JPH07156012A - ワーク切断システム - Google Patents

ワーク切断システム

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JPH07156012A
JPH07156012A JP30050893A JP30050893A JPH07156012A JP H07156012 A JPH07156012 A JP H07156012A JP 30050893 A JP30050893 A JP 30050893A JP 30050893 A JP30050893 A JP 30050893A JP H07156012 A JPH07156012 A JP H07156012A
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JP
Japan
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work
cutting
pipe material
pipe
support
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JP30050893A
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Inventor
Takashi Otake
隆 大竹
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FUJIYOU KOGYO KK
Original Assignee
FUJIYOU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置全体を小型にするとともに、ワークの切
断に要する時間を短縮し、しかもワークの切断時に切断
刃にかかる負荷を低減する。 【構成】 ワークチャック装置7のチャックヘッド10
6にスピンドル108を回転可能に支持する。スピンド
ル108の先端に複数のチャック体109を開閉可能に
取り付ける。チャック体109を閉成させて、そのチャ
ック体109によりパイプ材Wの端部をチャックする。
ワーク切断装置9のコラム128に加工ヘッド136を
昇降可能に支持し、同ヘッド136のスピンドルの先端
に円盤状の切断用回転刃137を取り付ける。回転刃用
モータ139により切断用回転刃137を回転させなが
ら、ヘッド昇降用シリンダ138により加工ヘッド13
6を下降させて、パイプ材Wを所定長さに切断する。こ
のとき、モータによりスピンドル108を介してチャッ
ク体109を回転させ、パイプ材Wに回転を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばパイプ材等の
棒状のワークを切断する場合に使用されるワーク切断シ
ステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、棒状のワーク、例えばパイプ材を
所定長さに切断する場合には、例えば次のような手段が
採られている。即ち、加工ヘッドはコラムにパイプ材の
軸線と直交する方向へ移動可能に支持され、その加工ヘ
ッドには例えば円盤状の切断用回転刃が装着されてい
る。そして、パイプ材が所定の加工位置に配置された状
態で、切断用回転刃が回転されながら加工ヘッドがパイ
プ材側へ移動されることにより、パイプ材が一方向から
所定長さに切断される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、切断用回転
刃はその回転中心において加工ヘッドのスピンドルに取
り付けられている。このため、前記従来技術において、
パイプ材を切断する際に、切断用回転刃の回転中心に位
置するスピンドルがパイプ材に干渉しないようにするた
めには、切断用回転刃として、その外径が少なくともパ
イプ材の外径寸法の2倍以上のものを使用する必要があ
る。しかも、加工ヘッドの移動量も、少なくともパイプ
材の外径寸法以上に設定する必要がある。
【0004】従って、従来では、切断用回転刃として、
切断するパイプ材の外径寸法と比較してかなり大径のも
のを使用せざるを得ないとともに、加工ヘッドの移動量
もパイプ材の外径寸法に応じて充分確保する必要があっ
た。このため、装置全体の大型化を招くとともに、加工
ヘッドの移動量が大きくて、パイプ材の切断に要する時
間が長くなるという問題があった。しかも、切断するパ
イプ材の外径寸法が大きければ、それに応じて装置全体
が更に大型化してしまうものである。
【0005】又、パイプ材に対する切断用回転刃の切り
込み量が大きくなると、その回転刃とパイプ材との間の
摺動摩擦が大きくなり、切断用回転刃の回転負荷も大き
くなる。このため、切断用回転刃を回転駆動するための
モータとして、高トルクの高価なものを使用する必要が
生じて、製造コストが上昇するという問題もあった。
【0006】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、装置全体を小型にすることができるとと
もに、ワークの切断に要する時間を短縮することがで
き、しかもワークの切断時に切断刃にかかる負荷を低減
することができるワーク切断システムを提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載のワーク切断システムの発明で
は、切断刃を駆動しながら、同切断刃を棒状のワークの
軸線と直交する方向へ相対的に移動させることにより、
ワークを切断するようにしたワーク切断システムにおい
て、前記ワークをその軸線の周りで回転させるための回
転機構を設けたことを特徴とするものである。
【0008】又、請求項2に記載の発明では、請求項1
に記載のワーク切断システムにおいて、前記切断刃は円
盤状をなす回転刃である。更に、請求項3に記載の発明
では、請求項1又は2に記載のワーク切断システムにお
いて、前記回転機構は、ワークの端部をチャックするチ
ャック体と、そのチャック体に回転力を付与するモータ
とを含むものである。
【0009】
【作 用】従って、本発明によれば、切断刃が駆動され
ながら、同切断刃が棒状のワークの軸線と直交する方向
へ相対的に移動されることにより、ワークが切断され
る。このとき、ワークは回転機構により軸線の周りで回
転され、その回転を伴いながらワークの切断動作が行わ
れる。つまり、ワークはその全周面側から切断刃により
切断される。
【0010】このため、切断刃の移動量を、ワークの外
径寸法の半分より若干大きく設定すれば充分である。特
に、棒状のワークとしてパイプ材を切断する場合には、
切断刃の移動量を、パイプ材の外径寸法にかかわらず、
パイプ材の肉厚より若干大きい程度にしても充分であ
る。
【0011】従って、切断刃によりワークを単に一方向
から切断する場合と比較して、切断刃の移動量を小さく
することができ、よって装置全体を小型にすることがで
きる。しかも、ワークに対する切断刃の切り込み量が小
さくて済むので、その切断刃とワークとの間の摺動摩擦
もそれほど大きくなることがなく、よってワークの切断
時に切断刃にかかる負荷を低減することができる。又、
切断刃にかかる負荷が小さいことから、回転機構による
ワークの回転速度を比較的速いものとしても、ワークの
確実な切断に支障を生じることはないとともに、前述の
ように切断刃の移動量が小さくて済むので、ワークの切
断に要する時間を短縮することができる。
【0012】又、切断刃が円盤状をなす回転刃の場合に
は、その外径がワークの外径寸法より若干大きなものを
用意すればよい。特に、棒状のワークとしてパイプ材を
切断する場合には、回転刃として、パイプ材の外径寸法
にかかわらず、パイプ材の肉厚の2倍より若干大きい程
度の外径のものでも充分である。このため、回転刃によ
りワークを単に一方向から切断する場合と比較して、回
転刃を小径化することができて、装置の小型化に寄与で
きる。
【0013】
【実施例】以下、この発明をパイプ切断システムに具体
化した一実施例を、図面に基づいて説明する。
【0014】まず、パイプ切断システムの概要について
述べると、図3〜図6に示すように、ワーク収納装置1
は工場等の床面2上に設置され、その内部にはワークと
しての複数のパイプ材Wが外径寸法ごとに区分して収納
されている。ワーク搬入装置3はワーク収納装置1の後
面に昇降可能に配設され、このワーク搬入装置3により
ワーク収納装置1内にパイプ材Wが搬入される。
【0015】ワーク搬出装置4は前記ワーク収納装置1
の前面に昇降可能に配設され、このワーク搬出装置4に
よりワーク収納装置1内からパイプ材Wが一本ずつ搬出
される。ワーク受け渡し装置5はワーク収納装置1の前
部に隣接して床面2上に設置され、ワーク搬出装置4に
よりワーク収納装置1内から搬出されたパイプ材Wが、
このワーク受け渡し装置5によって受け取り支持され
る。
【0016】ワーク搬送装置6は前記ワーク受け渡し装
置5の下方に対応するように床面2上に設置され、ワー
ク受け渡し装置5からこのワーク搬送装置6上にパイプ
材Wが受け渡される。回転機構を構成するワークチャッ
ク装置7はワーク搬送装置6の一側上部に配設され、こ
のワークチャック装置7によりパイプ材Wが一端部にお
いてチャックされる。そして、このチャック状態で、ワ
ーク搬送装置6によりパイプ材Wが図5及び図6の右側
方に搬送移動される。
【0017】ワーク頭出し装置8は前記ワーク搬送装置
6の右端に対応して床面2上に設置され、ワーク搬送装
置6にて搬送移動されるパイプ材Wの移動原点位置が、
この頭出し装置8によって規制される。ワーク切断装置
9はワーク頭出し装置8に隣接して配設され、ワーク搬
送装置6にて搬送移動されるパイプ材Wが、このワーク
切断装置9によって所定長さに切断される。
【0018】ワーク排出装置10は前記ワーク切断装置
9に隣接して床面2上に設置され、切断後のパイプ材W
aが、このワーク排出装置10によって切断加工位置か
ら排出される。残材排出ラック11はワーク搬送装置6
の前方に隣接して床面2上に設置され、切断後のパイプ
残材Wbが前記ワーク受け渡し装置5によって、ワーク
搬送装置6からこの残材排出ラック11上に排出され
る。
【0019】そこで、まず前記ワーク収納装置1につい
て詳述すると、図3〜図6に示すように、ほぼ四角枠状
のワーク収納ラック15は床面2上に設置され、その前
後両面には複数の横桟16が上下方向へ所定間隔おきに
配設されている。各3本の支持桟17は前後の横桟16
間に前下がりの傾斜状態で架設され、それらの上面には
径の異なるパイプ材Wが複数段に区分した状態で、それ
ぞれ複数本ずつ前方へ移動可能に収納支持される。
【0020】各一対の規制桟18は前記各横桟16の左
右両端部間に架設され、この規制桟18との係合によっ
て、支持桟17上に支持されたパイプ材Wの両端位置が
規制される。各3個のストッパ19は各支持桟17の前
端上部に前下がりの傾斜状態で配設され、このストッパ
19との係合によって、支持桟17上に支持されたパイ
プ材Wの前方移動が規制される。
【0021】複数の支持軸20は前記各段における支持
桟17の中間下部に回動可能に支持されている。各3個
の送出しレバー21は各支持桟17に隣接して支持軸2
0に固定され、それらの先端には支持桟17上のパイプ
材Wの外径寸法に相当する幅の押上げ部21aが形成さ
れている。複数の作動軸22は各段における支持桟17
の前端下部に回動可能に支持され、各3個の連動レバー
23を介して送出しレバー21にそれぞれ連結されてい
る。
【0022】各一対の作動レバー24は前記各段におけ
る作動軸22の左右両端にそれぞれ固定されている。各
一対の送出し用シリンダ25は各作動レバー24に対応
してワーク収納ラック15の前端部に配設され、それら
のピストンロッドが作動レバー24にそれぞれ連結され
ている。そして、通常は各段における送出し用シリンダ
25が没入作動されて、各送出しレバー21が下方位置
に回動され、それらの押上げ部21aが支持桟17の上
面より下方に配置されている。
【0023】また、所定段の送出し用シリンダ25が突
出作動されたときには、作動レバー24、作動軸22、
連動レバー23及び支持軸20を介して、送出しレバー
21が下方位置から上方位置に回動される。これによ
り、図3及び図4に示すように、送出しレバー21の押
上げ部21aが支持桟17の上面より上方に突出され、
その支持桟17上の前端縁に位置する1つのパイプ材W
がストッパ19の上面に送出される。
【0024】次に、前記ワーク搬入装置3について詳述
すると、図3〜図6に示すように、一対のレール28は
ワーク収納ラック15の後面両側に上下方向へ平行に敷
設されている。ワーク搬入リフタ29はレール28に昇
降可能に支持され、その中間部にはワーク収納ラック1
5の支持桟17に連接可能な3本の支持桟30が、前下
がりの傾斜状態に配設されている。
【0025】一対の規制桟31は前記ワーク収納ラック
15の規制桟18に対応してワーク搬入リフタ29の両
側部に配設され、この規制桟18との係合によって、支
持桟30上に搬入されるパイプ材Wの両端位置が規制さ
れる。載置台32はワーク搬入リフタ29に対応して床
面2上に設置され、ワーク搬入リフタ29が下降された
とき、同リフタ29がこの載置台32上に載置される。
そして、このワーク搬入リフタ29の載置状態におい
て、作業者により支持桟30上にパイプ材Wが搬入され
る。
【0026】回転軸33は前記ワーク収納ラック15の
後面上端に回転可能に支持されている。一対の駆動スプ
ロケット34は回転軸33の両端に固定され、この駆動
スプロケット34と対応するように、ワーク収納ラック
15の後面両側の下部には従動スプロケット35が回転
可能に支持されている。一対のチェーン36は上下一対
のスプロケット34,35間にそれぞれ掛装され、それ
らの一部が連結具37を介してワーク搬入リフタ29に
連結されている。
【0027】搬入リフタ用モータ38は前記ワーク収納
ラック15の後面上部に装設され、回転軸33に連結さ
れている。そして、このモータ38により回転軸33及
びスプロケット34,35を介して、チェーン36が図
3及び図4の時計方向または反時計方向に周回される。
これにより、ワーク搬入リフタ29が、載置台32上の
載置位置からワーク収納ラック15の所定の支持桟17
と対応する位置に上昇され、または、その対応位置から
載置台32上の載置位置に下降される。
【0028】回動軸39は前記ワーク搬入リフタ29の
支持桟30の中間下部に回動可能に支持されている。3
個の送込みレバー40は各支持桟30に隣接して回動軸
39に固定され、それらの先端には支持桟30上に搬入
支持されたパイプ材Wの前縁に係合可能な係合突部40
aが形成されている。
【0029】一対の送込み用シリンダ41は前記ワーク
搬入リフタ29の下部両側に配設され、そのピストンロ
ッドが連結レバー42を介して回動軸39に連結されて
いる。そして、通常は図3に示すように、この送込み用
シリンダ41が没入作動されて、送込みレバー40が上
方位置に回動され、その係合突部40aが支持桟30の
上面より上方に突出されてパイプ材Wの前縁に係合され
ている。
【0030】また、ワーク搬入リフタ29がワーク収納
ラック15の所定の支持桟17と対応する位置に上昇さ
れた状態で、送込み用シリンダ41が突出作動されたと
きには、連結レバー42及び回動軸39を介して送込み
レバー40が上方位置から下方位置に回動される。これ
により、送込みレバー40の係合突部40aが支持桟3
0の上面より下方に没入されてパイプ材Wの前縁から離
間され、パイプ材Wはワーク搬入リフタ29の支持桟3
0上からワーク収納ラック15の支持桟17上へ、それ
らの傾斜に従って送り込まれる。
【0031】次に、前記ワーク搬出装置4について詳述
すると、図3〜図6に示すように、一対のレール45は
ワーク収納ラック15の前面両側に上下方向へ平行に敷
設されている。ワーク搬出リフタ46はレール45に昇
降可能に支持され、その中間部にはワーク収納ラック1
5のストッパ19に連接可能な3本の支持桟47が、前
下がりの傾斜状態に配設されている。一対の規制桟48
はワーク収納ラック15の規制桟18に対応してワーク
搬出リフタ46の両側部に配設され、この規制桟48と
の係合によって、支持桟47上に搬出されるパイプ材W
の両端位置が規制される。
【0032】回転軸49は前記ワーク収納ラック15の
前面上端に回転可能に支持されている。一対の駆動スプ
ロケット50は回転軸49の両端に固定され、この駆動
スプロケット50と対応するように、ワーク収納ラック
15の前面両側の下部には従動スプロケット51が回転
可能に支持されている。一対のチェーン52は上下一対
のスプロケット50,51間にそれぞれ掛装され、それ
らの一部が連結具53を介してワーク搬出リフタ46に
連結されている。
【0033】搬出リフタ用モータ54は前記ワーク収納
ラック15の前面上部に装設され、回転軸49に連結さ
れている。そして、このモータ54により回転軸49及
びスプロケット50,51を介して、チェーン52が図
3及び図4の時計方向または反時計方向に周回される。
これにより、ワーク搬出リフタ46が、図3に実線で示
す下方位置からワーク収納ラック15の所定のストッパ
19と対応する位置に上昇され、または、その対応位置
から下方位置に下降される。
【0034】また、図4に鎖線で示すように、ワーク搬
出リフタ46が所定のストッパ19と対応する位置に配
置された状態で、ワーク収納ラック15における送出し
用シリンダ25が突出作動されて、送出しレバー21が
下方位置から上方位置に回動される。これにより、ワー
ク収納ラック15の支持桟17上に支持されている前端
縁のパイプ材Wがストッパ19の上面に送出されるとと
もに、そのストッパ19上からワーク搬出リフタ46の
支持桟47へ、それらの傾斜に従って搬出される。
【0035】次に、前記ワーク受け渡し装置5について
詳述すると、図3及び図5〜図9に示すように、フレー
ム57はワーク収納ラック15の前面に隣接して床面2
上に設置されている。一対のレール58はフレーム57
の上面両側に前後方向へ平行に敷設され、このレール5
8上には移動台59が移動可能に支持されている。
【0036】前記移動台59を横移動させるための移動
機構60は、フレーム57と移動台59との間に配設さ
れている。すなわち、回転軸61は移動台59の前縁に
回転可能に支持され、その両端には一対のピニオン62
が固定されている。一対のラック63はレール58に隣
接してフレーム57の上面両側に前後方向へ平行に配設
され、ピニオン62に噛合されている。
【0037】横移動用モータ64は前記移動台59の上
面中央部に装設され、スプロケット65,66及びチェ
ーン67を介して回転軸61に連結されている。そし
て、この横移動用モータ64が回転されたときには、ス
プロケット65,66及びチェーン67を介して回転軸
61が回転される。これにより、ピニオン62及びラッ
ク63を介して、移動台59がパイプ材Wの長手方向と
直交する前後方向へ、所定の範囲内で横移動される。
【0038】支持枠68は左右一対のガイドロッド69
を介して前記移動台59の下面に昇降可能に支持され、
その下面には複数対の支持アーム70A,70Bがパイ
プ材Wの長手方向へ所定間隔おきに吊設配置されてい
る。側面形ほぼV字状の支持面71は各支持アーム70
A,70Bの先端に形成され、外径寸法の異なったパイ
プ材Wを、常にその軸線を一定位置に規制して支持でき
るようになっている。
【0039】そして、一方の支持アーム70Aは中央か
ら後方へ指向するように形成され、パイプ材Wをワーク
切断装置9と対応する加工位置へ搬入するために、その
パイプ材Wをワーク搬出装置4のワーク搬出リフタ46
から受け取って、ワーク搬送装置6上へ受け渡すのに使
用される。また、他方の支持アーム70Bは中央から前
方へ指向するように形成され、切断終了後のパイプ残材
Wbを加工位置から搬出するために、そのパイプ残材W
bをワーク搬送装置6から受け取って、残材排出ラック
11上へ受け渡すのに使用される。
【0040】前記支持枠68を昇降させるための昇降機
構72は、移動台59と支持枠68との間に配設されて
いる。すなわち、回動軸73は前記移動台59の上面に
回転可能に支持され、その両端には一対のクランクアー
ム74が固定されている。クランクピン75は各クラン
クアーム74の先端外面に突設され、このクランクピン
75と支持枠68との間にはクランクロッド76が架設
されている。
【0041】昇降用モータ77は前記移動台59の上面
に装設され、プーリ78,79、ベルト80及び減速機
81を介して回動軸73に連結されている。そして、こ
の昇降用モータ77が回転されたときには、プーリ7
8,79、ベルト80及び減速機81を介して回動軸7
3が回動される。これにより、クランクアーム74、ク
ランクピン75及びクランクロッド76を介して、支持
枠68が所定の範囲内で昇降される。
【0042】そして、前記移動機構60による移動台5
9の前後移動と、昇降機構72による支持枠68の昇降
とによって、前記ワーク切断装置9と対応する加工位置
へのパイプ材Wの搬入時には、支持アーム70A,70
Bが図10に示す各位置に移動される。また、加工位置
からのパイプ残材Wbの搬出時には、支持アーム70
A,70Bが図11に示す各位置に移動される。
【0043】すなわち、前記加工位置へのパイプ材Wの
搬入時には、図10に示すように、支持アーム70A,
70Bが、後端上部のワーク受け取り位置としての原点
位置P1から、位置P2を経てワーク受け渡し位置P3
に移動される。その後、支持アーム70A,70Bはワ
ーク受け渡し位置P3から、位置P4,P5を迂回して
原点位置P1に移動復帰される。
【0044】そして、支持アーム70A,70Bが原点
位置P1に配置された状態で、ワーク搬出装置4のワー
ク搬出リフタ46が下降されることによって、パイプ材
Wがワーク搬出リフタ46から一方の支持アーム70A
上に下方より受け取り支持される。また、支持アーム7
0A,70Bが位置P2からワーク受け渡し位置P3に
下降されることによって、パイプ材Wが一方の支持アー
ム70Aからワーク搬送装置6上に上方より受け渡され
る。
【0045】一方、前記加工位置からのパイプ残材Wb
の搬出時には、図11に示すように、支持アーム70
A,70Bが、前記原点位置P1から、位置P6を経て
ワーク受け取り位置P7に移動される。さらに、支持ア
ーム70A,70Bはワーク受け取り位置P7から、位
置P8,P5を経てワーク受け渡し位置P4に移動さ
れ、その後、位置P5を経て原点位置P1に移動復帰さ
れる。
【0046】そして、支持アーム70A,70Bがワー
ク受け取り位置P7から位置P8に上昇されることによ
って、切断終了後のパイプ残材Wbがワーク搬送装置6
から他方の支持アーム70B上に下方より受け取り支持
される。また、支持アーム70A,70Bが位置P5か
らワーク受け渡し位置P4に下降されることによって、
パイプ残材Wbが他方の支持アーム70Bから残材排出
ラック11上に上方より受け渡される。尚、この残材排
出ラック11はその上面が前下がりの傾斜状に形成さ
れ、同排出ラック11上に受け渡されたパイプ残材Wb
は、その傾斜に従って図11の右方へ転動しながら排出
される。
【0047】又、本実施例では、前記昇降機構72は、
前記移動機構60による支持アーム70A,70Bの移
動速度より同支持アーム70A,70Bを低速で昇降さ
せて、パイプ材Wやパイプ残材Wbの受け取り又は受け
渡しを行うように構成されている。即ち、図10に示す
ように、支持アーム70A,70Bが位置P2からワー
ク受け渡し位置P3に下降されるときや、図11に示す
ように、支持アーム70A,70Bがワーク受け取り位
置P7から位置P8に上昇されたり、位置P5からワー
ク受け渡し位置P4に下降されたりするとき、昇降機構
72の昇降用モータ77は、他の場合より低速で回転さ
れる。しかも、その昇降用モータ77の低速回転による
支持アーム70A,70Bの昇降速度は、移動機構60
の横移動用モータ64の回転による支持アーム70A,
70Bの移動速度より、遅くなるように設定されてい
る。尚、ワーク搬出装置4のワーク搬出リフタ46の下
降速度も、昇降機構72による支持アーム70A,70
Bの昇降速度とほぼ同一速度になるように設定されてい
る。
【0048】このため、パイプ材Wやパイプ残材Wb
を、それらに衝撃が加わることなくスムーズに且つ安定
して受け取ったり受け渡したりすることができる。しか
も、パイプ材Wやパイプ残材Wbの受け取り動作時及び
受け渡し動作時以外は、支持アーム70A,70Bが高
速で横移動及び昇降されるので、パイプ材Wやパイプ残
材Wbの搬入出を、極力短時間で能率良く行うことがで
きる。
【0049】次に、前記ワーク搬送装置6について詳述
すると、図5及び図12〜図14に示すように、フレー
ム84はワーク受け渡し装置5の下方において床面2上
に設置されている。一対の回転軸85はフレーム84の
上部両側に回転可能に支持され、それらの前後両端には
スプロケット86がそれぞれ固定されている。一対のチ
ェーンコンベア87は左右に対をなすスプロケット86
間にそれぞれ掛装され、フレーム84の上面に延長配置
されたガイドレール88に係合して周回移動される。
【0050】複数の支持桁89は前記両チェーンコンベ
ア87間に所定間隔おきで架設され、それらの上面には
一対の支持ローラ90がそれぞれ取付板91を介して回
転可能に支持されている。そして、図5、図12及び図
14に示すように、前記ワーク受け渡し装置5の一方の
支持アーム70Aから受け渡されるパイプ材Wが、この
支持ローラ90間において回転自在に支持されるととも
に、その後のチェーンコンベア87の回転に伴って図5
の右方に移動される。
【0051】次に、前記ワークチャック装置7について
詳述すると、図3、図5及び図12〜16に示すよう
に、一対のレール94はワーク搬送装置6のフレーム8
4上に左右方向へ平行に敷設されている。移動台95は
レール94上に移動可能に支持され、その上面には支持
ブラケット96が固定されている。そして、前記ワーク
搬送装置6のチェーンコンベア87が、このワークチャ
ック装置7の移動台95に一体移動可能に連結されてい
る。
【0052】搬送用モータ97は前記移動台95の上面
に装設され、そのモータ軸にはピニオン98が取り付け
られている。ラック99は両レール94間において左右
方向へ平行に延びるようにフレーム84の上面に敷設さ
れ、ピニオン98に噛合されている。そして、搬送用モ
ータ97が回転されたときには、ピニオン98及びラッ
ク99を介して移動台95が左右方向に移動される。
【0053】一対のジャッキ100は前記支持ブラケッ
ト96の上部前後に配設されている。各ジャッキ100
は、駆動軸101と、その駆動軸101に固定されたウ
ォーム102と、そのウォーム102に噛合されたウォ
ームホイール103と、そのウォームホイール103の
ネジ孔104に螺合されたネジ棒105とから構成され
ている。
【0054】チャックヘッド106は前記両ジャッキ1
00のネジ棒105の下端に取付板107を介して取り
付けられ、その中心にはスピンドル108が回転可能に
支持されている。複数のチャック体109はスピンドル
108の先端に開閉可能に取り付けられ、それらの対向
内面には外径寸法の異なったパイプ材Wをチャックする
ための段差状のチャック部109aが形成されている。
【0055】回転軸110は前記支持ブラケット96の
上面に回転可能に支持され、その両端がカップリング1
11を介して両ジャッキ100の駆動軸101に連結さ
れている。昇降用モータ112は支持ブラケット96の
上面に装設され、歯付きプーリ113,114及び歯付
きベルト115を介して回転軸110に連結されてい
る。
【0056】そして、この昇降用モータ112が回転さ
れたときには、歯付きプーリ113,114、歯付きベ
ルト115、回転軸110及びカップリング111を介
して両ジャッキ100の駆動軸101が回転される。こ
れにより、両ジャッキ100のウォーム102、ウォー
ムホイール103、ネジ孔104及びネジ棒105を介
してチャックヘッド106が昇降され、チャック体10
9がワーク搬送装置6上に搬入されたパイプ材Wの軸線
と合致する位置に配置される。
【0057】開閉用シリンダ116は前記スピンドル1
08の基端に配設され、そのスピンドル108の先端の
チャック体109に作動連結されている。そして、チャ
ック体109がワーク搬送装置6上のパイプ材Wの軸線
と合致する位置に配置された後、この開閉用シリンダ1
16によりチャック体109が閉成されて、そのチャッ
ク体109によりパイプ材Wの端部がチャックされる。
【0058】また、このパイプ材Wのチャック状態で、
搬送用モータ97により移動台95及びチェーンコンベ
ア87が移動されて、パイプ材Wが図5の右方に搬送さ
れ、ワーク頭出し装置8により移動原点位置が規制され
た後に、ワーク切断装置9によりパイプ材Wが所定長さ
に切断される。そして、このパイプ材Wの切断終了後
に、搬送用モータ97により移動台95及びチェーンコ
ンベア87が復帰移動されて、パイプ残材Wbが図5に
示す左方位置に搬送される。その後、開閉用シリンダ1
16によりチャック体109が開放されて、パイプ残材
Wbがチャック状態から開放される。
【0059】回転用モータ117は支持ブラケット96
の上面に装設され、歯車118,119を介してスピン
ドル108に連結されている。そして、前記ワーク切断
装置9によりパイプ材Wが切断される際に、この回転用
モータ117により歯車118,119及びスピンドル
108を介してチャック体109が回転され、パイプ材
Wに回転が付与される。
【0060】次に、前記ワーク頭出し装置8について詳
述すると、図1及び図5に示すように、基台122はワ
ーク搬送装置6のフレーム84の右端に隣接して床面2
上に設置されている。ほぼ門型の支持枠123はフレー
ム122上に固定され、その上面には昇降用シリンダ1
24が取り付けられている。規制板125は昇降用シリ
ンダ124のピストンロッドに取り付けられ、通常は図
1に破線で示す上方の退避位置に配置されている。
【0061】そして、前記ワークチャック装置7のチャ
ック体109にチャックされたパイプ材Wが図5の右方
に搬送され始めるとき、昇降用シリンダ124の突出動
作によって、規制板125が下方の作用位置に移動配置
される。これにより、パイプ材Wの先端が規制板125
に当接し、この状態でパイプ材Wの搬送が停止されて、
切断送りのための移動原点位置が規制される。
【0062】次に、前記ワーク切断装置9について詳述
すると、図1、図2、図5及び図6に示すように、コラ
ム128は前記基台122の上面に立設され、その前方
にはガイド板129が所定間隔をおいて配設されてい
る。支持板130はコラム128とガイド板129との
間において基台122上に固定され、その上面には一対
の支持ローラ131が前後方向へ所定間隔をおいて回転
可能に支持されている。
【0063】昇降板132は前記コラム128とガイド
板129との間に昇降可能に支持され、その下面には一
対の挟持ローラ133が支持ローラ131に対応するよ
うに、前後方向へ所定間隔をおいて回転可能に支持され
ている。ローラ昇降用シリンダ134はコラム128の
上面に装設され、そのピストンロッドが昇降板132に
連結されている。
【0064】そして、前記ワーク搬送装置6によりパイ
プ材Wがワーク切断装置9側へ所定量ずつ間欠的に搬送
されるたびに、シリンダ134の突出動作によって昇降
板132が上昇位置から下降される。これにより、パイ
プ材Wが切断に先立って、支持ローラ131と挟持ロー
ラ133との間で回転可能に挟持されて、切断動作時の
妄動が防止される。
【0065】一対のレール135は前記コラム128の
前面に上下方向へ平行に敷設されている。加工ヘッド1
36はレール135に上下動可能に支持され、そのスピ
ンドルの先端には円盤状の切断用回転刃137がその回
転中心をもって取り付けられている。尚、図示しない
が、この切断用回転刃137の外周には多数の鋸歯が形
成されている。ヘッド昇降用シリンダ138はコラム1
28の上面に装設され、このピストンロッドが加工ヘッ
ド136に連結されている。回転刃用モータ139は加
工ヘッド136上に装設され、そのモータ軸が切断用回
転刃137に作動連結されている。
【0066】そして、前記各ローラ131,133間に
パイプ材Wが挟持された状態で、回転刃用モータ139
により切断用回転刃137が図2の時計方向に回転され
ながら、ヘッド昇降用シリンダ138により加工ヘッド
136が下降される。これによって、パイプ材Wが所定
長さに切断される。このとき、前記ワークチャック装置
7の回転用モータ117により、パイプ材Wが図2の時
計方向に回転されながら、そのパイプ材Wの切断動作が
行われる。
【0067】次に、前記ワーク排出装置10について詳
述すると、図1及び図5に示すように、支持台132は
ワーク切断装置9の右側に隣接して床面2上に設置さ
れ、その上面には複数のローラコンベア133が所定間
隔おきで回転可能に支持されている。回転用モータ13
4は支持枠132に装設され、スプロケット135及び
チェーン136等を介して各ローラコンベア133に作
動連結されている。
【0068】取付板137は前記支持台132の上面に
立設され、その上端には回動軸138が支持されてい
る。回動レバー139は回動軸138に固定され、その
先端部には押えローラ140が回転可能に支持されてい
る。押え用シリンダ141は支持台132上に装着さ
れ、そのピストンロッドが連結レバー142を介して回
動軸138に連結されている。
【0069】そして、前記ワーク切断装置9によりパイ
プ材Wが所定長さに切断されたときには、前記回転用モ
ータ134によりスプロケット135及びチェーン13
6等を介して、各ローラコンベア133が回転される。
また、前記押え用シリンダ141が引き込み動作され
て、回動レバー139が図1の反時計方向に回動され、
切断後のパイプ材Waが押えローラ140によりローラ
コンベア133上に押し付けられる。これによって、切
断後のパイプ材Waは、ワーク切断装置9と対応する加
工位置から右側方に搬出される。
【0070】次に、前記のように構成されたパイプ切断
システムについて、作用を説明する。さて、ワーク切断
装置9と対応する加工位置へパイプ材Wを搬入する場合
には、先ず、ワーク収納ラック15内に収納されている
パイプ材Wのうち1本が、ワーク搬出リフタ46上に搬
出される。そして、図7及び図10に示すように、支持
アーム70A,70Bが原点位置P1に配置された状態
で、ワーク搬出装置4のワーク搬出リフタ46が下降さ
れ、パイプ材Wがワーク搬出リフタ46から一方の支持
アーム70A上に下方より受け取り支持される。
【0071】続いて、移動機構60の作動により、支持
アーム70A,70Bが前記原点位置P1から位置P2
まで高速で横移動されるとともに、昇降機構72の作動
により、同支持アーム70A,70Bが位置P2からワ
ーク受け渡し位置P3まで低速で下降される。すると、
パイプ材Wが一方の支持アーム70Aからワーク搬送装
置6の支持ローラ90間に上方より受け渡される。その
後、移動機構60及び昇降機構72の作動により、支持
アーム70A,70Bがワーク受け渡し位置P3から位
置P4,P5を迂回して原点位置P1に高速で移動復帰
される。
【0072】又、支持ローラ90間にパイプ材Wが受け
渡されると、ワークチャック装置7の開閉用シリンダ1
16が作動されてチャック体109が閉成され、そのチ
ャック体109によりパイプ材Wの端部がチャックされ
る。そして、この状態で、ワークチャック装置7の搬送
用モータ97により移動台95及びチェーンコンベア8
7が移動されて、パイプ材Wが図5の右方に搬送され、
ワーク頭出し装置8により先ずパイプ材Wの移動原点位
置が規制される。その後、パイプ材Wが更に右方に所定
量だけ搬送され、この状態で、ワーク切断装置9のシリ
ンダ134が突出動作されて、昇降板132が上昇位置
から下降される。これにより、パイプ材Wが切断に先立
って、支持ローラ131と挟持ローラ133との間で回
転可能に挟持される。
【0073】次に、ワーク切断装置9の回転刃用モータ
139が作動されて、切断用回転刃137が図2の時計
方向に回転されるとともに、ヘッド昇降用シリンダ13
8が作動されて、加工ヘッド136が下降される。これ
によって、パイプ材Wが所定長さに切断される。又、こ
のとき、ワークチャック装置7の回転用モータ117に
より、パイプ材Wは図2の時計方向に回転され、その回
転を伴いながら、パイプ材Wの切断動作が行われる。つ
まり、パイプ材Wはその全周面側から切断用回転刃13
7によって切断される。
【0074】パイプ材Wの切断が終了されると、搬送用
モータ97により移動台95及びチェーンコンベア87
が復帰移動されて、パイプ残材Wが図5に示す左方位置
に搬送される。その後、ワークチャック装置7の開閉用
シリンダ116によりチャック体109が開放されて、
パイプ材Wがチャック状態から開放される。
【0075】この状態で、ワーク切断装置9と対応する
加工位置からのパイプ残材Wbの搬出動作が開始され
る。即ち、図11に示すように、昇降機構72の作動に
より、支持アーム70A,70Bが前記原点位置P1か
ら位置P6まで高速で下降されるとともに、移動機構6
0の作動により、同支持アーム70A,70Bが位置P
6からワーク受け取り位置P7まで高速で横移動され
る。続いて、昇降機構72の作動により、支持アーム7
0A,70Bがワーク受け取り位置P7から位置P8ま
で低速で上昇される。すると、切断終了後のパイプ残材
Wbが、ワーク搬送装置6の支持ローラ90間から他方
の支持アーム70B上に下方より受け取り支持される。
【0076】次に、移動機構60の作動により、支持ア
ーム70A,70Bが位置P8から位置P5まで高速で
横移動されるとともに、昇降機構72の作動により、同
支持アーム70A,70Bが位置P5からワーク受け渡
し位置P4まで低速で下降される。すると、パイプ残材
Wbが他方の支持アーム70Bから残材排出ラック11
上に上方より受け渡され、そのパイプ残材Wbは残材排
出ラック11の上面の傾斜に従って図11の右方へ排出
される。その後、移動機構60及び昇降機構72の作動
により、支持アーム70A,70Bがワーク受け渡し位
置P4から位置P5を経て原点位置P1に移動復帰され
る。
【0077】以上のように、この実施例では、切断用回
転刃137によりパイプ材Wが切断されるとき、そのパ
イプ材Wがワークチャック装置7の回転用モータ117
により回転されるようになっている。つまり、パイプ材
Wはその全周面側から切断用回転刃137によって切断
される。
【0078】このため、切断用回転刃137として、そ
の外径が少なくともパイプ材Wの外径寸法の2倍以上の
大径のものを用意する必要がなく、パイプ材Wの外径寸
法にかかわらず、パイプ材Wの肉厚の2倍よりも若干大
きな外径のものでも充分である。また、加工ヘッド13
6の下降移動量も、パイプ材Wの外径寸法以上に設定す
る必要がなく、パイプ材Wの外径寸法にかかわらず、パ
イプ材Wの肉厚よりも若干大きく設定すればよい。
【0079】従って、切断用回転歯によりワークを単に
一方向から切断する従来技術と比較して、切断用回転刃
137を小径化することができるとともに、加工ヘッド
136の下降移動量を小さくすることができる。このた
め、ワーク切断装置9を小型にすることができる。
【0080】しかも、パイプ材Wに対する切断用回転刃
137の切り込み量は、パイプ材Wの肉厚よりも若干大
きい程度でよく、その切り込み量が小さくて済む。この
ため、切断用回転刃137とパイプ材Wとの間の摺動摩
擦がそれほど大きくなることがなく、よってパイプ材W
の切断時に回転刃137にかかる負荷を低減することが
できる。従って、切断用回転刃137を回転駆動するた
めのモータ139として、前記従来技術より低トルクの
安価なものを使用しても、ワーク切断装置9によるパイ
プ材Wの切断動作に支障を生じることはなく、よって製
造コストを低減することができる。
【0081】又、切断用回転刃137にかかる負荷が小
さいことから、回転刃用モータ139によるパイプ材W
の回転速度を比較的速いものとしても、パイプ材Wの確
実な切断に支障を生じることはない。しかも、前述した
ように、加工ヘッド136の下降移動量は小さくて済
む。このため、切断用回転歯によりワークを単に一方向
から切断する従来技術と比較して、パイプ材Wの切断に
要する時間を短縮することができる。
【0082】又、この実施例では、パイプ材Wの切断時
には、同パイプ材Wがワーク切断装置9の支持ローラ1
31と挟持ローラ133との間で回転可能に挟持され
る。このため、パイプWは所定位置に確実に保持され、
パイプ材Wの切断動作時に、同パイプ材Wが妄動するこ
とを防止することができる。
【0083】なお、この発明は前記実施例の構成に限定
されるものではなく、この発明の趣旨から逸脱しない範
囲で、各部の構成を例えば以下のように変更して具体化
することも可能である。
【0084】(1) 棒状のワークとして、パイプ材W
以外に、例えば丸軸材や角軸材の切断を行うようにする
こと。 (2) 前記実施例では、切断加工時に切断用回転刃1
37を下降移動させるようにしていたが、その逆にパイ
プ材Wを上昇移動させること。 (3) 切断するパイプ材Wの径や材質等に応じて、回
転用モータ117によるパイプ材Wの回転速度を最適な
速度に適宜調節すること。
【0085】(4) 切断刃として、回転刃137に代
えて、往復駆動されながら切断を行う切断刃で具体化す
ること。
【0086】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
装置全体を小型にすることができるとともに、ワークの
切断に要する時間を短縮することができ、しかもワーク
の切断時に切断刃にかかる負荷を低減することができる
という優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明をパイプ切断システムに具体化した一
実施例を示すもので、特にワーク頭出し装置及びワーク
切断装置を拡大して示す要部正面図である。
【図2】そのワーク切断装置の要部側面図である。
【図3】パイプ切断システムの全体構成の内で、ほぼ下
半部を示す部分側面図である。
【図4】同じくパイプ切断システムの全体構成の内で、
ほぼ上半部を示す部分側面図である。
【図5】同じくパイプ切断システムを縮小して示す正面
図である。
【図6】同じくパイプ切断システムの要部横断面図であ
る。
【図7】図3に示すパイプ切断システムにおいて、ワー
ク受け渡し装置の構成を示す要部側面図である。
【図8】そのワーク受け渡し装置において、特に左端部
分の構成を示す要部正面図である。
【図9】同じくワーク受け渡し装置において、図8に示
す左端部分に連続した中間部分の構成を示す要部正面図
である。
【図10】そのワーク受け渡し装置の動作を説明するた
めの動作説明図である。
【図11】同じくワーク受け渡し装置のその後の動作を
説明するための動作説明図である
【図12】図5に示すパイプ切断システムにおいて、ワ
ーク搬送装置及びワークチャック装置を拡大して示す部
分正面図である。
【図13】そのワーク搬送装置及びワークチャック装置
の部分平面図である。
【図14】ワーク搬送装置の構成をさらに拡大して示す
要部側断面図である。
【図15】同じくワークチャック装置の構成をさらに拡
大して示す要部正面図である。
【図16】そのワークチャック装置の要部平面図であ
る。
【符号の説明】
1…ワーク収納装置、3…ワーク搬入装置、4…ワーク
搬出装置、5…ワーク受け渡し装置、6…ワーク搬送装
置、7…回転機構を構成するワークチャック装置、8…
ワーク頭出し装置、9…ワーク切断装置、10…ワーク
排出装置、11…残材排出ラック、87…チェーンコン
ベア、90…支持ローラ、95…移動台、106…チャ
ックヘッド、108…スピンドル、109…チャック
体、116…開閉用シリンダ、117…回転用モータ、
118…歯車、119…歯車、128…コラム、131
…支持ローラ、133…挟持ローラ、134…ローラ昇
降用シリンダ、136…加工ヘッド、137…切断用回
転刃、138…ヘッド昇降用シリンダ、139…回転刃
用モータ、W…ワークとしてのパイプ材。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切断刃を駆動しながら、同切断刃を棒状
    のワークの軸線と直交する方向へ相対的に移動させるこ
    とにより、ワークを切断するようにしたワーク切断シス
    テムにおいて、 前記ワークをその軸線の周りで回転させるための回転機
    構を設けたことを特徴とするワーク切断システム。
  2. 【請求項2】 前記切断刃は円盤状をなす回転刃である
    請求項1に記載のワーク切断システム。
  3. 【請求項3】 前記回転機構は、ワークの端部をチャッ
    クするチャック体と、そのチャック体に回転力を付与す
    るモータとを含む請求項1又は2に記載のワーク切断シ
    ステム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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