JPH07150323A - 溶融金属めっきのスナウト内スカム付着防止装置 - Google Patents
溶融金属めっきのスナウト内スカム付着防止装置Info
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- JPH07150323A JPH07150323A JP29992293A JP29992293A JPH07150323A JP H07150323 A JPH07150323 A JP H07150323A JP 29992293 A JP29992293 A JP 29992293A JP 29992293 A JP29992293 A JP 29992293A JP H07150323 A JPH07150323 A JP H07150323A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鋼板がスナウト部を通ってめっき浴に浸漬さ
れる際、鋼板へのスカム付着防止を図り、めっき表面欠
陥、特に合金化反応に伴う表面外観の問題が生ずるのを
防止すること。 【構成】 溶融金属めっきのスナウト部で鋼板がめっき
浴に浸漬するスナウト内のめっき浴面を通過する鋼板に
対して下向きに窒素ガスを吹き付けるノズル、または、
更に吸引口を有するガスリフトポンプを配設した溶融金
属めっきのスナウト内スカム付着防止装置。 【効果】 特に合金化処理鋼板において、表面外観の極
めて優れた溶融亜鉛合金化めっき鋼板を得ることが可能
となった。
れる際、鋼板へのスカム付着防止を図り、めっき表面欠
陥、特に合金化反応に伴う表面外観の問題が生ずるのを
防止すること。 【構成】 溶融金属めっきのスナウト部で鋼板がめっき
浴に浸漬するスナウト内のめっき浴面を通過する鋼板に
対して下向きに窒素ガスを吹き付けるノズル、または、
更に吸引口を有するガスリフトポンプを配設した溶融金
属めっきのスナウト内スカム付着防止装置。 【効果】 特に合金化処理鋼板において、表面外観の極
めて優れた溶融亜鉛合金化めっき鋼板を得ることが可能
となった。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は溶融亜鉛めっき、合金化
溶融亜鉛めっき、溶融アルミニウムめっき、溶融亜鉛−
アルミニウム系合金めっき等の溶融金属めっきのスナウ
ト内スカム付着防止装置に関するものである。
溶融亜鉛めっき、溶融アルミニウムめっき、溶融亜鉛−
アルミニウム系合金めっき等の溶融金属めっきのスナウ
ト内スカム付着防止装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、溶融金属めっき法としては、被め
っき鋼板を加熱焼鈍した後上部が焼鈍炉に接続し、下端
が溶融金属めっき浴に浸漬されたスナウトの内部を通
し、溶融金属めっき浴中に浸漬し、浴中のポットロール
により進行方向を変えて上方に引上げ、気体絞り法によ
り溶融金属めっきの付着量を制御し溶融金属めっき鋼板
を得る方法がある。鋼板がスナウト部を通ってめっき浴
に浸漬された際、鋼板表面もしくはめっき浴面上にダス
ト、スカム、ドロス、焼鈍炉耐火煉瓦の破片、粉末等の
異物が付着すると、めっき表面欠陥、合金化反応異状等
の問題を生ずる。
っき鋼板を加熱焼鈍した後上部が焼鈍炉に接続し、下端
が溶融金属めっき浴に浸漬されたスナウトの内部を通
し、溶融金属めっき浴中に浸漬し、浴中のポットロール
により進行方向を変えて上方に引上げ、気体絞り法によ
り溶融金属めっきの付着量を制御し溶融金属めっき鋼板
を得る方法がある。鋼板がスナウト部を通ってめっき浴
に浸漬された際、鋼板表面もしくはめっき浴面上にダス
ト、スカム、ドロス、焼鈍炉耐火煉瓦の破片、粉末等の
異物が付着すると、めっき表面欠陥、合金化反応異状等
の問題を生ずる。
【０００３】これらの問題を解消するために、従来より
種々の方法が提案されている。例えば、特公平２−２５
９８１号公報や特公平３−４９９８１号公報のように、
スナウト内に導入する雰囲気中の水素、酸素濃度を特定
濃度以下の不活性ガス雰囲気にしてスカムの発生を防止
しようとする方法や特開昭６１−１８６４６３号公報の
ように、スナウト内に浸漬する鋼板の幅方向の一方向側
に配設された吐出口から鋼板幅方向に向けて溶融亜鉛を
吐出させ、浮遊ドロス等の浴面上の浮遊物をストリップ
幅方向に沿ってスナウト幅方向の他方の側に流動させ、
かつ他端側より浮遊物を回収することにより、スナウト
内の浮きドロス等により鋼板めっき欠陥を防止する方法
が知られている。
種々の方法が提案されている。例えば、特公平２−２５
９８１号公報や特公平３−４９９８１号公報のように、
スナウト内に導入する雰囲気中の水素、酸素濃度を特定
濃度以下の不活性ガス雰囲気にしてスカムの発生を防止
しようとする方法や特開昭６１−１８６４６３号公報の
ように、スナウト内に浸漬する鋼板の幅方向の一方向側
に配設された吐出口から鋼板幅方向に向けて溶融亜鉛を
吐出させ、浮遊ドロス等の浴面上の浮遊物をストリップ
幅方向に沿ってスナウト幅方向の他方の側に流動させ、
かつ他端側より浮遊物を回収することにより、スナウト
内の浮きドロス等により鋼板めっき欠陥を防止する方法
が知られている。
【０００４】また、特開平４−２７６０５１号、特開平
４−２７６０５２号公報のように、スナウト内に浸漬す
る鋼板の幅方向の一端側から他端側に向けて不活性ガス
をめっき浴面上に吹き付けることにより、浴面上のスカ
ム等を払拭し、かつ他端でスナウト外へ排出することに
より、スカム等が鋼板に付着するのを防止しようとする
方法や特公昭６０−２６５４号公報のように、溶融金属
めっき浴面下に鋼板の全幅に渡たるスリットノズルを設
け、鋼板がめっき浴に侵入する近傍の鋼板に向けて溶融
めっき液を噴出させることにより、めっきされた鋼板の
表面への異物付着を防止しようとするものである。
４−２７６０５２号公報のように、スナウト内に浸漬す
る鋼板の幅方向の一端側から他端側に向けて不活性ガス
をめっき浴面上に吹き付けることにより、浴面上のスカ
ム等を払拭し、かつ他端でスナウト外へ排出することに
より、スカム等が鋼板に付着するのを防止しようとする
方法や特公昭６０−２６５４号公報のように、溶融金属
めっき浴面下に鋼板の全幅に渡たるスリットノズルを設
け、鋼板がめっき浴に侵入する近傍の鋼板に向けて溶融
めっき液を噴出させることにより、めっきされた鋼板の
表面への異物付着を防止しようとするものである。
【０００５】しかし、何れの方法にも、それぞれの欠点
があり、鋼板への異物付着を防止することが出来ない。
すなわち、特公平２−２５９８１号公報や特公平３−４
９９８１号公報による方法では、単にスナウト内を雰囲
気ガス組成を規制したのみでは、スカム発生を少なくす
ることが出来るが完全に無くすることは出来ないし、仮
に出来た場合に鋼板に付着して持ち込まれる異物やスナ
ウト内壁等からめっき浴面に落下する異物等の除去は出
来ないという問題がある。また、特開昭６１−１８６４
６３号公報、特開平４−２７６０５１号及び特開平４−
２７６０５２号公報の方法では浴面の異物量を低減させ
る効果は得られるものの、スナウト内の一端側から他端
側に異物を払拭する過程で一部が鋼板に付着するため
に、異物付着の完全防止とならないという問題があっ
た。
があり、鋼板への異物付着を防止することが出来ない。
すなわち、特公平２−２５９８１号公報や特公平３−４
９９８１号公報による方法では、単にスナウト内を雰囲
気ガス組成を規制したのみでは、スカム発生を少なくす
ることが出来るが完全に無くすることは出来ないし、仮
に出来た場合に鋼板に付着して持ち込まれる異物やスナ
ウト内壁等からめっき浴面に落下する異物等の除去は出
来ないという問題がある。また、特開昭６１−１８６４
６３号公報、特開平４−２７６０５１号及び特開平４−
２７６０５２号公報の方法では浴面の異物量を低減させ
る効果は得られるものの、スナウト内の一端側から他端
側に異物を払拭する過程で一部が鋼板に付着するため
に、異物付着の完全防止とならないという問題があっ
た。
【０００６】更には、特公昭６０−２６５４号公報の方
法では、鋼板近傍の異物を排除するためには強い圧力で
めっき浴を噴出する必要があるため、ランニングコスト
が嵩むばかりでなく、鋼板端部は両側のスリットノズル
からのめっき液滴が衝突するため、異物の排除効果が失
われたり、めっき浴面波立ちによる異物巻き込み等の問
題が生ずる。
法では、鋼板近傍の異物を排除するためには強い圧力で
めっき浴を噴出する必要があるため、ランニングコスト
が嵩むばかりでなく、鋼板端部は両側のスリットノズル
からのめっき液滴が衝突するため、異物の排除効果が失
われたり、めっき浴面波立ちによる異物巻き込み等の問
題が生ずる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな問題を解消し、鋼板がスナウト部を通ってめっき浴
に浸漬される際、鋼板表面に対して下向きの窒素ガスを
吹き付け、また、スナウト内鋼板幅方向の端部の浴面に
吸引口を有するガスリフトポンプを設けて発生するスカ
ム等を吸引することにより、鋼板へのスカム付着防止を
図り、めっき表面欠陥、特に合金化反応に伴う表面外観
の問題が生ずるのを防止することを目的とするものであ
る。
うな問題を解消し、鋼板がスナウト部を通ってめっき浴
に浸漬される際、鋼板表面に対して下向きの窒素ガスを
吹き付け、また、スナウト内鋼板幅方向の端部の浴面に
吸引口を有するガスリフトポンプを設けて発生するスカ
ム等を吸引することにより、鋼板へのスカム付着防止を
図り、めっき表面欠陥、特に合金化反応に伴う表面外観
の問題が生ずるのを防止することを目的とするものであ
る。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上述したような目的を達
成するためのものであって、その発明の要旨とするとこ
ろは、 （１）溶融金属めっきのスナウト部で鋼板がめっき浴に
浸漬するスナウト内のめっき浴面上を通過する鋼板に対
して下向きに窒素ガスを吹き付けるノズルを配設したこ
とを特徴とする溶融金属めっきのスナウト内スカム付着
防止装置。 （２）溶融金属めっきのスナウト部で鋼板がめっき浴に
浸漬するスナウト内のめっき浴面に吸引口を有するガス
リフトポンプを設けると共に、スナウト内のめっき浴面
上を通過する鋼板に対して下向きに窒素ガスを吹き付け
るノズルを配設したことを特徴とする溶融金属めっきの
スナウト内スカム付着防止装置にある。
成するためのものであって、その発明の要旨とするとこ
ろは、 （１）溶融金属めっきのスナウト部で鋼板がめっき浴に
浸漬するスナウト内のめっき浴面上を通過する鋼板に対
して下向きに窒素ガスを吹き付けるノズルを配設したこ
とを特徴とする溶融金属めっきのスナウト内スカム付着
防止装置。 （２）溶融金属めっきのスナウト部で鋼板がめっき浴に
浸漬するスナウト内のめっき浴面に吸引口を有するガス
リフトポンプを設けると共に、スナウト内のめっき浴面
上を通過する鋼板に対して下向きに窒素ガスを吹き付け
るノズルを配設したことを特徴とする溶融金属めっきの
スナウト内スカム付着防止装置にある。
【０００９】以下、本発明について図面に従って詳細に
説明する。図１は本発明に係るめっき工程を示す縦断面
図である。連続溶融金属めっき装置では、図１に示すよ
うに、連続焼鈍炉から出た鋼板１がスナウト２内を通っ
てめっき槽５内のめっき浴３中に浸漬された後ポットロ
ール４を経てめっき浴３外へ引き出され、更に浴外のガ
スワイピングノズル６にて表面に余剰に付着しためっき
層が払拭されて、鋼板１表面に所定厚みのめっきが施さ
れる。その後合金化処理される場合には合金化加熱装置
が配設される。
説明する。図１は本発明に係るめっき工程を示す縦断面
図である。連続溶融金属めっき装置では、図１に示すよ
うに、連続焼鈍炉から出た鋼板１がスナウト２内を通っ
てめっき槽５内のめっき浴３中に浸漬された後ポットロ
ール４を経てめっき浴３外へ引き出され、更に浴外のガ
スワイピングノズル６にて表面に余剰に付着しためっき
層が払拭されて、鋼板１表面に所定厚みのめっきが施さ
れる。その後合金化処理される場合には合金化加熱装置
が配設される。
【００１０】
【作用】ところで、従来より溶融亜鉛めっきにおいては
鋼板に対する亜鉛の密着性を向上させる目的で、めっき
浴に微量のＡｌ添加を行っている。このＡｌは鋼板より
析出するＦｅと反応してＦｅ2 Ａｌ5 を形成し、いわゆ
るトップドロスとして浴面上に浮遊させる。更には浴面
上には鋼板により炉内から運ばれた異物やスナウト内で
の亜鉛蒸気による浮遊異物として存在している。しかも
スナウトが存在していることから、これらの異物は全て
めっき浴への鋼板進入位置近くに集中し、めっき直前の
鋼板に付着したり、鋼板の浴中侵入に伴って鋼板近傍の
めっき浴面は鋼板の侵入により引き起こされた随伴流に
よりスナウト壁面から鋼板側へ表面流れを生じて浴中に
差込まれて浴内を進行中の鋼板に付着する。その結果不
めっきやドロス付着による押込疵等のめっき欠陥が生ず
る。たとえこれらの大きな原因とならない場合であって
も、次のような新たな問題を生ずる。
鋼板に対する亜鉛の密着性を向上させる目的で、めっき
浴に微量のＡｌ添加を行っている。このＡｌは鋼板より
析出するＦｅと反応してＦｅ2 Ａｌ5 を形成し、いわゆ
るトップドロスとして浴面上に浮遊させる。更には浴面
上には鋼板により炉内から運ばれた異物やスナウト内で
の亜鉛蒸気による浮遊異物として存在している。しかも
スナウトが存在していることから、これらの異物は全て
めっき浴への鋼板進入位置近くに集中し、めっき直前の
鋼板に付着したり、鋼板の浴中侵入に伴って鋼板近傍の
めっき浴面は鋼板の侵入により引き起こされた随伴流に
よりスナウト壁面から鋼板側へ表面流れを生じて浴中に
差込まれて浴内を進行中の鋼板に付着する。その結果不
めっきやドロス付着による押込疵等のめっき欠陥が生ず
る。たとえこれらの大きな原因とならない場合であって
も、次のような新たな問題を生ずる。
【００１１】すなわち、特に浴面上に浮遊するドロスは
期間の経過とともに粒径が成長し大きくなり、そのもの
が鋼板浴中への侵入に伴って鋼板に付着した亜鉛めっき
鋼板が合金化処理される場合には鋼板に直接付着したド
ロスが合金化処理されることによって、鋼板のＦｅが拡
散した時にドロスが付着している場合には亜鉛めっき層
への拡散を防止し、その結果外観不良を生ずるという新
たな問題を生じた。これらを解消するためにはドロスの
発生を防止すると共に、ドロスの粗大化を防止する必要
があり、本発明では鋼板に対して下向きに窒素ガス吹き
付けることによってスナウト内のスカム付着を防止し、
またスカムを吸引することにより、スナウト内スカムを
鋼板に付着させることなくスナウト内から除去するもの
である。
期間の経過とともに粒径が成長し大きくなり、そのもの
が鋼板浴中への侵入に伴って鋼板に付着した亜鉛めっき
鋼板が合金化処理される場合には鋼板に直接付着したド
ロスが合金化処理されることによって、鋼板のＦｅが拡
散した時にドロスが付着している場合には亜鉛めっき層
への拡散を防止し、その結果外観不良を生ずるという新
たな問題を生じた。これらを解消するためにはドロスの
発生を防止すると共に、ドロスの粗大化を防止する必要
があり、本発明では鋼板に対して下向きに窒素ガス吹き
付けることによってスナウト内のスカム付着を防止し、
またスカムを吸引することにより、スナウト内スカムを
鋼板に付着させることなくスナウト内から除去するもの
である。
【００１２】図１は上述した工程を経るものであるが、
このような工程において、スナウト２内のめっき浴面３
Ａ上に鋼板１に下向きに窒素ガス吹付けノズル７を設
け、その窒素ガス吹付けノズル７をより窒素ガスを吹付
け、その反射力を利用してスナウト内浴面に浮遊するス
カムを鋼板から剥離し、鋼板へのスカム付着を抑制する
ものである。
このような工程において、スナウト２内のめっき浴面３
Ａ上に鋼板１に下向きに窒素ガス吹付けノズル７を設
け、その窒素ガス吹付けノズル７をより窒素ガスを吹付
け、その反射力を利用してスナウト内浴面に浮遊するス
カムを鋼板から剥離し、鋼板へのスカム付着を抑制する
ものである。
【００１３】図２は本発明に係る窒素ガス吹付けノズル
部の平面図である。図２（Ａ）は吹付けノズルを鋼板に
対して下向き吹付けノズルを示している。図２（Ｂ）は
吹付けノズル角度を鋼板に対し角度を付けた状態の吹付
けノズルを示している。この吹付けノズル角度は鋼板に
対して下向き３０〜６０°が望ましい。この角度範囲で
あるとスナウト浴面の波立が少ないための角度である。
すなわち、このように吹付けノズル角度を鋼板に対して
下向き３０〜６０°の間のノズル角度が浴面に対して波
立てない最適角度である。
部の平面図である。図２（Ａ）は吹付けノズルを鋼板に
対して下向き吹付けノズルを示している。図２（Ｂ）は
吹付けノズル角度を鋼板に対し角度を付けた状態の吹付
けノズルを示している。この吹付けノズル角度は鋼板に
対して下向き３０〜６０°が望ましい。この角度範囲で
あるとスナウト浴面の波立が少ないための角度である。
すなわち、このように吹付けノズル角度を鋼板に対して
下向き３０〜６０°の間のノズル角度が浴面に対して波
立てない最適角度である。
【００１４】また窒素ガス吹付けノズル先端から鋼板ま
での距離は５０〜３００ｍｍが望ましい。その理由は５
０ｍｍ未満の鋼板への近接であると、鋼板の形状不良や
鋼板の振動の際のノズルとの接触を起こすことになり、
回避しなければ接触の危険が高まるから、接触の起こさ
ない安全な位置で、しかもスカムを鋼板から剥離する位
置である。また、３００ｍｍ越えるとスカムを鋼板から
剥離除去する能力が低下するからである。更に、窒素ガ
ス吹付けノズルは先端形状をスリット状など吹付け流速
を大きくすることが望ましい。
での距離は５０〜３００ｍｍが望ましい。その理由は５
０ｍｍ未満の鋼板への近接であると、鋼板の形状不良や
鋼板の振動の際のノズルとの接触を起こすことになり、
回避しなければ接触の危険が高まるから、接触の起こさ
ない安全な位置で、しかもスカムを鋼板から剥離する位
置である。また、３００ｍｍ越えるとスカムを鋼板から
剥離除去する能力が低下するからである。更に、窒素ガ
ス吹付けノズルは先端形状をスリット状など吹付け流速
を大きくすることが望ましい。
【００１５】図３は本発明に係る他の実施例であるめっ
き工程を示す縦断面図である。図３は基本的には図１と
同じ装置であって、連続焼鈍炉から出た鋼板１がスナウ
ト２内を通ってめっき槽５内のめっき浴３中に浸漬され
た後ポットロール４を経てめっき浴３外へ引き出される
もので、この場合にスナウト浴面上の窒素ガス吹付けノ
ズル７によってスナウト内部の鋼板１に窒素ガスを斜め
下に吹き付けることによって、スカムを鋼板から離し、
スナウト端部に移動させる。更に、ガスリフトポンプ８
でスカムを吸引することにより、スナウト内スカムを鋼
板に付着させることなく、スナウト内から除去すること
が出来る。符号９はモーターであり、１１はスカム排出
口である。
き工程を示す縦断面図である。図３は基本的には図１と
同じ装置であって、連続焼鈍炉から出た鋼板１がスナウ
ト２内を通ってめっき槽５内のめっき浴３中に浸漬され
た後ポットロール４を経てめっき浴３外へ引き出される
もので、この場合にスナウト浴面上の窒素ガス吹付けノ
ズル７によってスナウト内部の鋼板１に窒素ガスを斜め
下に吹き付けることによって、スカムを鋼板から離し、
スナウト端部に移動させる。更に、ガスリフトポンプ８
でスカムを吸引することにより、スナウト内スカムを鋼
板に付着させることなく、スナウト内から除去すること
が出来る。符号９はモーターであり、１１はスカム排出
口である。
【００１６】図４は図３における窒素ガス吹付けノズル
部の平面図である。図４（Ａ）は鋼板に対して表裏同一
位置の同一方向での窒素ガス吹付けノズル部平面図であ
る。ノズル角度は鋼板に対して下向き方向に３０〜６０
°平面的な鋼板の表裏幅方向に対する左方向ノズル角度
は３０〜８０°が望ましい。図４（Ｂ）は鋼板に対して
表裏同一位置の逆方向窒素ガス吹付けノズルを配設した
状態を示す窒素ガス吹付けノズルの平面図である。ノズ
ル角度は図４（Ａ）と同様に鋼板の上下方向に対しては
３０〜６０°平面的な鋼板の表裏幅方向に対しては相互
に逆方向にそれぞれ３０〜８０°の方向を持たせるのが
望ましい。その結果鋼板に対して裏面は上方のスカム吸
引口１０の矢印方向にスカムは窒素ガスと共に吸引さ
れ、一方表面は下方の矢印のように窒素ガスと共にスカ
ムは吸引される。
部の平面図である。図４（Ａ）は鋼板に対して表裏同一
位置の同一方向での窒素ガス吹付けノズル部平面図であ
る。ノズル角度は鋼板に対して下向き方向に３０〜６０
°平面的な鋼板の表裏幅方向に対する左方向ノズル角度
は３０〜８０°が望ましい。図４（Ｂ）は鋼板に対して
表裏同一位置の逆方向窒素ガス吹付けノズルを配設した
状態を示す窒素ガス吹付けノズルの平面図である。ノズ
ル角度は図４（Ａ）と同様に鋼板の上下方向に対しては
３０〜６０°平面的な鋼板の表裏幅方向に対しては相互
に逆方向にそれぞれ３０〜８０°の方向を持たせるのが
望ましい。その結果鋼板に対して裏面は上方のスカム吸
引口１０の矢印方向にスカムは窒素ガスと共に吸引さ
れ、一方表面は下方の矢印のように窒素ガスと共にスカ
ムは吸引される。
【００１７】図５は本発明に係る１本当たりのＮ2 吹き
付け流量とスカム疵による不良品発生率との関係を示す
図である。図５に示すように、流速を高め３ｍ／ｓｅｃ
以上にすると、不良品発生率は極めて減少し、５ｍ／ｓ
ｅｃでは殆ど不良品発生は生じなかった。
付け流量とスカム疵による不良品発生率との関係を示す
図である。図５に示すように、流速を高め３ｍ／ｓｅｃ
以上にすると、不良品発生率は極めて減少し、５ｍ／ｓ
ｅｃでは殆ど不良品発生は生じなかった。
【００１８】
実施例１ 図１に示す装置を用いて、０．８ｍｍ（厚さ）×１２１
９ｍｍ（幅）の鋼板をラインスピード８０ｍｐｍにて通
板し、窒素ガス吹付けノズル角度４０°、流量をスナウ
トの鋼板方向ノズル１本当たりのＮ2 吹付け流速５ｍ／
ｓｅｃとし、窒素ガスを吹き込まない比較例と共に不め
っき発生率を、Ｚｎ−０．１〜０．３％Ａｌ、浴温４６
０℃なる溶融亜鉛めっき浴に浸漬し、めっきした後所定
のめっき厚さに払拭した溶融亜鉛めっき鋼板を合金化処
理した後の表面外観を観察した。その結果、本発明及び
比較例のスカム付着による表面外観不良発生率を比較し
てみると、窒素ガス吹付けを行わない従来法と比較して
本発明法を適用することにより、スカム付着による表面
外観不良の発生率を大幅に低減させることが出来、安定
した製品を製造することが可能となった。
９ｍｍ（幅）の鋼板をラインスピード８０ｍｐｍにて通
板し、窒素ガス吹付けノズル角度４０°、流量をスナウ
トの鋼板方向ノズル１本当たりのＮ2 吹付け流速５ｍ／
ｓｅｃとし、窒素ガスを吹き込まない比較例と共に不め
っき発生率を、Ｚｎ−０．１〜０．３％Ａｌ、浴温４６
０℃なる溶融亜鉛めっき浴に浸漬し、めっきした後所定
のめっき厚さに払拭した溶融亜鉛めっき鋼板を合金化処
理した後の表面外観を観察した。その結果、本発明及び
比較例のスカム付着による表面外観不良発生率を比較し
てみると、窒素ガス吹付けを行わない従来法と比較して
本発明法を適用することにより、スカム付着による表面
外観不良の発生率を大幅に低減させることが出来、安定
した製品を製造することが可能となった。
【００１９】実施例２ 図３に示す装置を用いて、０．８ｍｍ（厚さ）×１２１
９ｍｍ（幅）の鋼板をラインスピード８０ｍｐｍにて通
板し、窒素ガス吹付けノズル角度４５°、流量をスナウ
トの鋼板方向ノズル１本当たりのＮ2 吹付け流速５ｍ／
ｓｅｃとし、窒素ガスを吹き込まない比較例と共に不め
っき発生率を、Ｚｎ−０．１〜０．３％Ａｌ、浴温４６
０℃なる溶融亜鉛めっき浴に浸漬し、めっきした後所定
のめっき厚さに払拭した溶融亜鉛めっき鋼板を合金化処
理した後の表面外観を観察した。その結果、本発明及び
比較例のスカム付着による表面外観不良発生率を比較し
てみると、窒素ガス吹付けを行わない従来法と比較して
本発明法を適用することにより、実施例１より以上のス
カム付着による表面外観不良の発生率を大幅に低減させ
ることが出来、安定した製品を製造することが可能とな
った。
９ｍｍ（幅）の鋼板をラインスピード８０ｍｐｍにて通
板し、窒素ガス吹付けノズル角度４５°、流量をスナウ
トの鋼板方向ノズル１本当たりのＮ2 吹付け流速５ｍ／
ｓｅｃとし、窒素ガスを吹き込まない比較例と共に不め
っき発生率を、Ｚｎ−０．１〜０．３％Ａｌ、浴温４６
０℃なる溶融亜鉛めっき浴に浸漬し、めっきした後所定
のめっき厚さに払拭した溶融亜鉛めっき鋼板を合金化処
理した後の表面外観を観察した。その結果、本発明及び
比較例のスカム付着による表面外観不良発生率を比較し
てみると、窒素ガス吹付けを行わない従来法と比較して
本発明法を適用することにより、実施例１より以上のス
カム付着による表面外観不良の発生率を大幅に低減させ
ることが出来、安定した製品を製造することが可能とな
った。
【００２０】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によって、浴
面スカムの発生を防止することが出来、しかも例え微少
の発生があっても浴面スカム吸引により排出するため
に、合金化するも表面外観には全く異常が観察されな
い、極めて表面外観の優れた溶融亜鉛めっき鋼板を得る
ことが出来る優れた効果を奏するものである。
面スカムの発生を防止することが出来、しかも例え微少
の発生があっても浴面スカム吸引により排出するため
に、合金化するも表面外観には全く異常が観察されな
い、極めて表面外観の優れた溶融亜鉛めっき鋼板を得る
ことが出来る優れた効果を奏するものである。
【図１】本発明に係るめっき工程を示す縦断面図、
【図２】本発明に係る窒素ガス吹付けノズル部の平面
図、
図、
【図３】本発明に係る他の実施例であるめっき工程を示
す縦断面図、
す縦断面図、
【図４】図３における窒素ガス吹付けノズル部の平面
図、
図、
【図５】本発明に係る１本当たりのＮ2 吹き付け流量と
スカム疵による不良品発生率との関係を示す図である。
スカム疵による不良品発生率との関係を示す図である。
１ 鋼板 ２ スナウト ３ めっき浴 ４ ポットロール ５ めっき槽 ６ ガスワイピングノズル ７ 窒素ガス吹付けノズル ８ ガスリフトポンプ ９ モーター １０ スカム吸引口 １１ スカム排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 慎一 千葉県君津市君津１番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内
Claims (2)
- 【請求項１】 溶融金属めっきのスナウト部で鋼板がめ
っき浴に浸漬するスナウト内のめっき浴面上を通過する
鋼板に対して下向きに窒素ガスを吹き付けるノズルを配
設したことを特徴とする溶融金属めっきのスナウト内ス
カム付着防止装置。 - 【請求項２】 溶融金属めっきのスナウト部で鋼板がめ
っき浴に浸漬するスナウト内のめっき浴面に吸引口を有
するガスリフトポンプを設けると共に、スナウト内のめ
っき浴面上を通過する鋼板に対して下向きに窒素ガスを
吹き付けるノズルを配設したことを特徴とする溶融金属
めっきのスナウト内スカム付着防止装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29992293A JPH07150323A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 溶融金属めっきのスナウト内スカム付着防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29992293A JPH07150323A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 溶融金属めっきのスナウト内スカム付着防止装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07150323A true JPH07150323A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=17878552
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29992293A Pending JPH07150323A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 溶融金属めっきのスナウト内スカム付着防止装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07150323A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100742915B1 (ko) * | 2006-02-09 | 2007-07-25 | 주식회사 포스코 | 아연도금라인의 스나우트용 아연재 제거장치 |
| JP2008056984A (ja) * | 2006-08-31 | 2008-03-13 | Jfe Steel Kk | 連続溶融金属めっき設備のスナウト内異物除去装置 |
| KR20220055857A (ko) * | 2020-10-27 | 2022-05-04 | 현대제철 주식회사 | 스나우트의 부유 물질 제거 시스템 및 이의 가스 분사 장치 |
| CN115261758A (zh) * | 2022-08-17 | 2022-11-01 | 甘肃酒钢集团宏兴钢铁股份有限公司 | 一种提高热镀锌镀层质量的排渣装置 |
| CN115418593A (zh) * | 2022-08-12 | 2022-12-02 | 唐山钢铁集团高强汽车板有限公司 | 一种解决镀铝产线带钢表面漏镀的设备及方法 |
-
1993
- 1993-11-30 JP JP29992293A patent/JPH07150323A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100742915B1 (ko) * | 2006-02-09 | 2007-07-25 | 주식회사 포스코 | 아연도금라인의 스나우트용 아연재 제거장치 |
| JP2008056984A (ja) * | 2006-08-31 | 2008-03-13 | Jfe Steel Kk | 連続溶融金属めっき設備のスナウト内異物除去装置 |
| KR20220055857A (ko) * | 2020-10-27 | 2022-05-04 | 현대제철 주식회사 | 스나우트의 부유 물질 제거 시스템 및 이의 가스 분사 장치 |
| CN115418593A (zh) * | 2022-08-12 | 2022-12-02 | 唐山钢铁集团高强汽车板有限公司 | 一种解决镀铝产线带钢表面漏镀的设备及方法 |
| CN115261758A (zh) * | 2022-08-17 | 2022-11-01 | 甘肃酒钢集团宏兴钢铁股份有限公司 | 一种提高热镀锌镀层质量的排渣装置 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20001017 |