JPH07142741A - C−mos薄膜トランジスタおよびその作製方法 - Google Patents

C−mos薄膜トランジスタおよびその作製方法

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JPH07142741A
JPH07142741A JP5314202A JP31420293A JPH07142741A JP H07142741 A JPH07142741 A JP H07142741A JP 5314202 A JP5314202 A JP 5314202A JP 31420293 A JP31420293 A JP 31420293A JP H07142741 A JPH07142741 A JP H07142741A
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JP
Japan
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thin film
film transistor
mos
pch
nch
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JP5314202A
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Mitsugi Irinoda
貢 入野田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レイアウト上、および電気的に対称性が良く
て設計の自由度が高く、高集積化が可能なC−MOS薄
膜トランジスタを提供する。 【構成】 基板上に形成した単結晶Si薄膜を活性層と
するC−MOSトランジスタにおいて、回路を形成して
いるNch薄膜トランジスタのゲート酸化膜104の膜
厚を、Pch薄膜トランジスタのゲート酸化膜105の
膜厚より厚くする。これにより、回路設計の重要なパラ
メータである飽和ドレイン電流(Ido)を、レイアウ
ト上の対称性を損なうことなく、等しくすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜半導体装置および、
その作製方法に関し、詳しくは単結晶Si薄膜を用いた
C−MOS薄膜トランジスタ、該トランジスタを使用し
たシフトレジスタ回路および、前記C−MOS薄膜トラ
ンジスタの作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】帯域溶融再結晶化法により絶縁性基板上
に形成した、単結晶Si薄膜を活性層とするPch薄膜
トランジスタによりシフトレジスタを構成してLCDデ
ィスプレイの駆動回路を作製することは公知である(IE
EE TRANSACTIONS ON ELECTRONDEVICES, VOL.35, NO.4,
APRIL 1988 )。
【0003】また、帯域溶融再結晶化法により石英基板
上に形成したSi薄膜のホール移動度について再結晶化
膜中の引張り応力により、キャリヤが電子のときは上昇
し、逆に正孔のときは減少するという報告がみられる
(IEEE IEDM-81 P232 〜P235 1981 )。
【0004】さらに、絶縁性基板上に形成した単結晶S
i薄膜を活性層とするNch薄膜トランジスタ、Pch
薄膜トランジスタのC−MOS回路により論理回路や駆
動回路を構成することも、よく知られている。
【0005】基板上に形成した単結晶Si薄膜を活性層
とする薄膜トランジスタのC−MOS回路を用いた電子
デバイスは、低消費電力、ラッチアップフリー、耐放射
線エラーフリー等の高信頼性をもち、更に絶縁性基板上
に形成することにより寄生容量が大幅に減少し、より高
速の動作が可能である。
【0006】このような単結晶Si薄膜を基板上に形成
する手法については、従来より数多くの提案がなされて
いる。これらの提案の多くは、絶縁性基板上に非晶質あ
るいは多結晶Si薄膜を形成し、この非晶質あるいは多
結晶Si薄膜を種々の熱源により溶融再結晶化させるも
のである。この場合の熱源としてはレーザー光、電子ビ
ーム、種々のランプ光、ワイヤー状のカーボンヒーター
等がある。
【0007】このような帯域溶融再結晶化法を用いたS
OI形成法によって得られる単結晶Si薄膜には、再結
晶化時にSi薄膜内部に引張り応力が存在する。そのよ
うな単結晶Si薄膜においては、ホール移動度が引張り
応力によりキャリヤが電子の場合上昇し、正孔の場合に
は減少する。また、そのような単結晶Si薄膜を活性層
とする薄膜トランジスタを作製したときにも、その引張
り応力によりその電界効果移動度(μ)は、バルクの単
結晶Siウエハーの電界効果移動度(μ)とは異なった
値を示す。つまり、Nch薄膜トランジスタにおいては
電子の電界効果移動度(μe)が上昇し、逆にPch薄
膜トランジスタにおいては減少する。
【0008】通常、バルクの単結晶Siウエハーの場
合、Nchトランジスタの電子の電界効果移動度(μ
e)は600(cm2 /V・s)前後、Pchトランジ
スタのホールの電界効果移動度(μh)は200(cm
2 /V・s)前後であり、3倍程度、電子の移動度の方
が高いのが普通である。それに対し、帯域溶融再結晶化
法により得られた単結晶Si薄膜を活性層とするNch
薄膜トランジスタの電子の移動度(μe)は900(c
2 /V・s)前後、Pch薄膜トランジスタのホール
の移動度(μh)は150(cm2 /V・s)前後であ
り、6倍程度の差がある。
【0009】ここで、Nch薄膜トランジスタとPch
薄膜トランジスタの電界効果移動度(μe)と(μh)
は回路設計のときに重要な量であり、下記[数1]〜
[数5]のように、各chの薄膜トランジスタの飽和ド
レイン電流(Idon)、(Idop)に直接影響を与
える。
【0010】
【数1】
【0011】
【数2】
【0012】
【数3】
【0013】
【数4】
【0014】
【数5】
【0015】ただし、[数1]〜[数5]における各記
号の意味は、次のとおりである。 Idon:Nch薄膜トランジスタの飽和ドレイン電流 Vg:ゲート電圧 Vtn:Nch薄膜トランジスタのしきい値 βn:ドライバトランジスタのβ値 Coxn:Nch薄膜トランジスタのゲート酸化膜容量 μe:Nch薄膜トランジスタの電界効果移動度 Wn:Nch薄膜トランジスタのゲート幅 Ln:Nch薄膜トランジスタのゲート長 Idop:Pch薄膜トランジスタの飽和ドレイン電流 Vtp:Pch薄膜トランジスタのしきい値 βp:負荷トランジスタのβ値 Coxp:Pch薄膜トランジスタのゲート酸化膜容量 μh:Pch薄膜トランジスタの電界効果移動度 Wp:Pch薄膜トランジスタのゲート幅 Lp:Pch薄膜トランジスタのゲート長 βR:ベータレシオ
【0016】回路を設計する際には、Nch薄膜トラン
ジスタとPch薄膜トランジスタの飽和ドレイン電流
[数1]と[数3]が等しくなるように、[数2]のβ
nと[数4]のβpを等しくする。つまり、βR=1に
する。このとき、電気的に対称性が最も良くC−MOS
回路の入力電圧の1/2の点がしきい値となり、C−M
OS回路のHighレベル、Lowレベルに対するノイ
ズマージンをほぼ等しくすることが可能である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来、帯
域溶融再結晶化法により絶縁性基板上に形成した単結晶
Si薄膜を活性層とする薄膜トランジスタの場合、[数
2]のNch薄膜トランジスタのβn値と[数4]のP
ch薄膜トランジスタのβp値を等しくするために、N
ch薄膜トランジスタのゲート幅(Wn)をPchトラ
ンジスタのゲート幅(Wp)の6倍程度大きくしなけれ
ばならなかった。なぜならば、前述のようにNch薄膜
トランジスタの電界効果移動度(μe)がPch薄膜ト
ランジスタの電界効果移動度(μh)よりも6倍程度大
きいからである。
【0018】このように、ゲート幅がNchとPchで
大きく異なることは、レイアウト上の対称性を悪化さ
せ、レイアウト設計の自由度を低減させていた。また、
ゲートの幅が6倍程度も違うので、Pch薄膜トランジ
スタの占有面積が大きく、高集積化には障害となってい
た。
【0019】逆に、[数2]のβnと[数4]のβpを
等しくするためにNchとPch薄膜トランジスタのゲ
ート幅(W)を等しくし、Pchのゲート長(Lp)を
Nchの1/6の長さにすることは、レイアウト上の対
称性は良いものの微細加工が困難になるといった問題が
あった。
【0020】高信頼性、高速動作が可能である電子デバ
イスを実現するための、基板上に形成した単結晶Si薄
膜を活性層とする薄膜トランジスタにおいては、Nch
とPchの電界効果移動度の差が大きいので、従来βn
とβpを等しくするためにレイアウト上の対称性が悪く
設計上の自由度も低下し、また高集積化の障害になって
いた。したがって本発明の目的は、以上の問題を解決す
ることにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)のC
−MOS薄膜トランジスタは、基板上に形成した単結晶
Si薄膜を活性層とするC−MOSトランジスタにおい
て、回路を構成しているNch薄膜トランジスタとPc
h薄膜トランジスタのゲート酸化膜の厚さは、Nch薄
膜トランジスタの方がPch薄膜トランジスタより厚い
ことを特徴とする。すなわち本発明は、各ch薄膜トラ
ンジスタ間でゲート酸化膜の厚さに違いを設けることで
ゲート酸化膜容量(Cox)を変え、回路設計の重要な
パラメータである飽和ドレイン電流を等しくするもので
ある。
【0022】
【作用】以下、本発明のC−MOS薄膜トランジスタの
動作原理について[数6]〜[数15]を用いて詳細に
説明する。一般にNch薄膜トランジスタの飽和ドレイ
ン電流(Idon)は、[数6]のように示される。
【0023】
【数6】
【0024】
【数7】
【0025】
【数8】
【0026】
【数9】
【0027】
【数10】
【0028】ただし、[数6]〜[数10]における各
記号の意味は次のとおりである。 εox:酸化膜の誘電率 Toxn:Nch薄膜トランジスタのゲート酸化膜の厚
さ VFB:フラットバンド電圧 φMS:ゲートと活性層の仕事関数差 q:単位電荷量 Nss:界面準位密度 φF:フェルミレベル T:絶対温度 NA :Nch薄膜トランジスタの活性領域の不純物濃度 Ni:真性半導体の不純物濃度 なお、前出の記号と同一の記号の意味は、前述のとおり
である。
【0029】Pch薄膜トランジスタの飽和ドレイン電
流(Idop)は、下記[数11]のように示される。
【0030】
【数11】
【0031】
【数12】
【0032】
【数13】
【0033】
【数14】
【0034】
【数15】
【0035】ただし、[数11]〜[数15]における
各記号の意味は次のとおりであり、前出の記号と同一の
記号の意味は、前述のとおりである。 Toxp:Pch薄膜トランジスタのゲート酸化膜の厚
さ k:ボルツマン定数 ND :Pch薄膜トランジスタの活性領域の不純物濃度
【0036】前記酸化膜の誘電率(εox)、ゲート電
圧(Vg)、界面準位密度(Nss)、絶対温度
(T)、真性半導体の不純物濃度(Ni)の値は、各c
h薄膜トランジスタで等しい。また、帯域溶融再結晶化
法により形成したSi薄膜を活性層とする薄膜トランジ
スタにおいて、電界効果移動度はPchよりNchの方
が6倍程度も大きいので、従来は[数6]と[数11]
を等しくするために、ゲート幅をNchよりPchの方
を6倍程度大きくしていた。
【0037】そこで本発明では、レイアウト上の対称性
を良くするために、Nch薄膜トランジスタのゲート幅
(Wn)とPch薄膜トランジスタのゲート幅(Wp)
を等しくし、更に微細加工上の困難さからゲート長(L
n,Lp)も等しくするものである。
【0038】[数6]〜[数15]の中で上記のことを
考慮すると、各ch薄膜トランジスタのゲート酸化膜の
厚さは、Toxn>Toxpとなる。仮にToxn<T
oxpとすると、NA を大きくする必要があり、ソース
ドレイン間の耐圧が低くなり信頼性に欠けるようにな
る。そのためNA はあまり大きくできない。また、従来
のようにToxn=Toxpの場合は、各薄膜トランジ
スタのゲート幅(Wn,Wp)をWn<Wpとする必要
があり、レイアウト上の対称性が悪く、設計の自由度が
低下するので高集積化には適さない。このようなことを
踏まえて、Idon=Idopとなるように各ch薄膜
トランジスタのゲート酸化膜を選択すると、Toxn>
Toxpとなる。
【0039】
【実施例】次に本発明のC−MOS薄膜トランジスタの
構成について、図面を用いて説明する。図1はNch、
Pch薄膜トランジスタの構造を示す断面図であり、図
2はその平面図である。
【0040】101は支持体としての基板である。すな
わち、鏡面研磨した厚さ300μm〜2mm、好ましく
は400μm〜1.5mmの合成透明石英基板、または
鏡面研磨した厚さ400μm〜1000μm、好ましく
は450μm〜700μm、面方位(100)または
(111)、望ましくは(100)、抵抗率0.1Ω・
cm〜3000Ω・cm、好ましくは1Ω・cm〜10
0Ω・cmの単結晶Siウエハー上に、100Å〜1μ
m、好ましくは1000Å〜6000Åの酸化膜付きウ
エハー等の絶縁性基板である。
【0041】102はNch薄膜トランジスタの活性領
域であって、SiH4 ,Si2 6,SiF4 ,SiH
2 Cl2 ,SiHCl3 ,SiCl4 等のガスを用いて
熱CVD,ECR−CVD,LPCVD,プラズマCV
D法などにより非晶質または多結晶Siの薄膜を形成
し、その後種々の熱源により帯域溶融再結晶化法によっ
て単結晶化した、厚さ100Å〜1μm、好ましくは3
00Å〜5000Åの単結晶Si薄膜である。
【0042】102aはNch薄膜トランジスタのソー
ス領域であって、周期律表V族の原子であるP,As等
の不純物原子を濃度1018cm-3 〜1021cm-3、好
ましくは1019cm-3 〜1020cm-3含むような領域
であって、イオン注入法や気相拡散法、塗布拡散法によ
って形成される領域である。102bはNch薄膜トラ
ンジスタのドレイン領域であって、前記ソース領域と同
時に形成される周期律表V族の原子であるP,As等の
不純物原子を濃度1018cm-3 〜1021cm-3、好ま
しくは1019cm-3 〜1020cm-3含むような領域で
あり、イオン注入法や気相拡散法、塗布拡散法によって
形成される領域である。
【0043】103はPch薄膜トランジスタの活性領
域であって、SiH4 ,Si2 6,SiF4 ,SiH
2 Cl2 ,SiHCl3 ,SiCl4 等のガスを用いて
熱CVD,ECR−CVD,LPCVD,プラズマCV
D法などにより非晶質または多結晶Si薄膜を形成し、
その後種々の熱源により帯域溶融再結晶化法によって単
結晶化した、厚さ100Å〜1μm、好ましくは300
Å〜5000Åの単結晶Si薄膜である。
【0044】103aはPch薄膜トランジスタのドレ
イン領域であって、周期律表III族の原子であるB,
Sb等の不純物原子を濃度1018cm-3 〜1021cm
-3、好ましくは1019cm-3 〜1020cm-3含むよう
な領域であり、イオン注入法や気相拡散法、塗布拡散法
によって形成される領域である。
【0045】103bはPch薄膜トランジスタのソー
ス領域であって、前記ドレインと同時に形成される周期
律表III族の原子であるB,Sb等の不純物原子を、
濃度1018cm-3 〜1021cm-3、好ましくは1019
cm-3 〜1020cm-3含むような領域であり、イオン
注入法や気相拡散法、塗布拡散法によって形成される領
域である。
【0046】104はNch薄膜トランジスタのゲート
酸化膜であって、厚さ100Å〜2000Å、好ましく
は200Å〜1000Åであり、ドライ酸化法またはパ
イロ酸化法等の熱酸化法や、SiH4 ,SiH2
2 ,N2 O,CO2 等のガスを用いた熱CVD法等に
よって形成される。
【0047】105はPch薄膜トランジスタのゲート
酸化膜であって、厚さ100Å〜2000Å、好ましく
は200Å〜1000Åであり、ドライ酸化法またはパ
イロ酸化法等の熱酸化法や、SiH4 ,SiH2
2 ,N2 O,CO2 等のガスを用いた熱CVD法等に
よって形成される。
【0048】ここで、本発明の薄膜トランジスタにおい
て、104のNch薄膜トランジスタの酸化膜の厚さ
(Toxn)と105のPch薄膜トランジスタの酸化
膜の厚さ(Toxp)については、Toxn>Toxp
の関係にある。このようにすることで、回路設計の重要
なパラメータである飽和ドレイン電流(Ido)を、レ
イアウト上の対称性を損なうことなく等しくすることが
できる。
【0049】106はNch薄膜トランジスタのゲート
電極であって、厚さ500Å〜1μm、好ましくは15
00Å〜5000ÅのPやB等の不純物原子を濃度10
18cm-3 以上含むような多結晶Si、またはAl,
W,Ti,TiN等の金属材料である。
【0050】107はPch薄膜トランジスタのゲート
電極であって、厚さ500Å〜1μm、好ましくは15
00Å〜5000ÅのPやB等の不純物原子を濃度10
18cm-3 以上含むような多結晶Si、またはAl,
W,Ti,TiN等の金属材料である。
【0051】108はSiH4 ,Si2 6 ,Si
4 ,SiH2 Cl2 ,SiHCl3 ,SiCl4 ,C
2 ,N2 O,O2 等のガスを用いて熱CVD,ECR
−CVD,LPCVD,プラズマCVD法などにより成
膜された厚さ500Å〜2μm、好ましくは1500Å
〜8000ÅのSi中に少なくともN原子、O原子を含
むような、望ましくはSiO2 の層間絶縁膜である。
【0052】109は各ch薄膜トランジスタ間を電気
的に接続するAl配線であってCVD法、真空蒸着法、
スパッタ法等によって厚さ2000Å〜3μm、好まし
くは5000Å〜1μmに形成される。
【0053】110は層間絶縁膜を通してゲート電極や
各ch薄膜トランジスタとAl配線をコンタクトするた
めのコンタクトホールである。
【0054】図2の平面図のINはC−MOS回路のデ
ータの入力端子であり、OUTはデータの出力端子であ
る。この場合、C−MOS回路なので入力の反転が出力
される。
【0055】次に図3を用いて、本発明のC−MOS薄
膜トランジスタの作製フローについて説明する。図中、
201は支持体としての基板であり、鏡面研磨した厚さ
300μm〜2mm、好ましくは400μm〜1.5m
mの合成基板、または鏡面研磨した厚さ400μm〜1
000μm、好ましくは450μm〜700μm、面方
位(100)または(111)、望ましくは(10
0)、抵抗率0.1Ω・cm〜3000Ω・cm、好ま
しくは1Ω・cm〜100Ω・cmの単結晶Siウエハ
ー上に100Å〜1μm、好ましくは1000Å〜60
00Åの酸化膜付きウエハー等の絶縁性基板を準備する
〔図3(a)〕。
【0056】基板201上にSiH4 ,Si2 6 ,S
iF4 ,SiH2 Cl2 ,SiHCl3 ,SiCl4
のガスを用いて熱CVD,ECR−CVD,LPCV
D,プラズマCVD法などにより非晶質または多結晶の
Si薄膜202を形成する〔図3(b)〕。
【0057】引き続きSiH4 ,SiH2 Cl2
2 ,N2 O,CO2 等のガスを用い熱CVD,ECR
−CVD,LPCVD,プラズマCVD法などにより帯
域溶融再結晶化を良好に行うために、SiO2 の表面保
護層203を形成する〔図3(c)〕。
【0058】次にレーザー光、電子ビーム、種々のラン
プ光、ワイヤー状のカーボンヒーター等の種々の熱源2
04により帯域溶融再結晶化によって、厚さ100Å〜
1μm、好ましくは300Å〜5000Åの非晶質また
は多結晶Si薄膜を単結晶化する〔図3(d)〕。この
ときのSi溶融領域205は図中左から右へ移動し、広
い面積にわたって均一性の良い単結晶Si薄膜206が
得られる。
【0059】次に表面保護層203を除去し、単結晶S
i薄膜206を露出させ〔図3(e)〕、この単結晶S
i薄膜をホトリソエッチング工程によって処理し、本発
明のC−MOS薄膜トランジスタの活性領域を規定する
〔図3(f)〕。
【0060】207はNch薄膜トランジスタ領域すな
わち、該トランジスタの活性層であり、208はPch
薄膜トランジスタ領域すなわち、該トランジスタの活性
層である。このとき、Pch薄膜トランジスタ領域20
8はSiH4 ,SiH2 Cl2 ,O2 ,N2 O,C
2 ,N2 ,NH3 等のガスを用い熱CVD,ECR−
CVD,LPCVD,プラズマCVD法などによって厚
さ100Å〜1μm、好ましくは200Å〜2000Å
の、少なくとも酸素原子の透過を防止する膜、好ましく
は窒化Si膜210で被覆する。このような状態にて1
回目のゲート酸化膜形成工程を行う〔図3(g)〕。
【0061】209は1回目のゲート酸化膜形成工程に
てNch薄膜トランジスタ上に形成したゲート酸化膜で
あって、厚さ100Å〜2000Å、好ましくは200
Å〜1000Åであり、ドライ酸化法またはパイロ酸化
法等の熱酸化法や、SiH4,SiH2 Cl2 ,N
2 O,CO2 等のガスを用いた熱CVD法等によって形
成される。このようにすることで、Pch薄膜トランジ
スタ領域においては酸素原子の透過がないので、酸化膜
は成長せずNch薄膜トランジスタ領域にのみゲート酸
化膜を形成することが可能となる。
【0062】次に、少なくとも酸素原子の透過を防止す
る膜、好ましくは窒化Si膜210をエッチングにより
除去し、2回目のゲート酸化膜形成工程を行う〔図3
(h)〕。211は2回目のゲート酸化膜形成工程にて
形成したNch薄膜トランジスタのゲート酸化膜であっ
て、厚さ厚さ100Å〜3000Å、好ましくは200
Å〜1500Åであり、ドライ酸化法またはパイロ酸化
法等の熱酸化法や、SiH4 ,SiH2 Cl2 ,N
2 O,CO2 等のガスを用いた熱CVD法等によって形
成される。212は2回目のゲート酸化膜形成工程にて
形成したPch薄膜トランジスタのゲート酸化膜であ
る。ここで、このゲート酸化膜212は、膜厚が少なく
ともNch薄膜トランジスタのゲート酸化膜211の膜
厚より小さいものである。
【0063】上記のようにして、本発明のC−MOS薄
膜トランジスタにおけるNchとPch薄膜トランジス
タのゲート酸化膜に厚さの違いを形成し、[数2]〜
[数6]、[数7]〜[数11]からNch薄膜トラン
ジスタの飽和ドレイン電流(Idon)と、Pch薄膜
トランジスタの飽和ドレイン電流(Idop)が等しく
なるように、各薄膜トランジスタのゲート酸化膜の膜厚
を決定する。
【0064】次に、全面に厚さ500Å〜1μm、好ま
しくは1500Å〜5000ÅのPやB等の不純物原子
を濃度1018cm-3 以上含むような多結晶Si、また
はAl,W,Ti,TiN等の金属材料を形成した後
に、ホトリソエッチング工程によってNch薄膜トラン
ジスタのゲート電極213、Pch薄膜トランジスタの
ゲート電極214を規定する〔図3(i)〕。
【0065】次に、各薄膜トランジスタのソース、ドレ
イン領域を形成する〔図3(j)〕。215はNch薄
膜トランジスタのソース領域であって、周期律表V族の
原子であるP,As等の不純物原子を濃度1018cm-3
〜1021cm-3、好ましくは1019cm-3 〜1020
cm-3含むような領域であり、イオン注入法や気相拡散
法、塗布拡散法によって形成される領域である。
【0066】216はNch薄膜トランジスタのドレイ
ン領域であって、前記ソース領域と同時に形成される、
周期律表V族の原子であるP,As等の不純物原子を濃
度1018cm-3 〜1021cm-3、好ましくは1019
-3 〜1020cm-3含むような領域であり、イオン注
入法や気相拡散法、塗布拡散法によって形成される領域
である。
【0067】217はPch薄膜トランジスタのドレイ
ン領域であって、周期律表III族の原子であるB,S
b等の不純物原子を濃度1018cm-3 〜1021
-3、好ましくは1019cm-3 〜1020cm-3含むよ
うな領域であり、イオン注入法や気相拡散法、塗布拡散
法によって形成される領域である。
【0068】218はPch薄膜トランジスタのソース
領域であって、前記ドレイン領域と同時に形成される、
周期律表III族の原子であるB,Sb等の不純物原子
を濃度1018cm-3 〜1021cm-3、好ましくは10
19cm-3 〜1020cm-3含むような領域であり、イオ
ン注入法や気相拡散法、塗布拡散法によって形成される
領域である。
【0069】次に、SiH4 ,Si2 6 ,SiF4
SiH2 Cl2 ,SiHCl3 ,SiCl4 ,CO2
2 O,O2 等のガスを用いて熱CVD,ECR−CV
D,LPCVD,プラズマCVD法などにより成膜され
た厚さ500Å〜2μm、好ましくは1500Å〜80
00ÅのSi中に少なくともN原子、O原子を含むよう
な、望ましくはSiO2 の層間絶縁膜219を形成する
〔図3(k)〕。
【0070】次に、ホトリソエッチング工程によって層
間絶縁膜219を通してゲート電極や各薄膜トランジス
タとAl配線をコンタクトするためのコンタクトホール
220を形成する〔図3(l)〕。
【0071】次に、全面にわたってAl金属をCVD
法、真空蒸着法、スパッタ法等により厚さ2000Å〜
3μm、好ましくは5000Å〜1μmに形成し、ホト
リソエッチング工程によって各ch薄膜トランジスタ間
を電気的に接続するAl配線221を形成する〔図3
(m)〕。以上のようにして、本発明のC−MOS薄膜
トランジスタは完成する。
【0072】以下、具体的な実施例を、図4および図5
を用いて説明する。 実施例1 図3(a)〜(m)の作製工程によって実際に作製した
C−MOS薄膜トランジスタの構造断面図を図4に示
し、平面図を図5に示す。基板301としては、厚さ5
00μmの透明合成石英ウエハーを用いた。この透明合
成石英ウエハー上にSiH4 ガスを用いLPCVD法に
よってSiH4 流量200sccm、圧力1Torr、
基板温度630℃にて厚さ3000Åの多結晶Siを形
成した。この上に表面保護層であるSiO2 をLPCV
D法によってSiH4 ,N2 Oガスを用いSiH4 流量
20sccm、N2 O流量1SLM、圧力2Torr、
基板温度750℃にて、厚さ1.5μm成膜した。
【0073】その後、ヤイヤーストリップ法により走査
速度1mm/secにて、多結晶Siの帯域溶融再結晶
化を行い、全面にわたって厚さ3000Åの単結晶Si
薄膜を形成した。
【0074】その後、表面保護層であるSiO2 膜をウ
エットエッチングにより除去しホト・リソによってNc
h、Pch薄膜トランジスタの位置を規定した。規定さ
れた単結晶Si薄膜にRIEを行い、Nch薄膜トラン
ジスタの活性領域302と、Nch薄膜トランジスタの
活性領域303を形成した。
【0075】次に、全面に窒化Si膜をSiH4 ガス、
NH3 ガスを用いSiH4 流量15sccm、NH3
量300sccm、圧力0.3Torr、基板温度85
0℃にて厚さ700Åに形成した。
【0076】その後、ホトリソエッチング工程によっ
て、Pch薄膜トランジスタの活性領域にのみ窒化Si
薄膜を残し、基板温度1000℃で大気圧の乾燥酸素中
にて20min間、1回目のゲート酸化を行った。この
とき、モニターウエハーの膜厚の計測結果から、Nch
薄膜トランジスタ上に成長した酸化膜の膜厚は400Å
であった。
【0077】次に、Pch薄膜トランジスタの活性領域
にある窒化Si膜をRIEにより除去し、2回目のゲー
ト酸化を基板温度1000℃、大気圧の乾燥酸素中にて
40min間行った。このときのモニターウエハーの膜
厚の計測結果から、Nch薄膜トランジスタのゲート酸
化膜304は700Åであって、Pch薄膜トランジス
タのゲート酸化膜305の膜厚は550Åであった(下
記[表1]中の試料A)。
【0078】比較のため、同時に上記方法によりNch
薄膜トランジスタのゲート酸化膜304の膜厚が100
0Å、Pch薄膜トランジスタのゲート酸化膜305の
膜厚が800Åである試料Bと、Nch薄膜トランジス
タのゲート酸化膜304の膜厚が900Å、Pch薄膜
トランジスタのゲート酸化膜305の膜厚が600Åで
ある試料Cと、従来の作製方法によりNch薄膜トラン
ジスタのゲート酸化膜304の膜厚が700Å、Pch
薄膜トランジスタのゲート酸化膜305の膜厚が700
Åである試料Dと、上記の方法とは逆にNch薄膜トラ
ンジスタの領域のみを窒化Si膜で被覆することで作製
した、Nch薄膜トランジスタのゲート酸化膜304の
膜厚が800Å、Pch薄膜トランジスタのゲート酸化
膜305の膜厚が1000Åである試料Eとを作製し
た。
【0079】次に、Nch薄膜トランジスタの活性領域
302にのみイオン注入装置にてBイオンを濃度1016
cm- 3 になるまでイオン注入し、伝導のタイプをN型
からP型へ変えた。次に、全面に厚さ3000Åの多結
晶SiをLPCVD法により形成し、Bイオンをイオン
注入装置により濃度1020cm- 3 になるまで注入した
後、ホトリソエッチング工程によってNch薄膜トラン
ジスタのゲート電極306、Pch薄膜トランジスタの
ゲート電極307を規定した。
【0080】その後、イオン注入装置にて、Pイオンを
濃度1020cm- 3 になるまで注入し、Nch薄膜トラ
ンジスタのソース領域302a、ドレイン領域302b
を同時に形成し、更にイオン注入装置にてBイオンを濃
度1020cm- 3 になるまで注入し、Pch薄膜トラン
ジスタのドレイン領域303a、ソース領域303bを
同時に形成した。その後全面に、層間絶縁膜であるSi
ON膜308を厚さ6000Åで、SiH4 ,CO2
2 ガスを用いプラズマCVD法によって形成した。
【0081】次に、ホトリソ、エッチング工程によって
層間絶縁膜を通してゲート電極や各薄膜トランジスタと
Al配線をコンタクトするためのコンタクトホール31
0を形成した。
【0082】次に、全面にわたってAl金属を、スパッ
タ法によって厚さ1μm形成し、ホトリソエッチング工
程によって各ch薄膜トランジスタ間を電気的に接続す
るAl配線309を形成した。このようにして本発明の
C−MOS薄膜トランジスタが完成した。
【0083】作製した各トランジスタサイズは以下のと
おりであり、ゲート酸化膜の膜厚(Toxn)、(To
xp)は[表1]に示したとおりである。 Nch薄膜トランジスタゲート幅(Wn):40μm Nch薄膜トランジスタゲート長(Ln): 5μm Pch薄膜トランジスタゲート幅(Wp):40μm Pch薄膜トランジスタゲート長(Lp): 5μm
【0084】作製した各薄膜トランジスタのゲート酸化
膜厚に対する評価項目は、C−MOSインバータ回路の
しきい値(Vdd=5V,Vss=0Vのとき)、従来
のC−MOS回路1個当たりの占有面積を100とした
ときの、本発明のC−MOS回路1個当たりの占有面積
である。評価結果を[表1]に示す。
【0085】
【表1】
【0086】ただし、[表1]において各項目の意味は
次のとおりである。 (Toxn)(Å):Nch薄膜トランジスタのゲート
酸化膜厚 (Toxp)(Å):Pch薄膜トランジスタのゲート
酸化膜厚 しきい値(V):C−MOS回路のしきい値 占有面積:従来のC−MOS回路1個当たりの占有面積
を100としたときの本発明のC−MOS1個当たりの
占有面積
【0087】C−MOSインバータ回路のしきい値は、
Vdd/2のときが電気特性上、最も対称性がよい。つ
まり、Vdd=5Vであるので、しきい値=2.5vの
ときが最も電気的に対称性がよい。このことを考慮する
と、Nch薄膜トランジスタのゲート酸化膜厚(Tox
n)がPch薄膜トランジスタのゲート酸化膜厚(To
xp)よりも厚いときに対称性がよいことがわかる。こ
れは、Nch薄膜トランジスタのゲート酸化膜厚(To
xn)がPch薄膜トランジスタのゲート酸化膜厚(T
oxp)よい厚いことにより、飽和ドレイン電流(Id
o)が等しくなったためであり、逆にNch薄膜トラン
ジスタのゲート酸化膜厚(Toxn)がPch薄膜トラ
ンジスタのゲート酸化膜厚(Toxp)より薄くなる
と、Nchの飽和ドレイン電流(Idon)がPchの
飽和ドレイン電流(Idop)より大きくなるため、C
−MOS回路のしきい値は低下し対称性が悪くなる。ま
た、C−MOS回路1個当たりの占有面積も、本発明の
C−MOS回路においては、Pchのゲート幅(Wp)
を狭くすることができるので、従来の60%程度にな
り、高集積化が図れる。
【0088】実施例2 本発明のC−MOS回路を用いたシフトレジスタ回路の
具体的な実施例を図6により説明する。
【0089】図6は、前記の実施例1と同様の工程にて
作製した本発明のC−MOS薄膜トランジスタを用いた
ダイナミックシフトレジスタの1ビット分の回路図であ
る。なお、作製したシフトレジスタは全ビットで102
8ビットである。
【0090】401はシフトレジスタの出力ラインであ
って、シフトレジスタの動作を確認するためのものであ
る。402は主電源ラインであって、+5(V)が印加
されている。403,405はC−MOS動作させるた
めのVddラインであって、+5(V)が印加されてい
る。404,407はC−MOS動作させるためのVs
sラインであって、0(V)が印加されている。
【0091】406は次ビットへのデータ転送ラインで
あって、次ビットのシフトレジスタに接続されている。
408はシフトレジスタを動作させるためのクロックラ
インである。409は408の反転のクロックラインで
ある。410は前ビットからのデータ転送ラインであ
る。411は本発明のC−MOS薄膜トランジスタ領域
である。
【0092】作製したC−MOS薄膜トランジスタの構
造は[表2]に示すとおりであって、実施例1と同様の
5種類(いずれも単結晶Si薄膜)と、活性層の結晶性
が多結晶のもの(多結晶Si薄膜)である。
【0093】また、各トランジスタサイズは以下のとお
りであり、ゲート酸化膜の膜厚(Toxn)、(Tox
p)は[表2]に示したとおりである。 Nch薄膜トランジスタゲート幅(Wn):40μm Nch薄膜トランジスタゲート長(Ln): 5μm Pch薄膜トランジスタゲート幅(Wp):40μm Pch薄膜トランジスタゲート長(Lp): 5μm
【0094】作製した各薄膜トランジスタのゲート酸化
膜厚に対する評価項目は、C−MOSインバータ回路の
しきい値(Vdd=5V,Vss=0Vのとき)、従来
のシフトレジスタ回路の占有面積を100としたとき
の、本発明のC−MOSを用いたシフトレジスタの占有
面積、全シフトレジスタビット数に対する動作したシフ
トレジスタビット数の割合および、最大動作クロック周
波数である。評価結果を[表2]に示す。
【0095】
【表2】
【0096】ただし、[表2]において(Toxn)
(Å)、(Toxp)(Å)、しきい値(V)および占
有面積の意味は前述のとおりであり、他の項目の意味は
次のとおりである。 動作ビット(%):全ビットシフトレジスタに対する動
作ビットの割合 周波数(MHz):最大動作クロック周波数 結晶性:活性層の結晶性
【0097】C−MOSインバータ回路のしきい値は
(Vdd/2)のときが電気特性上、最も対称性がよ
い。つまり、Vdd=5Vであるので、しきい値=2.
5Vのときが最も電気的に対称性がよい。このことを考
慮すると、薄膜トランジスタの活性層が単結晶であるも
のにおいては、Nch薄膜トランジスタのゲート酸化膜
厚(Toxn)がPch薄膜トランジスタのゲート酸化
膜厚(Toxp)よりも厚いときに対称性がよいことが
わかる。薄膜トランジスタの活性層が多結晶であるもの
においては、Nch薄膜トランジスタのゲート酸化膜厚
(Toxn)とPch薄膜トランジスタのゲート酸化膜
厚(Toxp)が等しいときに対称性がよい。これは、
活性層が多結晶であるためにNch、Pch薄膜トラン
ジスタの電界効果移動度が、単結晶のときより大きな差
とはならずにほぼ等しいため、[数6]〜[数10]お
よび[数11]〜[数15]から、飽和ドレイン電流が
NchとPchでほぼ等しくなったためである。
【0098】また、C−MOS回路1個当たりの占有面
積も、本発明のC−MOS薄膜トランジスタを用いたシ
フトレジスタ回路においてはPchのゲート幅(Wp)
を狭くすることができるので従来の60%程度になり、
高集積化が図れる。全シフトレジスタ1028ビットの
うち動作ビットの割合については、薄膜トランジスタの
活性層が単結晶であるものはNch薄膜トランジスタの
ゲート酸化膜厚(Toxn)がPch薄膜トランジスタ
のゲート酸化膜厚(Toxp)よりも厚いときに良好な
値となっている。これは、C−MOS回路の対称性がよ
いためである。また、最大動作クロック周波数において
は、薄膜トランジスタの活性層が単結晶であるものにつ
いて10MHz程度の大きな値となっており、逆に多結
晶のものについては1MHz程度にとどまっている。こ
のように、活性層を単結晶化することで、多結晶よりも
電界効果移動度が高くなり、より高速な動作が可能とな
った。
【0099】実施例3 図3(a)〜(m)の作製工程によって実際に作製した
C−MOS薄膜トランジスタの構造断面図を図7に示
し、平面図を図8に示す。基板501は、厚さ525μ
m、伝導型はN型、抵抗率10Ω・cm、面配向(10
0)の単結晶Siウエハーである。502は酸化膜であ
って、基板501上にパイロ酸化法により厚さ6000
Åに成長させたものである。
【0100】この酸化膜付きウエハー上にSiH4 ガス
を用いLPCVD法によってSiH4 流量200scc
m、圧力1Torr、基板温度630℃にて厚さ400
0Åの多結晶Siを形成した。その上に表面保護層であ
るSiO2 膜をLPCVD法によってSiH4 ,N2
ガスを用いSiH4 流量20sccm、N2 O流量1S
LM、圧力2Torr、基板温度750℃にて、厚さ
1.5μm成膜した。その後、Arレーザーを用い走査
速度100mm/sec、レーザー出力20Wで多結晶
Siの帯域溶融再結晶化を行い、全面にわたって厚さ4
000Åの単結晶Si薄膜を形成した。
【0101】その後、表面保護層であるSiO2 膜をウ
エットエッチングにより除去しホトリソによってNc
h、Pch薄膜トランジスタの位置を規定した。規定さ
れた単結晶Si薄膜にRIEを行い、Nch薄膜トラン
ジスタの活性領域503と、Pch薄膜トランジスタの
活性領域504を形成した。
【0102】次に、全面にSiON膜をSiH4 ガス、
CO2 ガス、N2 ガスを用いSiH4 流量11scc
m、CO2 流量300sccm、N2 流量300scc
m、圧力1.0Torr、基板温度250℃にて厚さ1
000Åに形成した。その後、ホトリソエッチング工程
によって、Pch薄膜トランジスタの活性領域にのみS
iON膜をを残し、基板温度1000℃で大気圧の乾燥
酸素中にて30min間、1回目のゲート酸化を行っ
た。このとき、モニターウエハーの膜厚の計測結果か
ら、Nch薄膜トランジスタ上に成長した酸化膜の膜厚
は500Åであった。
【0103】次に、Pch薄膜トランジスタの活性領域
であるSiON膜をRIEにより除去し、2回目のゲー
ト酸化を基板温度1000℃、大気圧の乾燥酸素中にて
20min間行った。このときのモニターウエハーの膜
厚の計測結果から、Nch薄膜トランジスタのゲート酸
化膜505の膜厚は650Åであって、Pch薄膜トラ
ンジスタのゲート酸化膜506の膜厚は380Åであっ
た(下記[表3]中の試料A)。
【0104】比較のため、同時に上記方法によりNch
薄膜トランジスタのゲート酸化膜505の膜厚が700
Å、Pch薄膜トランジスタのゲート酸化膜506の膜
厚が400Åである試料Bと、Nch薄膜トランジスタ
のゲート酸化膜505の膜厚が800Å、Pch薄膜ト
ランジスタのゲート酸化膜506の膜厚が650Åであ
る試料Cと、従来の作製方法によりNch薄膜トランジ
スタのゲート酸化膜505の膜厚が900Å、Pch薄
膜トランジスタのゲート酸化膜506の膜厚が900Å
である試料Dと、上記の方法とは逆にNch薄膜トラン
ジスタの領域のみをSiON膜で被覆することで作製し
た、Nch薄膜トランジスタのゲート酸化膜505の膜
厚が700Å、Pch薄膜トランジスタのゲート酸化膜
506の膜厚が800Åである試料Eとを作製した。
【0105】次に、Nch薄膜トランジスタの活性領域
503にのみイオン注入装置にてBイオンを濃度1016
cm- 3 になるまでイオン注入し、伝導のタイプをN型
からP型へ変えた。次に、全面に厚さ3000Åの多結
晶SiをLPCVD法により形成し、B原子をイオン注
入装置により濃度1020cm- 3 になるまで注入した
後、ホトリソエッチング工程によってNch薄膜トラン
ジスタのゲート電極507、Pch薄膜トランジスタの
ゲート電極508を規定した。
【0106】その後、イオン注入装置にて、Pイオンを
濃度1020cm- 3 になるまで注入し、Nch薄膜トラ
ンジスタのソース領域503a、ドレイン領域503b
を同時に形成し、更にイオン注入装置にてBイオンを濃
度1020cm- 3 になるまで注入し、Pch薄膜トラン
ジスタのドレイン領域504a、ソース領域504bを
同時に形成した。その後全面に、層間絶縁膜であるSi
ON膜509を厚さ6000Åで、SiH4 ,CO2
2 ガスを用いプラズマCVD法によって形成した。
【0107】次に、ホトリソエッチング工程によって層
間絶縁膜を通してゲート電極や各薄膜トランジスタとA
l配線をコンタクトするためのコンタクトホール511
を形成した。次に、全面にわたってAl金属を、スパッ
タ法によって厚さ1μm形成し、ホトリソエッチング工
程によって各ch薄膜トランジスタ間を電気的に接続す
るAl配線510を形成した。このようにして本発明の
C−MOS薄膜トランジスタが完成した。
【0108】作製した各トランジスタサイズは以下のと
おりであり、ゲート酸化膜の膜厚(Toxn)、(To
xp)は[表3]に示したとおりである。 Nch薄膜トランジスタゲート幅(Wn):30μm Nch薄膜トランジスタゲート長(Ln): 3μm Pch薄膜トランジスタゲート幅(Wp):30μm Pch薄膜トランジスタゲート長(Lp): 3μm
【0109】作製した各薄膜トランジスタのゲート酸化
膜厚に対する評価項目は、C−MOSインバータ回路の
しきい値(Vdd=5V,Vss=0Vのとき)、従来
のC−MOS回路1個当たりの占有面積を100とした
ときの、本発明のC−MOS回路1個当たりの占有面積
である。
【0110】評価結果を[表3]に示す。ただし、[表
3]において(Toxn)(Å)、(Toxp)
(Å)、しきい値(V)および占有面積の意味は前述の
とおりである。
【0111】
【表3】
【0112】C−MOSインバータ回路のしきい値は
(Vdd/2)のときが電気特性上、最も対称性がよ
い。つまり、Vdd=5Vであるので、しきい値=2.
5Vのときが最も電気的に対称性がよい。このことを考
慮すると、Nch薄膜トランジスタのゲート酸化膜厚
(Toxn)がPch薄膜トランジスタのゲート酸化膜
厚(Toxp)よりも厚いときに対称性がよいことがわ
かる。このことは、Nch薄膜トランジスタのゲート酸
化膜厚(Toxn)がPch薄膜トランジスタのゲート
酸化膜厚(Toxp)より厚いことで飽和ドレイン電流
(Ido)が等しくなったためであり、逆にNch薄膜
トランジスタのゲート酸化膜厚(Toxn)がPch薄
膜トランジスタのゲート酸化膜厚(Toxp)より薄く
なると、Nchの飽和ドレイン電流(Idon)がPc
hの飽和ドレイン電流(Idop)より大きくなるた
め、C−MOSのしきい値は低下し、対称性が悪くな
る。また、C−MOS回路1個当たりの占有面積も、本
発明のC−MOS回路においてはPchのゲート幅(W
p)を狭くすることができるので、従来の60%程度に
なり、高集積化が図れる。
【0113】実施例1においては支持体である基板とし
て鏡面研磨した合成石英を用いたが、本実施例では熱酸
化膜付き単結晶Siウエハーを用いた。熱酸化膜付き単
結晶Siウエハーを用いた場合でも、実施例1と同様の
効果が得られた。
【0114】実施例4 本発明のC−MOS回路を用いたシフトレジスタ回路の
具体的な実施例を図9により説明する。図9は、前記の
実施例3と同様の工程にて作製した本発明のC−MOS
薄膜トランジスタを用いたダイナミックシフトレジスタ
の1ビット分の回路図である。なお、作製したシフトレ
ジスタは全ビットで1028ビットである。
【0115】601はシフトレジスタの出力ラインであ
って、シフトレジスタの動作を確認するためのものであ
る。602は主電源ラインであって、+5(V)が印加
されている。603,605はC−MOS動作させるた
めのVddラインであって、+5(V)が印加されてい
る。604,607はC−MOS動作させるためのVs
sラインであって、0(V)が印加されている。
【0116】606は次ビットへのデータ転送ラインで
あって、次ビットのシフトレジスタに接続されている。
608はシフトレジスタを動作させるためのクロックラ
インである。609は608の反転のクロックラインで
ある。610は前ビットからのデータ転送ラインであ
る。611は本発明のC−MOS薄膜トランジスタ領域
である。
【0117】作製したC−MOS薄膜トランジスタの構
造は[表4]に示すとおりであって、実施例3と同様の
5種類(いずれも単結晶Si薄膜)と、活性層の結晶性
が多結晶のもの(多結晶Si薄膜)である。また、各ト
ランジスタサイズはゲート幅(Wn)および(Wp)が
30μm、ゲート長(Ln)および(Lp)が3μmで
あり、ゲート酸化膜の膜厚(Toxn)、(Toxp)
は[表4]に示したとおりである。
【0118】作製した各薄膜トランジスタのゲート酸化
膜厚に対する評価項目は、C−MOSインバータ回路の
しきい値(Vdd=5V,Vss=0Vのとき)、従来
のシフトレジスタ回路の占有面積を100としたとき
の、本発明のC−MOSを用いたシフトレジスタの占有
面積、全シフトレジスタビット数に対する動作したシフ
トレジスタビット数の割合および、最大動作クロック周
波数である。
【0119】評価結果を[表4]に示す。ただし、[表
4]において(Toxn)(Å)、(Toxp)
(Å)、しきい値(V)、占有面積、動作ビット
(%)、周波数(MHz)、および結晶性の意味は前述
のとおりである。
【0120】
【表4】
【0121】C−MOSインバータ回路のしきい値は
(Vdd/2)のときが電気特性上、最も対称性がよ
い。つまり、Vdd=5Vであるので、しきい値=2.
5Vのときが最も電気的に対称性がよい。このことを考
慮すると、薄膜トランジスタの活性層が単結晶であるも
のにおいては、Nch薄膜トランジスタのゲート酸化膜
厚(Toxn)がPch薄膜トランジスタのゲート酸化
膜厚(Toxp)よりも厚いときに対称性がよいことが
わかる。薄膜トランジスタの活性層が多結晶であるもの
においては、Nch薄膜トランジスタのゲート酸化膜厚
(Toxn)とPch薄膜トランジスタのゲート酸化膜
厚(Toxp)が等しいときに対称性がよい。これは、
活性層が多結晶であるためにNch、Pch薄膜トラン
ジスタの電界効果移動度が単結晶のときより大きな差と
はならずにほぼ等しいため、[数6]〜[数10]およ
び[数11]〜[数15]から、飽和ドレイン電流がN
chとPchでほぼ等しくなったためである。
【0122】また、C−MOS回路1個当たりの占有面
積も、本発明のC−MOS薄膜トランジスタを用いたシ
フトレジスタ回路においてはPchのゲート幅(Wp)
を狭くすることができるので従来の60%程度になり、
高集積化が図れる。全シフトレジスタ1028ビットの
うち動作ビットの割合については、薄膜トランジスタの
活性層が単結晶であるものについてはNch薄膜トラン
ジスタのゲート酸化膜厚(Toxn)がPch薄膜トラ
ンジスタのゲート酸化膜厚(Toxp)よりも厚いとき
に良好な値となっている。これは、C−MOS回路の対
称性がよいためである。また、最大動作クロック周波数
においては、薄膜トランジスタの活性層が単結晶である
ものについて12MHz程度の大きな値となっており、
逆に多結晶のものについては1MHz程度にとどまって
いる。このように、活性層を単結晶化することで、多結
晶よりも電界効果移動度が高くなり、より高速の動作が
可能となった。
【0123】実施例3においては、支持体である基板と
して鏡面研磨した合成石英を用いたが、本実施例では熱
酸化膜付き単結晶Siウエハーを用いた。熱酸化膜付き
単結晶Siウエハーを用いた場合でも、実施例3と同様
の結果が得られた。
【0124】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
に記載のC−MOS薄膜トランジスタによれば、基板上
に形成した単結晶Si薄膜を活性層とするC−MOSト
ランジスタにおいて、回路を構成しているNch薄膜ト
ランジスタとPch薄膜トランジスタのゲート酸化膜の
厚さが、Nch薄膜トランジスタの方がPch薄膜トラ
ンジスタより厚いことで、Nch薄膜トランジスタのゲ
ート酸化膜容量(Coxn)を、Pch薄膜トランジス
タのゲート酸化膜容量(Coxp)より小さくすること
ができるので、C−MOS回路を形成したときにレイア
ウトの対称性がよく、かつ、Nch薄膜トランジスタと
Pch薄膜トランジスタの飽和ドレイン電流(Idon
とIdop)を等しすることができる。つまり、レイア
ウト上も電気的にも対称性の良いC−MOS回路が形成
できる。また、Pch薄膜トランジスタのゲート幅(W
p)をNch薄膜トランジスタのゲート幅(Wn)と等
しくすることが可能なので、従来よりも高集積化が可能
となる。請求項2に記載のC−MOS薄膜トランジスタ
によれば、単結晶Si薄膜である薄膜トランジスタの活
性層が、帯域溶融再結晶化法により形成されていること
で、多結晶を含まずに大面積にわたって均一な単結晶S
i薄膜が得られ、Nch薄膜トランジスタの電界効果移
動度が大きく、高速の動作が可能となる。請求項3に記
載のC−MOS薄膜トランジスタによれば、薄膜トラン
ジスタが絶縁性基板上に形成されていることにより、完
全な素子分離が可能なので、寄生容量による影響がなく
なり、高速の動作が可能となる。また、完全な素子分離
が可能なのでラッチアップやアルファ線エラーがなくな
り、回路の信頼性も飛躍的に向上する。請求項4に記載
のC−MOS回路では、請求項1に記載のC−MOS薄
膜トランジスタにより構成したので、レイアウト上も電
気的にも対称性が良いので自由度が大きく、かつ、より
高集積のシフトレジスタ回路の設計が可能となる。請求
項5に記載のC−MOS薄膜トランジスタの作製方法に
よれば、請求項1に記載のC−MOS薄膜トランジスタ
の作製工程の一つであるゲート酸化工程においてPch
薄膜トランジスタ部を、少なくとも酸素原子の透過を防
止する薄膜で被覆することで、酸化膜が成長することな
くNch薄膜トランジスタ部のみの酸化が進み、酸素原
子の透過を防止する膜を除去し再度酸化することで、P
ch薄膜トランジスタのゲート酸化膜厚をNch薄膜ト
ランジスタのゲート酸化膜厚より厚くすることができ
る。このようにして、両ch薄膜トランジスタで酸化膜
厚の違いを正確に作り出すことができる。請求項6に記
載のC−MOS薄膜トランジスタの作製方法によれば、
酸素原子の透過を防止する薄膜として窒化Si膜を用い
ることで、完全に酸素原子の透過を防止することができ
る。なお本発明は、LCD等のフラットパネルディスプ
レイの駆動回路、イメージセンサの駆動回路に有効に応
用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のNch薄膜トランジスタ、およびPc
h薄膜トランジスタの構造を示す断面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】本発明に係るC−MOS薄膜トランジスタの作
製フローを説明する断面図であって、(a)は基板準備
工程、(b)はSi薄膜形成工程、(c)は表面保護層
形成工程、(d)はSi薄膜の単結晶化工程、(e)は
表面保護層除去工程、(f)は活性領域の規定工程、
(g)は1回目のゲート酸化膜形成工程、(h)は2回
目のゲート酸化膜形成工程、(i)はゲート電極の規定
工程、(j)はソース、ドレイン領域の形成工程、
(k)は層間絶縁膜形成工程、(l)はコンタクトホー
ル形成工程、(m)はAl配線形成工程を、それぞれ示
すものである。
【図4】本発明に係るC−MOS薄膜トランジスタの実
施例を示す断面図である。
【図5】図4の平面図である。
【図6】本発明のC−MOS薄膜トランジスタを用いた
ダイナミックシフトレジスタの1ビット分の回路図であ
る。
【図7】本発明に係るC−MOS薄膜トランジスタの別
の実施例を示す断面図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】本発明のC−MOS薄膜トランジスタを用いた
スタティックシフトレジスタの1ビット分の回路図であ
る。
【符号の説明】
101,201,301,501 基板 102,302,503 Nch薄膜トランジスタの活
性領域 102a,215,302a,503a Nch薄膜ト
ランジスタのソース領域 102b,216,302b,503b Nch薄膜ト
ランジスタのドレイン領域 103,303,504 Pch薄膜トランジスタの活
性領域 103a,217,303a,504a Pch薄膜ト
ランジスタのドレイン領域 103b,218,303b,504b Pch薄膜ト
ランジスタのソース領域 104,304,505 Nch薄膜トランジスタのゲ
ート酸化膜 105,305,506 Pch薄膜トランジスタのゲ
ート酸化膜 106,213,306,507 Nch薄膜トランジ
スタのゲート電極 107,214,307,508 Pch薄膜トランジ
スタのゲート電極 108,219,308,509 層間絶縁膜 109,221,309,510 Al配線 110,220,310,511 コンタクトホール 202 多結晶または非晶質Si薄膜 203 表面保護層 204 帯域溶融再結晶化するための種々の熱源 205 Si溶融領域 206 単結晶Si薄膜 207 Nch薄膜トランジスタの活性層 208 Pch薄膜トランジスタの活性層 209 1回目の酸化工程で形成したNch薄膜トラン
ジスタのゲート酸化膜 210 酸素原子の透過を防止する膜(窒化Si膜) 211 2回目の酸化工程で形成したNch薄膜トラン
ジスタのゲート酸化膜 212 2回目の酸化工程で形成したPch薄膜トラン
ジスタのゲート酸化膜 401,601 シフトレジスタの出力ライン 402,602 主電源ライン(+5V) 403,603 Vddライン(+5V) 404,604 Vssライン(0V) 405,605 Vddライン(+5V) 406,606 次ビットへのデータ転送ライン 407,607 Vssライン(0V) 408,409,608,609 クロックφ 410,610 前ビットからのデータ転送ライン 411,611 本発明のC−MOS薄膜トランジスタ
領域 502 酸化膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9056−4M H01L 29/78 311 G

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成した単結晶Si薄膜を活性
    層とするC−MOSトランジスタにおいて、回路を構成
    するNch薄膜トランジスタとPch薄膜トランジスタ
    のゲート酸化膜の厚さは、Nch薄膜トランジスタの方
    がPch薄膜トランジスタより厚いことを特徴とするC
    −MOS薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 前記単結晶Si薄膜である薄膜トランジ
    スタの活性層は、帯域溶融再結晶化法により形成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載のC−MOS薄膜
    トランジスタ。
  3. 【請求項3】 前記C−MOS薄膜トランジスタは絶縁
    性基板上に形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載のC−MOS薄膜トランジスタ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のC−MOS薄膜トラン
    ジスタを用いたことを特徴とするシフトレジスタ回路。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のC−MOS薄膜トラン
    ジスタの作製方法であって、ゲート酸化工程が、Pch
    薄膜トランジスタ部を酸素原子の透過を防止する薄膜で
    被覆する工程と、この酸素原子透過防止薄膜を除去する
    工程と、その後の再酸化工程とを含むことを特徴とする
    C−MOS薄膜トランジスタの作製方法。
  6. 【請求項6】 前記酸素原子透過防止薄膜が、窒化Si
    膜であることを特徴とする請求項5に記載のC−MOS
    薄膜トランジスタの作製方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001351989A (ja) * 2000-06-05 2001-12-21 Nec Corp 半導体装置の製造方法
JP2007531257A (ja) * 2004-03-25 2007-11-01 コミサリア、ア、レネルジ、アトミク ダイアモンド状のカーボンチャネルを有する電界効果トランジスタの製造方法、及び該製造方法により製造されるトランジスタ

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