JPH071579B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は磁気テープのローデイング機構を有してなる磁
気記録再生装置に関し、特に、ビデオテープレコーダや
PCM（Pulse code modulation）方式によるオーデイオテ
ープレコーダ等のように高周波信号を取扱うテープレコ
ーダとして構成される所謂ヘリカルスキヤン方式のもの
に適用して有効なものである。

＜背景技術とその問題点＞ 従来、ヘリカルスキヤン方式の磁気記録再生装置では、
例えばメカシヤーシに立設された固定ドラムと、回転磁
気ヘツドを実装してなる磁気ヘツド装置が取付けられた
回転ドラムとを互いに同軸状に設け、これらドラム外周
部に磁気テープを斜めに巻回走行させ、高速回転する上
記回転磁気ヘツドによつて上記磁気テープに斜めに記録
トラツクを形成するようにして、高周波信号の記録又は
再生を行なうようになつている。

そして、このような磁気記録再生装置には、装着された
テープカセツトより磁気テープを引き出し、この磁気テ
ープを上記各ドラム外周部に自動的に巻回操作するロー
デイング機構が設けられている。このローデイング機構
は上記磁気テープが係合しガイドされる折返しガイドや
傾斜ガイド等のテープガイドが設けられたローデイング
ブロツクを、例えばローデイングリングの如き回動操作
部材に取付け、この回動操作部材の回動制御によつて上
記テープカセツト内より上記各ドラム近傍の所定のロー
デイング位置まで移送するようになつており、上記回動
操作部材を駆動する制御モータと、上記ローデイングブ
ロツクの位置検出用の検出スイツチを有してなるもので
ある。

また、このような磁気記録再生装置には、ピンチローラ
のキヤプスタンに対する圧着又は圧着解除動作を行なう
ピンチローラ圧着機構が設けられている。このピンチロ
ーラ圧着機構は、上記ピンチローラを例えば一端を回動
自在に軸支された支持アームを設け、この支持アームの
他端に上記ピンチローラを取付け、この支持アームをソ
レノイドプランジヤ又は制御モータ及びカム等を介して
回動操作し、ローデイング状態に置かれた磁気テープを
介して上記ピンチローラをキヤプスタンに圧着操作する
ようになつている。そしてこの磁気記録再生装置では、
上記ピンチローラがキヤプスタンに圧着した状態（ピン
チON状態）で上記磁気テープの定速走行が行なわれると
ともに、上記ピンチローラがキヤプスタンに対して圧着
解除された状態（ピンチOFF状態）で上記磁気テープの
早送り等が行なわれるようになつている。

ところで、上述の磁気記録再生装置のようにローデイン
グ機構とピンチローラ圧着機構とをそれぞれ単独の機構
として構成した場合には、それぞれの駆動源が必要とな
り部品点数も多くなる等、磁気記録再生装置の構成が複
雑となる欠点がある。そのため、この磁気記録再生装置
の組立て作業も煩雑化し、装置の小型化を図り難いとい
う欠点もある。また、上記ローデイングブロツクとピン
チローラとを別機構で駆動制御した場合には、各機構が
単独で動作することがら互いの誤動作も招き易く、高い
信頼性を得ることも容易でない。

＜発明の目的＞ そこで本発明は、上述した如き実情に鑑み、ローデイン
グブロツク及びピンチローラの駆動のため複雑な構成の
駆動機構を設ける必要がなく、部品点数の削減及び組立
て作業の簡略化を図ることができ、上記ローデイングブ
ロツク及びピンチローラを高い信頼性をもつて駆動制御
し得るような磁気記録再生装置を提供することを目的と
する。

＜目的を達成るための手段＞ 本発明に係る磁気記録再生装置は、上述したような目的
を達成するため、回転磁気ヘッドが取付けられとともに
テープカセットから引き出された磁気テープが巻装され
る回転ドラム装置と、テープガイド部材を備えテープカ
セットから磁気テープの引き出しを行う一対のローディ
ングブロックと、シャーシに対して回動可能に軸支され
た支持アームに取付けられたピンチローラと、上記シャ
ーシに配設された定速回転されるキャプスタンと、上記
シャーシの裏面側に互いに重ね合わせた状態で回動自在
に配設され、外周部にそれぞれラック部が形成されると
ともに上記一対のローディングブロツクにそれぞれ対応
してこれら一対のローディングブロックを移動操作する
一対のリング状回動操作部材と、上記一対のローディン
グブロックと上記一対のリング状回動操作部材との間に
それぞれ配設されたリミッター部材と、駆動力伝達手段
を介して上記それぞれのラック部に噛合し上記一対のリ
ング状回動操作部材を互いに相反する方向に回動するよ
うに駆動力を伝達する単一の正逆方向に回転駆動する制
御モータと、磁気テープが回転ドラム装置に巻装されて
走行可能となすテープ走行路にローディングされたロー
ディング位置で上記一対のローディングブロックの移動
を規制する規制ブロックと、上記一対のリング状回動操
作部材の一方に対して移動可能に取付けられ上記ピンチ
ローラのキャプスタンに対する圧着操作を行うピンチロ
ーラ操作部材と、上記ピンチローラ操作部材と上記一方
のリング状回動操作部材との間に設けられたリミッター
部材とを備え、上記制御モータの正転駆動によって上記
一対のリング状回動操作部材をそれぞれ相反する方向に
回動し、この回動の伴って上記ローディングブロックを
移動させて磁気テープをテープカセットから引き出し上
記テープ走行路にローディングするとともに上記ピンチ
ローラ操作部材によって上記ピンチローラを上記キャプ
スタンに対して僅かに離間した位置に移動させ、さらに
上記ローディングブロックの上記規制ブロックによる移
動を規制させ、上記制御モータのさらなる正転駆動によ
って上記一対のリング状回動操作部材をそれぞれ相反す
る方向に回動せしめ、上記ピンチローラ操作部材によっ
て上記ピンチローラを上記キャプスタンに対して磁気テ
ープを介して圧着する位置に移動させるように構成した
ものである。

〔作用〕

本発明に係る磁気記録再生装置は、制御モータが正転駆
動すると、この制御モータの駆動力を受けて、互いに重
ね合わせ配置された一対のリング状回動操作部材がそれ
ぞれ相反する方向に回動する。これら一対のリング状回
動操作部材の相反する方向にへの回動に伴ってローディ
ングブロックを移動させ、磁気テープをテープカセツト
から引き出しこの磁気テープが回転ドラム装置に巻装さ
れて走行可能となるテープ走行路にローディングする。
このとき、一方のリング状回動操作部材に取付けられた
ピンチローラ操作部材により支持アームが回動操作さ
れ、この支持アームに軸支されたピンチローラが、キャ
プスタンに対して僅かに離間した位置に移動させられ
る。さらに、一対のリング状回動操作部材の相反する方
向への回動に伴って移動させられたローディングブロッ
クが、規制ブロックによってその移動が規制された状態
となる。

ローディングブロックの移動が規制された状態からさら
に制御モータが正転駆動し、一対のリング状回動操作部
材をそれぞれ相反する方向に回動せしめと、ピンチロー
ラ操作部材によってピンチローラがキャプスタンに対し
て磁気テープを介して圧着する位置に移動させられ、磁
気テープの定速走行が可能な状態となる。

＜実施例＞ 以下、本発明の具体的な実施例を図面に従つて詳細に説
明する。

この実施例における磁気記録再生装置は所謂ヘリカルス
キヤン方式のものであり、第１図及び第２図に示すよう
に、メカシヤーシ１上に設けられたドラム取付台２に固
定ドラム３を立設し、この固定ドラム３の上部に回転ド
ラム４を取付け、この回転ドラム４に設けられる磁気ヘ
ツド装置の回転磁気ヘツド（図示せず。）により磁気テ
ープ５に対する情報信号の記録又は再生を行なうもので
ある。上記ドラム取付台２は上記メカシヤーシ１に対し
高さ及び傾斜角度を微調整されて取付けられており、第
３図に示すように、上記ドラム取付台２に傾斜した状態
で取付けられる上記各ドラム3,4は、上記メカシヤーシ
１に対して高さ及び傾斜角度を高精度に調整され取付け
られている。そして、これらドラム3,4に巻回される磁
気テープ５は、ローデイング機構を構成する一対のロー
デイングブロツク6,6に設けられる傾斜ガイド7,7及び折
返しガイド8,8によりガイドされ、上記各ドラム3,4に対
し斜めに略90°巻回される。また、上記メカシヤーシ１
上には、消去ヘツドやコントロールヘツドが設けられた
ヘツドブロツク９が取付けられるとともにキヤプスタン
10が配設され、このキヤプスタン10にはピンチローラ11
が上記磁気テープ５を介して圧着操作されるようになつ
ている。そして、上記回転磁気ヘツドは上記回転ドラム
４の回動制御によつて回転し、上述のように斜めに巻回
され、上記キヤプスタン10、ピンチローラ11及び各ガイ
ド7,8にガイドされて走行する磁気テープ５に対し斜め
の記録トラツクを形成するようにして、例えばPCM（Pul
se code modulation）方式による高周波信号の記録又は
再生等を行うようになつている。

そして、このような磁気記録再生装置では、上記磁気テ
ープ５は上記各ローデイングブロツク6,6によりテープ
カセツト（図示せず。）から引出され、上記各ドラム3,
4外周部に自動的にローデイングされるようになつてい
る。このローデイングブロツク６は上記メカシヤーシ１
上を移動するガイドベース12を有し、このガイドベース
12上に上記折返しガイド８及び傾斜ガイド７が立設され
たものである。上記ガイドベース12はその上面及び底面
の各一部に位置決め用の平坦面が形成されており、この
平坦面に対し上記各ガイド7,8がその傾斜角度を高精度
に調整されて取付けられる。そして、このように形成さ
れたローデイングブロツク6,6は上記メカシヤーシ１に
形成されたガイド溝部13,13に沿つて移動し、上記テー
プカセツトの内部位置より上記各ドラム3,4側の所定の
ローデイング位置まで移動するものである。

また、上記ピンチローラ11は一端を上記メカシヤーシ１
に回転自在に軸支された支持アーム14の他端に取付けら
れており、この支持アーム14の一端を中心にして旋回
し、上記キヤプスタン11に対して圧着又は圧着解除する
ように操作されるものである。なお、この支持アーム14
の一端には図示しない復帰バネが配されており、上記ピ
ンチローラ11はこの復帰バネによつて上記キヤプスタン
10より離間する方向に付勢されている。また、上記支持
アーム14は上記メカシヤーシ１に設けた規制部材15によ
り、上記復帰バネの弾発力に抗して所定の復帰位置に保
持されるように位置規制されている。

そして、この磁気記録再生装置では、第４図に示すよう
に、上記メカシヤーシ１の裏面に、上記各ローデイング
ブロツク6,6及びピンチローラ11の動作を制御する単一
の制御モータ16及び一対の回動操作部材17,17が設けら
れている。

上記各回動操作部材17,17は、径方向に平板状に形成さ
れた略リング状のものであり、互いに重ね合された状態
で配されており、互いの内周縁を上記メカシヤーシ１の
裏面に立設された例えば３つのガイド体18,18,18に形成
した嵌合溝に摺動自在に嵌合保持され、それぞれ独立し
て回動自在となされている。そして、これら回動操作部
材17,17の外周部にはそれぞれラツク部17a,17aが形成さ
れている。

また、上記制御モータ16は上記各回動操作部材17,17の
側方に配されており、その駆動軸16aにはベルト車19が
取付けられている。そして、上記制御モータ16の回動操
作部材17,17と対向する側部には上記駆動軸16aに対して
平行にウオームギヤ20が回転自在に取付けられている。
このウオームギヤ20の一端にはベルト車21が一体的に設
けられており、このベルト車21と上記駆動軸16aに取付
けたベルト車19との間にはコムベルト等の伝達ベルト22
が架け渡されている。従つて上記ウオームギヤ20は上記
制御モータ16の駆動により双方向に回動制御されるよう
になつている。

そして、上記各回動操作部材17,17のうち一方の回動操
作部材17のラツク部17aとウオームギヤ20とは単一のウ
オームホイール23を介して噛合しており、他方の回動操
作部材17のラツク部17aと上記ウオームギヤ20とは上記
ウオームホイール23及び遊び歯車24を介して噛合してい
る。従つて、上記各回動操作部材17,17は上記制御モー
タ16によるウオームギヤ20の回動により、互いに相反す
る方向に回動されるようになつている。

また、このように駆動制御される各回動操作部材17,17
は、上記メカシヤーシ１側に配された他方の回動操作部
材17にその周囲り方向に切欠き部17bが形成されてお
り、この切欠き部17bを介して上記一方の回動操作部材1
7の一部が上記メカシヤーシ１の裏面に対向するように
なつている。そして、これら回動操作部材17,17のメカ
シヤーシ１に対向する部分には、第５図及び第６図に示
すように、上記ローデイングブロツク６を支持するロー
デイングアーム25が取付けられる長孔26がそれぞれ形成
されるとともに上記ローデイングアーム25を付勢するコ
イルスプリングの如きリミツタバネ27の一端がそれぞれ
取付けられるようになつている。上記各長孔26,26は上
記回動操作部材17,17の周回り方向に沿つて形成されて
おり、これら長孔26,26の周回り方向前方位置に設けら
れた係合ピン28に上記リミツタバネ27,27の一端が取付
けられている。

また、上記各ローデイングアーム17,17は、第７図に示
すように、一端に嵌合ピンが設けられており、この嵌合
ピン29が上記長孔26に嵌合することにより、上記回動操
作部材17に対し、上記長孔26に沿つて移動自在かつ回動
自在に軸支されている。そして、この嵌合ピン29には上
記リミツタバネ27の他端が取付けられている。また、上
記各ローデイングアーム25,25の他端には上記メカシヤ
ーシ１のガイド溝部13に挿通されメカシヤーシ１の表面
側に臨む固定軸30が取付けられており、この固定軸30に
上記ローデイングブロツク６が組付けられている。

また、上記他方の回動操作部材17には、上記ピンチロー
ラ11の圧着動作を行なうためのピンチローラ操作レバー
31が設けられている。このピンチローラ操作レバー31
は、基端側に一対の長孔32,32が設けられ、これら長孔3
2,32が上記他方の回動操作部材17に設けられた一対の嵌
合ピン33,33に嵌合し、これら嵌合ピン33,33にガイドさ
れ上記長孔32,32に沿つて移動自在に軸支されている。
また、上記他方の回動操作部材17には上記ピンチローラ
操作レバー31用のリミツタバネ34の一端が取付けられる
係合孔35が形成されている。そして、上記リミツタバネ
34の他端は上記ピンチローラ操作レバー31に形成された
係合孔36に取付けられ、このピンチローラ操作レバー31
を上記回動操作部材17の周回り方向前方に付勢するよう
になつている。また、上記ピンチローラ操作レバー31の
先端はＬ字状に形成された係合部37となされている。

また、上記ピンチローラ11を支持した支持アーム14の他
端には、上記メカシヤーシ１に形成されたピンチローラ
11移動用のガイド溝部38に挿通され、上記メカシヤーシ
１の裏面側に突出する係合ピン39が設けられている。こ
の係合ピン39は上記ピンチローラ操作レバー31の係合部
37と係合するものであり、このピンチローラ操作レバー
31の上記回動操作部材17の回動に伴なう移動により、上
記ガイド溝部38に沿つて上記復帰バネの弾発力に抗して
移動操作される。なお、上記ピンチローラ操作レバー31
の取付け位置は、上記各回動操作部材17,17の回動によ
り、上記各ローデイングブロツク6,6が所定のローデイ
ング位置に移動する途中で、上記係合ピン39と係合部37
とが係合し、上記ピンチローラ11の移動操作が行なわれ
るとともに、上記各ローデイングブロツク6,6が所定の
ローデイング位置に移動した後、上記各回動操作部材1
7,17がさらに回動することにより、上記ピンチローラ11
の上記キヤプスタン10に対する圧着操作が行なわれるよ
うに設定されている。

また、上記メカシヤーシ１の裏面には、上記回動操作部
材17,17の回動位置を検出し、上記制御モータ16を制御
するためのロータリーエンコーダ40が取付けられてい
る。このロータリーエンコーダ40は例えば上記一方の回
動操作部材17のラツク部17aに遊び歯車41を介して噛合
し、この回動操作部材17の回動に伴つて回動する。そし
て、このロータリーエンコーダ40の例えば一側面外周部
にはその周回り方向に交互に黒と白のパターンが等間隔
に形成されており、このロータリーエンコーダ40の回動
に伴つて移動するパターンの方向及び数を発光ダイオー
ドとフオトトランジスタとの組合せによるフオトカプラ
ー（図示せず。）等により読取ることによつて、上記各
回動操作部材17の回動位置を検出し得るようになつてい
る。

また、この磁気記録再生装置には、上記各ローデイング
ブロツク6,6を所定のローデイング位置に位置決め保持
するための規制ブロツク42,42が設けられている。これ
ら規制ブロツク42,42は、上記ドラム取付台２に設けら
れており、上記各ドラム3,4の両側部に配されている。

この規制ブロツク42は、第８図及び第９図に示すよう
に、上記ドラム取付台２にネジ止めされる取付け片43
と、上記ローデイングブロツク６のガイドベース12の底
面に形成された平坦面を規制するスライド片44、上記ガ
イドベース12の上面に形成された平坦面を規制するスラ
イド段部45、及び上記ローデイングブロツク６の折返し
ガイド８を受け止めこのローデイングブロツク６の移動
位置を規制する規制片46が一体的に形成されたものであ
る。上記スライド片44は上記メカシヤーシ１に上記ガイ
ド溝部13と連続して形成された切欠部47内に配されるも
のであり、上記ガイド溝部13と連続する切欠溝44aが形
成されるとともに、その上面を上記ガイドベース12底面
の平坦面を位置決めするスライドガイド面として形成さ
れ、スライドガイド面が上記メカシヤーシ１表面に対し
て面一に配される。また上記スライド段部45は上記スラ
イド片44の基端部と対向する如く形成されており、その
対向面を上記ガイドベース12の上面の平坦面を位置決め
するスライドガイド面となされている。従つて、上記ス
ライド片44とスライド段部45とは、第10図に示すように
ここに移動されるローデイングブロツク６のガイドベー
ス12をその上下両面よりスライドガイド面にて挾み込
み、上記ローデイングブロツク６の高さ位置を、上記各
ドラム3,4に対して位置決めする。

また、上記規制片46は上記各スライドガイド面に対して
平行に上記スライド片44の先端側に突出しており、先端
に上記折返しガイド８の外周部を受け止める略Ｖ字状の
規制凹部46aが形成されている。この規制凹部46aは上記
折返しガイド８を傾きなく適正に受け止めるため、先端
面が左右対称に形成されるとともに上記各スライドガイ
ド面に対して垂直の当接面として形成されている。

そして、このような規制ブロツク42のスライド片44、ス
ライド段部45、規制片46、及び取付片43は、互いに一体
的に形成され、高い寸法精度を有し、上記取付片43を上
記ドラム取付台２に形成された基準面上に例えば３つの
ネジによりネジ止めすることにより、上記各ドラム3,4
に対し高精度に位置出しされるようになつており、上記
各ローデイングブロツク6,6を上記各ドラム3,4に対する
適正なローデイング位置に位置決め保持するものであ
る。

以上のように構成された磁気記録再生装置において、上
記磁気テープ５のローデイングを行なう場合には、上記
制御モータ16が正転駆動し、上記各回動操作部材17,17
を回動させる。すると、上記各ローデイングアーム25,2
5は上記各リミツタバネ27,27によつて引張られ上記回動
操作部材17,17に伴つて移動し、上記ローデイングブロ
ツク6,6は上記磁気テープ５が係合した状態で、上記テ
ープカセツト内部より、第11図に示すように、上記ガイ
ド溝部13,13に沿つて各規制ブロツク42,42側に移動す
る。そして、上記各ローデイングブロツク6,6の折返し
ガイド8,8が上記規制ブロツク42,42の規制凹部46a,46a
にて受止められると、各ローデイングブロツク6,6の移
動が止まり、上記磁気テープ５は上記各ドラム3,4外周
部に略90°巻回された状態に置かれる。この状態で上記
各ガイドベース12,12は各規制ブロツク42,42のスライド
ガイド面によつて位置決めされるとともに、上記折返し
ガイド8,8を各規制凹部46a,46aによつて位置規制され、
これら折返しガイド8,8及び各傾斜ガイド7,7は適正な位
置及び傾斜角度に位置出しされ保持される。

上記制御モータ16は、第12図に示すように、上記各ロー
デイングブロツク6,6の停止後、上記回動操作部材17,17
をさらに所定量回動させた後停止する。このようにして
上記各リミツタバネ27,27を伸張させることにより、そ
の張力を上記ローデイングブロツク6,6に与え、このロ
ーデイングブロツク6,6を上記規制ブロツク42,42に圧接
させて安定した保持状態に置くようになつている。

また、上記他方の回動操作部材17に設けられたピンチロ
ーラ操作レバー31は、上記ローデイングブロツク6,6の
移動に伴ないその係合部37が上記支持アーム14の係合ピ
ン39と係合して上記ピンチローラ11の移動を開始し、上
記ローデイングブロツク6,6が規制ブロツク42,42に圧接
した状態で、上記ピンチローラ11を上記キヤプスタン10
に対してわずかに離間した位置すなわちピンチOFF状態
の位置まで移動させる。この状態で上記磁気テープ５の
早送り等が行なわれる。

また、上記制御モータ16がさらに正転駆動することによ
り、上記回動操作部材17,17が回動し、上記ピンチロー
ラ11が上記キヤプスタン10に磁気テープ５を介して当接
する。上記制御モータ16はさらに所定量駆動し、上記ピ
ンチローラ11圧着用のリミツタバネ34の張力を上記ピン
チローラ11に与え、このピンチローラ11と上記キヤプス
タン10とを圧着状態すなわちピンチON状態に置く。この
状態で上記磁気テープ５は適正なガイド状態に置かれ、
その定速走行による情報信号の記録又は再生が行なわれ
る。

また、このようなピンチON状態より上記制御モータ16の
逆転駆動によつて、上記ピンチローラ11とキヤプスタン
10が圧着解除されて離間し、再びピンチOFF状態となさ
れる。そして上記制御モータ16がさらに逆転駆動される
ことにより、上記ローデイングブロツク6,6及びピンチ
ローラ11がローデイング前の状態に復帰する。

このように、本実施例の磁気記録再生装置においては、
単一の制御モータ16によつて上記各回動操作部材17,17
を駆動し、これによつて各ローデイングブロツク6,6及
びピンチローラ11の動作を制御する。従つて、上記各ロ
ーデイングブロツク6,6及びピンチローラ11を駆動する
ための機構及び駆動源をそれぞれ個別に設けた場合に比
べ、構成が簡単になり、部品点数の削減に伴なう組付け
作業の簡略化及び装置の小型化を図り得る。

また、上記ピンチローラ11と各ローデイングブロツク6,
6の動作が単一の制御モータ16によつて制御されること
から、互いの動作が統一的なものとなり、誤動作等の解
消による信頼性の向上を図り得る。

＜発明の効果＞ 上述した実施例の説明より明らかなように、本発明によ
れば、単一の制御モータによつて回動操作部材を駆動
し、これによつてローデイングブロツク及びピンチロー
ラの動作を制御することから、上記ローデイングブロツ
ク及びピンチローラを駆動するための機構及び駆動源を
それぞれ個別に設けた場合に比べ、構成が簡単になり、
部品点数の削減に伴なう組付け作業の簡略化及び装置の
小型化を図り得る。

特に、ローディングブロックの移動が規制された状態か
らさらに制御モータが正転駆動し、一対のリング状回動
操作部材をそれぞれ相反する方向に回動せしめると、ピ
ンチローラ操作部材によってピンチローラがキャプスタ
ンに対して磁気テープを介して圧着する位置に移動させ
られ、磁気テープの定速走行が可能な状態が選択される
ようなる。従って、磁気テープがテープ走行路にローデ
ィングされた状態で、正逆転駆動可能な制御モータによ
り一対のリング状回動操作部材を僅かに正逆回転制御す
ることにより、磁気テープの定速走行及び高速走行の選
択が可能となり、迅速に磁気テープの走行操作モードを
迅速に切り換えることができる。

また、上記ピンチローラとローデイングブロツクの動作
が単一の制御モータによつて制御されることから、互い
の動作が統一的なものとなり、誤動作等の解消による信
頼性の向上を図り得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における磁気記録再生装置の
要部を示す一部省略斜視図であり、第２図はその概略平
面図であり、第３図はその概略背側面図であり、第４図
は概略底面図である。第５図は一方の回動操作部材を示
す平面図であり、第６図は他方の回動操作部材を示す底
面図であり、第７図はローデイングブロツクの支持構造
を示す一部省略拡大断面図である。第８図は規制ブロツ
クを示す平面図であり、第９図はその取付け状態を説明
する一部切欠側面図であり、第10図は上記規制ブロツク
に上記ローデイングブロツクが当接した状態を示す一部
切欠側面図である。第11図は上記実施例における磁気記
録再生装置のローデイング動作を説明する平面図であ
り、第12図はそのローデイング動作完了時の状態を説明
する平面図である。 ５…磁気テープ 6,6…ローデイングブロツク 10…キヤプスタン 11…ピンチローラ 16…制御モータ 17,17…回動操作部材 31…ピンチローラ操作レバー

フロントページの続き (72)発明者 福山 豊 東京都品川区北品川６丁目７番35号 ソニ ー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−220266（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−54660（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−160859（ＪＰ，Ａ) 実開 昭57−19556（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】回転磁気ヘッドが取付けられとともにテー
   プカセットから引き出された磁気テープが巻装される回
   転ドラム装置と、 テープガイド部材を備えテープカセットから磁気テープ
   の引き出しを行う一対のローディングブロックと、 シャーシに対して回動可能に軸支された支持アームに取
   付けられたピンチローラと、 上記シャーシに配設された定速回転されるキャプスタン
   と、 上記シャーシの裏面側に互いに重ね合わせた状態で回動
   自在に配設され、外周部にそれぞれラック部が形成され
   るとともに上記一対のローディングブロックにそれぞれ
   対応してこれら一対のローディングブロックを移動操作
   する一対のリング状回動操作部材と、 上記一対のローディングブロックと上記一対のリング状
   回動操作部材との間にそれぞれ配設されたリミッター部
   材と、 駆動力伝達手段を介して上記それぞれのラック部に噛合
   し上記一対のリング状回動操作部材を互いに相反する方
   向に回動するように駆動力を伝達する単一の正逆方向に
   回転駆動する制御モータと、 磁気テープが回転ドラム装置に巻装されて走行可能とな
   すテープ走行路にローディングされたローディング位置
   で上記一対のローディングブロックの移動を規制する規
   制ブロックと、 上記一対のリング状回動操作部材の一方に対して移動可
   能に取付けられ上記ピンチローラのキャプスタンに対す
   る圧着操作を行うピンチローラ操作部材と、 上記ピンチローラ操作部材と上記一方のリング状回動操
   作部材との間に設けられたリミッター部材とを備え、 上記制御モータの正転駆動によって上記一対のリング状
   回動操作部材をそれぞれ相反する方向に回動し、この回
   動の伴って上記ローディングブロックを移動させて磁気
   テープをテープカセットから引き出し上記テープ走行路
   にローディングするとともに上記ピンチローラ操作部材
   によって上記ピンチローラを上記キャプスタンに対して
   僅かに離間した位置に移動させ、さらに上記ローディン
   グブロックの上記規制ブロックによる移動を規制させ、 上記制御モータのさらなる正転駆動によって上記一対の
   リング状回動操作部材をそれぞれ相反する方向に回動せ
   しめ、上記ピンチローラ操作部材によって上記ピンチロ
   ーラを上記キャプスタンに対して磁気テープを介して圧
   着する位置に移動させるように構成してなる磁気記録再
   生装置。