JPH07158123A - スライドアームを備えた作業機の干渉防止方法および位置制御方法 - Google Patents

スライドアームを備えた作業機の干渉防止方法および位置制御方法

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JPH07158123A
JPH07158123A JP33995893A JP33995893A JPH07158123A JP H07158123 A JPH07158123 A JP H07158123A JP 33995893 A JP33995893 A JP 33995893A JP 33995893 A JP33995893 A JP 33995893A JP H07158123 A JPH07158123 A JP H07158123A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アームを伸縮しても作業機と車体とが干渉し
ないようにする。 【構成】 バケットの刃先先端位置Xを求め、Xが予め
定めた距離X0 まで車体に接近したか否かを調べる(ス
テップ70、71)。X≦X0 のときには、アームを伸
長させることを禁止する(ステップ72)。そして、ア
ームの最縮状態に対する伸長(スライド)量を調べ、ス
ライド量が200mm以上であれば、ブーム上げ操作、
アーム掘削操作、アームの左方向へのオフセット操作を
停止する(ステップ73、74)。また、スライド量が
200mmより小さい場合には、ブーム角θ1 が90度
以上かを判断し、θ1 <90°であれば、前記のステッ
プ74の処理をする。しかし、θ1 ≦90°ならば、ブ
ーム上げ、アーム掘削、オフセット左の操作を停止する
とともに、ブーム下げ操作をも停止する(ステップ7
6)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作業機の干渉防止方法
および位置制御方法に係り、特にブームの先端に設けた
アームがテレスコピックに伸縮するパワーショベルなど
の作業機の干渉防止方法および位置制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、広範囲かつ多様な作業を行えるよ
うに、バケットを取り付けたアームを伸縮できるパワー
ショベルが用いられるようになっている。図8は、伸縮
可能なアームを備え、アームを車体の左右方向にオフセ
ットできるパワーショベルの側面図である。
【0003】図8において、パワーショベルは、下部走
行体10に旋回装置12を介して上部旋回体14が設け
てあり、この旋回体14に操作室(運転室)16が設置
してある。また、上部旋回体14には、作業機18が設
けてある。作業機18は、ブーム19が第1ブーム20
と第2ブーム28とからなり、第1ブーム20の基端部
がフートピン22を介して旋回体14に枢着してある。
そして、第1ブーム20と上部旋回体14との間には、
ブームシリンダ24が配設してあって、ブームシリンダ
24を作動させることによりブーム19を矢印26のよ
うに上下方向に回動できるようになっている。
【0004】第2ブーム28は、第1ブーム20の先端
部に枢着してある。そして、第2ブーム28と第1ブー
ム20との間には、ブラケットを介してオフセットシリ
ンダ30が設けてあり、第2ブーム28を図8の紙面に
直交した方向に回動できるようにして、図9に示す様に
アーム32が実線の状態から破線の状態に移動する場合
や、破線の状態から実線の状態に移動するいわゆるオフ
セットできるようにしてある。また、第2ブーム28の
先端部には、第3ブーム29が枢着してあり、第3ブー
ム29の先端にアーム32を貫通させたアームホルダ3
4が枢着してある。そして、アームホルダ34と第3ブ
ーム29との間には、アームシリンダ36が設けてあ
り、このアームシリンダ36を作動することにより、ア
ームホルダ34を介してアーム32を矢印38のように
第3ブーム29に対して回動できるようになっている。
さらに、アームホルダ34には図示しないモータ等のア
クチュエータが設けてあり、アクチュエータによってア
ーム32の先端側を矢印40のように、アームホルダ3
4に対してテレスコピックに伸縮できるようになってい
る。
【0005】アーム32の先端部には、バケット42が
枢着してある。このバケット42は、アームホルダ34
に取り付けたバケットシリンダ44のロッドにリンク機
構を介して接続してあり、バケットシリンダ44を作動
することにより、矢印46のようにアーム32に対して
回動できるようにしてある。
【0006】このように構成してある従来のスライドア
ームを備えた作業機18においては、バケット42の刃
先が車体の一部である操作室16と干渉しないようにし
ている。すなわち、図10に斜線をもって示したよう
に、操作室16の周囲には作業機18の進入禁止領域5
0が設定してあり、バケット42の刃先が操作室16か
ら予め定めた距離(例えば、30cm)に近づくと、バ
ケット42の接近が自動的に停止させられ、作業機18
が操作室16に接触しないようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の作業
機18と操作室との干渉防止方法は、アーム32が最短
(最縮)または最長状態のときに、操作室16の30c
m手前で停止するようになっている。そして、たとえバ
ケット42の刃先を操作室16の手前30cmの位置に
保持していたとしても、操作室16の右側に位置してい
る車体のタンクカバー52等の外装が、図11の斜線で
示したようになっている場合、アーム32を右方向にオ
フセットすると、バケット42がタンクカバー52など
にに干渉してしまう。
【0008】一方、従来から作業機18を所定の位置に
自動的に停止させることが行われている。例えば、図1
2(A)のようにブームを矢印54の如く下方に回動し
てバケット42を所定の位置(例えば、バケット42の
刃先が地面56と接触する位置)に停止させる場合、い
わゆる深さモードと呼ばれる制御方法が採用され、第1
ブーム20が水平線に対して所定の角度になると、ブー
ム19の下方への回動が自動的に停止するようになって
いる。
【0009】また、トンネル内などでパワーショベルを
使用する場合、ブーム19を高く上げ過ぎると、作業機
18がトンネルの天井と干渉するおそれがある。例え
ば、図13(A)に示したように、バケット42によっ
て土砂を掬った状態でブーム19を矢印58のように上
方に回動させると、アーム32の後端部60が天井62
にぶつかってしまう場合がある。そこで、従来は、いわ
ゆる高さモードと称する自動停止方法を採用し、天井6
2の高さに合わせて、ブーム19が水平線に対して所定
の角度以上上方に回動できないようにしていた。
【0010】ところが、前記した深さモードまたは高さ
モードは、モードを設定したときのアーム32の長さを
一定に保持している場合にのみ有効である。このため、
例えば深さモードを設定した後に、アーム32を伸長
(アームホルダ34よりバケット42側を長く)する
と、図12(B)のようにバケット42が地面56に激
突し、作業機18を破損したりするおそれがある。一
方、高さモードを設定した後にアーム32を縮め、アー
ムホルダ34よりバケット42側を短くすると、アーム
32のアームホルダ34より後端側が長くなり、図13
(B)のようにアーム32の後端部60が天井にぶつか
り、やはり作業機18を損傷したり、天井面を覆ってい
る部材や梁などを破損したりする。
【0011】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、アームを伸縮しても作業機が車
体と干渉することがないスライドアームを備えた作業機
の干渉防止方法を提供することを目的としている。ま
た、本発明は、アームの長さを変えたとしても、作業機
が地面やトンネルの天井などにぶつかることがないスラ
イドアームを備えた作業機の位置制御方法を提供するこ
とを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係るスライドアームを備えた作業機の干
渉防止方法は、ブームの先端部に伸縮するアームを備え
た作業機の先端が、車体の周囲の予め定めた範囲に進入
するのを防止するスライドアームを備えた作業機の干渉
防止方法において、前記作業機の先端が前記車体から所
定の距離に接近した場合に、前記先端の前記車体への接
近動作を停止するとともに、前記アームの伸長量を検出
し、検出値が所定値以上のときに、前記ブームの上げ操
作とアーム掘削操作とを不能にすることを特徴としてい
る。
【0013】作業機が、アームをブームの軸線と直交し
た方向に移動可能なオフセット機能を有している場合、
作業機の先端が車体から所定の距離に接近したときのア
ームの伸長量が所定値以上のとき、アームのオフセット
操作を不能とすることができる。さらに、作業機の先端
が車体から所定の距離に接近したときのアームの伸長量
が所定値より小さい場合に、ブームの基準線に対する角
度を検出し、このブーム角が予め定めた値以上のとき
に、ブームの下げ操作を不能にするとよい。
【0014】また、上記の目的を達成する本発明に係る
スライドアームを備えた作業機の位置制御方法の第1
は、ブームの先端部に伸縮するアームを備えた作業機の
先端部を、所定の深さ位置に下降させて停止する作業機
の位置制御方法において、前記アームの先端部の位置を
検出し、この先端部を予め定めた深さに停止させること
を特徴としている。
【0015】さらに、本発明に係るスライドアームを備
えた作業機の位置制御方法の第2は、ブームの先端部に
伸縮するアームを備えた作業機の、前記アームの後端部
が所定高さになったときに、前記ブームの上方への回動
を停止するスライドアームを備えた作業機の位置制御方
法において、前記ブームの基準線に対する角度または前
記アームの後端部の高さのいずれか一方が予め定めた値
になったときに、前記ブームの上方への回動操作と前記
アームを縮める操作とを不能にすることを特徴としてい
る。
【0016】
【作用】上記の如く構成した本発明の干渉防止方法によ
れば、作業機の先端が車体から所定の距離に接近したと
きに、先端の車体への接近動作を停止するとともに、ア
ームの伸長量を検出し、検出値が所定値以上のときに、
ブームの上げ操作とアーム掘削操作とを不能にするた
め、作業機が車体と干渉するのを防ぐことができる。
【0017】また、作業機が、アームをブームの軸線と
直交した方向に移動可能なオフセット機能を有している
場合、作業機の先端が車体から所定の距離に接近したと
きのアームの伸長量が所定値以上のとき、アームオフセ
ット操作を不能にしたことにより、オフセットにより作
業機が操作室(運転室)やタンクカバーなどの外装に接
触するような事故をなくすことができる。そして、作業
機の先端が車体から所定の距離に接近したときのアーム
の伸長量が所定より小さい場合に、ブームの基準線に対
する角度を検出し、このブーム角が予め定めた値以上の
ときに、ブームの下げ操作を不能にすると、ブームを下
げることによる作業機と車体との干渉を防止できる。
【0018】一方、本発明の作業機の位置制御方法によ
れば、いわゆる深さモードの際に、アームの先端部の位
置を検出し、この先端部を予め定めた深さに停止させる
ようにしているため、従来のブーム角による制御と異な
り、アームの伸縮量が変化しても、作業機が地面などに
激突するのを避けることができる。また、いわゆる高さ
モードの場合に、ブームの基準線に対する角度またはア
ームの後端部の高さのいずれか一方が予め定めた値にな
ったときに、ブームの上方への回動操作とアームを縮め
る操作とを不能にしているため、作業機の上端がトンネ
ルの天井などにぶつかるのを防止することができる。
【0019】
【実施例】本発明に係るスライドアームを備えた作業機
の干渉防止方法および位置制御方法の好ましい実施例
を、添付図面に従って詳説する。なお、前記従来技術に
おいて説明した部分に対応する部分については、同一の
符号を付し、その説明を省略する。
【0020】図8に示したように、第1ブーム20の枢
着点(フートピン22位置)をO、第2ブーム28の第
1ブーム20への枢着点をA、アームホルダ34の第3
ブーム29への枢着点をB、バケット42のアーム32
への枢着点(アームトップピン位置)をC、アーム32
の後端部60をD、バケット42の刃先をEとし、図2
に示したように、OAの長さをL1 、ABの長さを
2 、BCの長さをL3 とし、CDの長さ、すなわちア
ーム32の長さをL4 とする。そして、図9に示したよ
うに、枢着点Oを原点として水平方向前方にx軸、垂直
方向上方にy軸を取り、図2のように第1ブーム20が
基準線であるx軸となす角(ブーム角)をθ1 、第1ブ
ーム20と第2ブーム28とのなす角をα、第2ブーム
28と線分BCとがなす角をθ2 、線分BCとアーム3
2とがなす角をβ、線分BCとバケット42とのなす角
をθ3 とする。
【0021】各枢着点O、B、Cのそれぞれには、例え
ばポテンショメータのような角度センサを設け、θ1
θ2 、θ3 が検出できるようにしてある(いずれも図示
せず)。但し、角度センサθ2 が検出する角度と線分B
Cと第2ブーム28とがなす角度は図3に示すようにア
ーム32が伸縮することにより変化する。アーム32を
最縮にしたときの線分BCと第2ブーム28とがなす角
度θ2 とし、アーム32を最伸にしたときの線分BCと
第2ブーム28とがなす角度θ2'とし、アーム32のス
ライド量Sとすれば、角度θ2 と角度θ2'の差Δθ2
スライド量Sとを掛け算した値、Δθ2 ×Sが補正すべ
き角度である。また、枢着点Aにも角度センサが設けて
あり、第2ブーム28の第1ブーム20に対する回動量
(オフセット角)、すなわちアーム32のオフセット量
を検出できるようにしてあるが、本実施例の説明におい
ては、アーム32がオフセットしていない、第1ブーム
20と第2ブーム28と第3ブーム29との軸線が一致
している場合について説明する。
【0022】まず、バケット42が車体と干渉するのを
防止する方法は、パワーショベルに搭載したコントロー
ラによって、図1のステップ70の如く、バケット42
の刃先Eのx座標を求める。刃先Eのx座標Xは、図4
に示したように、
【数1】X=X1 +X2 −X3 −X4 である。ここに、X1 は第1ブーム20のx軸への投影
長さ、X2 は第2ブーム28のx軸への投影長さ、X3
は線分BCのx軸への投影長さ、X4 はバケット42の
x軸への投影長さである。
【0023】図4から明らかなように、
【数2】X1 =L1 cosθ1
【数3】X2 =L2 cosφ1 である。そして、
【数4】φ1 =θ1 −(π−α)=θ1 +α−π であるから、
【数5】X2 =L2 cos{(θ1 +α)−π} =−L2 cos(θ1 +α) となる。
【0024】さらに、
【数6】X3 =BCsinφ2 =L3 sinφ2
【数7】φ2 =(π/2)−θ2 −φ1 =(3π/2)−θ1 −θ2 −α
【数8】 ∴X3 =L3 sin{(3π/2)−θ1 −θ2 −α} =−L3 cos(θ1 +θ2 +α) となる。また、
【数9】X4 =L5 cosφ3
【数10】φ3 =(π/2)−φ2 −(π−θ3 ) =θ1 +θ2 +θ3 +α−2π
【数11】 ∴X4 =L5 cos(θ1 +θ2 +θ3 +α−2π) =L5 cos(θ1 +θ2 +θ3 +α)
【0025】従って、刃先Eのx座標Xは、
【数12】X=X1 +X2 −X3 −X4 =L1 cosθ1 −L2 cos(θ1 +α)+L3 co
s(θ1 +θ2 +α)−L5 cos(θ1 +θ2 +θ3
+α) として求められる。
【0026】ところで、L3 は、アームホルダ34より
先端側のアーム32の伸長量(スライド量)Sの線分B
Cへの投影長さであり、
【数13】L3 =Scosβ となる。ただし、線分BCとアーム32とのなす角β
は、アーム32のスライド量Sとともに変化するため、
【数14】β=β0 −Δθ である。
【0027】ここに、β0 はアーム32の最縮(最短)
時におけるアーム32と線分BCとのなす角であり、Δ
θはアーム32の伸縮によるアーム32と線分BCとの
なす角の変化分である。また、θ2 も、アーム32をx
軸に対して一定の角度に保ったとしても、アーム32の
伸縮によって変化する。従って、θ2 は、アーム32を
最縮にしたときの第2ブーム28と線分BCとのなす角
をθ20とすれば、
【数15】θ2 =θ20−Δθ と表すことができる。そして、実施例においては、β0
=13°53′とし、アーム32の最縮状態における線
分BCの長さをLS とし、
【数16】L3 =LS +0.9787S として、枢着点Bと枢着点Cとの距離を求めるようにし
た。
【0028】このようにしてバケット42の刃先Eの位
置Xを求めたら、ステップ71のように、X≦X0 を判
断する。すなわち、刃先Eが原点Oから予め定めた距離
0より近い位置にあるか否かを判断する。この予め定
めた距離X0 は、例えば車体から300mm離れた位置
であって、車体右側のタンクカバーの外形式が、−59
0mm≦y<692.4mmのとき、x=720mmと
すると、
【数17】X≦X0 =1020mm となる。
【0029】〔数17〕式を満足していないときには、
すなわち刃先が車体から予め定めた範囲より離れている
場合には、ステップ70に戻ってさらに刃先Eの位置X
を求める。一方、ステップ71において、〔数17〕式
を満足し、バケット42が車体から予め定めた距離以下
に近づいている場合には、ステップ72に進んでアーム
32の伸長を禁止し、バケット42が車体と干渉するの
を防止する。また、アーム32の最縮状態に対する伸長
量(スライド量)Sを調べ、スライド量Sが所定値(実
施例の場合200mm)以下であるか否かを判断する
(ステップ73)。
【0030】S>200mmであれば、ステップ74の
ようにブームの上げ操作、アーム掘削操作の停止指令を
出力し、これらの操作を不能にする。そして、図8に示
したパワーショベルの如く、アーム32のオフセット機
能を有している場合には、左側へのオフセット操作を不
能にする。なお、アーム32が左側にオフセットされた
状態の場合には、右方向へのオフセット操作を不能にす
るようにしてよい。
【0031】ステップ73において、スライド量S≦2
00mmである場合、ブーム角θ1を調べ、θ1 ≧90
°であるか否かを判断する(ステップ75)。もし、θ
1 <90°であれば、前記したステップ74の操作を不
能にする。また、θ1 ≧90°の場合には、ステップ7
4と同様に、ブーム上げ操作、アーム掘削操作、左方向
へのオフセット操作を不能にするとともに、ブーム下げ
操作も不能とする(ステップ76)。これにより、アー
ム32が伸縮可能な構造となっていても、バケット42
が車体と干渉することを防止することができる。
【0032】ブームを下方に回動させてバケット42を
所定位置に停止させる、いわゆる深さモードの場合、ア
ーム32の先端部、すなわちバケット42を枢着したア
ームトップピンの位置を検出し、アームトップピンのy
方向の座標を基準にして作業機18の停止位置を制御す
る。図5は、バケット42の枢着点Cのy座標の求め方
を示したものである。
【0033】枢着点Cの深さ位置Yd は、図5から明ら
かなように、
【数18】Yd =Y1 −Y2 −Y3 として求められる。そして、
【数19】Y1 =L1 sinθ1
【数20】Y2 =L2 sin(π−θ1 −α) =L2 sin(θ1 +α) である。また、Y3 は、すなわち線分BCのy軸への投
影長さは、アーム32が第2ブーム28に対していかな
る角度をとったとしても、アーム32がx軸に対して垂
直であると仮定して求める。従って、Y3 はL3 と等し
く、アーム32のスライド量をSとすれば、
【数21】Y3 =L3 =LS +0.9787S となる。従って、
【数22】Yd =L1 sinθ1 −L2 sin(θ1
α)−(LS +0.9787S) となる。
【0034】このようにして、枢着点Cの深さ方向位置
d を求め、このYd が目標の深さY0 の上方の所定位
置(例えば、Y0 の上方250mm)まで下降したとき
に、ブームの下げ操作を停止する指令を出すことによ
り、作業機18が慣性によってさらに下方に移動したと
しても、バケット42が地面に衝突するなどの事故を防
ぐことができる。しかも、従来のブーム角θ1 によって
制御していた場合と異なり、アームトップピンの位置を
検出して制御するため、アーム32を伸縮させた場合で
あっても、バケット42が地面に衝突することを防ぐこ
とができる。
【0035】次に、作業機18の上端部がトンネルの天
井などにぶつかるのを防ぐ、いわゆる高さモードの場
合、実施例においては、ブーム角θ1 とアーム32の後
端部Dの位置とによって制御する。図6は、アーム32
の後端部Dのy座標Yh の求め方を示した図である。な
お、図6に示した矢印80は、アーム32のスライド方
向を示している。
【0036】図6に示すように、Yh は、
【数23】Yh =Y1 +Y2 −Y3 +Y4 である。Y1 は、前記した〔数19〕によって求めるこ
とができる。そして、Y2 は、
【数24】Y2 =L2 sinφ1 =L2 sin{(θ1 +α)−π} =−L2 sin(θ1 +α) また、Y3 は、
【数25】Y3 =L3 cosφ2 =L3 cos{(3π/2)−θ1 −θ2 −α} =−L3 sin(θ1 +θ2 +α) である。さらに、Y4 は、
【数26】Y4 =L4 sinφ4 として求めることができる。
【0037】そして、
【数27】φ4 =(π/2)−β−φ2 =(π/2)−β−{(3π/2)−θ1 −θ2 −α} =θ1 +θ2 +α−β−π であるから、
【数28】Y4 =L4 sin(θ1 +θ2 +α−β−
π) =−L4 sin(θ1 +θ2 +α−β) となる。従って、Yh は、次式のようになる。
【数29】Yh =L1 sinθ1 −L2 sin(θ1
α)+L3 sin(θ1 +θ2 +α)−L4 sin(θ
1 +θ2 +α−β) ただし、ここにβは〔数15〕によって表され、L3
〔数17〕として求められる。
【0038】そして、実施例の高さモードにおいては、
ブーム角θ1 とアーム32の後端部Dの位置Yh とによ
って作業機18の位置を制御する。すなわち、図示しな
いコントローラは、図7のステップ90、91に示した
ように、ブーム19の角度を検出するセンサが出力する
ブーム角θ1 を読み込むとともに、各種センサの検出信
号に基づいて、アーム32の後端部Dの高さ位置(y座
標)Yh を演算する。そして、コントローラは、読み込
んだθ1 を、天井の高さに応じて予め設定したブーム1
9の上限角θH と比較し、θH とθ1 との差を求め、こ
の差が予め定めた減速開始角度(例えば、9度)以内に
なったか否かを調べる(ステップ92)。
【0039】θH −θ1 が減速開始角度以内であると、
すなわちθH −θ1 ≦9°であると、ブームを上げる速
度を減速する(ステップ94)。しかし、θH −θ1
9°の場合には、アーム32の後端部Dが予め設定した
上限値YH に対して、予め定めた減速開始距離(実施例
の場合、350mm)以下になったか否か判断する(ス
テップ93)。そして、YH −Yh ≦350mmであれ
ば、ブームの上げ速度を小さくする(ステップ94)。
しかし、YH −Yh >350mmの場合には、ステップ
90に戻って、前記の処理を繰り返す。
【0040】ステップ94において、ブームの上げ速度
を減速したコントローラは、さらにブーム角θ1 と後端
部Dの高さ位置Yh とを監視し、θH −θ1 とYH −Y
h とが、ブームの上げ操作を停止させるために設定した
値(実施例の場合、1度と50mm)になったか否かを
調べる(ステップ95、96)。そして、θH −θ1
1°またはYH −Yh ≦50mmとなると、ブームの上
げ操作の停止指令を出力するとともに、アーム32を縮
める操作を禁止する(ステップ97)。一方、θH −θ
1 >1°およびYH −Yh >50mmである場合には、
ステップ95、96の処理が繰り返される。
【0041】このように、実施例の高さモードにおいて
は、ブーム角θ1 ばかりでなく、アーム32の後端部の
高さYh をも監視しているため、アーム32の伸縮状態
が変化した場合であっても、作業機18がトンネルの天
井などにぶつかるおそれがなく、安全性を向上できると
ともに、作業機18の破損などを避けることが可能とな
る。
【0042】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のスライ
ドアームを備えた作業機の干渉防止方法によれば、作業
機の先端が車体から所定の距離に接近したときに、先端
の車体への接近動作を停止するとともに、アームの伸長
量を検出し、検出値が所定値以上のときに、ブームの上
げ操作とアーム掘削操作とを不能にするため、作業機が
車体と干渉するのを防ぐことができる。
【0043】また、作業機が、アームをブームの軸線と
直交した方向に移動可能なオフセット機能を有している
場合、作業機の先端が車体から所定の距離に接近したと
きのアームの伸長量が所定値以上の場合に、アームのオ
フセット操作を不能にしたことにより、アームがオフセ
ットされることにより、作業機が操作室(運転室)など
に接触するような事故をなくすことができる。さらに、
作業機の先端が車体から所定の距離に接近したときのア
ームの伸長量が所定より小さい場合に、ブームの基準線
に対する角度を検出し、このブーム角が予め定めた値以
上のときに、ブームの下げ操作を不能したため、ブーム
を下げることによる作業機と車体との干渉を防止でき
る。
【0044】また、本発明のスライドアームを備えた作
業機の位置制御方法によれば、いわゆる深さモードの際
に、アームの先端部の位置を検出し、この先端部を予め
定めた深さに停止させるようにしているため、ブーム角
による制御と異なり、アームの伸縮量が変化しても、作
業機が地面などに激突するのを避けることができる。そ
して、いわゆる高さモードの場合に、ブームの基準線に
対する角度またはアームの後端部の高さのいずれか一方
が予め定めた値になったときに、ブームの上方への回動
操作とアームを縮める操作とを不能にしているため、作
業機の上端がトンネルの天井などにぶつかるのを防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るスライドアームを備えた
作業機の干渉防止方法を説明するフローチャートであ
る。
【図2】実施例に係る作業機のブーム、アーム、バケッ
トの関係を模式的に示した線図である。
【図3】スライドアームのスライド量により角度が変化
することを説明する図である。
【図4】実施例に係る干渉防止方法におけるバケットの
先端部のx座標の求め方を説明する図である。
【図5】実施例に係る深さモードにおけるアーム先端位
置のy座標の求め方を説明する図である。
【図6】実施例に係る高さモードにおけるアーム後端部
位置のy座標の求め方を説明する図である。
【図7】実施例に係る高さモードを説明するフローチャ
ートである。
【図8】スライドアームを備えたパワーショベルの側面
図である。
【図9】アームのオフセットを模式的に説明するための
図である。
【図10】従来の干渉防止のためのバケット進入禁止領
域の説明図である。
【図11】パワーショベルのタンクカバーの外形を示す
図である。
【図12】従来のスライドアームを備えた作業機の深さ
モードの説明図である。
【図13】従来のスライドアームを備えた作業機の高さ
モードの説明図である。
【符号の説明】
18 作業機 19 ブーム 20 第1ブーム 28 第2ブーム 29 第3ブーム 30 オフセットシリンダ 32 アーム 34 アームホルダ 42 バケット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブームの先端部に伸縮するアームを備え
    た作業機の先端が、車体の周囲の予め定めた範囲に進入
    するのを防止するスライドアームを備えた作業機の干渉
    防止方法において、前記作業機の先端が前記車体から所
    定の距離に接近した場合に、前記先端の前記車体への接
    近動作を停止するとともに、前記アームの伸長量を検出
    し、検出値が所定値以上のときに、前記ブームの上げ操
    作とアーム掘削操作とを不能にすることを特徴とするス
    ライドアームを備えた作業機の干渉防止方法。
  2. 【請求項2】 前記作業機は、前記アームが前記ブーム
    の軸線と直交した方向に移動可能なオフセット機能を有
    しており、前記作業機の先端が前記車体から所定の距離
    に接近したときの前記アームの伸長量が所定値以上の場
    合に、前記アームのオフセット操作を不能とすることを
    特徴とする請求項1に記載のスライドアームを備えた作
    業機の干渉防止方法。
  3. 【請求項3】 前記作業機の先端が前記車体から所定の
    距離に接近したときの前記アームの伸長量が前記所定値
    より小さい場合に、前記ブームの基準線に対する角度を
    検出し、このブーム角が予め定めた値以上のときに、前
    記ブームの下げ操作を不能にすることを特徴とする請求
    項1または2に記載のスライドアームを備えた作業機の
    干渉防止方法。
  4. 【請求項4】 ブームの先端部に伸縮するアームを備え
    た作業機の先端部を、所定の深さ位置に下降させて停止
    する作業機の位置制御方法において、前記アームの先端
    部の位置を検出し、この先端部を予め定めた深さに停止
    させることを特徴とするスライドアームを備えた作業機
    の位置制御方法。
  5. 【請求項5】 ブームの先端部に伸縮するアームを備え
    た作業機の、前記アームの後端部が所定高さになったと
    きに、前記ブームの上方への回動を停止するスライドア
    ームを備えた作業機の位置制御方法において、前記ブー
    ムの基準線に対する角度または前記アームの後端部の高
    さのいずれか一方が予め定めた値になったときに、前記
    ブームの上方への回動操作と前記アームを縮める操作と
    を不能にすることを特徴とするスライドアームを備えた
    作業機の位置制御方法。
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