JPH07138216A - N−t−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドの製造方法 - Google Patents

N−t−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドの製造方法

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JPH07138216A
JPH07138216A JP28710793A JP28710793A JPH07138216A JP H07138216 A JPH07138216 A JP H07138216A JP 28710793 A JP28710793 A JP 28710793A JP 28710793 A JP28710793 A JP 28710793A JP H07138216 A JPH07138216 A JP H07138216A
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JP
Japan
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acrylamide
meth
methylol
butoxymethyl
butanol
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Application number
JP28710793A
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English (en)
Inventor
Keiichi Sakashita
啓一 坂下
Tetsuya Ikemoto
哲哉 池本
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 N−メチロール(メタ)アクリルアミドの二
量化物を含まないN−t−ブトキシメチル(メタ)アク
リルアミドの製造方法の提供。 【構成】 下記式で表されるN−メチロール(メタ)ア
クリルアミドとt−ブタノールとを反応させてN−t−
ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドを製造する方法
において、この反応をN−メチロール(メタ)アクリル
アミドに対して0.01〜1モル%の酸触媒の存在下で
行うN−t−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドの
製造方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主に塗料用の架橋性モノ
マーとして有用なN−t−ブトキシメチル(メタ)アク
リルアミドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】N−アルコキシメチル(メタ)アクリル
アミドを製造する方法として、(メタ)アクリルアミド
をアルコール中、アルカリ条件下でホルムアルデヒド又
はパラホルムアルデヒドと反応させてN−メチロール
(メタ)アクリルアミドを合成し、続いて反応系を酸性
条件にしてエーテル化反応を行なうことに目的とするN
−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドを製造する
方法が特公昭38−23607号公報に提案されてい
る。
【0003】しかしながら、上記のN−アルコキシメチ
ル(メタ)アクリルアミドの製造方法においては、目的
の反応以外にメチレンビス(メタ)アクリルアミドやジ
(メタ)アクリルアミドジメチルエーテルなどのN−メ
チロール(メタ)アクリルアミドの二量化反応が起こ
る。従ってこれらの副生物は塗料用モノマーとして用い
た場合、ゲル化など好ましくない性状を与えるので問題
であった。また、同様な合成反応をアルコールとしてt
−ブタノールを用いて実施すると、t−ブタノールから
のイソブテンの副生により、目的とするN−t−ブトキ
シメチル(メタ)アクリルアミドへの転換率、選択率は
必ずしも満足いくものではなかった。
【0004】これらの二量体の副生を抑える目的で先に
(パラ)ホルムアルデヒドとアルコールとの反応生成物
に(メタ)アクリルアミドを加え、溶解後、酸触媒の存
在下に加熱して、反応させる方法が特開昭63−445
55号公報に提案されている。
【0005】同公報にはt−ブタノールについても同様
な反応で、(パラ)ホルムアルデヒドとの反応物が生成
してN−t−ブトキシメチルアクリルアミドが合成でき
ると記載されているが、実際はt−ブタノールの立体障
害と沸点が低いことにより(パラ)ホルムアルデヒドと
の反応物は困難であることが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、N−
メチロール(メタ)アクリルアミドの二量化物を含まな
いN−t−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドの製
造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、下記一般式で表わされるN−メチロール(メタ)
アクリルアミドとt−ブタノールとを反応させてN−t
−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドを製造する方
法において、この反応をN−メチロール(メタ)アクリ
ルアミドに対して0.01〜1モル%の酸触媒の存在下
で行うことを特徴とするN−t−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミドの製造方法にある。
【0008】
【化2】
【0009】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
を実施するに際しては、N−メチロール(メタ)アクリ
ルアミドを強酸性条件で処理したり、脱水能力の強い濃
硫酸などと共存させたりすると、ジ(メタ)アクリルア
ミドジメチルエーテルが生成しやすい。しかし、大過剰
のt−ブタノールが共存している状態で、触媒量の酸触
媒を作用させるとN−メチロール(メタ)アクリルアミ
ドの水酸基にプロトネーションされた後、直ちに過剰に
存在するt−ブタノールと反応してN−t−ブトキシメ
チル(メタ)アクリルアミドが生成する反応が優先して
起こる。これらの反応は反応に不活性な有機溶媒中で行
うことができる。有機溶媒としては、例えばベンゼン、
トルエン等の芳香族炭化水素、酢酸メチル、酢酸エチル
等のエステル類、ジクロルエタン、クロロホルム等の有
機ハロゲン化物、アセトン、メチルエチルケトン等のケ
トン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド
類を使用することができる。
【0010】本発明を実施するに際してはかかる試薬の
添加順序が重要である。即ちt−ブタノールとN−メチ
ロール(メタ)アクリルアミドが共存している中に酸触
媒を添加する方法が本発明の目的を達成するのに有効で
あり、好ましい方法である。
【0011】また、t−ブタノールの使用量は理論的に
はN−メチロール(メタ)アクリルアミド1モルに対し
て1モルあれば充分であるが、反応の効率を考えるとそ
の使用量はN−メチロール(メタ)アクリルアミド1モ
ルに対して1.5倍モルから5倍モルの範囲内であるこ
とが好ましい。
【0012】さらに酸触媒の添加量についてはその添加
量が多くなると、副反応であるN−メチロール(メタ)
アクリルアミドの二量化反応が無視できなくなるばかり
ではなく、t−ブタノールの分解によるイソブテンの副
生が起るので、N−メチロール(メタ)アクリルアミド
に対して0.01〜1モル%の範囲であることが必須で
ある。もちろん触媒量の酸で反応が進行するのであるか
ら0.01モル%未満でも反応は行うことができるが、
反応時間が長くなりすぎるので現実的ではなく、好まし
くない。
【0013】酸触媒としては、例えば、硫酸、リン酸、
塩酸等の無機酸、シュウ酸、マロン酸、フマル酸、pー
トルエンスルホン酸等の有機酸、強酸性イオン交換樹脂
等が挙げられ、用いることができる。
【0014】これらの酸触媒はN−メチロール(メタ)
アクリルアミドに対して0.01〜1モル%の範囲で使
用されるが、用いる触媒の種類により解離度がちがうの
で、その使用量はt−ブタノールにN−メチロール(メ
タ)アクリルアミドを溶解させた状態でpH計によりp
Hを測定しながら決定することができる。もちろん水中
でのpHとは概念が異なるので、pHの値は一つの目安
でしかないが、pH3〜4の範囲内に設定できる様に酸
触媒を滴下すると丁度上記0.01〜1モル%の範囲と
なる。
【0015】本発明を実施するに際しては、反応中、重
合禁止剤としてハイドロキノン、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル等を添加したり、空気を導入したりするこ
ともできる。これらのキノン類を使用すると反応液のp
Hは低下するので、酸触媒の使用量を少なくすることが
できる。
【0016】一方、反応温度は50℃から溶媒の沸点の
間で任意に設定することができるが、反応時間を短縮す
るためには70℃以上であることが好ましい。又、反応
時間は2〜7時間である。反応中、副生する水を共沸等
により除去することで反応速度を早めることも可能であ
る。
【0017】上述した如き方法により得た反応液を濃縮
してから触媒である酸を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗
浄することにより高純度のN−t−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミドを得ることができる。このものはそ
のまま一般塗料用樹脂の製造に使用可能である。また特
殊用途向けに蒸留精製して用いることも可能である。
【0018】
【実施例】以下実施例及び比較例により本発明を具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定され
るものではない。
【0019】[実施例1]攪拌器、温度計、コンデンサ
ー、空気導入管の付いた2リットルの四つ口フラスコに
N−メチロールアクリルアミド250g(2.5モ
ル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル1g、t−ブ
タノール650g(8.78モル、3.5倍モル当量対
仕込N−メチロールアクリルアミド)を仕込んだ。リン
酸1.2g(0.012モル、0.5モル%対仕込N−
メチロールアクリルアミド)を加え、15ml/分の流
速で空気を導入しながら還流した。6時間後、薄相クロ
マトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール
=9/1重量比)で原料がほぼ消費されたことが確認で
きたので、減圧でt−ブタノールを留去した。
【0020】残渣は酢酸エチル1リットルに溶解し、炭
酸ナトリウム水溶液で洗浄した。次いで飽和食塩水で2
回洗浄してから硫酸マグネシウムで乾燥した。酢酸エチ
ルを留去してからN−t−ブトキシメチルアクリルアミ
ド200gを得た。N−t−ブトキシメチルアクリルア
ミドの収率は51.3%であった。
【0021】[比較例1]実施例1と同じ装置を用いて
80%パラホルムアルデビド45g(1.2モル)とt
−ブタノール222g(3モル)を加え、リン酸にてp
Hが3.5となる様に調整した。
【0022】90℃のオイルバスで還流させたが、5時
間反応させてもパラホルムアルデヒドはほとんど溶解し
なかった。
【0023】[比較例2]500mlのガラス製オート
クレーブにN−メチロールアクリルアミド50g(0.
5モル)とエーテル100mlを加え、濃硫酸25ml
を加えてからドライアイス/アセトン浴で反応器を冷却
し、イソブテン50g(0.88モル)を導入した。室
温に昇温して反応しようとしたが、N−メチロールアク
リルアミドがほとんど二量化してジアクリルアミドジメ
チルエーテルとなって析出し、室温で8時間攪拌させて
も殆どN−t−ブトキシメチルアクリルアミドは得られ
なかった。
【0024】
【発明の効果】本発明のN−t−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミドの製造方法は、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミドの二量化物を含むこと無く従来の製
造方法で合成困難であったN−t−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミドを高純度で製造できるという優れた
効果を奏する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式で表わされるN−メチロール
    (メタ)アクリルアミドとt−ブタノールとを反応させ
    てN−t−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドを製
    造する方法において、この反応をN−メチロール(メ
    タ)アクリルアミドに対して0.01〜1モル%の酸触
    媒の存在下で行うことを特徴とするN−t−ブトキシメ
    チル(メタ)アクリルアミドの製造方法。 【化1】
  2. 【請求項2】 N−メチロール(メタ)アクリルアミド
    とt−ブタノールが共存してしる系に酸触媒を添加する
    ことを特徴とする請求項1記載のN−t−ブトキシメチ
    ル(メタ)アクリルアミドの製造方法。
  3. 【請求項3】 N−メチロール(メタ)アクリルアミド
    1モルに対しt−ブタノールを1.5〜5モル使用する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のN−t−ブトキ
    シメチル(メタ)アクリルアミドの製造方法。
JP28710793A 1993-11-16 1993-11-16 N−t−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドの製造方法 Pending JPH07138216A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08198833A (ja) * 1995-01-30 1996-08-06 Dainippon Ink & Chem Inc N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド類の製法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08198833A (ja) * 1995-01-30 1996-08-06 Dainippon Ink & Chem Inc N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド類の製法

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