JPH0714047A - 把束紙葉類の処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は小束とストッパとの間に大きな摩擦を
発生させることなく小束を取り出すことができるように
した把束紙葉類の処理装置を提供することを目的とす
る。 【構成】本発明は小束１０を支持する移動自在なバック
アップ２５と、このバックアップ２５に離間対向し、前
記バックアップ２５により移動される前記小束１０を圧
接させて停止させるストッパ２１，２１と、前記バック
アップ２５により支持された小束１０を取り出すピッカ
−３１と、このピッカ−３１による小束１０の取出時
に、前記バックアップ２５を前記ストッパ２１，２１か
ら離間する方向へ所定距離移動させて前記ストッパ２
１，２１に対する小束１０の圧接を解除するコントロ−
ラ８とを具備してなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、把束紙幣の
小束を取り出す小束出金装置として適用される把束紙葉
類の処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の処理装置は小束を収納する収納
庫を備え、この収納庫の小束を取出装置により一束ずつ
収納庫の取出口から取出すようになっている。ところ
で、上記収納庫に収納された小束はバックアップ（支持
手段）によって支持されるとともに、取出口に向って押
し上げられている。このバックアップによって押し上げ
られる小束はストッパ（停止手段）に圧接されて停止さ
れる。

【０００３】上記収納庫の取出口に位置された小束はピ
ッカー（取出手段）により、上記バックアップによる押
し上げ方向と直交する方向に押し出され、他の小束から
分離されて取り出されるようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
上記のように構成される小束出金装置では、小束に対し
て常に、バックアップによる押し上げ力が付与されてい
るため、ピッカーにより小束を押し出そうとすると、ス
トッパとの間に摩擦力が強く発生する。このため、小束
の姿勢が崩れ、良好に取り出すことができないという問
題がある。

【０００５】そこで、本発明は把束紙葉類と停止手段と
の間に大きな摩擦を発生させることなく取り出すことが
できるようにした把束紙葉類の処理装置を提供すること
を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、把束紙葉類を支持する移動自在な支持手段
と、この支持手段に離間対向し、前記支持手段により移
動される前記把束紙葉類を圧接させて停止させる停止手
段と、この取出手段による把束紙葉類の取出時に、前記
支持手段を前記停止手段から離間する方向へ所定距離移
動させて前記停止手段に対する把束紙葉類の圧接を解除
する制御手段と、この制御手段による把束紙葉類の圧接
解除後、前記支持手段により支持された把束紙葉類を取
り出す取出手段とを具備した。

【０００７】

【作用】取出手段による把束紙葉類の取出す場合には、
支持手段を停止手段から離間する方向へ所定距離移動さ
せて停止手段に対する把束紙葉類の圧接を解除する。こ
れにより、把束紙葉類と停止手段との間に発生する摩擦
力が軽減し、良好に取り出すことができる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明を図に示す一実施例を参照して
説明する。図１は把束紙葉類の処理装置としての小束出
金装置を示すもので、図中１は装置本体である。この装
置本体１には、出金指令を入力する入力手段２が設けら
れているとともに、把束紙葉類としての紙幣の小束１０
…を収納する収納部としての小束出金庫３Ａ〜３Ｄが配
設されている。上記装置本体１内には上記小束出金庫３
Ａ〜３Ｄより取出された小束１０を搬送する小束搬送手
段４およびこの小束搬送手段４を駆動する駆動モータ５
が設けられている。また、上記装置本体１内には小束搬
送手段４によって搬送された小束１０を受け入れる小束
出金箱２１が設けられている。さらに、上記装置本体１
内下部には、本装置を動作させる電源７および本装置を
制御する制御手段としてのコントローラ８が配設されて
いる。

【０００９】上記小束搬送手段４は小束１０の搬送方向
に亘って所定間隔を存して配設された複数本のシャフト
１１…を備え、これらシャフト１１…の上下部には図２
にも示すように、搬送ロ−ラ１２，１２が取り付けられ
ている。前記隣接するシャフト１１，１１の搬送ロ−ラ
１２，１２間には搬送ベルト１３が掛け渡されている。
上記シャフト１１の下端部には従動ギヤ１４が取り付け
られ、この従動ギヤ１４にはタイミングベルト１５を介
して駆動モ−タ５の駆動ギヤ１７が連結されている。

【００１０】上記小束出金庫３Ａ〜３Ｄには図１に示す
ような小束１０が取出されたか否かを確認する出金確認
センサ３１が設けられ、この出金確認センサ３１が暗か
ら明になると、小束１０が１束取り出されたと判断され
るようになっている。上記小束出金箱２１には小束１０
が集積されたことを確認する通過確認センサ３２が設け
られ、この通過確認センサ３２が明から暗になること
で、小束出金口２１に小束１０が１束集積されたと判断
されるようになっている。この小束出金箱２１は小束１
０を集積させて外部へ放出させるものであり、支軸２１
ａを介して上記装置本体１に回動自在に支持されてい
る。

【００１１】ところで、上記小束出金庫３Ａ〜３Ｄ内の
小束１０は図３に示すように、支持手段としてのバック
アップ２５上に積層載置される。このバックアップ２５
上に積層載置される小束１０はその最上面部が停止手段
としてのストッパ２１，２１に圧接されてその飛散が防
止されるようになっている。前記ストッパ２１，２１は
上下動自在に設けられスプリング２２により下方に付勢
されている。

【００１２】上記小束出金庫３の側壁部には上記ストッ
パ２１の最下端位置を規制する爪部２３が設けられてい
る。上記ストッパ２１の一端部には該ストッパ２１の位
置を示すための遮蔽板２４が設けられている。２０は上
記ストッパ２１が爪部２３で止められたとき上記遮蔽板
２４を検出してストッパ２１の位置を検出するセンサで
ある。

【００１３】上記小束出金庫３Ａ〜３Ｄの外壁部にはバ
ックアップモータ２６が設けられ、このバックアップモ
ータ２６の駆動ギヤ２７と、この駆動ギヤ２７の上方部
に設けられた従動ギヤ２８との間にはタイミングベルト
２９が掛け渡されている。前記タイミングベルト２９に
連結具３０を介して上記バックアップ２５が連結されて
いる。

【００１４】また、上記小束出金庫３Ａ〜３Ｄの上部側
の外側方部には、図４に示すように、取出手段としての
ピッカー３１が設けられている。このピッカ−３１はピ
ッカーモータ３２によって駆動される。このピッカーモ
ータ３２と上記ピッカー３１とはリンク機構３３を介し
て連結されている。上記リンク機構３３は回動ア−ム３
４と、この回動ア−ム３４の回動端部にピン体３５を介
して連結されるスライダ３６と、このスライダ３６と上
記ピッカ−３１とを接続する接続具３７とによって構成
されている。上記スライダ３６には垂直方向に沿うスラ
イド孔３６ａおよび水平方向に沿うスライド孔３６ｂが
穿設され、前記スライド孔３６ａに上記ピン体３５が挿
入され、上記スライド孔３６ｂには上記接続具３７のピ
ン３７ａが挿入されている。

【００１５】つぎに、上記小束１０の出金動作について
説明する。入力手段２により出金指令が入力されると、
本装置を制御するコントローラ８によって、小束出金庫
３Ａ〜３Ｄのいずれかが選択されてその選択された小束
出金庫３Ａ（〜３Ｄ）のバックアップモータ２６が駆動
される。このバックアップモータ２６の駆動により、た
とえば、図３に示す状態から図４に示すように、バック
アップ２５が下降し、この下降に伴ってスプリング２２
の付勢力により、ストッパ２１も下降し該ストッパ２１
は爪部２３に当接して停止する。この下降によりストッ
パ２１の遮蔽板２４がセンサ２０を遮蔽しセンサ２０が
暗状態になる。このように暗状態になると、コントロー
ラ８によってバックアップモータ２６の駆動が停止して
バックアップ２５が下降を停止する。このとき、小束１
０の最上面部はストッパ２１，２１から離間された状態
となる。

【００１６】このように小束１０がストッパ２１，２１
から離間されたのち、ピッカーモータ２６が駆動され、
リンク機構３３の回動ア−ム３４が矢印方向に回動され
る。これにより、スライダ３６が前進されてピッカ−３
１が上記バックアップ２５の押し上げ方向と直交する方
向に移動して最上部の小束１０を押し出す。この小束１
０は取出口３ａから取り出され出金確認センサ３８の検
知によって外部に取り出されたことが検知される。確実
に取り出されたことが検知されると、コントローラ８に
よってバックアップモータ２６が再度駆動され、バック
アップ２５を上昇させる。これにより、小束１０が上方
に移動されてストッパ２１，２１をスプリング２２の付
勢力に抗して持ち上げ、ストッパ２１に連結している遮
蔽板２４を上方に移動させる。この移動により、センサ
２０が明状態になると、コントローラ８によってバック
アップモータ２６の駆動が停止される。これにより、バ
ックアップ２５の移動が停止されて取り出し動作が終了
する。

【００１７】以後、順次同様の動作を繰り返して所定個
数の小束１０を取り出す。この取り出された小束１０は
図２に示すように、小束搬送手段４に送り出される。こ
のときには、小束搬送手段４の駆動モ−タ５の駆動によ
り駆動ギヤ１７を介して駆動ベルト１５が走行され、こ
の駆動ベルト１５の走行によりシャフト１１および搬送
ロ−ラ１２，１２を介して搬送ベルト１３…が走行され
て小束１０が搬送される。この小束１０は搬送されたの
ち、小束出金箱２１に一時集積される。そして、小束集
積箱２１内に小束１０がその容量分満たされると、図示
しない開閉手段により小束出金箱２１が支軸２１ａを中
心として回動し、外部に開放される。このように小束出
金箱２１が外部に開放されたら、小束出金箱２１から小
束１０を取り出す。

【００１８】なお、上記ストッパ２１の位置を検知する
センサ２０および上記小束１０の取り出しを検知するセ
ンサ３８は増幅部４１およびＡ／Ｄ変換部４２を介して
制御部４３に接続され、この制御部４３により上記駆動
モ−タ２６（３２）の駆動が制御されるようになってい
る。

【００１９】また、図６は出金時の動作を示すフローチ
ャートである。すなわち、入力手段２により出金情報が
入力されてスタ−トすると、バックアップモ−タ２６が
駆動し、バックアップ２５が下降する。この下降によ
り、センサ２０が暗状態になると、バックアップモ−タ
２６の駆動が停止し、押し出し用のピッカ−モ−タ３２
が駆動される。これにより、小束１０が押し出されセン
サ３８が暗状態になると、ピッカ−モ−タ３２が逆転
し、バックアップモ−タ３２が再度駆動し、バックアッ
プ２５が上昇する。この上昇によりセンサ２０が明状態
になると、バックアップモ−タ２６の駆動が停止され、
取り出しが終了する。

【００２０】

【発明の効果】本発明は以上説明したように、把束紙葉
類の取出時には、支持手段を停止手段から離間する方向
に移動させて停止手段に対する把束紙葉類の圧接を解除
するから、把束紙葉類をスム−ズに取り出すことがで
き、把束状態を崩すことがないという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である小束処理装置を示す概
略的構成図。

【図２】図１の小束処理装置の搬送手段を示す構成図。

【図３】図１の小束処理装置のバックアップ機構を示す
構成図。

【図４】図１の小束処理装置の取出機構を示す構成図。

【図５】図４の取出機構を示すブロック図。

【図６】図４の取出機構の動作を示すフロ−チャ−ト
図。

【符号の説明】

１０…小束（把束紙葉類）、２５…バックアップ（支持
手段）、２１，２１…ストッパ（停止手段）、３１…ピ
ッカ−（取出手段）、８…コントロ−ラ（制御手段）。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 把束紙葉類を支持する移動自在な支持手
   段と、 この支持手段に離間対向し、前記支持手段により移動さ
   れる前記把束紙葉類を圧接させて停止させる停止手段
   と、 この取出手段による把束紙葉類の取出時に、前記支持手
   段を前記停止手段から離間する方向へ所定距離移動させ
   て前記停止手段に対する把束紙葉類の圧接を解除する制
   御手段と、 この制御手段による把束紙葉類の圧接解除後、前記支持
   手段により支持された把束紙葉類を取り出す取出手段
   と、 を具備したことを特徴とする把束紙葉類の処理装置。
2. 【請求項２】 前記停止手段はストッパで、このストッ
   パの位置により圧接する手段を有することを特徴とする
   請求項１記載の把束紙葉類の処理装置。
3. 【請求項３】 前記取出手段は支持手段上の最上位の把
   束紙葉類を支持手段の移動方向と直交する方向へ押し出
   す手段から構成されることを特徴とする請求項１記載の
   把束紙葉類の処理装置。