JPH039547B2

JPH039547B2 -

Info

Publication number: JPH039547B2
Application number: JP58230362A
Authority: JP
Inventors: Ritsu Myamoto
Original assignee: Victor Company of Japan Ltd
Current assignee: Victor Company of Japan Ltd
Priority date: 1983-12-06
Filing date: 1983-12-06
Publication date: 1991-02-08
Also published as: JPS60124053A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は磁気テープ記録再生装置に関する。

従来技術装着されたテープカセツトより磁気テープを引
き出してドラムに巻装させて記録再生を行なう磁
気テープ記録再生装置は、テープ装填機構、ピン
チローラ圧着機構、リール軸駆動機構、リール軸
制動機構等の各種の機構を有する。近年、装置は
小型軽量化が図られてきており、このため各機構
を動作させるためのプランジヤソレノイドに代わ
つてカム盤が用いられてきている。

発明が解決しようとする問題点従来のカム盤を使用した装置は、複数のカム盤
を使用し、これらを分散して配設してなる構成で
あり、カム盤設置用スペースが広くなり、装置の
小型化を効果的に図ることが難しく、また各機構
の制御が分散して行なわれるため、各動作のタイ
ミング等の点で信頼性が劣るという問題点があつ
た。

問題点を解決するための手段本発明は上記問題点を解決した磁気テープ記録
再生装置を提供することを目的とするものであ
り、供給リール軸及び巻取リール軸に嵌合させて
装着されたテープカセツトより磁気テープを引き
出して回転する磁気ヘツドを有するドラムに巻装
させ、該巻装された磁気テープをピンチローラと
キヤプスタンとにより挾持駆動して走行させて記
録再生を行なう磁気テープ記録再生装置におい
て、該磁気テープを該テープカセツトより引き出
して該ドラムに巻装させるテープローデイング機
構を動作させるギヤ部と、該ピンチローラを該キ
ヤプスタンに圧着させるピンチローラ圧着機構、
該供給リール軸及び該巻取リール軸を回転させる
リール軸回転機構、該供給リール軸及び巻取リー
ル軸を制動するリール軸制動機構、テープテンシ
ヨン制御機構、及びテープカセツトイジエクト機
構を設定されるモードに応じて制御する複数のカ
ム溝と、検出手段と協働して設定されるモード時
に予定される回動位置を検出するための被検出部
とを設けた単一の回動盤を有してなり、モード設
定操作に応じて該単一の回動盤が回動して各機構
の動作を集中制御する構成としたものである。

実施例まず、第１図及び第２図を参照して、本発明に
なる磁気テープ記録再生装置（以下VTRという）
について概略的に説明する。

VTR１は、シヤーシ３６の下面側の本発明の
要部をなすコントロールカム２がモータによりウ
オームギヤ機構を介して回動することにより各機
構部が動作して、第１図に示す停止モード、第２
図に示す記録再生モード、第３図に示す早送りモ
ード等に設定されるように構成してある。コント
ロールカム２は、複数のカム溝（図示せず）を有
し、第１図に示す停止モード設定位置を基準とし
て、反時計方向に回動して早送り又は巻戻しモー
ト設定位置、更にはイジエクト設定位置に設定さ
れ、逆に時計方向に回動して、記録再生モード設
定位置、ポーズモード設定位置、サーチリバース
モード設定位置に順次設定される。

停止モード時においては、第１図に示すよう
に、供給側ローデイングポール組立体３及びテン
シヨンポール４は装着されたテープカセツト５の
切欠５ａ内に位置しており、巻取側ローデイング
ポール組立体６はテープカセツト５の別の切欠５
ｂ内に位置している。テープカセツト５は供給リ
ール及び巻取リールを夫々供給側リールデイスク
９及び巻取側リールデイスク１０に嵌合させて装
着してある。ピンチローラ７はキヤプスタン８よ
り離間している。供給側リールデイスク９及び巻
取側リールデイスク１０は、夫々これらと噛合し
ている中間アイドラ組立体１１，１２をメインブ
レーキ部材１３，１４により押圧されて共に制動
されている。また首振り可能なアイドラギヤ１
５、アイドラローラ１６は共にセンタリングされ
ている。また、早送り用ブレーキ部材１７が供給
側リールデイスク９に、巻戻し用ブレーキ部材１
８が巻取側リールデイスク１０に当接している。
サーチリバース用ブレーキ部材１９は、巻取側リ
ールデイスク１０より離れている。

記録又は再生操作をすると、第２図に示すよう
に、メインモータ２０が始動し、ウオームギヤ機
構２１を介してコントロールカム２が時計方向に
約190度回動する。カム２の回動により、ローデ
イングリングギヤが回動し、ローデイングポール
組立体３及び６が夫々ガイド部材２２，２３のガ
イド溝に沿つてストツパ２４，２５に係止される
位置まで移動して、磁気テープ２６をテープカセ
ツト５外に引き出す。またコントロールカム２の
作用により、第１のスライド板２７が矢印X₁方
向に摺動し、メインブレーキ部材１３，１４によ
る制動が解除される。またコントロールカム２の
作用により、第２のスライド板２８が略矢印X₁
方向に摺動し、ピンチローラ７がキヤプスタン８
に圧着し、ブレーキ部材１７，１８が対応する、
リールデイスク９，１０より離れる。更には、コ
ントロールカム２の作用により、テンシヨンアー
ム２９が反時計方向に動作位置まで回動し、ブレ
ーキバンド３０が緊張する。

また、キヤプスタンモータ１４４（第４図参
照）が始動してキヤプスタン８が回転し、更には
プーリ、ベルト等を介して駆動回転体３１が反時
計方向に回転する。アイドラギヤ１５は首振り動
作して中間アイドラ組立体１２に当接し、巻取側
リールデイスク１０がテープ巻取方向に回転され
る。

これにより、磁気テープ２６は、テンシヨンポ
ール４、インピーダンスローラ３２、消去ヘツド
３３に添設し、回転磁気ヘツドを有するガイドド
ラム３４に所定角度範囲に亘つて添接し、次いで
オーデイオ・コントロールヘツド３５に添設する
テープパスに装填され、キヤプスタン８とピンチ
ローラ７とにより挾持駆動されて走行し、ガイド
ドラム３４の周囲を走行する間に回転磁気ヘツド
により映像信号を記録又は再生される。

なお、消去ヘツド３３が搭載してある台３７
は、インピーダンスローラ３２の軸に回動可能に
支持された構成であり、軸を別に設けた場合に比
べて小寸法となつている。

また停止モード時に早送り操作すると、第３図
に示すように、メインモータ２０が始動して逆転
し、ウオームギヤ機構２１を介してコントロール
カム２が反時計方向に40度回動する。カム２の回
動により、第１のスライド板２７が矢印X₁方向
に摺動し、メインブレーキ部材１３，１４による
制動が解除され、更にはアイドラローラ１６が駆
動回転体３１に当接する。第２のスライド板２８
は摺動せず、ピンチローラ７及びブレーキ部材１
７，１８は第１図と同じ状態に保たれる。またキ
ヤプスタンモータが正転し、駆動回転体３１が反
時計方向に回転し、アイドラローラ１６が首振り
動作して中間アイドラ組立体１２に当接し、巻取
側リールデイスク１０が時計方向に回転する。こ
れにより、磁気テープ２６はテープカセツト５内
で順方向に高速で走行する。

なお巻戻し操作した場合には、キヤプスタンモ
ータが逆転し、駆動回転体３１が時計方向に回転
し、アイドラローラ１６が中間アイドラ組立体１
１に当接し、供給側リールデイスク９が反時計方
向に回転する。これにより、磁気テープ２６はカ
セツト５内で逆方向に高速で走行する。

次に上記VTR１の構成及び動作について更に
詳細に説明する。

第４図は停止モード時の各機構の状態をシヤー
シを取り外して拡大して示し、第５図Ａ，Ｂ，
Ｃ、第６図Ａ，Ｂ，Ｃはコントロールカム２の構
造を示し、第７図Ａ乃至Ｋは各機構の各モード時
における状態を対応させて示す。

コントロールカム２は、第５図Ａ，Ｂ，Ｃに示
すように、上面側に、ギヤ４０、第１のカム溝４
１、第２のカム溝４２、突起カム４３、及び特殊
ギヤ４４、下面側に第３のカム溝４５及びモード
位置表示マーク４６〜５１を有し、且つ周囲に沿
う位置に貫通したモード検出孔５２〜５９を有す
る構造である。なお、第５図はコントロールカム
２を停止モード時の回動位置に設定した状態で示
す。

第１のカム溝４１、第２のカム溝４２はギヤ４
０の内周側に形成してあり、特殊ギヤ４４はギヤ
４０の外周側、突起カム４３はコントロールカム
２の中心近傍に夫々設けてある。

特殊ギヤ４４は、テープローデイング機構を動
作させるためのものであり、約90度に亘るＡ−Ｂ
間をギヤ部４４Ａとされ、残りの区間を歯先円に
より形成される円弧部（欠歯部）４４Ｂとされた
構造を有する。

第１のカム溝４１は、第６図Ａに示す形状を有
し、後述するように第２の摺動杆１０５をT₁，
T₂，T₃の３つの位置に設定してサーチリバース
用ブレーキ部材１９、テンシヨンポール４、カセ
ツトイジエクト部材７０を動作させる（第７図
Ｂ，Ｈ，Ｊ参照）。第２のカム溝４２は、第６図
Ｂに示す形状を有し、後述するように、第２のス
ライド板２８をS₁，S₂，S₃の３つの位置に設定し
て、早送り用ブレーキ部材１７、巻戻し用ブレー
キ部材１８、ピンチローラ７を動作させる（第７
図Ｃ，Ｄ，Ｉ参照）。

突起カム４３は、後述するようにテープアンロ
ーデイング動作の開始初期にテンシヨンキヤンセ
ルレバー７１を回動させる。

第３のカム構４５は、第６図Ｃに示す形状を有
し、後述するように、第１のスライド板２７を
P₁，P₂，P₃の３つの位置に設定して、メインブ
レーキ部材１３，１４、キヤプスタン用ブレーキ
部材７２、アイドラローラ１６、アイドラギヤ１
５を動作させる（第７図Ａ，Ｅ，Ｆ，Ｇ参照）。
なお、第６図Ｃはカム２の上面側よりみた状態で
示す。

モード位置表示マーク４６〜５１は、コントロ
ールカム２の回動位置よりVTR１のモードを目
視により確認するためのものであり、VTR１の
組立て及びサービス時に利用されて便利である。
即ち表示マークのうちローデイングギヤ７３に対
向する表示マークがこのときのVTR１のモード
を示している。第８図Ａ乃至Ｆは、夫々イジエク
トモード、早送り／巻戻しモード、停止モード、
プレイモード、ポーズモード、サーチリバースモ
ード時におけるコントロールカム２の回動位置を
示しており、夫々右上側の表示マーク、即ち第８
図Ａにおいてはイジエクトモード位置表示マーク
４６、同図Ｂにおいては早送り／巻戻しモード位
置表示マーク４７、同図Ｃにおいては停止モード
位置表示マーク４８、同図Ｄにおいてはプレイモ
ード位置表示マーク４９、同図Ｅにおいたはポー
ズモード位置表示マーク５０、同図Ｆにおいては
リバースサーチモード位置表示マーク５１が
VTR１のモードを示している。

モード検出孔５２〜５９は、互いに異なる二つ
の径の円弧上に分布しており、コントロールカム
２を挾んで発光素子と受光素子とを二対上下に離
間対向して配してなる光学的検出組立体７４によ
り検出される。光学的検出組立体７４内の一対の
受光素子７５ａ，７５ｂよりの出力とアフターロ
ーデイングスイツチ７５（テープローデイング動
作が完了するとオンとなるスイツチであり、第７
図Ｋに示すようにカセツトイジエクトモード、早
送りモード、停止モード時にはオフであり、プレ
イモード、ポーズモード、サーチリバースモード
時にはオンである）よりの出力との組み合せによ
り、コントロールカム２の各モード時における回
動位置が検出される。受光素子が孔を通つた発光
素子よりの光を受光しているときを「１」、光を
受光していないときを「０」、ローデイングスイ
ツチ７２がオンのときを「１」、オフのときを
「０」とすると、各モードにおけるコントロール
カム２の回動位置と受光素子７５ａ，７５ｂ、ス
イツチ７６よりの出力信号のコードは以下に述べ
る如くになる。カセツトイジエクトモード時に
は、第８図Ａに示すように孔５５が受光素子７５
ａに対向し、コードは「100」、早送りモード時に
は、同図Ｂに示すように孔５４が受光素子７５ｂ
に対向し、コードは「010」、停止モード時には同
図Ｃに示すように孔５２，５３が夫々受光素子７
５ａ，７５ｂに対向し、コードは「110」、プレイ
モード時には同図Ｄに示すように孔５９が受光素
子７５ｂに対向し、コードは「011」、ポーズモー
ド時には同図Ｅに示すように孔５８が受光素子７
５ａに対向し、コードは「101」、サーチリバース
モード時には同図Ｅに示すように孔５６，５７が
夫々受光素子７５ａ，７５ｂに対向し、コードは
「111」となる。従つて、上記のコードよりコント
ロールカム２の各モードに対応した６つの回動位
置が検出される。

なお、コントロールカム２は、第４図に示すよ
うに、ギヤ４０が、ウオーム７８と噛合している
ウオームホイール７９と一体のギヤ８０に噛合し
ており、モータ２０の回転に応じて時計又は反時
計方向に回動する。停止モード時、コントロール
カム２は、第４図及び第８図Ｃに示す回動位置に
あり、VTR１の各機構は、第１図及び第４図に
示す状態にある。

ローデイングギヤ７３は、第８図に併せて示す
ように、欠歯部８１Ａを有するギヤ８１と、上側
ローデイングリングギヤ８２と噛合しているギヤ
８３とよりなり、欠歯部８１Ａが特殊ギヤ４４の
円弧部４４Ｂに対向しており、コントロールカム
２は反時計方向にはローデイングギヤ７３に回転
を伝達することなく単独で回動しうる。またギヤ
８１とギヤ部４４Ｂとの始端部同士が対向してお
り、ローデイングギヤ７３が第１１図に併せて示
す捩りコイルばね８４により反時計方向に付勢さ
れているため、カム２が時計方向に回動するとギ
ヤ８１とギヤ４４Ｂとが噛合しうる関係にある。

上側ローデイングリングギヤ８２は反時計方向
に回動しており、リンク８５、摺動板８６、引張
コイルばね８７を介してローデイングリングギヤ
８２と連結している供給側ローデイングポール組
立体３は第９図及び第１図に示すアンローデイン
グ位置にある。下側ローデイングリングギヤ８８
は時計方向に回動しており、リンク８９、摺動板
９０、引張りコイルばね９１を介してローデイン
グリングギヤ８８と連結している巻取側ローデイ
ングポール組立体６は第９図及び第１図に示すよ
うにアンローデイング位置にある。上下のローデ
イングリングギヤ８２，８８は、反転ギヤ９２に
より、互いの逆方向に回動する。またアフターロ
ーデイングスイツチ７４を係止するローデイング
リングギヤ８２上のピン９３は第９図に示す位置
にあり、スイツチ７４はオフ状態にある。

第１のカム溝４１により制御される機構につい
てみると、第４図及び第１２図に示すように、シ
ヤーシ上のピン１００により軸支されているアー
ム１０１の先端のカムフオロワピン１０２がカム
溝４１に嵌合している。第１の摺動杆１０３がア
ーム１０１と回動リンク１０４との間に連結して
あり、回動リンク１０４に第２の摺動杆１０５の
一端が連結してある。第２の摺動杆１０５の他端
のピン１０７がカセツトイジエクト制御アーム１
０８の屈曲長孔１０８ａ内に嵌入している。

停止モード時、カムフオロワピン１０２は第８
図Ｃ中１０２ｃで示す位置にあり、第１２図に示
すように、アーム１０１は反時計方向に回動して
おり、第１の摺動杆１０３は矢印Y₂方向、第２
の摺動杆１０５は矢印X₂方向に移動してT₁に位
置してている。サーチリバース用ブレーキ部材１
９はピン１０７に係止されてばね１０９に抗して
反時計方向に回動して非動作状態にあり（第７図
Ｂ参照）、制御アーム１０８は矢印X₁方向を向い
た回動位置にありカセツトシジエクト部材７０に
離間対向している（第７図Ｊ）参照）。

第２のカム溝４２により制御される機構につい
てみると、第４図に示すように、シヤーシ上のピ
ン１１０により軸支されているアーム１１１上の
カムフオロワピン１１２がカム溝４２と嵌合して
おり、アーム１１１と前記第２のスライド板２８
とが連結してある。

停止モード時、カムフオロワピン１１２は第８
図Ｃ中１１２ｃで示す位置にあり、第４図に示す
ように、アーム１１１は反時計方向に回動してお
り、第２のスライド板２８は略矢印X₂方向に移
動してS₁に位置しており、早送り用ブレーキ部材
１７及び巻戻し用ブレーキ部材１８が夫々リール
デイスク９，１０を押圧している（第１図、第７
図Ｃ，Ｄ参照）。また、リンク１１３、Ｌ字状回
動リンク１１４を介して第２のスライド板２８と
連結しているピンチローラ支持アーム１１５は時
計方向に回動しており、ピンチローラ７はキヤプ
スタン８より離間している（第１図、第７図Ｉ参
照）。なお、リンク１１３には、ピンチローラ圧
着用ばね１１６を有するプレート１１７が連結し
てある。

第３図のカム溝４５により制御される機構につ
いてみると、第４図及び第１８図に示すように、
シヤーシ上のピン１２０に軸支されているアーム
１２１上のカムフオロワピン１２２がカム溝４５
と嵌合しており、このピン１２２にスライド板１
２３が連結してある。前記の第１のスライド板２
７はその一端を回動リンク１２４に連結して設け
てあり、回動リンク１２４の他端に連結してある
リンク１２５が先端のピン１２６をスライド板１
２３のＬ字状長孔１２７に係合させてリンク１２
５と連結してある。

停止モード時、ピン１２２は第８図Ｃ中１２２
ｃで示す位置にあり、アーム１２１は時計方向に
回動しており、スライド板１２３は略矢印Y₁方
向、第１のスライド板２７はばね１２８により印
X₂方向に移動してP₁に位置している。

これにより、ブレーキ制御アーム１２９が第１
のスライド板２７の切欠凹部２７ａ内に嵌入して
おり、メインブレーキ部材１３，１４はアーム１
２９上のピン１３０により係止されずにばね１３
１により時計及び反時計方向に回動して中間アイ
ドラ組立体１１，１２を押圧しており、リールデ
イスク９，１０は制動されている（第７図Ａ参
照）。また、アイドラ制御アーム１３２がスライ
ド板２７の突起部２７ｂに係止されてばね１３３
に抗してピン１３４に関して反時計方向に回動し
ており、アーム１３２と連結してあるアイドラロ
ーラ支持アーム１３５の先端側のアイドラローラ
１６は矢印Y₁方向に移動して駆動回転体３１よ
り離間している（第７図Ｆ参照）。また上記アー
ム１３２により係止されて、一対のセンタリング
アーム１３６，１３７が夫々ピン１３８，１３９
を中心に反時計方向、時計方向に回動しており、
駆動回転体３１に噛合しているアイドラギヤ１５
に対するセンタリング規制は解除されている（第
７図Ｇ参照）。更には、キヤプスタンブレーキ部
材１４０がスライド板２７上の係止ピン１４１に
より係止されることなくばね１４２により時計方
向に回動しており、キヤプスタン８のフライホイ
ール１４３を制動している（第７図Ｅ参照）。

なお、キヤプスタン８はこれと直結している偏
平なキヤプスタンモータ１４４により回転され、
キヤプスタン８の回転がベルト１４５、中間プー
リ１４６、これと一体の中間ギヤ１４７を介して
駆動回転体３１に伝達される。アイドラギヤ１５
は駆動回転体３１の中心軸に軸支されている支持
アーム１４８に支持されている。

また、中間アイドラ組立体１１，１２は、リー
ルデイスク９，１０と噛合しているギヤ１１ａ，
１２ａと、ギヤ１１ａ，１２ａと一体構成であ
り、アイドラローラ１６が係合する摩擦車１１
ｂ，１２ｂと、スリツプリングを介してギヤ１１
ａ，１２ａ上に載つておりアイドラギヤ１５が噛
合するギヤ１１ｃ，１２ｃとよりなる構造であ
る。

記録再生操作をすると、モータ２０が正転し、
コントロールカム２が時計方向に第８図Ｄに示す
位置まで約190度回動して停止する。カム２の回
動により、ギヤ部４４Ａがローデイングギヤ７３
に噛合し、ギヤ７３が反時計方向に回転し、ロー
デイングリングギヤ８２，８８が夫々時計方向及
び反時計方向に回動し、ローデイングポール組立
体３，６が移動し、テープローデイング動作が行
なわれる。テープローデイング完了状態ではロー
デイングポール組立体３，６は第２図及び第１０
図に示すようにストツパ２４，２５に係止され、
アフタローデイングスイツチ７６はピン９３によ
り押されてオンとなつている（第７図Ｋ参照）。
また、ギヤ８１とギヤ部４４Ａとの噛合が終了し
た後は、円弧部４４Ｂと欠歯部８１Ａが対向し、
カム２はギヤ７３とは独立に回動する。なお、ギ
ヤ７３はばね８７，９１のばね力により時計方向
に回動付勢されており、カム２が反時計方向に回
動してギヤ部４４Ａがギヤ７３に対向するとギヤ
８１がギヤ部４４と噛合を開始しうる状態にあ
る。

なお、第２１図に示すように、テープローデイ
ング動作が完了する直前までは、レバー７１は突
起カム４３により係止されてピン１４９に関して
反時計方向に回動しており、テンシヨンアーム２
９はレバー７１のピン１５０により係止されて同
図中実線で示す位置に留まる。テープローデイン
グ動作が完了すると、突起カム４３がレバー７１
より離れ、テンシヨンアーム２９はテープローデ
イング動作の完了時に第２１図中二点鎖線で示す
動作位置まで回動する（第７図Ｈ参照。）また、上記カム２の回動により、カムフオロワ
ピン１０２，１１２，１２２は夫々カム溝により
案内されて第８図Ｄ中１０２ｄ，１１２ｄ，１２
２ｄで示す位置に移る。

テープローデイング動作中、ピン１０２は第１
３図に示すように第１のカム溝４１により案内さ
れてカム２の内周方向に変位し、第１の摺動杆１
０３は略矢印Y₂方向、第２の摺動杆１０５は矢
印X₁方向に移動し（位置T₂）、ブレーキ部材１９
が時計方向に回動して巻取側リールデイスク１０
を制動する。これにより、テープローデイング
は、磁気テープが供給側テープ巻回体より引き出
され行なわれる。テープローデイング動作が完了
し、ピン１０２が１０２ｄで示す位置に到ると、
ブレーキ部材１９の動作を制御する機構は第１３
図に示す状態より第１２図に示す元の状態とな
る。

また、ピン１１２が１１２ｄで示す位置に移る
と、第１６図に示すように、アーム１１１が時計
方向に回動して第２のスライド板２８が矢印X₁
方向に移動する（位置S₃）。これにより、ブレー
キ部材１７，１８が係止されてばね１５１，１５
２に抗して回動し、リールデイスク９，１０より
離れる（第７図Ｃ，Ｄ参照）。また回動リンク１
１４が反時計方向に回動し、リンク１１３を介し
てアーム１１５が反時計方向に回動し、ピンチロ
ーラ７がばね１１６のばね力によりキヤプスタン
８に圧着する（第７図Ｉ参照）。

またピン１２２が１２２ｄで示す位置に移る
と、第１９図に示すように、アーム１２１が反時
計方向に回動し、スライド板１２３が矢印Y₂方
向、第１のスライド板２７が矢印X₁方向に移動
する（位置P₂）。スライド板２７の移動により、
制御アーム１２９が凹部２７ａより抜け出して時
計方向に回動し、メインブレーキ部材１３，１４
がピン１３０に係止されてばね１３１に抗して回
動して中間アイドラ組立体１１，１２より離れる
（第７図Ａ参照）。アイドラ制御アーム１３２は突
起部２７ｂに係止された状態に保たれる。またキ
ヤプスタンブレーキ部材１４０が係止ピン１４１
により係止されてばね１４２に抗して時計方向に
回動し、フライホイール１４３より離れる（第７
図Ｅ参照）。

またキヤプスタンモータ１４４が始動して正転
し、磁気テープ１はキヤプスタン８とピンチロー
ラ７とにより挾持駆動される。更には駆動回転体
３１が反時計方向に回転し、アイドラギヤ１５は
前記のように首振り動作して中間アイドラ組立体
１２に当接する。

記録再生モード中にポーズ操作をすると、コン
トロールカム２は更に時計方向に回動し、第８図
Ｅに示す位置に停止する。カム２の回動により、
カムフオロワピン１０２，１１２，１２２は第８
図Ｅ中１０２ｅ，１１２ｅ，１２２ｅで示す位置
に移る。

ピン１０２が１０２ｅで示す位置に移つても、
ブレーキ部材１９及び制御アーム１０８は記録再
生モード時と実質上同じ状態に保たれる（第７図
Ｂ，Ｊ参照）。

ピン１１２が１１２ｅで示す位置に移ると、第
１７図に示すように、第２のスライド板２８が矢
印X₂方向に移動し（位置S₂）、ブレーキ部材１７
及び１８が夫々リールデイスク９，１０を押圧
し、ピンチローラ８がキヤプスタン７より僅少離
間する（第７図Ｉ参照）。

ピン１２２が１２２ｅで示す位置に移ると、第
１のスライド板２７は矢印X₂方向に移動して位
置P₁に復帰し、停止モード時と同様に、メイン
ブレーキ部材１３，１４及びキヤプスタンブレー
キ部材１４０は共に動作状態となる（第７図Ａ及
びＥ参照）。

サーチリバース操作をすると、コントロールカ
ム２は時計方向に、第８図Ｆに示す最終位置まで
回動する。カム２の回動により、カムフオロワピ
ン１０２，１１２，１２２は第８図Ｆ中１０２
ｆ，１１２ｆ，１２２ｆで示す位置に到る。

ピン１０２が１０２ｆに移ると、第１４図に示
すように、第１の摺動杆１０３が略矢印Y₂方向
に移動してテンシヨンキヤンセルレバー７１を押
し、レバー７１が反時計方向に回動し、テンシヨ
ンアーム２９がピン１５０により押されて時計方
向に同図中実線で示すように回動し、テンシヨン
制御機構の動作がキヤンセルされる（第７図Ｈ参
照）。ブレーキ部材１９はリールデイスク１０を
押圧する（第７図Ｂ参照）。

ピン１１２が１１２ｆに移ると、第２のスライ
ド板２８は矢印X₁方向に移動して第１６図に示
すプレイモード時における位置S₃に移り、ブレー
キ部材１７，１８による制動が解除されると共
に、ピンチローラ７がキヤプスタン８に圧着す
る。

ピン１２２が１２２ｆに移ると、第１のスライ
ド板２７は第１９図に示す位置P₂に移動し、前
記のプレイモード時と同様に、メインブレーキ部
材１３，１４及びキヤプスタンブレーキ部材１４
０による中間アイドラ組立体１１，１２、フライ
ホール１４３に対する制動が解除される。

またキヤプスタンモータ１４４が逆転し、キヤ
プスタン８が反時計方向に回転すると共に、アイ
ドラギヤ１５が時計方向に首振り動作して中間ア
イドラ組立体１１に噛合し、供給リールデイスク
９が回転される。これにより、磁気テープがピン
チローラ７とキヤプスタン８とにより挾持駆動さ
れて逆方向に走行して、逆方向再生が行なわれ
る。

上記のプレイモード、ポーズモード、サーテリ
バースモード中に停止操作すると、メインモータ
２０が逆転してコントロールカム２が反時計方向
に第８図Ｃの元の位置まで回動する。カム２の回
動途中より、ギヤ４４Ａとギヤ８１とが噛合し、
ギヤ７３が時計方向に回転し、ローデイングリン
グギヤ８２，８８が夫々反時計方向及び時計方向
に回動してテープアンローデイング動作が行なわ
れ、且つ各機構は第１図及び第４図に示す元の状
態に復帰する。なお、テープローデイング動作の
開始初期に、テンシヨンアーム２９は突起カム４
３の作用により第２１図に示す状態とされる。テ
ンシヨンアーム２９はローデイングポール組立体
３により係止されて元の位置に復帰する。

停止モード中に早送り又は巻戻し操作をする
と、モータ２０が逆転してコントロールカム２が
反時計方向に回動し、第８図Ｂに示す位置で停止
する。カムフオロワピン１０２，１１２，１２２
は夫々１０２ｂ，１１２ｂ，１２２ｂで示す位置
に移る。コントロールカム２は、第９図に示すよ
うに円弧部４４Ｂが欠歯部８１Ａに対向した状態
で、ギヤ７３とは独立に回動する。

ピン１０２，１１２についてはカム２の径方向
への変位はなく、ブレーキ部材１９及び制御アー
ム１０８は第４図及び第１２図に示す状態、ブレ
ーキ部材１７，１８及びピンチローラ７は第４図
に示す状態に保たれる（第７図Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｉ，
Ｊ参照）。

ピン１２２が１２２ｂに移ると、第２０図に示
すようにスライド板１２３が矢印Y₂方向に移動
し、第１のスライド板２７が矢印X₁方向に位置
P₃まで移動する。このスライド板２７の移動に
より、前記のプレイ時と同様にアーム１２９が凹
部２７ａより抜け出してメインブレーキ部材１
３，１４による制動が解除され、且つキヤプスタ
ンブレーキ部材１４０による制動が解除される
（第７図Ａ，Ｅ参照）。更には、プレイ時とは異な
つて、突起部２７ｂがアーム１３２より外れ、ア
ーム１３２がばね１３３により時計方向に回動
し、アイドラローラ１６が矢印Y₂方向に移動し
て駆動回転体３１に当接する（第７図Ｆ参照）。
また一対のセンタリングアーム１３６，１３７が
アーム１３２による係止を解除されてばね１５３
により回動し、支持アーム１４８を係止してアイ
ドラギヤ１５がセンタリングされる（第７図Ｇ参
照）。

停止モード中にカセツトイジエクト操作をする
と、コントロールカム２は反時計方向に第８図Ａ
に示す位置まで回動して停止し、カムフオロワピ
ン１０２，１１２，１２２は同図中１０２ａ，１
１２ａ，１２２ａで示す位置に移る。

ピン１１２はカム２の径方向には変化せず、ブ
レーキ部材１７，１８及びピンチローラ７は第４
図に示す元の状態に維持される（第７図Ｃ，Ｄ，
Ｉ参照）。ピン１１２は上記の早送りモード時に
おける位置と同じ位置にあり、メインブレーキ部
材１３，１４及びキヤプスタンブレーキ部材１４
０による制動は解除される（第７図Ａ，Ｅ参照）。

ピン１２２が１２２ａに移ると、第１５図に示
すように第２の摺動杆１０５が位置T₃に移動し、
制御アーム１０８が屈曲長孔１０８ａをピン１０
７により案内されて反時計方向に回動する。これ
により、カセツトイジエクト部材７０が制御アー
ム１０８により押されて矢印Y₁方向に変位し、
カセツトハウジングをカセツト装着位置にロツク
しているロツク機構のロツク状態が解除され、カ
セツトは自動的にイジエクトされる。

なお、早送り／巻戻し時又はカセツトイジエク
トモード時に停止操作をすると、モータ２０が正
転してカム２が反時計方向に回動して第８図Ｃに
示す位置に戻る。なお、このときは、ウオーム７
８の軸に設けてあるカム機構の作用でピン１２６
のＬ字状長孔１２７に対する係止が解除され、第
１のスライド板２７はスライド板１２３とは独立
にばね１２８により引かれて矢印X₂方向に移動
して瞬時に位置P₁に戻る。これにより、メイン
ブレーキ部材１３，１４及びキヤプスタンブレー
キ部材１４０は瞬時に動作状態となる（第７図
Ａ，Ｅ参照）。また、アイドラギヤ１５に対する
センタリングは瞬時に解除され（第７図Ｇ参照）、
アイドラローラ１６は駆動回転体３１より瞬時に
離される（第７図Ｆ参照）。

効果上述の如く、本発明になる磁気テープ記録再生
装置によれば、以下に挙げる特長を有する。

単一の回動盤により、装置の動作に必要な全
ての機構の動作を集中して制御することが出
来、制御を複数の制御盤に分散して行なう場合
に比べて、動作の信頼性を向上し得る。

単一の回動盤で済むため、スペース及び部品
点数の点でも有利となり、装置の小型、軽量化
を効果的に図ることが出来る。

単一の回動盤はモード表示マークを有するた
め、回動盤の回動位置と装置のモードとの対応
を容易に把握することが出来、修理・保守性を
向上し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図は夫々本発明になる磁
気テープ記録再生装置の一実施例の停止モード
時、記録再生モード時、早送りモード時における
状態を示す平面図、第４図はシヤーシを取り除い
た状態で装置の要部の機構を拡大して示す平面
図、第５図Ａ，Ｂ，Ｃは夫々コントロールカムを
停止モード時の回動位置で示す平面図、断面図、
底面図、第６図Ａ，Ｂ，Ｃは夫々コントロールカ
ムの第１、第２、第３のカム溝を取り出して示す
図、第７図Ａ乃至Ｋはコントロールカムにより動
作される各機構の各モード時における動作状態を
対応させて示す図、第８図Ａ乃至Ｆは夫々コント
ロールカムのカセツトイジエクト、早送り、停
止、記録再生（プレイ）、ポーズ、サーチリバー
スモード時の回動位置を示す図、第９図及び第１
０図は夫々テープローデイング機構の動作前、ロ
ーデイング動作完了後の状態を示す平面図、第１
１図はローデイングギヤとローデイングリングギ
ヤとの関係を示す図、第１２図、第１３図、第１
４図、第１５図は夫々コントロールカムの第１の
カム溝により動作される機構の停止モード時、テ
ープローデイングモード時、サーチリバースモー
ド時、及びカセツトイジエクトモード時における
動作状態を示す図、第１６図、第１７図は夫々コ
ントロールカムの第２のカム溝により動作される
機構の記録再生モード時、ポーズモード時におけ
る動作状態を示す図、第１８図、第１９図、第２
０図は夫々コントロールカムの第３のカム溝によ
り動作される機構の停止モード時、記録再生モー
ド時、早送りモード時における動作状態を示す
図、第２１図はコントロールカムの突起カムによ
り動作される機構のテープローデイング動作完了
直前の状態を示す図である。１……磁気テープ記録再生装置（VTR）、２…
…コントロールカム、３……供給側ローデイング
ポール組立体、４……テンシヨンポール、５……
テープカセツト、６……巻取側ローデイングポー
ル組立体、７……ピンチローラ、８……キヤプス
タン、９……供給側リールデイスク、１０……巻
取側リールデイスク、１１，１２……中間アイド
ラ組立体、１３，１４……メインブレーキ部材、
１５……アイドラギヤ、１６……アイドラロー
ラ、１７……早送り用ブレーキ部材、１８……巻
戻し用ブレーキ部材、１９……サーチリバース用
ブレーキ部材、２０……メインモータ、２１……
ウオームギヤ機構、２６……磁気テープ、２７…
…第１のスライド板、２７ａ……凹部、２７ｂ…
…突起部、２８……第２のスライド板、２９……
テンシヨンアーム、３１……駆動回転体、３４…
…ガイドドラム、４０……ギヤ、４１……第１の
カム溝、４２……第２のカム溝、４３……突起カ
ム、４４……特殊ギヤ、４４Ａ……ギヤ部、４４
Ｂ……円弧部、４５……第３のカム構、４６……
イジエクトモード位置表示マーク、４７……早送
り／巻戻しモード位置表示マーク、４８……停止
モード位置表示マーク、４９……プレイモード位
置表示マーク、５０……ポーズモード位置表示マ
ーク、５１……リバースサーチモード位置表示マ
ーク、５２〜５９……モード検出孔、７０……カ
セツトシジエクト部材、７１……テンシヨンキヤ
ンセルレバー、７２……キヤプスタン用ブレーキ
部材、７３……ローデイングギヤ、７４……光学
的検出組立体、７５ａ，７５ｂ……受光素子、７
６……アフタローデイングスイツチ、８１……ギ
ヤ、８１Ａ……欠歯部、８２……上側ローデイン
グリングギヤ、８８……下側ローデイングリング
ギヤ、９２……反転ギヤ、１０１……アーム、１
０２……カムフオロワピン、１０３……第１の摺
動杆、１０５……第２の摺動杆、１０８……カセ
ツトイジエクト制御アーム、１１１……アーム、
１１２……カムフオロワピン、１１５……ピンチ
ローラ支持アーム、１１６……ピンチローラ圧着
用引張コイルばね、１２１……アーム、１２２…
…カムフオロワピン、１２３……スライド板、１
２９……ブレーキ制御アーム、１３２……アイド
ラ制御アーム、１３５……アイドラローラ支持ア
ーム、１３６，１３７……センタリングアーム、
１４０……キヤプスタンブレーキ部材、１４３…
…フライホイール、１４４……キヤプスタンモー
タ、１４５……ベルト、１４６……中間プーリ、
１４７……中間ギヤ、１４８……支持アーム。

Claims

【特許請求の範囲】１供給リール軸９及び巻取リール軸１０に嵌合
させて装着されたテープカセツト５より磁気テー
プ２６を引き出して回転する磁気ヘツドを有する
ドラム３４に巻装させ、該巻装された磁気テープ
２６をピンチローラ７とキヤプスタン８とにより
挾持駆動して走行させて記録再生を行なう磁気テ
ープ記録再生装置において、該磁気テープ２６を該テープカセツト５より引
き出して該ドラム３４に巻装させるテープローデ
イング機構３，６，７３，８２，８３を動作させ
るギヤ部４４と、該ピンチローラ７を該キヤプスタン８に圧着さ
せるピンチローラ圧着機構１１３〜１１６、該供
給リール軸９及び該巻取リール軸１０を回転させ
るリール軸回転機構１６，３１，１３２，１３
５，１３７、該供給リール軸９及び巻取リール軸
１０を制動するリール軸制御機構１３，１４，１
７，１８，１９，２７，２８，１０３，１０５、
テープテンシヨン制御機構７１，１０３、及びテ
ープカセツトイジエクト機構７０，１０８を設定
されるモードに応じて制御する複数のカム溝４
１，４２，４５と、検出手段７４，７５ａ，７５ｂと協働して設定
されるモード時に予定される回動位置を検出する
ための被検出部５２〜５９とを設けた単一の回動盤２を有してなり、モード設定操作に応じて該単一の回動盤２が回
動して各機構の動作を集中制御する構成としたこ
とを特徴とする磁気テープ記録再生装置。２供給リール軸９及び巻取リール軸１０に嵌合
させて装着されたテープカセツト５より磁気テー
プ２６を引き出して回転する磁気ヘツドを有する
ドラム３４に巻装させ、該巻装された磁気テープ
２６をピンチローラ７とキヤプスタン８とにより
挾持駆動して走行させて記録再生を行なう磁気テ
ープ記録再生装置において、該磁気テープ２６を該テープカセツト５より引
き出して該ドラム３４に巻装させるテープローデ
イング機構３，６，７３，８２，８３を動作させ
るギヤ部４４と、該ピンチローラ７を該キヤプスタン８に圧着さ
せるピンチローラ圧着機構１１３〜１１６、該供
給リール軸９及び該巻取リール軸１０を回転させ
るリール軸回転機構１６，３１，１３２，１３
５，１３７、該供給リール軸９及び巻取リール軸
１０を制動するリール軸制動機構１３，１４，１
７，１８，１９，２７，２８，１０３，１０５、
テープテンシヨン制御機構７１，１０３、及びテ
ープカセツトイジエクト機構７０，１０８を設定
されるモードに応じて制御する複数のカム溝４
１，４２，４５と、検出手段７４，７５ａ，７５ｂと協働して設定
されるモード時に予定される回動位置を検出する
ための被検出部５２〜５９と、各モード時における回動位置を表示するモード
表示マーク４６〜５１とを設けた単一の回動盤２を有してなり、モード設定操作に応じて該単一の回動盤２が回
動して各機構の動作を集中制御する構成としたこ
とを特徴とする磁気テープ記録再生装置。