JPH07154038A - フレキシブルプリント回路基板とその製造方法およびこの回路基板を用いた小型電子機器 - Google Patents

フレキシブルプリント回路基板とその製造方法およびこの回路基板を用いた小型電子機器

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JPH07154038A
JPH07154038A JP29694593A JP29694593A JPH07154038A JP H07154038 A JPH07154038 A JP H07154038A JP 29694593 A JP29694593 A JP 29694593A JP 29694593 A JP29694593 A JP 29694593A JP H07154038 A JPH07154038 A JP H07154038A
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conductor
circuit board
insulating plate
component mounting
protective layer
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JP29694593A
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Yasuhiro Ishida
康弘 石田
Kenji Kaji
健二 梶
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Toshiba Corp
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Publication date
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0213Electrical arrangements not otherwise provided for
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/05Insulated conductive substrates, e.g. insulated metal substrate

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、補強板をシールド板として利用で
き、部品点数の削減や構造の簡略化を図れるとともに、
補強板自体を薄く形成することができ、省スペース化を
図れるフレキシブルプリント回路基板の提供を目的とす
る。 【構成】部品実装部(41)を有するフレキシブルな絶縁板
(43)と、この絶縁板上に配線された信号線(45a,45b,45
c) と、上記部品実装部に積層され、この部品実装部の
平坦度を維持するリジッドな補強板(50)とを備え、この
補強板を金属製としたことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばリジッドなプリ
ント回路基板とハードディスク駆動装置のような機能部
品とを接続する際に用いるフレキシブルプリント回路基
板とその製造方法およびこのフレキシブルプリント回路
基板を用いたポータブルコンピュータのような小型電子
機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯が容易で、かつ高機能なブッ
ク形あるいはノート形のポータブルコンピュータが種々
提供されている。この種のコンピュータは、キーボード
装置を有するベースユニットと、このベースユニットに
開閉可能に取り付けられたフラットパネル形のディスプ
レイユニットとを備えている。ベースユニットは、箱状
の筐体を有しており、この筐体の内部に各種の回路部品
が実装されたリジッドな回路基板と、フロッピーディス
ク駆動装置やハードディスク駆動装置のような複数の機
能部品とが一括して収容されている。そして、これら回
路基板と機能部品とは、フレキシブルプリント回路基板
を介して接続されている。
【0003】ところで、従来のコンピュータでは、筐体
内部の実装効率を高めるため、回路基板と機能部品とを
接続するフレキシブルプリント回路基板に、例えばイン
タフェースカードのようなカードを接続するコネクタを
実装することが行われている。このため、フレキシブル
プリント回路基板は、コネクタを実装するための部品実
装部と、この部品実装部に連なるフレキシブル部とを有
しており、その部品実装部には、リジッドな補強板が積
層状態で貼り付けられいる。補強板は、部品実装部の平
坦度を維持して上記コネクタの実装を可能とするための
もので、従来、この補強板は、例えばガラスエポキシ樹
脂を素材とする導電性を有しない材料にて構成されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フレキシブルプリント
回路基板の部品実装部にコネクタを実装した場合、その
部品実装部上のコネクタとカードとの接続部には、高速
の信号が流れるので、ここから高周波ノイズが発生す
る。
【0005】ところが、従来の補強板は導電性を有して
いないので、コネクタ回りからの高周波ノイズをシール
ドすることができず、この部品実装部自体にシールド効
果を持たせるためには、専用のシールド板を必要とす
る。
【0006】そのため、シールド板の分だけ部品点数が
多くなるとともに、部品実装部を多層構造とする必要が
あり、コスト高となるといった不具合がある。しかも、
ガラスエポキシ樹脂を素材とした補強板は、屈曲強度が
比較的弱いために、部品実装部の平坦度を維持し得るだ
けの屈曲強度を持たせるためには、この補強板の厚みを
少なくとも0.8mm以上とする必要がある。
【0007】このため、プリント回路基板の部品実装部
がフレキシブル部に比べて大幅に厚くなり、上記筐体内
のスペースを有効利用する上での妨げとなるといった問
題もある。
【0008】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、補強板を利用して部品実装部をシールド
することができ、部品点数を削減して構造の簡略化を図
れるとともに、この補強板自体を薄くコンパクトに形成
することができ、省スペース化を図る上で好都合となる
フレキシブルプリント回路基板の提供を目的とする。
【0009】本発明の他の目的は、導体のコーナ部で囲
まれた部分に空気が残るのを防止でき、導体の浮き上が
りや保護層の剥がれ等を解消できるフレキシブルプリン
ト回路基板およびその製造方法を得ることにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、部品実装部の
平坦度を維持する補強板の浮き上がりや剥離を防止する
ことができ、信頼性が向上するフレキシブルプリント回
路基板およびその製造方法を得ることにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、補強板を格別
なケーブルやコネクタ類を用いることなく、筐体に接地
させることができ、この補強板をシールド板として有効
利用することができる小型電子機器の提供を目的とす
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載されたフレキシブルプリント回路基
板は、部品実装部を有するフレキシブルな絶縁板と、こ
の絶縁板上に配線された導体と、上記絶縁板の部品実装
部に積層され、この部品実装部の平坦度を維持するリジ
ッドな補強板とを備えており、この補強板を金属製とし
たことを特徴としている。
【0013】請求項2によれば、上記請求項1に記載の
部品実装部に、ノイズを発する実装部品が実装されてい
ることを特徴としている。請求項3に記載されたフレキ
シブルプリント回路基板は、フレキシブルな絶縁板と、
この絶縁板上に配線され、コーナ部を含む所望のパター
ンを有する導体と、上記絶縁板に積層され、上記導体を
覆う絶縁性の保護層とを備えている。
【0014】そして、上記絶縁板に、上記導体のコーナ
部によって囲まれる部分に位置して、上記保護層を貫通
して外方に開放された空気抜き孔を形成したことを特徴
としている。
【0015】請求項4によれば、上記請求項3に記載の
絶縁板は、部品を実装するための取り付け孔を有し、上
記空気抜き孔は上記取り付け孔とは別体をなしているこ
とを特徴としている。
【0016】請求項5に記載されたフレキシブルプリン
ト回路基板は、部品実装部を有するフレキシブルな絶縁
板と、この絶縁板上に配線され、コーナ部を含む所望の
パターンを有する導体と、上記絶縁板に積層され、上記
導体を覆う絶縁性の保護層と、上記絶縁板の部品実装部
に積層され、この部品実装部の平坦度を維持するリジッ
ドな補強板とを備えている。
【0017】そして、上記補強板は、上記導体のコーナ
部によって囲まれる部分に対応した位置に、上記保護層
との重なり部分に連なる空気抜き孔を備えていることを
特徴としている。
【0018】請求項6に記載されたフレキシブルプリン
ト回路基板は、部品実装部を有するフレキシブルな絶縁
板と、この絶縁板上に配線され、コーナ部を含む所望の
パターンを有する導体と、上記絶縁板に積層され、上記
導体を覆う絶縁性の保護層と、上記絶縁板の部品実装部
に積層され、この部品実装部の平坦度を維持するリジッ
ドな補強板とを備えている。
【0019】そして、上記絶縁板に、上記導体のコーナ
部によって囲まれる部分に位置して、上記保護層を貫通
して外方に開放される第1の空気抜き孔を形成するとと
もに、上記補強板に、上記導体のコーナ部によって囲ま
れる部分に対応した箇所に位置して、上記保護層との重
なり部分に連なる第2の空気抜き孔を形成したことを特
徴としている。
【0020】請求項7によれば、上記請求項6に記載の
第2の空気抜き孔は、上記第1の空気抜き孔に連通され
ていることを特徴としている。請求項8によれば、上記
請求項3ないし6のいずれかに記載の導体のコーナ部
は、互いに直交する配線パターンを有していることを特
徴としている。
【0021】請求項9に記載された製造方法は、フレキ
シブルな絶縁板と、この絶縁板上に配線され、コーナ部
を含む所望のパターンを有する導体と、上記絶縁板に積
層され、上記導体を覆う絶縁性の保護層とを備え、上記
絶縁板に、上記導体のコーナ部によって囲まれる部分に
位置して、上記保護層を貫通して外方に開放された空気
抜き孔を形成してなるフレキシブルプリント回路基板に
適用されるものであって、上記空気抜き孔を有する絶縁
板に導体を重ねて配線する第1の工程と、この導体が配
線された絶縁板上に保護層を積層する第2の工程と、上
記保護層と積層板とを互いに加圧して密着させ、上記導
体のコーナ部で囲まれた部分に残る空気を上記空気抜き
孔から排出する第3の工程とを備えていることを特徴と
している。
【0022】請求項10に記載された製造方法は、部品
実装部を有するフレキシブルな絶縁板と、この絶縁板上
に配線され、コーナ部を含む所望のパターンを有する導
体と、上記絶縁板に積層され、上記導体を覆う絶縁性の
保護層と、上記上記絶縁板の部品実装部に積層され、こ
の部品実装部の平坦度を維持するリジッドな補強板と、
上記部品実装部に実装され、上記導体に半田付けされた
実装部品とを備え、上記補強板における上記導体のコー
ナ部によって囲まれる部分に対応した位置に、上記保護
層との重なり部分に連なる空気抜き孔を形成してなるフ
レキシブルプリント回路基板に適用されるものであっ
て、上記絶縁板に導体を重ねて配線する第1の工程と、
この導体が配線された絶縁板上に保護層を積層する第2
の工程と、この保護層で覆われた絶縁板に、上記空気抜
き孔を有する補強板を積層する第3の工程と、これら積
層板、保護層および補強板とを互いに加圧して密着さ
せ、上記導体のコーナ部で囲まれた部分に残る空気を上
記空気抜き孔から排出する第4の工程と、上記導体に実
装部品を半田付けする第5の工程とを備えていることを
特徴としている。
【0023】請求項11に記載された小型電子機器は、
部品実装部を有するフレキシブルな絶縁板と、この絶縁
板上に配線されたグランド用の導体と、上記絶縁板の部
品実装部に積層され、この部品実装部の平坦度を維持す
るリジッドな金属製の補強板とを有するフレキシブルプ
リント回路基板と、このフレキシブルプリント回路基板
を支持するとともに、上記導体が接する座部を有する導
電性の筐体と、上記フレキシブルプリント回路基板を座
部に固定する導電性の固定手段とを備えている。
【0024】そして、この固定手段は、フレキシブルプ
リント回路基板を座部に固定した時に、上記補強板に接
していることを特徴としている。請求項12によれば、
上記請求項11に記載の固定手段は、フレキシブルプリ
ント回路基板を貫通して上記座部にねじ込まれる金属製
のねじであることを特徴としている。
【0025】
【作用】請求項1および2に記載した構成によれば、補
強板が金属製で導電性を有しているので、この補強板自
体にシールド機能を持たせることができる。このため、
従来必要としていた専用のシールド材を省略することが
でき、その分、部品点数を削減できるとともに、部品実
装部を多層構造とする必要もない。
【0026】また、金属材料は、ガラスエポキシを素材
とする材料に比べて屈曲強度が大きいために、部品実装
部の強度をこれまでと同一とすれば、補強板の肉厚を薄
くすることができる。そのため、フレキシブルプリント
回路基板の部品実装部を薄くコンパクトに形成すること
ができ、省スペース化を図る上で好都合となる。
【0027】請求項3に記載した構成によると、絶縁板
上に配線された導体は、僅かながらもある程度の厚みを
有しているので、この導体が配線された絶縁板上に保護
層を積層した際には、これら保護層と絶縁板との間に、
導体の厚みに相当する隙間が形成される。そして、特に
導体のコーナ部では、上記隙間がコーナ部によって囲ま
れるので、導体を保護層で覆った際に、上記隙間に空気
が残り易くなる。
【0028】保護層と絶縁板との間に空気が残ると、例
えばプリント回路基板をリフローリングにより加熱した
時に、コーナ部で囲まれた部分に残った空気が膨張し、
保護層が浮き上がったり、剥がれたりする虞れがあり得
る。
【0029】しかるに、上記構成では、絶縁板に空気抜
き孔が存在するので、絶縁板に保護層を積層して加圧し
たり、プリント回路基板自体を加熱した時に、上記コー
ナ部に残った空気を、上記空気抜き孔を通じて外方に排
出することができる。このため、残留空気による保護層
の浮き上がりや剥離を防止することができる。
【0030】請求項4に記載した構成によれば、空気抜
き孔は、部品実装部に部品を取り付けるための孔とは別
のものであるので、部品実装部に部品を取り付けた状態
でも空気抜き孔が塞がれたり、開口面積が減じられるこ
とはなく、残存空気を確実に排出することができる。
【0031】請求項5に記載した構成によると、絶縁板
上に配線された導体は、僅かながらもある程度の厚みを
有しているので、この導体を保護層で覆った際には、こ
の保護層の導体との対応部分が凸となり、この凸の分だ
け補強板と保護層との間に隙間が生じる。特に導体のコ
ーナ部に対応する位置では、上記隙間がコーナ部によっ
て囲まれた状態となるので、この隙間に空気が残り易く
なる。
【0032】保護層と補強板との間に空気が残ると、例
えばプリント回路基板をリフローリングにより加熱した
時に、コーナ部で囲まれた部分に残った空気が膨張し、
補強板が浮き上がったり、剥がれたりする虞れがあり得
る。
【0033】しかるに、上記構成では、補強板に空気抜
き孔が存在するので、絶縁板の保護層に補強板を積層し
て加圧したり、プリント回路基板自体を加熱した時に、
上記コーナ部に対応する位置に残った空気を、上記空気
抜き孔を通じて外方に排出することができる。そのた
め、残留空気による補強板の浮き上がりや剥離を防止す
ることができる。
【0034】請求項6に記載した構成によれば、絶縁板
および補強板が夫々空気抜き孔を備えているので、絶縁
板に保護層および補強板を積層して加圧したり、プリン
ト回路基板自体をリフローリングによって加熱した時
に、絶縁板と保護層およびこの保護層と補強板との間に
残った空気を、空気抜き孔を通じて排出することができ
る。したがって、残留空気による保護層および補強板の
浮き上がりや剥離を防止することができる。
【0035】請求項7に記載した構成によれば、絶縁板
と保護層およびこの保護層と補強板との間に残った空気
は、第1および第2の両方の空気抜き孔を通じて排出さ
れる。このため、空気の排出方向に制約がなくなるとと
もに、実質的に空気抜き孔の開口面積が増大されたこと
になり、残留空気を効率良く排出できる。
【0036】請求項9に記載した方法によれば、導体が
配線された絶縁板上に保護層を積層した際に、この導体
のコーナ部で囲まれた部分に空気が残ったとしても、こ
の空気は保護層と絶縁板とを加圧した際に、空気抜き孔
を通じて外部に排出される。このため、残留空気による
保護層の浮き上がりや剥離を防止することができる。
【0037】請求項10に記載した方法によれば、導体
が配線された絶縁板上に保護層を積層した際に、この導
体のコーナ部で囲まれた部分に空気が残ったり、引き続
き行われる半田付け時の熱によって残存空気が膨張した
としても、この残存空気は、空気抜き孔を通じて外部に
排出される。このため、残留空気による保護層や補強板
の浮き上がりおよび剥離を防止することができる。
【0038】請求項11に記載した構成によれば、フレ
キシブルプリント回路基板を筐体の座部に固定すると、
この座部に回路基板の導体が接触する。そして、回路基
板を座部に固定する固定手段は、補強板に接しているの
で、この固定手段を介して補強板と筐体とが導通され
る。このため、格別なコネクタやリード線類を用いるこ
となく補強板を接地させて、この補強板をシールド板と
して有効に利用することができ、ノイズの抑制対策を安
価に実現できる。
【0039】請求項12に記載した構成によれば、フレ
キシブルプリント回路基板の固定と補強板の接地作業
を、ねじを座部にねじ込むだけの簡単な作業で行うこと
ができ、筐体の組み立て作業性が向上する。
【0040】
【実施例】以下本発明を、図1ないし図8に示す第1実
施例にもとづいて説明する。図1は、A4サイズのブッ
ク形のポータブルコンピュータを示している。このコン
ピュータ1は、偏平な箱形状をなすベースユニット2を
備えている。
【0041】ベースユニット2の外郭を構成する筐体3
は、ボトムケース4と、このボトムケース4に被せられ
たトップカバー5とに二分割されている。ボトムケース
4およびトップカバー5は、ABS樹脂のような合成樹
脂材料にて構成され、これらボトムケース4およびトッ
プカバー5の内面は、図示しないシールド用のメッキ層
で覆われている。
【0042】トップカバー5の前半部上面には、キーボ
ード装置10が配置されている。キーボード装置10
は、多数のキー11を有し、これらキー11は、トップ
カバー5の上面に露出されている。また、トップカバー
5の上面の後端部には、上向きに突出する凸部12が形
成されている。凸部12は、トップカバー5の全幅に亘
っており、この凸部12の左右両端部には、脚取り付け
部13a,13bが形成されている。
【0043】このようなベースユニット2には、ディス
プレイユニット15が支持されている。ディスプレイユ
ニット15は、薄い箱状をなすハウジング16と、この
ハウジング16内に収容された液晶ディスプレイ17と
を備えている。ハウジング16は、左右一対の枢支用脚
部18a,18bを有している。これら枢支用脚部18
a,18bは、トップカバー5の脚取り付け部13a,
13bに挿入され、夫々図示しないヒンジ装置を介して
ベースユニット2に開閉可能に支持されている。
【0044】筐体3のボトムケース4内には、図2ない
し図4に示すようなフレーム21が収容されている。本
実施例のフレーム21は、導電性を有するマグネシウム
合金をダイキャスト成形してなるもので、ボトムケース
4と略同じ大きさを有している。このフレーム21は、
キーボード装置10を支持するキーボード支持部22
と、フロッピーディスク駆動装置23を支持するFDD
支持部24と、リジッドな第1ないし第4の回路基板2
5a〜25dを支持する基板支持部26とを一体に備え
ている。そして、このフレーム21は、ボトムケース4
の底面にねじ止めされて、このボトムケース4と一体化
されている。このねじ止めにより、フレーム21がボト
ムケース4の内面のメッキ層に接触し、フレーム21と
ボトムケース4とが電気的に導通されている。
【0045】FDD支持部24は、図4に示すように、
左右の側壁27a,27bと、これら側壁27a,27
bの間に跨がる底壁27cおよび後端壁27dとを有
し、全体として上方に向けて開放された凹み形状をなし
ている。そして、これら各壁27a〜27dとで囲まれ
た空間部分にフロッピーディスク駆動装置23が嵌合さ
れている。このフロッピーディスク駆動装置23は、そ
の左右の側面が側壁27a,27bにねじ止めされてい
る。なお、このフロッピーディスク駆動装置23の上面
は、板金製のシールド板28によって覆われている。
【0046】基板支持部26は、フロッピーディスク駆
動装置23の後方において、ボトムケース4の幅方向に
沿って延びている。この基板支持部26は、ボトムケー
ス4の深さ方向に延びるとともに、第1および第2の回
路基板25a,25bの周縁部を取り囲む支持壁30を
備えている。そして、この支持壁30の上端部と下端部
に、第1および第2の回路基板25a,25bがねじ2
9を介して固定されている。第1および第2の回路基板
25a,25bは、板金製のシールド板31a,31b
によって覆われており、これらシールド板31a,31
bは、上記ねじ29を介してフレーム21に共締めされ
ている。
【0047】図4に示すように、基板支持部26の上端
に位置する第1の回路基板25aは、システム基板とな
っており、この第1の回路基板25aの下面には、電源
基板となる第3の回路基板25cが図示しないコネクタ
を介して接続されている。
【0048】図4に示すように、基板支持部26の下端
に位置する第2の回路基板25bは、入出力基板となっ
ている。この第2の回路基板25bの下面の左側部に
は、一対の中継コネクタ32a,32bが左右に並べて
取り付けられている。第2の回路基板25bの上面に
は、第4の回路基板25dが図示しないコネクタを介し
て接続されており、この第4の回路基板25dは、音響
基板となっている。したがって、第1ないし第4の回路
基板25a〜25dは、ボトムケース4の厚み方向に積
み上げた状態で配置されている。
【0049】図2や図3に示すように、FDD支持部2
4の底壁27cの下面には、拡張用回路基板40が配置
されている。拡張用回路基板40は、略正方形状をなす
部品実装部41と、この部品実装部41に連なるフレキ
シブル部42とを一体に備えている。
【0050】このような拡張用回路基板40は、本発明
に係るフレキシブルプリント回路基板にて構成され、図
6に示すように、ポリミイド系材料からなるフレキシブ
ルな絶縁板43を備えている。絶縁板43の両面には、
電源パターン44a,44bが積層されている。一方の
電源パターン44a上には、図示しない絶縁被膜を介し
て導体としての信号線45aが配線されているととも
に、他方の電源パターン44b上には、図示しない絶縁
被膜を介して他の信号線45bと、グランド用の信号線
45cとが配線されている。電源パターン44a,44
bや信号線45a,45b,45cは、部品実装部41
とフレキシブル部42の双方に亘って配置されている。
【0051】信号線45a,45b,45cおよび電源
パターン44a,44bは、カバーレイと称する絶縁性
の保護層46によって覆われている。この保護層46
は、信号線45a,45b,45cおよび電源パターン
44a,44b上に張り合わされている。信号線45
a,45bは、所望の配線パターンを有し、この配線パ
ターンは、図5示すようなコーナ部48を含んでいる。
このコーナ部48は、互いに直交するような配線パター
ンあるいは互いに直交して位置する線の端部相互を斜め
に結ぶような配線パターンを有している。そして、信号
線45a,45b,45cは、僅かながらも厚みを有し
ており、この信号線45a,45b,45cを覆う保護
層46は、図6に示すように、信号線45a,45b,
45cに対応した位置で凸となっている。
【0052】図8に示すように、信号線45bは、その
端部に接続パッド49を有している。接続パッド49
は、部品実装部41上に位置されており、この接続パッ
ド49の部分では保護層46が除去されているともに、
この接続パッド49そのものが保護層46の表面よりも
僅かに突出されている。
【0053】拡張用回路基板40の部品実装部41に
は、金属製のリジッドな補強板50が取り付けられてい
る。補強板50は、部品実装部41の平坦度を維持する
ためのもので、この部品実装部41に対応した大きさを
有する正方形状をなしている。そして、本実施例の補強
板50は、厚さが0.2mmないし0.3mm程度のス
テンレスの薄板にて構成されており、この補強板50
は、接着剤51を介して部品実装部41の下面に張り付
けられている。
【0054】このため、部品実装部41は、リジッドに
保持されており、フレキシブル部42のみが自由に湾曲
変形が可能となっている。補強板50を含む部品実装部
41の側縁部には、取り付け孔52が開口されている。
取り付け孔52は、図2や図7に示すように、FDD支
持部24の下面に突設した座部53と対向されている。
そして、部品実装部41は、取り付け孔52に夫々金属
製のねじ54を挿通し、このねじ54の挿通端を座部5
3にねじ込むことで、FDD支持部24の下面に固定さ
れている。この場合、図7に示すように、ねじ54の頭
部54aは、補強板50に接しており、この接触によ
り、補強板50とフレーム21とがねじ54を介して導
通されている。
【0055】また、図5や図7に示すように、上記グラ
ンド用の信号線45cは、ランド55を有している。こ
のランド55は、取り付け孔52に連通するとともに、
上記座部53に対応した位置に配置されており、上記の
ように部品実装部41を座部53に固定した状態では、
ランド55が座部53の上端面に接するようになってい
る。
【0056】このため、部品実装部41の補強板50
は、ねじ54を介して信号線45cやフレーム21と導
通されている。図2や図8に示すように、部品実装部4
1と対向し合うFDD支持部24の底壁27cには、開
口部56が形成されている。この開口部56と部品実装
部41との間には、カード収容部57が形成されてい
る。カード収容部57は、FDD支持部24の右側面に
開口されており、このカード収容部57には、例えばイ
ンタフェースカードやアプリケーションカードのような
拡張カード58が挿入されるようになっている。
【0057】部品実装部41には、その補強板50とは
反対側の面にカードコネクタ61が配置されている。カ
ードコネクタ61は,カード収容部57の終端に位置さ
れており、合成樹脂製のコネクタ本体62を備えてい
る。コネクタ本体62は、拡張カード58の挿入をガイ
ドする一対のガイドレール63a,63bを有し、この
コネクタ本体62は、部品実装部41に開けた取り付け
孔64にねじ65を介して固定されている。
【0058】コネクタ本体62は、拡張カード58が取
り外し可能に接続される多数のピン端子66を有してい
る。各ピン端子66は、コネクタ本体62の外方に引き
出されるリード67を有し、これらリード67が上記信
号線45bの接続パッド49に半田付けされている。
【0059】そして、本実施例の場合、図6に示すよう
に、上記部品実装部41には、絶縁板43や保護層46
を貫通する第1の空気抜き孔71が形成されているとと
もに、この部品実装部41の平坦度を維持する補強板5
0にも第2の空気抜き孔72が形成されている。これら
第1および第2の空気抜き孔71,72は、図5に示す
ように、上記信号線45aのコーナ部48で囲まれた部
分に位置されている。第1および第2の空気抜き孔7
1,72は、互いに同軸状をなして連通されており、第
1の空気抜き孔71の一端が絶縁板43や保護層46を
貫通して外方に開口されているとともに、第2の空気抜
き孔72の一端は、補強板50を貫通して外方に開口さ
れている。
【0060】したがって、第1および第2の空気抜き孔
71,72は、互いに協同して部品実装部41を厚み方
向に沿って貫通しており、これら空気抜き孔71,72
は、上記取り付け孔64とは別構成となっている。
【0061】図5に示すように、拡張用回路基板40の
フレキシブル部42の先端には、一対の端子部75,7
6が形成されている。端子部75,76には、リジッド
な金属製の支持板77,78が取り付けられている。支
持板77,78は、上記補強板50と同様に端子部7
5,76の平坦度を維持するためのもので、厚さが0.
2mm〜0.3mmのステンレスの薄板にて構成されて
いる。
【0062】そして、端子部75,76には、支持板7
7,78とは反対側の面に接続コネクタ80a,80b
が取り付けられている。これらコネクタ80a,80b
は、第2の回路基板25bの下面の中継コネクタ32
a,32bに接続されており、この接続により、拡張用
回路基板40と第2の回路基板25bとが電気的に接続
されている。
【0063】また、図2に示すように、FDD支持部2
4の底壁27cの下面には、円形の電池収容部82とス
ピーカ収容部83とが左右に並べて形成されている。電
池収容部82には、RTC(リアルタイムクロック)電
池84が取り付けられている。RTC電池84には、ケ
ーブル85を介してコネクタ86が接続されており、こ
のコネクタ86は、拡張用回路基板40の基板支持部4
1に接続されている。
【0064】スピーカ収容部83には、円盤状のスピー
カ87が取り付けられている。スピーカ87には、ケー
ブル88を介してコネクタ89が接続されており、この
コネクタ89は、拡張用回路基板40の基板支持部41
に接続されている。
【0065】そして、RTC電池84やスピーカ87
は、スピーカホルダ90によって覆われており、このス
ピーカホルダ90は、ねじ54を介して上記底壁27c
に共締めされている。
【0066】なお、図1に示すように、ボトムケース4
の右側面には、カード収容部57に連なるカード挿入口
92が開口されており、このカード挿入口92は、サイ
ドカバー93によって開閉されるようになっている。
【0067】ところで、上記のような構成の拡張用回路
基板40は、次のような手順で製造される。まず、取り
付け孔64や第1の空気抜き孔71を有する絶縁板43
の両面に電源パターン44a,44bと信号線45a,
45b,45cを重ね合わせる。そして、これら電源パ
ターン44a,44bや信号線45a,45b,45c
の上に保護層46を重ね合わせ、この保護層46で電源
パターン44a,44bや信号線45a,45b,45
cを覆う。
【0068】この状態で、絶縁板43、電源パターン4
4a,44b、信号線45a,45b,45cおよび保
護層46を厚み方向に沿って加圧し、これらを一体に積
層する。これにより、拡張用回路基板40となるフレキ
シブルプリント回路基板が成形される。
【0069】次に、拡張用回路基板40の下面の所定位
置に接着剤51を介して補強板50を重ね合わせる。そ
して、これら回路基板40と補強板50とを厚み方向に
沿って加圧し、積層する。これにより、リジッドな部品
実装部41が成形される。
【0070】そして、この部品実装部41上の接続パッ
ド49から保護層46を剥がし、この接続パッド49に
半田ペーストを印刷する。この後、部品実装部41にカ
ードコネクタ61をねじ65を介して固定し、このカー
ドコネクタ61のリード67を接続パッド49に接触さ
せる。この状態で、拡張用回路基板40を半田リフロー
炉で加熱し、リード67を接続パッド49に半田付けす
る。このことにより、部品実装部41へのカードコネク
タ61の固定と半田付けがなされ、拡張用回路基板40
が完成する。
【0071】ところで、このような拡張用回路基板40
にあっては、電源パターン44a,44b上に配線され
た信号線45a,45b,45cは、僅かながらもある
程度の厚みを有するので、この信号線45a,45b,
45cと電源パターン44a,44bとの間には段差が
生じる。そのため、電源パターン44a,44bと信号
線45a,45b,45cを保護層46で覆った場合に
は、信号線45a,45b,45cに対応した位置で保
護層46が凸となるので、この保護層46と電源パター
ン44a,44bとの間に、信号線45a,45b,4
5cに対応した位置において隙間が生じ、ここに空気が
残り易くなる。
【0072】同様に、この保護層46に補強板50を重
ねた場合にも、上記のように保護層46は、信号線45
a,45b,45cに対応した位置で凸となっているの
で、これら保護層46と補強板50との間に隙間が生
じ、ここに空気が残る虞れがあり得る。
【0073】この残った空気は、拡張用回路基板40を
加圧した時に、電源パターン44a,44bと保護層4
6およびこの保護層46と補強板50との間から押し出
されて除去されるけれども、信号線45a,45b,4
5cのコーナ部48で囲まれた部分では、これら信号線
45a,45b,45cの存在によって空気の抜けが妨
げられ、コーナ部48で囲まれた部分に空気が残り易く
なる。
【0074】しかるに、上記構成の部品実装部41は、
信号線45a,45b,45cのコーナ部48で囲まれ
た部分に、拡張用回路基板40や補強板50を貫通する
第1および第2の空気抜き孔71,72を備えているの
で、上記のように拡張用回路基板40を加圧したり、こ
の回路基板40に補強板50を重ねて押し付け時に、コ
ーナ部48で囲まれた部分に残留していた空気は、図6
の矢印で示すように、第1および第2の空気抜き孔7
1,72を通じて外部に排出される。
【0075】このため、部品実装部41の接続パッド4
9にカードコネクタ61のリード67を半田付けする時
のように、部品実装部41が加熱された場合でも、コー
ナ部48付近に残留した空気の膨張による保護層46の
浮き上がりや剥がれ、あるいは補強板50の浮き上がり
や剥がれを防止することができる。
【0076】したがって、拡張回路基板40の電気的接
続の機能が損なわれたり、部品実装部41の平坦度が損
なわれることもなく、拡張用回路基板40の信頼性が向
上するといった利点がある。
【0077】そして、第1の空気抜き孔71は、絶縁板
43に開けた取り付け孔64とは別構成となっているの
で、部品実装部41にカードコネクタ61を取り付けた
状態でも、第1の空気抜き孔71が塞がれたり、開口面
積が減じられることはない。そのため、回路基板40お
よび補強板50の加圧時に、コーナ部48付近の残留空
気を確実に排出することができる。
【0078】さらに、第1の空気抜き孔71と第2の空
気抜き孔72とは、互いに同軸状に連通されているの
で、図6に示すように、保護層46と電源パターン44
a,44bおよびこの保護層46と補強板50との間に
残った空気を、両方の空気抜き孔71,72から排出す
ることができる。したがって、空気の排出方向に制約が
なくなるとともに、実質的に空気抜き孔71,72の開
口面積が増大された状態となり、コーナ部48付近に残
った空気を効率良く排出することができる。
【0079】一方、上記構成の拡張用回路基板40によ
ると、その部品実装部41にカードコネクタ61が取り
付けられ、このカードコネクタ61と拡張カード58と
の接続部には高速の信号が流れるので、この接続部分か
ら高周波ノイズが発生する。この場合、部品実装部41
の平坦度を維持する補強板50は、ステンレスのような
導電性を有する金属材料にて構成されているので、この
補強板50自体にシールド機能を持たせることができ
る。
【0080】したがって、従来のガラスエポキシを素材
とする補強板の時に必要としていた専用のシールド材が
不要となり、その分、部品点数を削減できるとともに、
シールド層を得るために部品実装部41を多層構造とす
る必要もなくなり、安価に提供することができる。
【0081】しかも、ステンレス製の補強板50は、ガ
ラスエポキシを素材とする材料に比べて屈曲強度が大き
いために、部品実装部41の強度をこれまでと同一とす
れば、補強板50の厚みを0.8mmから0.3mm〜
0.2mmにように半分以下にまで薄くすることができ
る。このため、拡張用回路基板40の部品実装部41が
フレキシブル部42に比べて極端に厚くなることはな
く、部品実装部41の小型軽量化が可能となる。よっ
て、上記格別なシールド材が不要となることと合わせ
て、限られた広さの筐体3内に拡張用回路基板40を配
置する上で好都合となり、省スペース化に寄与する。
【0082】また、部品実装部41をフレーム21のF
DD支持部24に取り付けると、その座部53にグラン
ド用の信号線45cのランド55が接触するとともに、
この部品実装部41を座部53に固定するねじ54が、
ランド55を経て座部53にねじ込まれる。このため、
補強板50は、ねじ54を介してボトムケース4のメッ
キ層に導通されることになり、このメッキ層と協同して
カードコネクタ61の周囲を取り囲むことができる。
【0083】よって、カードコネクタ61と拡張カード
58との接続部から発生する高周波ノイズを筐体3内に
確実に封じ込むことができ、上記補強板50をシールド
板として有効に利用することができる。
【0084】その上、補強板50をボトムケース4に導
通させるための格別なケーブルやコネクタ類も一切不要
となり、この点でも省スペース化に寄与するとともに、
高周波ノイズの抑制対策を安価に実現できる。
【0085】また、部品実装部41を座部53に固定す
ると同時に、補強板50の接地が完了するので、格別な
配線作業も不要となり、筐体3の組み立て作業を簡単に
行えるといった利点がある。
【0086】なお、本発明は上記第1実施例に特定され
るものではなく、図9に本発明の第2実施例を示す。こ
の第2実施例は、補強板50にのみ空気抜き孔100を
形成したもので、それ以外の構成は上記第1実施例と同
様である。この空気抜き孔100は、信号線45aのコ
ーナ部48で囲まれた部分に対応した位置に設けられて
おり、その先端が接着材51と保護層46との境界部分
に達している。
【0087】このような構成の第2実施例によると、補
強板50を保護層46に重ねて加圧したり、あるいは引
き続き行われるリフローリング時に、上記補強板50と
保護層46との間に残留していた空気が、図9の矢印に
示すように、これら補強板50と保護層46との間から
空気抜き孔100に押し出され、ここから外部に排出さ
れる。
【0088】したがって、上記第1実施例と同様に、残
留空気による補強板50の浮き上がりや剥がれを防止す
ることができ、拡張用回路基板40の信頼性が向上す
る。また、図10には本発明の第3実施例が開示されて
いる。
【0089】この第3実施例は、拡張用回路基板40に
のみ空気抜き孔200を形成したもので、それ以外の構
成は上記第1実施例と同様である。この空気抜き孔20
0は、信号線45aのコーナ部48で囲まれた部分に設
けられており、その先端が保護層46を貫通してこの保
護層46と補強板50との境界部分に達している。
【0090】このような構成の第3実施例によると、補
強板50を保護層46に重ねて加圧したり、あるいは引
き続き行われるリフローリング時に、上記補強板50と
保護層46との間および保護層46と絶縁板43との間
に残留していた空気が、図10の矢印に示すように、空
気抜き孔200に押し出され、ここから外部に排出され
る。
【0091】したがって、上記第1実施例と同様に、残
留空気による保護層46や補強板50の浮き上がりおよ
び剥がれを防止することができ、拡張用回路基板40の
信頼性が向上する。
【0092】なお、本発明に係るフレキシブルプリント
回路基板は、絶縁板が一枚の単層構造に制約されるもの
ではなく、複数枚の絶縁板を積み重ねた多層構造の回路
基板にも同様に実施可能である。
【0093】また、部品実装部に実装される部品もカー
ドコネクタに限らず、IC等のように動作中にノイズを
発する部品であっても良い。さらに、補強板の材質もス
テンレスに限らず、例えばアルミニウムあるいは亜鉛メ
ッキ鋼板でも同様に実施可能である。
【0094】
【発明の効果】請求項1および2に記載した構成によれ
ば、補強板自体がシールド機能を有するので、従来必要
としていた専用のシールド材を省略することができる。
このため、部品点数を削減できるとともに、シールドの
ために回路基板を多層構造とする必要もなくなり、コス
トの低減が可能となる。
【0095】また、部品実装部の強度をこれまでと同等
とすれば、補強板の肉厚を薄くできるので、この部品実
装部のみが特に厚くなるようなこともなく、部品実装部
の小型軽量化が可能となって、省スペース化を図る上で
好都合となる。
【0096】請求項3に記載した構成によれば、導体の
コーナ部で囲まれた部分に残留する空気を空気抜き孔を
通じて外部に排出することができ、残留空気による保護
層の浮き上がりや剥がれを防止して、回路基板の信頼性
を高めることができる。
【0097】請求項4に記載した構成によれば、部品実
装部に部品を実装した状態でも、空気抜き孔が塞がれた
り、開口面積が減じられずに済み、残留空気を確実に排
出することができる。
【0098】請求項5に記載した構成によれば、補強板
と保護層との間において、導体のコーナ部で囲まれた部
分に対応した位置に残留する空気を、空気抜き孔を通じ
て外方に排出することができ、残留空気による補強板の
浮き上がりや剥がれを防止して、回路基板の信頼性を高
めることができる。
【0099】請求項6に記載した構成によれば、絶縁板
と保護層および保護層と補強板との間に残留する空気
を、第1および第2の空気抜き孔を通じて外方に排出す
ることができ、残留空気による補強板の浮き上がりや剥
がれを防止して、回路基板の信頼性を高めることができ
る。
【0100】請求項7に記載した構成によれば、絶縁板
と保護層および保護層と補強板との間に残留する空気を
排出する際に、この空気の排出方向に制約がなくなると
ともに、実質的に空気抜き孔の開口面積が増大されたこ
とになり、残留空気を効率良く排出できる。
【0101】請求項9に記載した方法によれば、導体の
コーナ部で囲まれた部分に残留する空気を空気抜き孔を
通じて外部に排出することができ、残留空気による保護
層の浮き上がりや剥がれを防止して、回路基板の信頼性
を高めることができる。
【0102】請求項10に記載した方法によれば、絶縁
板と保護層および保護層と補強板との間に残留する空気
を、第1および第2の空気抜き孔を通じて外方に排出す
ることができ、残留空気による補強板の浮き上がりや剥
がれを防止して、回路基板の信頼性を高めることができ
る。
【0103】請求項11に記載した構成によれば、補強
板は、固定手段を介して筐体に導通されるので、この筐
体と協同して部品実装部に実装された部品の周囲を取り
囲むことができる。そのため、部品から発せられるノイ
ズを筐体内に確実に封じ込むことができ、補強板をシー
ルド板として有効に利用することができる。
【0104】しかも、補強板を筐体に導通させるための
格別なケーブルやコネクタ類が一切不要となるので、こ
の点でも省スペース化に寄与するとともに、ノイズの抑
制対策を安価に実現できる。
【0105】請求項12に記載した構成によれば、部品
実装部を座部に固定すると同時に、補強板の接地が完了
するので、格別な配線作業が不要となり、筐体の組み立
て作業を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるポータブルコンピ
ュータの斜視図。
【図2】フレームから拡張用回路基板および第2の回路
基板を取り外した状態を分解して示す斜視図。
【図3】フレームに拡張用回路基板および第2の回路基
板を取り付けた状態を示す斜視図。
【図4】フレームからフロッピーディスク駆動装置およ
び第1の回路基板を取り外した状態を分解して示す斜視
図。
【図5】拡張用回路基板の平面図。
【図6】拡張用回路基板の部品実装部の断面図。
【図7】拡張用回路基板の部品実装部をフレームの座部
に取り付けた状態を示す断面図。
【図8】拡張用回路基板の部品実装部にカードコネクタ
を取り付けた状態を示す断面図。
【図9】本発明の第2実施例における部品実装部の断面
図。
【図10】本発明の第3実施例における部品実装部の断
面図。
【符号の説明】
3…筐体、 40…フレキシブルプリント回路基板(拡張用回路基
板)、 41…部品実装部、 43…絶縁板、 45a,45b,45c…導体(信号線)、 50…補強板、 53a,53b…座部、 54…固定手段(ねじ)、 61…実装部品(カードコネクタ)、 71,72,100,200…第1の空気抜き孔、第2
の空気抜き孔、空気抜き孔。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部品実装部を有するフレキシブルな絶縁
    板と、 この絶縁板上に配線された導体と、 上記絶縁板の部品実装部に積層され、この部品実装部の
    平坦度を維持するリジッドな補強板と、を備えており、 上記補強板は、金属製であることを特徴とするフレキシ
    ブルプリント回路基板。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、上記部品実装
    部にノイズを発する実装部品が実装されていることを特
    徴とするフレキシブルプリント回路基板。
  3. 【請求項3】 フレキシブルな絶縁板と、 この絶縁板上に配線され、コーナ部を含む所望のパター
    ンを有する導体と、 上記絶縁板に積層され、上記導体を覆う絶縁性の保護層
    とを備えているフレキシブルプリント回路基板におい
    て、 上記絶縁板に、上記導体のコーナ部によって囲まれる部
    分に位置して、上記保護層を貫通して外方に開放された
    空気抜き孔を形成したことを特徴とするフレキシブルプ
    リント回路基板。
  4. 【請求項4】 請求項3の記載において、上記絶縁板
    は、部品を実装するための取り付け孔を有し、上記空気
    抜き孔は上記取り付け孔とは別体をなしていることを特
    徴とするフレキシブルプリント回路基板。
  5. 【請求項5】 部品実装部を有するフレキシブルな絶縁
    板と、 この絶縁板上に配線され、コーナ部を含む所望のパター
    ンを有する導体と、 上記絶縁板に積層され、上記導体を覆う絶縁性の保護層
    と、 上記絶縁板の部品実装部に積層され、この部品実装部の
    平坦度を維持するリジッドな補強板とを備えており、 上記補強板は、上記導体のコーナ部によって囲まれる部
    分に対応した位置に、上記保護層との重なり部分に連な
    る空気抜き孔を備えていることを特徴とするフレキシブ
    ルプリント回路基板。
  6. 【請求項6】 部品実装部を有するフレキシブルな絶縁
    板と、 この絶縁板上に配線され、コーナ部を含む所望のパター
    ンを有する導体と、 上記絶縁板に積層され、上記導体を覆う絶縁性の保護層
    と、 上記絶縁板の部品実装部に積層され、この部品実装部の
    平坦度を維持するリジッドな補強板とを備えており、 上記絶縁板に、上記導体のコーナ部によって囲まれる部
    分に位置して、上記保護層を貫通して外方に開放される
    第1の空気抜き孔を形成するとともに、 上記補強板に、上記導体のコーナ部によって囲まれる部
    分に対応した箇所に位置して、上記保護層との重なり部
    分に連なる第2の空気抜き孔を形成したことを特徴とす
    るフレキシブルプリント回路基板。
  7. 【請求項7】 請求項6の記載において、上記第2の空
    気抜き孔は、上記第1の空気抜き孔に連通されているこ
    とを特徴とするフレキシブルプリント回路基板。
  8. 【請求項8】 請求項3ないし6のいずれかの記載にお
    いて、上記導体のコーナ部は、互いに直交する配線パタ
    ーンを有していることを特徴とするフレキシブルプリン
    ト回路基板。
  9. 【請求項9】 フレキシブルな絶縁板と、 この絶縁板上に配線され、コーナ部を含む所望のパター
    ンを有する導体と、 上記絶縁板に積層され、上記導体を覆う絶縁性の保護層
    とを備え、 上記絶縁板に、上記導体のコーナ部によって囲まれる部
    分に位置して、上記保護層を貫通して外方に開放された
    空気抜き孔を形成してなるフレキシブルプリント回路基
    板を製造する方法であって、 上記空気抜き孔を有する絶縁板に導体を重ねて配線する
    第1の工程と、 この導体が配線された絶縁板上に保護層を積層する第2
    の工程と、 上記保護層と積層板とを互いに加圧して密着させ、上記
    導体のコーナ部で囲まれた部分に残る空気を上記空気抜
    き孔から排出する第3の工程と、を備えていることを特
    徴とするフレキシブルプリント回路基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 部品実装部を有するフレキシブルな絶
    縁板と、 この絶縁板上に配線され、コーナ部を含む所望のパター
    ンを有する導体と、 上記絶縁板に積層され、上記導体を覆う絶縁性の保護層
    と、 上記上記絶縁板の部品実装部に積層され、この部品実装
    部の平坦度を維持するリジッドな補強板と、 上記部品実装部に実装され、上記導体に半田付けされた
    実装部品とを備え、 上記補強板における上記導体のコーナ部によって囲まれ
    る部分に対応した位置に、上記保護層との重なり部分に
    連なる空気抜き孔を形成してなるフレキシブルプリント
    回路基板を製造する方法であって、 上記絶縁板に導体を重ねて配線する第1の工程と、 この導体が配線された絶縁板上に保護層を積層する第2
    の工程と、 この保護層で覆われた絶縁板に、上記空気抜き孔を有す
    る補強板を積層する第3の工程と、 これら積層板、保護層および補強板とを互いに加圧して
    密着させ、上記導体のコーナ部で囲まれた部分に残る空
    気を上記空気抜き孔から排出する第4の工程と、 上記導体に実装部品を半田付けする第5の工程と、を備
    えていることを特徴とするフレキシブルプリント回路基
    板の製造方法。
  11. 【請求項11】 部品実装部を有するフレキシブルな絶
    縁板と、この絶縁板上に配線されたグランド用の導体
    と、上記絶縁板の部品実装部に積層され、この部品実装
    部の平坦度を維持するためのリジッドな金属製の補強板
    とを有するフレキシブルプリント回路基板と、 このフレキシブルプリント回路基板を支持するととも
    に、上記導体が接する座部を有する導電性の筐体と、 上記フレキシブルプリント回路基板を座部に固定する導
    電性の固定手段と、を備えており、 この固定手段は、フレキシブルプリント回路基板を座部
    に固定した時に、上記補強板に接していることを特徴と
    する小型電子機器。
  12. 【請求項12】 請求項11の記載において、上記固定
    手段は、フレキシブルプリント回路基板を貫通して上記
    座部にねじ込まれる金属製のねじであることを特徴とす
    る小型電子機器。
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