JPH07157363A - ガラスセラミックス組成物 - Google Patents

ガラスセラミックス組成物

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JPH07157363A
JPH07157363A JP5303833A JP30383393A JPH07157363A JP H07157363 A JPH07157363 A JP H07157363A JP 5303833 A JP5303833 A JP 5303833A JP 30383393 A JP30383393 A JP 30383393A JP H07157363 A JPH07157363 A JP H07157363A
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glass
ceramic
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Shigetoshi Segawa
茂俊 瀬川
Yasuyuki Baba
康行 馬場
Hiroshi Ochi
博 越智
Yoshio Mayahara
芳夫 馬屋原
Hiromitsu Watanabe
広光 渡邊
Kazuyoshi Shindo
和義 新藤
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    • C03C3/00Glass compositions
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    • C03C3/089Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron
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    • C03C3/093Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron containing aluminium containing zinc or zirconium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
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    • C03C8/14Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的強度が高く、シリコンと近似した熱膨
張係数を示し、しかも高速演算処理に対応できるように
6以下の誘電率を有するセラミックス多層基板を作製す
ることが可能なガラスセラミックス組成物を得る。 【構成】 重量百分率でガラス粉末40〜80%、フィ
ラー粉末20〜60%からなり、該ガラス粉末がSiO
2 35〜50%、Al23 21〜30%、MgO15
〜30%、B23 2〜15%、CaO0.1〜5%、
ZnO1〜6%の組成を有することを特徴とする。フィ
ラー粉末としてはアルミナ、ムライト、コージエライ
ト、ジルコニア及びケイ酸ジルコニウムの群から選ばれ
る1種以上であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス多層基板
の絶縁材料として用いられるガラスセラミックス組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、厚膜回路部品、IC、LSI等が
高密度実装されるセラミックス多層基板の絶縁材料とし
て、アルミナセラミックスや、ガラス粉末とフィラー粉
末とからなるガラスセラミックス組成物が知られてい
る。中でもガラスセラミックス組成物は、1000℃以
下の温度で焼成することができるため、導体抵抗の低い
Au、Ag、Cu等の低融点の金属材料を内層導体とし
て使用することが可能であり、注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでセラミックス
多層基板の絶縁材料に要求される特性として、1000
℃以下の温度で焼成できることの他に、機械的強度が高
いこと、シリコンチップを直接搭載できるようにシリコ
ン(熱膨張係数35×10-7/℃)と近似した熱膨張係
数を示すこと等が要求される。また高速演算処理を行う
高速信号回路用の基板については、これらの特性に加
え、6以下の低い誘電率(ε)を有することが求められ
ている。
【0004】しかしながら、従来より知られているガラ
スセラミックス組成物においては、上記した要求特性全
てを満足するものは存在しないのが現状である。
【0005】本発明の目的は、機械的強度が高く、シリ
コンと近似した熱膨張係数を示し、しかも高速演算処理
に対応できるように6以下の誘電率を有するセラミック
ス多層基板を作製することが可能なガラスセラミックス
組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は種々の実験
を行った結果、ガラス粉末として、コージエライト(2
MgO・2Al23 ・5SiO2 )とガーナイト(Z
nO・Al23 )を析出する性質を有するガラスを使
用することにより、上記目的が達成できることを見いだ
し、本発明を提案するに至った。
【0007】即ち、本発明のガラスセラミックス組成物
は、重量百分率でガラス粉末40〜80%、フィラー粉
末20〜60%からなり、該ガラス粉末がSiO2 35
〜50%、Al23 21〜30%、MgO15〜30
%、B23 2〜15%、CaO0.1〜5%、ZnO
1〜6%の組成を有することを特徴とする。
【0008】ガラス粉末とフィラー粉末の割合を上記の
ように限定した理由は、ガラス粉末の割合が40%より
少ない(即ち、フィラー粉末が60%より多い)と焼結
体が緻密化し難いために基板強度が著しく低下し、ガラ
ス粉末が80%より多い(即ち、フィラー粉末が20%
より少ない)と焼成後にガラス成分が基板表面から浮き
出し、表面に印刷される導体との接着強度が低下するた
めである。
【0009】次に、ガラス粉末の組成を上記のように限
定した理由を以下に示す。
【0010】SiO2 はガラスのネットワークフォーマ
ーであるとともに、コージエライトの構成成分となり、
その含有量は35〜50%、好ましくは39〜45%で
ある。SiO2 が35%より少ないとコージエライトの
析出量が少なくなり、機械的強度が低下するとともに、
低い誘電率が得られなくなる。一方50%より多いとガ
ラスの溶融性が悪くなるとともに、軟化点が高くなって
1000℃以下での焼成が困難となる。
【0011】Al23 はコージエライト及びガーナイ
トの構成成分となり、その含有量は21〜30%、好ま
しくは21〜25%である。Al23 が21%より少
ないとこれらの結晶の析出量が少なくなって機械的強度
が低くなり、また低膨張、低誘電率を達成することがで
きなくなる。一方30%より多いと溶融性が悪くなる。
【0012】MgOはコージエライトの構成成分とな
り、その含有量は15〜30%、好ましくは20〜25
%である。MgOが15%より少ないとコージエライト
が十分に析出しないために低膨張、低誘電率を達成でき
なくなり、30%より多いとガラスの成形時に失透し易
くなる。
【0013】B23 はガラスの溶融性を向上させる成
分であり、その含有量は2〜15%、好ましくは5〜1
0%である。B23 が2%より少ないとその効果がな
く、逆に15%より多いとガラスの耐水性が悪化し、高
温多湿の条件下で使用すると基板の変質が起こってしま
う。
【0014】CaOはB23 と同様にガラスの溶融性
を向上させる成分であり、その含有量は0.1〜5%、
好ましくは1〜5%である。CaOが0.1%より少な
いとその効果がなく、5%より多いとコージエライトの
析出を阻害してしまう。
【0015】ZnOはガーナイトの構成成分となり、そ
の含有量は1〜6%、好ましくは1〜5%である。Zn
Oが1%より少ないとガーナイトが殆ど析出しなくなっ
て機械的強度が低下する。一方6%より多いと熱膨張係
数が大きくなり過ぎる。
【0016】本発明において使用するフィラー粉末とし
ては、アルミナ、ムライト、コージエライト、ジルコニ
ア、ケイ酸ジルコニウムの群から選ばれる1種以上であ
ることが好ましい。
【0017】次に、本発明のガラスセラミックス組成物
を用いたセラミックス多層基板の作製方法の一例を述べ
る。
【0018】まず上記組成を有するガラス粉末とフィラ
ー粉末を所定の混合割合で秤取し、バインダー、可塑剤
及び溶剤等と混合してスラリーを調製する。バインダー
としては、例えばポリビニルブチラール樹脂やメタアク
リル酸樹脂等を用いることができ、可塑剤としてはフタ
ル酸ジブチル等を使用することができる。また溶剤とし
ては、例えばトルエン、メチルエチルケトン等を用いる
ことができる。
【0019】このようにして得られたスラリーをポリエ
ステルフィルム上にドクターブレード法により塗布し、
厚み0.2mm程度のグリーンシートを製造する。これ
を乾燥し、所定の大きさに切断した後、各グリーンシー
トに機械的加工によりスルーホールを形成し、導体とな
るCuペーストをスルーホール及びグリーンシート表面
に印刷し形成する。さらにこれらのグリーンシートを複
数枚積層し、熱圧着により一体化する。
【0020】続いてこの積層グリーンシートを毎分3℃
の速度で昇温し、500℃の温度で30分間保持するこ
とによって、グリーンシート中のバインダー、可塑剤等
の有機物質を除去する。その後毎分3℃の速度で900
〜1000℃まで昇温し、10分〜1時間保持して焼結
させ、多層基板を得る。
【0021】
【作用】本発明のガラスセラミックス組成物は、焼成す
るとガラス相から低膨張、低誘電率のコージエライトと
高強度のガーナイトが析出するため、機械的強度が高
く、シリコンに近似した熱膨張係数を示し、しかも誘電
率の低い焼結体となる。
【0022】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明のガラスセラ
ミックス組成物を説明する。
【0023】表1及び表2は本発明の実施例(試料N
o.1〜6)及び比較例(試料No.7〜9)を示して
いる。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】表中の組成になるように、二酸化珪素、酸
化アルミニウム、酸化マグネシウム、ホウ酸、炭酸カル
シウム、酸化亜鉛を調合し、これを白金坩堝に入れ、1
500℃で2時間保持して溶融した。次いでこの溶融ガ
ラスを薄板状に成形した後、アルミナボールで粉砕し、
分級することによって、平均粒径が約2μmのガラス粉
末を得た。
【0027】次に、ガラス粉末と表中に示すフィラー粉
末とを所定の割合で混合し、試料を得た。なおフィラー
粉末は、平均粒径が約2μmのものを使用した。
【0028】このようして得られた各試料を、幅15m
m、長さ50mm、厚み1mmの短冊状試験体、直径5
mm、長さ50mmの丸棒状試験体、及び直径40m
m、厚み2mmの円板状試験体にプレス成形した後、9
00℃で10分間焼成した。続いて短冊状試験体を用い
て曲げ強度(三点荷重方式)を測定し、丸棒状試験体を
用い、ディラトメーターにて30〜380℃における熱
膨張係数を測定し、円板状試験体を用いて誘電率を測定
した。
【0029】結果を表1及び表2に示す。
【0030】表から明らかなように、本発明の実施例で
ある試料No.1〜6を用いた試験体は、曲げ強度が1
800〜2300kg/cm2 、30〜380℃におけ
る熱膨張係数が30〜45×10-7/℃、誘電率が5.
0〜5.8であった。
【0031】これに対して比較例である試料No.7を
用いた試験体は、MgOの含有量が少ないために熱膨張
係数が52×10-7/℃と高く、また誘電率も7.2と
高い値を示した。試料No.8を用いた試験体は、Zn
Oを含有していないために、曲げ強度が900kg/c
2 と低かった。また試料No.9を用いた試験体はA
23 の含有量が少ないために曲げ強度が1300k
g/cm2 と低く、熱膨張係数が50×10-7/℃と高
く、しかも誘電率が6.9と高かった。
【0032】次に実施例1〜6のガラスセラミックス組
成物を使用してセラミックス多層基板を作製した。図1
は焼成後のセラミックス多層基板の断面図を示したもの
であり、1はビア導体、2は内層導体パターン、3は最
外層導体、4はベアICチップ、5は突起電極、6は接
合材である。また表3は作製したセラミックス多層基板
の反りや変形の有無、端子強度、接続抵抗値の変化量を
それぞれ示している。
【0033】
【表3】
【0034】まず実施例1〜6の組成を有するガラスセ
ラミックス組成物を用い、公知の技術によりグリーンシ
ートを複数枚作製した。さらに得られた各グリーンシー
トの所定の位置にビア孔を設け、CuOビア導体を充填
してビア導体1を形成し、また印刷法によりCuO内層
導体を用いて内層導体パターン2を形成した。その後、
これらのグリーンシートを積層して多層化し、脱バイン
ダーの後、H2 /N2グリーンガスにより還元し、90
0〜950℃の窒素雰囲気中で10分間焼成した。この
ようにして内層導体と同時焼成されたセラミックス多層
基板には、反りや変形は認められなかった。
【0035】またセラミックス多層基板にCu導体を印
刷して焼成し、最外層導体3を形成し、その端子強度を
測定した。端子強度が1.5mm角の電極で1.0kg
以上であれば実用レベルであるが、本実施例では表3に
示すように1.5〜1.9kg/1.5mm角の値を示
し、実用に十分耐え得ることがわかった。
【0036】さらに6mm角のベアICチップ4を、接
合材に共晶ハンダを用い、フリップチップ実装法により
セラミックス多層基板にハンダ付けした。チップ実装後
の多層基板に対して、ヒートサイクル−40〜+125
℃、100サイクルの試験を行ったところ、接続部の断
線はなく1バンプ(ICパッドの大きさは100μm)
当たりの抵抗値の変化量は±20mΩと良好な値を示し
た。このように熱膨張係数をシリコンチップに近づけた
組成により、優れた信頼性のフリップチップ実装された
多層基板を得ることができた。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明に従うガラスセラ
ミックス組成物をセラミックス多層基板のセラミックス
材料として用いることにより、1000℃以下の温度で
焼成が可能であり、シリコンチップを直接搭載できる低
い熱膨張係数を有し、高速演算処理に十分に対応できる
6以下の低い誘電率を有し、かつ高い機械的強度を有す
るセラミックス多層基板を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラスセラミックス組成物を用いてセ
ラミックス多層基板を作製し、ICチップを実装した状
態を示す断面図。
【符号の説明】
1・・・ビア導体 2・・・内層導体パターン 3・・・最外層導体 4・・・ベアICチップ 5・・・突起電極 6・・・接合材
フロントページの続き (72)発明者 越智 博 香川県高松市古新町8番地の1 松下寿電 子工業株式会社内 (72)発明者 馬屋原 芳夫 滋賀県大津市晴嵐二丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 (72)発明者 渡邊 広光 滋賀県大津市晴嵐二丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 (72)発明者 新藤 和義 滋賀県大津市晴嵐二丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量百分率でガラス粉末40〜80%、
    フィラー粉末20〜60%からなり、該ガラス粉末がS
    iO2 35〜50%、Al23 21〜30%、MgO
    15〜30%、B23 2〜15%、CaO0.1〜5
    %、ZnO1〜6%の組成を有することを特徴とするガ
    ラスセラミックス組成物。
  2. 【請求項2】 フィラー粉末が、アルミナ、ムライト、
    コージエライト、ジルコニア及びケイ酸ジルコニウムの
    群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項
    1のガラスセラミックス組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100485736B1 (ko) * 2002-05-23 2005-04-28 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 유리 세라믹 조성물, 유리 세라믹 소결체 및 세라믹 다층기판
KR100506417B1 (ko) * 2002-07-11 2005-08-05 임범순 치과용 가공성 글라스-세라믹 수복 및 보철재료
US6939819B2 (en) 2001-11-05 2005-09-06 Asahi Glass Company, Limited Glass ceramic composition
KR100758440B1 (ko) * 2001-08-24 2007-09-14 주식회사 포스코 알루미나-지르코니아/알루미늄 복합체의 제조방법

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KR100506417B1 (ko) * 2002-07-11 2005-08-05 임범순 치과용 가공성 글라스-세라믹 수복 및 보철재료

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