JPH0656895A - 新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするdna、そのdnaからなるベクター、およびそのベクターで形質転換された宿主細胞 - Google Patents

新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするdna、そのdnaからなるベクター、およびそのベクターで形質転換された宿主細胞

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JPH0656895A
JPH0656895A JP5067656A JP6765693A JPH0656895A JP H0656895 A JPH0656895 A JP H0656895A JP 5067656 A JP5067656 A JP 5067656A JP 6765693 A JP6765693 A JP 6765693A JP H0656895 A JPH0656895 A JP H0656895A
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Takayuki Naito
隆之 内藤
Mikio Konishi
幹夫 小西
Tsumoru Miyamoto
積 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒトグリア芽細胞腫細胞株が産生する、15
6アミノ酸(シグナルペプチドも含めて)からなる新規
なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコ
ードするDNA、そのDNA配列に選択的にハイブリダ
イズするフラグメント、そのDNAからなる複製または
発現ベクター、およびそのベクターで形質転換された宿
主細胞。 【効果】 本発明のポリペプチドは、グリアやニューロ
ンの発育不全または異常増殖、免疫機能の低下または亢
進、あるいは腫瘍等の予防あるいは治療剤として用いる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ある種のグリア芽細胞
腫細胞株が産生する新規なポリペプチド、その製造方
法、そのポリペプチドをコードするDNA、そのDNA
配列に選択的にハイブリダイズするフラグメント、その
DNAからなる複製または発現ベクター、およびそのベ
クターで形質転換された宿主細胞に関する。
【0002】
【発明の背景】脳を構成する細胞には、大別して神経細
胞とグリア細胞が存在する。神経細胞は、脳内情報の伝
達、処理の主役である。一方、グリア細胞は神経細胞の
働きを支持する。具体的には神経細胞の保護および支持
作用、ミエリン鞘の形成、血液脳関門の形成、神経細胞
への栄養補給、神経伝達物質の代謝、さらには脳発育過
程における神経細胞の増殖および分化作用の制御等が考
えられている。グリア細胞には多種多様な細胞が含まれ
る。中枢神経系ではアストロサイト、オリゴデンドロサ
イト、ミクログリアなどがあり、末梢神経系にはシュワ
ン(Schwann) 細胞、マントル(mantle)細胞などがあり、
また脳室内皮に存在するエペンダイマル(ependymal) 細
胞もグリア細胞のひとつである。
【0003】
【従来の技術】近年、神経細胞やグリア細胞の分化、増
殖および成長に係わる多くの液性因子が見出されている
が、そのうち、大部分はグリア細胞または癌化したグリ
ア細胞(以下、まとめてグリア細胞等という。)から産
生されるものである。例えば、神経細胞に作用する因子
として知られている神経成長因子(NGF、分子量約1
3.5kd(ヒト))、脳由来神経栄養因子(BDNF、
分子量約13.5kd(ヒト))、神経芽細胞腫増殖抑制因
子(NGIF、分子量約5kd(ヒト))およびグリア
由来神経発育因子(分子量約500kdのものと約11
0kdのものがある(いずれもラット))、およびグリ
ア細胞に作用するグリア細胞由来グリア細胞増殖抑制因
子(GdGGIF、分子量約100kd以上(ラッ
ト))および血小板由来成長因子(PDGF、分子量約
32kd(ヒト))、さらに、神経突起伸展促進作用と
グリア細胞の増殖促進作用を併せ持つグリア由来神経突
起伸展因子(GdNTF、分子量約43kd(ラッ
ト))、神経突起伸展促進作用とグリア芽細胞の増殖と
分化を促進するグリア細胞成長因子(GMF、分子量約
16.5kd(ウシ))、神経節細胞の生存維持作用、交感
神経節細胞の増殖抑制および分化促進作用、およびアス
トロサイトの分化促進作用を有する毛様体神経発育因子
(CNTF、分子量約23kd(ウサギおよびラッ
ト))および神経細胞とアストロサイトに対して増殖促
進活性を有する線維芽細胞成長因子(FGF、分子量約
16〜17kd(ヒト))は、いずれもアストロサイト
から産生される。さらに神経細胞に作用するシュワン細
胞由来神経発育因子(SchNTF、分子量8kd以上
(ラット))はシュワン細胞から産生される[詳細につ
いては、蛋白質核酸酵素,36(No.7),260 (1991)参
照のこと]。また、これまでは、免疫系の細胞が主に分
泌すると考えられていたインターロイキン類(IL−
1、IL−6等)がグリア細胞からも分泌されているこ
とが知られるようになった。これらの因子は、既に大部
分アミノ酸配列の解明がなされており、現在では単に研
究対象としてだけでなく、医薬への応用に向けた開発研
究がなされている。
【0004】
【発明の目的】前記したように、グリア細胞等からは、
神経細胞やグリア細胞の分化、増殖および成長に関連し
た多くの液性因子および免疫に関連した液性因子が産生
されていることがわかる。これらの事実は、上記以外に
も同様の作用を有するいくつかの因子がグリア細胞等か
ら分泌されている可能性を示唆している。本発明者ら
は、この点に注目しグリア細胞等が産生している新規な
因子(ポリペプチド)を見出すべく鋭意検討を行なっ
た。
【0005】従来、ある特定のポリペプチドまたはそれ
をコードするDNAを得ようとする場合、組織や細胞培
養液中に目的とする生物活性を確認し、次いでポリペプ
チドの単離精製を経て、遺伝子をクローニングするとい
う方法、あるいはその生物活性を指標として遺伝子を発
現クローニングする方法が一般的に用いられていた。し
かし、生体内生理活性ポリペプチドは多様な生物活性を
有している場合が多いので、あるひとつの活性を指標に
して遺伝子をクローニングした結果、それが既知のポリ
ペプチドと同一であることが後になって判明するという
事例が増えている。また、グリア細胞が産生する因子は
いずれもごく微量であり、そのことが単離、精製および
生物活性の確認を困難なものとしている。
【0006】一方、cDNAの作製技術やシークエンス
技術は急速に発展し、大量のcDNAのシークエンスを
迅速に行なうことができるようになった。また、遺伝子
からその遺伝子の機能を同定するリバースジェネティク
ス (Reverse Genetics) の諸方法の発展も著しい。そこ
で、本発明者らは、これらの方法を用いて新規なポリペ
プチドを見出すことにした。すなわち、グリア細胞等か
らmRNAを単離し、これを出発材料としてcDNAを
得、その塩基配列を決定し、アミノ酸配列を推定した。
続いて、得られたDNAを動物細胞に形質導入し、新規
なポリペプチドを組み換え蛋白質として発現、単離する
ことに成功した。また、この蛋白質のアミノ酸シークエ
ンスを行ない、推定されたアミノ酸配列と一致すること
を確認するとともに、成熟蛋白のN末端を同定した。こ
うして、本発明者らは、まったく新規な分泌性ポリペプ
チドおよびそれをコードするDNAを見出すことに成功
し、本発明を完成した。
【0007】スイスプロット(Swiss Prot Release 20
)に登録されている既知のポリペプチドのアミノ酸配
列を調査したが、本発明のポリペプチドのそれと同一あ
るいは相同性の高い配列を有しているものはまったく無
かった。さらに、ジーンバンク(GenBank Release 70.
0)に登録されているヌクレオチド配列も調査したが、
本発明のポリペプチドをコードするcDNAと同一ある
いは相同性の高い配列は見つからなかった。従って、本
発明のポリペプチドはまったく新規なものであることが
確認された。
【0008】
【発明の構成】本発明は、実質的に純粋な形である配列
番号1または3で示されるアミノ酸配列からなるポリペ
プチド、そのホモローグ、その配列のフラグメント、お
よびそのホモローグに関する。本発明はさらにそれらの
ポリペプチドをコードするDNAに関する。より具体的
には、配列番号2、4または5で示される塩基配列を有
するDNA、および配列番号2、4または5で示される
塩基配列に選択的にハイブリダイズするフラグメントを
有するDNAに関する。
【0009】特に本発明は、(1)配列番号1で示され
るアミノ酸配列からなるポリペプチド、(2)前記
(1)に記載したポリペプチドをコードするDNA、
(3)配列番号2で示される塩基配列を有するDNA、
(4)配列番号3で示されるアミノ酸配列からなるポリ
ペプチド、(5)前記(4)に記載したポリペプチドを
コードするDNA、(6)配列番号4で示される塩基配
列を有するDNA、および(7)配列番号5で示される
塩基配列を有するDNAに関する。
【0010】実質的に純粋な形である配列番号1または
3で示されるアミノ酸配列を有するポリペプチドとは、
一般に、生産時のポリペプチドの90%以上、例えば9
5、98または99%が配列番号1または3で示される
アミノ酸配列を有するポリペプチドであることを意味す
る。配列番号1または3で示されるアミノ酸配列からな
るポリペプチドのホモローグとは、一般に少なくとも2
0個、好ましくは少なくとも30個、例えば40、60
または100個の連続したアミノ酸領域で、少なくとも
70%、好ましくは少なくとも80または90%、より
好ましくは95%以上相同性のあるものであり、そのよ
うなホモローグは、以後本発明のポリペプチドとして記
載される。
【0011】さらに、配列番号1または3で示されるア
ミノ酸配列からなるポリペプチドのフラグメント、また
はそれらのホモローグのフラグメントとは、少なくとも
10アミノ酸、好ましくは少なくとも15アミノ酸、例
えば20、25、30、40、50または60アミノ酸
部分を意味する。特に好ましいフラグメントとしては、
配列番号1またはそのホモローグを含む配列番号3のフ
ラグメントである。配列番号2、4または5で示される
塩基配列を有するDNAに選択的にハイブリダイズする
DNAとは、一般に、少なくとも20個、好ましくは少
なくとも30個、例えば40、60または100個の連
続した塩基配列領域で、少なくとも70%、好ましくは
少なくとも80または90%、より好ましくは95%以
上の相同性のあるものであり、そのようなDNAは、以
後本発明のDNAとして記載される。
【0012】配列番号2、4または5で示される塩基配
列を有するDNAのフラグメントとは、少なくとも10
塩基、好ましくは少なくとも15塩基、例えば20、2
5、30または40塩基部分を意味し、そのようなフラ
グメントも本発明のDNAに含まれる。本発明のDNA
は、遺伝子組み換え法、合成法あるいは当業者に公知の
方法によって取得することができる。
【0013】さらに、本発明には、本発明のDNAから
なる複製または発現ベクターが含まれる。ベクターとし
ては、例えば、ori領域と、必要により上記DNAの
発現のためのプロモーター、プロモーターの制御因子な
どからなるプラスミド、ウィルスまたはファージベクタ
ーが挙げられる。ベクターはひとつまたはそれ以上の選
択的マーカー遺伝子、例えばアンピシリン耐性遺伝子を
含んでいてもよい。さらに、本発明には、配列番号2、
4または5で示される塩基配列、またはそれらのオープ
ンリーディングフレームを有するDNAを含む本発明の
DNAを複製または発現させるためのベクターで形質転
換された宿主細胞も含まれる。細胞としては、例えば細
菌、酵母、昆虫細胞または哺乳動物細胞が挙げられる。
さらに、本発明には、本発明のポリペプチドを発現させ
るための条件下で、本発明の宿主細胞を培養することか
らなる本発明のポリペプチドの製造方法も含まれる。
【0014】ほとんどのサイトカインや成長因子類、ま
た多くの膜蛋白質は、N末端にシグナルペプチドを有す
ることが知られている。シグナルペプチドは、翻訳開始
Metのすぐ後ろの疎水性に富んだ領域である。本ポリ
ペプチドの場合、配列番号3で示されるアミノ酸配列
中、1番目のメチオニン(Met)から23番目のセリ
ン(Ser)までであることが確認された(実施例1
1)。生物活性を発現する本質は配列番号3で示される
アミノ酸配列中、シグナルペプチドを除いた部分(成熟
蛋白部分、すなわち配列番号1に相当する。)にあり、
シグナルペプチドは活性に関与しない。
【0015】本発明のポリペプチドとしては、配列番号
1および3で示されたアミノ酸配列を有するもの以外
に、その一部が欠損したもの(例えば、成熟蛋白中、生
物活性の発現に必須な部分だけから成るポリペプチ
ド)、その一部が他のアミノ酸と置換したもの(例え
ば、物性の類似したアミノ酸に置換したもの)、および
その一部に他のアミノ酸が付加または挿入されたものも
含まれる。よく知られているように、ひとつのアミノ酸
をコードするコドンは1〜6種類(例えば、Metは1
種類、ロイシン(Leu)は6種類)知られている。従
って、ポリペプチドのアミノ酸配列を変えることなくD
NAの塩基配列を変えることができる。(2)および
(5)で特定される本発明のDNAには、それぞれ配列
番号1および3で示されるポリペプチドをコードするす
べての塩基配列群が含まれる。塩基配列を変えることに
よって、ポリペプチドの生産性が向上することがある。
(3)および(6)で特定されるDNAは、それぞれ
(2)および(5)で示されるDNAの一態様であり、
天然型配列を表わす。(7)に示されるDNAは、
(6)で特定されるDNAに天然の非翻訳部分を加えた
配列を示す。
【0016】配列番号5で示される塩基配列を有するD
NAの作製は、以下の方法に従って行なわれる。すなわ
ち、(i) 本発明のポリペプチドを産生する細胞、例え
ば、ヒトグリア芽細胞腫細胞株からmRNAを分離し、
(ii) 該mRNAからファーストストランド(1本鎖D
NA)、次いでセカンドストランド(2本鎖DNA)を
合成し(cDNAの作製)、(iii) 該cDNAを適当な
プラスミドベクターに組み込み、(iv) 得られた組み換
えベクターで宿主細胞を形質転換し(cDNAライブラ
リーの作製)、(v) 得られたcDNAライブラリーよ
り、大量のランダムクローニングおよび5′側から平均
300ベースのシークエンシングを行ない、(vi) 塩基
配列の新規なクローンについて、その全長をシークエン
スすることによって作製することができる。
【0017】より詳細に説明すると、工程(i) は、ヒト
グリア芽細胞腫細胞株を適当な刺激剤(例えば、IL−
1等)で刺激した後、Okayama, H. 等の方法[Method i
n Enzymology, 154, 3(1987)に記載。]に従って行なわ
れる。本ポリペプチドを産生する細胞としては、好まし
くはヒトグリア芽細胞腫細胞株T98G(ATCC株番
号、CRL−1690)が挙げられる。(ii)、(iii) お
よび(iv)の工程はcDNAライブラリー作製の工程であ
り、改変したGubler&Hoffman 法[Gene, 25,263(1983)
に記載。]に準じて行なわれる。(iii) の工程で用い
られるプラスミドベクターとしては大腸菌内で機能する
もの(例えば、pBR322)や枯草菌内で機能するも
の(例えば、pUB110)が多数知られているが、好
適には、大腸菌内で機能するpGEM−3Zf(+)
[3199bp、プロメガ社より販売。]より作製した
pVfCS−1(後記実施例に詳しく記載されてい
る。)が用いられる。(iv)の工程で用いられる宿主細胞
は既に多くのものが知られており、いずれを用いてもよ
いが、好ましくはDH5のコンピテントセル[Gene, 9
6,23(1990)記載の方法により調整される。]である。工
程(v) のクローニングは公知の方法により行なわれる。
またシークエンシングはマキサム・ギルバート(Maxam-
Gilbert )法やジデオキシ・ターミネーター法により行
なわれる。(vi)の工程は、Molecular Cloning [Sambro
ok, J., Fritsch, E. F.およびManiatis, T.著、Cold S
pring Harbor Laboratory Press より1989年に発刊]に
記載の方法に従って行なわれる。
【0018】このようにして得られたDNAは真に分泌
蛋白質をコードしているか否かの検討を行なう必要があ
る。それには、(I)DNAシークエンスを可能なフレ
ームにおいてアミノ酸配列に変換し、(II)変換された
アミノ酸配列よりハイドロフォビシティープロファイル
(Hydrophobicity profile)を作製し、翻訳開始コドン
(ATG)の直後に疎水性に富んだ部分が存在すること
を確認し(分泌蛋白質はそのN末端に疎水性に富んだシ
グナルペプチドを有している。)、さらに(III) 該DN
Aが全長あるいはほぼ全長であることを確認する必要が
ある。これらの確認は、工程(vi)の後に行なってもよい
が、(v) の工程と(vi)の工程の間に行なうとより効率的
である。
【0019】上記の検討中、(II)は、Kyte, J.および D
oolittle, R.F.のハイドロテーブルを用いて、既存のソ
フトウェア、例えばDNASIS(日立ソフトウエアエ
ンジニアリング製)でコンピューター解析することによ
って行なわれる。 (III)はNorthern解析により行なわれ
る。
【0020】配列番号2、4および5で示される塩基配
列が、一旦確定されると、その後は、化学合成によっ
て、またはPCR法によって、あるいは該塩基配列の断
片をプローブとしたハイブリダイズ法によって、本発明
のDNAを得ることができる。さらに、本DNAを含有
するベクターDNAを適当な宿主に導入し、これを増殖
させることによって、目的とする本発明DNAを必要量
得ることができる。
【0021】本発明のポリペプチド(配列番号1および
3)を取得する方法としては、(1)生体または培養細
胞から精製単離する方法、(2)ペプチド合成する方
法、または(3)遺伝子組み換え技術を用いて生産する
方法、などが挙げられるが、工業的には(3)に記載し
た方法が好ましい。
【0022】遺伝子組み換え技術を用いてポリペプチド
を生産するための発現系(宿主−ベクター系)として
は、例えば、細菌、酵母、昆虫細胞および哺乳動物細胞
の発現系が挙げられる。例えば、大腸菌で発現させる場
合には、成熟蛋白部分をコードするDNA(例えば、配
列番号2で示される塩基配列をコードするDNA)の
5′末端に開始コドン(ATG)を付加し、得られたD
NAを、適当なプロモーター(例えば、trpプロモー
ター、lacプロモーター、λPL プロモーター、T7
プロモーター等)の下流に接続し、大腸菌内で機能する
ベクター(例えば、pBR322、pUC18、pUC
19等)に挿入して発現ベクターを作製する。次に、こ
の発現ベクターで形質転換した大腸菌(例えば、E.coli
DH1、E.coliJM109、E.coliHB101株等)を
適当な培地で培養して、その菌体より目的とするポリペ
プチドを得ることができる。また、バクテリアのシグナ
ルペプチド(例えば、pelBのシグナルペプチド)を
利用すれば、ペリプラズム中に目的とするポリペプチド
を分泌することもできる。さらに、他のポリペプチドと
のヒュージョンプロテイン (fusion protein) を生産す
ることもできる。
【0023】また、哺乳動物細胞で発現させる場合に
は、例えば、配列番号5で示される塩基配列をコードす
るDNAを適当なベクター(例えば、レトロウイルスベ
クター、パピローマウイルスベクター、ワクシニアウイ
ルスベクター、SV40系ベクター等)中の適当なプロ
モーター(例えば、SV40プロモーター、LTRプロ
モーター、メタロチオネインプロモーター等)の下流に
挿入して発現ベクターを作製する。次に、得られた発現
ベクターで適当な哺乳動物細胞(例えば、サルCOS−
7細胞、チャイニーズハムスターCHO細胞、マウスL
細胞等)を形質転換し、形質転換体を適当な培地で培養
することによって、その培養液中に目的とするポリペプ
チドが分泌される。以上のようにして得られたポリペプ
チドは、一般的な生化学的方法によって単離精製するこ
とができる。
【0024】
【発明の効果】本発明のポリペプチドはヒトグリア芽細
胞腫細胞株から生産、分泌されるものであるので、グリ
アやニューロンの分化、増殖、成長に関連した生物活
性、免疫機能に関連した生物活性あるいは腫瘍の増殖、
成長に関連した生物活性を有していると予測される。従
って、本発明のポリペプチドはそれ自身で、グリアやニ
ューロンの発育不全または異常増殖、免疫機能の低下ま
たは亢進、あるいは腫瘍等の予防あるいは治療剤として
用いることができる。
【0025】また、該ポリペプチドのポリクローナル抗
体またはモノクローナル抗体を用いて、生体における該
ポリペプチドの定量が行なえ、これによって該ポリペプ
チドと疾患との関係の研究あるいは疾患の診断等に利用
することができる。ポリクローナル抗体およびモノクロ
ーナル抗体は該ポリペプチドあるいはその断片を抗原と
して用いて常法により作製することができる。
【0026】本発明のDNAは、多大な有用性が期待さ
れる本発明のポリペプチドを生産する際の重要かつ必須
の鋳型となるだけでなく、遺伝病の診断や治療(遺伝子
欠損症の治療またはアンチセンスDNA(RNA)によ
って、ポリペプチドの発現を停止させることによる治療
等)に利用できる。また、本発明のDNAをプローブと
してジェノミック(genomic) DNAを分離できる。同様
にして、本発明DNAと相同性の高いヒトの関連ポリペ
プチドの遺伝子、またヒト以外の生物における本発明ポ
リペプチドと相同性の高いポリペプチドの遺伝子を分離
することも可能である。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、これらは本発明の範囲を制限するものでは
ない。実施例1 :cDNAライブラリー作製用ベクターの構築 プラスミドベクターpGEM−3Zf(+)[3199
bp、プロメガ社(Promega Corp.) より販売]をHin
d III で切断後、Klenow処理して再円環化した。この
プラスミドで大腸菌を形質転換してプラスミドを回収し
た。次に、回収されたプラスミドのAat II −Nde
I断片を切り取り、直鎖プラスミドの末端をT4ポリメ
ラーゼを用いて平滑末端とした。この末端にHind I
IIリンカーをライゲーションし、Hind III切断後、
再び円環化し、大腸菌に形質転換してプラスミドを回収
した。得られたプラスミドのポリリンカー中のSacI
からPstIの部分を下記の合成ポリリンカー、
【0028】
【化1】
【0029】と入れ換えた。このようにして構築したプ
ラスミドベクター(図1に示す。)をpVfCS−1と
命名した。pVfCS−1は多目的プラスミドベクター
として以下のような特徴を有する。 1.岡山−Berg法および Gubler-Hoffman 法が適用でき
る。 2.培養菌当りのプラスミド収量が多い。 3.一本鎖DNAも調製することができる。 4.cDNAインサートの切り出しが容易である。 5.シークエンスのためのデレーションミュータント(D
eletion mutant) の作製が容易である。 6.インビトロでの転写が可能である。
【0030】実施例2:mRNAの分離精製 ヒトグリア芽細胞腫細胞株T98G(ATCC株番号、
CRL−1690)3×107 個を100ユニット/m
lのヒトIL−1βで4時間刺激した後、Okayama,H.等
の方法[Methods in Enzymology, 154, 3(1987) に記
載。]に従って、mRNAを分離した。すなわち、5.5
M GTC溶液(5.5 Mグアニジンチオシアネート、2
5mMクエン酸ナトリウム、0.5 %ソジウムラウリルサ
ルコシン(sodium lauryl sarcosine) で細胞を可溶化し
た後、セルライゼート(cell lysate) を密度1.51のセシ
ウムトリフルオロアセテート(CsTFA)溶液のクッ
ション上に載せて超遠心(120,000 ×g、20時間)し
て、沈殿中に1.26mgの全RNAを回収した。これを、
オリゴdTセルロースカラムに2回通して46μgのp
oly(A)+ RNAを精製回収した。
【0031】実施例3:cDNAライブラリーの作製 cDNAライブラリーは、Gubler&Hoffman 法[Gene,
25, 263(1983) に記載。]の変法にて作製した。実施例
2で作製したpoly(A)+ RNA(5μg)から、
NotIサイトを持つオリゴdTプライマーを用いて、
逆転写酵素により、ファーストストランドを合成した。
続いて、セカンドストランドを合成し、SalIアダプ
ターのライゲーションおよびNotI消化を行なった
後、ゲルろ過カラムクロマトグラフィー[Sephacryl S-
500HR (Pharmacia社より販売) カラムを用いた。]によ
り、アダプターとプライマーを除いて、820ngのc
DNAフラクションを回収した。以上のcDNA合成ス
テップは、スーパースクリプトシステム(Super Script
System 、BRL社より販売)のキットを用いて行なっ
た。
【0032】一方、ベクターの調整は、実施例1で作製
したpVfCS−1をNotIにより完全消化後さらに
SalIで消化し、0.8 %アガロース電気泳動にてバン
ドを切り出し、ガラス・パウダー法のためのキット[G
ENECLEANII(BIO101社より販売)]を用
いて精製することにより行なった。それぞれ作製したc
DNAとベクターをライゲーションした後、Inoue, H.
等の方法[Gene, 96, 23(1990)に記載。]で調製したD
H5のコンピテントセルに形質転換した。その結果、平
均長 1.5kb、インディペンデントクローン数6×10
5 個のcDNAライブラリーが得られた。
【0033】実施例4 :クローニングとシークエンシング 実施例3で作製したcDNAライブラリーより、直径1
0cmのLBプレートに約300個のコロニー/プレー
トの密度でクローンを播き、コロニー群からランダムに
ピックアップしてクローニングを行なった。1コロニー
から3mlのLB培養液で一晩培養後、培養液200μ
lに7%ジメチルスルホキシド(DMSO)を加えて、
−80℃で保存した。残りの培養液から菌を分離し、常
法によりプラスミドを分離精製した。プラスミドは図2
で示される構造となっているので、T7をプライマーと
してシークエンスすると、クローニングされたcDNA
の5′側からヌクレオチド配列を読むことができる。D
NAのシークエンシングは、Sanger, F.等のジデオキシ
・ターミネーター法に基づいた、ABI社(Applied Bio
systems Inc.) の蛍光ダイターミネーターを用いるサイ
クルシークエンス法により行なった。また、シークエン
スの読み取りには、ABI社のDNAシークエンサー(M
odel373A) を用いた。こうして、各クローンの5′
側から平均300ベースの長さのヌクレオチド配列が得
られた。
【0034】実施例5 :パーシャルシークエンスデータの解析 実施例4で得られたヌクレオチドシークエンスは、Lipm
an, D.J.およびPearson,W.R.のFASTAプログラムを
用いて、既知データベース(GenBank およびEMBL)
に含まれるすべてのヌクレオチド配列に対するホモロジ
ーサーチを行なった。これにより、シークエンスしたク
ローン群の中から未知シークエンスを持つクローンを同
定した。同定されたクローンのヌクレオチド配列を可能
な3つのフレームでアミノ酸配列に変換した。次に、Ky
te, J.およびDoolittle,R.F.のハイドロテーブルを用い
て、コンピューターにより、3つのフレームに相当する
アミノ酸配列の疎水性および親水性のプロファイルを計
算し図式化させた(コンピューターソフトウエアはDN
ASIS(日立ソフトウエアエンジニアリング製)を用
いた。)。
【0035】ほとんどのサイトカインや成長因子類、ま
た多くの膜蛋白質は、N末端にシグナルペプチドを有す
ることが知られている。シグナルペプチドは、翻訳開始
Metのすぐ後ろの疎水性の強い領域である。ヌクレオ
チド配列では、コーディング領域で開始コドン(AT
G)のすぐ後にある。そこで、未知シークエンスを有す
るクローンのオープンリーディングフレームのデータお
よびアミノ酸配列の疎水性、親水性のデータより、シグ
ナルペプチドを持つ蛋白質をコードする可能性のあるc
DNAを探索した結果、目的のクローン(クローン番号
TG0077)を見出した。このクローンは、アミノ酸
配列の3つの可能なフレームのひとつにシグナルペプチ
ドの特徴を有していた(図3参照。ただし、図3は全ア
ミノ酸配列に対するハイドロフォビシティープロファイ
ルである。図中、+側はハイドロフォビシティーの強い
領域であり、−側はハイドロフォビシティーの弱い領域
であることを示している。)。しかし、クローニングさ
れたcDNAクローンのすべてが、mRNAの全長をカ
バーしているとは限らない。全長でなければ、N末端の
アミノ酸配列部分を含んでいる可能性は少ない。
【0036】そこで、TG0077のクローンが全長か
否かを決めるために、Northern解析を行なった。すなわ
ち、グリア芽細胞腫細胞株より抽出精製したpoly
(A)+ RNAを電気泳動後、ナイロンメンブレン上に
ブロッティングした。TG0077のcDNAインサー
トをプローブとしてハイブリダイズさせると、約700
bpの位置に1本のバンドが観察された。TG0077
クローンのインサートの大きさは約700bpであった
ので、TG0077はほぼ全長のcDNAであることが
確かめられた。
【0037】実施例6:cDNA全長のシークエンスと
オープンリーディングフレームの決定 cDNAの全長のシークエンスは、Molecular Cloning
[Sambrook,J.,Fritsch,E.F.および Maniatis,T.著、Co
ld Spring Harbor Laboratory Press より1989年に発
刊]に記載の方法に従って、ランダムシークエンシング
を行なって決定した。
【0038】すなわち、TG0077クローンよりプラ
スミドを回収し、cDNAインサートを分離精製した。
これをライゲーションおよびフラグメンテーションし、
T4ポリメラーゼによりDNA断片の末端を平滑化し、
400bp付近の長さのDNA断片をアガロース電気泳
動にて回収した。得られたDNA断片をプラスミドベク
ター、BLUESCRIPTII(Stratagene社より販
売)のSmaIサイトにクローニングした後、大腸菌
(E.Coli)に形質転換した。20個のコロニーをランダム
にピックアップし、プラスミドDNAを調製後、これら
20個のプラスミド(これらはすべてTG0077のc
DNAの断片をインサートとして持っている。)のDN
Aシークエンシングを行なった。DNAのシークエンシ
ングとシークエンスの読み取りは実施例4に記載した方
法により行なった。TG0077cDNA断片のシーク
エンスデータは、DNASISのDNAシークエンス連
結プログラムを用いて、連続したシークエンスに編集
し、配列番号5に示す塩基配列を得た。このcDNA全
長シークエンスデータからオープンリーディングフレー
ムを決定し、さらにアミノ酸配列に翻訳して、配列番号
3に示す配列を得た。
【0039】実施例7:発現ベクター作製用プラスミド
ベクターの構築 武部らの作製したpcD−SRα296ベクター[Mol.
Cell. Biol., 8, 966(1988)に記載。]は、SV40初
期プロモーターとHTLV−IのLTRのR領域とU5
配列の一部から構成されるプロモーターシステム(SR
α)を有する、優れた哺乳動物細胞用の発現ベクターで
ある。しかし、(1)インサートのクローニングサイト
がEcoRIひとつである、(2)pBR322ベクタ
ーをベクター領域の骨格としているので、大腸菌からの
ベクター回収量が低い、等の欠点がある。そこで、大腸
菌からの収量が多いpUC19ベクターを骨格とし、イ
ンサートのマルチクローニングサイトを有するpcD−
SRα296改変ベクターを、以下の方法により作成し
た。
【0040】pcD−SRα296ベクター(国立予防
衛生研究所、武部氏より譲与された。)をSalIで切
断し、SRαプロモーターを含む1.7 kbpの切断をア
ガロース電気泳動法を用いて分離回収し、続いて、この
断片をKlenow処理し平滑末端とした。pUC19ベクタ
ーを、NdeIおよびHind IIIで切断後、Ampr
およびpUCori の領域を含む2.4 kbpの断片をアガ
ロース電気泳動法を用いて分離回収し、Klenow処理して
平滑末端とした後、さらにBAP(バクテリアルアルカ
リフォスファターゼ)処理して、5′末端のリン酸基を
除いた。こうして得られたSRαプロモーターを含む1.
7 kbp断片とpUCori を含む2.4 kbp断片をライ
ゲーションにより環状化し、新しいベクターを構築し
た。得られたベクターよりPstI−KpnI断片を除
去し、下記の合成ポリリンカー、
【0041】
【化2】
【0042】と入れ換えた。このようにして構築したプ
ラスミドベクター(約3.9 kbp、図4に示す。)をp
UC−SRαML1と命名した。
【0043】実施例8:発現ベクターの構築 TG0077クローン(実施例5で作製した。)より分
離したプラスミドからcDNAインサートを、SalI
およびSpeIを用いて切り出し、これをpUC−SR
αML1(実施例7で作製した。)のSalI−Spe
Iサイトに挿入して、発現ベクターpUC−SRαML
1−TG0077Aを得た。一方、下記式
【0044】
【化3】
【0045】および
【化4】
【0046】で示されるオリゴデオキシヌクレオチドを
合成し、これらをプライマーとしてTG0077プラス
ミドに対してPCR(ポリメラーゼチェーンリアクショ
ン)を行なった。得られたPCR断片は、TG0077
蛋白質のC末端にヒスチジン(His)が6個余分につ
いた蛋白質をコードするcDNAを含むようになってい
る。得られたPCR断片をSalIおよびSpeIで切
断後、分離精製してpUC−SRαML1(実施例7で
作製した。)のSalI−SpeIサイトに挿入して、
発現ベクターpUC−SRαML1−TG0077Bを
得た。pUC−SRαML1−TG0077Aおよびp
UC−SRαML1−TG0077Bプラスミドでそれ
ぞれ大腸菌DH5を形質転換し、形質転換菌の培養液
(100ml)よりプラスミドを分離し、CsCl密度
勾配法を2回繰り返して精製し、それぞれ592μgお
よび546μgを得た。
【0047】実施例9:COS細胞での発現 COS−7細胞[Cell, 23, 175 (1981)に記載。]にプ
ラスミドDNA、pUC−SRαML1、pUC−SR
αML1−TG0077AおよびpUC−SRαML1
−TG0077Bをそれぞれジエチルアミノエチル(D
EAE)デキストラン法[J. Immunology, 136, 4291(1
986)に記載。]により導入した。すなわち、約1.8 ×1
6 個のCOS−7細胞を50mlの増殖培養液(10
%非働化牛胎児血清を含むダルベッコ変法MEM培養
液)とともに、225cm2 フラスコ(コーニング社
製)に植え込み、炭酸ガスインキュベーター(37℃、
5%CO2 )中で一晩培養した。翌日、培養液を除去し
た後、フラスコ当り12mlのDNAカクテル(それぞ
れのプラスミドDNA15μg、50mMトリス塩酸緩
衝液(pH7.4 )、400μg/ml DEAE−デキ
ストランを含むダルベッコ変法MEM培養液)を加え
て、37℃、5%CO2 中で3時間反応させた。次にD
NAカクテルを除去し、クロロキン液(150μMクロ
ロキン、7%非働化牛胎児血清を含むダルベッコ変法M
EM培養液)15mlを加えてさらに3時間反応させ
た。
【0048】クロロキン液を除去した後、増殖培養液
(50ml)を加えて、37℃、5%CO2 のインキュ
ベーター中で72時間培養し、細胞がほぼ単層になるま
で増殖させた。次に、培養液を除去し、無血清培養液
(商品名:SFM−101、日水製薬社製)で一度洗浄
した後、新たに無血清培養液(75ml)を加えて、さ
らに72時間培養した。培養液を回収し、除菌フィルタ
ー(商品名:STERIVEX−GS、ミリポア社製)
を通じてろ過した。これらの培養液は4℃に保存し、以
後の実験に供した。得られた培養液のうち、TG007
7のcDNAインサートを含むプラスミドで形質導入さ
れたCOS細胞の培養液には、TG0077に相当する
ポリペプチドの成熟蛋白部分が分泌されているはずであ
る。
【0049】実施例10:発現の確認 形質導入を行なったCOS細胞培養上清(実施例9で得
られた。)をそれぞれ2mlずつ取り、これを遠心濃縮
フィルター(商品名:セントリコン−10、ミリポア社
製)を用いて100μlに濃縮した。それぞれ1μlを
等量のSDS−PAGE(ナトリウムドデシルサルフェ
ートポリアクリルアミドゲル電気泳動)用ローディング
バッファー[0.125 Mトリス塩酸緩衝液(pH6.8 )、
4%ナトリウムドデシルサルフェート、30%グリセロ
ール]と混合し、90℃で3分間処理した後、SDS−
PAGEに供した。さらに、C末端にHisヘキサマー
を導入したTG0077B蛋白質については、COS細
胞培養上清だけでなく、精製品についてもSDS−PA
GEによる解析を行なった。
【0050】精製は、Hisが様々な遷移金属イオンと
複合体を形成することを応用して、金属キレートアフィ
ニティークロマトグラフィーの手法[Biotechnology,
9, 273 (1991)に記載。]で精製した。すなわち、CO
S細胞より得られた培養上清(350ml)に、最終濃
度1Mになるように塩化ナトリウム水溶液を加え、亜鉛
を結合させたキレーティングセファロースカラム[商品
名:キレーティングセファローズファスト−フロー(Ch
elating Sepharose Fast-Flow )、ファルマシア社製、
4ml]に吸着させた。1M塩化ナトリウム水溶液(4
0ml)を含む50mMリン酸緩衝液(pH7.0 )でカ
ラムを洗浄後、1M塩化ナトリウム水溶液および0.4 M
イミダゾールを含む50mMリン酸緩衝液(pH7.0 )
を用いて溶出した。溶出液12mlを100μlに濃縮
し、そのうち1μlをSDS−PAGEで解析した。S
DS−PAGEはファストシステム(Phast System、フ
ァルマシア社製)により、ゲルはファストゲル(Phast
Gel (登録商標)SDS 10/20 gradient、ファルマシア社
製)を用いて行なった。銀染色した結果を図5に示す。
【0051】レーン1はpUC−SRαML1で形質導
入されたCOS細胞培養上清濃縮液、レーン2はpUC
−SRαML1−TG0077Bで形質導入されたCO
S細胞培養上清濃縮液、レーン3はpUC−SRαML
1−TG0077Bで形質導入されたCOS細胞培養上
清をカラム精製した時のカラム非吸着画分、レーン4は
同じくカラム精製した時のイミダゾール溶出画分、レー
ン5はpUC−SRαML1−TG0077Aで形質導
入されたCOS細胞培養上清濃縮液を示し、レーンMは
分子量マーカーを表わしている。レーン2、4および5
には、15〜16kD附近にレーン1および3には見ら
れないバンドが認められる。このバンドが発現されたT
G0077蛋白質のバンドである。この値はアミノ酸配
列から計算されるTG0077蛋白質の分子量とよく一
致している。また、金属キレートアフィニティーカラム
で精製回収した蛋白質量は、SDS−PAGE銀染色し
たバンドをヒトIL−4標準品のバンドと比較すること
により、約20μgと推定した。
【0052】実施例11 :発現蛋白質のアミノ酸シークエンシング 金属キレートアフィニティーカラムにより得られた精製
品は、マツダイラ等の方法[J. Biol. Chem., 262, 100
35(1987)に記載。]に従い、気相シークエンサーを用い
てN末端からのアミノ酸配列を決定した。すなわち、約
100pmole相当のTG0077B蛋白質(実施例
10で得られた精製品)を、10〜20%ポリアクリル
アミドグラジエントゲル(第一化学社製)で、60mA
で1時間SDS−PAGEを行なった。泳動終了後、ブ
ロッティング用緩衝液[10mM CAPS(3−シク
ロヘキシルアミノ−1−プロパンスルホン酸)および1
0%メタノールよりなる。]でゲルを平衡化し、同組成
の緩衝液で平衡化したPVDF(ポリビニリデンジフル
オリド)膜[商品名:プロブロット (Pro Blott)、AB
I社製]上に、ブロッティング装置(マリソル社製)を
用いて、0.4 Aで2時間エレクトロブロッティングを行
なった。ブロッティング終了後、PVDF膜は蒸留水で
3回洗浄し、0.1 %(w/v)クマシーブルーで1分間
染色し、50%メタノールで脱色後、目的バンドを切り
取り、シークエンサーに供した。シークエンサーはAB
I社のプロテインシークエンサー(モデル470Aオン
ラインPTHアナライザーモデル120A装備)を用い
た。
【0053】N末端からのシークエンスは、
【0054】
【化5】
【0055】(式中、X1 からX4 はシークエンサーチ
ャート上で明瞭に判定できなかったことを示す。)と認
められた。このシークエンスは、cDNAの塩基配列よ
り推定されたアミノ酸配列の24番目以降と一致してい
る。このことより、TG0077蛋白質はN末端側に2
3個のシグナルペプチドを有し、成熟蛋白質のN末端は
グリシン(Gly)であることが決定された。配列表6
にTG0077cDNAの全塩基配列とこれにコードさ
れるTG0077蛋白質のアミノ酸一次配列を示した。
【0056】
【配列表】
【0057】配列番号:1 配列の長さ:133 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列 Gly Ser Pro Pro Thr Gln Pro Ser Pro Ala Ser Asp Ser Gly Ser Gly 1 5 10 15 Tyr Val Pro Gly Ser Val Ser Ala Ala Phe Val Thr Cys Pro Asn Glu 20 25 30 Lys Val Ala Lys Glu Ile Ala Arg Ala Val Val Glu Lys Arg Leu Ala 35 40 45 Ala Cys Val Asn Leu Ile Pro Gln Ile Thr Ser Ile Tyr Glu Trp Lys 50 55 60 Gly Lys Ile Glu Glu Asp Ser Glu Val Leu Met Met Ile Lys Thr Gln 65 70 75 80 Ser Ser Leu Val Pro Ala Leu Thr Asp Phe Val Arg Ser Val His Pro 85 90 95 Tyr Glu Val Ala Glu Val Ile Ala Leu Pro Val Glu Gln Gly Asn Phe 100 105 110 Pro Tyr Leu Gln Trp Val Arg Gln Val Thr Glu Ser Val Ser Asp Ser 115 120 125 Ile Thr Val Leu Pro 130
【0058】配列番号:2 配列の長さ:399 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 GGAAGCCCTC CGACCCAGCC CTCGCCGGCC TCGGATTCCG GCTCTGGCTA CGTTCCGGGC 60 TCGGTCTCTG CAGCCTTTGT TACTTGCCCC AACGAGAAGG TCGCCAAGGA GATCGCCAGG 120 GCCGTGGTGG AGAAGCGCCT AGCAGCCTGC GTCAACCTCA TCCCTCAGAT TACATCCATC 180 TATGAGTGGA AAGGGAAGAT CGAGGAAGAC AGTGAGGTGC TGATGATGAT TAAAACCCAA 240 AGTTCCTTGG TCCCAGCTTT GACAGATTTT GTTCGTTCTG TGCACCCTTA CGAAGTGGCC 300 GAGGTAATTG CATTGCCTGT GGAACAGGGG AACTTTCCGT ACCTGCAGTG GGTGCGCCAG 360 GTCACAGAGT CAGTTTCTGA CTCTATCACA GTCCTGCCA 399
【0059】配列番号:3 配列の長さ:156 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列 Met Pro Ala Leu Leu Pro Val Ala Ser Arg Leu Leu Leu Leu Pro Arg 1 5 10 15 Val Leu Leu Thr Met Ala Ser Gly Ser Pro Pro Thr Gln Pro Ser Pro 20 25 30 Ala Ser Asp Ser Gly Ser Gly Tyr Val Pro Gly Ser Val Ser Ala Ala 35 40 45 Phe Val Thr Cys Pro Asn Glu Lys Val Ala Lys Glu Ile Ala Arg Ala 50 55 60 Val Val Glu Lys Arg Leu Ala Ala Cys Val Asn Leu Ile Pro Gln Ile 65 70 75 80 Thr Ser Ile Tyr Glu Trp Lys Gly Lys Ile Glu Glu Asp Ser Glu Val 85 90 95 Leu Met Met Ile Lys Thr Gln Ser Ser Leu Val Pro Ala Leu Thr Asp 100 105 110 Phe Val Arg Ser Val His Pro Tyr Glu Val Ala Glu Val Ile Ala Leu 115 120 125 Pro Val Glu Gln Gly Asn Phe Pro Tyr Leu Gln Trp Val Arg Gln Val 130 135 140 Thr Glu Ser Val Ser Asp Ser Ile Thr Val Leu Pro 145 150 155
【0060】配列番号:4 配列の長さ:468 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 ATGCCGGCGC TGCTGCCTGT GGCCTCCCGC CTTTTGTTGC TACCCCGAGT CTTGCTGACC 60 ATGGCCTCTG GAAGCCCTCC GACCCAGCCC TCGCCGGCCT CGGATTCCGG CTCTGGCTAC 120 GTTCCGGGCT CGGTCTCTGC AGCCTTTGTT ACTTGCCCCA ACGAGAAGGT CGCCAAGGAG 180 ATCGCCAGGG CCGTGGTGGA GAAGCGCCTA GCAGCCTGCG TCAACCTCAT CCCTCAGATT 240 ACATCCATCT ATGAGTGGAA AGGGAAGATC GAGGAAGACA GTGAGGTGCT GATGATGATT 300 AAAACCCAAA GTTCCTTGGT CCCAGCTTTG ACAGATTTTG TTCGTTCTGT GCACCCTTAC 360 GAAGTGGCCG AGGTAATTGC ATTGCCTGTG GAACAGGGGA ACTTTCCGTA CCTGCAGTGG 420 GTGCGCCAGG TCACAGAGTC AGTTTCTGAC TCTATCACAG TCCTGCCA 468
【0061】配列番号:5 配列の長さ:660 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 TGGTGCGCGC TGTTTTCTAA TCACGTGGCT GCCACCCAGG CCTCTCTGCT CCTGTCTTTT 60 GTTTGGATGC CGGCGCTGCT GCCTGTGGCC TCCCGCCTTT TGTTGCTACC CCGAGTCTTG 120 CTGACCATGG CCTCTGGAAG CCCTCCGACC CAGCCCTCGC CGGCCTCGGA TTCCGGCTCT 180 GGCTACGTTC CGGGCTCGGT CTCTGCAGCC TTTGTTACTT GCCCCAACGA GAAGGTCGCC 240 AAGGAGATCG CCAGGGCCGT GGTGGAGAAG CGCCTAGCAG CCTGCGTCAA CCTCATCCCT 300 CAGATTACAT CCATCTATGA GTGGAAAGGG AAGATCGAGG AAGACAGTGA GGTGCTGATG 360 ATGATTAAAA CCCAAAGTTC CTTGGTCCCA GCTTTGACAG ATTTTGTTCG TTCTGTGCAC 420 CCTTACGAAG TGGCCGAGGT AATTGCATTG CCTGTGGAAC AGGGGAACTT TCCGTACCTG 480 CAGTGGGTGC GCCAGGTCAC AGAGTCAGTT TCTGACTCTA TCACAGTCCT GCCATGATGA 540 GCCCTGTTCC TGCTCATCAT GAAGATCCCC GCGATACTTC AACGCCTTCT GACTTCCAGG 600 TGATGACTGG GCCCCCAATA AATCCCGTCT TTGGGTCAAA AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA 660
【0062】配列番号:6 配列の長さ:660 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:Homo sapiens セルライン:T98G 配列の特徴 特徴を表わす記号:CDS 存在位置:67..537 特徴を決定した方法:P 特徴を表わす記号:sig peptide 存在位置:67..135 特徴を決定した方法:E 特徴を表わす記号:mat peptide 存在位置:136..534 特徴を決定した方法:E 配列 TGGTGCGCGC TGTTTTCTAA TCACGTGGCT GCCACCCAGG CCTCTCTGCT CCTGTCTTTT 60 GTTTGG ATG CCG GCG CTG CTG CCT GTG GCC TCC CGC CTT TTG TTG CTA 108 Met Pro Ala Leu Leu Pro Val Ala Ser Arg Leu Leu Leu Leu -20 -15 -10 CCC CGA GTC TTG CTG ACC ATG GCC TCT GGA AGC CCT CCG ACC CAG CCC 156 Pro Arg Val Leu Leu Thr Met Ala Ser Gly Ser Pro Pro Thr Gln Pro -5 1 5 TCG CCG GCC TCG GAT TCC GGC TCT GGC TAC GTT CCG GGC TCG GTC TCT 204 Ser Pro Ala Ser Asp Ser Gly Ser Gly Tyr Val Pro Gly Ser Val Ser 10 15 20 GCA GCC TTT GTT ACT TGC CCC AAC GAG AAG GTC GCC AAG GAG ATC GCC 252 Ala Ala Phe Val Thr Cys Pro Asn Glu Lys Val Ala Lys Glu Ile Ala 25 30 35 AGG GCC GTG GTG GAG AAG CGC CTA GCA GCC TGC GTC AAC CTC ATC CCT 300 Arg Ala Val Val Glu Lys Arg Leu Ala Ala Cys Val Asn Leu Ile Pro 40 45 50 55 CAG ATT ACA TCC ATC TAT GAG TGG AAA GGG AAG ATC GAG GAA GAC AGT 348 Gln Ile Thr Ser Ile Tyr Glu Trp Lys Gly Lys Ile Glu Glu Asp Ser 60 65 70 GAG GTG CTG ATG ATG ATT AAA ACC CAA AGT TCC TTG GTC CCA GCT TTG 396 Glu Val Leu Met Met Ile Lys Thr Gln Ser Ser Leu Val Pro Ala Leu 75 80 85 ACA GAT TTT GTT CGT TCT GTG CAC CCT TAC GAA GTG GCC GAG GTA ATT 444 Thr Asp Phe Val Arg Ser Val His Pro Tyr Glu Val Ala Glu Val Ile 90 95 100 GCA TTG CCT GTG GAA CAG GGG AAC TTT CCG TAC CTG CAG TGG GTG CGC 492 Ala Leu Pro Val Glu Gln Gly Asn Phe Pro Tyr Leu Gln Trp Val Arg 105 110 115 CAG GTC ACA GAG TCA GTT TCT GAC TCT ATC ACA GTC CTG CCA TGATGAGCC 543 Gln Val Thr Glu Ser Val Ser Asp Ser Ile Thr Val Leu Pro 120 125 130 CTGTTCCTGC TCATCATGAA GATCCCCGCG ATACTTCAAC GCCTTCTGAC TTCCAGGTGA 603 TGACTGGGCC CCCAATAAAT CCCGTCTTTG GGTCAAAAAA AAAAAAAAAA AAAAAAA 660
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスミドベクターpVfCS−1の構築図で
ある。
【図2】ヒトグリア芽細胞腫細胞株T98G由来のcD
NAが挿入された組み換えDNAの構築図である。
【図3】本発明のポリペプチドのハイドロフォビシティ
ープロファイルである。
【図4】発現ベクターpUC−SRαML1の構築図で
ある。
【図5】実施例10で行なったSDS−PAGEのパタ
ーンである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 37/02 ABD 8314−4C ADU (C12P 21/02 C12R 1:19)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に純粋な形である配列番号1で示
    されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、そのホモロ
    ーグ、そのフラグメントまたはそのフラグメントのホモ
    ローグ。
  2. 【請求項2】 配列番号1で示されるアミノ酸配列から
    なる請求項1記載のポリペプチド。
  3. 【請求項3】 実質的に純粋な形である配列番号3で示
    されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、そのホモロ
    ーグ、そのフラグメントまたはそのフラグメントのホモ
    ローグ。
  4. 【請求項4】 配列番号3で示されるアミノ酸配列から
    なる請求項3記載のポリペプチド。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4に記載された
    ポリペプチドをコードするDNA。
  6. 【請求項6】 配列番号2で示される塩基配列を有する
    請求項5記載のDNA、またはその配列に選択的にハイ
    ブリダイズするフラグメント。
  7. 【請求項7】 配列番号4で示される塩基配列を有する
    請求項5記載のDNA、またはその配列に選択的にハイ
    ブリダイズするフラグメント。
  8. 【請求項8】 配列番号5で示される塩基配列を有する
    請求項5記載のDNA、またはその配列に選択的にハイ
    ブリダイズするフラグメント。
  9. 【請求項9】 請求項4から8のいずれかの項に記載の
    DNAからなる複製または発現ベクター。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の複製または発現ベクタ
    ーで形質転換された宿主細胞。
  11. 【請求項11】 請求項1から4のいずれかの項に記載
    されたポリペプチドを発現させるための条件下で請求項
    10記載の宿主細胞を培養することからなる該ポリペプ
    チドの製造方法。
JP5067656A 1992-03-03 1993-03-03 新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするdna、そのdnaからなるベクター、およびそのベクターで形質転換された宿主細胞 Pending JPH0656895A (ja)

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