S250の処
理を、右反転フラグXFRTをオンさせる処理に変更す
ればよい。
【0028】図5に補正用のサブフィードバック制御ル
ーチンを示す。なお、この処理については基本的に左の
シリンダバンクSBHに対する制御を例にとって説明す
る。図5は左制御用のルーチンであるので、右制御用の
場合は、以下の説明で、左を右、LをRに変更した同様
のルーチンとなる。本ルーチンではまず、S310で右
反転フラグXFRTがオンか否かを調べる。右反転フラ
グXFRTがオンであれば(S310:YES)、S3
20で右反転フラグXFRTをオフし、続いてS330
では(このルーチンは左制御用であるので)左の補助空
燃比センサ23の出力がリッチかリーンかを判定する。
S330でリーンならS340へ、リッチならS370
へ移行する。
【0029】S340では、右の補助空燃比センサ24
の出力がリッチかリーンかを判定し、右の補助空燃比セ
ンサ24の出力がリーンの場合、すなわち、左右の補助
空燃比センサ23,24の出力が共にリーンで同一の場
合は、S350にて大きな比例値△PL だけ△P1 から
減算する。また、右の補助空燃比センサ24の出力がリ
ッチの場合、すなわち左右の出力が違う場合には、S3
60にて通常のスキップ量に対する積分値△PIL を減
算する。また、S370側の処理も同様であるが、こち
らは加算する方で、左右の補助空燃比センサ23,24
の出力が共にリッチで同一の場合(S370:YES)
は、S380にて大きな比例値△PL だけ△P1 に加算
する。また、左右の出力が違う場合(S370:NO)
には、S390にて通常の積分値△PIL を加算する。
S350,360,380,390の処理後はS430
へ移行する。
【0030】一方、S310でフラグがオンでなければ
S400に進む。S400ではS330と同様に左の補
助空燃比センサ23の出力がリッチかリーンかを判定
し、リッチならSS410へ進んで比例値△P1 に一定
の積分値△PIL だけ加算し、リーンならS420へ進
んで比例値△P1 に一定の積分値△PIL だけ減算して
S430へ移行する。S430では、所定値Kから△P
1 を減算して△P2 を算出し(△P2 =K−△P1 )、
その後、本ルーチンを終了する。
【0031】以上の処理を実行した結果を図7のタイム
チャートに示す。図7において(a),(b)はそれぞ
れ右、左の主空燃比センサ22,21の出力を示し、
(c),(d)はそれぞれ右、左の補助空燃比センサ2
4,23の出力を示す。また、(e),(f)は、それ
ぞれ右、左のフィードバック補正値FAFを示す。本案
は、上述したように両シリンダバンクSBH,SBMの
触媒15,16後の排気成分を検出し、その成分が両シ
リンダバンクSBH,SBMで同位相とならないように
空燃比を微調整し排気浄化を図ろうとするものである。
そのため、触媒15,16の後の補助空燃比センサ2
3,24の出力をモニタし、それらが逆位相にある時は
通常のサブフィードバック制御を行う。すなわち、補助
空燃比センサ23,24の出力が前回と変わっていない
場合は、図4のルーチンを実行してもフラグがオンされ
ないので、当然図5のS310において否定判断とな
り、S400〜S420の処理に移る。
【0032】また、いずれか一方の補助空燃比センサ2
3,24の出力がリッチ→リーン、またはリーン→リッ
チと移行した時には、図4においてフラグがオンされる
ので(S230,250)、図5のS310において肯
定判断となる。その場合でも、左右の出力が逆位相であ
ればS360,390において通常のサブフィードバッ
ク制御を行う。例えば、図7における時刻t1では、左
の補助空燃比センサ23の出力がリッチ→リーンと移行
しているが、その移行後の状態は、右はリッチで左はリ
ーンとなり逆位相であるので、通常のサブフィードバッ
ク制御が行なわれる(図7(e)で右FAFが、△P1
→△P1 +△PIR )。
【0033】しかし、一方のセンサ出力がリッチ→リー
ン、またはリーン→リッチと移行した時、移行後が同位
相である場合には、逆側のセンサのフィードバック補正
値FAFをステップ的に変化させ、逆位相となるように
制御する。例えば、図7における時刻t2では、(c)
に示すように、右の補助空燃比センサ24の出力がリッ
チ→リーンと移行しているが、その移行後の状態は、左
右共にリーンとなり同位相である。従って、図5におけ
るS350,380の処理が実行されることとなる。図
7で説明すれば、(f)の左FAFが、△P1 →△P1
−△PL となり、△P2 →△P2 +△PL と変化するこ
ととなる。そして、このようにFAFをステップ的に変
化させることで、(d)に示す左補助空燃比センサ23
の出力は、通常は二点鎖線で示すように変化するところ
が実線で示すように素早くリッチ側に変化する。そのた
め、左右の出力が逆位相となるのである。
【0034】なお、この時リッチ→リーン,リーン→リ
ッチに変化させた方の制御量の調整を行わないのは、触
媒による応答遅れが大きいため、変化したばかりのバン
クの入りガスは大きくλ=1から外れていることが多い
ためである。また、今回はFAFの積分成分を非対称に
する方法で補助空燃比フィードバックを行う例を説明し
たが、他の方法、例えば積分成分の変更、比較電圧値の
変更等による補助空燃比フィードバックを行ってもよ
い。また最初から逆位相に制御するために補助空燃比セ
ンサ23,24の比較電圧値を、片バンクをリーン、片
バンクをリッチに設定するようにしてもよい。例えば、
図8に示すように、右側の補助空燃比センサ24の比較
電圧を高く(例えば0.6V)、左側の補助空燃比セン
サ23の比較電圧を低く(例えば0.3V)設定する
と、右バンクSBMの排気成分がリッチに、左バンクS
BHの排気成分がリーンに設定されるようになる。
【0035】また補助空燃比フィードバックの比例成分
の積分量を片バンクはリーン→リッチ積分量を速くし、
片バンクはリッチ→リーン積分量を速くする等も、排気
成分を逆位相にすることに効果的である。このように、
本実施例の空燃比制御装置によれば、上述のように制御
されることにより、各排気通路11,12から集合排気
管13に至る排気はそれぞれ逆位相となり、互いに反応
される成分が供給されるため、集合排気管13の内部に
配設された排気浄化用の触媒17によって、好適な排気
浄化が図られる。すなわち、集合排気管13内部の触媒
17の排気浄化能力を最大限に生かすため、各排気通路
11,12からくる排気成分が同一成分とならないよう
に制御して反応物質を与え、効率のよい排気浄化を図る
ことができるのである。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の内燃機関の
空燃比制御装置によれば、各排気通路M2−1,M2−
2から集合排気管M3に至る排気は、それぞれ逆位相と
なり、互いに反応される成分が供給されるため、集合排
気管M3の内部に配設された排気浄化用の触媒M7によ
って、好適な排気浄化が図られる。すなわち、集合排気
管M3内部の触媒M7の排気浄化能力を最大限に生かす
ため、各排気通路M2−1,M2−2からくる排気成分
が同一成分とならないように制御して反応物質を与え、
効率のよい排気浄化を図ることができるという優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本的構成を例示するブロック図で
ある。
【図2】 本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置を、
V型6気筒ガソリンエンジンに適用した実施例を示す全
体概略図である。
【図3】 制御回路において実行されるFAF算出ルー
チンを示すフローチャートである。
【図4】 制御回路において実行されるサブフィードバ
ック制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】 制御回路において実行される補正用のサブフ
ィードバック制御ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図6】 噴射パルス時間TAUを演算する一般的処理
を示すフローチャートである。
【図7】 フィードバック制御の実行結果例を示すタイ
ムチャートである。
【図8】 フィードバック制御の実行結果例を示すタイ
ムチャートであって、補助空燃比センサの比較電圧値
を、片バンクをリーン、片バンクをリッチに設定した場
合のタイムチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン、 8,9…燃料噴射弁、11,1
2,M2−1,M2−2…排気通路、 13,M3…
集合排気管、15,16,17,M4−1,M4−2,
M7…触媒、 19…制御装置、21,22,M5−
1,M5−2…主空燃比センサ、23,24,M6−
1,M6−2…補助空燃比センサ、SBH,SBM,M
1−1,M1−2…シリンダバンク、M8…空燃比フィ
ードバック制御補正量演算手段、M9…フィードバック
制御手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02B 75/22 C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つのシリンダバンクと、 各シリンダバンクに各々連結された2つの排気通路と、 該2つの排気通路が合流した1つの集合排気管と、 上記各排気通路内に各々配設された2つの排気浄化用の
    触媒と、 上記各排気通路内において上記触媒の上流側に各々配設
    された2つの主空燃比センサと、 上記各排気通路内において上記触媒の下流側に各々配設
    された2つの補助空燃比センサと、 集合排気管内に配設された1つの排気浄化用の触媒と、 を備えた内燃機関の空燃比制御装置であって、 上記各排気通路内の補助空燃比センサの出力に基づき、
    両出力が同位相の場合には、該両出力が逆位相となるよ
    うに、少なくとも一方のシリンダバンクの空燃比フィー
    ドバック制御補正量を演算する空燃比フィードバック制
    御補正量演算手段と、 各シリンダバンクの空燃比を、そのシリンダバンクに対
    応する主空燃比センサの出力値、およびそのシリンダバ
    ンクの空燃比フィードバック制御補正量に基づいてフィ
    ードバック制御するフィードバック制御手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 上記2つの補助空燃比センサからの各々
    の出力と、この各々の出力に対して設定された2つの所
    定値とを比較することにより、上記各排気通路内に各々
    配設された2つの排気浄化用の触媒下流の空燃比がリッ
    チであるかリーンであるかを判定する判定手段を備え、 該判定手段は、上記2つの所定値の内の一方を、空燃比
    が理論空燃比のときに上記補助空燃比センサから出力さ
    れる所定の値よりも大きい値に、他方を、空燃比が理論
    空燃比のときに上記補助空燃比センサから出力される所
    定の値よりも小さい値に設定していることを特徴とする
    上記請求項1に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
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