JPH0714541Y2 - タイル取付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案はタイル取付け構造、特にタイル支持プレート
より突出させたタイル支持片にタイルを係合して取付け
るものに関する。

［従来の技術］ 従来、タイル取付け構造としては第３図及び第４図に示
すように、外壁10側にタイル支持プレート12を設けて、
このタイル支持プレート12にタイル13を取付けるように
したものがある。上記タイル支持プレート12には、この
タイル支持プレート12より切起こされてタイル13の取付
け側に水平に突出し、先端側が上向きに傾斜するタイル
支持片14が形成されている。また、上記タイル13の裏面
13aには上下側２段に上記タイル支持片14に係合する水
平溝13bが形成されている。

以上の構成により、タイル支持プレート12を外壁10に取
付け、このタイル支持プレート12のタイル支持片14にタ
イル13の水平溝13bを係合させ、タイル13を取付ける。
この時、あらかじめタイル裏面13aに接着剤Ｓを塗布し
ておき、タイル裏面13aをタイル支持プレート12に固着
する。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、上記従来のタイル取付け構造によれば、
タイル支持プレート12は外壁10に密着して取付けられる
構造であり、タイル支持プレート12と外壁10との間には
空間がない状態なので、通気性がなく、断熱性，防音性
に劣り、結露が発生しやすい等の問題点があった。

この考案は上記問題点を解消するために成されたもの
で、その目的は、外気とタイル支持プレートとの間に空
気層を設けて、冷気，熱気，湿気の上方への通気を可能
とし、断熱性，防音性を高め、結露を防止することがで
きるとともに、取付け後の安定性が良く、横ずれしたり
しないタイル支持プレートを備えたタイル取付け構造を
得ることにある。

［課題を解決するための手段］ この考案に係るタイル取付け構造は、タイル支持プレー
トに、このタイル支持プレートの面上に想定される傾斜
線の傾き方向に延在してかつ外壁方向に突出する突片を
設けた。

［作用］ 突片を外壁に当接させた状態でタイル支持プレートを外
壁に取付け、このタイル支持プレートと外壁との間に空
間を形成する。また、突片はタイル支持片に対して斜め
状態で外壁方向に突出しているのでタイル支持プレート
は横倒れに対して強くなる。

［実施例］ 以下、この考案の一実施例を第１図及び第２図に基づい
て説明する。

各図において、１は外壁10に取付けられるタイル支持プ
レートであり、２はこのタイル支持プレート１に取付け
られるタイルである。このタイル２の裏面2aには水平溝
３が形成され、この水平溝３の上面は、タイル支持プレ
ート１方向において下方向に傾斜する係止面４となって
いる。上記タイル支持プレート１にはタイル支持片５と
突片６とが設けられている。このタイル支持片５は予め
プレス等でタイル支持プレート１の所定の部分を所定の
形状に打ち抜き、残った部分をタイル方向に折曲し、タ
イル方向に突出させたもので、タイル支持片５はタイル
支持プレート１の面に対して垂直に折曲された平板であ
り、この平板のタイル支持片５自体は垂直方向に延長し
ている。これにより縦長の孔1mが形成され、タイル支持
片５は孔1mの一方の縦片1a側より折曲されて延長してい
る。上記突出６は上記孔1mの下側の部分を、上記タイル
支持片５と同じようにプレス等で所定の形状に打ち抜
き、残った部分を外壁方向に折曲したものであるが、こ
れにより形成される孔は上記孔1mに対して斜めとなった
斜め孔1nと成るようにプレスされる。よって、突片６は
斜め孔1nの傾斜上片1bより折曲されて延長し、上記タイ
ル支持片５に対して斜め状態で外壁方向につまり本実施
例では、突出６は、タイル支持プレート１の面上に想定
される傾斜線の傾き方向に延在してかつ外壁10方向に突
出する矩形状の平板である。この際、上記縦孔1mの幅分
だけあるいは幅分以上に突片６の両端が位置するよう突
片６の長さ，あるいはタイル支持片５に対する傾斜角度
が調整してある。上記タイル支持片５の上縁5tはタイル
２方向において上向きに傾斜しており、タイル２の係止
面４と係合してタイル２を係止するようになっている。

上記構成により、先ずタイル支持プレート１を外壁10に
図示しないステープル，釘等の取付手段で取付ける。こ
の際、タイル支持プレート１の突片６の先端側6tを外壁
10に当接させた状態で取付ける。そして、タイル支持片
５の上縁5tに係止面４を引っ掛けるようにしてタイル２
を取付ける。この時、予めタイル裏面2aあるいはタイル
支持プレート１に接着剤Ｓを塗布しておいてから取付
け、タイル２が横ずれしたり脱落したりしないようにし
ている。

上記実施例によれば、タイル支持プレート１と外壁10と
の間に空気層が形成されることにより冷気，熱気，湿気
の上方への通気が可能となるので、断熱性，防音性を高
め、結露を防止できる。また、突片６によりタイル支持
プレート１は横倒れに対して強くなるので、取付け後、
安定性が良く横ずれしない。しかも、孔1mを上下に結ぶ
線分を境としてタイル支持プレート１がめくれるように
変形するのを防止できる。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案のタイル取付け構造によれ
ば、タイル支持プレートに、このタイル支持プレートの
面上に想定される傾斜線の傾き方向に延在してかつ外壁
方向に突出する突片を設けたので、通気性，断熱性，防
音性に優れ、結露を防止できる。また、取付け後、安定
性が良く、横ずれせず、しかも補強性の優れたタイル支
持プレートが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案のタイル取付け構造の一実施
例を示す斜視図及び断面図、第３図及び第４図は従来の
タイル取付け構造の一例を示す斜視図及び断面図であ
る。 １……タイル支持プレート、２……タイル、３……水平
溝、５……タイル支持片、６……突片、10……外壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】外壁側に取付けられるタイル支持プレート
   よりタイル支持片を上記外壁側とは反対方向に突出さ
   せ、タイルの裏面に形成された水平溝をこのタイル支持
   片に係合してタイルを取付けるようにしたタイル取付け
   構造において、 上記タイル支持プレートに、このタイル支持プレートの
   面上に想定される傾斜線の傾き方向に延在してかつ外壁
   方向に突出する突片を設けたことを特徴とするタイル取
   付け構造。