JPH0715237U - 汎用型加工機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の異なる加工ユニットを置き換えるだけ
で、異なる複数の加工が行え、しかも前記加工ユニット
の交換作業が極めて簡単に行えるようにする。 【構成】 載置面（１０）をもつベース（１ａ）と枠形
フレーム（１ｂ）とから成る基体（１）と、前記ベース
（１ａ）の載置面（１０）に載置可能な固定型（２１）
と、この固定型（２１）に対し往復移動する可動型（２
２）と、この可動型（２２）を前記固定型（２１）に往
復移動可能に支持し且つ前記可動型（２２）を固定型
（２１）に対し離反方向に付勢する弾性体（２４）をも
つ支持機構（２５）とから成る加工ユニット（２）と、
前記基体（１）の枠形フレーム（１ｂ）に支持され、前
記ベース（１ａ）の載置面（１０）に載置する前記加工
ユニット（２）の前記可動型（２２）を、前記固定型
（２１）に向かって移動させる往復動装置（３）とを備
え、異なる加工ユニットの置き換えにより、異なる加工
作業が行えるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主として鉄板等のワークの切断や曲げ加工が行える汎用型加工機 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

通常、鉄板等を例えば切断する場合には切断専用の加工機を用いる一方、曲 げ加工を行う場合には、同じく曲げ専用の加工機を用いるのが一般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで以上のように切断加工機と曲げ加工機とをそれぞれ個別に設置する となると、設置スペースのみならず設備費も増大する。

【０００４】 本考案は以上の実情に鑑みて開発したものであって、目的とするところは、 複数の異なる加工ユニットを置き換えるだけで、異なる複数の加工が行え、しか も前記加工ユニットの交換作業が極めて簡単に行える汎用型加工機に関する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

しかして本考案は、載置面１０をもつベース１ａと枠形フレーム１ｂとから 成る基体１と、前記ベース１ａの載置面１０に載置可能な固定型２１と、この固 定型２１に対し往復移動する可動型２２と、この可動型２２を前記固定型２１に 往復移動可能に支持し且つ前記可動型２２を固定型２１に対し離反方向に付勢す る弾性体２４をもつ支持機構２５とから成る加工ユニット２と、前記基体１の枠 形フレーム１ｂに支持され、前記ベース１ａの載置面１０に載置する前記加工ユ ニット２の前記可動型２２を、前記固定型２１に向かって移動させる往復動装置 ３とを備えていることを特徴とするものである。

【０００６】 以上の加工機において、加工ユニット２を、ワークを切断する刃体２６をも つ可動型２２を備えた切断加工ユニット２ａと、ワークを曲げ加工する押体２８ をもつ可動型２２と受体２９をもつ固定型２１とを備えた曲げ加工ユニット２ｂ とから構成していもよい。

【０００７】 また本考案は、載置面１０をもつベース１ａと枠形フレーム１ｂとから成る 基体１と、前記ベース１ａの載置面１０に載置可能な固定型５ａと、この固定型 ５ａに対し往復移動する可動型５ｂと、前記基体１の枠型フレーム１ｂに支持さ れ、前記可動型５ｂを前記固定型５ａに対し往復動させる押動体３２をもつ往復 動装置３とを備え、前記押動体３２は、その端部に、前記可動型５ｂを着脱可能 に取付ける取付部６を設け、この取付部６に取付ける前記可動型５ｂを往復駆動 させるようにしてもよい。

【０００８】

【作用】

本考案によれば、前記基体１の載置面１０上に加工ユニット２を載置して、 前記往復動装置を動作させるだけで、直ちにワークの加工を行うことが出来、例 えば前記載置面１０に切断加工ユニット２ａをセットすれば、鉄板等のワークの 切断作業が行える一方、前記切断加工ユニット２ａに替えて曲げ加工ユニットを セットし直すだけで、鉄板等のワークの曲げ加工が簡単に行えるのである。

【０００９】 一方、請求項３記載の考案によれば、前記押動体３２の取付部６に前記可動 型５ｂを取付けると共に、前記固定型５ａを前記載置面１０に載せた上で、前記 往復動装置３の押動体３２の往復動により、例えばパイプ等のワークの加工を施 すことが出来る。

【００１０】

【実施例】

本考案に係る汎用型加工機は、基本的には、載置面１０をもつベース１ａと 枠形フレーム１ｂとから成る基体１と、鉄板を加工する加工ユニット２と、前記 基体１の枠形フレーム１ｂに支持して、前記加工ユニット２を動作させる往復動 装置３とから成り、前記基体１は、上面に平滑な載置面１０を備えた平面視横長 のベース１ａの長さ方向両端部に、一対の縦枠１１を立設すると共に、該縦枠１ １の上端部に横枠１２を架設し、これら縦枠１１と横枠１２とで、門形の枠形フ レーム１ｂを前記ベース１ａ上に架設し、前記載置面１０と前記横枠１２との間 に前記加工ユニットＢの介装スペースＳを設けている。

【００１１】 また前記加工ユニット２は、基本的には前記ベース１ａの載置面１０に載置 可能な固定型２１と、この固定型２１に対し往復移動する可動型２２と、この可 動型２２を前記固定型２１に往復移動可能に支持する一対の支持杆２３及び前記 可動型２２を前記固定型２１に対し離反する方向に付勢させる弾性体としてのコ イルスプリング２４を備えた支持機構２５とから成り、前記固定型２１の長さ方 向両端部に、前記支持杆２３を立設して、該支持杆２３にコイルスプリング２４ を遊挿する一方、前記可動型２２を前記支持杆２３にスライド自由に挿通した上 で、前記支持杆２３の上端部に、前記可動型２２の抜け止め具２３ａを組付け、 常時は、前記可動型２２を前記コイルスプリング２４のばね反力により前記固定 型２１に対し離反する方向に付勢させている。

【００１２】 しかして図に示す実施例では、前記加工ユニット２として、鉄板の切断を行 う切断加工ユニット２ａと、鉄板を曲げ加工する曲げ加工ユニット２ｂとを用意 しているのであって、具体的には、前記切断加工ユニット２ａを構成する可動型 ２２に鉄板の切断用可動刃体２６を、また前記切断加工ユニット２ａを構成する 固定型２１に鉄板の切断用固定刃体２７をそれぞれ取付ける一方、曲げ加工ユニ ット２ｂを構成する可動型２２には鉄板を曲げ加工する押体２８を、また曲げ加 工ユニット２ｂを構成する固定型２１には、前記押体２８の受体２９をそれぞれ 取付けている。

【００１３】 尚、以上の切断加工ユニット２ａにおいては、前記支持機構２５として、前 記支持杆２３に加えて前記固定枠２１の長さ方向両端部にそれぞれ一対のガイド 杆２０を立設して、該ガイド杆２０に前記可動型２２をスライド自由に挿通支持 している。

【００１４】 一方、前記往復動装置３は、ピストン３１及びロッドから成る押動体３２を 出退自由に内装した一対の第１、第２油圧シリンダ３ａ・３ｂと、これら油圧シ リンダ３ａ・３ｂを駆動制御する制御機構３ｃとからなり、前記油圧シリンダ３ ａ・３ｂを前記枠型フレーム１ｂの横枠１２に組付けて、該シリンダ３ａ・３ｂ の押動体３２が、前記載置面１０に対し近接離間方向に往復動するようにしてい る。

【００１５】 前記制御機構３ｃは、基本的には、モータ駆動する油圧ポンプ３３と４ポー ト３位置切換形の電磁式切換バルブ３４と、該バルブ３３の切換制御を行う制御 スイッチ３５とを備え、前記各油圧シリンダ３ａ・３ｂのヘッド側室３１ａ・３ １ｂに接続した第１給排用圧力配管４ａを、前記油圧ポンプ３３の吐出ポートに 接続し、また前記各油圧シリンダ３ａ・３ｂのロッド側室３２ａ・３２ｂに接続 した第２給排用圧力配管４ｂをタンクＴに開放して、これら第１、第２給排用圧 力配管４ａ・４ｂの途中に前記電磁式切換バルブ３４を介装する一方、前記第１ 給排用圧力配管４ａにおける前記切換バルブ３４の一次側に、タンクＴに開放さ れる第１分岐路４１を設けて、該分岐路４１の途中にリリーフ弁４２を介装して いる。

【００１６】 また前記第１給排用圧力配管４ａにおける前記シリンダ３ａ・３ｂ間に、第 ２シリンダ３ｂへの油圧の供給を遮断する手動式開閉バルブ４３を介装する一方 、該第１給排用圧力配管４ａにおける前記切換バルブ３４の二次側に、タンクＴ に開放される第２分岐路４４を設けて、該分岐油路４４の途中に可変オリフィス ４５を介装し、該可変オリフィス４５の制御により、前記ヘッド側室３１ａ・３ １ｂへの油圧の供給量を調整して、シリンダ３ａ・３ｂの作動速度を変更出来る ようにしている。

【００１７】 また図に示す実施例では、前記ベース１ａの載置面１０に載置可能なパイプ 曲げ用固定型５ａと、このパイプ曲げ用固定型５ａに対し往復移動するパイプ曲 げ用可動型５ｂとから成るパイプＰの曲げ加工装置５を別途用意しているのであ って、前記パイプ曲げ用固定型５ａは、所定間隔開けて相対向する一対の対向板 ５１を備えた断面Ｕ字状の支持フレーム５２と、該支持フレーム５２における前 記対向板５１間にシャフト５３を介して回転自由に支持する一対のローラ５４と から成り、該ローラ５４の外周には、前記パイプＰが嵌合可能な溝５４ａを備え ている。

【００１８】 また前記パイプ曲げ用可動型５ｂは、側面視半円形とした押曲体５５と、該 押曲体５５の上面に突設した連結ピン５６とから成り、前記押曲体５５の下面に は、前記パイプＰが嵌合可能な溝５５ａを形成している。

【００１９】 一方、前記第１油圧シリンダ３ａの押動体３２の下端部に、前記連結ピン５ ６の嵌合孔６１と、該嵌合孔６１に対して直交するねじ孔６２と、該ねじ孔６２ に螺着するねじ体６３とから成る前記パイプ曲げ用可動体の取付部６を形成して 、前記連結ピン５６を前記嵌合孔６１に挿嵌した上で、前記ねじ体６３の螺締に より、該ねじ体６３の一端を前記ピン５６の外周に形成した環状溝５７に係合さ せることで、該パイプ曲げ用可動体５ｂを前記往動体３２の下端に取付けるよう にしている。

【００２０】 尚、図中５８は、前記ピン５６の外周に挿嵌したカラーを示す。

【００２１】 以上の構成から成る汎用型加工機は、鉄板の切断作業又は曲げ加工作業に応 じて、前記切断加工ユニット２ａ又は曲げ加工ユニット２ｂを選択するのであっ て、例えば鉄板の切断加工を行う場合には、図１に概略的に示す如く、前記切断 加工ユニット２ａの可動型２２の上面が前記各シリンダ３ａ・３ｂの押動体３２ の下方に位置するように、該切断加工ユニット２ａを前記基体１の載置面１０上 に載置するだけで直ちに切断加工に移れるのである。

【００２２】 斯くして鉄板Ｔの切断加工を行うには、前記載置面１０上に載せた切断加工 ユニット２ａの切断用固定刃体２７上に鉄板Ｔをセットした上で、前記制御スイ ッチ３５を介して前記電磁式切換バルブ３４を切換えて、油圧ポンプ３３から吐 出する圧油を前記各シリンダ３ａ・３ｂのヘッド側室３１ａ・３１ｂに導入する と共に、ロッド側室３２ａ・３２ｂをタンクＴに開放することで、前記各シリン ダ３ａ・３ｂの押動体３２が下方に移動して、該往動体３２により、前記切断加 工ユニット２ａの可動型２２が前記コイルスプリング２４に抗して、下方に往動 し、該可動型２２に取付けた切断用可動刃体２６と前記固定刃体２６とで、鉄板 Ｔが切断されるのである。

【００２３】 そして鉄板Ｔの切断が完了した時点で、前記制御スイッチ３５を介して前記 電磁切換バルブ３４を切換えて、前記ヘッド側室３１ａ・３１ｂをタンクＴに開 放すると共に、油圧ポンプ３３から吐出する圧油を前記ロッド側室３２ａ・３２ ｂに導入することで、前記押動体３２を上方に移動させれば、前記可動型２２は 前記コイルスプリング２４のばね反力により、前記固定型２１から遠去かる方向 に復動するのである。

【００２４】 一方、鉄板の曲げ加工を行う場合には、前記切断加工ユニット２ａに替えて 、前記曲げ加工ユニット２ｂを前記載置面１０上に載置した上で、前記した切断 加工と同様、前記制御スイッチ３５による電磁式切換バルブ３４の切換操作で、 前記各シリンダ３ａ・３ｂの押動体３２を介して前記曲げ加工ユニット２の可動 型２２を固定型２１に対して降下させれば、該可動型２２に組付けた押体２８と 前記固定型２１に組付けた受体２９とにより前記鉄板の曲げ加工が行われるので ある。

【００２５】 尚、鉄板Ｔの曲げ加工が完了した後は、前記切断加工と同様に前記電磁切換 バルブ３４の切換操作で、前記押動体３２を上昇させて、コイルスプリング２４ のばね反力により前記可動型２２を上方に復動させればよい。

【００２６】 また以上の汎用加工機においては、パイプの曲げ作業も行えるのであって、 パイプの曲げ作業に際しては、前記第１油圧シリンダ３ａの押動体３２の取付部 ６に、曲げ加工装置５を構成するパイプ曲げ用可動型５ｂを組付けて、パイプ曲 げ用固定型５ａを前記載置面１０上における前記第１油圧シリンダ３ａの下方位 置に載せると共に、前記手動式開閉バルブ４３を閉じて、第２油圧シリンダ３ｂ のヘッド側室３１ｂに圧油が供給されないようにした上で、前記パイプ曲げ用固 定型５ａのローラ５４上にパイプＰをセットし、前記電磁式切換バルブ３４の切 換操作で、圧油を前記第１油圧シリンダ３ａのヘッド側室３１ａにのみ導入する と、該第１油圧シリンダ３ａの押動体３２が、前記パイプ曲げ用可動型５ｂと共 に降下して、該パイプ曲げ用可動型５ｂと前記パイプ曲げ用固定型５ａとにより 、パイプＰの曲げ加工が行われるのである。

【００２７】 以上の実施例では、加工ユニット２として、鉄板の切断を行う切断加工ユニ ット２ａと、鉄板を曲げ加工する曲げ加工ユニット２ｂとを用意したが、鉄板の 孔開け、プレス成形あるいは歪み取り用の加工ユニットを用意してもよい。

【００２８】

【考案の効果】

以上のごとく本考案によれば、予め用意した切断加工ユニット２ａや曲げ加 工ユニット２ｂ等の複数種類の加工ユニットを、行おうとする加工作業に応じて 選択して、前記基体１の載置面１０上に載置し、前記往復動装置３を動作させる だけで、直ちにワークの加工を行うことが出来、例えば前記載置面１０に切断加 工ユニット２ａをセットすれば、鉄板等のワークの切断作業が行える一方、前記 切断加工ユニット２ａに替えて曲げ加工ユニットをセットし直すだけで、鉄板等 のワークの曲げ加工が簡単に行えるのである。

【００２９】 また請求項３記載の考案によれば、前記押動体３２の取付部６に前記可動型 ５ｂを取付けると共に、前記固定型５ａを前記載置面１０に載せた上で、前記往 復動装置３の押動体３２を往復動させるだけで、例えばパイプ等のワークに加工 を施すことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 切断加工ユニットを搭載した基体の概略正面
図。

【図２】 基体の概略側面図。

【図３】 切断加工ユニットの拡大断面図。

【図４】 曲げ加工ユニットの概略正面図。

【図５】 曲げ加工ユニットの拡大断面図。

【図６】 パイプの曲げ加工装置の拡大側面図。

【図７】 押動体に取付けたパイプ曲げ用可動型の一部
切欠正面図。

【図８】 パイプ曲げ用固定型の正面図。

【図９】 往復動装置の回路図。

【符号の説明】

１ 基体 １ａ ベース １ｂ 枠形フレーム １０ 載置面 ２ 加工ユニット ２ａ 切断加工ユニット ２ｂ 曲げ加工ユニット ２１ 固定型 ２２ 可動型 ２４ コイルスプリング（弾性体） ２５ 支持機構 ２６ 切断用可動刃体（刃体） ２８ 押体 ２９ 受体 ３ 往復動装置 ５ａ 固定型 ５ｂ 可動体 ６ 取付部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 載置面（１０）をもつベース（１ａ）と
   枠形フレーム（１ｂ）とから成る基体（１）と、前記ベ
   ース（１ａ）の載置面（１０）に載置可能な固定型（２
   １）と、この固定型（２１）に対し往復移動する可動型
   （２２）と、この可動型（２２）を前記固定型（２１）
   に往復移動可能に支持し且つ前記可動型（２２）を固定
   型（２１）に対し離反方向に付勢する弾性体（２４）を
   もつ支持機構（２５）とから成る加工ユニット（２）
   と、前記基体（１）の枠形フレーム（１ｂ）に支持さ
   れ、前記ベース（１ａ）の載置面（１０）に載置する前
   記加工ユニット（２）の前記可動型（２２）を、前記固
   定型（２１）に向かって移動させる往復動装置（３）と
   を備えていることを特徴とする汎用型加工機。
2. 【請求項２】 加工ユニット（２）が、ワークを切断す
   る刃体（２６）をもつ可動型（２２）を備えた切断加工
   ユニット（２ａ）と、ワークを曲げ加工する押体（２
   ８）をもつ可動型（２２）と受体（２９）をもつ固定型
   （２１）とを備えた曲げ加工ユニット（２ｂ）とにより
   構成されている請求項１記載の汎用型加工機。
3. 【請求項３】 載置面（１０）をもつベース（１ａ）と
   枠形フレーム（１ｂ）とから成る基体（１）と、前記ベ
   ース（１ａ）の載置面（１０）に載置可能な固定型（５
   ａ）と、この固定型（５ａ）に対し往復移動する可動型
   （５ｂ）と、前記基体（１）の枠型フレーム（１ｂ）に
   支持され、前記可動型（５ｂ）を前記固定型（５ａ）に
   対し往復動させる押動体（３２）をもつ往復動装置
   （３）とを備え、前記押動体（３２）は、その端部に、
   前記可動型（５ｂ）を着脱可能に取付ける取付部（６）
   を設け、この取付部（６）に取付ける前記可動型（５
   ｂ）を往復駆動させるようにしている汎用型加工機。