JPH07156574A - カレンダー帳の自動綴じ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数枚のカレンダー紙片の上辺部分を、綴じ
金具を使用することなく自動的に綴じ合わすことができ
る装置を提供する。 【構成】 複数枚のカレンダー紙片を重ね合わせた合紙
片を、その上辺を移送方向と平行な状態で移送する移送
装置を設け、この移送装置の始端側から終端側に向かっ
て、合紙片の上辺部分に所定間隔毎に綴じ孔を穿ける穿
孔装置と、合紙片の上辺部分の裏面側に、折り返し部を
上方に突出させた状態で背台紙を沿わせる背台紙供給装
置と、合紙片の上辺部の綴じ孔に接着剤を投入する接着
剤投入装置と、背台紙の上方の折り返し部を合紙片の表
面側に折り返す折り返し装置とを順次設けた構成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、カレンダー帳の自動
綴じ装置、特に、綴じ金具を使用することなく、複数枚
のカレンダー紙片を重ね合わせた合紙片の上辺部分を綴
じ合わす装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】従来、カレンダー帳の製本
は、複数枚のカレンダー紙片を重ね合わせ合紙片の上辺
に綴じ金具を巻き付けることによって行っている。

【０００３】ところで、カレンダー紙片の上辺に綴じ金
具が巻き付けられていると、カレンダー紙片を再製使用
する場合、この綴じ金具を除去しなければならない。

【０００４】ところが、この綴じ金具をいちいち除去す
ることは非常にコストがかかるので、従来は、カレンダ
ー紙片というのは再製使用されることなく、焼却処分さ
れることがほとんどであった。

【０００５】このため、本発明者らは、カレンダー帳と
いう貴重な紙資源を再製使用することができるように、
綴じ金具を使用しないカレンダー帳として、図１に示す
構造のものを、特願平５−５１９８８号として特許出願
している。

【０００６】このものは、複数枚のカレンダー紙片を重
ね合わせた合紙片１の上辺に沿って、所定間隔毎に綴じ
孔２を形成し、この綴じ孔２にホットメルトタイプの接
着剤３を流し入れ、かつこの接着剤３を使用して二つ折
りした背台紙４を合紙片１の上辺部分に貼り合わせたも
のである。

【０００７】この発明は、綴じ金具を使用しない上記の
構造のカレンダー帳を、自動的に製造することができる
自動綴じ装置を提供しようとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明に係るカレンダ
ー帳の自動綴じ装置は、複数枚のカレンダー紙片を重ね
合わせた合紙片を、その上辺を移送方向と平行な状態で
移送する移送装置を設け、この移送装置の始端側から終
端側に向かって、合紙片の上辺部分に所定間隔毎に綴じ
孔を穿ける穿孔装置と、合紙片の上辺部分の裏面側に、
折り返し部を上方に突出させた状態で背台紙を沿わせる
背台紙供給装置と、合紙片の上辺部の綴じ孔に接着剤を
投入する接着剤投入装置と、背台紙の上方の折り返し部
を合紙片の表面側に折り返す折り返し装置とを順次設け
た構成を採用している。

【０００９】

【作用】複数枚のカレンダー紙片を重ね合わせた合紙片
を、移送装置によって上辺を移送方向と平行な状態で移
送していくと、まず、穿孔装置によって合紙片の上辺部
分に所定間隔毎に綴じ孔が穿けられる。この後、背台紙
供給装置によって、背台紙が、折り返し部を上方に突出
させた状態で合紙片の上辺部分の裏面側に沿わせられ
る。次いで、接着剤投入装置によって、合紙片の上辺部
分の綴じ孔に接着剤を投入した後、折り返し装置によっ
て、背台紙の上方の折り返し部を、合紙片の表面側に折
り返すと、上記綴じ孔に投入された接着剤によって、背
台紙が合紙片の両面に接合されると共に、合紙片の各紙
片も綴じ孔に投入された接着剤によって接合される。

【００１０】このようにして、カレンダー紙片を重ね合
わせた合紙片は、移送装置によって移送される間に綴じ
合わされる。

【００１１】

【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。

【００１２】この発明に係るカレンダー帳の自動綴じ装
置は、図５及び図６の全体図に示すように、複数枚のカ
レンダー紙片を重ね合わせた合紙片１の上辺部分に所定
間隔毎に綴じ孔２を穿ける穿孔装置２０と、合紙片１の
上辺部分の裏面側に、折り返し部５を上方に突出させた
状態で背台紙４を沿わせる背台紙供給装置３０と、合紙
片１の上辺部の綴じ孔２に、接着剤３を投入する接着剤
投入装置４０と、背台紙４の上方の折り返し部５を合紙
片１の表面側に折り返す折り返し装置５０とを、上記合
紙片１を、その上辺が移送方向と平行な状態で水平に移
送する移送装置１０の始端側から終端側に向かって順次
設置したものである。

【００１３】上記移送装置１０は、合紙片１を両面から
挾んで、合紙片１をその上辺が移送方向に対して平行な
状態で、機台１１の上面に沿って、機台１１の後方から
前方に向かって移送する装置であり、対向面が機台１１
の後方から前方に向かって走行するように設置された上
下に対向する無端状の移送ベルト１２からなる。この上
下の移送ベルト１２は、機台１１の上面の前半部分と後
半部分にそれぞれ２列平行に設置されている。この２列
の移送ベルト１２は、合紙片１の上方寄り部分と下方寄
り部分を平行に挾み付けるように設置され、機台１１の
後半部分に設置した上下の移送ベルト１２の後端部に、
合紙片１を水平状態にして前方の側辺部を挾み入れる
と、合紙片１は上下の移送ベルト１２によって挟まれな
がら、前方へ移送される。

【００１４】また、機台１１の上面の後端部には、合紙
片１の上辺を揃えて、合紙片１を水平状態で上下の移送
ベルト１２間に挾まれるように供給する給紙装置１３が
設置されている。この給紙装置１３は、合紙片１を水平
状態に載置する載置台１４と、合紙片１の後方の側辺を
後方から前方に向かって押す押し爪１５を有する無端状
のチェーン１６と、合紙片１の上辺を揃え、合紙片１の
位置決めを行うガイド壁１７とによって構成されてい
る。この給紙装置１３の載置台１４に、合紙片１の上辺
をガイド壁１７に当てるようにして載置すると、合紙片
１は押し爪１５によって前方に向かって押されて移動す
る。そして、合紙片１の前方の側辺が上記移送ベルト１
２の後端部分に挾まれると、合紙片１は移送ベルト１２
によって前方へと移送されていく。

【００１５】上記機台１１の後半部に設置した移送ベル
ト１２の後端寄り部分の機台１１の上面には、合紙片１
の上辺部分に所定間隔毎に綴じ孔２を穿ける穿孔装置２
０が設置されている。この穿孔装置２０は、図７、図８
及び図９に示すように、移送ベルト１２によって移送さ
れてきた合紙片１を上下両面から挾むように移送方向に
回転する回転輪２１、２２を設け、上方の回転輪２１の
周面に多数の穿孔突起２３を設け、下方の回転輪２２に
上記穿孔突起２３が嵌まる受け孔２４を設けた構造にな
っており、合紙片１を、上下の回転輪２１、２２の間を
通過させることによって合紙片１の上辺部分に綴じ孔２
が穿けられるようになっている。また、上記上方の回転
輪２１には、合紙片１にミシン目６を形成するためのミ
シン目形成刃２５が設けられ、下方の回転輪の周面２２
には、ミシン目形成刃２５を受けるスポンジ等の刃受け
部２６が帯状に設けられている。したがって、合紙片１
を、上下の回転輪２１、２２の間を通過させると、合紙
片１の上辺部分に綴じ孔２と共に、ミシン目６が上辺と
平行に形成される。また、上記下方の回転輪２２の内部
には、受け孔２４に連続して、合紙片１の綴じ孔２の抜
き屑を吸引排出するための吸引通路２７が形成されてい
る。

【００１６】このように、合紙片１を移送ベルト１２に
よって、上記穿孔装置２０を通過させると、図４（ａ）
のように揃えられた合紙片１に、同図（ｂ）のように綴
じ孔２をミシン目６が形成され、この後、同図（ｃ）の
ように、背台紙供給装置３０によって、合紙片１の上辺
部分の裏面側に、折り返し部５を上方に突出させた状態
で、厚紙の背台紙４が沿わされることになる。

【００１７】上記背台紙供給装置３０は、図１０及び図
１１に示すように、合紙片１の移送面の下方から背台紙
４を斜め上方に供給しながら、合紙片１の裏面に沿わせ
るようになっている。この背台紙供給装置３０は、合紙
片１の横巾と同じ長さの帯状の背台紙４を多数枚、積み
重ねた状態で収容する下面が開口するマガジンボックス
３１と、マガジンボックス３１内に積み重ねられた一番
下方の背台紙４を一枚吸引して合紙片１の裏面側に向か
って引き出す無端状の引出しベルト３２と、この引出し
ベルト３２によって引出した背台紙４を両面から挾ん
で、案内路３３に沿って合紙片１の裏面位置まで給送す
る上下の給送ローラ３４、３５とからなる。

【００１８】上記引出しベルト３２は、通気性を有し、
上面側のベルトの内側に吸引ボックス３６が設置されて
いる。

【００１９】上記給送ローラ３４、３５の駆動は、間欠
的に行われる。即ち、移送ベルト１２によって合紙片１
が背台紙供給装置３０の手前の所定位置まで移送されて
きたことを検知センサによって検知したときに、給送ロ
ーラ３４、３５を駆動させて、合紙片１の前方の側辺
と、背台紙４の前方の側辺とが丁度合うようにしてい
る。そして、背台紙４の給送が終了すると、給送ローラ
３４、３５を停止する。この給送ローラ３４、３５が停
止したときには、次の背台紙４が引出しベルト３２によ
って引出された給送ローラ３４、３５の間に挾まれた状
態で待機するようになっている。

【００２０】上記合紙片１の前方の側辺と背台紙１の前
方の側辺が合致する機台１１の上面位置には、合紙片１
と背台紙４がずれ動かないように、両者を挾んで前方へ
送る上下一対の送りローラ６１が設置されている。

【００２１】上記上下の給送ローラ３４、３５の周面に
は、厚紙の背台紙４に折り目７と側方溝８を付けるため
の押し型３７が形成されている。上記折り目７は、厚紙
の背台紙４の上半部に形成する折り返し部５を、下面側
から押し上げて、手前側に折り返し易くするためのもの
であり、下面側から上面側に向かって凹む溝によって形
成されている。また、側方溝８は、背台紙４の両側に長
さ方向に沿って上面側から下面側に凹むように形成さ
れ、この側方溝８によって後工程における接着剤３の背
台紙４からのはみ出しが防止されるようになっている。

【００２２】上記上下の給送ローラ３４、３５のうち、
上方の給送ローラ３４はばね３８によって下方の給送ロ
ーラ３５に対して押し付けられており、このばね３８の
ばね圧は調整ボルト３９によって調整できるようになっ
ている。

【００２３】上記のようにして、合紙片１の上辺部分の
裏面に、図４（ｃ）のように背台紙４が沿わせられ、続
いて同図（ｄ）のように、接着剤投入装置４０によっ
て、綴じ孔２の部分に、接着剤３が埋まるように、帯状
に接着剤３が供給される。

【００２４】上記接着剤投入装置４０は、合紙片１と背
台紙４の両者を挾んで前方へ送る送りローラ６１の前方
側に設置されている。この接着剤投入装置４０は、裏面
に背台紙４が重ね合わされた合紙片１の綴じ孔２に向け
てホットメルト系の接着剤を噴射する噴射ノズル４１に
よって構成され、この噴射ノズル４１からの接着剤の噴
射は、合紙片１の前方の側辺が噴射ノズル４１の下方に
移動してきた時点で開始され、合紙片１の後方の側辺が
噴射ノズル４１の下方を通過する時点で停止されるよう
になっており、噴射ノズル４１から噴射されたホットメ
ルト系の接着剤３が綴じ孔４が形成された線上に帯状に
供給される。

【００２５】このようにして、合紙片１の綴じ孔２に接
着剤３を投入した後、図４の（ｅ）のように、折り返し
装置５０によって背台紙４の上方の折り返し部５を合紙
片１の表面側に折り返して圧着し、上記綴じ孔２に投入
された接着剤３により、二つ折りした背台紙４を合紙片
１の両面に接着する。背出し４と合紙片１との接着を確
実にするために、綴じ孔２に投入する接着剤３の量を若
干多めにして、綴じ孔２から少しはみ出す程度にしてお
くことが望ましい。このように綴じ孔２から接着剤３が
はみ出していても、背台紙４の両側の側方溝８に接着剤
３が溜まるため、背台紙４の内側から合紙片１の表面側
に接着剤３がはみ出すことはない。

【００２６】上記折り返し装置５０は、図１４に示すよ
うに、合紙片１と背台紙４の移動方向に沿って配列され
た多数の回転プーリ５１からなり、この多数の回転プー
リ５１は、背台紙４の下面に対して直角に当たる状態か
ら折り返した折り返し部５の上面に直角に当たる状態に
なるように、回転軸の角度を徐々に変化させて配列して
いる。この多数の回転プーリ５１には、前方側のものか
ら順に、２つ一組でゴムベルト５２が掛け渡され、前方
端の回転プーリ５１を駆動モータ５３によって合紙片１
の移送方向と同一方向に回転させると、すべての回転プ
ーリ５１が同一方向に回転するようになっている。

【００２７】そして、合紙片１の上辺部分に重ね合わさ
れた背台紙４が、合紙片１と共に、上記のように配列さ
れた回転プーリ５１の列のうち、回転プーリ５１が背台
紙４の下面に対して直角に配置された図１５のＡの位置
（図１６の状態）から、回転プーリ５１の回転軸が９０
度回転した図１５のＣの位置（図１８の状態）まで移動
すると、背台紙４の折り返し部１５は下面側から回転プ
ーリ５１によって徐々に押し上げられ、折り返し部５が
直角に折り曲げられる。この図１５Ａの位置から図１５
のＣの位置までは、回転プーリ５１が背台紙４を下面側
から上面側に向かって押し上げるため、この間の部分に
は背台紙４が浮き上がらないように、背台紙４の折り目
７近くを上方から押える無端状の押えベルト５４が設置
されている。この位置からさらに前方に進むと、回転プ
ーリ５１が、折り返された折り返し部５の上面側に徐々
に移行し、図１５のＥの位置（図２０の状態）で回転プ
ーリ５１が折り返した折り返し部５を上方から押えるよ
うになる。

【００２８】このようにして、図４（ｅ）に示すよう
に、背台紙４が折り返される。

【００２９】次に、折り返した背台紙４の部分を、上下
の圧着ベルト６２によって挾んで、背台紙４と合紙片１
との接着強度を高めた後、背台紙４の中程に穿孔装置に
６３によって吊り下げ用の吊り下げ孔９を穿ける。この
穿孔装置６３は、基本的に、綴じ孔２を形成する穿孔装
置２０と同様の構造であり、周面に穿孔突起が形成され
た上部回転輪と、上部回転輪の穿孔突起を受ける受け孔
を周面に形成した下部回転輪の組合せからなる。

【００３０】以上のようにして、図１に示す構造のカレ
ンダーが製造されることになる。

【００３１】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、綴じ
金具を使用することなく、複数枚のカレンダー紙片を重
ね合わせた合紙片の上辺部分を自動的に綴じ合わすこと
ができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係るカレンダー帳の自動綴じ装置に
よって製造するカレンダー帳の一例を示す斜視図

【図２】図１の部分拡大図

【図３】図１の部分断面図

【図４】図１のカレンダー帳の製造過程を示す概略図

【図５】この発明に係るカレンダー帳の自動綴じ装置の
全体平面図

【図６】図５の全体正面図

【図７】穿孔装置部分の斜視図

【図８】図７の部分の拡大断面図

【図９】図７の断面図

【図１０】背台紙供給装置部分の一部切欠き正面図

【図１１】図１０の部分の平面図

【図１２】背台紙供給装置の給送ローラ部分の断面図

【図１３】背台紙の斜視図

【図１４】折り返し装置の回転プーリの配列図

【図１５】折り返し装置部分の平面図

【図１６】図１５のＡ−Ａ線の断面図

【図１７】図１５のＢ−Ｂ線の断面図

【図１８】図１５のＣ−Ｃ線の断面図

【図１９】図１５のＤ−Ｄ線の断面図

【図２０】図１５のＥ−Ｅ線の断面図

【符号の説明】

１ 合紙片 ２ 綴じ孔 ３ 接着剤 ４ 背台紙 ５ 折り返し部 １０ 移送装置 ２０ 穿孔装置 ３０ 背台紙供給装置 ４０ 接着剤投入装置 ５０ 折り返し装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数枚のカレンダー紙片を重ね合わせた
   合紙片を、その上辺を移送方向と平行な状態で移送する
   移送装置を設け、この移送装置の始端側から終端側に向
   かって、合紙片の上辺部分に所定間隔毎に綴じ孔を穿け
   る穿孔装置と、合紙片の上辺部分の裏面側に、折り返し
   部を上方に突出させた状態で背台紙を沿わせる背台紙供
   給装置と、合紙片の上辺部の綴じ孔に接着剤を投入する
   接着剤投入装置と、背台紙の上方の折り返し部を合紙片
   の表面側に折り返す折り返し装置とを順次設けたことを
   特徴とするカレンダー帳の自動綴じ装置。