JPH07152129A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JPH07152129A
JPH07152129A JP32341993A JP32341993A JPH07152129A JP H07152129 A JPH07152129 A JP H07152129A JP 32341993 A JP32341993 A JP 32341993A JP 32341993 A JP32341993 A JP 32341993A JP H07152129 A JPH07152129 A JP H07152129A
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JP
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silver halide
silver
emulsion
formula
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JP32341993A
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English (en)
Inventor
Toshio Kawagishi
俊雄 川岸
Kiyoshi Nakajo
清 中條
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】色像の堅牢性に優れ、ステインが少なく、処理
液組成の変動に対して写真性能の変化が少ない感材を提
供する。 【構成】感光性層中に式(I)のカプラー、例えばM−
47を含有し、該層中にアスペクト比が2以上の平板粒
子が全粒子の個数の50%以上存在するハロゲン化銀乳
剤を含有するか、又は、前記カプラーがその重量に対
し、1.0×10-2〜30の高沸点有機溶媒により分散
・含有されている。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料に関する。詳しくは発色性、感光材料の経時保
存性、カラー現像処理性及び処理後の画像保存性が改良
されたハロゲン化銀カラー写真感光材料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以
下、単に感光材料と略称する場合がある)において、芳
香族第1級アミン現像主薬の酸化体とカップリング反応
して、マゼンタに発色するカプラーとしては5−ピラゾ
ロン系化合物が一般的である。一方、近年の急速なカプ
ラー開発の展開によりマゼンタカプラーとしては、上記
5−ピラゾロン系化合物に替り米国特許第3,725,
067号等に記載された1H−ピラゾロ〔3,2−c〕
〔1,2,4〕トリアゾール、同第4,540,654
号等に記載された1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,
2,4〕トリアゾール等のマゼンタカプラーが不要吸収
の少ないマゼンタ色素を生成する点で好ましいことが提
案され、また一部実用化されている。しかしながら、こ
れら特許に記載されたピラゾロトリアゾール系マゼンタ
カプラーの具体的化合物は感光材料に導入した場合の発
色性、感光材料の保存性、カラー現像処理性、画像保存
性、画質などに問題があり、これらの問題点を解決する
ためにピラゾロアゾール環上の置換基に種々の工夫を加
えたカプラーが提案されている。例えば、色像の光堅牢
性については米国特許第4,882,266号及び欧州
公開特許第558,145号等に記載された1H−ピラ
ゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラ
ー、米国特許第4,675,280号及び欧州公告特許
第183,445号等に記載された1H−ピラゾロ
〔3,2−c〕〔1,2,4〕トリアゾールカプラーの
6位の置換基を嵩高くしたカプラーによって改良される
ことが提示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ピラゾロトリアゾールカプラーの6位の置換基を嵩高く
したカプラーを含有せしめた感光材料はカップリング活
性が低かったり、現像処理後の画像の保存に際してはイ
エローステインやマゼンタステインを生じ易いという欠
点を有している。特に、これらのカプラーの溶媒として
用いる高沸点有機溶媒のカプラーに対する使用量を低減
したとき、上述の欠点が一部増大し、さらに感光材料の
保存性を劣化したり、色相の変化をもたらすなどの問題
が生じ、改良が強く求められている。更に、感光材料に
おいては現像における処理液の組成変化に対して写真性
能の変化の少ない感光材料が望まれている。処理液の組
成変化の原因には、現像に伴う化学成分の消費と補充の
アンバランス、感材からの溶出物の蓄積、蒸発による濃
縮、酸化等による化学成分の劣化、他の処理液成分の混
入蓄積(コンタミネーション)などがある。中でも、写
真性能に大きな影響を与え得る処理液組成の変化の原因
として、自動現像機を用いるランニング処理ないし間欠
連続処理における、他の処理液成分の混入蓄積の増大が
ある。これは、処理液補充量が減少し、タンク液が補充
液で更新される率が低くなったり、処理液の使用期限が
長くなる場合に顕著になる。上記の「他の処理液の混
入」は発色現像処理の次工程(通常漂白または漂白定
着)の処理液のスプラッシュや搬送リーダー、ベルトま
たはフィルムを吊り下げるハンガー等により、発色現像
処理液中に次工程の処理液成分が持ち込まれる所謂バッ
クコンタミネーション等によって引き起こされる。前記
のカプラーを含有する感光材料は、特に定着剤が混入蓄
積した発色現像処理を行なった場合に写真性能の変化が
大きく、改良が望まれていた。
【0004】従って、本発明の目的は、第1に発色色像
の堅牢性に優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料を提
供することにある。目的の第2は現像処理後の画像保存
におけるステイン発生が抑制され画質の優れたハロゲン
化銀カラー写真感光材料を提供することにある。目的の
第3は処理液組成の変動に対して写真性能の変化の小さ
いハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することにあ
る。目的の第4は発色性の低下がなく、かつ、感光材料
の経時保存に際し写真性能の変動の小さいハロゲン化銀
カラー写真感光材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下に説明
するハロゲン化銀カラー写真感光材料によって達成する
ことができた。 支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳
剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料におい
て、下記化3に示される一般式(I)で表されるカプラ
ーを含有し、かつ、該ハロゲン化銀乳剤層にアスペクト
比2以上の平板状のハロゲン化銀粒子が全ハロゲン化銀
粒子の個数の50%以上存在するハロゲン化銀乳剤を含
有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材
料。 一般式(I)
【0006】
【化3】
【0007】式中、Z1 およびZ2 は=C(R2)−また
は=N−を表す。Z1 およびZ2 が同時に=C(R2)−
を表すとき、2つのR2 は同じでも異なっていてもよい
が、Z1 およびZ2 が同時に=N−であることはない。
1 はピラゾロアゾール骨格に炭素原子で結合し、該炭
素原子が少なくとも一つの3〜8員環構造中に含まれ、
かつ、該炭素原子が水素原子と結合していない基、また
は下記一般式(Q−1)で表される基を表す。R2 は置
換基を表すが、R2 が2つある場合には、1つのR2
水素原子でもよい。Xは水素原子または現像主薬の酸化
体とのカップリング反応により離脱可能な基を表す。 一般式(Q−1) −CH(R3 )−R4 式中、R3 は一般式(Q−1)中のCに直接接合してい
る炭素原子に少なくとも2つの水素原子以外の置換基が
結合しているアルキル基、シクロアルキル基、アリール
基またはヘテロ環基を表し、R4 はアルキル基、シクロ
アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R3
とR4 が互いに結合して3〜7員環を形成してもよい。
【0008】 支持体上に少なくとも1層の感光性ハ
ロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光
材料において、下記化4に示される一般式(I)で表さ
れるカプラーを含有し、該一般式(I)のカプラー(C
p)の溶媒として高沸点有機溶媒(HBS)が用いら
れ、そのHBS/Cpの重量比が1.0×10-2以上
3.0以下で使用されることを特徴とするハロゲン化銀
カラー写真感光材料。 一般式(I)
【0009】
【化4】
【0010】式中、Z1 およびZ2 は=C(R2)−また
は=N−を表す。Z1 およびZ2 が同時に=C(R2)−
を表すとき、2つのR2 は同じでも異なっていてもよい
が、Z1 およびZ2 が同時に=N−であることはない。
1 はピラゾロアゾール骨格に炭素原子で結合し、該炭
素原子が少なくとも一つの3〜8員環構造中に含まれ、
かつ該炭素原子が水素原子と結合していない基、または
下記一般式(Q−1)で表される基を表す。R2 は置換
基を表すが、R2 が2つある場合には、1つのR2 は水
素原子でもよい。Xは水素原子または現像主薬の酸化体
とのカップリング反応により離脱可能な基を表す。 一般式(Q−1) −CH(R3 )−R4 式中、R3 は一般式(Q−1)中のCに直接結合してい
る炭素原子に少なくとも2つの水素原子以外の置換基が
結合しているアルキル基、シクロアルキル基、アリール
基またはヘテロ環基を表し、R4 はアルキル基、シクロ
アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R3
とR4 が互いに結合して3〜7員環を形成してもよい。
【0011】 上記一般式(I)のカプラーが、該カ
プラー(Cp)の溶媒として上記高沸点有機溶媒が使用
され、HBS/Cpの重量比が1.0×10-2以上3.
0以下からなる分散物として含有することを特徴とする
上記に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0012】 上記ハロゲン化銀乳剤が、ハロゲン化
銀粒子の粒径に係る変動係数が0.25以下である単分
散粒子からなるハロゲン化銀乳剤であることを特徴とす
る上記乃至に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
料。
【0013】 上記ハロゲン化銀乳剤が、ハロゲン化
銀粒子の全投影面積の50%以上が平行な二面を外表面
として有し、最小の長さを有する辺の長さに対する最大
の長さを有する辺の長さの比が2以下の六角平板状粒子
からなるハロゲン化銀乳剤であることを特徴とする上記
乃至に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0014】 上記ハロゲン化銀乳剤が、ハロゲン化
銀粒子の個数の少なくとも50%が1粒子当り10本以
上の転位線を含む粒子からなるハロゲン化銀乳剤である
ことを特徴とする上記乃至に記載のハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料。
【0015】 上記ハロゲン化銀乳剤が、ハロゲン化
銀粒子の個々の沃化銀含有率の相対標準偏差が30%以
下のハロゲン化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤である
ことを特徴とする上記乃至に記載のハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料。
【0016】 下記式(A)で表される化合物を含有
することを特徴とする上記乃至に記載のハロゲン化
銀カラー写真感光材料。 式(A) Q−SM1 式中、Qは−SO3 2 、−COOM2 ,−OH、およ
び−NR1 2 から選ばれた少なくとも一種を直接また
は間接に結合した複素環基を表し、M1 、M2は独立し
て水素原子、アルカリ金属、四級アンモニウム、四級ホ
スホニウムを表し、R1 、R2 は水素原子またはアルキ
ル基を表す。
【0017】以下、本発明について詳しく説明する。
【0018】初めに、一般式(I)で表される化合物に
ついて以下に詳しく説明する。
【0019】R2 はアルキル基(好ましくは炭素数1〜
32の、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基で、例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t
−ブチル、1−オクチル、トリデシル)、シクロアルキ
ル基(好ましくは炭素数3〜32のシクロアルキル基
で、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜32
のアルケニル基で、例えば、ビニル、アリル、3−ブテ
ン−1−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6から
32のアリール基で、例えば、フェニル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1
から32の、5から8員環のヘテロ環基で、例えば、2
−チエニル、4−ピリジル、2−フリル、2−ピリミジ
ニル、1−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、1−イミ
ダゾリル、1−ピラゾリル、ベンゾトリアゾール−2−
イル)、シアノ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子)、ヒドロキシル基、ニトロ
基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは炭素数
1〜32のアルコキシ基で、例えば、メトキシ、エトキ
シ、1−ブトキシ、2−ブトキシ、イソプロポキシ、t
−ブトキシ、ドデシルオキシ)、シクロアルキルオキシ
基(好ましくは炭素数3から32のシクロアルキルオキ
シ基で、例えば、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシ
ルオキシ)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜
32のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ、2−
ナフトキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1
〜32のヘテロ環オキシ基で、例えば、1−フェニルテ
トラゾール−5−オキシ,2−テトラヒドロピラニルオ
キシ、2−フリルオキシ)、シリルオキシ基(好ましく
は炭素数1〜32のシリルオキシ基で、例えば、トリメ
チルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ、
ジフェニルメチルシリルオキシ)、
【0020】アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜3
2のアシルオキシ基で、例えば、アセトキシ、ピバロイ
ルオキシ、シクロヘキサノイルオキシ、ベンゾイルオキ
シ、ドデカノイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキ
シ基(好ましくは炭素数2〜32のアルコキシカルボニ
ルオキシ基で、例えば、エトキシカルボニルオキシ、t
−ブトキシカルボニルオキシ)、シクロアルキルオキシ
カルボニルオキシ(好ましくは炭素4〜32のシクロア
ルキルオキシカルボニルオキシ基で、例えば、シクロヘ
キシルオキシカルボニルオキシ)、アリールオキシカル
ボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜32のアリール
オキシカルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカル
ボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭
素数1〜32のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,
N−ジメチルカルバモイルオキシ、N−ブチルカルバモ
イルオキシ)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭
素数1〜32のスルファモイルオキシ基で、例えば、
N,N−ジエチルスルファモイルオキシ、N−プロピル
スルファモイルオキシ)、アルカンスルホニルオキシ基
(好ましくは炭素数1〜32のアルカンスルホニルオキ
シ基で、例えば、メタンスルホニルオキシ、ヘキサデカ
ンスルホニルオキシ)、アレーンスルホニルオキシ(好
ましくは炭素数6〜32のアレーンスルホニルオキシ基
で、例えば、ベンゼンスルホニルオキシ)、
【0021】アシル基(好ましくは炭素数1〜32のア
シル基で、例えば、ホルミル、アセチル、ピバロイル、
ベンゾイル、テトラデカノイル)、アルコキシカルボニ
ル基(好ましくは炭素数2〜32のアルコキシカルボニ
ル基で、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、オクタデシルオキシカルボニル)、シクロアルキ
ルオキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜32のシ
クロアルキルオキシカルボニル基で、例えば、シクロヘ
キシルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル
基(好ましくは炭素数7〜32のアリールオキシカルボ
ニル基で、例えば、フェノキシカルボニル)、カルバモ
イル基(好ましくは炭素数1〜32のカルバモイル基
で、例えば、カルバモイル、N,N−ジブチルカルバモ
イル、N−エチル−N−オクチルカルバモイル、N−プ
ロピルカルバモイル)、アミノ基(好ましくは炭素数3
2以下のアミノ基で、例えば、アミノ、メチルアミノ、
N,N−ジオクチルアミノ、テトラデシルアミノ、オク
タデシルアミノ)、アニリノ基(好ましくは炭素数6〜
32のアニリノ基で、例えば、アニリノ、N−メチルア
ニリノ)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜3
2のヘテロ環アミノ基で、例えば、4−ピリジルアミ
ノ)、カルボンアミド基(好ましくは炭素数2〜32の
カルボンアミド基で、例えば、アセトアミド、ベンズア
ミド、テトラデカンアミド)、ウレイド基(好ましくは
炭素数1〜32のウレイド基で、例えば、ウレイド、
N,N−ジメチルウレイド、N−フェニルウレイド)、
イミド基(好ましくは炭素数10以下のイミド基で、例
えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、アル
コキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜32
のアルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシ
カルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブ
トキシカルボニルアミノ、オクタデシルオキシカルボニ
ルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ま
しくは炭素数7〜32のアリールオキシカルボニルアミ
ノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、
【0022】スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜
32のスルホンアミド基で、例えば、メタンスルホンア
ミド、ブタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミ
ド、ヘキサデカンスルホンアミド)、スルファモイルア
ミノ基(好ましくは炭素数1〜32のスルファモイルア
ミノ基で、例えば、N,N−ジプロピルスルファモイル
アミノ、N−エチル−N−ドデシルスルファモイルアミ
ノ)、アゾ基(好ましくは炭素数1〜32のアゾ基で、
例えば、フェニルアゾ)、アルキルチオ基(好ましくは
炭素数1〜32のアルキルチオ基で、例えば、エチルチ
オ、オクチルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素
数6〜32のアリールチオ基で、例えば、フェニルチ
オ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜32のヘ
テロ環チオ基で、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、
2−ピリジルチオ、1−フェニルテトラゾリルチオ)、
アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜32の
アルキルスルフィニル基で、例えば、ドデカンスルフィ
ニル)、アレーンスルフィニル(好ましくは炭素数6〜
32のアレーンスルフィニル基で、例えば、ベンゼンス
ルフィニル)、アルカンスルホニル基(好ましくは炭素
数1〜32のアルカンスルホニル基で、例えば、メタン
スルホニル、オクタンスルホニル)、アレーンスルホニ
ル基(好ましくは炭素数6〜32のアレーンスルホニル
基で、例えば、ベンゼンスルホニル、1−ナフタレンス
ルホニル)、スルファモイル基(好ましくは炭素数32
以下のスルファモイル基で、例えば、スルファモイル、
N,N−ジプロピルスルファモイル、N−エチル−N−
ドデシルスルファモイル)、スルホ基、ホスホニル基
(好ましくは炭素数1〜32のホスホニル基で、例え
ば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニ
ル、フェニルホスホニル)を表す。
【0023】R1 はピラゾロアゾール骨格に炭素原子で
結合し、該炭素原子が少なくとも一つの3〜8員環構造
中に含まれている基、または下記一般式(Q−1)で表
される基を表し、さらに置換基を有してもよい。R1
表される環状の基は炭素数3〜30の、シクロアルキル
基、アリール基、ヘテロ環基、多環アルキル基または多
環ヘテロ環基を表す。 一般式(Q−1) −CH(R3 )−R4 式中、R3 は一般式(Q−1)中のCに直接結合してい
る炭素原子に少なくとも2つの水素原子以外の置換基が
結合しているアルキル基、シクロアルキル基、アリール
基またはヘテロ環基を表し、R4 はアルキル基、シクロ
アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R3
とR4 が互いに結合して5〜7員環を形成してもよい。
【0024】R3 は具体的には、下記一般式(Q−2)
で表される、メチル基の2個の水素原子をR2 と同じ意
味の基に置き換えた基、または下記一般式(Q−3)で
表される、メチル基の3個の水素原子をR2 と同じ意味
の基に置き換えた基を表す。R3 およびR4 で表される
アリール基、シクロアルキル基およびヘテロ環基、R 4
で表されるアルキル基は、それぞれ先に説明したR2
表されるアリール基、シクロアルキル基、ヘテロ環基お
よびアルキル基と同じ意味である。 一般式(Q−2) −CH(R5 )R6 一般式(Q−3) −C(R5 )(R6 )R7 式中、R5 、R6 およびR7 はR2 と同じ意味の基を表
す。
【0025】Xは水素原子または現像主薬酸化体との反
応により離脱可能な基を表す。詳しくは、離脱可能な基
はハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
シルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキ
シ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルバモ
イルアミノ基、ヘテロ環基、アリールアゾ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基などを表す。
これらの基の好ましい範囲及び具体例はR3 で表される
基の説明で挙げたものと同じである。Xはこれら以外に
アルデヒドまたはケトンを介して2分子の4当量カプラ
ーが結合したビス形カプラーの場合もあり、またXは現
像促進剤、現像抑制剤、脱銀促進剤またはロイコ色素な
どの写真有用基もしくはそれらの前駆体基であってもよ
い。
【0026】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R
7 およびXで表される基はさらに置換基を有していても
よく、好ましい置換基としてはハロゲン原子、アルキル
基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘ
テロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カル
ボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ
環オキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、アルコ
キシカルボニルオキシ基、シクロアルキルオキシカルボ
ニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カ
ルバモイルオキシ基、スルファモイルオキシ基、アルカ
ンスルホニルオキシ基、アレーンスルホニルオキシ基、
アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオ
キシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カル
バモイル基、アミノ基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ
基、カルボンアミド基、アルコキシカルボニルアミノ
基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、
スルホンアミド基、スルファモイルアミノ基、イミド
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ
基、スルフィニル基、スルホ基、アルカンスルホニル
基、アレーンスルホニル基、スルファモイル基、ホスホ
ニル基を挙げることができる。これらは、R2 で説明し
たものと同じものを意味する。
【0027】以下に一般式(I)で表される化合物の好
ましい範囲について説明する。一般式(I)で表される
化合物は詳しくは下記一般式(II)、(III )または
(IV)で表される。
【0028】
【化5】
【0029】式中、R1 、R2 およびXは一般式(I)
におけるR1 、R2 およびXと同じ意味を表し、R11
よびR12は水素原子または一般式(I)におけるR2
同じ意味を表し、R11とR12が結合して5〜7員の環を
形成してもよい。ただし、R11とR12が共に水素原子で
あることはない。一般式(I)で表される化合物の中
で、一般式(II)および(III )で表される化合物が感
光材料の経時保存性、カラー現像処理性及び処理後の画
像保存性の点で好ましく、さらに一般式(II)で表され
る化合物が色像の光堅牢性によりすぐれる点で特に好ま
しい。
【0030】R1 で表される環状の基の中で、好ましい
ものは多環アルキル基、多環ヘテロ環基および下記一般
式(P−1)〜(P−3)で表される基である。 一般式(P−1)
【0031】
【化6】
【0032】式中、R13はR2 と同じ意味の基を表し、
1 は一般式(P−1)中のCとともに3〜7員の炭素
数3〜30の炭化水素環、またはN、O、SもしくはP
から選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子を有する3〜
7員の炭素数2〜30のヘテロ環を形成するのに必要な
非金属原子群を表す。一般式(P−1)で表される基は
さらに置換基を有してもよく、好ましい置換基は先にR
2 で表される基等の好ましい置換基として挙げたものと
同じである。 一般式(P−2)
【0033】
【化7】
【0034】式中、R14は水素原子またはR2 と同じ意
味の基を表し、R15およびR16はR2 と同じ意味の基を
表し、nは0〜3の整数を表す。一般式(P−2)で表
される基はさらに置換基を有してもよく、好ましい置換
基は先にR2 で表される基等の好ましい置換基として挙
げたものと同じである。 一般式(P−3)
【0035】
【化8】
【0036】式中、R17およびR18は水素原子またはR
2 と同じ意味の基を表し、Q2 は一般式(P−3)中の
Cとともに、N、O、SもしくはPから選ばれる少なく
とも1個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族ヘ
テロ環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。R17
およびR18は一般式(P−3)中の環を形成している原
子群の中で、Cに直接結合している2つの原子に結合し
ていることを表す。一般式(P−3)で表される基はさ
らに置換基を有してもよく、好ましい置換基は先にR2
で表される基等の好ましい置換基として挙げたものと同
じである。
【0037】R1 で表される多環アルキル基はビシクロ
アルキル基もしくはトリシクロアルキル基を表し、好ま
しくは、置換もしくは無置換の、ビシクロ[1.1.
1]ペンタン−1−イル基、ビシクロ[2.1.1]ヘ
キサン−1−イル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−1−イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1−
イル基、トリシクロ[3.1.1.03,6 ]ヘプタン−
6−イル基、トリシクロ[3.3.0.0.3,7 ]オク
タン−1−イル基、トリシクロ[3.3.1.03,7
ノナン−3−イル基、トリシクロ[3.3.1.
3,7 ]デカン−1−イル基またはビシクロ[d.e.
0]アルカン−1−イル基を表す。ただし、d、eはそ
れぞれ1ないし5の整数であり、dとeとの和は3ない
し7の整数である。これらのビシクロアルキルもしくは
トリシクロアルキル基のうち、好ましいものは下記一般
式(B−1)〜(B−13)で表される。
【0038】
【化9】
【0039】
【化10】
【0040】式中、R19はR2 と同じ意味の基を表し、
mは0〜7の整数を表し、mが複数の時、複数のR19
同じでも、異なっていてもよい。好ましくはR19はハロ
ゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル
基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル
基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、シリルオキシ基、アシ
ルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、シクロア
ルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカル
ボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモイ
ルオキシ基、アルカンスルホニルオキシ基、アレーンス
ルホニルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル
基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、アニリノ
基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド基、アルコキシ
カルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ
基、ウレイド基、スルホンアミド基、スルファモイルア
ミノ基、イミド基、アゾ基、メルカプト基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル
基、スルホ基、アルカンスルホニル基、アレーンスルホ
ニル基、スルファモイル基またはホスホニル基を表し、
さらに好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アリー
ル基、シアノ基またはアシル基である。
【0041】以下にR1 で表される多環アルキル基の好
ましい具体例を示すが、本発明はこれらによって限定さ
れない。
【0042】
【化11】
【0043】
【化12】
【0044】一般式(B−1)〜(B−13)で表され
る基の中で、一般式(B−1)、(B−2)、(B−
3)、(B−4)、(B−7)、(B−8)および(B
−9)で表される基が本発明の効果の点で好ましく、
(B−7)および(B−8)で表される基がさらに好ま
しい。
【0045】以下にR1 で表される多環ヘテロ環基の好
ましい具体例を示すが、本発明はこれらによって限定さ
れない。
【0046】
【化13】
【0047】
【化14】
【0048】一般式(P−1)で表される基において、
13は好ましくは、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル
基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリ
ールオキシ基またはアリールチオ基を表し、さらに好ま
しくはアルキル基またはアリール基を表す。一般式(P
−1)で表される基の中で、下記一般式(P−4)もし
くは(P−5)で表される基がさらに好ましい。 一般式(P−4)
【0049】
【化15】
【0050】式中、R21はR13と同じ意味の基を表し、
22、R23、R24およびR25で表される基は水素原子ま
たはR13と同じ意味の基を表す。ただし、R22、R23
24およびR25が同時に水素原子であることはない。好
ましくは、R22がアルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アリールオキシ基またはハロゲン原子であり、R23
が水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、
アリールオキシ基またはハロゲン原子であり、R24およ
びR25が水素原子である場合である。さらに好ましく
は、R22がアルキル基またはアルコキシ基であり、R23
が水素原子、アルキル基またはアルコキシ基であり、R
24およびR25が水素原子の場合である。Q3 は単なる結
合、または一般式(P−4)中の3個のCとともに4〜
7員の炭化水素環を形成するのに必要なアルキレン基を
表し、さらに置換基を有してもよい。 一般式(P−5)
【0051】
【化16】
【0052】式中、R26はR13と同じ意味の基を表し、
4 はN、O、SもしくはPから選ばれる少なくとも1
個のヘテロ原子を有する3〜7員の炭素数2〜30のヘ
テロ環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。好ま
しくは、R26はハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、
アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリール
オキシ基またはアリールチオ基を表し、さらに好ましく
はアルキル基またはアリール基を表す。
【0053】以下に、一般式(P−1)で表される基の
具体例を示すが、本発明はこれらによって限定されな
い。
【0054】
【化17】
【0055】
【化18】
【0056】
【化19】
【0057】
【化20】
【0058】
【化21】
【0059】
【化22】
【0060】
【化23】
【0061】一般式(P−2)で表される基において、
好ましくはR14はシクロアルキル基、アルケニル基、ア
リール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニ
トロ基、カルボキシル基、アリールオキシ基、ヘテロ環
オキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、アルコキ
シカルボニルオキシ基、シクロアルキルオキシカルボニ
ルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カル
バモイルオキシ基、スルファモイルオキシ基、アルカン
スルホニルオキシ基、アレーンスルホニルオキシ基、ア
シル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバ
モイル基、アミノ基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ基、
カルボンアミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ア
リールオキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、スルホ
ンアミド基、スルファモイルアミノ基、イミド基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルフ
ィニル基、スルホ基、アルカンスルホニル基、アレーン
スルホニル基、スルファモイル基またはホスホニル基を
表し、さらに好ましくはシクロアルキル基、アリール
基、ヘテロ環基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ
基、シクロアルキルオキシカルボニルオキシ基、アリー
ルオキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、
アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオ
キシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カル
バモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ
環チオ基、スルフィニル基、スルホ基、アルカンスルホ
ニル基、アレーンスルホニル基、スルファモイル基また
はホスホニル基を表す。R15は水素原子またはR14と同
じ意味の基を表し、好ましくはR14と同じ意味の基を表
し、さらに好ましくはシクロアルキル基、アリール基、
ヘテロ環基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、シ
クロアルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキ
シカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アシル
基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカ
ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイ
ル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ
基、スルフィニル基、スルホ基、アルカンスルホニル
基、アレーンスルホニル基、スルファモイル基またはホ
スホニル基を表す。
【0062】一般式(P−3)において、R17は好まし
くはハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アル
コキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、ア
ミノ基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミ
ド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシ
カルボニルアミノ基、ウレイド基、スルホンアミド基、
スルファモイルアミノ基、イミド基、アルキルチオ基、
アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ス
ルホ基、アルカンスルホニル基、アレーンスルホニル
基、スルファモイル基またはホスホニル基を表し、さら
に好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミ
ノ基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド
基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカ
ルボニルアミノ基、ウレイド基、スルホンアミド基、ス
ルファモイルアミノ基、イミド基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基を表す。R18は好ましくは、水素原子また
はハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキ
シカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ
基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド
基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカ
ルボニルアミノ基、ウレイド基、スルホンアミド基、ス
ルファモイルアミノ基、イミド基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、スル
ホ基、アルカンスルホニル基、アレーンスルホニル基、
スルファモイル基またはホスホニル基を表し、さらに好
ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シ
アノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、
アニリノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド基、ア
ルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニ
ルアミノ基、ウレイド基、スルホンアミド基、スルファ
モイルアミノ基、イミド基、アルキルチオ基、アリール
チオ基を表す。Q2 は、先に一般式(P−3)で説明し
たのと同じように、CとともにN、O、SもしくはPか
ら選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子を有する5又は
6員の芳香族ヘテロ環を形成するのに必要な非金属原子
群を表わす。
【0063】以下に、一般式(P−3)で表される基の
具体例を示すが、本発明はこれらによって限定されな
い。
【0064】
【化24】
【0065】一般式(Q−1)において、R3 がアリー
ル基を表す場合には、置換もしくは無置換のフェニル基
が好ましく、R4 がアリール基を表す場合には、置換フ
ェニル基が好ましい。一般式(Q−2)および(Q−
3)においてR5 、R6 およびR7 で表される基はハロ
ゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シア
ノ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、スルフィニル基、スルホ基、ア
ルカンスルホニル基、アレーンスルホニル基が好まし
く、アルキル基、アリール基、シアノ基、カルボキシル
基、アルコキシ基、アリールオキシ基がさらに好まし
い。R4 がアルキル基を表す場合には、一般式(Q−
1)中のCに直接結合している炭素原子に少なくとも2
つの水素原子以外の置換基が結合しているアルキル基で
あることが好ましい。以下に一般式(Q−1)で表され
る基の具体例を示すが、本発明はこれらによって限定さ
れない。
【0066】
【化25】
【0067】
【化26】
【0068】一般式(I)で表される化合物が一般式
(II)で表される化合物である場合には、R1 は多環ア
ルキル基、多環ヘテロ環基、一般式(P−1)、(P−
2)、(P−3)および(Q−1)で表される基である
ことが好ましく、多環ヘテロ環基、一般式(P−1)、
(P−3)および(Q−1)で表される基であることが
さらに好ましい。一般式(I)で表される化合物が一般
式(III)で表される化合物である場合には、R1 は多環
ヘテロ環基、一般式(P−1)、(P−2)、(P−
3)および(Q−1)で表される基であることが好まし
く、多環ヘテロ環基、一般式(P−2)、(P−3)、
(P−4)および(P−5)で表される基であることが
さらに好ましい。一般式(I)で表される化合物が一般
式(VI)で表される化合物である場合には、R1 は多環
アルキル基、多環ヘテロ環基、一般式(P−1)、(P
−2)、(P−3)および(Q−1)で表される基であ
ることが好ましく、多環アルキル基、一般式(P−1)
および(P−2)で表される基であることがさらに好ま
しい。
【0069】R2 はアルキル基、シクロアルキル基、ア
ルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アシ
ル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシ
カルボニル基、アリールオキシカルボニル基およびカル
バモイル基が好ましく、アルキル基、シクロアルキル基
およびアリール基がさらに好ましい。R2 がアルキル
基、シクロアルキル基またはアリール基を表す場合に特
に好ましいものは前記一般式(P−1)もしくは(Q−
1)で表される基、または下記一般式(R−1)で表さ
れるものである。 一般式(R−1) −L1 −L2 式中、L1 は下記一般式(R−2)または(R−3)で
表される基を表し、L2 はアルキル基、アリール基また
はヘテロ環基を表し、これらの基はさらに置換基を有し
てもよい。 一般式(R−2) *−C(R41)(R42)−R43−R44−R45−R46−R
47−R48−** 一般式(R−3) *−R49−R44−R45−R46−R47−R48−** 式中、*印はピラゾロアゾール骨格に結合する位置を表
し、**印はL2 に結合する位置を表す。R41およびR
42は水素原子またはR2 と同じ意味の基を表し、R43
45およびR47は単なる結合、直鎖部分の炭素数1から
4のアルキレン基またはフェニレン基を表し、これらの
アルキレン基およびフェニレン基はさらに置換基を有し
てもよく、好ましい置換基はR2 で表される基と同じ意
味の基である。R44、R46およびR48は単なる結合また
は下記一般式(R−4)で表される基を表す。 一般式(R−4) #−(Ra n1−(Rb n2−(Rc n3−## 式中、#印は一般式(R−2)および(R−3)におい
てR44、R46またはR48の左側の基に結合する位置を表
し、##印はR44、R46またはR48の右側の基に結合す
る位置を表す。Ra およびRc は−CO−または−SO
2 −を表し、Rb は−N(R51)−、−O−または−S
−を表す。n1、n2およびn3はそれぞれ0または1
を表すが、n2が0のとき、n1とn3がともに1を表
すことはない。R51は水素原子、アルキル基、アリール
基またはアシル基を表す。R49はフェニレン基を表す。
一般式(R−2)および(R−3)で表される基におい
て、R44、R46およびR48の少なくとも1つは一般式
(R−4)で表される基であり、かつ一般式(R−4)
中のn1およびn3の少なくとも1つが1であることが
好ましい。
【0070】R41は好ましくは、水素原子、アルキル
基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘ
テロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ
基、アルコキシカルボニルオキシ基、シクロアルキルオ
キシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオ
キシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモイルオキシ
基、アルカンスルホニルオキシ基、アレーンスルホニル
オキシ基、アミノ基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ基、
カルボンアミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ア
リールオキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、スルホ
ンアミド基、スルファモイルアミノ基、イミド基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルフ
ィニル基、スルホ基、アルカンスルホニル基、アレーン
スルホニル基、スルファモイル基、ホスホニル基を表
し、さらに好ましくは水素原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アミノ基、アニリノ基、ヘテロ
環アミノ基、カルボンアミド基、アルコキシカルボニル
アミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ウレイ
ド基、スルホンアミド基、スルファモイルアミノ基、イ
ミド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルカンス
ルホニル基、アレーンスルホニル基、スルファモイル
基、ホスホニル基を表す。
【0071】R42は好ましくは、水素原子、アルキル
基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘ
テロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ
基、アルコキシカルボニルオキシ基、シクロアルキルオ
キシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオ
キシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモイルオキシ
基、アルカンスルホニルオキシ基、アレーンスルホニル
オキシ基、アミノ基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ基、
カルボンアミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ア
リールオキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、スルホ
ンアミド基、スルファモイルアミノ基、イミド基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルフ
ィニル基、スルホ基、アルカンスルホニル基、アレーン
スルホニル基、スルファモイル基、ホスホニル基を表
し、さらに好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アミノ基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ基、
カルボンアミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ア
リールオキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、スルホ
ンアミド基、スルファモイルアミノ基、イミド基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、アルカンスルホニル基、
アレーンスルホニル基、スルファモイル基、ホスホニル
基を表す。
【0072】以下に一般式(R−2)および(R−3)
で表される基の具体例を示すが、本発明はこれらによっ
て限定されない。
【0073】
【化27】
【0074】
【化28】
【0075】
【化29】
【0076】
【化30】
【0077】以下にL2 で表される基の具体例を示す
が、本発明はこれらによって限定されない。
【0078】
【化31】
【0079】一般式(I)で表される化合物が、一般式
(II)で表される化合物である場合には、一般式(R−
1)におけるL1 が一般式(R−3)で表される場合、
および一般式(R−2)で表される基であり、かつR42
が水素原子でない場合が本発明の前記効果をより有効に
発現する点でより好ましい。
【0080】一般式(I)で表される化合物が、一般式
(III)で表される化合物である場合には、一般式(R−
1)におけるL1 が下記一般式(R−4)で表される場
合が本発明の効果の点で特に好ましい。 一般式(R−4) *−C(R41)(R42)−N(R51)−Rc −R45−R
46−R47−R48−** 式中、*印はピラゾロアゾール骨格に結合する位置を表
し、**印はL2 に結合する位置を表す。R41、R42
−N(R51)−、Rc 、R45、R46、R47およびR48
先に説明したものと同じ意味である。以下に、一般式
(R−1)におけるL1 が一般式(R−4)で表される
基である場合の一般式(R−1)の好ましい具体例を示
すが、本発明はこれらによって限定されない。
【0081】
【化32】
【0082】
【化33】
【0083】一般式(I)で表される化合物が、一般式
(IV)で表される化合物である場合には、R11およびR
12は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基、ヘテロ環基、シアノ基、アシル基、アルコキシカ
ルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリ
ールオキシカルボニル基およびカルバモイル基が好まし
く、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシカ
ルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基および
カルバモイル基である場合がさらに好ましい。
【0084】Xはハロゲン原子、アリールオキシ基、カ
ルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、ヘテロ環基、ア
リールアゾ基、脂肪族チオ基、アリールチオ基、ヘテロ
環チオ基が好ましく、ハロゲン原子、アリールオキシ
基、ヘテロ環基、脂肪族チオ基、アリールチオ基、ヘテ
ロ環チオ基がさらに好ましく、塩素原子またはアリール
オキシ基が最も好ましい。以下に、Xで表される基の具
体例を示すが、本発明はこれらによって限定されない。
【0085】
【化34】
【0086】
【化35】
【0087】R11、R12、R13、R14、R15、R16、R
17、R18、R19、R21、R22、R23、R24、R25
26、R41、R42、R49、R51およびL2 で表される基
はさらに置換基を有していてもよく、好ましい置換基は
2 で表される基等の置換基として挙げたものと同じで
ある。
【0088】以下に本発明に用いることができる一般式
(I)で表されるピラゾロアゾールマゼンタカプラーの
具体例を示すが、本発明はこれらによって限定されな
い。
【0089】
【化36】
【0090】
【化37】
【0091】
【化38】
【0092】
【化39】
【0093】
【化40】
【0094】
【化41】
【0095】
【化42】
【0096】
【化43】
【0097】
【化44】
【0098】
【化45】
【0099】
【化46】
【0100】
【化47】
【0101】
【化48】
【0102】
【化49】
【0103】
【化50】
【0104】
【化51】
【0105】
【化52】
【0106】
【化53】
【0107】
【化54】
【0108】
【化55】
【0109】本発明のピラゾロアゾールカプラーは米国
特許第3,725,067号、同4,500,630
号、特公平4−79350号、同4−79351号およ
び同5−186470号等の明細書に記載された方法で
合成することができる。これらの明細書に記載された合
成法のうち、一般式(II)および(IV)で表される化合
物の原料となる5−アミノピラゾール類(I−2)は米
国特許第4,882,266号等に記載された方法等に
より下記スキームのように合成することができる。ま
た、一般式(III))で表される化合物の合成に必要な5
−ヒドラジノピラゾール類(I−3)は特開平4−19
4846号に記載された方法により、5−アミノピラゾ
ール類(I−2)をジアゾ化、さらに還元して得ること
ができる。
【0110】
【化56】
【0111】式中、R1 およびXは先の説明と同じ意味
を表す。R52は炭素数1〜5のアルキル基もしくはフェ
ニル基を表す。
【0112】本発明の一般式(I)で表されるカプラー
のハロゲン化銀カラー写真感光材料への添加量は3×1
-5〜3×10-3mol /m2であり、好ましくは3×10
-4〜2×10-3mol /m2であり、1×10-4〜1.5×
10-3mol /m2がさらに好ましい。
【0113】本発明において、一般式(I)で表される
カプラーは、主カプラーとして用いる場合は緑感性ハロ
ゲン化銀乳剤層またはその隣接非感光性層に使用するの
が好ましい。写真性有用基を放出するカプラーであると
きは使用目的に応じてハロゲン化銀感光層や非感光性層
(例えば中間層、イエローフィルター層、アンチハレー
ション層)に使用する。
【0114】本発明の一般式(I)で表されるカプラー
は、1種を感光材料の2層以上の層に用いることができ
るし、2種以上を2層以上の層にそれぞれ使用すること
や2種以上を混合して使用することもできる。さらに、
他の公知のマゼンタカプラー(本発明外のピラゾロトリ
アゾール系、ピラゾロン系など)と併用することができ
る。他の公知のマゼンタカプラーと併用する場合、主マ
ゼンタカプラーとして本発明のカプラーが主マゼンタカ
プラーの全量に対し50モル%以上であることが好まし
い。より好ましくは70モル%以上である。
【0115】これら他の公知のマゼンタカプラーと併用
する場合であっても、主カプラーとして使用する時の高
沸点有機溶媒/カプラー重量比は1×10-2以上3.0
以下の範囲である。
【0116】次に、本発明に用いる平板状ハロゲン化銀
乳剤について詳しく説明する。
【0117】本発明の乳剤は、アスペクト比が2以上の
平板状ハロゲン化銀粒子であり、該ハロゲン化銀粒子が
全ハロゲン化銀粒子の50個数%以上存在し、後述する
粒子直径0.1μm 以上の粒子が50個数%以上からな
る。ここで平板状粒子とは、1枚の双晶面か2枚以上の
平行な双晶面を有する粒子の総称である。双晶面とは、
この場合(111)面の両側ですべての格子点のイオン
が鏡像関係にある場合にこの(111)面のことをい
う。この平板状粒子は粒子を上から見た時に三角形状、
六角形状もしくはこれらが丸みを帯びた円形状をしてお
り、三角形状のものは三角形の、六角形状のものは六角
形の、円形状のものは円形状の互いに平行な外表面を有
している。
【0118】本発明における平板状粒子のアスペクト比
とは0.1μm以上の粒子直径を有する平板状粒子につ
いて、各々その粒子直径を厚みで割った値をいう。粒子
の厚みの測定は、参照用のラテックスとともに粒子の斜
め方向から金属を蒸着し、そのシャドーの長さを電子顕
微鏡写真上で測定し、ラテックスのシャドーの長さを参
照にして計算することにより容易にできる。
【0119】本発明における粒子直径とは、粒子の平行
な外表面の投影面積と等しい面積をもつ円の直径であ
る。
【0120】粒子の投影面積は電子顕微鏡写真上での面
積を測定し、撮影倍率を補正することにより得られる。
【0121】平均アスペクト比は、少なくとも100個
のハロゲン化銀粒子について、各粒子のアスペクト比の
算術平均として求められる。
【0122】本発明のハロゲン化銀乳剤に用いられる平
板状ハロゲン化銀粒子において、粒子直径は粒子厚さの
2倍以上であるが、好ましくは3〜20倍、より好まし
くは4〜15倍、特に好ましくは5〜10倍である。ま
た、全ハロゲン化銀粒子の投影面積における平板状ハロ
ゲン化銀粒子の占める割合は50%以上であるが、好ま
しくは70%以上、特に好ましくは85%以上である。
【0123】このような乳剤を用いることにより、優れ
た鮮鋭度のハロゲン化銀写真感光材料を得ることができ
る。鮮鋭度が優れているのは、このような乳剤を用いた
乳剤層では光散乱が従来の乳剤層と比較して極めて小さ
いことによる。このことは、当業者が日常使用しうる実
験方法により容易に確認することができる。平板状ハロ
ゲン化銀乳剤を用いた乳剤層の光散乱が小さい理由は明
らかではないが、平板状ハロゲン化銀乳剤の主要面が、
支持体面と平行に配向するためではないかと考えられ
る。
【0124】また、平板状ハロゲン化銀粒子の直径は、
好ましくは0.1〜20μm 、特に好ましくは0.3〜
10.0μm であり、最も好ましくは0.4〜5.0μ
m である。粒子の厚みとしては、0.7μm以下であ
り、下限値は0.02μm である。好ましくは0.5μ
m 以下である。さらに好ましくは0.3μm 以下であ
る。
【0125】本発明において、より好ましい平板状ハロ
ゲン化銀粒子は、粒子直径が0.3μm 以上かつ10.
0μm 以下で、粒子厚さが0.3μm 以下であり、平均
(直径/厚さ)が5以上かつ10以下のものである。1
0より大になると、感光材料を折り曲げたり固く巻き込
んだり、あるいは鋭利な物に触れた時に、写真性能に異
常が出ることがあるため好ましくない。さらに好ましい
のは、粒子直径が0.4μm 以上かつ5.0μm 以下
で、平均(直径/厚さ)が5以上の粒子が全ハロゲン化
銀粒子の全投影面積の85%以上を占めるハロゲン化銀
乳剤の場合である。
【0126】本発明で使用する平板状ハロゲン化銀粒子
は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀
のいずれでもよいが、臭化銀、沃化銀0.2モル%以上
30モル%以下の沃臭化銀、又は塩化銀50モル%以下
で沃化銀2モル%以下の塩沃臭化銀及び塩臭化銀がより
好ましく、混合ハロゲン化銀における組成分布は均一で
も局在化していてもよい。
【0127】本発明で使用する平板状のハロゲン化銀乳
剤は、Cugnac,Chateauの報告や、Duf
fin著“Photographic Emulsio
nChemistry”(Focal Press刊、
New York 1966年)66頁〜72頁、及び
A.P.H.Trivelli,W.F.Smith編
“Phot.Jouranl”80(1940年)28
5頁に記載されているが、特開昭58−113927
号、同58−113928号、同58−127921号
に記載された方法を参照すれば容易に調製することがで
きる。
【0128】例えば、pBrが1.3以下の比較的高p
Ag値の雰囲気中において平板状粒子が重量で50%以
上存在する種晶を形成し、同程度のpBrに保ちつつ銀
及びハロゲン溶液を同時に添加しながら種晶を成長させ
ることにより得られる。この粒子成長過程においては、
新たな結晶核が発生しないように銀及びハロゲン溶液を
添加することが望ましい。平板状粒子は全粒子の50個
数%以上、好ましくは70個数%以上、さらに好ましく
は85個数%以上である。
【0129】平板状ハロゲン化銀粒子の大きさは、温度
調節、溶剤の種類や質の選択、粒子成長時に用いる銀
塩、及びハロゲン化物の添加速度等をコントロールする
ことにより調整することができる。
【0130】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の製造時
に、必要に応じてハロゲン化銀溶剤を用いることによ
り、粒子サイズ、粒子の形状(直径/厚み比等)、粒子
サイズの分布、粒子の成長速度をコントロールすること
ができる。溶剤の使用量は、反応溶液の10-3〜1.0
重量%の範囲が好ましく、特に10-2〜10-1重量%の
範囲が好ましい。本発明においては、溶剤の使用量の増
加と共に粒子サイズ分布を単分散化し、成長速度を進め
ることができる一方、溶剤の使用量と共に粒子の厚みが
増加する傾向もある。
【0131】本発明においては、ハロゲン化銀溶剤とし
て公知のものを使用することができる。しばしば用いら
れるハロゲン化銀溶剤の例としては、アンモニア、チオ
エーテル、チオ尿素類、チオシアネート塩、チアゾリン
チオン類を挙げることができる。チオエーテルに関して
は、米国特許第3,271,157号、同第3,57
4,628号、同第3,790,387号等を参考にす
ることができる。また、チオ尿素類に関しては特開昭5
3−82408号、同55−77737号、チオシアネ
ート塩に関しては米国特許第2,222,264号、同
第2,448,534号、同第3,320,069号、
チアゾリンチオン類に関しては、特開昭53−1443
19号をそれぞれ参考にすることができる。
【0132】ハロゲン化銀粒子の形成又は物理熟成の過
程においては、例えばカドミウム塩、亜鉛塩、タリウム
塩、イリジウム塩又はその錯塩、ロジウム塩又はその錯
塩、鉄塩又は鉄錯塩を共存させてもよい。
【0133】本発明で使用する平板状ハロゲン化銀粒子
の製造時には、粒子成長を速めるために添加する銀塩溶
液(例えばAgNO3 水溶液)とハロゲン化物溶液(例
えばKBr水溶液)の添加速度、添加量、添加濃度を上
昇させる方法が好ましく用いられる。これらの方法に関
しては、例えば米国特許第1,335,925号、同
3,650,757号、同第3,672,900号、同
第4,242,445号、特開昭55−142329
号、同55−158124号等の記載を参考にすること
ができる。
【0134】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、必要
により化学増感することができる。化学増感のために、
例えば、H.Frieser編“Die Grundl
agen der Photogrophischen
Prozesse mitSilberhaloge
niden”(Akademishce Verlag
sgesellschaft.1968年)675頁〜
735頁に記載の方法を用いることができる。
【0135】すなわち、活性ゼラチンや銀と反応し得る
硫黄を含む化合物(例えばチオ硫酸塩、チオ尿素類、メ
ルカプト化合物類、ローダニン類)を用いる硫黄増感
法;還元性物質(例えば第一錫塩、アミン類、ヒドラジ
ン誘導体、ホルムアミジンスルフィン酸、シラン化合
物)を用いる還元増感法、;貴金属化合物(例えば、金
錯塩の他、Pt、Ir、Pd等の周期律表第VIII族の金
属の錯塩)を用いる貴金属増感法などを単独又は組み合
わせて用いることができる。
【0136】これらの具体例は,硫黄増感法については
米国特許第1,574,944号、同第2,278,9
47号、同第2,410,689号、同第2,728,
668号、同第3,656,955号等、還元増感法に
ついては米国特許第2,419,974号、同第2,9
83,609号、同第4,054,458号等、貴金属
増感法については米国特許第2,399,083号、同
第2,448,060号、英国特許第618,061号
等の各明細書に記載されている。
【0137】特に省銀の観点から、本発明の平板状ハロ
ゲン化銀粒子は金増感又は硫黄増感、或るはこれらの併
用が好ましい。
【0138】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、必要
に応じてメチン色素類その他によって分光増感すること
ができる。また、前述した鮮鋭度の向上の他に、分光速
度が高いことも本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の特長
である。用いられる色素には、シアニン色素、メロシア
ニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、
ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリ
ル色素及びヘミオキソノール色素が包含される。特に有
用な色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、及び複
合メロシアニン色素に属する色素である。
【0139】有用な増感色素の例としては、ドイツ特許
第929,080号、米国特許第2,493,748
号、同第2,503,776号、同第2,519,00
1号、同第2,912,329号、同第3,656,9
59号、同第3,672,897号、同第4,025,
349号、英国特許第1,242,588号、特公昭4
4−14030号に記載されたものを挙げることができ
る。
【0140】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらを組合せて用いてもよく、特に増感色素の組
合せは強色増感の目的でしばしば用いられる。その代表
例は、米国特許第2,688,545号、同第2,97
7,229号、同第3,397,060号、同第3,5
22,052号、同第3,527,641号、同第3,
617,293号、同第3,628,964号、同第
3,666,480号、同第3,672,898号、同
第3,679,728号、同第3,814,609号、
同第4,026,707号、英国特許第1,344,2
81号、特公昭43−4936号、同53−12375
号、特開昭52−109925、同52−110618
号に記載されている。
【0141】本発明で使用する写真乳剤には、感光材料
の製造工程中、保存中あるいは写真処理中のカブリを防
止し、また写真性能を安定化させる目的で、種々の化合
物を含有させることができる。すなわちアゾール類、例
えばベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾイール類、
トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ベンズイミダ
ゾール類(特に、ニトロ又はハロゲン置換体);ヘテロ
環メルカプト化合物、例えば、メルカプトチアゾール
類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベンズ
イミダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、メルカ
プトテトラゾール類(特に1−フェニル−5−メルカプ
トテトラゾール)、メルカプトピリミジン類;カルボキ
シル基やスルホン基等の水溶性基を有する上記のヘテロ
環メルカプト化合物類;例えばオキサドリンチオンのよ
うなチオケト化合物;アザインデン類、例えばトリアザ
インデン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒドロキ
シ置換(1,3,3a,7)テトラアザインデン類);
ベンゼンチオスルホン酸類;ベンゼンスルフィン酸;等
のようなカブリ防止剤または安定剤として知られた、多
くの化合物を加えることができる。これらのさらに詳し
い具体例及びその使用方法については、例えば米国特許
第3,954,474号、同第3,982,947号、
同第4,021,248号の各明細書、又は特公昭52
−28660号公報の記載を参考にすることができる。
本発明の前記乳剤は、単分散乳剤であることが好まし
い。本発明に関わる単分散乳剤とは、ハロゲン化銀粒子
の粒径に関する変動係数が0.25以下の粒径分布を有
する乳剤である。ここで変動係数とは、粒径に関する標
準偏差を平均粒径で除した値である。すなわち、個々の
乳剤粒子の粒径がriであり、その数がniであると
き、平均粒径は
【0142】
【数1】
【0143】で定義され、その標準偏差は
【0144】
【数2】
【0145】と定義される。
【0146】本発明でいう個々の粒子径とは、ハロゲン
化銀乳剤をティ・エイチ・ジェームス(T.H.Jam
es)ら著「ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィ
ック・プロセス」(The Theory of th
e Photographic Process)第3
版36〜43頁、マクミラン社発行(1966年)に記
載されているような、当業界でよく知られた方法(通常
は電子顕微鏡撮影)で微小撮影した場合に、投影された
面積に相当した投影面積相当直径である。ここでハロゲ
ン化銀粒子の投影相当直径とは、上述の著書に示されて
いるように、ハロゲン化銀粒子の投影面積と等しい円の
直径で定義される。従って、ハロゲン化銀粒子の球状以
外(たとえば立方体、八面体、十四面体、平板状、ジャ
ガイモ状など)の場合も、上述のように平均粒径rおよ
びその偏差Sを求めることが可能である。
【0147】ハロゲン化銀粒子の粒径にかかわる変動係
数は0.25以下であるが、好ましくは0.20以下、
より好ましくは0.15以下である。変動係数値は小さ
い程好ましい。
【0148】本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、特開
昭63−151618号等に記載されている単分散六角
平板状ハロゲン化銀乳剤であることが特に好ましい。
【0149】六角平板状ハロゲン化銀粒子とは、その
{1,1,1}面の形状が六角形であり、隣辺比率が2
以下であることを特徴としている。ここで隣辺比率と
は、六角形を形成する最小の長さを有する辺の長さに対
する最大の長さを有する辺の長さの比である。本発明の
六角平板状ハロゲン化銀粒子は、隣辺比率が2以下であ
れば、その角が幾分丸味みをおびていてもよい。角が丸
みをおびている場合の辺の長さは、その辺の直線部分を
延長し、隣接する辺の直線部分を延長した線との交点の
間の距離で表わされる。本発明の六角平板状粒子の六角
形を形成する各辺は、その1/2以上が実質的に直線か
らなることが好ましく、特に4/5以上が実質的に直線
からなることが好ましい。本発明において、隣辺比率は
1〜1.5であることが好ましい。
【0150】本発明の六角平板状ハロゲン化銀乳剤は、
分散媒とハロゲン化銀粒子とからなり、該ハロゲン化銀
粒子の全投影面積の好ましくは50個数%以上、さらに
好ましくは70個数%以上、特に好ましくは90個数%
以上が上記六角平板状ハロゲン化銀粒子によって占めら
れるハロゲン化銀粒子である。
【0151】本発明における六角平板状ハロゲン化銀粒
子のハロゲン組成としては、臭化銀、沃臭化銀、塩臭化
銀、塩沃臭化銀のいずれであってもよいが、臭化銀及び
沃臭化銀が好ましい。沃臭化銀の場合、沃化銀含量は
0.2〜30モル%であり、好ましくは2〜15%、よ
り好ましくは4〜12モル%である。沃化銀の粒子内分
布は、粒子全体に均一であってもよいし、粒子内部と表
面層とで沃化銀含量が異なってもよい。また、粒子内部
に異なった沃化銀含量の層がいくつもあるいわゆる多重
構造であってもよいが、粒子内部よりも粒子表面の方が
沃化銀含量が少ない、いわゆる内部ヨード型粒子が好ま
しい。
【0152】六角平板状ハロゲン化銀乳剤の製造法につ
いては、米国特許第4,797,354号を参考にする
ことができる。
【0153】単分散六角平板状ハロゲン化銀乳剤の作り
方としては、製造工程を核形成、オストワルド熟成及び
粒子成長の過程に分ける。核形成時には、pBrを1.
0〜2.5に保ち、できるだけ平行な双晶面をもつ核
(平板粒子核)を多くつくるような過飽和条件(温度、
ゼラチン濃度、銀塩水溶液と、ハロゲン化アルカリ水溶
液の添加速度、pBr、ヨードイオン含量、攪拌回転
数、pH、ハロゲン化銀溶剤量、塩濃度など)で核形成を
行う。オストワルド熟成時には、核形成時に形成された
平板状粒子核以外の粒子を消滅せしめ、平板粒子核のみ
を成長させかつ単分散性の良い核にするために、温度、
pBr、pH、ゼラチン濃度、ハロゲン化銀溶剤量などを
調節する。粒子成長時には、pBr及び添加する銀イオ
ン量とハロゲンイオン量を調節することによって、所望
のアスペクト比と粒子サイズをもつ六角平板状ハロゲン
化銀粒子を得ることができる。粒子成長時は、銀イオン
及びハロゲンイオンの添加速度を結晶臨界成長速度の3
0〜100%にすることが好ましい。
【0154】本発明の乳剤は、ハロゲン化銀粒子の個数
の50%が、1粒子当たり10本以上の転位線を含むこ
とが好ましい。
【0155】平板粒子の転位は、たとえばJ.F.Ha
milton,Phot.Sci.Eng.,11,5
7,(1967)やT.Shiozawa,J.So
c.Phot.Sci Japan,35,213(1
972)に記載の、低温での透過型電子顕微鏡を用いた
直接的な方法により観察することができる。すなわち、
乳剤から、粒子に転位が発生するほどの圧力をかけない
よう注意して取り出したハロゲン化銀粒子を電子顕微鏡
観察用のメッシュにのせ、電子線による損傷(プリント
アウト等)を防ぐように試料を冷却した状態で、透過法
により観察を行う。このとき、粒子の厚みが厚いほど電
子線が透過しにくくなるので、高圧型(0.25μm の
厚さの粒子に対し200kV)の電子顕微鏡を用いた方が
より鮮明に観察することができる。このような方法によ
って得られた粒子の写真から、主平面に対して垂直方向
から見た場合の各粒子についての転位の位置及び数を用
いることができる。
【0156】本発明の平板粒子の転位の位置は、平板粒
子の長軸方向の中心から辺までの長さのx%の距離から
辺にかけて発生している。このxの値は、好ましくは1
0≦x<100であり、より好ましくは30≦x<98
であり、さらに好ましくは50≦x<95である。この
とき、この転位の開始する位置を結んで作られる形状
は、粒子形と相似に近いが、完全な相似形でなくゆがむ
ことがある。転位線の方向は、略中心から辺に向かう方
向であるが、しばしば蛇行している。
【0157】本発明の平板粒子の転位の数については、
10本以上の転位線を含む粒子が50個数%以上存在す
ることが好ましい。さらに好ましくは、10本以上の転
位線を含む粒子が80個数%以上、特に20本以上の転
位線を含む粒子が80個数%以上存在するものが好まし
い。転位の数は多い程好ましい。
【0158】さらに、本発明の平板状ハロゲン化銀粒子
で好ましく用いられる、ハロゲン化銀粒子の50個数%
以上が1粒子当たり10本以上の転位線を含むハロゲン
化銀粒子においては、ハロゲン化銀粒子の個々の沃化銀
含有率の相対標準偏差が30%以下であることが特に好
ましく、さらに好ましくは20%以下が好ましい。
【0159】個々の乳剤粒子の沃化銀含有率は、例えば
X線マイクロ・アナライザーを用いて、一個一個の粒子
の組成を分析することによって測定できる。ここで「個
々の粒子の沃化銀含有率の相対標準偏差」とは、例えば
X線マイクロ・アナライザーにより少なくとも100個
の乳剤粒子の沃化銀含有率を測定した際の、沃化銀含有
率の標準偏差を平均沃化銀含有率で除した値に100を
乗じて得られる値である。個々の乳剤粒子の沃化銀含有
率測定の具体的方法は、例えば、欧州特許第147,8
48A号に記載されている。
【0160】個々の粒子の沃化銀含有率の相対標準偏差
が大きいと、個々の粒子の化学増感の適点が異なり、す
べての乳剤粒子の性能を引き出すことが不可能になる。
また、転位の数の粒子間の相対標準偏差も大きくなる傾
向にある。
【0161】個々の粒子の沃化銀含有率Yi(モル%)
と、各粒子の球相当直径Xi(ミクロン)の間には、相
関がある場合とない場合があるが、相関がないことが望
ましい。
【0162】平板粒子のハロゲン組成に関する構造につ
いては、X線回折、EPMA法(XMA法という名称も
ある;電子線でハロゲン化銀粒子を走査して、ハロゲン
化銀組成を検出する方法)、ESCA法(XPS法とい
う名称もある;X線を照射し粒子表面から出てくる光電
子を分光する方法)などを組み合わせることにより確認
できる。
【0163】本発明において粒子表面とは、表面より5
0オングストローム程度の深さまでの領域をいう。この
ような領域のハロゲン組成は、通常ESCA法により測
定することができる。粒子内部とは、上記の表面領域以
外の領域をいう。
【0164】前記の転位線を有する平板状粒子よりなる
乳剤は、特開昭63−220238号、特開平4−18
1939号に記載されている方法に基づいて調製するこ
とができる。また,本発明のハロゲン化銀乳剤は、粒子
サイズ分布が狭いことが好ましく、核形成−オストワル
ド熟成及び粒子成長の段階を経て調製する特開昭63−
151618号に記載されている方法を好ましく用いる
ことができる。
【0165】しかしながら、乳剤の個々の粒子の沃化銀
含有率は、特に緻密な制御をしないと不均一になり易
い。
【0166】乳剤の個々の粒子の沃化銀含有率を均一に
するために、まず、オストワルド熟成後の粒子のサイズ
と形状をできるだけ均一にすることが肝要である。さら
に成長段階において、硝酸銀水溶液とアルカリ・ハライ
ド水溶液を、pAg を6.0から10.0の範囲で一定に
保ちつつ、ダブル・ジェット法で添加し、特に均一な被
覆を行うためには、添加中の溶液の過飽和度は高い方が
好ましい。例えば米国特許第4,242,445号に記
載されているような方法で、結晶の成長速度が結晶臨界
成長速度の30〜100%になるような比較的高い過飽
和度で添加を行うことが望ましい。
【0167】本発明の平板粒子の転位は、粒子の内部に
特定の高ヨード相を設けることによってコントロールす
ることができる。具体的には、基板粒子を調製し、次に
高ヨード相を設け、その外側を高ヨード相よりヨード含
有率の低い相でカバーすることによって得られる。ここ
で、個々の粒子の沃化銀含有率を均一にするために、上
記高ヨード相の形成条件を適切に選択することが重要で
ある。
【0168】内部の高ヨード相とは、ヨードを含むハロ
ゲン化銀固溶体をいう。この場合のハロゲン化銀として
は、沃化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀が好ましいが、沃化
銀または沃臭化銀(ヨード含有率10〜40モル%)で
あることが好ましく、特に沃化銀であることが好まし
い。
【0169】この内部高ヨード相は、基板の平板粒子の
平面に均一に沈着したものではなく、むしろ局在的に存
在させることが重要である。このような局在化は、平板
の主平面上、側面上、辺上、角上のいずれの場所で起っ
てもよい。さらに、内部高ヨード相を、そのような部位
に選択的にエピタキシャルに配位していても良い。
【0170】このための方法として、沃化物塩を単独に
添加する、いわゆるコンバージョン法や、例えば特開昭
59−133540号、特開昭58−108526号、
特開昭59−162540号に記載されているようなエ
ピタキシャル接合法を用いることができる。その時に以
下のような条件を選択することが、個々の粒子の沃化銀
含有率を均一にするために有効である。すなわち、沃化
物塩添加時のpAg は8.5〜10.5の範囲が好まし
く、9.0〜10.5の範囲が特に好ましい。温度は、
50℃〜30℃の範囲に保つことが好ましい。沃化物塩
の添加は、十分に攪拌された条件下で、全銀量に対し1
モル%以上の沃化物塩を30秒から5分間にわたって添
加することが好ましい。
【0171】基板の平板粒子のヨード含有率は高ヨード
相よりも低く、好ましくは0〜12モル%、さらに好ま
しくは0〜10モル%である。
【0172】高ヨード相をカバーする外側の相は、高ヨ
ード相のヨード含有率よりも低く、好ましくは0〜12
モル%、さらに好ましくは0〜10モル%であり、最も
好ましくは0〜3モル%である。
【0173】この内部高ヨード相は、平均粒子の長軸方
向に関して粒子中心から粒子全体の銀量で5モル%〜8
0モル%の範囲にある、粒子中心を中心とする環状領域
内に存在することが好ましく、さらに好ましくは10モ
ル%〜70モル%、特に20モル%〜60モル%の範囲
の環状領域内に存在することが好ましい。
【0174】ここで、粒子の長軸方向とは平板粒子の直
径方向をいい、短軸方向とは平板粒子の厚さ方向をい
う。
【0175】内部高ヨード相のヨード含有率は、粒子表
面に存在する沃化銀、沃臭化銀または塩沃臭化銀におけ
る平均ヨード含有率よりも高く、好ましくは5倍以上、
特に好ましくは20倍以上である。
【0176】さらに、内部高ヨード相を形成するハロゲ
ン化銀の量は、銀量にして粒子全体の銀量の50モル%
以下であり、さらに好ましくは10モル%以下であり、
特に5モル%以下であることが好ましい。
【0177】種々の化合物をハロゲン化銀沈殿生成過程
で存在せしめることによって、ハロゲン化銀粒子の性質
をコントロールできる。このような化合物は、例えば米
国特許第2,448,060号、同2,628,167
号、同3,737,313号、同3,772,031
号、並びにリサーチ・ディスクロージャー、134巻、
1975年6月、13452に記載の銅、イリジウム、
鉛、ビスマス、カドミウム、亜鉛、カルコゲン化合物
(例えば、硫黄、セレン及びテルルの化合物)、金およ
び周期律表第VII 属貴金属の化合物のような化合物であ
って、反応容器中に最初から存在せしめてもよく、また
常法に従って1種若しくは2種以上の化合物をハロゲン
化銀沈殿生成過程中に加えてもよい。このようにしてハ
ロゲン化銀の特性をコントロールできる。さらに、特公
昭58−1410号、モイザー(Moisar)ら著、ジャー
ナル・オブ・フォトグラフィック・サイエンス、25
巻、1977、19−27頁に記載されるように、ハロ
ゲン化銀乳剤は沈殿生成過程において粒子の内部を還元
増感することができる。
【0178】本発明に用いられる平板粒子においては、
エピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲン化銀
が接合されていてもよく、また、例えばロダン銀、酸化
鉛のようなハロゲン化銀以外の化合物と接合されていて
も良い。これらの乳剤粒子は、例えば、米国特許第4,
094,684号、同4,142,900号、同4,4
59,353号、英国特許第2,038,792号、米
国特許第4,349,622号、同4,395,478
号、同4,433,501号、同4,463,087
号、同3,656,962号、同3,852,067
号、特開昭59−162540号に開示されている。
【0179】本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、通常
化学的に増感されている。
【0180】化学増感は、上記ハロゲン化銀乳剤成形後
に行われるが、ハロゲン化銀乳剤形成後、化学増感を行
う間に、前記乳剤を水洗してもよい。
【0181】化学増感については、リサーチ・ディスク
ロージャーNo.17643(1978年12月:23
頁)及び同No.18716(1979年11月:648
頁右欄)に記載されており、pAg 5〜10、pH5〜8及
び温度30〜80℃において硫黄、セレン、テルル、
金、白金、パラジウム、イリジウムまたはこれら増感剤
の複数の組み合わせを用いて行うことができる。
【0182】また、本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤
は、分光増感色素の存在下で化学増感されることが好ま
しい。分光増感色素の存在下で化学増感する方法は、例
えば米国特許第4,425,426号、同4,442,
201号、特開昭59−9658号、同61−1031
49号、同61−133941号などに記載されてい
る。使用する分光増感色素としては、通常ハロゲン化銀
写真感光材料に用いられる分光増感色素であればいかな
るものでもよく、その分光増感色素は、リサーチ・ディ
スクロージャーNo.17643の23〜24頁及び同N
o.18716の648頁右欄〜649頁右欄に記載さ
れている。分光増感色素は一種類でもよく、数種類混ぜ
て使用してもよい。
【0183】分光増感色素を添加する時期は、化学増感
の開始前(粒子形成時、粒子形成終了時、水洗後)、化
学増感の途中及び化学増感終了時のいずれの時期でもよ
いが、粒子形成終了後で化学増感の開始前又は化学増感
の終了時が好ましい。
【0184】添加される分光増感色素の量は任意である
が、飽和吸着量の30〜100%が好ましく、より好ま
しくは50〜90%である。
【0185】本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、通常
分光増感されている。用いられる分光増感色素の例は、
上記と同様上記の2つのリサーチ・ディスクロージャー
に記載されている。上述のように化学増感時に分光増感
色素を存在させた乳剤は、分光増感するために、同種又
は別種の色素をさらに追加で添加してもよいし、しなく
てもよい。
【0186】本発明の乳剤は感光性乳剤層に単独で用い
てもよいし、平均粒子サイズの異なる2種以上の乳剤を
併用するようにしてもよい。2種以上の乳剤を用いる場
合、異なる層に用いてもよいが、同一感光層に混合して
用いるのが好ましい。また、2種以上の乳剤を用いる場
合、本発明で規定するアクペクト比2以上のハロゲン化
銀粒子からなる乳剤とそうでない(後述する)ハロゲン
化銀粒子の乳剤とを用いてもよい。この場合、本発明の
式(I)で表される化合物を含有する層では、本発明で
規定するアスペクト比2以上の平板粒子が50個数%以
上、好ましくは70個数%以上、さらに好ましくは85
個数%以上のハロゲン化銀粒子からなる乳剤を使用する
層を少くとも1層有する。式(I)で表される化合物を
含有しない層においては、本発明に規定するアスペクト
比2以上の平板粒子からなる乳剤とそうでない粒子から
なる乳剤との混合比は任意にとり得る。乳剤を混合して
用いることは、階調コントロール、低露光量領域から高
露光量領域すべてにわたる粒状性のコントロール、及び
発色現像依存性(時間及び発色現像主薬・亜硫酸ナトリ
ウム塩等の現像液内組成依存性、pH依存性)のコントロ
ールなどの観点から使用される。
【0187】また本発明の乳剤は、特開昭60−143
332号、同60−254032号に記載されている、
粒子間の沃化銀含有率の相対標準偏差が20%以下であ
ることが特に好ましい。
【0188】本発明では感度、感材の保存性及び連続処
理性を向上させるために、下記式(A)で表わされる化
合物を用いることが特に好ましい。
【0189】式(A) Q−SM1 式中、Qは−SO3 2 、−COOM2 、−OHおよび
−NR1 2 から成る群から選ばれた少なくとも一種を
直接または間接に結合した複素環残基を表わし、M1
2 は独立して水素原子、アルカリ金属、四級アンモニ
ウム、四級ホスホニウムを表わし、R1 、R2 は水素原
子、または置換もしくは無置換のアルキル基を表わす。
【0190】式(A)においてQで表わされる複素環残
基は好ましくはN、あるいはさらにN、O、S、Seの
少なくとも1つを含む5又は6員環(これらは縮合環を
含んでもよい。さらに置換基を有していてもよい。)で
あって、その具体例としては、オキサゾール環、チアゾ
ール環、イミダゾール環、セレナゾール環、トリアゾー
ル環、テトラゾール環、チアジアゾール環、オキサジア
ゾール環、ペンタゾール環、ピリミジン環、チアジア
環、トリアジン環、チアジアジン環など、または他の炭
素環やヘテロ環と結合した環(例えばベンゾチアゾール
環、ベンゾトリアゾール環、ベンズイミダゾール環、ベ
ンゾオキサゾール環、ベンゾセレナゾール環、ナフトオ
キサゾール環、トリアザインドリジン環、ジアザインド
リジン環、テトラアザインドリジン環)があげられる。
【0191】式(A)で表わされるメルカプト複素環化
合物のうちで特に好ましいものとして、式(B)及び
(C)で表わされるものを挙げることができる。
【0192】式(B)
【0193】
【化57】 式(C)
【0194】
【化58】
【0195】式(B)において、Y、Zは独立して窒素
原子またはCR4 (R4 は水素原子、置換もしくは無置
換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール
基を表わす)を示し、R3 は−SO3 2 、−COOM
2 、−OHおよび−NR1 2 から成る群から選ばれた
少なくとも一種で置換された有機残基であり、具体的に
は炭素数1〜20のアルキル基(例えばメチル、エチ
ル、プロピル、ヘキシル、ドデシル、オクタデシルな
ど)、炭素数6〜20のアリール基(例えばフェニル、
ナフチルなど)を示し、L1 は−S−、−O−、−N
−、−CO−、−SO−および−SO2 −から成る群か
ら選ばれた連結基を示し、M1 は式(A)で説明したも
のと同じものを表す。nは0または1である。
【0196】上述のR4 又はR3 のアルキル基およびア
リール基は、さらにハロゲン原子(例えばF、Cl、B
r)、アルコキシ基(例えばメトキシ、メトキシエトキ
シ)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ)、アルキ
ル基(R2 がアリール基のとき)、アリール基(R2
アルキル基のとき)、アミド基(例えばアセトアミド、
ベンゾイルアミノ)、カルバモイル基(例えば無置換カ
ルバモイル、フェニルカルバモイル、メチルカルバモイ
ル)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミ
ド、フェニルスルホンアミド)、スルファモイル基(例
えば無置換スルファモイル、メチルスルファモイル、フ
ェニルスルファモイル)、スルホニル基(例えばメチル
スルホニル、フェニルスルホニル)、スルフィニル基
(例えばメチルスルフィニル、フェニルスルフィニ
ル)、シアノ基、アルコキシカルボニル基(例えばメト
キシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例え
ばフェノキシカルボニル)、およびニトロ基のような他
の置換基によって置換されていてもよい。
【0197】ここで、R3 の置換基−SO3 M、−CO
OM2 、−OHおよび−NR1 2が2個以上あると
き、これらは同じでも異っていてもよい。
【0198】M2 は式(A)で説明したのと同じものを
意味する。
【0199】次に、式(C)において、Xは硫黄原子、
酸素原子または−N(R5 )−を表わし、R5 は水素原
子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もし
くは無置換のアリール基を表わす。
【0200】L2 は−CONR6 −、−NR6 CO−、
−SO2 NR6 −、−NR6 SO2−、−OCO−、−
COO−、−S−、−NR6 −、−CO−、−SO−、
−OCOO−、−NR6 CONR7 −、−NR6 COO
−、−OCONR6 −または−NR6 SO2 NR7 −を
表わし、R6 、R7 は各々水素原子、置換もしくは無置
換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール
基を表わす。
【0201】R3 、M2 は式(B)、(C)で説明した
のと同じものを意味し、nは0または1を表わす。
【0202】さらに、R4 、R5 、R6 およびR7 で表
わされるアルキル基、およびアリール基の置換基として
は、先にR3 の置換基として挙げたものと同じものを挙
げることができる。
【0203】式(B)、(C)において、R3 が−SO
3 2 および−COOM2 で置換したものが特に好まし
い。
【0204】以下に、本発明に用いられる式(A)で表
わされる好ましい化合物の具体例を示す。
【0205】
【化59】
【0206】
【化60】
【0207】
【化61】
【0208】
【化62】
【0209】
【化63】
【0210】
【化64】
【0211】一般式(A)で示される化合物は公知であ
り、また以下の文献に記載されている方法により合成す
ることができる。
【0212】米国特許第2,585,388号、同2,
541,924号、特公昭42−21842号、特開昭
53−50169号、英国特許第1,275,701
号、D.A.バージエスら、“ジャーナル・オブ・ヘテ
ロサイクリック・ケミストリ”(D.A.berges
et.al.,“Journal of the H
eterocyclic Chemistry”)第1
5巻981頁(1978号)、“ザ・ケミストリ・オブ
・ヘテロサイクリック・コンパウンズ”、イミダゾール
・アンド・デリバティブス・パートI(“The Ch
emistryof Heterocyclic Co
mpounds”Imidazoleand Deri
vatives part I)、336〜9頁、ケミ
カル・アブストラクト(Chemical Abstr
act)、58、7921号(1963)、394頁、
E.ホガース、“ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサエ
ティ”(E.Hoggarth“Journal of
Chemical Society”)1160〜7
頁(1949)及びS.R.サウドラー、W.カロ、
“オルガニック・ファンクショナル・グループ・プレパ
レーション”、アカデミック・プレス社(S.R.Sa
udler,W.karo“OrganicFanct
ional Group Preparation”A
cademic Press)312〜5頁(196
8)、M.シャムドンら(M.Chamdon,et
al.,)、ブルタン・ド・ラ・ソシエテ・シミーク・
ド・フランス(Bulletin de la Soc
iete Chimiquede France)、7
23(1954)、D.A.シャーリー、D.W.アレ
イ、ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソ
サエティ(D.A.Shirley,D.W.Alle
y,J.Amer.Chem.Soc.)、79、49
22(1954)、A.ボール、W.マーチバルト,ベ
リッヒテ(A.Wohl,W.Marchwald,B
er.)(ドイツ化学会誌)、22巻、568頁(18
89)、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソ
サエティー(J.Amer.Chem.Soc.)、4
4、1502〜10頁、米国特許第3,017,270
号、英国特許第940,169号、特公昭49−833
4号、特開昭55−59463号、アドバンスト・イン
・ヘテロサイクリック・ケミストリ(Advanced
in Heterocyclic Chemistr
y)、9、165〜209(1968)、西独特許第
2,716,707号、ザ・ケミストリー・オブ・ヘテ
ロサイクリック・コンパウンズ・イミダゾール・アンド
・デリバティブス(The Chemistry of
Heterocyclic Compounds I
midazole and Derivative
s)、Vol.1、384頁、オルガニック・シンセシ
ス(Org.Synth.)IV.,569(196
3)、ベリッヒテ(Bre.)、9、465(197
6)、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサ
エティ(J.Amer.Chem.Soc.)、45、
2390(1923)、特開昭50−89034号、同
53−28426号、同55−21007号、特開昭4
0−28496号。
【0213】一般式(A)で表わされる化合物は、ハロ
ゲン化銀乳剤層、親水性コロイド層(例えば中間層、表
面保護層、イエローフィルター層、アンチハレーション
層)に含有させるが、ハロゲン化銀乳剤層またはその隣
接層に含有させることが好ましい。
【0214】また、その添加量は1×10-7〜1×10
-3mol/m2であり、好ましくは5×10-7〜1×10-4mo
l/m2、より好ましくは1×10-6〜3×10-5mol/m2
ある。添加は水溶液若しくは水と混和する有機溶媒(メ
チルアルコール、エチルアルコール、メチルエチルケト
ン、ジメチルホルムアミドなど)に溶解した溶液として
添加するのが好ましい。
【0215】本発明においては、前記本発明の一般式
(I)で表されるカプラーは、該カプラーの溶媒として
高沸点有機溶媒が用いられる。高沸点有機溶媒とは、常
圧で沸点が175℃以上の有機溶媒であって液体状、ワ
ックス状、固体状等いずれの形態であってもよい。高沸
点有機溶媒は、水不溶性であることが好ましい。水不溶
性とは25℃における水に対する溶解度が10wt%以下
であり、より好ましくは3wt%以下である。さらに好ま
しくは1wt%以下である。
【0216】本発明においては、前記本発明の一般式
(I)で表されるカプラー(Cp)に用いる高沸点有機
溶媒の使用量、HBS/Cpの重量比は1×10-2以上
3以下である。本発明の一般式(I)で表されるカプラ
ーは、この使用量の範囲で感光材料の経時保存性、カラ
ー現像処理性及び処理後の画像保存性に優れた効果を発
現する。使用量の範囲は好ましくは2×10-2以上2.
0以下である。さらに好ましくは5×10-2以上1.0
以下の重量比の範囲である。特にHBS/Cpの重量比
が低い領域の使用量であっても、発色性を低下すること
なく高いカップリング反応活性を示し、感光材料の経時
保存性を劣化することがなく、しかも処理後の画像保存
における未露部のステイン増加や色像堅牢性を低下する
ことがない驚くべき効果を示す。
【0217】以下に、本発明の一般式(I)で表される
高沸点有機溶媒について詳しく説明する。本発明に用い
る高沸点有機溶媒は、好ましくは下記の式〔S−1〕〜
〔S−10〕により表される。
【0218】
【化65】
【0219】式〔S−1〕においてR1 、R2 及びR3
はそれぞれ独立に脂肪族基またはアリール基を表わす。
また、a,b,cはぞれぞれ独立に0または1を表わ
す。
【0220】式〔S−2〕においてR4 及びR5 はそれ
ぞれ独立に脂肪族基またはアリール基を表わし、R6
ハロゲン原子(F、Cl、Br、I以下同じ)、アルキ
ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカ
ルボニル基またはアリールオキシカルボニル基を表わ
し、dは0〜3の整数を表わす。dが複数のとき、複数
のR6 は同じでも異なっていてもよい。
【0221】式〔S−3〕においてArはアリール基を
表わし、eは1〜6の整数を表わし、R7 はe価の炭化
水素基またはエーテル結合で互いに結合した炭化水素基
を表わす。
【0222】式〔S−4〕においてR8 は脂肪族基を表
わし、fは1〜6の整数を表わし、R9 はf価の炭化水
素基またはエーテル結合で互いに結合した炭化水素基を
表わす。
【0223】式〔S−5〕においてgは2〜6の整数を
表わし、R10はg価の炭化水素基(ただしアリール基を
除く)を表わし、R11は脂肪族基またはアリール基を表
わす。
【0224】式〔S−6〕においてR12、R13及びR14
はそれぞれ独立に水素原子、脂肪族基またはアリール基
を表わす。Xは−CO−または−SO2 −を表わす。R
12とR13またはR13とR14は互いに結合して環を形成し
ていてもよい。
【0225】式〔S−7〕においてR15は脂肪族基、ア
ルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、
アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アリー
ル基またはシアノ基を表わし、R16はハロゲン原子、脂
肪族基、アリール基、アルコキシ基またはアリールオキ
シ基を表わし、hは0〜3の整数を表わす。hが複数の
とき、複数のR16は同じでも異なっていてもよい。
【0226】式〔S−8〕においてR17及びR18はそれ
ぞれ独立に脂肪族基またはアリール基を表わし、R19
ハロゲン原子、脂肪族基、アリール基、アルコキシ基ま
たはアリールオキシ基を表わし、iは0〜4の整数を表
わす。iが複数のとき、複数のR19は同じでも異なって
いてもよい。
【0227】式〔S−9〕においてR20及びR21は脂肪
族基またはアリール基を表わす。jは1または2を表わ
す。
【0228】式〔S−10〕においてA1 、A2 、・・・
・、An はそれぞれ異なる非発色性エチレン様モノマー
より与えられる重合単位を表わし、a1 、a2 、・・・・・
・、anはそれぞれの重合単位の重量分率を表わし、nは
1〜30の整数を表わす。
【0229】式〔S−1〕〜〔S−9〕においてR1
6 、R8 、R11〜R21が脂肪族基または脂肪族基を含
む基であるとき、脂肪族基は直鎖状、分岐鎖状、環状の
いずれであってもよく、また不飽和結合を含んでいても
置換基を有していてもよい。置換基の例として、ハロゲ
ン原子、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、アシル
オキシ基、エポキシ基等がある。
【0230】式〔S−1〕〜〔S−9〕においてR1
6 、R8 、R11〜R21が環状脂肪族基、すなわちシク
ロアルキル基であるか、またはシクロアルキル基を含む
基であるとき、シクロアルキル基は3〜8員の環内に不
飽和結合を含んでよく、また置換基や架橋基を有してい
てもよい。置換基の例としてハロゲン原子、脂肪族基、
ヒドロキシル基、アシル基、アリール基、アルコキシ
基、エポキシ基、アルキル基等があり、架橋基の例とし
てメチレン、エチレン、イソプロピリデン等がある。
【0231】式〔S−1〕〜〔S−9〕においてR1
6 、R8 、R11〜R21がアリール基またはアリール基
を含む基であるとき、アリール基はハロゲン原子、脂肪
族基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アルコキシカルボニル基等の置換基で置換されていても
よい。
【0232】式〔S−3〕、〔S−4〕、〔S−5〕に
おいてR7 、R9 またはR10が炭化水素基であるとき炭
化水素基は環状構造(例えばベンゼン環、シクロペンタ
ン環、シクロヘキサン環)や不飽和結合を含んでいても
よく、また置換基を有していてもよい。置換基の例とし
てハロゲン原子、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、ア
リール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、エポキシ
基等がある。
【0233】式〔S−9〕においてA1 、A2 、・・・・、
n を与える非発色性エチレン様モノマーの例としてア
クリル酸エステル類、メタアクリル酸エステル類、ビニ
ルエステル類、アクリルアミド類、メタアクリルアミド
類、オレフィン類、スチレン類、ビニルエーテル類、ア
クリロニトリル類等がある。
【0234】次に本発明において特に好ましい高沸点有
機溶媒について述べる。
【0235】式〔S−1〕においてR1 、R2 及びR3
は総炭素原子数(以下C数と略す)1〜24(好ましく
は4〜18)の脂肪族基(例えばn−ブチル、2−エチ
ルヘキシル、3,3,5−トリメチルヘキシル、n−ド
デシル、n−オクタデシル、ベンジル、オレイル、2−
クロロエチル、2,3−ジクロロプロピル、2−ブトキ
シエチル、2−フェノキシエチル、シクロペンチル、シ
クロヘキシル、4−t−ブチルシクロヘキシル、4−メ
チルシクロヘキシル)またはC数6〜24(好ましくは
6〜18)のアリール基(例えばフェニル、クレジル、
p−ノニルフェニル、キシクル、クメニル、p−メトキ
シフェニル、p−メトキシカルボニルフェニル)であ
る。a,b,cはそれぞれ独立に0または1であり、好
ましくはa,b,cすべて1である。
【0236】式〔S−2〕においてR4 及びR5 はC数
1〜24(好ましくは4〜18)の脂肪族基(例えば前
記R1 について挙げたアルキル基と同じ基、エトキシカ
ルボニルメチル、1,1−ジエチルプロピル、2−エチ
ル−1−メチルヘキシル、シクロヘキシルメチル、1−
エチル−1,5−ジメチルヘキシル、3,5,5−トリ
メチルシクロヘキシル、メンチル、ボルニル、1−メチ
ルシクロヘキシル)またはC数6〜24(好ましくは6
〜18)のアリール基(例えば前記R1 について挙げた
アリール基、4−t−ブチルフェニル、4−t−オクチ
ルフェニル、1,3,5−トリメチルフェニル、2,
4,−ジ−t−ブチルフェニル、2,4,−ジ−t−ペ
ンチルフェニル)であり、R6 はハロゲン原子(好まし
くはCl)、C数1〜18のアルキル基(例えばメチ
ル、イソプロピル、t−ブチル、n−ドデシル)、C数
1〜18のアルコキシ基(例えばメトキシ、n−ブトキ
シ、n−オクチルオキシ、メトキシエトキシ、ベンジル
オキシ)、C数6〜18のアリールオキシ基(例えばフ
ェノキシ、p−トリルオキシ、4−メトキシフェノキ
シ、4−t−ブチルフェノキシ)またはC数2〜19の
アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、
n−ブトキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカ
ルボニル)またはC数6〜25のアリールオキシカルボ
ニル基であり、dは0または1である。
【0237】式〔S−3〕においてArはC数6〜24
(好ましくは6〜18)のアリール基(例えばフェニ
ル、4−クロロフェニル、4−メトキシフェニル、1−
ナフチル、4−n−ブトキシフェニル、1,3,5−ト
リメチルフェニル)であり、bは1〜4(好ましくは1
〜3)の整数であり、R7 はe価のC数2〜24(好ま
しくは2〜18)の炭化水素基〔例えば前記R4 につい
て挙げたアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、
−(CH2 2 −、
【0238】
【化66】
【0239】またはe価の炭素原子数4〜24(好まし
くは4〜18)のエーテル結合で互いに結合した炭化水
素基〔例えば、−CH2 CH2 OCH2 CH2 −、−C
2 CH2 (OCH2 CH2 3 −、−CH2 CH2
2 OCH2 CH2 CH2 −、
【0240】
【化67】
【0241】である。
【0242】式〔S−4〕においてR8 はC数1〜24
(好ましくは1〜17)の脂肪族基(例えばメチル、n
−プロピル、1−ヒドロキシエチル、1−エチルペンチ
ル、n−ウンデシル、ペンタデシル、8,9−エポキシ
ヘプタデシル、シクロプロピル、シクロヘキシル、4−
メチルシクロヘキシル)であり、fは1〜4(好ましく
は1〜3)の整数であり、R9 はf価のC数2〜24
(好ましくは2〜18)の炭化水素基またはc価の炭素
原子数4〜24(好ましくは4〜18)のエーテル結合
で互いに連結した炭化水素基(例えば前記R7 について
挙げた基)である。
【0243】式〔S−5〕においてgは2〜4(好まし
くは2または3)であり、R10はg価の炭化水素基〔例
えば、−CH2 −、−(CH2 2 −、−(CH2 4
−、−(CH2 7 −、
【0244】
【化68】
【0245】であり、R11はC数1〜24(好ましくは
4〜18)の脂肪族基またはC数6〜24(好ましくは
6〜18)のアリール基(例えば前記R4 について挙げ
た脂肪族基、アリール基)である。
【0246】式〔S−6〕においてR12は水素原子、C
数1〜24(好ましくは3〜20)の脂肪族基〔例えば
n−プロピル、1−エチルペンチル、n−ウンデシル、
n−ペンタデシル、2,4−ジ−t−ペンチルフェノキ
シメチル、4−t−オクチルフェノキシメチル、3−
(2,4−ジ−t−ブチルフェノキシ)プロピル、1−
(2,4−ジ−t−ブチルフェキシ)プロピル、シクロ
ヘキシル、4−メチルシクロヘキシル)またはC数6〜
24(好ましくは6〜18)のアリール基(例えば前記
Arについて挙げたアリール基)であり、R13及びR14
は水素原子、C数1〜24(好ましくは1〜18)の脂
肪族基(例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−ブ
チル、n−ヘキシル、2−エチルヘキシル、n−ドデシ
ル、シクロペンチル、シクロプロピル)またはC数6〜
18(好ましくは6〜15)のアリール基(例えばフェ
ニル、1−ナフチル、p−トリル)である。R13とR14
とが互いに結合し、Nとともにピロリジン環、ピペリジ
ン環、モルホリン環を形成してもよく、R12とR13とが
互いに結合してピロリドン環を形成してもよい。Xは−
CO−または−SO2 −であり、好ましくはXは−CO
−である。
【0247】式〔S−7〕においてR15はC数1〜24
(好ましくは1〜18)の脂肪族基(例えばメチル、イ
ソプロピル、t−ブチル、t−ペンチル、t−ヘキシ
ル、t−オクチル、2−ブチル、2−ヘキシル、2−オ
クチル、2−ドデシル、2−ヘキサデシル、t−ペンタ
デシル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、C数2〜
24(好ましくは5〜17)のアルコキシカルボニル基
(例えばn−ブトキシカルボニル、2−エチルヘキシル
オキシカルボニル、n−ドデシルオキシカルボニル)C
数1〜24(好ましくは1〜18)のアルキルスルホニ
ル基(例えばメチルスルホニル、n−ブチルスルホニ
ル、n−ドデシルスルホニル)、C数6〜30(好まし
くは6〜24)のアリールスルホニル基(例えばp−ト
リルスルホニル、p−ドデシルフェニルスルホニル、p
−ヘキサデシルオキシフェニルスルホニル)、C数6〜
32(好ましくは6〜24)のアリール基(例えばフェ
ニル、p−トリル)またはシアノ基であり、R16はハロ
ゲン原子(好ましくはCl)、C数1〜24(好ましく
は1〜18)のアルキル基(例えば前記R15について挙
げたアルキル基)、C数3〜18(好ましくは5〜1
7)のシクロアルキル基(例えばシクロペンチル、シク
ロヘキシル)、C数6〜32(好ましくは6〜24)の
アリール基(例えばフェニル、p−トリル)C数1〜2
4(好ましくは1〜18)のアルコキシ基(例えばメト
キシ、n−ブトキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ベン
ジルオキシ、n−ドデシルオキシ、n−ヘキサデシルオ
キシ)またはC数6〜32(好ましくは6〜24)のア
リールオキシ基(例えばフェノキシ、p−t−ブチルフ
ェノキシ、p−t−オクチルフェノキシ、m−ペンタデ
シルフェノキシ、p−ドデシルオキシフェノキシ)であ
り、hは0〜2(好ましくは1または2)の整数であ
る。
【0248】式〔S−8〕においてR17及びR18は前記
13及びR14と同じであり、R19は前記R16と同じであ
る。
【0249】式〔S−9〕においてR20、R21は前記R
1 、R2 及びR3 と同じである。jは1または2を表わ
し、好ましくはjは1である。
【0250】式〔S−10〕で表わされるポリマーの平
均分子量は約1,000 〜約1,000,000(好ましくは約5,000
〜約100,000 )であり、非発色性エチレン様モノマー
の単独重合体、共重合体のいずれであってもよく、共重
合体の場合ランダムな共重合体であっても特定のシーケ
ンスを持つ共重合体(ブロック共重合体、交互共重合体
等)であってもよい。好ましい非発色性エチレン様モノ
マーの例としてアクリル酸エステル類〔メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレー
ト、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、t−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルア
クリレート、2−クロロエチルアクリレート、2−シア
ノエチルアクリレート、2−アセトキシエチルアクリレ
ート、フェニルアクリレート、2−メトキシエチルアク
リレート、2−ブトキシエチルアクリレート、ポリエチ
レングリコールモノメチルエーテルのアクリレート(n=
9)など〕、メタアクリル酸エステル類〔メチルメタア
クリレート、n−ブチルメタアクリレート、シクロヘキ
シルメタアクリレート、オクチルメタアクリレート、ス
ルホプロピルメタアクリレート、フルフリルメタアクリ
レート、フェニルメタアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタアクリレート、2−メトキシエチルメタアクリ
レート、2−アセトキシエチルメタアクリレート、2−
ブトキシエチルメタアクリレート、ポリエチレングリコ
ールモノメチルエーテルのメタアクリレート(n=6)
など〕、ビニルエステル類〔ビニルアセテート、ビニル
ブチレート、ビニルフェニルアセテート、ビニルベンゾ
エート、ビニルカプロレート、ビニルクロロアセテート
など〕、アクリルアミド類〔アクリルアミド、N−メチ
ルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ブ
チルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、
N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−メトキシエチ
ルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリ
ルアミド、ジアセトンアクリルアミドなど〕メタアクリ
ルアミド類〔メタアクリルアミド、N−メチルメタアク
リルアミド、N−エチルメタアクリルアミド、N−ブチ
ルメタアクリルアミド、N−t−ブチルメタアクリルア
ミド、N−シクロヘキシルメタアクリルアミド、N−
(2−メトキシエチル)メタアクリルアミド、N,N−
ジメチルメタアクリルアミド、N,N−ジエチルメタア
クリルアミド、N−フェニルメタアクリルアミド、N−
(2−シアノエチル)メタアクリルアミドなど〕、オレ
フィン類〔エチレン、プロピレン、ビニルクロライド、
ビニリデンクロライド、1−ブテン、ブタジエン、イソ
プレン、クロロプレンなど〕、スチレン類〔スチレン、
メチルスチレン、ジメチルスチレン、クロロメチルスチ
レン、クロロスチレン、メトキシスチレン、メトキシカ
ルボニルスチレンなど〕、ビニルエ−テル類〔メチルビ
ニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエ
ーテル、ヘキシルビニルエーテル、2−メトキシエチル
ビニルエーテルなど〕、アクリロニトリル類〔アクリロ
ニトリル、メタアクリロニトリル、クロトノニトリル〕
及びその他のビニルモノマー類〔ブチルクロトネート、
ヘキシルクロトネート、ジメチルイタコネート、ジブチ
ルイタコネート、ジメチルマレエート、ジエチルマレエ
ート、ジブチルマレエート、ジメチルフマレート、ジブ
チルフマレート、メチルビニルケトン、N−ビニルオキ
サゾリドン、N−ビニルピロリドン、4−ビニルピリジ
ンなど〕が挙げられる。
【0251】以下に本発明において用いられる高沸点有
機溶媒の具体例を示す。
【0252】
【化69】
【0253】
【化70】
【0254】
【化71】
【0255】
【化72】
【0256】
【化73】
【0257】
【化74】
【0258】
【化75】
【0259】
【化76】
【0260】
【化77】
【0261】
【化78】
【0262】
【化79】
【0263】
【化80】
【0264】
【化81】
【0265】これらの高沸点有機溶媒は単独で使用して
も、数種の混合〔例えばトリクレジルホスフェートとジ
ブチルフタレート、トリオクチルホスフェートとジ(2
−エチルヘキシル)セバケート、ジブチルフタレートと
ポリ(N−t−ブチルアクリルアミド)〕で使用しても
よい。
【0266】本発明において用いられる高沸点有機溶媒
の前記以外の化合物例及び/またはこれら高沸点有機溶
媒の合成方法は例えば米国特許第2,322,027 号、同第2,
533,514 号、同第2,772,163 号、同第2,835,579 号、同
第3,594,171 号、同第3,676,137 号、同第3,689,271
号、同第3,700,454 号、同第3,748,141 号、同第3,764,
336 号、同第3,765,897 号、同第3,912,515 号、同第3,
936,303 号、同第4,004,928 号、同第4,080,209 号、同
第4,127,413 号、同第4,193,802 号、同第4,207,393
号、同第4,220,711 号、同第4,239,851 号、同第4,278,
757 号、同第4,353,979 号、同第4,363,873 号、同第4,
430,421 号、同第4,430,422 号、同第4,464,464 号、同
第4,483,918 号、同第4,540,657 号、同第4,684,606
号、同第4,728,599 号、同第4,745,049 号、同第4,935,
321 号、同第5,013,639 号、欧州特許第276,319A号、同
第286,253A号、同第289,820A号、同第309,158A号、同第
309,159A号、同第309,160A号、同第509,311A号、同第51
0,576A号、東独特許第147,009 号、同第157,147 号、同
第159,573 号、同第225,240A号、英国特許第2,091,124A
号、特開昭48-47335号、同50-26530号、同51-25133号、
同51-26036号、同51-27921号、同51-27922号、同51-149
028 号、同52-46816号、同53-1520 号、同53-1521号、
同53-15127号、同53-146622 号、同54-91325号、同54-1
06228 号、同54-118246 号、同55-59464号、同56-64333
号、同56-81836号、同59-204041 号、同61-84641号、同
62-118345 号、同62-247364 号、同63-167357 号、同63
-214744 号、同63-301941 号、同64-9452 号、同64-945
4 号、同64-68745号、特開平1-101543号、同1-102454
号、同2-792 号、同2-4239号、同2-43541 号、同4-2923
7 号、同4-30165 号、同4-232946号、同4-346338号等に
記載されている。
【0267】上述の高沸点有機溶媒の使用に際しては、
常圧で沸点が約30℃乃至約160℃の低沸点有機溶媒
を使用してもよい。低沸点有機溶媒としては、エステル
類(エチルアセテート、ブチルアセテート、エチルプロ
ピオネート、β−エトキシエチルアセテート、メチルセ
ロソルブアセテートなど)、アルコール類(セカンダリ
−ブチルアルコールなど)、ケトン類(メチルイソブチ
ルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンな
ど)、アミド類(ジメチルホルムアミド、N−メチルピ
ロリドンなど)、エーテル類(テトラヒドロフラン、ジ
オキサンなど)等を挙げることができる。これら低沸点
有機溶媒の使用量は任意であるが、本発明の一般式
(I)で表されるカプラーに対しては約5重量比以下の
量である。使用量は少ない程好ましい。これら低沸点有
機溶媒は後述する本発明の一般式(I)で表されるカプ
ラー、上記高沸点有機溶媒と併用して水中油滴分散法に
より微細な分散物を調製した後、公知の方法、例えば減
圧留去法、水洗法、限外濾過法などにより除去すること
が好ましい。
【0268】水中油滴分散法では、本発明の一般式
(I)で表されるカプラーを上記高沸点有機溶媒(必要
により上述の低沸点有機溶媒を用いてもよい)に溶解
し、ゼラチン又はその他の親水性コロイド水溶液中にデ
イゾルバー、ホモミキサー、ホモブレンダー、ホモジナ
イザー等高速攪拌により、コロイドミル、マントンゴー
リン等の機械的な微細化によりあるいは超音波を利用し
た技術により微細に乳化分散し、これを感光性乳剤層あ
るいは非感光性層塗布液に添加する。乳化分散する際に
は、分散助剤として公知の界面活性剤を用いることがで
きる。アニオン性及び/又はノニオン性界面活性剤の使
用が分散助剤としては好ましい。
【0269】分散物の粒子サイズは、写真特性などを変
える重要な因子である。従って、本発明の一般式(I)
で表されるカプラーの分散物の粒子サイズは0.5μ以
下であることが好ましい。さらに0.25μ以下が好ま
しい。0.1μ以下の場合は特に好ましい。粒子サイズ
を決める要因としては、乳化機の種類と例えば回転数と
時間、界面活性剤の種類と使い方、油相の粘度または有
機溶媒量、水相の粘度又はバインダーの濃度、水相対油
相の容積比等があり、これらを組合せることで粒子サイ
ズをコントロールすることができる。
【0270】本発明の感光材料は、支持体上に少なくと
も1層の感光性層が設けられていればよい。典型的な例
としては、支持体上に、実質的に感色性は同じであるが
感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成る感光
性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料
である。該感光性層は青色光、緑色光、および赤色光の
何れかに感色性を有する単位感光性層であり、多層ハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に単位感
光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色
性層、青感色性の順に設置される。しかし、目的に応じ
て上記設置順が逆であっても、また同一感色性層中に異
なる感光性層が挟まれたような設置順をもとり得る。上
記のハロゲン化銀感光性層の間および最上層、最下層に
は非感光性層を設けてもよい。これらには、後述のカプ
ラー、DIR化合物、混色防止剤等が含まれていてもよ
い。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀乳剤
層は、DE 1,121,470あるいはGB 923,045に記載されてい
るように高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層を、支持体
に向かって順次感光度が低くなる様に配列するのが好ま
しい。また、特開昭57-112751 、同62- 200350、同62-2
06541 、62-206543に記載されているように支持体より
離れた側に低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤
層を設置してもよい。具体例として支持体から最も遠い
側から、低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層
(BH)/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層
(GL) /高感度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層
(RL)の順、またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、また
はBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設置することができ
る。また特公昭 55-34932 公報に記載されているよう
に、支持体から最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL
/RLの順に配列することもできる。また特開昭56-2573
8、同62-63936に記載されているように、支持体から最
も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列す
ることもできる。また特公昭49-15495に記載されている
ように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中
層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層
を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配
置し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度
の異なる3層から構成される配列が挙げられる。このよ
うな感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開
昭59-202464 に記載されているように、同一感色性層中
において支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感度
乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。その
他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、ある
いは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層の順に
配置されていてもよい。 また、4層以上の場合にも、
上記の如く配列を変えてよい。色再現性を改良するため
に、US 4,663,271、同 4,705,744、同 4,707,436、特開
昭62-160448 、同63- 89850 の明細書に記載の、BL,GL,
RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重層効果のド
ナー層(CL) を主感光層に隣接もしくは近接して配置す
ることが好ましい。
【0271】次に、本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤以
外のハロゲン化銀乳剤について説明する。本発明に用い
られる好ましいハロゲン化銀は約30モル%以下のヨウ化
銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、もしくはヨウ塩臭
化銀である。特に好ましいのは約2モル%から約10モル
%までのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀もしくはヨウ塩臭化
銀である。写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方体、
八面体、十四面体のような規則的な結晶を有するもの、
球状、板状のような変則的な結晶形を有するもの、双晶
面などの結晶欠陥を有するもの、あるいはそれらの複合
形でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、約 0.2μm以下の
微粒子でも投影面積直径が約10μmに至るまでの大サイ
ズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよい。
本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤は、例えばリ
サーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略す)No.1
7643 (1978年12月), 22 〜23頁, “I. 乳剤製造(Emul
sion preparation and types)”、および同No.18716
(1979年11月),648 頁、同No.307105(1989年11月),863
〜865 頁、およびグラフキデ著「写真の物理と化学」,
ポールモンテル社刊(P.Glafkides, Chemie et Phisiqu
e Photographique, Paul Montel, 1967)、ダフィン著
「写真乳剤化学」,フォーカルプレス社刊(G.F. Duffi
n, Photographic Emulsion Chemistry,Focal Press, 19
66)、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」、フォ
ーカルプレス社刊(V. L. Zelikman, et al., Making a
nd Coating Photographic Emulsion, Focal Press, 196
4)などに記載された方法を用いて調製することができ
る。
【0272】US 3,574,628、同 3,655,394およびGB 1,4
13,748に記載された単分散乳剤も好ましい。結晶構造は
一様なものでも、内部と外部とが異質なハロゲン組成か
らなるものでもよく、層状構造をなしていてもよい。エ
ピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲン化銀が
接合されていてもよく、例えばロダン銀、酸化鉛などの
ハロゲン化銀以外の化合物と接合されていてもよい。ま
た種々の結晶形の粒子の混合物を用いてもよい。上記の
乳剤は潜像を主として表面に形成する表面潜像型でも、
粒子内部に形成する内部潜像型でも表面と内部のいずれ
にも潜像を有する型のいずれでもよいが、ネガ型の乳剤
であることが必要である。内部潜像型のうち、特開昭 6
3-264740に記載のコア/シェル型内部潜像型乳剤であっ
てもよく、この調製方法は特開昭59-133542に記載され
ている。この乳剤のシェルの厚みは現像処理等によって
異なるが、3 〜40nmが好ましく、5 〜20nmが特に好まし
い。
【0273】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤はRDNo.17643、同No.187
16および同No.307105 に記載されており、その該当箇所
を後掲の表にまとめた。本発明の感光材料には、感光性
ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、ハロ
ゲン組成、粒子の形状、感度の少なくとも1つの特性の
異なる2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使用す
ることができる。US 4,082,553に記載の粒子表面をかぶ
らせたハロゲン化銀粒子、US 4,626,498、特開昭 59-21
4852に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、
コロイド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/または
実質的に非感光性の親水性コロイド層に適用することが
好ましい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化
銀粒子とは、感光材料の未露光部および露光部を問わ
ず、一様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀
粒子のことをいい、その調製法は、US 4,626,498、特開
昭 59-214852に記載されている。粒子内部がかぶらされ
たコア/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部核を形成する
ハロゲン化銀は、ハロゲン組成が異なっていてもよい。
粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀として
は、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれ
をも用いることができる。これらのかぶらされたハロゲ
ン化銀粒子の平均粒子サイズとしては0.01〜0.75μm 、
特に0.05〜0.6 μm が好ましい。また、粒子形状は規則
的な粒子でもよく、多分散乳剤でもよいが、単分散性
(ハロゲン化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95
%が平均粒子径の±40%以内の粒子径を有するもの)で
あることが好ましい。
【0274】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀
を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化
銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感
光せずに、その現像処理において実質的に現像されない
ハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の
含有率が 0〜 100モル%であり、必要に応じて塩化銀お
よび/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化
銀を 0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハロゲ
ン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均値)
が0.01〜 0.5μm が好ましく、0.02〜 0.2μm がより好
ましい。微粒子ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン
化銀と同様の方法で調製できる。ハロゲン化銀粒子の表
面は、光学的に増感される必要はなく、また分光増感も
不要である。ただし、これを塗布液に添加するのに先立
ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデン系、ベン
ゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物または
亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加しておくことが好
ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コロイ
ド銀を含有させることができる。本発明の感光材料の塗
布銀量は、6.0g/ m2以下が好ましく、4.5g/ m2以下が最
も好ましい。
【0275】本発明に使用できる写真用添加剤もRDに
記載されており、下記の表に関連する記載箇所を示し
た。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1.化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866頁 2.感度上昇剤 648 頁右欄 3. 分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄 866 〜868 頁 強色増感剤 〜649 頁右欄 4. 増 白 剤 24頁 647 頁右欄 868頁 5. 光吸収剤、 25 〜26頁 649 頁右欄 873頁 フィルター 〜650 頁左欄 染料、紫外 線吸収剤 6. バインダー 26頁 651 頁左欄 873 〜874 頁 7. 可塑剤、 27頁 650 頁右欄 876頁 潤滑剤 8. 塗布助剤、 26 〜27頁 650 頁右欄 875 〜876 頁 表面活性剤 9. スタチツク 27頁 650 頁右欄 876 〜877 頁 防止剤 10. マツト剤 878 〜879 頁
【0276】本発明の感光材料には種々の色素形成カプ
ラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に
好ましい。 イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(II)で表わさ
れるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2) で表わされる
カプラー (特に18頁のY-28); 特願平4-134523の請求項
1の一般式(I) で表わされるカプラー; US 5,066,576の
カラム1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラ
ー; 特開平4-274425の段落0008の一般式(I) で表わされ
るカプラー; EP 498,38A1 の40頁のクレーム1に記載の
カプラー(特に18頁のD-35); EP 447,969A1 の4頁の式
(Y) で表わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54(41
頁)); US 4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(I
V)で表わされるカプラー(特にII-17,19( カラム17),II
-24(カラム19))。本発明の式(I)で表わされるもの以
外のマゼンタカプラー; 特開平3-39737(L-57(11 頁右
下),L-68(12 頁右下),L-77(13 頁右下); EP 456,257 の
A-4 -63(134頁), A-4 -73,-75(139頁); EP 486,965 の
M-4,-6(26 頁),M-7(27頁); 特願平4-234120の段落0024
のM-45; 特願平4-36917 の段落0036のM-1;特開平4-3626
31の段落0237のM-22。 シアンカプラー: 特開平4-204843のCX-1,3,4,5,11,12,1
4,15(14 〜16頁); 特開平4-43345 のC-7,10(35 頁),3
4,35(37頁),(I-1),(I-17)(42 〜43頁); 特願平4-23633
3の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表わされるカプ
ラー。 ポリマーカプラー: 特開平2-44345 のP-1,P-5(11頁) 。
【0277】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,570 、
DE 3,234,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要
吸収を補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5 頁
に記載の式(CI),(CII),(CIII),(CIV) で表わされるイエ
ローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、該EP
に記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7(202
頁) 、 EX-1(249 頁) 、 EX-7(251 頁) 、US 4,833,069
に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9 (カラム
8)、CC-13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、
WO92/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマ
スキングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ま
しい。現像主薬酸化体と反応して写真的に有用な化合物
残基を放出する化合物(カプラーを含む)としては、以
下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:EP 37
8,236A1の11頁に記載の式(I),(II),(III),(IV) で表わ
される化合物(特にT-101(30頁),T-104(31頁),T-113(36
頁),T-131(45頁),T-144(51頁),T-158(58頁)), EP436,93
8A2 の 7頁に記載の式(I) で表わされる化合物(特にD-
49(51 頁))、特願平4-134523の式(1) で表わされる化合
物(特に段落0027の(23)) 、EP 440,195A2の5 〜6 頁に
記載の式(I),(II),(III)で表わされる化合物(特に29頁
のI-(1) );漂白促進剤放出化合物:EP 310,125A2の5
頁の式(I),(I')で表わされる化合物(特に61頁の(60),
(61)) 及び特願平4-325564の請求項1の式(I) で表わさ
れる化合物(特に段落0022の(7) );リガンド放出化合
物:US 4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で表わさ
れる化合物(特にカラム12の21〜41行目の化合物) ;ロ
イコ色素放出化合物:US 4,749,641のカラム3〜8の化
合物1〜6;蛍光色素放出化合物:US 4,774,181のクレー
ム1のCOUP-DYEで表わされる化合物(特にカラム7〜10
の化合物1〜11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化合
物:US 4,656,123のカラム3の式(1) 、(2) 、(3) で表
わされる化合物(特にカラム25の(I-22)) 及びEP 450,6
37A2の75頁36〜38行目のExZK-2; 離脱して初めて色素と
なる基を放出する化合物: US 4,857,447のクレーム1の
式(I) で表わされる化合物(特にカラム25〜36のY-1 〜
Y-19) 。
【0278】カプラー以外の添加剤としては、以下のも
のが好ましい。油溶性有機化合物の分散媒: 特開昭62-2
15272 のP-3,5,16,19,25,30,42,49,54,55,66,81,85,86,
93(140〜144 頁); 油溶性有機化合物の含浸用ラテック
ス: US4,199,363に記載のラテックス; 現像主薬酸化体
スカベンジャー: US 4,978,606のカラム2の54〜62行の
式(I) で表わされる化合物(特にI-,(1),(2),(6),(12)
(カラム4〜5)、US 4,923,787のカラム2の5〜10行
の式(特に化合物1(カラム3); ステイン防止剤: EP
298321Aの4頁30〜33行の式(I) 〜(III),特にI-47,72,
III-1,27(24 〜48頁); 褪色防止剤: EP 298321AのA-6,
7,20,21,23,24,25,26,30,37,40,42,48,63,90,92,94,164
(69 〜118 頁), US5,122,444のカラム25〜38のII-1〜II
I-23, 特にIII-10, EP 471347Aの8 〜12頁のI-1 〜III-
4,特にII-2, US 5,139,931のカラム32〜40のA-1 〜48,
特にA-39,42; 発色増強剤または混色防止剤の使用量を
低減させる素材: EP 411324Aの5 〜24頁のI-1 〜II-15,
特にI-46; ホルマリンスカベンジャー: EP 477932Aの24
〜29頁のSCV-1 〜28, 特にSCV-8; 硬膜剤: 特開平1-21
4845の17頁のH-1,4,6,8,14, US 4,618,573のカラム13〜
23の式(VII) 〜(XII) で表わされる化合物(H-1〜54),特
開平2-214852の8頁右下の式(6) で表わされる化合物(H
-1〜76),特にH-14, US 3,325,287のクレーム1に記載の
化合物; 現像抑制剤プレカーサー: 特開昭62-168139 の
P-24,37,39(6〜7 頁); US 5,019,492 のクレーム1に記
載の化合物,特にカラム7の28,29; 防腐剤、防黴剤:
US 4,923,790のカラム3 〜15のI-1 〜III-43, 特にII-
1,9,10,18,III-25; 安定剤、かぶり防止剤: US 4,923,
793のカラム6 〜16のI-1 〜(14),特にI-1,60,(2),(13),
US 4,952,483 のカラム25〜32の化合物1〜65, 特に3
6:化学増感剤: トリフェニルホスフィン セレニド, 特
開平5-40324 の化合物50;染料: 特開平3-156450の15〜1
8頁のa-1 〜b-20, 特にa-1,12,18,27,35,36,b-5,27 〜2
9頁のV-1 〜23, 特にV-1, EP 445627A の33〜55頁のF-I
-1 〜F-II-43,特にF-I-11,F-II-8, EP 457153A の17〜2
8頁のIII-1 〜36, 特にIII-1,3, WO 88/04794の8〜26
のDye-1 〜124 の微結晶分散体, EP 319999Aの6〜11頁
の化合物1〜22, 特に化合物1, EP 519306A の式(1) な
いし(3) で表わされる化合物D-1 〜87(3〜28頁),US 4,2
68,622の式(I) で表わされる化合物1〜22 (カラム3〜
10), US 4,923,788 の式(I) で表わされる化合物(1) 〜
(31) (カラム2〜9); UV吸収剤: 特開昭46-3335 の式
(1) で表わされる化合物(18b) 〜(18r),101 〜427(6〜
9頁),EP 520938Aの式(I) で表わされる化合物(3) 〜(6
6)(10 〜44頁) 及び式(III) で表わされる化合物HBT-1
〜10(14 頁), EP 521823A の式(1) で表わされる化合物
(1) 〜(31) (カラム2〜9)。
【0279】本発明は、一般用もしくは映画用のカラー
ネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反
転フィルム、カラーペーパー、カラーポジフィルムおよ
びカラー反転ペーパーのような種々のカラー感光材料に
適用することができる。また、特公平2-32615 、実公平
3-39784 に記載されているレンズ付きフイルムユニット
用に好適である。本発明に使用できる適当な支持体は、
例えば、前述のRD.No.17643の28頁、同No.18716の 6
47頁右欄から 648頁左欄、および同No.307105 の 879頁
に記載されている。本発明の感光材料は、乳剤層を有す
る側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm 以下で
あることが好ましく、23μm 以下がより好ましく、18μ
m 以下が更に好ましく、16μm 以下が特に好ましい。ま
た膜膨潤速度T1/2 は30秒以下が好ましく、20秒以下が
より好ましい。T1/2 は、発色現像液で30℃、3 分15秒
処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚と
したとき、膜厚そのが1/2 に到達するまでの時間と定義
する。膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測
定した膜厚を意味し、T1/2 は、エー・グリーン(A.Gr
een)らのフォトグラフィック・サイエンス・アンド・エ
ンジニアリング (Photogr.Sci.Eng.),19卷、2,124 〜
129 頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用す
ることにより測定できる。T1/2 は、バインダーとして
のゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経
時条件を変えることによって調整することができる。ま
た、膨潤率は 150〜400 %が好ましい。膨潤率とは、さ
きに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨
潤膜厚−膜厚)/膜厚 により計算できる。本発明の感
光材料は、乳剤層を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総
和が2 μm〜20μm の親水性コロイド層(バック層と称
す)を設けることが好ましい。このバック層には、前述
の光吸収剤、フィルター染料、紫外線吸収剤、スタチッ
ク防止剤、硬膜剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布
助剤、表面活性剤を含有させることが好ましい。このバ
ック層の膨潤率は150 〜500 %が好ましい。
【0280】本発明の感光材料は、前述のRD.No.176
43の28〜29頁、同No.18716の 651左欄〜右欄、および同
No.307105 の880 〜881 頁に記載された通常の方法によ
って現像処理することができる。本発明の感光材料の現
像処理に用いる発色現像液は、好ましくは芳香族第一級
アミン系発色現像主薬を主成分とするアルカリ性水溶液
である。この発色現像主薬としては、アミノフェノール
系化合物も有用であるが、p-フェニレンジアミン系化合
物が好ましく使用され、その代表例及び好ましい例とし
てはEP 556700Aの28頁43〜52行目に記載の化合物が挙げ
られる。これらの化合物は目的に応じ2種以上併用する
こともできる。発色現像液は、アルカリ金属の炭酸塩、
ホウ酸塩もしくはリン酸塩のようなpH緩衝剤、塩化物
塩、臭化物塩、沃化物塩、ベンズイミダゾール類、ベン
ゾチアゾール類もしくはメルカプト化合物のような現像
抑制剤またはカブリ防止剤などを含むのが一般的であ
る。また必要に応じて、ヒドロキシルアミン、ジエチル
ヒドロキシルアミン、亜硫酸塩、N,N-ビスカルボキシメ
チルヒドラジンの如きヒドラジン類、フェニルセミカル
バジド類、トリエタノールアミン、カテコールスルホン
酸類の如き各種保恒剤、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコールのような有機溶剤、ベンジルアルコール、
ポリエチレングリコール、四級アンモニウム塩、アミン
類のような現像促進剤、色素形成カプラー、競争カプラ
ー、1-フェニル-3- ピラゾリドンのような補助現像主
薬、粘性付与剤、アミノポリカルボン酸、アミノポリホ
スホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボン酸に
代表されるような各種キレート剤、例えば、エチレンジ
アミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン
五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロキシエ
チルイミノジ酢酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1- ジホ
スホン酸、ニトリロ-N,N,N-トリメチレンホスホン酸、
エチレンジアミン-N,N,N,N- テトラメチレンホスホン
酸、エチレンジアミン- ジ(o- ヒドロキシフェニル酢
酸) 及びそれらの塩を添加する。
【0281】また反転処理を実施する場合は通常黒白現
像を行ってから発色現像する。この黒白現像液には、ハ
イドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、1-フェニ
ル-3- ピラゾリドンなどの3-ピラゾリドン類またはN-メ
チル-p- アミノフェノールなどのアミノフェノール類な
ど公知の黒白現像主薬を単独であるいは組み合わせて用
いることができる。これらの発色現像液及び黒白現像液
のpHは9〜12であることが一般的である。またこれらの
現像液の補充量は、処理するカラー写真感光材料にもよ
るが、一般に感光材料1平方メートル当たり3リットル
以下であり、補充液中の臭化物イオン濃度を低減させて
おくことにより 500ml以下にすることもできる。補充量
を低減する場合には処理槽の空気との接触面積を小さく
することによって液の蒸発、空気酸化を防止することが
好ましい。処理槽での写真処理液と空気との接触による
処理効果は、開口率(=〔処理液と空気との接触面積 c
m2〕÷〔処理液の容量 cm3〕)で評価することができ
る。この開口率は、0.1 以下であることが好ましく、よ
り好ましくは 0.001〜0.05である。開口率を低減させる
方法としては、処理槽の写真処理液面に浮き蓋等の遮蔽
物を設けるほかに、特開平 1-82033に記載された可動蓋
を用いる方法、特開昭63-216050に記載されたスリット
現像処理方法を挙げることができる。開口率は、発色現
像及び黒白現像の両工程のみならず、後続の諸工程、例
えば、漂白、漂白定着、定着、水洗、安定化などの全て
の工程において低減することが好ましい。また、現像液
中の臭化物イオンの蓄積を抑える手段を用いることによ
り補充量を低減することもできる。発色現像処理の時間
は、通常2〜5分の間で設定されるが、高温、高pHと
し、かつ発色現像主薬を高濃度に使用することにより、
更に処理時間の短縮を図ることもできる。
【0282】発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理さ
れる。漂白処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし
(漂白定着処理)、個別に行なわれてもよい。更に処理
の迅速化を図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理
方法でもよい。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理
すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、又は
漂白定着処理後漂白処理することも目的に応じ任意に実
施できる。漂白剤としては、例えば鉄(III )などの多
価金属の化合物、過酸類、キノン類、ニトロ化合物等が
用いられる。代表的漂白剤としては鉄(III )の有機錯
塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリア
ミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイ
ミノ二酢酸、1,3-ジアミノプロパン四酢酸、グリコール
エーテルジアミン四酢酸、などのアミノポリカルボン酸
類もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの錯塩など
を用いることができる。これらのうちエチレンジアミン
四酢酸鉄(III )錯塩、及び1,3-ジアミノプロパン四酢
酸鉄(III )錯塩を始めとするアミノポリカルボン酸鉄
(III )錯塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から好ま
しい。さらにアミノポリカルボン酸鉄(III )錯塩は漂
白液においても、漂白定着液においても特に有用であ
る。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III )錯塩を用
いた漂白液又は漂白定着液のpHは通常 4.0〜8である
が、処理の迅速化のためにさらに低いpHで処理すること
もできる。
【0283】漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴に
は、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。
有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されて
いる:US 3,893,858、DE 1,290,812、同 2,059,988、特
開昭53-32736、同53-57831、同53-37418、同53-72623、
同53-95630、同53-95631、同53-104232 、同53-12442
4、同53-141623 、同53-28426、RDNo.17129(1978年
7月)に記載のメルカプト基またはジスルフィド基を有
する化合物;特開昭50-140129 に記載のチアゾリジン誘
導体;特公昭45-8506 、特開昭52-20832、同53-32735、
US 3,706,561に記載のチオ尿素誘導体;DE 1,127,715、
特開昭58-16,235 に記載の沃化物塩;DE 966,410、同
2,748,430に記載のポリオキシエチレン化合物類;特公
昭45-8836 記載のポリアミン化合物;その他特開昭49-4
0,943 、同49-59,644 、同53-94,927 、同54-35,727 、
同55-26,506 、同58-163,940記載の化合物;臭化物イオ
ンが使用できる。なかでもメルカプト基またはジスルフ
ィド基を有する化合物が促進効果が大きい観点で好まし
く、特にUS 3,893,858、DE 1,290,812、特開昭53-95,63
0に記載の化合物が好ましい。更に、US 4,552,834に記
載の化合物も好ましい。これらの漂白促進剤は感材中に
添加してもよい。撮影用のカラー感光材料を漂白定着す
るときにこれらの漂白促進剤は特に有効である。漂白液
や漂白定着液には上記の化合物の他に、漂白ステインを
防止する目的で有機酸を含有させることが好ましい。特
に好ましい有機酸は、酸解離定数(pKa)が2〜5である
化合物で、具体的には酢酸、プロピオン酸、ヒドロキシ
酢酸などが好ましい。定着液や漂白定着液に用いられる
定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエー
テル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩をあげるこ
とができるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、特に
チオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用できる。また、
チオ硫酸塩とチオシアン酸塩、チオエーテル系化合物、
チオ尿素の併用も好ましい。定着液や漂白定着液の保恒
剤としては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、カルボニル重亜硫
酸付加物あるいはEP 294769Aに記載のスルフィン酸化合
物が好ましい。更に、定着液や漂白定着液には液の安定
化の目的で、アミノポリカルボン酸類や有機ホスホン酸
類の添加が好ましい。本発明において、定着液または漂
白定着液には、pH調整のために pKaが6.0 〜9.0 の化合
物、好ましくは、イミダゾール、1-メチルイミダゾー
ル、1-エチルイミダゾール、2-メチルイミダゾールの如
きイミダゾール類を1リットル当り0.1〜10モル添加す
ることが好ましい。
【0284】脱銀工程の時間の合計は、脱銀不良が生じ
ない範囲で短い方が好ましい。好ましい時間は1分〜3
分、更に好ましくは1分〜2分である。また、処理温度
は25℃〜50℃、好ましくは35℃〜45℃である。好ましい
温度範囲においては、脱銀速度が向上し、かつ処理後の
ステイン発生が有効に防止される。脱銀工程において
は、攪拌ができるだけ強化されていることが好ましい。
攪拌強化の具体的な方法としては、特開昭 62-183460に
記載の感光材料の乳剤面に処理液の噴流を衝突させる方
法や、特開昭 62-183461の回転手段を用いて攪拌効果を
上げる方法、更には液中に設けられたワイパーブレード
と乳剤面を接触させながら感光材料を移動させ、乳剤表
面を乱流化することによってより攪拌効果を向上させる
方法、処理液全体の循環流量を増加させる方法が挙げら
れる。このような攪拌向上手段は、漂白液、漂白定着
液、定着液のいずれにおいても有効である。攪拌の向上
は乳剤膜中への漂白剤、定着剤の供給を速め、結果とし
て脱銀速度を高めるものと考えられる。また、前記の攪
拌向上手段は、漂白促進剤を使用した場合により有効で
あり、促進効果を著しく増加させたり漂白促進剤による
定着阻害作用を解消させることができる。本発明の感光
材料に用いられる自動現像機は、特開昭 60-191257、同
60-191258、同 60-191259に記載の感光材料搬送手段を
有していることが好ましい。前記の特開昭 60-191257に
記載のとおり、このような搬送手段は前浴から後浴への
処理液の持込みを著しく削減でき、処理液の性能劣化を
防止する効果が高く、各工程における処理時間の短縮
や、処理液補充量の低減に特に有効である。
【0285】本発明の感光材料は、脱銀処理後、水洗及
び/又は安定工程を経るのが一般的である。水洗工程で
の水洗水量は、感光材料の特性(例えばカプラー等の使
用素材による)、用途、更には水洗水温、水洗タンクの
数(段数)、向流、順流等の補充方式、その他種々の条
件によって広範囲に設定し得る。このうち、多段向流方
式における水洗タンク数と水量の関係は、Journal of t
he Society of MotionPicture and Television Enginee
rs 第64巻、P. 248〜253 (1955 年5月)に記載の方法
で、求めることができる。この文献に記載の多段向流方
式によれば、水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク内
における水の滞留時間の増加により、バクテリアが繁殖
し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生
じる。この解決策として、特開昭62-288,838に記載のカ
ルシウムイオン、マグネシウムイオンを低減させる方法
が極めて有効である。また、特開昭57-8,542に記載のイ
ソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イ
ソシアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベ
ンゾトリアゾール類、堀口博著「防菌防黴剤の化学」
(1986年)三共出版、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺
菌、防黴技術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学
会編「防菌防黴剤事典」(1986年)に記載の殺菌剤を用
いることもできる。本発明の感光材料の処理における水
洗水のpHは、4〜9であり、好ましくは5〜8である。
水洗水温、水洗時間も、感光材料の特性、用途により設
定できるが、一般には、15〜45℃で20秒〜10分、好まし
くは25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択される。更に、
本発明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安定液によ
って処理することもできる。このような安定化処理にお
いては、特開昭57-8543 、同58-14834、同60-220345 に
記載の公知の方法が適用できる。また、前記水洗処理に
続いて、更に安定化処理する場合もあり、その例とし
て、撮影用カラー感光材料の最終浴として使用される色
素安定化剤と界面活性剤を含有する安定浴を挙げること
ができる。色素安定化剤としては、ホルマリンやグルタ
ルアルデヒドなどのアルデヒド類、N-メチロール化合
物、ヘキサメチレンテトラミンあるいはアルデヒド亜硫
酸付加物を挙げることができる。 この安定浴にも各種
キレート剤や防黴剤を加えることもできる。
【0286】上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオ
ーバーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用す
ることもできる。自動現像機などを用いた処理におい
て、上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合には、
水を加えて濃縮補正することが好ましい。本発明の感光
材料には処理の簡略化及び迅速化の目的で発色現像主薬
を内蔵しても良い。内蔵するためには、発色現像主薬の
プレカーサーを用いることが好ましい。例えばUS 3,34
2,597記載のインドアニリン系化合物、同 3,342,599、
リサーチ・ディスクロージャーNo.14,850 及び同No.15,
159 に記載のシッフ塩基型化合物、同13,924記載のアル
ドール化合物、US 3,719,492記載の金属塩錯体、特開昭
53-135628 記載のウレタン系化合物を挙げることができ
る。本発明の感光材料は、必要に応じて、発色現像を促
進する目的で、各種の1-フェニル-3- ピラゾリドン類を
内蔵しても良い。典型的な化合物は特開昭56-64339、同
57-144547 、および同58-115438 に記載されている。本
発明の感光材料の処理に用いられる処理液は10℃〜50℃
において使用される。通常は33℃〜38℃の温度が標準的
であるが、より高温にして処理を促進し処理時間を短縮
したり、逆により低温にして画質の向上や処理液の安定
性を改良することができる。
【0287】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、特公平2−32615号、実公平3−39784号
などに記載されているレンズ付きフィルムユニットに適
用することができる。
【0288】
【実施例】以下に、本発明を実施例により、更に詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0289】実施例1 不活性ゼラチン30g、臭化カリウム6g、蒸留水1リ
ットルを溶かした水溶液を75℃で攪拌しておき、ここ
へ硝酸銀5.0gを溶かした水溶液35cc及び臭化カリ
ウム3.2g、沃化カリウム0.98gを溶かした水溶
液35ccをそれぞれ70cc/分の流速で30秒間添加し
た後、pAgを10に上げて30分間熟成して、種乳剤
を調製した。
【0290】つづいて、硝酸銀145gを溶かした水溶
液1リットルのうちの所定量及び臭化カリウムと沃化カ
リウムの混合物の水溶液を等モル量ずつ所定の温度、所
定のpAgで臨界成長速度近くの添加速度で添加し、平
板コア乳剤を調製した。さらにひきつづいて、残りの硝
酸銀水溶液及びコア乳剤調製のときとは異なった組成の
臭化カリウムと沃化カリウムの混合物の水溶液を等モル
量ずつ臨界成長速度近くの添加速度で添加し、コアを被
覆することにより、コア/シェル型の沃臭化銀平板乳剤
1〜5を調製した。
【0291】アスペクト比の調節は、コア及びシェル調
製時のpAgを選択することで得られた。結果を表1に
示す。
【0292】
【表1】
【0293】調製した上述のこれら乳剤1〜5を使用
し、以下に示す試料を作製した。下塗りを施した三酢酸
セルロースフィルム支持体上に、下記に示すような組成
の各層を重層塗布し、多層カラー感光材料である試料1
01を作製した。 (感光層組成)各層に使用する素材の主なものは下記の
ように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収
剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機
溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬
化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0294】(試料101) 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09 ゼラチン 1.60 ExM−1 0.12 ExF−1 2.0×10-3 固体分散染料ExF−2 0.030 固体分散染料ExF−3 0.040 S−2 0.15 S−24 0.02
【0295】第2層(中間層) 沃臭化銀乳剤K 銀 0.065 ExC−2 0.04 ポリエチルアクリレートラテックス 0.20 ゼラチン 1.04
【0296】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.20 沃臭化銀乳剤B 銀 0.20 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.11 ExC−5 0.020 ExC−6 0.010 Cpd−2 0.025 S−2 0.10 ゼラチン 0.87
【0297】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤C 銀 0.60 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.095 ExC−5 0.015 ExC−6 0.0070 Cpd−2 0.023 S−2 0.10 ゼラチン 0.75
【0298】第5層(高感度赤感乳剤層) 乳剤1 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.070 ExC−3 0.045 ExC−6 0.020 ExC−7 0.010 ExC−9 0.040 Cpd−2 0.050 式(A)の化合物(12) 4.0×10-3 S−2 0.22 ゼラチン 1.10
【0299】第6層(中間層) Cpd−1 0.090 固体分散染料ExF−4 0.030 S−2 0.050 P−4 0.60 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.10
【0300】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 0.15 沃臭化銀乳剤E 銀 0.10 沃臭化銀乳剤F 銀 0.10 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExC−10 5.0×10-3 ExM−2 0.20 ExM−3 0.050 ExM−6 0.040 ExM−7 0.12 ExY−1 0.010 S−2 0.30 ゼラチン 1.40
【0301】第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤G 銀 0.80 ExS−4 3.2×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.4×10-4 ExC−8 0.010 ExM−3 0.015 ExM−4 0.030 ExM−5 0.035 ExM−6 0.015 ExM−8 0.035 ExY−1 0.018 ExY−4 0.010 ExY−5 0.040 S−2 0.100 ゼラチン 0.80
【0302】第9層(高感度緑感乳剤層) 乳剤1 銀 1.25 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExC−10 5.0×10-3 ExM−1 0.020 比較カプラー(I) 0.040 Cpd−3 0.040 式(A)の化合物(17) 4.5×10-3 S−2 0.200 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.33
【0303】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.015 ExC−11 0.050 Cpd−1 0.10 L−2 0.50 固体分散染料ExF−5 0.060 固体分散染料ExF−6 0.060 油溶性染料ExF−7 0.010 S−2 0.30 ゼラチン 0.80
【0304】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤H 銀 0.09 沃臭化銀乳剤I 銀 0.09 ExS−7 8.6×10-4 ExC−8 7.0×10-3 ExY−1 0.050 ExY−2 0.22 ExY−3 0.55 ExY−4 0.020 Cpd−2 0.10 Cpd−3 4.0×10-3 S−2 0.28 ゼラチン 1.20
【0305】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤J 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−2 0.10 ExY−3 0.11 ExY−4 0.010 Cpd−2 0.10 Cpd−3 1.0×10-3 S−2 0.070 ゼラチン 0.70
【0306】第13層(第1保護層) UV−1 0.15 UV−2 0.075 UV−3 0.065 UV−4 0.080 L−2 0.70 S−2 5.0×10-2 S−10 5.0×10-2 ゼラチン 1.4
【0307】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤K 銀 0.10 H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.15 B−3 0.05 HS−1 0.25 ゼラチン 0.70
【0308】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【0309】
【表2】
【0310】表2において、 (1)乳剤J〜Lは特開平2-191938号の実施例に従い、
二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時
に還元増感されている。 (2)乳剤A〜Iは特開平3-237450号の実施例に従い、
各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウ
ムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されて
いる。 (5)乳剤Jは特開昭60-143331 号に記載されている内
部高ヨードコアーを含有する二重構造粒子である。
【0311】有機固体分散染料の分散物の調製 下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.7
ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエトキ
シエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリリットル並びに5%
水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエ
−テル(重合度10) 0.5gとを 700ミリリットルのポットミル
に入れ、染料ExF−2を 5.0gと酸化ジルコニウムビ
−ズ(直径1mm) 500ミリリットルを添加して内容物を2時間
分散した。この分散には中央工機製のBO型振動ボール
ミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラ
チン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、染料
のゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は0.44
μmであった。
【0312】同様にして、ExF−3、ExF−4及び
ExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径
はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。
ExF−5は欧州特許出願公開(EP)第549,489A号明細
書の実施例1に記載の微小析出(Microprecipitation)
分散方法により分散した。平均粒径は0.06μmであっ
た。
【0313】
【化82】
【0314】
【化83】
【0315】
【化84】
【0316】
【化85】
【0317】
【化86】
【0318】
【化87】
【0319】
【化88】
【0320】
【化89】
【0321】
【化90】
【0322】
【化91】
【0323】
【化92】
【0324】
【化93】
【0325】
【化94】
【0326】
【化95】
【0327】
【化96】
【0328】
【化97】
【0329】
【化98】
【0330】
【化99】
【0331】次に試料102は、第9層緑感乳剤層に使
用した比較カプラー(I)を本発明の一般式(I)で表
される例示カプラー(M−47)に等モル量置き換え、
S−2/M−47重量比を試料101と同じにし、他は
変更することなく試料を作製した。以下、試料101の
比較カプラー(I)を他の比較カプラー(II)〜(IX)
にそれぞれ等モル量置き換え、また、これら比較カプラ
ー(II)〜(IX) に対応して本発明の一般式(I)で表
される例示カプラーに同じように等モル量置き換えS−
2/カプラー重量比を試料101と同じにして試料10
3〜118を作製した。比較カプラー(II)〜(IX) を
下記に示す。
【0332】
【化100】
【0333】
【化101】
【0334】
【化102】
【0335】続いて、作製した試料101〜118の第
5層赤感乳剤層及び第9層緑感乳剤層に使用した乳剤1
を乳剤4に等重量の銀量に置き換えて試料119〜13
6を作製した。これらの試料101〜136の第9層で
変更した比較カプラー及び本発明の例示カプラーと試料
番号については表3〜表6に示す。
【0336】さらに、試料101、102、105、1
06及び109〜116については、第9層緑感乳剤層
に使用し乳剤1を乳剤2、乳剤3及び乳剤5にそれぞれ
等重量の銀量に置き換えて試料137〜172を作製し
た。試料番号と使用した乳剤、カプラーは同じく表3〜
表6に示す。作製した試料101〜172については以
下の諸性能について調べた。
【0337】(1) 白光(光源の色温度4800°K)の
ウェッジ露光を与え、下記に示すカラー現像処理を行
い、R−G−Bそれぞれの濃度測定を実施してこれらの
特性曲線を得た。ぞれぞれの特性曲線から最小濃度+
0.2の濃度を与える露光量の逆数の対数値を算出し、
これを感度とし、試料101の値を基準にとって各試料
との差(△S1)を求めた。G濃度についての値を表3〜
表6に示す。値が大きい程高感であることを表す。 (2) 試料101〜172についてそれぞれ2組を準備
し、1つの組は5℃、相対温度35%に5日間、もう1
つの組は50℃、相対湿度80%に同じく5日間保存
後、これら2組の試料に白光のウェッヂ露光を与えてカ
ラー現像処理を行い、上記(1) と同様に濃度測定して特
性曲線を得、感度を算出して同一試料の低温、低湿保存
と高温、高湿保存の感度差(△S2)を求め、感光材料の
経時保存性を調べた。G濃度についての結果を同じく表
3〜表6に示す。△S2 値が小さい程感度の変動が小さ
く感光材料の経時保存性に優れていることを表す。 (3) 下記に示すカラー現像処理のスタート直後に(1) に
記載と同様の処理を行い、その後試料101〜172を
用い、これらの試料の合計処理量が毎日10m2になるよ
う、また白光に曝した試料と未露光の試料の処理量が
1:2になるようにして連続15日間処理を行った後、
(1) と同様の白光のウェッヂ露光を与えて処理を実施し
た。これらの処理済試料は濃度測定を行いその特性曲線
から同一試料間のG濃度で求めた感度の連続処理開始前
と連続処理後の感度差(△S3)を求め、連続処理時の写
真性の変動を調べた。△S3 の値が小さい程安定した処
理性を示す。
【0338】以下に、上記(1) 〜(4) の性能を調べるた
めに用いたカラー現像処理を示す。尚、各処理は富士写
真フイルム社製自動現像機FP−560Bを用いて以下
により行なった。処理工程及び処理液組成を以下に示
す。
【0339】 (処理工程) 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 発色現像 3分 5秒 38.0 ℃ 600ミリリットル 17リットル 漂 白 50秒 38.0 ℃ 140ミリリットル 5リットル 漂白定着 50秒 38.0 ℃ − 5リットル 定 着 50秒 38.0 ℃ 420ミリリットル 5リットル 水 洗 30秒 38.0 ℃ 980ミリリットル 3.5リットル 安定 (1) 20秒 38.0 ℃ − 3リットル 安定 (2) 20秒 38.0 ℃ 560ミリリットル 3リットル 乾 燥 1分30秒 60 ℃ * 補充量は感光材料1m2当たり 安定液は(2) から(1) への向流方式であり、水洗水のオ
ーバーフロー液は全て定着浴へ導入した。漂白定着浴へ
の補充は、自動現像機の漂白槽の上部並びに定着槽の上
部に切りかきを設け、漂白槽、定着槽への補充液の供給
により発生するオーバーフロー液の全てが漂白定着浴に
流入されるようにした。尚、現像液の漂白工程への持ち
込み量、漂白液の漂白定着工程への持ち込み量、漂白定
着液の定着工程への持ち込み量及び定着液の水洗工程へ
の持ち込み量は感光材料1m2当たりそれぞれ65ミリリット
ル、50ミリリットル、50ミリリットル、50ミリリットルであった。ま
た、クロスオーバーの時間はいずれも6秒であり、この
時間は前工程の処理時間に包含される。
【0340】以下に処理液の組成を示す。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジ ホスホン酸 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 3.9 5.1 炭酸カリウム 37.5 39.0 臭化カリウム 1.4 0.4 沃化カリウム 1.3 mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 3.3 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシ エチル)アミノ〕アニリン硫酸塩 4.5 6.0 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 10.15
【0341】 (漂白液) タンク液(g) 補充液(g) 1,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄 アンモニウム一水塩 130 195 臭化アンモニウム 70 105 硝酸アンモニウム 14 21 ヒドロキシ酢酸 25 38 酢酸 40 60 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH(アンモニア水で調整) 4.4 4.0
【0342】(漂白定着タンク液)上記漂白タンク液と
下記定着タンク液の15対85(容量比)混合液。 (pH7.0)
【0343】 (定着液) タンク液(g) 補充液(g) 亜硫酸アンモニウム 19 57 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リットル) 280 ミリリットル 840 ミリリットル イミダゾール 15 45 エチレンジアミン四酢酸 15 45 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調整〕 7.4 7.45
【0344】(水洗水)水道水をH型強酸性カチオン交
換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR−
120B)とOH型強塩基性アニオン交換樹脂(同アン
バーライトIR−400)を充填した混床式カラムに通
水してカルシウム及びマグネシウムイオン濃度を3mg/
リットル以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌール酸
ナトリウム20mg/リットルと硫酸ナトリウム150mg
/リットルを添加した。この液のpHは6.5〜7.5
の範囲にあった。
【0345】 (安定液)タンク液、補充液共通 (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル) ピペラジン 0.75 水を加えて 1.0 リットル pH 8.5
【0346】結果はまとめて表3〜表6に示す。
【0347】
【表3】
【0348】
【表4】
【0349】
【表5】
【0350】
【表6】
【0351】上記表3〜表6から、本発明の一般式
(I)で表されるカプラーが、アスペクト比2以上の平
板状のハロゲン化銀粒子を全ハロゲン化銀粒子の50%
以上含有するハロゲン化銀乳剤とともに使用することに
より、写真特性では高い感度を与え、感光材料の高温・
高湿下における保存においても写真特性の変動が小さ
く、連続処理においても写真特性の変動が小さい優れた
安定性を示すことが、試料119〜172の本発明の構
成の試料と比較試料及び試料101〜118の比較試料
のそれぞれを対比することにより明らかである。また、
本発明の一般式(I)で表されるカプラーであっても、
一般式(II)で表されるカプラーが一般式(III)のカプ
ラーに比べて上記諸性能に良好な結果を示していること
が、例えば試料120〜136の本発明の一般式(I)
で表されるカプラーを使用している試料を比較したとき
知ることができる。
【0352】実施例2 実施例1の試料101における第9層緑感乳剤層に使用
の比較カプラー(1) を表7に示すように本発明の一般式
(I)で表されるカプラーにそれぞれ等モル量置き換え
て試料201〜212を作製した。次に、試料201〜
212の同じく第9層緑感乳剤層に使用の乳剤1を乳剤
4に等重量の銀量にかえて試料201〜212に対応す
る試料213〜224を作製した。これらの試料201
〜224は、実施例1に記載の方法と同様にして露光、
カラー現像を行い、(1) 〜(3) に記載の方法に準じて感
度(△S1)、感光材料の経時保存性(△S2)及び連続処
理性(△S3)について求めた。なお△S1 については実
施例1の試料101を基準にとって求めた。これらの結
果を同じく表7に示す。
【0353】
【表7】
【0354】表7の結果から、本発明の一般式(I)で
表されるカプラーと高アスペクト比の平板状ハロゲン化
銀粒子からなる乳剤を含有する感材は、実施例1で得ら
れた結果と同様に高い感度を与え、感材の経時保存性に
優れ、カラー現像の連続処理に変動の小さい安定した写
真性能を示すことが明らかである。また、本発明の一般
式(I)で表されるカプラーであっても、上記諸性能は
一般式(II)で表されるカプラーが最も優れていること
が実施例1と同様明らかである。
【0355】実施例3 実施例1で作製した試料101を基本にして、第7層及
び第8層の緑感乳剤層に使用の主マゼンタカプラーであ
るExM−2、ExM−7及びExM−4、ExM−
5、ExM−8をそれぞれ第9層に使用の比較カプラー
(I)に等モル量置き換え、第7層〜第9層の高沸点有
機溶媒S−2/比較カプラー(I)の重量比がいずれも
4.0、3.0、2.0、1.0となるように調整して
試料301−1〜301−4を作製した。なお、ExM
−2は構成単位をモル数に換算した。次に、同じく試料
102を基本にして、第7層〜第9層の上記主マゼンタ
カプラーを本発明のカプラー(M−47)に等モル置き
換え、同じくS−2/M−47の重量比が第7層〜第9
層ともに4.0、3.0、2.0、1.0になるように
して試料302−1〜302−4を作製した。以下、試
料103〜118について上記と同様、全緑感乳剤層の
S−2/カプラー重量比を変更して試料303〜318
の各−1〜−4の試料を作製した。さらに、試料119
〜136の各試料の第7層及び第8層に使用の乳剤を表
8に示す乳剤に等重量の銀量に置き換えて試料319〜
336の各−1〜−4の試料を作製した。なお、表8に
示した乳剤は実施例1に記載の方法に準じて調製した。
【0356】
【表8】
【0357】これら作製した試料301〜336の各−
1〜−4の試料は、実施例1に記載の(1) 及び(2) と同
様にG濃度について写真性の感度を求め、試料301〜
336の各−1を基準にとり他の−2〜−4との差(△
4)を求め、感材の保存性については同一試料間の差
(△S5)を求めた。
【0358】さらに、以下の性能について調べた。 (3) 白光のウェッヂ露光、カラー現像処理を行い、濃度
測定した各試料を60℃、相対湿度70%に2ヵ月間保
存後再度濃度測定を実施し、B濃度で測定した最小濃度
部の高温・高湿保存前後の同−試料間のB濃度増加(△
1)を求めた。また、別途露光・処理済みの試料を濃度
測定したのち、光退色試験機(光源:キセノンランプ、
約8万ルックス)を用い、30日曝光して色像堅牢性を
調べた。曝光前の最小濃度+2.0の濃度を与える露光
量の点の曝光後の濃度を求め、その濃度差(△D2)をG
濃度について求めた。これらの結果の一部を表9〜表1
1に示す。
【0359】
【表9】
【0360】
【表10】
【0361】
【表11】
【0362】表9〜表11の結果から、本発明の一般式
(I)で表されるカプラーは、カプラーと高沸点有機溶
媒(S−2)との重量比、S−2/カプラー比を5.0
以下1.0までにしても写真性の感度の低下は小さく良
好な発色性を示し、感光材料を高温・高湿に保存しても
感度の変動は小さく保存性に優れ、画像の保存性におい
てもイエローステインの増加が小さく画質を損ねること
がなく、さらに光に対する色像堅牢性もS−2/カプラ
ー重量比を小さくしても堅牢性の低下が小さく良好な色
像保存性を示すことが比較カプラーとの対比から明らか
である。また、本発明のカプラーを使用しS−2/カプ
ラー重量比を3.0以下1.0までにし、使用する乳剤
を平板状ハロゲン化銀乳剤にすると高い感度、優れた感
材保存性を示し、しかもイエローテスインの増加が小さ
く、色像堅牢性を変えることなく良好な性能を示すこと
も試料301、302と試料319、320などの比較
から知ることができる。さらに、本実施例においても本
発明の一般式(I)で表されるカプラーであっても、一
般式(II)で表されるカプラーが一般式(III)で表され
るカプラーよりも上記諸性能に優れていることも明らか
である。
【0363】なお、実施例2で使用した本発明の一般式
(I)で表されるカプラー12種についてもS−2/カ
プラー重量比を上記と同様に変更し、使用乳剤を試料3
01〜318及び試料319〜336と同じにして実施
したところ、同じようにS−2/カプラー重量比が3.
0以下であっても高い感度を与え感度の変化幅が小さ
く、感材の保存性でも劣化が小さく、画質及び色像堅牢
性において優れた性能を示すことが確認された。
【0364】実施例4 実施例3で作製した試料302−1〜−4及び試料32
0−1〜−4をそれぞれ基本にし、第7層〜第9層緑感
乳剤層の高沸点有機溶媒S−2を表13に示す化合物に
等重量置き換えて試料401−1〜4から試料424−
1〜4を作製した。これらの試料を用い、実施例3に記
載の方法に従い写真性、感材の保存性、画質、色像堅牢
性について調べた。得られた結果は代表的な試料につい
てのみを同じく表12に示す。感度△S6 については試
料401〜424のそれぞれの−1を基準にした。
【0365】
【表12】
【0366】表12から、本発明のカプラーは高沸点有
機溶媒の種類を種々変更し、カプラーとこれら高沸点有
機溶媒との重量比を変えた場合、表に示す結果から明ら
かなうに高沸点有機溶媒/カプラー(M−47)比を低
くしても写真性能の感度の低下は小さく、感光材料の経
時保存性における感度の変動が小さく、画像保存性にお
いても高温・高湿下に保存した時のステインの濃度増加
が小さく、マゼンタ色画像の濃度低下も小さい優れた性
能を示すことが、先の実施例3の比較試料301−3、
319−3との比較から明らかである。また、緑感乳剤
層の乳剤種及び高沸点有機溶媒/カプラー重量比の変更
による上記の諸性能については、画像保存性は殆んど変
動はみられないが写真性能の感度、感光材料の経時保存
性の点で平板状のハロゲン化銀乳剤を使用することが好
ましいことが試料401−3〜412−3と試料413
−3〜424−3の対比から知ることができる。
【0367】さらに、M−47を実施例3で使用した本
発明の他のカプラー、M−20、M−54、M−30、
M−31及びM−29にそれぞれ等モル量置き換えて試
料を作製し、上記と同様の諸性能を調べた。その結果は
上記と同様、本発明のカプラーの優れていることが実施
例3の結果との対比から知ることができ、緑感乳剤層の
乳剤種の変更についても上記と同様の結果を得ることが
できた。
【0368】また、実施例2で使用した本発明の他のカ
プラー12種に置き換えて実施しても上記と同様の結果
を得ることができる。
【0369】実施例5 乳剤6(本発明) 0.04Mの臭化カリウムを含有する0.7重量%のゼ
ラチン溶液1リットル中に、ゼラチンを含んだ2Mの硝
酸銀水溶液とゼラチンを含んだ2Mの臭化カリウム水溶
液を、30℃で激しく攪拌しながら、1分間で各25cc
を同時に混合した。この後75℃に昇温し、10重量%
ゼラチン溶液300ccを添加した。次に、1Mの硝酸銀
水溶液30ccを5分間かけて添加し、その後、25重量
%のアンモニア水を10cc添加し、75℃で熟成を行っ
た。熟成終了後、アンモニアを中和した後に、1Mの硝
酸銀水溶液と1Mの臭化カリウム水溶液をpBrを2.
3に保ちながら加速された流速(終了時の流速が開始時
の5倍)で同時混合した。このとき使用した硝酸銀水溶
液の量は、600ccであった。この乳剤を常法のフロキ
ュレーション法で水洗し、更に分散ゼラチンを添加する
ことにより、800gの六角平板状ハロゲン化銀乳剤を
得た(種乳剤−A)。この種乳剤−Aは、平均投影面積
円相当径(粒子サイズ)が1.0μm、平均厚さが0.
18μmで、変動係数が11%の単分散六角平板状粒子
であった。次に、この種乳剤−Aを250gとり、蒸留
水800cc、ゼラチン30g、及び臭化カリウム6.5
gを加え、75℃に加温し、攪拌した。その中に、1M
の硝酸銀水溶液と1Mのハロゲン化アルカリ水溶液(臭
化カリウム90モル%に対して沃化カリウム10モル%
で混合してある)を、pBrを1.6に保ちながら加速
された流速(終了時の流速が開始時の3倍)で同時混合
した。このとき使用した硝酸銀水溶液の量は600ccで
あった。さらに1Mの硝酸銀水溶液と1Mの臭化カリウ
ム水溶液とを、同時にpBrを1.6に保ちながら加速
された流速(終了時の流速が開始時の1.5倍)で同時
混合を続けた。ここで使用した硝酸銀水溶液量は200
ccであった。 この乳剤を前述の方法で水洗し、分散ゼ
ラチンを添加して、単分散六角平板状ハロゲン化銀乳剤
(乳剤6)を得た。得られた乳剤6は、全投影面積の9
2%が六角平板状粒子によつて占められており、この六
角平板状粒子の平均粒子サイズは1.75μm平均厚さ
は0.29μm、平均アスペクト比は6:1で変動係数
は16%であった。
【0370】乳剤7(本発明) 乳剤6と同様にして(ただし、2回目の1Mの硝酸銀水
溶液の量は20ccとし、アンモニア水の添加量は8ccと
した)、種乳剤−Bを得た。次に、この種乳剤−Bを乳
剤6と同様にして成長させた。ただし、成長のpBrは
1.5に保った。得られた乳剤は、全投影面積の90%
が六角平板状粒子によつて占められており、この六角平
板状粒子の平均サイズは2.1μm、平均厚さは0.2
1μm、平均アスペクト比は10:1で変動係数は19
%であった。
【0371】乳剤8(本発明) 乳剤6の調製方法において、2回目の1Mの硝酸銀水溶
液の量を30ccから10ccに変更し、アンモニア水の添
加を行わず、さらに、3回目のpBrを2.3から1.
7に変更することによって種乳剤−Cを得た。次に、こ
の種乳剤−Cを乳剤6と同じ方法で成長させることによ
って乳剤8を得た。
【0372】得られた乳剤8は、全投影面積の62%が
六角平板状粒子によつて占められており、この六角平板
状粒子の平均サイズは2.0μm、平均厚さは0.17
μm、平均アスペクト比は12:1で変動係数は37%
であった。
【0373】乳剤6、7、8及び1に対して、実施例1
で使用した増感色素ExS−4、5及び6をモル比で
2:5:2で混合したものを、各乳剤における飽和吸着
量の70%になる量で加えた。これを60℃で20分間
保持した後、60℃、pH6.5において、チオ硫酸ナ
トリウム、塩化金酸及びチオシアン酸カリウムを用いて
各々最適に化学増感した。こうして表13に示す、乳剤
6−1、乳剤7−1、乳剤8−1及び乳剤1−1を得
た。
【0374】
【表13】
【0375】実施例1で作製した試料107を基本にし
て、第9層緑感乳剤層の乳剤1を上記乳剤1−1、6−
1、7−1及び8−1にそれぞれ等重量の銀量に置き換
え、試料107の第9層に添加した増感色素ExS−
4、5及び6は除去して試料501〜504を作製し
た。
【0376】試料505〜508は、実施例1で作製し
た試料108を基本にし、上述の試料501〜504と
同様にして試料を作製した。試料509〜512は、試
料505〜509の第9層緑感乳剤層の高沸点有機溶媒
S−2と使用した本発明のカプラー(M−19)の重量
比、S−2/M−19を5.0に調製して試料を作製し
た。試料513〜516は、試料509〜512のS−
2/M−19の重量比を1.5に調製して試料を作製し
た。
【0377】作製した試料501〜516は、実施例1
に記載の方法に準じて写真性感度(△S1)、感材の経時
保存性(△S2)、連続処理性(△S3)を調べた。結果を
表14に示す。なお、写真性感度(△S1)は試料501
を基準にとった。
【0378】
【表14】
【0379】表14から、本発明のカプラーを使用し、
高アスペクト比を有し六角平板状粒子のハロゲン化銀乳
剤を用いることによって高い感度を与え、感材の保存性
においても感度の変動が小さく、連続処理の感度変動も
小さいことが、例えば実施例1における試料108と本
実施例の試料505の差異と実施例1の試料126と本
実施例の試料506の差異を比較することで知ることが
できる。また、本発明のカプラーを使用し、S−2/カ
プラー重量比を3.0以下にしても上記諸性能を損ねる
ことなく高い性能を保持すること、さらに本発明のカプ
ラーを用い、S−2/カプラー重量比を3.0以下に
し、六角平板状粒子のハロゲン化銀乳剤を使用すること
が好ましいことも試料509と510〜512、試料5
13と514〜516の比較から明らかである。
【0380】さらに、実施例1で実施した比較カプラー
(I)と本発明の(M−47)のように試料101〜1
06、109〜118の対比で本実施例と同様に乳剤種
及びS−2/カプラー重量比を変更して実施すれば同様
の結果を得ることができる。これらは高沸点有機溶媒を
実施例4で使用した12種に変更して実施しても同じよ
うな結果を得ることができるし、実施例2の試料201
〜212で使用した本発明の他のカプラーに換えて実施
しても同様の結果が得られる。
【0381】実施例6 乳剤の調製 臭化カリウム6gおよび不活性ゼラチン23gを蒸留水
3.7リットルに溶かした水溶液をよく攪拌しながら、
これにダブルジェット法により、14%の臭化カリウム
水溶液と20%の硝酸銀水溶液とを、一定流量で1分間
にわたって、45℃、pAg9.6の条件下で加えた
(この添加(I)で全銀量の2.40%を消費した)。
次いで、ゼラチン水溶液(17%、3300cc)を加え
て45℃で攪拌した後、20%の硝酸銀水溶液をpAg
が8.40に達するまで一定流量で加えた(この添加
(II) で全銀量の5.0%を消費した)。温度を75℃
に上げて25%のNH3 水溶液35μリットルを添加
し、15分間保った後、1NのH2SO4 を510μリット
ル添加して中和した。さらに、沃化カリウム8.3gが
添加されるように、沃化カリウムを含む20%の臭化カ
リウム溶液及び33%の硝酸銀水溶液を、ダブルジェッ
ト法によって80分間にわたって加えた(この添加(II
I)で全銀量の92.6%を消費した)。この間、温度を
75℃、pAgを8.10に保持した。また、この乳剤
に使用した硝酸銀量は425gであり、次いで通常のフ
ロキュレーション法により脱塩した後、増感色素S−5
及びS−6の存在下(添加量は後述)で金・硫黄増感を
最適に行い、平板状AgBrI(AgI=2.0モル
%)乳剤−1−2を調製した。乳剤−2−2は、上記乳
剤−1の調製手順において、添加(III)で用いたハロゲ
ン溶液から沃化カリウムを除き、1%の沃化カリウム水
溶液830mlを、添加(III)の途中、全銀量の40%を
消費した時点で硝酸銀と臭化カリウムの溶液の添加を中
断して、約90秒間にわたって添加し、残りの添加(II
I)の流量を3倍にした以外は同様の方法によって調製し
た。
【0382】乳剤−3−2は、上記乳剤−2−2の調製
手順において、沃化カリウム水溶液の添加直前に臭化カ
リウム水溶液を添加し、pAgを9.0に調節した以外
は同様の方法によって調製した。
【0383】乳剤−4−2は、前記乳剤−2−2の調製
手順において、沃化カリウム水溶液の添加直前に温度を
30℃とした以外は同様の方法によって調製した。な
お、沃化カリウム水溶液添加後の臭化カリウムと硝酸銀
水溶液のダブルジェット法添加は、30℃、pAg8.
1の条件で行った。
【0384】以上により調製した乳剤−1−2〜4−2
の球相当径は、どれも0.9μmと同等であり、平均粒
子直径/粒子厚み比は6.5〜7.0の範囲であった。
【0385】乳剤−1−2〜4−2について、特開昭6
3−220238号の実施例1−(2)に記載されてい
る方法に従って、透過型電子顕微鏡を用いて直接的な転
位の観察を行った。その結果、乳剤−1−2には転位は
観察されなかった。乳剤−2−2〜4−2には、50%
個数以上の粒子に10本以上の転位線が観察された。ま
た、乳剤−2−2に対して、乳剤−3−2、4−2は、
転位線が粒子間で均一に観察される傾向にあった。
【0386】さらに、乳剤−1−2〜4−2について、
欧州特許第147868A号に記載の方法に従って粒子
間ヨード分布を求めた。その結果を表15に示した。
【0387】
【表15】
【0388】調製したこれら乳剤−1−2〜4−2を用
いて以下に示す試料を作製した。 (試料601の作製)フィルムの両面に下塗りを施した
厚み205μの三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記のような組成の各層より成る多層カラー感光材料を
作製し、試料601とした。各組成の塗布量は、試料1
m2当の値を示した。なおハロゲン化銀、コロイド銀につ
いては、当量の銀に換算した重量を示した。
【0389】 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.25 g ゼラチン 1.9 g 紫外線吸収剤U−1 0.2 g 紫外線吸収剤U−3 0.1 g 紫外線吸収剤U−4 0.2 g 高沸点有機溶媒S−26 0.1 g 染料E−1の微結晶固体分散物 0.1 g
【0390】 第2層:中間層 非感光性微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.1μm、AgI含量1モル%) 銀量 0.15 g 表面及び内部をかぶらせた微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、変 動係数18%、AgI含量1モル%) 銀量 0.05 g 化合物 Cpd−A 0.1 g 化合物 Cpd−M 0.05 g ゼラチン 0.4 g
【0391】 第3層:中間層 ゼラチン 0.40 g 化合物Cpd−C 1 mg 化合物Cpd−D 3 mg 染料D−4 0.4 mg 高沸点有機溶媒S−59 40 mg
【0392】 第4層:低感度赤感性乳剤層 乳剤A 銀量 0.3 g 乳剤B 銀量 0.4 g ゼラチン 0.8 g カプラーC−1 0.12 g カプラーC−3 0.02 g カプラーC−10 0.02 g 化合物Cpd−D 1 mg 化合物Cpd−K 0.05 g 高沸点有機溶媒S−11 0.10 g エチルアクリレートのラテックス分散物 0.5 g
【0393】 第5層:中感度赤感性乳剤層 乳剤B 銀量 0.2 g 乳剤C 銀量 0.3 g ゼラチン 0.8 g カプラーC−1 0.2 g カプラーC−2 0.05 g カプラーC−3 0.2 g 高沸点有機溶媒S−2 0.1 g エチルアクリレートのラテックス分散物 0.05 g
【0394】 第6層:高感度赤感性乳剤層 乳剤D 銀量 0.4 g ゼラチン 1.1 g カプラーC−1 0.3 g カプラーC−2 0.1 g カプラーC−3 0.1 g 添加物P−1 0.02 g 高沸点有機溶媒Oil−3 0.1 g エチルアクリレートのラテックス分散物 0.1 g
【0395】 第7層:中間層 ゼラチン 1.0 g 化合物Cpd−J 0.2 g 化合物Cpd−L 0.05 g 化合物Cpd−N 0.02 g 添加物 P−1 0.05 g P−2 0.50 g 染料D−1 0.02 g
【0396】 第8層:中間層 表面及び内部をかぶらせた沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、変動係数 16%、AgI含量0.3モル%) 銀量 0.02 g ゼラチン 0.4 g 化合物Cpd−A 0.1 g 化合物Cpd−D 1 mg 化合物Cpd−M 0.05 g
【0397】 第9層:低感度緑感性乳剤層 粒子内部をかぶらせた沃臭化銀乳剤(平均粒径0.1μm、AgI含量0. 1モル%) 銀量 0.15 g 乳剤E 銀量 0.3 g 乳剤F 銀量 0.1 g 乳剤G 銀量 0.1 g ゼラチン 2.0 g カプラーC−4 0.03 g カプラーC−7 0.05 g カプラーC−8 0.02 g カプラーC−9 0.05 g カプラーC−12 0.2 g 化合物Cpd−B 0.03 g 化合物Cpd−D 1 mg 化合物Cpd−E 0.02 g 化合物Cpd−F 0.02 g 化合物Cpd−G 0.02 g 化合物Cpd−H 0.02 g 高沸点有機溶媒S−7 0.2 g
【0398】 第10層:中感度緑感性乳剤層 乳剤G 銀量 0.3 g 乳剤H 銀量 0.1 g ゼラチン 0.6 g カプラーC−4 0.1 g カプラーC−7 0.05 g カプラーC−8 0.05 g カプラーC−9 0.02 g カプラーC−12 0.20 g 化合物Cpd−B 0.03 g 化合物Cpd−E 0.02 g 化合物Cpd−F 0.02 g 化合物Cpd−G 0.05 g 化合物Cpd−H 0.05 g 添加剤 F−5 0.08 mg 高沸点有機溶媒S−2 0.01 g
【0399】 第11層:高感度緑感性乳剤層 粒子内部をかぶらせた沃臭化銀乳剤(平均粒径0.2μm、AgI 含量 0.1モ ル%) 銀量 0.05 g 乳剤I 銀量 0.5 g ゼラチン 1.1 g 比較カプラー(IV) 0.32 g 比較カプラー(VI) 0.29 g 化合物Cpd−B 0.08 g 化合物Cpd−E 0.02 g 化合物Cpd−F 0.02 g 化合物Cpd−G 0.02 g 化合物Cpd−H 0.02 g 高沸点有機溶媒S−3 0.31 g
【0400】 第12層:中間層 ゼラチン 0.4 g エチルアクリレートのラテックス分散物 0.15 g 染料D−1 0.1 g 染料D−2 0.05 g 染料D−3 0.07 g
【0401】 第13層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 銀量 0.08 g ゼラチン 1.0 g 化合物Cpd−A 0.04 g P−2 0.40 g 高沸点有機溶媒S−24 0.01 g 染料E−2の微結晶固体分散物 0.05 g
【0402】 第14層:中間層 ゼラチン 0.6 g
【0403】 第15層:低感度青感性乳剤層 粒子内部をかぶらせた沃臭化銀乳剤(平均粒径0.2μm、AgI 含量 0.1モ ル%) 銀量 0.1 g 乳剤J 銀量 0.4 g 乳剤K 銀量 0.1 g 乳剤L 銀量 0.1 g ゼラチン 1.0 g カプラーC−5 0.5 g カプラーC−6 0.1 g カプラーC−11 0.1 g 化合物Cpd−K 0.1 g
【0404】 第16層:中感度青感性乳剤層 乳剤L 銀量 0.1 g 乳剤M 銀量 0.1 g ゼラチン 0.6 g カプラーC−5 0.02 g カプラーC−6 0.002g カプラーC−11 0.02 g
【0405】 第17層:高感度青感性乳剤層 乳剤N 銀量 0.6 g ゼラチン 1.4 g カプラーC−5 0.05 g カプラーC−6 0.08 g カプラーC−11 0.8 g
【0406】 第18層:第1保護層 ゼラチン 0.9 g 紫外線吸収剤U−1 0.4 g 紫外線吸収剤U−2 0.01 g 紫外線吸収剤U−3 0.03 g 紫外線吸収剤U−4 0.03 g 紫外線吸収剤U−5 0.05 g 紫外線吸収剤U−6 0.05 g 高沸点有機溶媒S−26 0.02 g ホルマリンスカベンジャー Cpd−C 0.2 g Cpd−I 0.4 g エチルアクリレートのラテックス分散物 0.05 g 染料D−3 0.05 g 化合物Cpd−A 0.02 g 化合物Cpd−J 0.02 g 化合物Cpd−N 0.01 g
【0407】 第19層:第2保護層 コロイド銀 銀量 0.05 mg 微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、AgI含量1モル%) 銀量 0.05 g L−1 0.3 g ゼラチン 0.3 g
【0408】 第20層:第3保護層 コロイド銀 銀量 0.05 mg 微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.07μm、AgI 含量1モル%) 銀量 0.05 g ゼラチン 0.4 g ポリメチルメタクリレート(平均粒径1.5 μm) 0.1 g メチルメタクリレートとアクリル酸の4:6の共重合体(平均粒径1.5μ m) 0.1 g シリコーンオイル 0.03 g 界面活性剤W−1 3.0 mg 界面活性剤W−2 0.03 g
【0409】各ハロゲン化銀乳剤層および中間層には添
加剤F−1〜F−9を添加した。また、各層には上記組
成物以外にゼラチン硬化剤H−1および塗布用界面活性
剤W−3、W−4およびW−5を、乳化用界面活性剤W
−6を添加した。更に防腐・防黴剤としてフェノール、
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−フェノ
キシエタノール、イソチオシアン酸フェニル、およびフ
ェネチルアルコールを添加した。
【0410】
【表16】
【0411】
【表17】
【0412】
【表18】
【0413】
【化103】
【0414】
【化104】
【0415】
【化105】
【0416】
【化106】
【0417】
【化107】
【0418】
【化108】
【0419】
【化109】
【0420】
【化110】
【0421】
【化111】
【0422】
【化112】
【0423】
【化113】
【0424】
【化114】
【0425】
【化115】
【0426】
【化116】
【0427】
【化117】
【0428】続いて以下の試料を作製した。試料602
〜605は、第11層緑感性乳剤層に用いた乳剤Iを前
記調製した乳剤1−2〜4−2に同じ塗布銀量になるよ
うそれぞれ置き換えて試料を作製した。試料605〜6
10は、上記試料601〜605の第11層緑感性乳剤
層に使用した比較カプラー(IV)を本発明の例示カプラ
ー(M−4)に、比較カプラー(VI)を本発明の例示カ
プラー(M−10)にそれぞれ等モル量置き換えて試料
を作製した。この時、S−3/カプラーの重量比は試料
601〜605と同じになるように調整した。
【0429】これらの試料601〜610は、白光の階
調露光を与え、下記に示す現像処理を実施して得られた
色像の濃度を測定し、G濃度の特性曲線上の最小濃度+
0.3の濃度を与える露光量の逆数の対数値を算出し、
これを感度として試料601の値を基準にとってその差
(△S8)を求めた。次に試料を2組準備し、1つの組は
5℃、相対湿度35%に、もう1つの組は45℃、相対
湿度80%に共に7日間保存後、これらの試料に白光露
光を与え同時に現像処理を行い、同じく感度を求め同一
試料間のG濃度の感度差(△S9)を求めた。また、下記
自動現像機を使用して処理するとき、連続処理開始前と
別途像様露光を与えた試料を1日1m2づつ連日処理を行
い発色現像液の累積補充量がタンク容量の3倍量補充さ
れるまで処理を行ったのち処理を施し、連続処理前後の
感度差(△S10)を求め連続処理適性を調べた。以下
に、現像処理工程及び処理液組成を示す。
【0430】 処理工程 時間 温度 タンク容量 補充量 第一現像 6分 38℃ 8リットル 2200ミリリットル/m2 第一水洗 2分 38℃ 4リットル 7500ミリリットル/m2 反 転 2分 38℃ 4リットル 1100ミリリットル/m2 発色現像 6分 38℃ 8リットル 2200ミリリットル/m2 前漂白 2分 38℃ 4リットル 1100ミリリットル/m2 漂 白 6分 38℃ 8リットル 220ミリリットル/m2 定 着 4分 38℃ 8リットル 1100ミリリットル/m2 第二水洗 4分 38℃ 8リットル 7500ミリリットル/m2 最終リンス 1分 25℃ 2リットル 1100ミリリットル/m2
【0431】各処理液の組成は以下の通りであった。 〔第一現像液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸・ 5ナトリウム塩 1.5 g 1.5 g ジエチレントリアミン五酢酸・5ナトリウム塩 2.0 g 2.0 g 亜硫酸ナトリウム 30 g 30 g ハイドロキノン・モノスルホン酸カリウム 20 g 20 g 炭酸カリウム 15 g 20 g 重炭酸ナトリウム 12 g 15 g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル −3−ピラゾリドン 1.5 g 2.0 g 臭化カリウム 2.5 g 1.4 g チオシアン酸カリウム 1.2 g 1.2 g ヨウ化カリウム 2.0 mg − ジエチレングリコール 13 g 15 g 水を加えて 1000 ミリリットル 1000 ミリリットル pH 9.60 9.60 pHは硫酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0432】 〔反転液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸・ 5ナトリウム塩 3.0 g タンク液に同じ 塩化第一スズ・2水塩 1.0 g p−アミノフェノール 0.1 g 水酸化ナトリウム 8 g 氷酢酸 15 ミリリットル 水を加えて 1000 ミリリットル pH 6.0 pHは酢酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0433】 〔発色現像液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸・ 5ナトリウム塩 2.0 g 2.0 g 亜硫酸ナトリウム 7.0 g 7.0 g リン酸3ナトリウム・12水塩 36 g 36 g 臭化カリウム 1.0 g − ヨウ化カリウム 90 mg − 水酸化ナトリウム 3.0 g 3.0 g シトラジン酸 1.5 g 1.5 g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミド エチル)−3−メチル−4−アミノアニリン・ 3/2硫酸・1水塩 11 g 11 g 3,6−ジチアオクタン−1,8−ジオール 1.0 g 1.0 g 水を加えて 1000 ミリリットル 1000 ミリリットル pH 11.80 12.00 pHは硫酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0434】 〔調整液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム塩・ 2水塩 8.0 g 8.0 g 亜硫酸ナトリウム 6.0 g 8.0 g 1−チオグリセロール 0.4 g 0.4 g 水を加えて 1000 ミリリットル 1000 ミリリットル pH 6.30 6.10 pHは酢酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0435】 〔漂白液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム塩・ 2水塩 2.0 g 4.0 g エチレンジアミン4酢酸・Fe(III) ・アンモニ ウム・2水塩 120 g 240 g 臭化カリウム 100 g 200 g 硝酸アンモニウム 10 g 20 g 水を加えて 1000 ミリリットル 1000 ミリリットル pH 5.70 5.50 pHは硝酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0436】 〔定着液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 チオ硫酸アンモニウム 80 g タンク液に同じ 亜硫酸ナトリウム 5.0 g 〃 重亜硫酸ナトリウム 5.0 g 〃 水を加えて 1000 ミリリットル 〃 pH 6.60 pHは酢酸又はアンモニア水で調整した。
【0437】 〔安定液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 1−ヒドロキシメチル−1,2,4−トリアゾール 2.3 g 2.5 g ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニル エーテル(平均重合度10) 0.3 g 0.3 g 1,2,4−トリアゾール 2.0 g 2.2 g 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1− イルメチル)ピペラジン 0.2 g 0.3 g 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.05g 0.06g 水を加えて 1000 ミリリットル 1000 ミリリットル pH 7.0 7.0
【0438】得られた結果を表19に示す。
【0439】
【表19】
【0440】表19から、本発明のカプラーを使用し、
平板状のハロゲン化銀粒子であって該粒子の個数の少な
くとも50%が1粒子当り10本以上の転位線を有する
ハロゲン化銀乳剤と組合せ使用することにより高感で感
材の経時保存性及び連続処理性に優れていることが明ら
かである。さらに、上記ハロゲン化銀乳剤においてもハ
ロゲン化銀粒子の個々の沃化銀含有率の相対標準偏差が
30%以下であるハロゲン化銀乳剤の使用がこれら諸性
能をさらに良化することも知ることができる。また、カ
プラーを高沸点有機溶媒/カプラーの重量比が5以下の
低い比率で使用しているが、本発明のカプラーのほうが
これら諸性能の改良効果は比較カプラーより大きいこと
も知ることができる。
【0441】実施例7 実施例3で作製した試料319〜336の各1〜4につ
いて、第9層緑感乳剤層に用いた式(A)で示される化
合物(17)を除いて試料を作製した。これらの試料を31
9′〜336′の各1〜4とする。これらの試料は、実
施例3に記載した方法に従って現像処理、濃度測定を行
い実施例3の対応する試料319〜336の各1〜4と
の感度差(△S11)を求めた。また、感材の保存性につ
いては同一試料間の差(△S12)として同様にして求め
た。さらに連続処理における感度の変動を実施例1に記
載の方法に準じて求めた。これを△S13とする。これら
の結果のうち本発明のカプラーを使用して作製した試料
のうちの代表例を表20に示す。
【0442】
【表20】
【0443】表20から、本発明のカプラーと平板状の
ハロゲン化銀乳剤を用いた感材は、高沸点有機溶媒S−
2/カプラーの重量比が1〜4の広い範囲で変化して
も、本発明の前記式(A)で表される水溶性メルカプト
化合物を使用することが写真性の感度、感材の保存性及
び連続処理における感度の変動から好ましいことがわか
る。
【0444】なお、実施例3の上記試料の第9層緑感乳
剤層に用いた式(A)で表される化合物(17)を(2) 、(1
2)、(32)及び(38)にそれぞれ等モル置き換え、上述と同
様式(A)で表される化合物の無添加の試料と同じよう
にして上記諸性能を調べたが同様の結果であった。
【0445】
【発明の効果】一般式(I)で表されるカプラーとアス
ペクト比2以上の平板状のハロゲン化銀粒子が全ハロゲ
ン化銀粒子の50%以上存在するハロゲン化銀乳剤の組
合せ使用は、高感で感材の保存性に優れ、カラー現像の
連続処理における写真性の感度の変動が小さい感材を提
供することができる。また、一般式(I)で表されるカ
プラーを高沸点有機溶媒とともに使用し、該高沸点有機
溶媒/該カプラーの重量比を5以下にして使用すること
は、写真性の感度を損ねることなく高い感度を与え、感
材の保存性、カラー現像の連続処理における感度変動の
小さい優れた感材であるとともに処理後の画像のステイ
ン増加が小さく色画像堅牢性に優れた感材である。さら
に、該ハロゲン化銀粒子がハロゲン化銀粒子の粒径に係
る変動係数が0.25以下である単分散粒子であるこ
と;全投影面積の50%以上が平行な二面を外表面とし
て有し、最小の長さを有する辺の長さに対する最大の長
さを有する辺の長さの比が2以下の六角平板状粒子から
なること;ハロゲン化銀粒子の個数の少なくとも50%
が1粒子当り10本以上の転位線を含む粒子からなるこ
と;粒子の個々の沃化銀含有率の相対標準偏差が30%
以下であること;式(A)で表される化合物を含有する
ことにより上記諸性がさらに向上した感材を提供するこ
とができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】Xは水素原子または現像主薬酸化体との反
応により離脱可能な基を表す。詳しくは、離脱可能な基
はハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
シルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキ
シ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルバモ
イルアミノ基、ヘテロ環基、アリールアゾ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基などを表す。
これらの基の好ましい範囲及び具体例はR2 で表される
基の説明で挙げたものと同じである。Xはこれら以外に
アルデヒドまたはケトンを介して2分子の4当量カプラ
ーが結合したビス形カプラーの場合もあり、またXは現
像促進剤、現像抑制剤、脱銀促進剤またはロイコ色素な
どの写真有用基もしくはそれらの前駆体基であってもよ
い。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0101
【補正方法】変更
【補正内容】
【0101】
【化48】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0138
【補正方法】変更
【補正内容】
【0138】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、必要
に応じてメチン色素類その他によって分光増感すること
ができる。また、前述した鮮鋭度の向上の他に、分光感
度が高いことも本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の特長
である。用いられる色素には、シアニン色素、メロシア
ニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、
ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリ
ル色素及びヘミオキソノール色素が包含される。特に有
用な色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、及び複
合メロシアニン色素に属する色素である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0197
【補正方法】変更
【補正内容】
【0197】ここで、R3 の置換基−SO3 2 、−C
OOM2 、−OHおよび−NR1 2 が2個以上あると
き、これらは同じでも異っていてもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0276
【補正方法】変更
【補正内容】
【0276】本発明の感光材料には種々の色素形成カプ
ラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に
好ましい。イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(I
I)で表わされるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2) で
表わされるカプラー (特に18頁のY-28); 特願平4-1345
23の請求項1の一般式(I) で表わされるカプラー; US
5,066,576のカラム1の45〜55行の一般式(I) で表わさ
れるカプラー; 特開平4-274425の段落0008の一般式(I)
で表わされるカプラー; EP 498,381A の40頁のクレーム
1に記載のカプラー(特に18頁のD-35); EP 447,969A1
の4頁の式(Y) で表わされるカプラー(特にY-1(17頁),
Y-54(41 頁)); US 4,476,219のカラム7の36〜58行の式
(II)〜(IV)で表わされるカプラー(特にII-17,19( カラ
ム17),II-24(カラム19))。本発明の式(I)で表わされ
るもの以外のマゼンタカプラー; 特開平3-39737(L-57(1
1 頁右下),L-68(12 頁右下),L-77(13 頁右下); EP 456,
257 の A-4 -63(134頁), A-4 -73,-75(139頁); EP 486,
965 のM-4,-6(26 頁),M-7(27頁); 特願平4-234120の段
落0024のM-45; 特願平4-36917 の段落0036のM-1;特開平
4-362631の段落0237のM-22。シアンカプラー: 特開平4-
204843のCX-1,3,4,5,11,12,14,15(14 〜16頁); 特開平
4-43345 のC-7,10(35 頁),34,35(37頁),(I-1),(I-17)(4
2 〜43頁); 特願平4-236333の請求項1の一般式(Ia)ま
たは(Ib)で表わされるカプラー。ポリマーカプラー: 特
開平2-44345 のP-1,P-5(11頁) 。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0277
【補正方法】変更
【補正内容】
【0277】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、
DE 3,234,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要
吸収を補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5 頁
に記載の式(CI),(CII),(CIII),(CIV) で表わされるイエ
ローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、該EP
に記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7(202
頁) 、 EX-1(249 頁) 、 EX-7(251 頁) 、US 4,833,069
に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9 (カラム
8)、CC-13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、
WO92/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマ
スキングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ま
しい。現像主薬酸化体と反応して写真的に有用な化合物
残基を放出する化合物(カプラーを含む)としては、以
下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:EP 37
8,236A1の11頁に記載の式(I),(II),(III),(IV) で表わ
される化合物(特にT-101(30頁),T-104(31頁),T-113(36
頁),T-131(45頁),T-144(51頁),T-158(58頁)), EP436,93
8A2 の 7頁に記載の式(I) で表わされる化合物(特にD-
49(51 頁))、特願平4-134523の式(1) で表わされる化合
物(特に段落0027の(23)) 、EP 440,195A2の5 〜6 頁に
記載の式(I),(II),(III)で表わされる化合物(特に29頁
のI-(1) );漂白促進剤放出化合物:EP 310,125A2の5
頁の式(I),(I')で表わされる化合物(特に61頁の(60),
(61)) 及び特願平4-325564の請求項1の式(I) で表わさ
れる化合物(特に段落0022の(7) );リガンド放出化合
物:US 4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で表わさ
れる化合物(特にカラム12の21〜41行目の化合物) ;ロ
イコ色素放出化合物:US 4,749,641のカラム3〜8の化
合物1〜6;蛍光色素放出化合物:US 4,774,181のクレー
ム1のCOUP-DYEで表わされる化合物(特にカラム7〜10
の化合物1〜11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化合
物:US 4,656,123のカラム3の式(1) 、(2) 、(3) で表
わされる化合物(特にカラム25の(I-22)) 及びEP 450,6
37A2の75頁36〜38行目のExZK-2; 離脱して初めて色素と
なる基を放出する化合物: US 4,857,447のクレーム1の
式(I) で表わされる化合物(特にカラム25〜36のY-1 〜
Y-19) 。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0308
【補正方法】変更
【補正内容】
【0308】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−4、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0336
【補正方法】変更
【補正内容】
【0336】さらに、試料101、102、105、1
06及び109〜116については、第9層緑感乳剤層
に使用した乳剤1を乳剤2、乳剤3及び乳剤5にそれぞ
れ等重量の銀量に置き換えて試料137〜172を作製
した。試料番号と使用した乳剤、カプラーは同じく表3
〜表6に示す。作製した試料101〜172については
以下の諸性能について調べた。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0338
【補正方法】変更
【補正内容】
【0338】以下に、上記(1) 〜(3) の性能を調べるた
めに用いたカラー現像処理を示す。尚、各処理は富士写
真フイルム社製自動現像機FP−560Bを用いて以下
により行なった。処理工程及び処理液組成を以下に示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 7/00 530 7/388

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層の感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材
    料において、下記化1に示される一般式(I)で表され
    るカプラーを含有し、かつ、該ハロゲン化銀乳剤層にア
    スペクト比2以上の平板状のハロゲン化銀粒子が全ハロ
    ゲン化銀粒子の個数の50%以上存在するハロゲン化銀
    乳剤を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写
    真感光材料。 一般式(I) 【化1】 式中、Z1 およびZ2 は=C(R2)−または=N−を表
    す。Z1 およびZ2 が同時に=C(R2)−を表すとき、
    2つのR2 は同じでも異なっていてもよいが、Z1 およ
    びZ2 が同時に=N−であることはない。R1 はピラゾ
    ロアゾール骨格に炭素原子で結合し、該炭素原子が少な
    くとも一つの3〜8員環構造中に含まれ、かつ該炭素原
    子が水素原子と結合していない基、または下記一般式
    (Q−1)で表される基を表す。R2 は置換基を表す
    が、R2 が2つある場合には、1つのR2 は水素原子で
    もよい。Xは水素原子または現像主薬の酸化体とのカッ
    プリング反応により離脱可能な基を表す。 一般式(Q−1) −CH(R3 )−R4 式中、R3 は一般式(Q−1)中のCに直接接合してい
    る炭素原子に少なくとも2つの水素原子以外の置換基が
    結合しているアルキル基、シクロアルキル基、アリール
    基またはヘテロ環基を表し、R4 はアルキル基、シクロ
    アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R3
    とR4 が互いに結合して3〜7員環を形成してもよい。
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくとも1層の感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材
    料において、下記化2に示される一般式(I)で表され
    るカプラーを含有し、該一般式(I)のカプラー(C
    p)の溶媒として高沸点有機溶媒(HBS)が用いら
    れ、そのHBS/Cpの重量比が1.0×10-2以上
    3.0以下で使用されることを特徴とするハロゲン化銀
    カラー写真感光材料。 一般式(I) 【化2】 式中、Z1 およびZ2 は=C(R2)−または=N−を表
    す。Z1 およびZ2 が同時に=C(R2)−を表すとき、
    2つのR2 は同じでも異なっていてもよいが、Z1 およ
    びZ2 が同時に=N−であることはない。R1 はピラゾ
    ロアゾール骨格に炭素原子で結合し、該炭素原子が少な
    くとも一つの3〜8員環構造中に含まれている基、また
    は下記一般式(Q−1)で表される基を表す。R2 は置
    換基を表すが、R2 が2つある場合には、1つのR2
    水素原子でもよい。Xは水素原子または現像主薬の酸化
    体とのカップリング反応により離脱可能な基を表す。 一般式(Q−1) −CH(R3 )−R4 式中、R3 は一般式(Q−1)中のCに直接接合してい
    る炭素原子に少なくとも2つの水素原子以外の置換基が
    結合しているアルキル基、シクロアルキル基、アリール
    基またはヘテロ環基を表し、R4 はアルキル基、シクロ
    アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R3
    とR4 が互いに結合して3〜7員環を形成してもよい。
  3. 【請求項3】 前記一般式(I)のカプラーが、該カプ
    ラー(Cp)の溶媒として前記高沸点有機溶媒(HB
    S)が使用され、HBS/Cpの重量比が1.0×10
    -2以上3.0以下からなる分散物として含有することを
    特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感
    光材料。
  4. 【請求項4】 前記ハロゲン化銀乳剤が、ハロゲン化銀
    粒子の粒径に係る変動係数が0.25以下である単分散
    粒子からなるハロゲン化銀乳剤であることを特徴とする
    請求項1乃至請求項3に記載のハロゲン化銀カラー写真
    感光材料。
  5. 【請求項5】 前記ハロゲン化銀乳剤が、ハロゲン化銀
    粒子の全投影面積の50%以上が平行な二面を外表面と
    して有し、最小の長さを有する辺の長さに対する最大の
    長さを有する辺の長さの比が2以下の六角平板状粒子か
    らなるハロゲン化銀乳剤であることを特徴とする請求項
    1乃至請求項4に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。
  6. 【請求項6】 前記ハロゲン化銀乳剤が、ハロゲン化銀
    粒子の個数の少なくとも50%が1粒子当り10本以上
    の転位線を含む粒子からなるハロゲン化銀乳剤であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載のハロゲン
    化銀カラー写真感光材料。
  7. 【請求項7】 前記ハロゲン化銀乳剤が、ハロゲン化銀
    粒子の個々の沃化銀含有率の相対標準偏差が30%以下
    のハロゲン化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項6に記載のハロゲン
    化銀カラー写真感光材料。
  8. 【請求項8】 下記式(A)で表される化合物を含有す
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載のハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料。 式(A) Q−SM1 式中、Qは−SO3 2 、−COOM2 ,−OH、およ
    び−NR1 2 から選ばれた少なくとも一種を直接また
    は間接に結合した複素環基を表し、M1 、M2は独立し
    て水素原子、アルカリ金属、四級アンモニウム、四級ホ
    スホニウムを表し、R1 、R2 は水素原子またはアルキ
    ル基を表す。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007083483A1 (ja) 2006-01-19 2007-07-26 Konica Minolta Holdings, Inc. 表示素子
EP1914594A2 (en) 2004-01-30 2008-04-23 FUJIFILM Corporation Silver halide color photographic light-sensitive material and color image-forming method

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