JPH0714294Y2 - 自動原稿送り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は複写が完了して排出トレイへ排出された原稿
を揃える原稿揃え機構を有する自動原稿送り装置に関す
る。

〔従来の技術〕

従来原稿トレイ上に収容された原稿を１枚ずつ複写機の
プラテン上へ搬送する自動原稿送り装置には、複写の完
了した原稿を排出する排出トレイの設けられたものがあ
る。

また排出トレイには排出された原稿がトレイ内でバラバ
ラにならないように揃えるための原稿揃え手段を設けた
ものがある。

原稿揃え手段としては第３図（イ）に示すように排出ト
レイａを先端側が高くなるように傾斜させたものや、第
３図（ロ）に示すように水平に設けた排出トレイａの先
端にストッパｂを設けたもの、第３図（ハ）に示すよう
に先端にストッパｂを有する排出トレイａを先端側が低
くなるように傾斜させたもの、第３図（ニ）に示すよう
に上下方向に揺動自在なガイドｃの先端に重錘ｄを設け
たものが公知である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし上記従来の排出トレイａでは、重量の異なる原稿
が高速で連続的に排出された場合原稿が整然と収容され
なくなり、その結果頁順序が狂ったり、すでに収容され
ている原稿に排出された原稿が突き当って、すでに収容
されている原稿が突き落され、もしくは排出された原稿
が裏返しになるなどの不具合がある。

また原稿同士が排出トレイ上で衝突して排出口を塞ぐと
後続原稿が排出できなくなって排出口付近で紙詰りを起
すなどの不具合もあった。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕

この考案は上記不具合を改善する目的でなされたもの
で、原稿トレイ上に積層された原稿を１枚ずつ複写機の
プラテン上へ搬入し、複写後プラテン上より排出トレイ
へ排出する自動原稿送り装置において、上記排出トレイ
の上方に配置され、排出された原稿に同期して上下動さ
れ、かつ搬出された原稿の上方より当接して原稿を停止
させる原稿制止アームと、この原稿制止アームを上下動
させる駆動手段と、この駆動手段の駆動を制御する駆動
制御手段と、上記プラテン上の原稿の排出速度を決定す
る原稿排出速度決定手段と、上記プラテン上の原稿の排
出を検出する原稿排出検出器とを備え、この原稿排出検
出器からの原稿排出信号を受けた後、前記原稿排出速度
決定により決定された原稿排出速度に対応した時間経過
後に、上記原稿制止アームを原稿に当接する方向に駆動
制御するようにしたことにより、排出速度や、重量の異
なる原稿が連続的に排出されても、排出トレイ上に整然
と収容できるようにした自動原稿送り装置を提供しよう
とするものである。

〔実施例〕

この考案の一実施例を図面を参照して詳述すると、図に
おいて１は複写機２上に設置されたこの装置の本体で、
複写すべき原稿３を重ねた手段で収容する原稿トレイ４
を有している。

この原稿トレイ４上に積層された原稿３は、フィーダ５
により上から１枚ずつ搬送路６へ送り出されると共に、
搬送路６より複写機２の上部に設けられたプラテン７上
に達した原稿３は、プラテン７上に設けられた搬送ベル
ト８によりプラテン７の複写位置まで搬送されるように
なっている。

また複写の完了した原稿３は搬送ベルト８よりプラテン
７上より排出ロール９を経て排出トレイ10へと排出され
ると共に、排出トレイ10上には原稿揃え機構11が設けら
れている。

上記原稿揃え機構11は本体１内に設けられたソレノイド
12と、該ソレノイド12によりピン13を中心に回動される
原稿制止アーム14とよりなり、円弧状に湾曲する原稿制
止アーム14の先端側は排出トレイ10の上方に突出されて
いる。

そして上記ソレノイド12は搬送ベルト８と排出ロール９
の間に設けられた原稿排出検出器15からの信号により次
のように動作が制御されるようになっている。

いまプラテン７上に搬入されて複写の完了した原稿３は
複写終了とともに回転される搬送ベルト８により排出ロ
ール９へ向けて排出が開始され、原稿３の先端が原稿排
出検出器15を通過すると、検出器15より図示しない制御
装置へ排出信号ガ出力される。

上記制御装置は第２図に示すように原稿排出検出器15が
原稿３の後端を検出した時点（制御装置への信号がオフ
になった時点）から予め原稿サイズに応じて設定された
時間ｔをタイマが計時し、タイマのタイムアップととも
にソレノイド12へ動作信号を出力する。これによってソ
レノイド12がいままで上方に待機していた原稿制止アー
ム14の先端側を下降させ、排出トレイ10内へ排出された
原稿３の先端側上方から当接して原稿３を制動し、原稿
３を排出トレイ10の所定位置へ停止させる。

そしてこのとき、排出される原稿３の速度がオペレータ
によるテンキー操作等による複写枚数の変更などにより
変る場合は、予め制御装置のメモリ内に排出速度に応じ
た遅延時間ｔが記憶されたタイムテーブルより排出速度
に応じた遅延時間ｔを読み出して、この遅延時間ｔによ
りソレノイド12の動作タイミングを制御する。

そしてソレノイド12がオフされるとともに、ソレノイド
12に設けられた復帰ばね12aで元の待機位置まで上昇さ
れ、次の原稿３が排出されるまで待機する。

以下原稿３が排出される毎に上記動作を繰返して排出ト
レイ10の所定位置へ整然と原稿３を収容するものであ
る。

〔考案の効果〕

この考案は以上詳述したようになるから、原稿制止アー
ムの原稿制動作動のタイミングは、排出トレイ上へ排出
されてくる原稿の排出速度に応じて変化される。

従って、上記排出トレイ上への排出されてくる原稿は、
これの排出速度が異なっても、常に排出トレイ内の一定
の位置で整然と揃えられた状態で収容することができ
る。また上記タイミングで原稿が制動されることによ
り、排出される原稿の重量が種々に変化しても同様に整
然と揃えられた状態で収容されるため、排出トレイ上よ
り原稿を取出す際、原稿を揃えたり、頁を揃えるなどの
煩雑な作業が不要となる。

また先行原稿に後続の原稿が衝突して、先行原稿が排出
トレイ上より落下したり、排出口が先行原稿に塞がれて
後続原稿の排出が困難になるなどの不具合も解消するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は概略断面
図、第２図は作用を示すタイミングチャート、第３図
（イ）ないし（ニ）は従来の説明図である。 ２は複写機、３は原稿、４は原稿トレイ、７はプラテ
ン、10は排出トレイ、14は原稿押えアーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】原稿トレイ４上に積層された原稿３を１枚
   ずつ複写機２のプラテン７上へ搬入し、複写後プラテン
   ７上より排出トレイ10へ排出する自動原稿送り装置にお
   いて、上記排出トレイ10の上方に配置され、排出された
   原稿３に同期して上下動され、かつ搬出された原稿３の
   上方より当接して原稿３を停止させる原稿制止アーム14
   と、この原稿制止アーム14を上下動させる駆動手段12
   と、この駆動手段12の駆動を制御する駆動制御手段と、
   上記プラテン７上の原稿３の排出速度を決定する原稿排
   出速度決定手段と、上記プラテン７上の原稿３の排出を
   検出する原稿排出検出器15とを備え、この原稿排出検出
   器15からの原稿排出信号を受けた後、前記原稿排出速度
   決定により決定された原稿排出速度に対応した時間経過
   後に、上記原稿制止アーム14を原稿に当接する方向に駆
   動制御すること特徴とする自動原稿送り装置。