JPS6328773Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、羽重ねにして横張りする建築板に関
する。

従来、この種の建築板１は、第１図に横張り状
態の一部縦断斜視図を示すように、横長長方形の
平板の下端部２の裏面側に、横桟３を取付けて、
下段位置の建築板の上端部６が嵌合する位置決用
段部４を形成しており、横張り施工する場合、建
築板１の上端部６の裏面側を柱や胴縁のような壁
下地７に当接して、建築板１を壁下地７に対して
傾斜して配置し、この建築板１の上端部６にその
上段位置の建築板の下端部２の裏面側の位置決用
段部４を嵌合して、建築板の上端部６の上にその
上段位置の建築板の下端部２を羽重ねにし、この
羽重部分２，６から壁下地７に釘８を打つて、建
築板１を横張りする。ところが、建築板１はその
下端部の段部４が下段位置の建築板の上端部６に
嵌合して取付位置が決められるので、建築板１が
その左右の各端の高さが揃わずに横張り水平方向
から傾斜して取付けられると、この傾斜状態の建
築板１に倣つてその上段位置の建築板１も傾斜し
て取付けられる。また、建築板の下端部の段部４
又はこれが嵌合する建築板の上端部６が、所望の
通りに製作されておらず、それらの左右の各端の
高さが不揃になつて、横張り水平方向と平行にな
つていないと、建築板１が横張り水平方向から傾
斜して取付けられる。更に、建築板の下端部の段
部４とこれが嵌合した建築板の上端部６間の透間
から建築板１の裏面側に雨水が侵入することがあ
る。

本考案の目的は、上記のような従来品の欠点を
なくし、横張り水平方向に取付けることができ、
また、雨水の侵入を防止することができる横張り
用建築板を提供することである。

次に、本考案の実施例について説明する。

本例の横張り用建築板は、木片セメント板や炭
酸マグネシウム板のような窯業系無機質板又はそ
の他の無機質板であり、第２図に示すように、横
長長方形の平板の下端部２の裏面側に硬質繊維板
製の横桟３を取付けて、下段位置の建築板の上端
部６が嵌合する位置決用段部４を形成し、位置決
用段部４に、下段位置の建築板の上端面が当接す
る合成ゴムの弾性条５を接着して取付けている。

この建築板１を横張り施工する場合、第３図に
示すように、建築板の上端部６の裏面側を柱や胴
縁のような壁下地７に当接して、建築板１を壁下
地７に対して傾斜して配置し、この建築板の上端
部６にその上段位置の建築板の下端部裏面側の位
置決用段部４を嵌合し、建築板の上端面に位置決
用段部の弾性条５を当接して、建築板の上端部６
の上にその上段位置の建築板の下端部２を羽重ね
にし、この羽重部分２，６から壁下地７に釘８を
打つて、建築板１を横張りする。

建築板の下端部２をその下段位置の建築板の上
端部６の上に羽重ねにした際、建築板１がその左
右の各端の高さが揃わずに横張り水平方向から傾
斜している場合は、高さが高い方の建築板１の端
を下段位置の建築板１に押し付けて、その端にお
ける位置決用段部の弾性条５を下段位置の建築板
１の上端面に押圧して圧縮し、建築板１の左右の
各端の高さを揃えて、建築板１を横張り水平方向
に沿つて配置する。このようにして建築板１の傾
斜状態を直した後に、建築板１を釘打により固定
する。

上記して第２図と第３図に示した実施例の建築
板１においては、位置決用段部４を形成するに当
り、建築板の下端部２の裏面側に横桟３を取付け
たが、第４図に示すように、建築板の下端部２の
裏面側を切欠いてもよい。なお、第４図中、５は
建築板の上端部６が嵌合する位置決用段部４に取
付けた弾性条である。

本考案は、横長長方形の板の下端部の裏面側に
位置決用段部を形成した建築板であつて、 建築板の上端部にその上段位置の建築板の下端
部の裏面側の位置決用段部を嵌合し、建築板の上
端部の上にその上段位置の建築板の下端部を羽重
ねにして横張りする横張り用建築板において、 建築板の下端部の裏面側に形成した位置決用段
部に、その下段位置の建築板の上端面が当接する
弾性条を取付け、建築板の左端又は右端における
弾性条を圧縮して建築板を横張り水平方向に沿つ
て配置する構成にしたことを特徴とする横張り用
建築板である。

本考案の横張り用建築板は、羽重ねにした際、
建築板が横張り水平方向から傾斜している場合に
は、建築板の左端又は右端をその下段位置の建築
板に押し付け、その端における弾性条を圧縮して
建築板を横張り水平方向に沿つて配置する。

従つて、羽重ねにした建築板が横張り水平方向
から傾斜しても、建築板の傾斜状態を簡単に直す
ことができ、建築板を横張り水平方向に取付ける
ことができる。

また、本考案の横張り用建築板は、建築板の下
端部の位置決用段部とこの段部に嵌合する建築板
の上端部の間に弾性条が介在するので、その間か
ら建築板の裏面側に雨水が侵入するのを防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の建築板の横張り状態の一部縦断
斜視図であり、第２図は本考案の実施例の建築板
の一部斜視図、第３図は同建築板の横張り状態の
一部縦断斜視図であり、第４図は他の実施例の建
築板の側面図である。 １：建築板、２：下端部、４：位置決用段部、
５：弾性条、６：上端部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 横長長方形の板の下端部の裏面側に位置決用段
   部を形成した建築板であつて、 建築板の上端部にその上段位置の建築板の下端
   部の裏面側の位置決用段部を嵌合し、建築板の上
   端部の上にその上段位置の建築板の下端部を羽重
   ねにして横張りする横張り用建築板において、 建築板の下端部の裏面側に形成した位置決用段
   部に、その下段位置の建築板の上端面が当接する
   弾性条を取付け、建築板の左端又は右端における
   弾性条を圧縮して建築板を横張り水平方向に沿つ
   て配置する構成にしたことを特徴とする横張り用
   建築板。