JPH07145198A - 新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするdna、そのdnaからなるベクター、そのベクターで形質転換された宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、およびそのポリペプチドまたは抗体を含有する薬学的組成物 - Google Patents

新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするdna、そのdnaからなるベクター、そのベクターで形質転換された宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、およびそのポリペプチドまたは抗体を含有する薬学的組成物

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JPH07145198A
JPH07145198A JP6120757A JP12075794A JPH07145198A JP H07145198 A JPH07145198 A JP H07145198A JP 6120757 A JP6120757 A JP 6120757A JP 12075794 A JP12075794 A JP 12075794A JP H07145198 A JPH07145198 A JP H07145198A
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dna
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JP6120757A
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Shiro Shibayama
史朗 柴山
Junji Hirano
淳史 平野
Tsumoru Miyamoto
積 宮本
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒトグリア芽細胞腫細胞株が産生する、17
0アミノ酸からなる新規なポリペプチド、その製造方
法、そのポリペプチドをコードするDNA、そのDNA
配列に選択的にハイブリダイズするフラグメント、その
DNAからなる複製または発現ベクター、そのベクター
で形質転換された宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、
およびそのペプチドまたは抗体を含有する薬学的組成
物。 【効果】 本発明のポリペプチドは、細胞の発育不全ま
たは異常増殖、機能の低下または亢進、あるいは腫瘍等
の予防あるいは治療剤として用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ある種のグリア芽細胞
腫細胞株が産生する新規なポリペプチド、その製造方
法、そのポリペプチドをコードするDNA、そのDNA
からなるベクター、そのベクターで形質転換された宿主
細胞、そのポリペプチドの抗体、およびそのペプチドま
たは抗体を含有する薬学的組成物に関する。
【0002】
【発明の背景】脳を構成する細胞には、大別して神経細
胞とグリア細胞が存在する。神経細胞は、脳内情報の伝
達、処理の主役である。一方、グリア細胞は神経細胞の
働きを支持する。具体的には神経細胞の保護および支持
作用、ミエリン鞘の形成、血液脳関門の形成、神経細胞
への栄養補給、神経伝達物質の代謝、さらには脳発育過
程における神経細胞の増殖および分化作用の制御等が考
えられている。グリア細胞には多種多様な細胞が含まれ
る。中枢神経系ではアストロサイト、オリゴデンドロサ
イト、ミクログリアなどがあり、末梢神経系にはシュワ
ン(Schwann) 細胞、マントル(mantle)細胞などがあり、
また脳室内皮に存在するエペンダイマル(ependymal) 細
胞もグリア細胞のひとつである。
【0003】
【従来の技術】近年、神経細胞やグリア細胞の分化、増
殖および成長に係わる多くの液性因子が見出されている
が、そのうち、大部分はグリア細胞または癌化したグリ
ア細胞(以下、まとめてグリア細胞等という。)から産
生されるものである。例えば、神経細胞のみに作用する
因子として知られている神経成長因子(NGF、分子量
約13.5kd(ヒト))、脳由来神経栄養因子(BDN
F、分子量約13.5kd(ヒト))、神経芽細胞腫増殖抑
制因子(NGIF、分子量約5kd(ヒト))およびグ
リア由来神経発育因子(分子量約500kdのものと約
110kdのものがある(いずれもラット))、および
グリア細胞のみに作用するグリア細胞由来グリア細胞増
殖抑制因子(GdGGIF、分子量約100kd以上
(ラット))および血小板由来成長因子(PDGF、分
子量約32kd(ヒト))、さらに、神経突起伸展促進
作用とグリア細胞の増殖促進作用を併せ持つグリア由来
神経突起伸展因子(GdNTF、分子量約43kd(ラ
ット))、神経突起伸展促進作用とグリア芽細胞の増殖
と分化を促進するグリア細胞成長因子(GMF、分子量
約16.5kd(ウシ))、神経節細胞の生存維持作用、交
感神経節細胞の増殖抑制および分化促進作用、およびア
ストロサイトの分化促進作用を有する毛様体神経発育因
子(CNTF、分子量約23kd(ウサギおよびラッ
ト))および神経細胞とアストロサイトに対して増殖促
進活性を有する線維芽細胞成長因子(FGF、分子量約
16〜17kd(ヒト))は、いずれもアストロサイト
から産生される。さらに神経細胞に作用するシュワン細
胞由来神経発育因子(SchNTF、分子量8kd以上
(ラット))はシュワン細胞から産生される[詳細につ
いては、蛋白質核酸酵素,36(No.7),260 (1991)参
照のこと]。また、これまでは、免疫系の細胞が主に分
泌すると考えられていたインターロイキン類(IL−
1、IL−6等)がグリア細胞からも分泌されているこ
とが知られるようになった。これらの因子は、既に大部
分アミノ酸配列の解明がなされており、現在では単に研
究対象としてだけでなく、医薬への応用に向けた開発研
究がなされている。
【0004】
【発明の目的】前記したように、グリア細胞等からは、
神経細胞やグリア細胞の分化、増殖および成長に関連し
た多くの液性因子および免疫に関連した液性因子が産生
されていることがわかる。これらの事実は、上記以外に
も同様の作用を有するいくつかの因子がグリア細胞等か
ら産生されている可能性を示唆している。本発明者ら
は、この点に注目しグリア細胞等が産生している新規な
因子(ポリペプチド)を見出すべく鋭意検討を行なっ
た。従来、ある特定のポリペプチドまたはそれをコード
するDNAを得ようとする場合、組織や細胞培養液中に
目的とする生物活性を確認し、次いでポリペプチドの単
離精製を経て、遺伝子をクローニングするという方法、
あるいはその生物活性を指標として遺伝子を発現クロー
ニングする方法が一般的に用いられていた。
【0005】しかし、生体内生理活性ポリペプチドは多
様な生物活性を有している場合が多いので、あるひとつ
の活性を指標にして遺伝子をクローニングした結果、そ
れが既知のポリペプチドと同一であることが後になって
判明するという事例が増えている。また、グリア細胞が
産生する因子はいずれもごく微量であり、そのことが単
離、精製および生物活性の確認を困難なものとしてい
る。一方、cDNAの作製技術やシークエンス技術は急
速に発展し、大量のcDNAのシークエンスを迅速に行
なうことができるようになった。また、遺伝子からその
遺伝子の機能を同定するリバース・ジェネティクス (Re
verse Genetics) の諸方法の発展も著しい。
【0006】そこで、本発明者らは、この方法を用いて
新規なポリペプチドを見出すことにした。すなわち、グ
リア細胞等からmRNAを単離し、これを出発材料とし
てcDNAを得、その塩基配列を決定し、アミノ酸配列
を推定した。その結果、まったく新規なポリペプチドお
よびそれをコードするDNAを見出すことに成功し、本
発明を完成した。スイスプロット(Swiss Prot Release
2.0)に登録されている既知のポリペプチドのアミノ酸配
列を調査したが、本発明のポリペプチドのそれと同一あ
るいは相同性の高い配列を有しているものはまったく無
かった。さらに、ジーンバンク(GenBank Release 70.0)
に登録されているヌクレオチド配列も調査したが、本発
明のポリペプチドをコードするcDNAと同一あるいは
相同性の高い配列を有しているものはまったく無かっ
た。従って、本発明のポリペプチドはまったく新規なも
のであることが確認された。
【0007】
【発明の構成】本発明は、実質的に純粋な形である配列
番号1で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、
そのホモローグ、その配列のフラグメントおよびそのホ
モローグに関する。本発明はさらにそれらのポリペプチ
ドをコードするDNAに関する。より具体的には、配列
番号2または3で示される塩基配列を有するDNA、お
よび配列番号2または3で示される塩基配列に選択的に
ハイブリダイズするフラグメントを有するDNAに関す
る。
【0008】特に本発明は、(1)配列番号1で示され
るアミノ酸配列からなるポリペプチド、(2)前記
(1)に記載したポリペプチドをコードするDNA、
(3)配列番号2で示される塩基配列を有するDNA、
および(4)配列番号3で示される塩基配列を有するD
NAに関する。
【0009】実質的に純粋な形である配列番号1で示さ
れるアミノ酸配列を有するポリペプチドとは、一般に、
生産時のポリペプチドの90%以上、例えば、95、9
8または99%が配列番号1で示されるアミノ酸配列を
有するポリペプチドであることを意味する。
【0010】配列番号1で示されるアミノ酸配列からな
るポリペプチドのホモローグとは、一般に少なくとも2
0個、好ましくは少なくとも30個、例えば40、60
または100個の連続したアミノ酸領域で、少なくとも
70%、好ましくは少なくとも80または90%、より
好ましくは95%以上相同性であるものであり、そのよ
うなホモローグは、以後本発明のポリペプチドとして記
載される。さらに、配列番号1で示されるアミノ酸配列
からなるポリペプチドのフラグメント、またはそれらの
ホモローグのフラグメントとは、少なくとも10アミノ
酸、好ましくは少なくとも15アミノ酸、例えば20、
25、30、40、50または60アミノ酸部分を意味
する。
【0011】配列番号2または3で示される塩基配列を
有するDNAに選択的にハイブリダイズするDNAと
は、一般に、少なくとも20個、好ましくは少なくとも
30個、例えば40、60または100個の連続した塩
基配列領域で、少なくとも70%、好ましくは少なくと
も80または90%、より好ましくは95%以上相同性
であるものであり、そのようなDNAは、以後本発明の
DNAとして記載される。配列番号2または3で示され
る塩基配列を有するDNAのフラグメントとは、少なく
とも10塩基、好ましくは少なくとも15塩基、例えば
20、25、30または40塩基部分を意味し、そのよ
うなフラグメントも本発明のDNAに含まれる。
【0012】さらに、本発明には、本発明のDNAから
なる複製または発現ベクターが含まれる。ベクターとし
ては、例えば、ori領域と、必要により上記DNAの
発現のためのプロモーター、プロモーターの制御因子な
どからなるプラスミド、ウィルスまたはファージベクタ
ーが挙げられる。ベクターはひとつまたはそれ以上の選
択的マーカー遺伝子、例えばアンピシリン耐性遺伝子を
含んでいてもよい。ベクターは、イン・ビトロ (in vit
ro) において、例えばDNAに対応するRNAの製造、
宿主細胞の形質転換に用いることができる。さらに、本
発明には、配列番号2または3で示される塩基配列、ま
たはそれらのオープンリーディングフレームを有するD
NAを含む本発明のDNAを複製または発現させるため
のベクターで形質転換された宿主細胞も含まれる。細胞
としては、例えば細菌、酵母、昆虫細胞または哺乳動物
細胞が挙げられる。
【0013】さらに、本発明には、本発明のポリペプチ
ドを発現させるための条件下で、本発明の宿主細胞を培
養することからなる本発明のポリペプチドの製造方法も
含まれる。培養は、本発明のポリペプチドが発現し、宿
主細胞より製造される条件下で行われることが好まし
い。本発明のDNAは、上記のようなベクターのアンチ
センス領域に挿入することでアンチセンスRNAを製造
することもできる。このようなアンチセンスRNAは、
細胞中の本発明のポリペプチドのレベルを制御すること
に用いることもできる。
【0014】本発明は、本発明におけるポリペプチドの
モノクローナルまたはポリクローナル抗体も含む。さら
に本発明におけるポリペプチドのモノクローナルまたは
ポリクローナル抗体の製造方法も含む。モノクローナル
抗体は、本発明のペプチドまたは、その断片を抗原とし
て用い、通常のハイブリドーマの技術により製造するこ
とができる。ポリクローナル抗体は、宿主動物(例え
ば、ラットやウサギ等)に本発明のポリペプチドを接種
し、免疫血清を回収する、通常の方法により製造するこ
とができる。本発明には、本発明のポリペプチド、その
抗体と薬学的に許容される賦形剤および/または担体を
含有する薬学的組成物も含まれる。本発明のポリペプチ
ドとしては、配列番号1で示されたアミノ酸配列を有す
るもの以外に、その一部が欠損したもの(例えば、配列
番号1中、生物活性の発現に必須な部分だけから成るポ
リペプチド)、その一部が他のアミノ酸と置換したもの
(例えば、物性の類似したアミノ酸に置換したもの)、
およびその一部に他のアミノ酸が付加または挿入された
ものも含まれる。
【0015】よく知られているように、ひとつのアミノ
酸をコードするコドンは1〜6種類(例えば、Metは
1種類、Leuは6種類)知られている。従って、ポリ
ペプチドのアミノ酸配列を変えることなくDNAの塩基
配列を変えることができる。(2)で特定される本発明
のDNAには、(1)の配列番号1で示されるポリペプ
チドをコードするすべての塩基配列群が含まれる。塩基
配列を変えることによって、ポリペプチドの生産性が向
上することがある。(3)で特定されるDNAは、
(2)で示されるDNAの一態様であり、天然型配列を
表わす。(4)に示されるDNAは、(3)で特定され
るDNAに天然の非翻訳部分を加えた配列を示す。配列
番号3で示される塩基配列を有するDNAの作製は、以
下の方法に従って行なわれる。
【0016】すなわち、(i)本発明のポリペプチドを産
生する細胞、例えば、ヒトグリア芽細胞腫細胞株からm
RNAを分離し、(ii)該mRNAからファーストスト
ランド(1本鎖DNA)、次いでセカンドストランド
(2本鎖DNA)を合成し(cDNAの合成)、(iii)
該cDNAを適当なプラスミドベクターに組み込み、
(iv)得られた組み換えベクターで宿主細胞を形質転換
し(cDNAライブラリーの作製)、(v)得られたcD
NAライブラリーより、大量のクローニングおよび5′
側から平均300ベースのシークエンシングを行ない、
(vi)塩基配列の新規なクローンについて、その全長を
シークエンスすることによって作製することができる。
【0017】より詳細に説明すると、工程(i)は、ヒト
グリア芽細胞腫細胞株を適当な刺激剤(例えば、IL−
1等)で刺激した後、Okayama, H. 等の方法[Methods
in Enzymology, 154, 3 (1987)に記載]に従って行なわ
れる。本ポリペプチドを産生する細胞としては、好まし
くはヒトグリア芽細胞腫細胞株T98G(ATCC株番
号、CRL−1690)が挙げられる。(ii)、(iii)
および(iv)の工程はcDNAライブラリー作製の工程
であり、改変した Gubler & Hoffman法[Gene, 25, 26
3 (1983)に記載]に準じて行なわれる。
【0018】(iii)の工程で用いられるプラスミドベク
ターとしては大腸菌内で機能するもの(例えば、pBR
322)や枯草菌内で機能するもの(例えば、pUB1
10)が多数知られているが、好適には、大腸菌内で機
能するpGEM−3Zf(+)[3199bp、プロメ
ガ社より販売。]より作製したpVfCS−1(後記実
施例に詳しく記載されている。)が用いられる。(iv)
の工程で用いられる宿主細胞は既に多くのものが知られ
ており、いずれを用いてもよいが、好ましくはDH5の
コンピテントセル[Gene, 96, 23 (1990) 記載の方法に
より調製される。]である。
【0019】工程 (v)のクローニングは公知の方法によ
り行なわれる。またシークエンシングはマキサム・ギル
バート(Maxam-Gilbert )法やジデオキシ・ターミネー
ター法により行なわれる。(vi)の工程は、Molecular Cl
oning [Sambrook, J., Fritsch, E.F. およびManiati
s, T.著、Cold Spring Harbor Laboratory Press より1
989年に発刊]に記載の方法に従って行なわれる。
【0020】このようにして得られたDNAは、(I)D
NAシークエンスを可能なフレームにおいてアミノ酸配
列に変換し、(II) 得られたアミノ酸配列から、疎水性
プロファイルの調製し、そして開始コドン(ATG)の
ちょうど後ろにある(分泌蛋白は、そのN端末に高疎水
性領域のシグナルペプチドを有している)高疎水性領域
の存在を確認し、そして、(III)該DNAが全長あるい
はほぼ全長であることを確認する必要がある。これらの
確認は、工程(vi)の後に行なってもよいが、(v) の工程
と(vi)の工程の間に行なうとより効率的である。上記の
検討中、(III) の確認はノーザン(Northern)解析によ
り行なわれる。
【0021】配列番号2および3で示される塩基配列
が、一旦確定されると、その後は、化学合成によって、
またはPCR(Polymerase Chain Reaction)法によっ
て、あるいは該塩基配列の断片をプローブとしてハイブ
リダイズさせることにより、本発明のDNAを得ること
ができる。さらに、本DNAを含有するベクターDNA
を適当な宿主に導入し、これを増殖させることによっ
て、目的とする本発明DNAを必要量得ることができ
る。
【0022】本発明のポリペプチドを取得する方法とし
ては、(1)生体または培養細胞から精製単離する方
法、(2)ペプチド合成する方法、または(3)遺伝子
組み換え技術を用いて生産する方法、などが挙げられる
が、工業的には(3)に記載した方法が好ましい。
【0023】遺伝子組み換え技術を用いてポリペプチド
を生産するための発現系(宿主−ベクター系)として
は、例えば、細菌、酵母、昆虫細胞および哺乳動物細胞
の発現系が挙げられる。例えば、大腸菌で発現させる場
合には、配列番号3で示される塩基配列をコードするD
NAの5′末端に開始コドン(ATG)を付加し、得ら
れたDNAを、適当なプロモーター(例えば、trpプ
ロモーター、lacプロモーター、λPLプロモータ
ー、T7プロモーター等)の下流に接続し、大腸菌内で
機能するベクター(例えば、pBR322、pUC1
8、pUC19等)に挿入して発現ベクターを作製す
る。次に、この発現ベクターで形質転換した大腸菌(例
えば、E.ColiDH1、E. Coli JM109、E. Coli H
B101株等)を適当な培地で培養して、その菌体より
目的とするポリペプチドを得ることができる。また、バ
クテリアのシグナルペプチド(例えば、pelBのシグ
ナルペプチド)を利用すれば、ペリプラズム中に目的と
するポリペプチドを分泌することもできる。さらに、他
のポリペプチドとのフュージョン・プロテイン (fusion
protein) を生産することもできる。
【0024】また、哺乳動物細胞で発現させる場合に
は、例えば、配列表3で示される塩基配列をコードする
DNAを適当なベクター(例えば、レトロウイルスベク
ター、パピローマウイルスベクター、ワクシニアウイル
スベクター、SV40系ベクター等)中の適当なプロモ
ーター(例えば、SV40プロモーター、LTRプロモ
ーター、メタロチオネインプロモーター等)の下流に挿
入して発現ベクターを作製する。次に、得られた発現ベ
クターで適当な哺乳動物細胞(例えば、サルCOS−7
細胞、チャイニーズハムスターCHO細胞、マウスL細
胞等)を形質転換し、形質転換体を適当な培地で培養す
ることによって、その細胞中に目的とするポリペプチド
が生産される。以上のようにして得られたポリペプチド
は、一般的な生化学的方法によって単離精製することが
できる。
【0025】
【発明の効果】本発明のポリペプチドはヒトグリア芽細
胞腫細胞株から生産、分泌されるものであるので、グリ
アやニューロンの分化、増殖、成長または生存維持に関
連した生物活性、免疫機能に関連した生物活性あるいは
腫瘍の増殖、成長に関連した生物活性を有していると予
測される。従って、本発明のポリペプチドはそれ自身
で、グリアやニューロンの発育不全または異常増殖、免
疫機能の低下または亢進、あるいは腫瘍等の予防あるい
は治療剤として用いることができる。また、該ポリペプ
チドのポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体を
用いて、生体における該ポリペプチドの定量が行なえ、
これによって該ポリペプチドと疾患との関係の研究ある
いは疾患の診断等に利用することができる。ポリクロー
ナル抗体およびモノクローナル抗体は該ポリペプチドあ
るいはその断片を抗原として用いて常法により作製する
ことができる。
【0026】本発明のDNAは、多大な有用性が期待さ
れる本発明のポリペプチドを生産する際の重要かつ必須
の鋳型となるだけでなく、遺伝病の診断や治療(遺伝子
欠損症の治療またはアンチセンスDNA(RNA)によ
って、ポリペプチドの発現を停止させることによる治療
等)に利用できる。また、本発明のDNAをプローブと
してジェノミック(genomic) DNAを分離できる。同様
にして、本発明DNAと相同性の高いヒトの関連ポリペ
プチドの遺伝子、またヒト以外の生物における本発明ポ
リペプチドと相同性の高いポリペプチドの遺伝子を分離
することも可能である。
【0027】
【医薬品への適用】本発明の目的、またはグリア細胞、
神経細胞の発育不全や異常増殖、免疫機能の亢進や低
下、あるいは腫瘍、糖尿病、糖代謝異常による疾患の治
療等のために本発明のポリペプチドは通常、全身的又は
局所的に、一般的には経口又は非経口の形で投与され
る。好ましくは、経口投与、静脈内投与および脳室内投
与である。
【0028】投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、
投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人
あたり、一回につき、100μgから100mgの範囲
で、一日一回から数回経口投与されるか、または成人一
人あたり、一回につき10μgから100mgの範囲
で、一日一回から数回非経口投与される。もちろん前記
したように、投与量は、種々の条件により変動するの
で、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、ま
た範囲を越えて必要な場合もある。
【0029】本発明化合物を投与する際には、経口投与
のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成
物、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤等として
用いられる。経口投与のための固体組成物には、錠剤、
丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。カプセ
ルには、ソフトカプセルおよびハードカプセルが含まれ
る。
【0030】このような固体組成物においては、一つま
たはそれ以上の活性物質が、少なくとも一つの不活性な
希釈剤(例えば、ラクトース、マンニトール、グルコー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロー
ス、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アル
ミン酸マグネシウム等)と混合される。組成物は、常法
に従って、不活性な希釈剤以外の添加物、例えば、潤滑
剤(ステアリン酸マグネシウム等)、崩壊剤(繊維素グ
リコール酸カルシウム等)、安定化剤(ヒト血清アルブ
ミン、ラクトース等)、溶解補助剤(アルギニン、アス
パラギン酸等)を含有していてもよい。
【0031】錠剤または丸剤は、必要により白糖、ゼラ
チン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースフタレート等の胃溶性あるいは腸
溶性のフィルムで皮膜してもよいし、また2以上の層で
皮膜してもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる
物質のカプセルも包含される。
【0032】経口投与のための液体組成物は、薬学的に
許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリ
キシル剤等を含み、一般に用いられる不活性な希釈剤
(例えば、精製水、エタノール等)を含んでいてもよ
い。この様な組成物は、不活性な希釈剤以外に湿潤剤、
懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐
剤を含有していてもよい。
【0033】経口投与のためのその他の組成物として
は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、それ自体
公知の方法により処方されるスプレー剤が含まれる。こ
の組成物は不活性な希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウム
のような安定剤と等張性を与えるような安定化剤、塩化
ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のよ
うな等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方
法は、例えば米国特許第2,868,691 号および同第3,095,
355 号明細書に詳しく記載されている。
【0034】本発明による非経口投与のための注射剤と
しては、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳
濁剤を包含する。水性または非水性の溶液剤、懸濁剤と
しては、一つまたはそれ以上の活性物質が、少なくとも
一つの不活性な希釈剤と混合される。水性の希釈剤とし
ては、例えば注射用蒸留水および生理食塩水が挙げられ
る。非水性の希釈剤としては、例えばプロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植
物油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベー
ト80(登録商標)等が挙げられる。
【0035】このような組成物は、さらに防腐剤、湿潤
剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えば、ヒト血清アル
ブミン、ラクトース等)、溶解補助剤(例えば、アルギ
ニン、アスパラギン酸等)のような補助剤を含んでいて
もよい。これらはバクテリア保留フィルターを通す濾
過、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される。こ
れらはまた無菌の固体組成物を製造し(例えば、凍結乾
燥法等により)、使用前に無菌の注射蒸留水、または他
の溶媒に溶解して使用することもできる。非経口投与の
ためのその他の組成物としては、一つまたはそれ以上の
活性物質を含み、常法により処方される外用液剤、軟コ
ウ、塗布剤、直腸内投与のための坐剤およびペッサリー
等が含まれる。
【0036】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、これらは本発明の範囲を制限するものでは
ない。
【0037】実施例1:cDNAライブラリー作製用ベ
クターの構築 プラスミドベクターpGEM−3Zf(+)[3199b
p、プロメガ社(PromegaCorp.) より販売]をHind
IIIで切断後、Klenow処理して再円環化した。このプラ
スミドで大腸菌を形質転換してプラスミドを回収した。
次に、回収されたプラスミドのAat II −NdeI断
片を切り取り、直鎖プラスミドの末端をT4ポリメラー
ゼを用いて平滑末端とした。この末端にHind IIIリ
ンカーをライゲーションし、Hind III切断後、再び
円環化し、大腸菌に形質転換してプラスミドを回収し
た。得られたプラスミドのポリリンカー中のSacIか
らPstIの部分を下記の合成ポリリンカー、
【0038】
【化1】
【0039】と入れ換えた。このようにして構築したプ
ラスミドベクター(図1に示す。)をpVfCS−1と
命名した。pVfCS−1は多目的プラスミドベクター
として以下のような特徴を有する。 1.岡山−Berg法および Gubler-Hoffman 法が適用でき
る。 2.培養菌当りのプラスミド収量が多い。 3.一本鎖DNAも調製することができる。 4.cDNAインサートの切り出しが容易である。 5.シークエンスのためのデレーション・ミュータント
(Deletion mutant) の作製が容易である。 6.インビトロでの転写が可能である。
【0040】実施例2:mRNAの分離精製 ヒトグリア芽細胞腫細胞株T98G(ATCC株番号、
CRL−1690)3×107 個を100ユニット/m
lのヒトIL−1βで4時間刺激した後、Okayama, H.
等の方法[Methods in Enzymology, 154, 3 (1987)に記
載]に従って、mRNAを分離した。すなわち、5.5 M
GTC溶液(5.5 Mグアニジンチオシアネート、25
mMクエン酸ナトリウム、0.5 %ソジウムラウリルサル
コシン(sodium lauryl sarcosine) で細胞を可溶化した
後、セルライゼート(cell lysate) を密度1.51のセシウ
ムトリフルオロアセテート(CsTFA)溶液のクッシ
ョン上に載せて超遠心(120,000 ×g、20時間)し
て、沈殿中に1.26mgの全RNAを回収した。これを、
オリゴdTセルロースカラムに2回通して46μgのp
oly(A)+ RNAを精製回収した。
【0041】実施例3:cDNAライブラリーの作製 cDNAライブラリーは Gubler & Hoffman法[Gene,
25, 263(1983) に記載]の変法にて作製した。実施例2
で作製したpoly(A)+ RNA(5μg)から、N
otIサイトを持つオリゴdTプライマーを用いて、逆
転写酵素により、ファーストストランドを合成した。続
いて、セカンドストランドを合成し、SalIアダプタ
ーのライゲーションおよびNotI消化を行なった後、
ゲルろ過カラムクロマトグラフィー[Sephacryl S-500H
R (Pharmacia社より販売) カラムを用いた。]により、
アダプターとプライマーを除いて、820ngのcDN
Aフラクションを回収した。以上のcDNA合成ステッ
プは、スーパースクリプトシステム(Super ScriptSyst
em 、BRL社より販売)のキットを用いて行なった。
【0042】一方、ベクターの調製は、実施例1で作製
したpVfCS−1をNotIにより完全消化後さらに
SalIで消化し、0.8 %アガロース電気泳動にてバン
ドを切り出し、ガラス・パウダー法のためのキット[GE
NECLEAN II(BIO101社より販売)]を用いて精製
することにより行なった。それぞれ作製したcDNAと
ベクターをライゲーションした後、Inoue, H. 等の方法
[Gene, 96, 23 (1990) に記載]で調製したDH5のコ
ンピテントセルに形質転換した。その結果、平均長 1.5
kb、インディペンデントクローン数6×105 個のc
DNAライブラリーが得られた。
【0043】実施例4:クローニングとシークエンシン
グ 実施例3で作製したcDNAライブラリーより、直径1
0cmのLBプレートに約300個のコロニー/プレー
トの密度でクローンを播き、コロニー群からランダムに
ピックアップしてクローニングを行なった。1コロニー
から3mlのLB培養液で一晩培養後、培養液200μ
lに7%ジメチルスルホキオシド(DMSO)を加え
て、−80℃で保存した。残りの培養液から菌を分離
し、常法によりプラスミドを分離精製した。プラスミド
は図2で示される構造となっているので、T7をプライ
マーとしてシークエンスすると、クローニングされたc
DNAの5′側からヌクレオチド配列を読むことができ
る。DNAのシークエンシングは、Sanger, F.等のジデ
オキシ・ターミネーター法に基づいた、ABI社(Appli
ed Biosystems Inc.) の蛍光ダイ−ターミネーターを用
いるサイクルシークエンス法により行なった。また、シ
ークエンスの読み取りには、ABI社のDNAシークエ
ンサー(Model373A) を用いた。こうして、各クロー
ンの5′側から平均300ベースの長さのヌクレオチド
配列が得られた。
【0044】実施例5:パーシャルシークエンスデータ
の解析 実施例4で得られたヌクレオチドシークエンスは、Lipm
an, D. J. およびPearson, W. R.のFASTAプログラ
ムを用いて、既知データベース(GenBank およびEMB
L)に含まれるすべてのヌクレオチド配列に対するホモ
ロジーサーチを行なった。これにより、シークエンスし
たクローン群の中から未知シークエンスを持つクローン
を同定した。同定されたクローンのヌクレオチド配列を
可能な3つのフレームでアミノ酸配列に変換した。しか
し、クローニングされたcDNAクローンのすべてが、
mRNAの全長をカバーしているとは限らない。全長で
なければ、N末端のアミノ酸配列部分を含んでいる可能
性は少ない。そこで、得られたTG1625のクローン
が全長か否かを決めるために、Northern解析を行なっ
た。すなわち、グリア芽細胞腫細胞株より抽出精製した
poly(A)+ RNAを電気泳動後、ナイロンメンブ
レン上にブロッティングした。TG1625のcDNA
インサートをプローブとしてハイブリダイズさせると、
約1200bpの位置に1本のバンドが観察された。TG1
625クローンのインサートの大きさは約1400bpであ
ったので、TG1625はほぼ全長のcDNAであるこ
とが確かめられた。
【0045】実施例6:cDNA全長のシークエンスと
オープンリーディングフレームの決定 cDNAの全長のシークエンスは、Molecular Cloning
[Sambrook, J., Fritsch, E. F.および Maniatis, T.
著、Cold Spring Harbor Laboratory Press より1989年
に発刊]に記載の方法に従って、ランダムシークエンシ
ングを行なって決定した。
【0046】すなわち、TG1625クローンよりプラ
スミドを回収し、cDNAインサートを分離精製した。
これをライゲーションおよびフラグメンテーションし、
T4ポリメラーゼによりDNA断片の末端を平滑化し、
400bp付近の長さのDNA断片をアガロース電気泳
動法を用いて回収した。得られたDNA断片をプラスミ
ドベクター、BLUESCRIPT II (Stratagene社より販売)
のSmaIサイトにクローニングした後、大腸菌(E. Co
li) に形質転換した。20個のコロニーをランダムにピ
ックアップし、プラスミドDNAを調製後、これら20
個のプラスミド(これらはすべてTG1625のcDN
Aの断片をインサートとして持っている。)のDNAシ
ークエンシングを行なった。DNAのシークエンシング
とシークエンスの読み取りは実施例4に記載した方法に
より行なった。TG1625cDNA断片のシークエン
スデータは、DNASISのDNAシークエンス連結プ
ログラムを用いて、連続したシークエンスに編集し、配
列番号3に示す塩基配列を得た。このcDNA全長シー
クエンスデータからオープンリーディングフレームを決
定し、さらにアミノ酸配列に翻訳して、配列番号1に示
す配列を得た。配列表4にTG1625cDNAの全塩
基配列とこれにコードされるTG1625蛋白質のアミ
ノ酸一次配列を示した。
【0047】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:170 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列 Met Ser Val Ala Gly Gly Glu Ile Arg Gly Asp Thr Gly Gly Glu Asp 1 5 10 15 Thr Ala Ala Pro Gly Arg Phe Ser Phe Ser Pro Glu Pro Thr Leu Glu 20 25 30 Asp Ile Arg Arg Leu His Ala Glu Phe Ala Ala Glu Arg Asp Trp Glu 35 40 45 Gln Phe His Gln Pro Arg Asn Leu Leu Leu Ala Leu Val Gly Glu Val 50 55 60 Gly Glu Leu Ala Glu Leu Phe Gln Trp Lys Thr Asp Gly Glu Pro Gly 65 70 75 80 Pro Gln Gly Trp Ser Pro Arg Glu Arg Ala Ala Leu Gln Glu Glu Leu 85 90 95 Ser Asp Val Leu Ile Tyr Leu Val Ala Leu Ala Ala Arg Cys Arg Val 100 105 110 Asp Leu Pro Leu Ala Val Leu Ser Lys Met Asp Ile Asn Arg Arg Arg 115 120 125 Tyr Pro Ala His Leu Ala Arg Ser Ser Ser Arg Lys Tyr Thr Glu Leu 130 135 140 Pro His Gly Ala Ile Ser Glu Asp Gln Ala Val Gly Pro Ala Asp Ile 145 150 155 160 Pro Cys Asp Ser Thr Gly Gln Thr Ser Thr 165 170
【0048】配列番号:2 配列の長さ:513 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 ATGTCTGTGG CCGGTGGGGA GATTCGTGGG GACACGGGGG GAGAGGACAC TGCTGCTCCC 60 GGCCGGTTCA GCTTCAGCCC GGAGCCCACG CTCGAGGACA TCCGCCGCCT CCATGCTGAG 120 TTTGCTGCGG AACGAGACTG GGAACAGTTC CATCAGCCTC GGAATCTCCT CCTGGCCTTG 180 GTTGGGGAAG TGGGGGAGCT GGCAGAACTC TTTCAGTGGA AAACCGATGG GGAACCTGGC 240 CCCCAAGGCT GGTCCCCCAG GGAACGGGCA GCCCTTCAAG AGGAGCTTAG TGACGTCCTC 300 ATCTACCTGG TGGCATTAGC AGCCCGCTGC CGTGTGGATC TGCCGCTAGC AGTGCTCTCC 360 AAAATGGACA TCAACCGGCG ACGCTACCCA GCCCATCTGG CCCGCAGCTC TTCCCGCAAG 420 TATACAGAAT TGCCCCATGG GGCCATCTCT GAAGACCAGG CTGTGGGGCC TGCGGACATT 480 CCCTGTGACT CCACAGGCCA GACCTCAACC TAG 513
【0049】配列番号:3 配列の長さ:1074 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 GTGAAGTCGC GGTGCAGCGG TGGGCGGCAT GTCTGTGGCC GGTGGGGAGA TTCGTGGGGA 60 CACGGGGGGA GAGGACACTG CTGCTCCCGG CCGGTTCAGC TTCAGCCCGG AGCCCACGCT 120 CGAGGACATC CGCCGCCTCC ATGCTGAGTT TGCTGCGGAA CGAGACTGGG AACAGTTCCA 180 TCAGCCTCGG AATCTCCTCC TGGCCTTGGT TGGGGAAGTG GGGGAGCTGG CAGAACTCTT 240 TCAGTGGAAA ACCGATGGGG AACCTGGCCC CCAAGGCTGG TCCCCCAGGG AACGGGCAGC 300 CCTTCAAGAG GAGCTTAGTG ACGTCCTCAT CTACCTGGTG GCATTAGCAG CCCGCTGCCG 360 TGTGGATCTG CCGCTAGCAG TGCTCTCCAA AATGGACATC AACCGGCGAC GCTACCCAGC 420 CCATCTGGCC CGCAGCTCTT CCCGCAAGTA TACAGAATTG CCCCATGGGG CCATCTCTGA 480 AGACCAGGCT GTGGGGCCTG CGGACATTCC CTGTGACTCC ACAGGCCAGA CCTCAACCTA 540 GAAAGATGGC CACAGGACTT GCAACTCAGG GTGGTGTCTG AAGAGCAGAG AGTGGCCTGG 600 CCCTGGAGCC TTTTTCTAGT CTTTTCAGAA TAGATCATGG GCCTGAGGCC TCCACTTCTT 660 GAGGTCTGAG GCCCAGCAGC CTCTAGAAGG TAGCCTCCTG GTGTTTGTTC TCCCAGTAAA 720 ATGGTTTTGG GCGATAACTT CTAGATTATT CCTGGATGGC CAGGGAGGCT CTCTGTCTCA 780 GCAGGTGATG ACGGGGGTAC CAGGGGTGCC TCTGAGACCC ATTCTCGTGT TTCCCTGTTG 840 TACCTTTTGC CTGCAGGGCA GAGAGATCTG GTTTCTAGCA AATTCCCAGT AGGATGTCAT 900 GTAAGTTCCT TCCCCCTCTT AGAGATTGAA GGCTGTAAGA GTCCAGATGG TGGAGCCAGG 960 CTGTCTGGGT TCAAATGCCA TCTTTGACAC TTGCAAGCTA AATGACATTA CTCAAATTAA 1020 TCGTTCTGCA CTTCAGCTTC CTTGTCTATC AAATAAAAAG AATAGTACCT GCCC 1074
【0050】配列番号:4 配列の長さ:1074 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:Homo sapiens セルライン:T98G 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:29..541 特徴を決定した方法:P 配列 GTGAAGTCGCGGTGCAGCGGTGGGCGGC ATG TCT GTG GCC GGT GGG GAG ATT CGT 55 Met Ser Val Ala Gly Gly Glu Ile Arg 1 5 GGG GAC ACG GGG GGA GAG GAC ACT GCT GCT CCC GGC CGG TTC AGC TTC 103 Gly Asp Thr Gly Gly Glu Asp Thr Ala Ala Pro Gly Arg Phe Ser Phe 10 15 20 25 AGC CCG GAG CCC ACG CTC GAG GAC ATC CGC CGC CTC CAT GCT GAG TTT 151 Ser Pro Glu Pro Thr Leu Glu Asp Ile Arg Arg Leu His Ala Glu Phe 30 35 40 GCT GCG GAA CGA GAC TGG GAA CAG TTC CAT CAG CCT CGG AAT CTC CTC 199 Ala Ala Glu Arg Asp Trp Glu Gln Phe His Gln Pro Arg Asn Leu Leu 45 50 55 CTG GCC TTG GTT GGG GAA GTG GGG GAG CTG GCA GAA CTC TTT CAG TGG 247 Leu Ala Leu Val Gly Glu Val Gly Glu Leu Ala Glu Leu Phe Gln Trp 60 65 70 AAA ACC GAT GGG GAA CCT GGC CCC CAA GGC TGG TCC CCC AGG GAA CGG 295 Lys Thr Asp Gly Glu Pro Gly Pro Gln Gly Trp Ser Pro Arg Glu Arg 75 80 85 GCA GCC CTT CAA GAG GAG CTT AGT GAC GTC CTC ATC TAC CTG GTG GCA 343 Ala Ala Leu Gln Glu Glu Leu Ser Asp Val Leu Ile Tyr Leu Val Ala 90 95 100 105 TTA GCA GCC CGC TGC CGT GTG GAT CTG CCG CTA GCA GTG CTC TCC AAA 391 Leu Ala Ala Arg Cys Arg Val Asp Leu Pro Leu Ala Val Leu Ser Lys 110 115 120 ATG GAC ATC AAC CGG CGA CGC TAC CCA GCC CAT CTG GCC CGC AGC TCT 439 Met Asp Ile Asn Arg Arg Arg Tyr Pro Ala His Leu Ala Arg Ser Ser 125 130 135 TCC CGC AAG TAT ACA GAA TTG CCC CAT GGG GCC ATC TCT GAA GAC CAG 487 Ser Arg Lys Tyr Thr Glu Leu Pro His Gly Ala Atc Ser Glu Asp Gln 140 145 150 GCT GTG GGG CCT GCG GAC ATT CCC TGT GAC TCC ACA GGC CAG ACC TCA 535 Ala Val Gly Pro Ala Asp Ile Pro Cys Asp Ser Thr Gly Gln Thr Ser 155 160 165 ACC TAG AA AGATGGCCAC AGGACTTGCA ACTCAGGGTG GTGTCTGAAG AGCAGAGAGT 593 Thr 170 GGCCTGGCCC TGGAGCCTTT TTCTAGTCTT TTCAGAATAG ATCATGGGCC TGAGGCCTCC 653 ACTTCTTGAG GTCTGAGGCC CAGCAGCCTC TAGAAGGTAG CCTCCTGGTG TTTGTTCTCC 713 CAGTAAAATG GTTTTGGGCG ATAACTTCTA GATTATTCCT GGATGGCCAG GGAGGCTCTC 773 TGTCTCAGCA GGTGATGACG GGGGTACCAG GGGTGCCTCT GAGACCCATT CTCGTGTTTC 833 CCTGTTGTAC CTTTTGCCTG CAGGGCAGAG AGATCTGGTT TCTAGCAAAT TCCCAGTAGG 893 ATGTCATGTA AGTTCCTTCC CCCTCTTAGA GATTGAAGGC TGTAAGAGTC CAGATGGTGG 953 AGCCAGGCTG TCTGGGTTCA AATGCCATCT TTGACACTTG CAAGCTAAAT GACATTACTC 1013 AAATTAATCG TTCTGCACTT CAGCTTCCTT GTCTATCAAA TAAAAAGAAT AGTACCTGCC 1073 C 1074
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラスミドベクターpVfCS−1の構築図
である。
【図2】 ヒトグリア芽細胞腫細胞株T98G由来のc
DNAが挿入された組み換えDNAの構築図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 38/00 ADU 39/395 ABA T ADP D C07K 16/18 8318−4H C12N 15/12 // C12P 21/02 C 9282−4B (C12P 21/02 C12R 1:19) A61K 37/02 ADU (54)【発明の名称】 新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするDNA、そのDNAからな るベクター、そのベクターで形質転換された宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、およびそのポ リペプチドまたは抗体を含有する薬学的組成物

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に純粋な形である配列番号1で示
    されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、そのホモロ
    ーグ、そのフラグメントまたはそのフラグメントのホモ
    ローグ。
  2. 【請求項2】 配列番号1で示されるアミノ酸配列から
    なる請求項1記載のポリペプチド。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載されたポリペプチドをコ
    ードするDNA。
  4. 【請求項4】 配列番号2で示される塩基配列を有する
    請求項3記載のDNA、またはその配列に選択的にハイ
    ブリダイズするフラグメント。
  5. 【請求項5】 配列番号3で示される塩基配列を有する
    請求項3記載のDNA、またはその配列に選択的にハイ
    ブリダイズするフラグメント。
  6. 【請求項6】 請求項3から5のいずれかの項に記載の
    DNAからなる複製または発現ベクター。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の複製または発現ベクター
    で形質転換された宿主細胞。
  8. 【請求項8】 請求項1または2に記載されたポリペプ
    チドを発現させるための条件下で請求項7記載の宿主細
    胞を培養することからなる該ポリペプチドの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1または2に記載されたポリペプ
    チドのモノクローナルまたはポリクローナル抗体。
  10. 【請求項10】 請求項1または2に記載されたポリペ
    プチドまたは請求項9記載の抗体および薬学的に許容さ
    れる賦形剤および/または担体を含有することを特徴と
    する薬学的組成物。
JP6120757A 1993-05-11 1994-05-11 新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするdna、そのdnaからなるベクター、そのベクターで形質転換された宿主細胞、そのポリペプチドの抗体、およびそのポリペプチドまたは抗体を含有する薬学的組成物 Pending JPH07145198A (ja)

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