JPH07147897A - オゾンによる食物処理方法 - Google Patents
オゾンによる食物処理方法Info
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Abstract
に殺菌する。古米を炊飯したときの古米臭および古米色
を除去し、その利用価値を高める。 【構成】 食物の殺菌を行う場合は、塩素系添加物また
は粘性糖質添加物を含有させたオゾン溶解水により、そ
の食物を洗浄する。古米を改質する場合は、その古米を
オゾン溶解水により洗浄する。
Description
野菜等の食物を、素材段階または加工段階で形状・性質
を現状維持したまま殺菌乃至は改質処理するオゾンによ
る食物処理方法に関する。
られるものは、有害な微生物をその中に有することがな
いのが前提条件である。従来からこの目的のため、殺菌
対象物を密封または密封せずに殺菌処理が行われてい
る。処理の種類としては加熱が一般的であり、その他紫
外線、殺菌剤、加圧、更には放射線による処理が行われ
ている。そして食物、特に素材段階の穀物、野菜等に対
しては、加熱や次亜塩素酸ソーダのような塩素系添加物
による殺菌が採用されており、一部ではオゾンによる殺
菌処理も試みられている。
菌は、素材段階の食物の形状・性質を現状維持すること
ができない。そのため、例えばカット野菜に対しては、
主として次亜塩素酸ソーダのような塩素系添加物による
処理が採用されているが、その効果が明らかでない上、
逆にトリハロメタン等による人体への危険性や、食物の
無味化および塩素臭の残存といった商品価値への悪影響
が指摘されている。
までは技術的な困難性から実施が見合わされてきた分野
にまで、殺菌が要求され始めた。例えば、各方面からの
輸入増大に伴うソバ穀粒等の穀物類の殺菌である。この
殺菌は、加熱工程を経ても原料に随伴する微生物が、製
品段階にまで残存するのを防ぐための要望であるが、加
熱が有効でないために極めて困難な技術とされているわ
けである。
せ得ない表面部の耐熱性菌、例えば耐熱性芽胞性菌を除
去するために、精白度を高めることが必要とされ、これ
による経費負担の増大や何パーセントという食物資源の
無駄が問題になっている。
による製品のフレーバーへの悪影響が指摘されており、
清酒醸造においても酒臭いといわれる独特の臭いの原因
の一つも、この原料残存菌にあると考えられている。
経ても消失させ得ない耐熱性菌に対しても有効とされて
いる。しかも、オゾンによる殺菌処理は、加熱と異なり
材料の形状・性質を現状維持できる利点を有する。しか
し、オゾンを多量に使用するとオゾン臭が残り、満足の
行くレベルまで殺菌効果を高めることができないのが現
状である。
じられ、見た目にも着色などの古米感が伴う。このよう
な古米臭、古米感の除去に有効な方法は、出願人の知る
限りこれまで存在しなかった。
温で処理して、その形状・性質を現状維持したまま、表
層部に付着する耐熱性の菌および微生物を激減させるこ
とができるオゾンによる食物処理方法を提供することに
ある。
古米感を除去して、古米を新米に改質できるオゾンによ
る食物処理方法を提供することにある。
が殺菌に有効なことは公知であるが、その効果は必ずし
も充分とは言えず、オゾン臭等の二次的な弊害もある。
同様に、次亜塩素酸ソーダのような塩素系添加物を含有
させた水による洗浄も、殺菌効果が小さく、むしろトリ
クロメタン等による人体への危険性、無味化および塩素
臭の残存による商品性への悪影響といった二次弊害が多
い。
含有させ、これを洗浄に使用すると、殺菌性が飛躍的に
上がり、しかも、それぞれの使用量を大幅に減らすこと
ができるため、それぞれの二次弊害が除去されること
が、本発明者らの調査から判明した。また、塩素系添加
物に代えて、洗浄助剤となる粘性糖質物を用いても、同
様の結果が得られることが明らかになった。一方、古米
に対してオゾン溶解水による洗浄を行うと、古米臭、古
米感が除去され、古米を新米に再生できることが判っ
た。
かる知見に基づいて開発されたもので、次の3つであ
る。
効塩素濃度が0.1〜1mg/リットルとなるように含有させ
たオゾン溶解水により、殺菌すべき食物を洗浄処理する
ものである。
0〜600mg/リットルとなるように含有させたオゾン溶
解水により、殺菌すべき食物を洗浄処理するものであ
る。
水により洗浄処理するものである。
系添加物の組み合わせから予測されるよりも強力な殺菌
効果が、耐熱性菌を含む微生物に対して発揮される。そ
の理由としては、オゾン溶解水中のオゾンの強力な酸化
作用による殺菌効果に、塩素系添加物が持つ殺菌効果の
みならず、生体組織内への浸透効果が加わることが考え
られる。
1mg/リットル未満では殺菌効果の改善が充分でなく、1
mg/リットル超では処理後に塩素臭が残る。
である粘性糖質物が殺菌作用を有しないにもかかわら
ず、オゾン溶解水のみによる処理と比べて殺菌効果が大
幅に上昇する。その理由としては、粘性糖質物がもつ粘
性剥離効果がオゾンの殺菌効果を増大させることが考え
られる。
満では殺菌効果の改善が充分でなく、600mg/リットル
超では洗浄後、粘度が増加し、剥離効果が減少する。
の古米臭および古米色が除去される。その理由として
は、古米のヌカに含まれるリピット(脂質)およびスフ
ィンゴリピット等がオゾンによって酸化分解されること
が考えられる。
溶解水のオゾン濃度(厳密には処理時の溶存オゾン量)
は0.1〜2mg/リットルが望ましい。0.1mg/リットル未満
では殺菌効果が十分でなく、2mg/リットル超では処理後
にオゾン臭が残ることがある。
ち洗浄水の取り替を行う場合、次のいずれを採用しても
よい。全回数ともオゾン溶解水を用いる。オゾン溶
解水を経済的に使用するため、前段洗浄では通常の水を
用い、後段でオゾン溶解水を用いる。オゾン臭の付着
を嫌う場合は、オゾン溶解水による洗浄の後、通常の水
で洗浄を行う。とを組み合わせる(通常水による
洗浄→オゾン水による洗浄→通常水による洗浄)。
宜決定される。
野菜等を挙げることができる。
式、エジェクタ方式、水ポンプによる吸引微細気泡混在
式などにより行うことができ、その方式を限定するもの
ではない。
方法は、米、ソバ等の穀物、野菜等の食物全般に適用で
き、素材段階のものだけでなく加工段階のものにも適用
可能である。
法を適用し、穀物もしくは塩素による悪影響を被るもの
には第2の食物処理方法を適用する。次亜塩素酸ナトリ
ウム溶液による処理や常圧加熱処理等の通常の殺菌処理
では耐熱性菌が残存するが、第1の食物処理方法および
第2の食物処理方法では、耐熱性菌を殆ど消失させるこ
とができる。残存菌を実質0にしたいときは、第1の食
物処理方法を採用する。
ソーダ、亜塩素酸ソーダ等を挙げることができる。ま
た、粘性糖質物(例えばペクチン質)の添加にはペクチ
ン酸、ポリガラックロン酸等を用いる。
比させて、本発明の効果を明らかにする。
水道水による洗浄を2回、洗浄水による洗浄を2回、水
道水による洗浄を1回繰り返した。各洗浄では、米と同
量の水道水または洗浄水を加え、軽く攪拌して捨てた。
洗浄水としては、水道水、オゾン濃度を種々調整したオ
ゾン溶解水、オゾン濃度を種々調整し且つ次亜塩素酸ナ
トリウムを種々濃度で含有させたオゾン溶解水の3種類
を用いた。
袋に充填して20℃で8日間保管した後の菌数とを調査
した。また、洗浄直後の米を炊飯して米飯の品質を調査
した。結果を表1に示す。
は、減菌効果しかなく、有効塩素濃度が0.5mg/リットル
の場合で洗浄直後の菌数は1×103 個/gである。米
飯にした場合はヌカ臭さが残り、有効塩素濃度を高める
と塩素臭も出る。
ナトリウム溶液による洗浄より高い殺菌効果が得られ、
オゾン濃度が0.5mg/リットルの場合で洗浄直後の菌数は
5×102 個/gとなるが、減菌の域を出ない。また、
米飯ではヌカ臭さが残り、オゾン濃度を高めた場合はオ
ゾン臭が生じる。
リウムを含有させて洗浄を行うと、殺菌効果が著しく上
がり、例えば有効塩素濃度が0.5mg/リットル、オゾン濃
度が0.5mg/リットルの場合で、洗浄直後の菌数は1×1
0個/gまで減少し、20℃で8日間保管した後でも菌
数は3×102 個/gに過ぎない。これは完全殺菌と言
えるレベルである。また、米飯は無臭である。
行った。結果を表2に示す。塩素系添加物を用いた場合
に比べると殺菌効果は劣るが、オゾン溶解水やペクチン
質のみを含有させた洗浄水を用いた場合に比べると殺菌
効果は非常に高い。また、米飯のヌカ臭も効果的に抑え
られている。
精白米を用いた。これを前記実施例と同様にオゾン溶解
水による2回の洗浄を含む5回の洗浄により処理し、5
℃にて3日間保管した後、炊飯した。その米飯の品質を
調査した。また、洗浄直後の菌数を調査した。結果を表
3に示す。オゾン溶解水による洗浄により、古米臭、古
米色が殆ど除去されることがわかる。また、菌数の低減
効果も認められた。
よる食物処理方法は、米、ソバ等の穀物を加熱せずに素
材段階で簡単に殺菌ができ、しかも、加熱では充分に殺
菌されない耐熱性菌に対する殺菌効果が大きい。このた
め、煎餅等の米菓、モチ等の保存性の向上、風味の保持
が可能となる。菌数を大幅に低減できることにより、洗
浄回数を少なくすることが可能となり、使用水量、排水
処理を低減できる。菌数低減の場合、これまで精白度を
上げていたものについては、精白度を下げることが可能
となり、経済負担の低減、資源の有効利用を図れる。
色がかった古米を除去でき、古米の利用価値を高めるこ
とができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 塩素系添加物を有効塩素濃度が0.1〜1
mg/リットルとなるように含有させたオゾン溶解水によ
り、殺菌すべき食物を洗浄処理することを特徴とするオ
ゾンによる食物処理方法。 - 【請求項2】 粘性糖質物を100〜600mg/リットル
となるように含有させたオゾン溶解水により、殺菌すべ
き食物を洗浄処理することを特徴とするオゾンによる食
物処理方法。 - 【請求項3】 古米をオゾン溶解水により洗浄処理する
ことを特徴とするオゾンによる食物処理方法。 - 【請求項4】 オゾン溶解水のオゾン濃度が0.1〜2m
g/リットルである請求項1〜3のいずれかに記載のオゾン
による食物処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32967993A JP2893074B2 (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | オゾンによる食物処理方法 |
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---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07147897A true JPH07147897A (ja) | 1995-06-13 |
JP2893074B2 JP2893074B2 (ja) | 1999-05-17 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32967993A Expired - Fee Related JP2893074B2 (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | オゾンによる食物処理方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010208978A (ja) * | 2009-03-09 | 2010-09-24 | Lion Corp | オゾン処理用の殺菌助剤組成物及びこれを用いた殺菌方法 |
JP5628450B1 (ja) * | 2014-02-28 | 2014-11-19 | 株式会社日立製作所 | 野菜の殺菌システム |
JP2017212901A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | ライオンハイジーン株式会社 | 野菜殺菌方法およびカット野菜製造方法 |
CN115500447A (zh) * | 2022-09-15 | 2022-12-23 | 宁波市农业科学研究院 | 一种年糕的制备工艺及制备装置 |
-
1993
- 1993-11-30 JP JP32967993A patent/JP2893074B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2015129125A1 (ja) * | 2014-02-28 | 2015-09-03 | 株式会社日立製作所 | 野菜の殺菌システム |
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---|---|
JP2893074B2 (ja) | 1999-05-17 |
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