JPH07143860A - ステビア甘味料の製造方法 - Google Patents
ステビア甘味料の製造方法Info
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- JPH07143860A JPH07143860A JP5293221A JP29322193A JPH07143860A JP H07143860 A JPH07143860 A JP H07143860A JP 5293221 A JP5293221 A JP 5293221A JP 29322193 A JP29322193 A JP 29322193A JP H07143860 A JPH07143860 A JP H07143860A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ステビオサイドに対して、９倍以上のレバウ
ディオサイドＡを含有し、ステビオサイドとレバウディ
オサイドＣとズルコサイドＡの和に対するレバウディオ
サイドＡの含有比が４．８〜８．５であるステビア植物
体又はその乾燥葉を水又は含水溶媒で抽出し、得られた
抽出液から甘味成分を分離採取することを特徴とするス
テビア甘味料の製造方法、及びこれをさらに含水量が１
０〜２０重量％である含水メタノールで再結晶して、結
晶側に目的物を取得することを特徴とするステビオサイ
ドとレバウディオサイドＣとズルコサイドＡの和に対す
るレバウディオサイドＡの含有比が３０倍以上であり、
かつレバウディオサイドＡを９０重量％以上含有する高
品位ステビア甘味料の製造方法。 【効果】 本発明の製造方法を用いることにより、レバ
ウディオサイドＡを多く含有し、ステビオサイド、レバ
ウディオサイドＣ及びズルコシドサイドＡ等の不純物が
少ない呈味の改善されたステビア甘味料を短時間で収率
良く製造することが出来る。
ディオサイドＡを含有し、ステビオサイドとレバウディ
オサイドＣとズルコサイドＡの和に対するレバウディオ
サイドＡの含有比が４．８〜８．５であるステビア植物
体又はその乾燥葉を水又は含水溶媒で抽出し、得られた
抽出液から甘味成分を分離採取することを特徴とするス
テビア甘味料の製造方法、及びこれをさらに含水量が１
０〜２０重量％である含水メタノールで再結晶して、結
晶側に目的物を取得することを特徴とするステビオサイ
ドとレバウディオサイドＣとズルコサイドＡの和に対す
るレバウディオサイドＡの含有比が３０倍以上であり、
かつレバウディオサイドＡを９０重量％以上含有する高
品位ステビア甘味料の製造方法。 【効果】 本発明の製造方法を用いることにより、レバ
ウディオサイドＡを多く含有し、ステビオサイド、レバ
ウディオサイドＣ及びズルコシドサイドＡ等の不純物が
少ない呈味の改善されたステビア甘味料を短時間で収率
良く製造することが出来る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、各種食品や医薬品等へ
の甘味付与に利用されるステビア甘味料の製造方法に関
する。さらに詳しくは、レバウディオサイドＡを多く含
有し、ステビオサイド、レバウディオサイドＣ、ズルコ
サイドＡの含有量が少ないステビア植物体または乾燥葉
を用いて呈味性の良い甘味料を製造する方法に関する。
の甘味付与に利用されるステビア甘味料の製造方法に関
する。さらに詳しくは、レバウディオサイドＡを多く含
有し、ステビオサイド、レバウディオサイドＣ、ズルコ
サイドＡの含有量が少ないステビア植物体または乾燥葉
を用いて呈味性の良い甘味料を製造する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】ステビア甘味料とはキク科に属する植物
であるステビア・レバウディアナ・ベルトーニ（Ｓｔｅ
ｖｉａ ｒｅｂａｕｄｉａｎａ ＢＥＲＴＯＮＩ）（以
下ステビアと称する）から抽出される甘味成分である。
であるステビア・レバウディアナ・ベルトーニ（Ｓｔｅ
ｖｉａ ｒｅｂａｕｄｉａｎａ ＢＥＲＴＯＮＩ）（以
下ステビアと称する）から抽出される甘味成分である。
【０００３】ステビア乾燥葉中には、甘味成分としてス
テビオサイド（以下Ｓｔｖと表わす）、レバウディオサ
イドＡ（以下Ｒｅｂ−Ａと表わす）、レバウディオサイ
ドＣ（以下Ｒｅｂ−Ｃと表わす）、ズルコサイドＡ（以
下Ｄｕｌ−Ａと表わす）、レバウディオサイドＤ、レバ
ウディオサイドＥ、ルブソシド等が含まれている。これ
らの甘味成分の割合は、品種によって異なるが通常Ｓｔ
ｖが最も多く含まれ、次いでＲｅｂ−Ａ、Ｒｅｂ−Ｃ、
Ｄｕｌ−Ａの順番である。又、ステビア植物には既に数
百種類の品種がある事が知られている。
テビオサイド（以下Ｓｔｖと表わす）、レバウディオサ
イドＡ（以下Ｒｅｂ−Ａと表わす）、レバウディオサイ
ドＣ（以下Ｒｅｂ−Ｃと表わす）、ズルコサイドＡ（以
下Ｄｕｌ−Ａと表わす）、レバウディオサイドＤ、レバ
ウディオサイドＥ、ルブソシド等が含まれている。これ
らの甘味成分の割合は、品種によって異なるが通常Ｓｔ
ｖが最も多く含まれ、次いでＲｅｂ−Ａ、Ｒｅｂ−Ｃ、
Ｄｕｌ−Ａの順番である。又、ステビア植物には既に数
百種類の品種がある事が知られている。
【０００４】ステビアから抽出される甘味成分は現在飲
食品の甘味付与に使用されているがＲｅｂ−Ａ以外の甘
味成分例えばＳｔｖ、Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａは呈味性
が悪くこれらが含まれていることは好ましくなかった。
特にＳｔｖは含有量が多い上に、呈味は砂糖に比べると
発現が遅く、しかもそれが残味として長く残る。その
上、甘味以外に苦みや渋みが伴うなどの欠点を持ってお
り、そのままでは使用量、用途に限界があり、呈味を改
善するために、呈味性の良質なＲｅｂ−Ａを多く含有す
るステビア品種から甘味成分を採取する方法、再結晶に
より精製品にＲｅｂ−Ａを多く含有させる方法が試みら
れている。
食品の甘味付与に使用されているがＲｅｂ−Ａ以外の甘
味成分例えばＳｔｖ、Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａは呈味性
が悪くこれらが含まれていることは好ましくなかった。
特にＳｔｖは含有量が多い上に、呈味は砂糖に比べると
発現が遅く、しかもそれが残味として長く残る。その
上、甘味以外に苦みや渋みが伴うなどの欠点を持ってお
り、そのままでは使用量、用途に限界があり、呈味を改
善するために、呈味性の良質なＲｅｂ−Ａを多く含有す
るステビア品種から甘味成分を採取する方法、再結晶に
より精製品にＲｅｂ−Ａを多く含有させる方法が試みら
れている。
【０００５】例えば特公平５−３９５８２号公報には、
Ｓｔｖに対してＲｅｂ−Ａを２．５６倍以上、Ｒｅｂ−
Ｃを０．４〜２．５２倍含有し、ＳｔｖとＲｅｂ−Ｃの
和に対するＲｅｂ−Ａの含有比が１．９〜４．８である
ステビア品種から甘味成分を抽出する方法が開示されて
いる。
Ｓｔｖに対してＲｅｂ−Ａを２．５６倍以上、Ｒｅｂ−
Ｃを０．４〜２．５２倍含有し、ＳｔｖとＲｅｂ−Ｃの
和に対するＲｅｂ−Ａの含有比が１．９〜４．８である
ステビア品種から甘味成分を抽出する方法が開示されて
いる。
【０００６】また、本発明者らはＳｔｖに対するＲｅｂ
−Ａが１．４以上の乾燥葉から抽出された粗精製品を水
又はアルコールで再結晶することにより、Ｒｅｂ−Ａを
結晶側に析出させる事を見いだした（特開平２−２６１
３５９号）。
−Ａが１．４以上の乾燥葉から抽出された粗精製品を水
又はアルコールで再結晶することにより、Ｒｅｂ−Ａを
結晶側に析出させる事を見いだした（特開平２−２６１
３５９号）。
【０００７】しかし、品種改良によりＲｅｂ−Ａを多く
含有するステビア植物体であっても、Ｓｔｖ、Ｒｅｂ−
Ｃ、Ｄｕｌ−Ａの含有量が多いものでは良質な甘味を得
ることが難しく、該植物体又は乾燥葉から甘味成分を抽
出したステビア甘味料では、なお呈味性の悪いＳｔｖ、
Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａ、その他の不純物を多量に含ん
でおり良質な甘味を得るには困難がある。更にステビア
は短日性のキク科植物であるため栽培地（緯度）、気
温、各年の気候条件、肥培管理等によって左右され、一
定の組成のものは得られにくいため、製品中のＲｅｂ−
Ａ含有量を常に一定の高い値にすることが困難であっ
た。
含有するステビア植物体であっても、Ｓｔｖ、Ｒｅｂ−
Ｃ、Ｄｕｌ−Ａの含有量が多いものでは良質な甘味を得
ることが難しく、該植物体又は乾燥葉から甘味成分を抽
出したステビア甘味料では、なお呈味性の悪いＳｔｖ、
Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａ、その他の不純物を多量に含ん
でおり良質な甘味を得るには困難がある。更にステビア
は短日性のキク科植物であるため栽培地（緯度）、気
温、各年の気候条件、肥培管理等によって左右され、一
定の組成のものは得られにくいため、製品中のＲｅｂ−
Ａ含有量を常に一定の高い値にすることが困難であっ
た。
【０００８】また再結晶を行なう場合でも、原料となる
ステビア中のＳｔｖに対するＲｅｂ−Ａの含有量が１．
４〜４．０倍程度であり、再結晶溶媒にアルコールのみ
または水のみを使用しているため、結晶中のＲｅｂ−Ａ
含有量が９０重量％以上のものを得るには繰り返し再結
晶することが必要であった。
ステビア中のＳｔｖに対するＲｅｂ−Ａの含有量が１．
４〜４．０倍程度であり、再結晶溶媒にアルコールのみ
または水のみを使用しているため、結晶中のＲｅｂ−Ａ
含有量が９０重量％以上のものを得るには繰り返し再結
晶することが必要であった。
【０００９】その他に酵素により呈味の悪いＳｔｖ等の
甘味成分に糖を付加することにより、あるいはこれら甘
味成分を分解することにより呈味を改善する方法が試み
られているが、酵素反応の場合手間がかかる上、コスト
的にも問題がある。
甘味成分に糖を付加することにより、あるいはこれら甘
味成分を分解することにより呈味を改善する方法が試み
られているが、酵素反応の場合手間がかかる上、コスト
的にも問題がある。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、呈味性の悪い甘味成分が少なく、Ｒｅｂ−
Ａ高含有量の甘味料を効率良く得る方法及び、Ｒｅｂ−
Ａ高含有量で一定品質の甘味料を効率よく得られる、Ｒ
ｅｂ−Ａを多く含有する葉を用いる選択的な精製方法を
提供する事である。
する課題は、呈味性の悪い甘味成分が少なく、Ｒｅｂ−
Ａ高含有量の甘味料を効率良く得る方法及び、Ｒｅｂ−
Ａ高含有量で一定品質の甘味料を効率よく得られる、Ｒ
ｅｂ−Ａを多く含有する葉を用いる選択的な精製方法を
提供する事である。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記欠点に
鑑み、Ｒｅｂ−Ａを主体としたステビア甘味料の製造方
法について鋭意研究した結果、Ｒｅｂ−Ａが高含有量で
かつＳｔｖ、Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａが低含有量のステ
ビア植物体または乾燥葉から甘味成分を抽出する事及
び、更にその抽出甘味成分を含水量１０〜２０重量％の
含水メタノールで再結晶する事により、良質な甘味をも
つ、Ｒｅｂ−Ａの純度の高いステビア甘味料を結晶側に
収率良く製造できることを見いだし、本発明を完成させ
るに至った。
鑑み、Ｒｅｂ−Ａを主体としたステビア甘味料の製造方
法について鋭意研究した結果、Ｒｅｂ−Ａが高含有量で
かつＳｔｖ、Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａが低含有量のステ
ビア植物体または乾燥葉から甘味成分を抽出する事及
び、更にその抽出甘味成分を含水量１０〜２０重量％の
含水メタノールで再結晶する事により、良質な甘味をも
つ、Ｒｅｂ−Ａの純度の高いステビア甘味料を結晶側に
収率良く製造できることを見いだし、本発明を完成させ
るに至った。
【００１２】即ち本発明は、ステビオサイドに対して、
９倍以上のレバウディオサイドＡを含有し、ステビオサ
イドとレバウディオサイドＣとズルコサイドＡの和に対
するレバウディオサイドＡの含有比が４．８〜８．５で
あるステビア・レバウディアナ・ベルトーニの植物体又
はその乾燥葉を水又は含水溶媒で抽出し、得られた抽出
液から甘味成分を分離採取することを特徴とする、ステ
ビオサイドに対して９倍以上のレバウディオサイドＡを
含有し、ステビオサイドとレバウディオサイドＣとズル
コサイドＡの和に対するレバウディオサイドＡの含有比
が４．８〜８．５であるステビア甘味料の製造方法及
び、ステビオサイドに対して、９倍以上のレバウディオ
サイドＡを含有し、ステビオサイドとレバウディオサイ
ドＣとズルコサイドＡの和に対するレバウディオサイド
Ａの含有比が４．８〜８．５のステビア・レバウディア
ナ・ベルトーニの植物体又はその乾燥葉を水又は含水溶
媒で抽出し、得られた抽出液から甘味成分を分離採取
し、この甘味成分を含水量が１０〜２０重量％である含
水メタノールで再結晶して、結晶側に目的物を取得する
ことを特徴とするステビオサイドとレバウディオサイド
ＣとズルコサイドＡの和に対するレバウディオサイドＡ
の含有比が３０倍以上であり、かつレバウディオサイド
Ａを９０重量％以上含有する高品位ステビア甘味料の製
造方法に関する。
９倍以上のレバウディオサイドＡを含有し、ステビオサ
イドとレバウディオサイドＣとズルコサイドＡの和に対
するレバウディオサイドＡの含有比が４．８〜８．５で
あるステビア・レバウディアナ・ベルトーニの植物体又
はその乾燥葉を水又は含水溶媒で抽出し、得られた抽出
液から甘味成分を分離採取することを特徴とする、ステ
ビオサイドに対して９倍以上のレバウディオサイドＡを
含有し、ステビオサイドとレバウディオサイドＣとズル
コサイドＡの和に対するレバウディオサイドＡの含有比
が４．８〜８．５であるステビア甘味料の製造方法及
び、ステビオサイドに対して、９倍以上のレバウディオ
サイドＡを含有し、ステビオサイドとレバウディオサイ
ドＣとズルコサイドＡの和に対するレバウディオサイド
Ａの含有比が４．８〜８．５のステビア・レバウディア
ナ・ベルトーニの植物体又はその乾燥葉を水又は含水溶
媒で抽出し、得られた抽出液から甘味成分を分離採取
し、この甘味成分を含水量が１０〜２０重量％である含
水メタノールで再結晶して、結晶側に目的物を取得する
ことを特徴とするステビオサイドとレバウディオサイド
ＣとズルコサイドＡの和に対するレバウディオサイドＡ
の含有比が３０倍以上であり、かつレバウディオサイド
Ａを９０重量％以上含有する高品位ステビア甘味料の製
造方法に関する。
【００１３】本発明でいうステビア甘味料とはステビア
植物体又は乾燥葉から甘味成分を抽出して分離、採取す
ることで得られる甘味料、及びこの甘味料を含水メタノ
ールで再結晶して結晶側に得られたＲｅｂ−Ａを９０％
以上含有する高品位甘味料のことを言う。
植物体又は乾燥葉から甘味成分を抽出して分離、採取す
ることで得られる甘味料、及びこの甘味料を含水メタノ
ールで再結晶して結晶側に得られたＲｅｂ−Ａを９０％
以上含有する高品位甘味料のことを言う。
【００１４】本発明の原料として使用するステビア植物
体又は乾燥葉は、Ｓｔｖに対して９倍以上のＲｅｂ−Ａ
を含有し、ＳｔｖとＲｅｂ−ＣとＤｕｌ−Ａの和に対す
るＲｅｂ―Ａの含有比が４．８〜８．５であるものであ
ればどのようなものでも良い。このような原料を用いる
ことにより、効率的にＲｅｂ−Ａ高含有の呈味性に優れ
たステビア甘味料を得ることが出来る。特に再結晶操作
を行なうに当たり、結晶側にＲｅｂ−Ａ純度の高い、高
品位ステビア甘味料が収率良く得られる。
体又は乾燥葉は、Ｓｔｖに対して９倍以上のＲｅｂ−Ａ
を含有し、ＳｔｖとＲｅｂ−ＣとＤｕｌ−Ａの和に対す
るＲｅｂ―Ａの含有比が４．８〜８．５であるものであ
ればどのようなものでも良い。このような原料を用いる
ことにより、効率的にＲｅｂ−Ａ高含有の呈味性に優れ
たステビア甘味料を得ることが出来る。特に再結晶操作
を行なうに当たり、結晶側にＲｅｂ−Ａ純度の高い、高
品位ステビア甘味料が収率良く得られる。
【００１５】本発明に用いるステビア植物体の育成過程
の一例を述べると次の通りである。在来品種から、１９
８０年８月、総ステビア甘味成分及びＲｅｂ−Ａが高含
有で、Ｓｔｖの含有量の少ないステビア「ｋ−２株」
（Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝０．９〜１．０）をＲｅｂ−Ａ
／Ｓｔｖ値を基準にして選抜した。この「ｋ−２株」を
茎頂点培養により増殖させ、１９８１年４月中旬当社の
圃場において栽培し、１０月下旬に自然交雑により種子
を採取した。このようにして得られた種子を１９８２年
２月上旬に温室内に播種育成し、４月中旬に圃場に移植
した。同年８月下旬から９月下旬に着蕾したものから順
次採取し、成分分析を行い、「ｋ−２株」より優良な株
「ｋ−２−１株」（Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝１．５〜２．
０）を得るに至った。「ｋ−２−１株」について１９８
３〜１９８４年に当社試験圃場において栽培試験を行
い、組成が一定であることを確認した。また「ｋ−２−
１株」を１９８３年、茎頂点培養及び挿し木により増殖
した。
の一例を述べると次の通りである。在来品種から、１９
８０年８月、総ステビア甘味成分及びＲｅｂ−Ａが高含
有で、Ｓｔｖの含有量の少ないステビア「ｋ−２株」
（Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝０．９〜１．０）をＲｅｂ−Ａ
／Ｓｔｖ値を基準にして選抜した。この「ｋ−２株」を
茎頂点培養により増殖させ、１９８１年４月中旬当社の
圃場において栽培し、１０月下旬に自然交雑により種子
を採取した。このようにして得られた種子を１９８２年
２月上旬に温室内に播種育成し、４月中旬に圃場に移植
した。同年８月下旬から９月下旬に着蕾したものから順
次採取し、成分分析を行い、「ｋ−２株」より優良な株
「ｋ−２−１株」（Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝１．５〜２．
０）を得るに至った。「ｋ−２−１株」について１９８
３〜１９８４年に当社試験圃場において栽培試験を行
い、組成が一定であることを確認した。また「ｋ−２−
１株」を１９８３年、茎頂点培養及び挿し木により増殖
した。
【００１６】一方１９８３年１０月に在来品種の選抜法
により在来品種の中ではＲｅｂ−Ａが比較的高含有と思
われる株「Ｌ−３株」（Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝０．９〜
１．０）をＲｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ値を基準にして選抜し
た。この「ｋ−２−１株」と「Ｌ−３株」を茎頂点培養
法、挿し木により増殖し、１９８４年４月中旬に当社の
圃場において栽培し、１０月下旬に交配により種子を採
取した。このようにして得られた種子を１９８５年１月
中旬に温室内で播種育成し、４月中旬に圃場に移植し
た。８月下旬から９月上旬に着蕾したものから順次原葉
を採取し、成分分析を行い、「ｋ−２−１株」より優良
な株「ｋ−３株」（Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝３．０〜４．
０）を得るに至った。［ｋ−３株」について１９８６〜
１９８７年に当社試験ほ場において栽培試験を行い、組
成が一定であることを確認した。
により在来品種の中ではＲｅｂ−Ａが比較的高含有と思
われる株「Ｌ−３株」（Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝０．９〜
１．０）をＲｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ値を基準にして選抜し
た。この「ｋ−２−１株」と「Ｌ−３株」を茎頂点培養
法、挿し木により増殖し、１９８４年４月中旬に当社の
圃場において栽培し、１０月下旬に交配により種子を採
取した。このようにして得られた種子を１９８５年１月
中旬に温室内で播種育成し、４月中旬に圃場に移植し
た。８月下旬から９月上旬に着蕾したものから順次原葉
を採取し、成分分析を行い、「ｋ−２−１株」より優良
な株「ｋ−３株」（Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝３．０〜４．
０）を得るに至った。［ｋ−３株」について１９８６〜
１９８７年に当社試験ほ場において栽培試験を行い、組
成が一定であることを確認した。
【００１７】「ｋ−３株」を１９８６年に 茎頂点培養
法、挿し木により増殖し、同年４月中旬に当社の圃場に
おいて栽培し、１０月下旬に交配により種子を採取し
た。このようにして得られた種子を１９８７年１月中旬
に温室内で播種育成し、４月中旬に圃場に移植した。８
月下旬から９月上旬に着蕾したものから順次乾燥葉を採
取し、成分分析を行い、「ｋ−３株」より優良な株「ｋ
−４株」（Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝９．０〜１８．２）を
得るに至った。「ｋ−４株」について１９８９〜１９９
０年に当社試験圃場において栽培試験を行い、組成が一
定であることを確認した（Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝９．０
〜１８．２、Ｒｅｂ−Ａ／（Ｓｔｖ＋Ｒｅｂ−Ｃ＋Ｄｕ
ｌ−Ａ）＝５．０〜７．９、乾燥重量に対してＲｅｂ−
Ａ：６．５〜９．５重量％、Ｓｔｖ：０．４〜０．９重
量％、Ｒｅｂ−Ｃ：０．４〜０．７重量％、Ｄｕｌ−
Ａ：０．１重量％以下を含有する）。
法、挿し木により増殖し、同年４月中旬に当社の圃場に
おいて栽培し、１０月下旬に交配により種子を採取し
た。このようにして得られた種子を１９８７年１月中旬
に温室内で播種育成し、４月中旬に圃場に移植した。８
月下旬から９月上旬に着蕾したものから順次乾燥葉を採
取し、成分分析を行い、「ｋ−３株」より優良な株「ｋ
−４株」（Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝９．０〜１８．２）を
得るに至った。「ｋ−４株」について１９８９〜１９９
０年に当社試験圃場において栽培試験を行い、組成が一
定であることを確認した（Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝９．０
〜１８．２、Ｒｅｂ−Ａ／（Ｓｔｖ＋Ｒｅｂ−Ｃ＋Ｄｕ
ｌ−Ａ）＝５．０〜７．９、乾燥重量に対してＲｅｂ−
Ａ：６．５〜９．５重量％、Ｓｔｖ：０．４〜０．９重
量％、Ｒｅｂ−Ｃ：０．４〜０．７重量％、Ｄｕｌ−
Ａ：０．１重量％以下を含有する）。
【００１８】本発明では「ｋ−４株」のように、Ｒｅｂ
−ＡがＳｔｖに対して９倍以上含有し、ＳｔｖとＲｅｂ
−ＣとＤｕｌ−Ａの和に対するＲｅｂ−Ａの含有比が
４．８〜８．５のステビア植物体を使用することが出来
るが、本発明で使用できるステビア植物体は本育種過程
に限定するものではなく、Ｓｔｖに対して９倍以上のＲ
ｅｂ−Ａを有し、ＳｔｖとＲｅｂ−ＣとＤｕｌ−Ａの和
に対するＲｅｂ−Ａの含有比が４．７〜８．５のもので
あれば遺伝子操作、人為的突然変異等の他の手段により
得られるものであっても良い。
−ＡがＳｔｖに対して９倍以上含有し、ＳｔｖとＲｅｂ
−ＣとＤｕｌ−Ａの和に対するＲｅｂ−Ａの含有比が
４．８〜８．５のステビア植物体を使用することが出来
るが、本発明で使用できるステビア植物体は本育種過程
に限定するものではなく、Ｓｔｖに対して９倍以上のＲ
ｅｂ−Ａを有し、ＳｔｖとＲｅｂ−ＣとＤｕｌ−Ａの和
に対するＲｅｂ−Ａの含有比が４．７〜８．５のもので
あれば遺伝子操作、人為的突然変異等の他の手段により
得られるものであっても良い。
【００１９】尚、本発明者らは上記の「ｋ−４株」の種
子を試験・研究のために栽培する希望者に分譲する用意
がある。本発明において、上記のステビアの植物体又は
その乾燥葉を水又は含水溶媒で抽出し、得られた抽出液
から甘味成分を分離採取することにより、呈味性の優れ
たステビア甘味料を得る事が出来る。
子を試験・研究のために栽培する希望者に分譲する用意
がある。本発明において、上記のステビアの植物体又は
その乾燥葉を水又は含水溶媒で抽出し、得られた抽出液
から甘味成分を分離採取することにより、呈味性の優れ
たステビア甘味料を得る事が出来る。
【００２０】甘味成分の抽出、分離採取は常法に従い行
うことが出来、必要により分離した甘味成分を慣用の精
製法により精製することも可能である。例えば温水を使
用し、該植物体又は乾燥葉から２回抽出した後、更に抽
出液を一緒にして、吸着樹脂等を使用し、甘味物質を吸
着せしめ、次に有機溶媒（低級アルコール、アセトン
等）を使用して、甘味物質を脱着させた後、有機溶媒を
減圧留去させ、更にイオン交換樹脂により精製後、乾
燥、減圧ドライ・アップして淡黄色の粗精製品粉末とし
て得ることが出来る。
うことが出来、必要により分離した甘味成分を慣用の精
製法により精製することも可能である。例えば温水を使
用し、該植物体又は乾燥葉から２回抽出した後、更に抽
出液を一緒にして、吸着樹脂等を使用し、甘味物質を吸
着せしめ、次に有機溶媒（低級アルコール、アセトン
等）を使用して、甘味物質を脱着させた後、有機溶媒を
減圧留去させ、更にイオン交換樹脂により精製後、乾
燥、減圧ドライ・アップして淡黄色の粗精製品粉末とし
て得ることが出来る。
【００２１】このようにして得られたのステビア甘味料
の甘味成分の含有比は、原料のステビア植物又は乾燥葉
の含有比とほぼ同じであるから、本発明の「ｋ−４株」
のようなステビア植物体を用いることにより、効率よく
良質な呈味性を有するステビア甘味料を得ることが出来
る。得られた甘味料はそれほどＲｅｂ−Ａの純度を必要
としない用途に使用することが出来る。
の甘味成分の含有比は、原料のステビア植物又は乾燥葉
の含有比とほぼ同じであるから、本発明の「ｋ−４株」
のようなステビア植物体を用いることにより、効率よく
良質な呈味性を有するステビア甘味料を得ることが出来
る。得られた甘味料はそれほどＲｅｂ−Ａの純度を必要
としない用途に使用することが出来る。
【００２２】また、本発明では更に、上記のように得ら
れたステビア甘味料を、含水量が１０〜２０重量％の含
水メタノールを溶媒として再結晶することにより、結晶
側に含まれるＲｅｂ−Ａの含量を高め、かつ呈味性の悪
いＳｔｖ、Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａや他の不純物が殆ど
母液側に移行したＲｅｂ−Ａを主体とした、極めて呈味
性の良い高品位ステビア甘味料を短時間で収率良く得る
ことが出来る。
れたステビア甘味料を、含水量が１０〜２０重量％の含
水メタノールを溶媒として再結晶することにより、結晶
側に含まれるＲｅｂ−Ａの含量を高め、かつ呈味性の悪
いＳｔｖ、Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａや他の不純物が殆ど
母液側に移行したＲｅｂ−Ａを主体とした、極めて呈味
性の良い高品位ステビア甘味料を短時間で収率良く得る
ことが出来る。
【００２３】本発明のように、Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝９
以上の品種から得られたステビア甘味料から再結晶する
と、結晶側にＲｅｂ−Ａ純度の高い精製品が収率良く得
られ経済的に有利である。Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝１．４
〜９．０未満の間でも再結晶操作を繰り返すことにより
高Ｒｅｂ−Ａ含有製品を得ることは可能であるが、結晶
側の収率が悪く経済的には不利である。また従来のＲｅ
ｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝１．４より低いステビア乾燥葉から得
られたステビア甘味料では、Ｓｔｖのほうが多い為にＳ
ｔｖが最初に晶析してＲｅｂ−Ａは結晶側ではなく母液
側に残ってしまうため、Ｒｅｂ−Ａの他にＲｅｂ−Ｃ、
Ｄｕｌ−Ａやその他の不純物が多い製品しか得られな
い。
以上の品種から得られたステビア甘味料から再結晶する
と、結晶側にＲｅｂ−Ａ純度の高い精製品が収率良く得
られ経済的に有利である。Ｒｅｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝１．４
〜９．０未満の間でも再結晶操作を繰り返すことにより
高Ｒｅｂ−Ａ含有製品を得ることは可能であるが、結晶
側の収率が悪く経済的には不利である。また従来のＲｅ
ｂ−Ａ／Ｓｔｖ＝１．４より低いステビア乾燥葉から得
られたステビア甘味料では、Ｓｔｖのほうが多い為にＳ
ｔｖが最初に晶析してＲｅｂ−Ａは結晶側ではなく母液
側に残ってしまうため、Ｒｅｂ−Ａの他にＲｅｂ−Ｃ、
Ｄｕｌ−Ａやその他の不純物が多い製品しか得られな
い。
【００２４】本発明で使用される再結晶溶媒としてのメ
タノールは、含水量が１０〜２０重量％、好ましくは１
０〜１７重量％、特に好ましくは１２〜１５％である。
含水メタノール中の水の含量が２０重量％を超えると晶
析時間が遅く、収率が低下する。また、含水量が１０％
未満になると、得られる結晶品中のＲｅｂ−Ａ含有量が
９０％未満となり、高Ｒｅｂ−Ａ含有製品が得られなく
なる。
タノールは、含水量が１０〜２０重量％、好ましくは１
０〜１７重量％、特に好ましくは１２〜１５％である。
含水メタノール中の水の含量が２０重量％を超えると晶
析時間が遅く、収率が低下する。また、含水量が１０％
未満になると、得られる結晶品中のＲｅｂ−Ａ含有量が
９０％未満となり、高Ｒｅｂ−Ａ含有製品が得られなく
なる。
【００２５】メタノールの含水量は、求められる結晶の
純度、再結晶前のステビア甘味料のＲｅｂ−Ａ含有量等
に応じて変えることが出来る。また再結晶に際して、用
いるステビア甘味料の水分含量を考慮し、再結晶に用い
る含水メタノールの含水量を定めることは当然である。
例えば含水量を多くすると、Ｒｅｂ−Ａを多く含有し、
Ｓｔｖ、Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａその他の不純物が各々
１重量％以下の高品位ステビア甘味料を得ることが出来
る。含水量を少なくすると、短時間で比較的Ｒｅｂ−Ａ
のロスなく高品位ステビア甘味料を得ることが出来る。
含水量を１０〜２０重量％の間で調節することにより、
純度、晶析時間を調節する事が出来、工業的に有利であ
る。
純度、再結晶前のステビア甘味料のＲｅｂ−Ａ含有量等
に応じて変えることが出来る。また再結晶に際して、用
いるステビア甘味料の水分含量を考慮し、再結晶に用い
る含水メタノールの含水量を定めることは当然である。
例えば含水量を多くすると、Ｒｅｂ−Ａを多く含有し、
Ｓｔｖ、Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａその他の不純物が各々
１重量％以下の高品位ステビア甘味料を得ることが出来
る。含水量を少なくすると、短時間で比較的Ｒｅｂ−Ａ
のロスなく高品位ステビア甘味料を得ることが出来る。
含水量を１０〜２０重量％の間で調節することにより、
純度、晶析時間を調節する事が出来、工業的に有利であ
る。
【００２６】再結晶の温度は６０℃〜６５℃が好まし
い。再結晶の際の含水メタノール量は、再結晶温度で、
精製するステビア甘味料が完全溶解出来る量であれば良
く、使用するステビア甘味料の組成、求める純度、等に
より異なるが、ステビア甘味料の乾燥重量に対して、通
常４倍〜５倍程度である。
い。再結晶の際の含水メタノール量は、再結晶温度で、
精製するステビア甘味料が完全溶解出来る量であれば良
く、使用するステビア甘味料の組成、求める純度、等に
より異なるが、ステビア甘味料の乾燥重量に対して、通
常４倍〜５倍程度である。
【００２７】本発明のように原料となるステビア植物が
Ｒｅｂ−Ａ含有量が多く、Ｓｔｖ、Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ
−Ａ含有量が少ない場合は、含水量を減らしても純度の
高い精製品を得ることが出来るため、短時間で収率良く
精製品を得る事が出来る。
Ｒｅｂ−Ａ含有量が多く、Ｓｔｖ、Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ
−Ａ含有量が少ない場合は、含水量を減らしても純度の
高い精製品を得ることが出来るため、短時間で収率良く
精製品を得る事が出来る。
【００２８】再結晶により得られた精製品は更に水で置
換してメタノールを除去することが好ましい。また再結
晶を繰り返して更にＲｅｂ−Ａ純度の高いステビア甘味
料を得る事も可能である。例えば再結晶を２回行なう場
合は、１回目はメタノールの含水量を１０％未満で行
い、収率良く結晶品を得た後、２回目の含水量を１０〜
１７重量％程度で再結晶することでより純度の高い結晶
品を高収率で得ることが出来る。また２回目の再結晶方
法を用いる場合には、再結晶溶媒にはエタノール、メタ
ノールを用いることが出来る。
換してメタノールを除去することが好ましい。また再結
晶を繰り返して更にＲｅｂ−Ａ純度の高いステビア甘味
料を得る事も可能である。例えば再結晶を２回行なう場
合は、１回目はメタノールの含水量を１０％未満で行
い、収率良く結晶品を得た後、２回目の含水量を１０〜
１７重量％程度で再結晶することでより純度の高い結晶
品を高収率で得ることが出来る。また２回目の再結晶方
法を用いる場合には、再結晶溶媒にはエタノール、メタ
ノールを用いることが出来る。
【００２９】本発明により得られたステビア甘味料は苦
味、渋味等が全くない無臭、白色の粉末で水に可溶であ
るため、ステビア甘味料と、グリチルリチン等の天然甘
味料、合成甘味料及び糖類甘味料とを任意に共存させる
ことが出来る。
味、渋味等が全くない無臭、白色の粉末で水に可溶であ
るため、ステビア甘味料と、グリチルリチン等の天然甘
味料、合成甘味料及び糖類甘味料とを任意に共存させる
ことが出来る。
【００３０】本発明甘味料は、サッカリン及びその塩
類、サイクラミン酸ナトリウム、ジヒドロカルコン、ア
スパルテーム、アセスファムＫ等の周知の合成甘味物質
と共用してその呈味特性を有効利用することが可能であ
り、これらの合成甘味物質の１種又は２種以上に本発明
ステビア甘味料を添加して使用すれば、合成甘味物質特
有の苦味、渋味等の不快味を改良することが可能であ
る。また、本発明甘味料は砂糖、果糖、ブドウ糖、乳
糖、水飴、オリゴ糖等の周知の糖類甘味に添加使用する
ことにより、甘味が増強され、従来の糖の使用量よりも
大幅にその使用量を削減することが可能となる。更に本
発明甘味料をソルビット、マルチトール、マンニトー
ル、キシリトール、パラチノース等の砂糖よりも甘味度
が低い低カロリー甘味物質に添加すれば甘味物質の長所
を損なうことなく甘味を増強することが出来、良質の低
カロリー甘味料が得られる。
類、サイクラミン酸ナトリウム、ジヒドロカルコン、ア
スパルテーム、アセスファムＫ等の周知の合成甘味物質
と共用してその呈味特性を有効利用することが可能であ
り、これらの合成甘味物質の１種又は２種以上に本発明
ステビア甘味料を添加して使用すれば、合成甘味物質特
有の苦味、渋味等の不快味を改良することが可能であ
る。また、本発明甘味料は砂糖、果糖、ブドウ糖、乳
糖、水飴、オリゴ糖等の周知の糖類甘味に添加使用する
ことにより、甘味が増強され、従来の糖の使用量よりも
大幅にその使用量を削減することが可能となる。更に本
発明甘味料をソルビット、マルチトール、マンニトー
ル、キシリトール、パラチノース等の砂糖よりも甘味度
が低い低カロリー甘味物質に添加すれば甘味物質の長所
を損なうことなく甘味を増強することが出来、良質の低
カロリー甘味料が得られる。
【００３１】本発明甘味料は、この様に一般飲食品及び
ダイエット飲食品、医薬、医薬部外品、煙草、飼料等の
甘味源として使用できることは言うまでもない。例え
ば、しょう油、粉末しょう油、みそ、粉末みそ、もろ
み、マヨネーズ、ドレッシング、食酢、三杯酢、粉末す
し酢、中華の素、天つゆ、めんつゆ、ソース、ケチャッ
プ、焼き肉のタレ、カレールー、シチューの素、スープ
の素、ダシの素、複合調味料、みりん、新みりん、テー
ブルシラップ等の各種の調味料、せんべい、あられ、お
こし、餅類、まんじゅう、ういろう、あん類、羊かん、
水羊かん、ゼリー、カステラ、飴等の各種和菓子、パ
ン、ビスケット、クラッカー、クッキー、パイ、プリ
ン、バタークリーム、カスタードクリーム、シュークリ
ーム、ワッフル、スポンジケーキ、ドーナツ、チョコレ
ート、チューインガム、キャラメル、キャンデー等の各
種洋菓子、アイスクリーム、シャーベット、アイスキャ
ンデー等の氷菓、果実のシロップ漬、水蜜等のシロップ
類、フラワーペースト類、ジャム、マーマレード、シロ
ップ漬、糖菓などの果実、野菜の加工食品類、福神漬、
千枚漬、らっきょう漬等の漬物類、ハム、ソーセージ等
の畜肉製品類、食肉ハム、魚肉ソーセージ、カマボコ、
チクワ、天ぷら等の魚肉製品、ウニ、イカの塩辛、さき
するめ、ふぐのみりん干し、等の各種珍味類、のり、山
菜、するめ、小魚、貝等で製造されるつくだ煮類、煮
豆、ポテトサラダ、コンブ巻等のそう菜食品、食肉、畜
肉、野菜のビン詰、缶詰類、合成酒、果実酒、洋酒等の
酒類、コーヒー、ココア、ジュース、炭酸飲料、乳酸菌
飲料等の清涼飲料水、プリンミックス、ホットケーキミ
ックス、即席ジュース、即席コーヒー、即席しるこ等即
席食品等の各種飲食物、嗜好物の甘味付けに使用でき
る。その他、医薬品及び医薬外品としては練歯みがき、
口紅、リップクリーム、内服薬、トローチ、肝油ドロッ
プ、口内清涼剤、口中果錠、うがい薬等への甘味剤とし
て使用することも自由に行いうる。
ダイエット飲食品、医薬、医薬部外品、煙草、飼料等の
甘味源として使用できることは言うまでもない。例え
ば、しょう油、粉末しょう油、みそ、粉末みそ、もろ
み、マヨネーズ、ドレッシング、食酢、三杯酢、粉末す
し酢、中華の素、天つゆ、めんつゆ、ソース、ケチャッ
プ、焼き肉のタレ、カレールー、シチューの素、スープ
の素、ダシの素、複合調味料、みりん、新みりん、テー
ブルシラップ等の各種の調味料、せんべい、あられ、お
こし、餅類、まんじゅう、ういろう、あん類、羊かん、
水羊かん、ゼリー、カステラ、飴等の各種和菓子、パ
ン、ビスケット、クラッカー、クッキー、パイ、プリ
ン、バタークリーム、カスタードクリーム、シュークリ
ーム、ワッフル、スポンジケーキ、ドーナツ、チョコレ
ート、チューインガム、キャラメル、キャンデー等の各
種洋菓子、アイスクリーム、シャーベット、アイスキャ
ンデー等の氷菓、果実のシロップ漬、水蜜等のシロップ
類、フラワーペースト類、ジャム、マーマレード、シロ
ップ漬、糖菓などの果実、野菜の加工食品類、福神漬、
千枚漬、らっきょう漬等の漬物類、ハム、ソーセージ等
の畜肉製品類、食肉ハム、魚肉ソーセージ、カマボコ、
チクワ、天ぷら等の魚肉製品、ウニ、イカの塩辛、さき
するめ、ふぐのみりん干し、等の各種珍味類、のり、山
菜、するめ、小魚、貝等で製造されるつくだ煮類、煮
豆、ポテトサラダ、コンブ巻等のそう菜食品、食肉、畜
肉、野菜のビン詰、缶詰類、合成酒、果実酒、洋酒等の
酒類、コーヒー、ココア、ジュース、炭酸飲料、乳酸菌
飲料等の清涼飲料水、プリンミックス、ホットケーキミ
ックス、即席ジュース、即席コーヒー、即席しるこ等即
席食品等の各種飲食物、嗜好物の甘味付けに使用でき
る。その他、医薬品及び医薬外品としては練歯みがき、
口紅、リップクリーム、内服薬、トローチ、肝油ドロッ
プ、口内清涼剤、口中果錠、うがい薬等への甘味剤とし
て使用することも自由に行いうる。
【００３２】
【実施例】以下に、本発明について実施例により具体的
に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではな
い。以下の％は重量基準とする。
に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではな
い。以下の％は重量基準とする。
【００３３】（実施例１）ステビア「ｋ−４株」の乾燥
葉Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅの各々１００ｇを別々に２０倍量
の温水（５０℃）で２回抽出した後、吸着樹脂ダイヤイ
オンＨＰ−２０（商品名、三菱化成社製）４００ｍＬの
カラムに通液して甘味成分を吸着させた。十分に水洗し
不純物を溶出させた後、８０％メタノールで脱着した。
その後、減圧でメタノールを回収後、陽イオン交換樹脂
カラム（ＩＲ−１２０Ｂ：商品名、オルガノ社製、１０
０ｍＬ）、陰イオン交換樹脂カラム（ＩＲＡ−９３：商
品名、オルガノ社製、１００ｍＬ）を通して脱色、減圧
濃縮して乾燥粉末をそれぞれ、１０．７ｇ、１１．２
ｇ、９．１ｇ、８．３ｇ、１１．１ｇ得た。乾燥葉の組
成は表１の通りであり、得られたステビア甘味料Ａ〜Ｅ
の分析値を表２に示した。
葉Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅの各々１００ｇを別々に２０倍量
の温水（５０℃）で２回抽出した後、吸着樹脂ダイヤイ
オンＨＰ−２０（商品名、三菱化成社製）４００ｍＬの
カラムに通液して甘味成分を吸着させた。十分に水洗し
不純物を溶出させた後、８０％メタノールで脱着した。
その後、減圧でメタノールを回収後、陽イオン交換樹脂
カラム（ＩＲ−１２０Ｂ：商品名、オルガノ社製、１０
０ｍＬ）、陰イオン交換樹脂カラム（ＩＲＡ−９３：商
品名、オルガノ社製、１００ｍＬ）を通して脱色、減圧
濃縮して乾燥粉末をそれぞれ、１０．７ｇ、１１．２
ｇ、９．１ｇ、８．３ｇ、１１．１ｇ得た。乾燥葉の組
成は表１の通りであり、得られたステビア甘味料Ａ〜Ｅ
の分析値を表２に示した。
【００３４】
【表１】 尚、成分の分析方法は以下の通りである。
【００３５】 分析方法 ：高速液体クロマトグラフィー法 使用カラム：リクロソルブＮＨ2 １０μ ４φ×
２５０ｍｍ 溶媒 ：アセトニトリル：水＝８０：２０（体積
比） 流速 ：２ｍＬ／ｍｉｎ
２５０ｍｍ 溶媒 ：アセトニトリル：水＝８０：２０（体積
比） 流速 ：２ｍＬ／ｍｉｎ
【００３６】
【表２】
【００３７】（比較例１〜２）ゲル濾過剤ＬＨ−２０
（商品名、ファルマシア社製）を充填したカラム（３０
０ｍＬ）に在来品種から甘味成分を抽出し得られた乾燥
粉末（Ｓｔｖ＝５３．０％、Ｒｅｂ−Ａ＝２２．３％、
Ｒｅｂ−Ｃ＝８．６％、Ｄｕｌ−Ａ＝３．１％）１ｇを
通液しカラム分離を行い、Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａを単
離した。次に実施例１と同様にして得られたステビア甘
味料に単離したＲｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａを配合し、表３
の比較例１、２に示すような組成に調整し、味質試験を
行うための配合試料とした。
（商品名、ファルマシア社製）を充填したカラム（３０
０ｍＬ）に在来品種から甘味成分を抽出し得られた乾燥
粉末（Ｓｔｖ＝５３．０％、Ｒｅｂ−Ａ＝２２．３％、
Ｒｅｂ−Ｃ＝８．６％、Ｄｕｌ−Ａ＝３．１％）１ｇを
通液しカラム分離を行い、Ｒｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａを単
離した。次に実施例１と同様にして得られたステビア甘
味料に単離したＲｅｂ−Ｃ、Ｄｕｌ−Ａを配合し、表３
の比較例１、２に示すような組成に調整し、味質試験を
行うための配合試料とした。
【００３８】
【表３】
【００３９】（甘味試験１）実施例１で得られた甘味料
Ｂおよび比較例１〜２で得られた甘味料を甘味度が砂糖
の１０％水溶液に相当するように濃度調整し、パネラー
２０名のうち、苦味又は渋味を感じた人数を調べた。試
験結果を表４に示した。表４の試験結果より、Ｒｅｂ−
Ａ／Ｓｔｖが同じ比率であっても、Ｒｅｂ−Ａ／（Ｓｔ
ｖ＋Ｒｅｂ−Ｃ＋Ｄｕｌ−Ａ）の比率が４．８未満であ
ると苦味、渋味を多く感じることが認められる。
Ｂおよび比較例１〜２で得られた甘味料を甘味度が砂糖
の１０％水溶液に相当するように濃度調整し、パネラー
２０名のうち、苦味又は渋味を感じた人数を調べた。試
験結果を表４に示した。表４の試験結果より、Ｒｅｂ−
Ａ／Ｓｔｖが同じ比率であっても、Ｒｅｂ−Ａ／（Ｓｔ
ｖ＋Ｒｅｂ−Ｃ＋Ｄｕｌ−Ａ）の比率が４．８未満であ
ると苦味、渋味を多く感じることが認められる。
【００４０】
【表４】
【００４１】（実施例２）実施例１で得られた甘味料Ｂ
の粉末５．０ｇに、脱水したメタノール２０ｇに水３ｇ
を加えた混合溶媒（含水量１３％）を加えて６０℃で攪
拌し、溶解後自然放冷すると結晶の析出が始まった。２
４時間後濾別し、結晶と母液の両方を乾燥粉末化した。
収量は各々２．８ｇ、２．２ｇであった。これらの組成
を結晶品Ｉ、母液品Ｉとして表５に示した。
の粉末５．０ｇに、脱水したメタノール２０ｇに水３ｇ
を加えた混合溶媒（含水量１３％）を加えて６０℃で攪
拌し、溶解後自然放冷すると結晶の析出が始まった。２
４時間後濾別し、結晶と母液の両方を乾燥粉末化した。
収量は各々２．８ｇ、２．２ｇであった。これらの組成
を結晶品Ｉ、母液品Ｉとして表５に示した。
【００４２】（実施例３）メタノール２０ｇに水２．２
ｇを加えた混合溶媒（含水量１０％）を使用した以外は
実施例２と同様にして、甘味料Ｂの粉末を溶解後自然放
冷させ、結晶を析出させた。６時間後濾別し、結晶と母
液を乾燥粉末化した。収量は各々２．６ｇ、２．４ｇで
あった。これらの組成を結晶品II、母液品IIとして表５
に示した。
ｇを加えた混合溶媒（含水量１０％）を使用した以外は
実施例２と同様にして、甘味料Ｂの粉末を溶解後自然放
冷させ、結晶を析出させた。６時間後濾別し、結晶と母
液を乾燥粉末化した。収量は各々２．６ｇ、２．４ｇで
あった。これらの組成を結晶品II、母液品IIとして表５
に示した。
【００４３】（実施例４）メタノール２０ｇに水４ｇを
加えた混合溶媒（含水量１７％）を使用した以外は実施
例２と同様にして、甘味料Ｂの粉末を溶解後自然放冷さ
せ、４８時間後濾別し、結晶と母液を乾燥粉末化した。
収量は各々２．４ｇ、２．６ｇの結晶が得られた。この
組成を結晶品III、母液品IIIとして表５に示した。
加えた混合溶媒（含水量１７％）を使用した以外は実施
例２と同様にして、甘味料Ｂの粉末を溶解後自然放冷さ
せ、４８時間後濾別し、結晶と母液を乾燥粉末化した。
収量は各々２．４ｇ、２．６ｇの結晶が得られた。この
組成を結晶品III、母液品IIIとして表５に示した。
【００４４】
【表５】 （甘味試験２）実施例２で得られた結晶品I、母液品I、
および甘味料Ｂについてパネラー２０名により、砂糖３
％濃度の甘味度と同じ甘味料濃度を調べ、砂糖３％濃度
の甘味度を１としたときの甘味度が何倍であるかを調べ
た。更に砂糖１０％濃度に相当するよう濃度調製した各
甘味料に対して、苦味、渋味、青臭、残甘味を感じた人
数を調べた。 試験した結果を表６、表７に示した。
および甘味料Ｂについてパネラー２０名により、砂糖３
％濃度の甘味度と同じ甘味料濃度を調べ、砂糖３％濃度
の甘味度を１としたときの甘味度が何倍であるかを調べ
た。更に砂糖１０％濃度に相当するよう濃度調製した各
甘味料に対して、苦味、渋味、青臭、残甘味を感じた人
数を調べた。 試験した結果を表６、表７に示した。
【００４５】これらの試験結果より結晶品Iは甘味料Ｂ
や母液品Iと比較しても、甘味の強さ味質に数段優れた
甘味料であることが認められる。
や母液品Iと比較しても、甘味の強さ味質に数段優れた
甘味料であることが認められる。
【００４６】
【表６】
【００４７】
【表７】
【００４８】（実施例５）実施例１で得られた甘味料Ａ
の粉末５．０ｇを使用した以外は実施例２と同様にして
粗精製品粉末を溶解後自然放冷させ、結晶を析出させ
た。２４時間後濾別し、結晶を乾燥粉末化し、２．６ｇ
の結晶品IVを得た。組成を表８に示した。
の粉末５．０ｇを使用した以外は実施例２と同様にして
粗精製品粉末を溶解後自然放冷させ、結晶を析出させ
た。２４時間後濾別し、結晶を乾燥粉末化し、２．６ｇ
の結晶品IVを得た。組成を表８に示した。
【００４９】（実施例６）実施例１で得られた甘味料Ｅ
の粉末５．０ｇを使用した以外は実施例２と同様にして
粗精製品粉末を溶解後自然放冷させ、結晶を析出させ
た。２４時間後濾別し、結晶を乾燥粉末化し、３．１ｇ
の結晶品Vを得た。組成を表８に示した。
の粉末５．０ｇを使用した以外は実施例２と同様にして
粗精製品粉末を溶解後自然放冷させ、結晶を析出させ
た。２４時間後濾別し、結晶を乾燥粉末化し、３．１ｇ
の結晶品Vを得た。組成を表８に示した。
【００５０】
【表８】
【００５１】（比較例３）実施例１で得られた甘味料Ｂ
の粉末５．０ｇを使用して、乾燥させたメタノール２０
ｇ（含水量０％）を加え６０℃で攪拌、溶解後自然放冷
すると結晶の析出が始まり、２時間後濾別し、結晶側の
粉末は３．５ｇであった。その結晶側の組成を表９に示
す。
の粉末５．０ｇを使用して、乾燥させたメタノール２０
ｇ（含水量０％）を加え６０℃で攪拌、溶解後自然放冷
すると結晶の析出が始まり、２時間後濾別し、結晶側の
粉末は３．５ｇであった。その結晶側の組成を表９に示
す。
【００５２】
【表９】 （甘味試験３）比較例３で得られた結晶品と、実施例２
で得られた結晶品Iについてパネラー２０名により、砂
糖１０％濃度に相当するよう濃度調製した各甘味料に対
して、苦味、渋味、青臭、残甘味を感じた人数を調べ
た。 試験した結果を表１０に示した。
で得られた結晶品Iについてパネラー２０名により、砂
糖１０％濃度に相当するよう濃度調製した各甘味料に対
して、苦味、渋味、青臭、残甘味を感じた人数を調べ
た。 試験した結果を表１０に示した。
【００５３】
【表１０】
【００５４】
【発明の効果】本発明の製造方法を用いることにより、
レバウディオサイドＡを多く含有し、ステビオサイド、
レバウディオサイドＣ及びズルコサイドＡ等の不純物が
少ない呈味の改善されたステビア甘味料を短時間で収率
良く製造することが出来る。
レバウディオサイドＡを多く含有し、ステビオサイド、
レバウディオサイドＣ及びズルコサイドＡ等の不純物が
少ない呈味の改善されたステビア甘味料を短時間で収率
良く製造することが出来る。
Claims (2)
- 【請求項１】 ステビオサイドに対して、９倍以上のレ
バウディオサイドＡを含有し、ステビオサイドとレバウ
ディオサイドＣとズルコサイドＡの和に対するレバウデ
ィオサイドＡの含有比が４．８〜８．５であるステビア
・レバウディアナ・ベルトーニの植物体又はその乾燥葉
を水又は含水溶媒で抽出し、得られた抽出液から甘味成
分を分離採取することを特徴とする、ステビオサイドに
対して９倍以上のレバウディオサイドＡを含有し、ステ
ビオサイドとレバウディオサイドＣとズルコサイドＡの
和に対するレバウディオサイドＡの含有比が４．８〜
８．５であるステビア甘味料の製造方法。 - 【請求項２】 ステビオサイドに対して、９倍以上のレ
バウディオサイドＡを含有し、ステビオサイドとレバウ
ディオサイドＣとズルコサイドＡの和に対するレバウデ
ィオサイドＡの含有比が４．８〜８．５のステビア・レ
バウディアナ・ベルトーニの植物体又はその乾燥葉を水
又は含水溶媒で抽出し、得られた抽出液から甘味成分を
分離採取し、この甘味成分を含水量が１０〜２０重量％
である含水メタノールで再結晶して、結晶側に目的物を
取得することを特徴とするステビオサイドとレバウディ
オサイドＣとズルコサイドＡの和に対するレバウディオ
サイドＡの含有比が３０倍以上であり、かつレバウディ
オサイドＡを９０重量％以上含有する高品位ステビア甘
味料の製造方法。
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