JPH07138184A - エルカトニン水性注射用製剤 - Google Patents
エルカトニン水性注射用製剤Info
- Publication number
- JPH07138184A JPH07138184A JP5315730A JP31573093A JPH07138184A JP H07138184 A JPH07138184 A JP H07138184A JP 5315730 A JP5315730 A JP 5315730A JP 31573093 A JP31573093 A JP 31573093A JP H07138184 A JPH07138184 A JP H07138184A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- elcatonin
- polyoxyethylene sorbitan
- injection
- pharmaceutical preparation
- solution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ポリオキシエチレンソルビタンエステルを添
加剤として含有するエルカトニン水性注射用製剤。 【効果】 容器、器具に対するエルカトニンの吸着を防
止し、所定の量のエルカトニンが正確に投与することの
できる澄明かつ均一な注射用製剤を提供する。
加剤として含有するエルカトニン水性注射用製剤。 【効果】 容器、器具に対するエルカトニンの吸着を防
止し、所定の量のエルカトニンが正確に投与することの
できる澄明かつ均一な注射用製剤を提供する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血清カルシウム低下作用
を有する医薬品として有用なエルカトニンの水性注射用
製剤に関する。
を有する医薬品として有用なエルカトニンの水性注射用
製剤に関する。
【0002】
【背景技術】エルカトニンはカルシトニン誘導体の一つ
であり、ウナギカルシトニンのカルバ型誘導体である。
カルシトニンは、血清カルシウム低下作用を有するペプ
チドホルモンの総称である。公知の天然型カルシトニン
の例としては、ウナギカルシトニン、サケカルシトニ
ン、ブタカルシトニン、ヒトカルシトニン、ニワトリカ
ルシトニン等があげられ、サケカルシトニン及びブタカ
ルシトニンは、既に医薬品として使用されている。ま
た、エルカトニンと称されるウナギカルシトニンのカル
バ型誘導体であるカルバ型ウナギカルシトニンも、血清
カルシウム低下作用を維持し、かつ化学的に安定である
ことから、高カルシウム血症、骨パジェット病、骨粗髭
症の疼痛改善に有用な医薬品として用いられている。
であり、ウナギカルシトニンのカルバ型誘導体である。
カルシトニンは、血清カルシウム低下作用を有するペプ
チドホルモンの総称である。公知の天然型カルシトニン
の例としては、ウナギカルシトニン、サケカルシトニ
ン、ブタカルシトニン、ヒトカルシトニン、ニワトリカ
ルシトニン等があげられ、サケカルシトニン及びブタカ
ルシトニンは、既に医薬品として使用されている。ま
た、エルカトニンと称されるウナギカルシトニンのカル
バ型誘導体であるカルバ型ウナギカルシトニンも、血清
カルシウム低下作用を維持し、かつ化学的に安定である
ことから、高カルシウム血症、骨パジェット病、骨粗髭
症の疼痛改善に有用な医薬品として用いられている。
【0003】エルカトニンの1回の投与量は数マイクロ
グラム程度の極微量であり、また、エルカトニンはホル
モン製剤であるので、この投与量は厳重に守られなけれ
ばならない。しかしながら、エルカトニンを含めてこの
ようなペプチド類の水溶液がガラス等の容器類中に存在
するとき、当該ペプチド類がその容器等の内壁面に吸着
するため、水溶液中の含有量が減少することが知られて
いる〔薬剤学、39、107(1979)〕。エルカト
ニンにおいても例えば、ガラスアンプル内でエルカトニ
ン水溶液を調製し、別のガラス容器に移し替えた場合、
そのガラス容器の内壁面には、相当量のエルカトニンが
瞬時に吸着される。エルカトニンの濃度が低いときすな
わち、エルカトニンの含有量が微量であればあるほど吸
着量は、投与量に大きな影響を与える。
グラム程度の極微量であり、また、エルカトニンはホル
モン製剤であるので、この投与量は厳重に守られなけれ
ばならない。しかしながら、エルカトニンを含めてこの
ようなペプチド類の水溶液がガラス等の容器類中に存在
するとき、当該ペプチド類がその容器等の内壁面に吸着
するため、水溶液中の含有量が減少することが知られて
いる〔薬剤学、39、107(1979)〕。エルカト
ニンにおいても例えば、ガラスアンプル内でエルカトニ
ン水溶液を調製し、別のガラス容器に移し替えた場合、
そのガラス容器の内壁面には、相当量のエルカトニンが
瞬時に吸着される。エルカトニンの濃度が低いときすな
わち、エルカトニンの含有量が微量であればあるほど吸
着量は、投与量に大きな影響を与える。
【0004】このようにペプチド性医薬品がガラス等容
器類に吸着されることから、表示量どおりに投与されな
くなることを防止するため、これまでに、種々の方法が
用いられている。例えば、ペプチド性医薬品の注射用製
剤の製造に際して、薬剤を増量仕込みしたり、一方、ア
ンプル等については、そのガラス容器内壁に吸着防止の
ための加工を施すなど、吸着量を考慮して表示量が投与
されるように含有量を調整することなどが行われてい
る。しかしながら、例えば、臨床の場で注射筒に吸入す
ると、投与するまでの間に相当量のエルカトニンが注射
筒内壁に吸着され、したがって、表示量どおりに投与さ
れなくなるということにもなりかねない。
器類に吸着されることから、表示量どおりに投与されな
くなることを防止するため、これまでに、種々の方法が
用いられている。例えば、ペプチド性医薬品の注射用製
剤の製造に際して、薬剤を増量仕込みしたり、一方、ア
ンプル等については、そのガラス容器内壁に吸着防止の
ための加工を施すなど、吸着量を考慮して表示量が投与
されるように含有量を調整することなどが行われてい
る。しかしながら、例えば、臨床の場で注射筒に吸入す
ると、投与するまでの間に相当量のエルカトニンが注射
筒内壁に吸着され、したがって、表示量どおりに投与さ
れなくなるということにもなりかねない。
【0005】かかる実状をふまえて、吸着防止効果のあ
る添加剤を当該医薬品製剤に添加することが試みられて
いる。例えば、P−物質、アンギオテンシンI、カルシ
トニンその他のペプチド類に、ポリオキシエチレン(以
下、POEと略す)硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、メチルシクロデキストリンなどを添加すること
により吸着を防止することが報告されている(特開昭6
0−100524号公報)。しかしながら、これらの添
加剤を実際に使用しようとすると下記の如き問題点が存
在する。
る添加剤を当該医薬品製剤に添加することが試みられて
いる。例えば、P−物質、アンギオテンシンI、カルシ
トニンその他のペプチド類に、ポリオキシエチレン(以
下、POEと略す)硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、メチルシクロデキストリンなどを添加すること
により吸着を防止することが報告されている(特開昭6
0−100524号公報)。しかしながら、これらの添
加剤を実際に使用しようとすると下記の如き問題点が存
在する。
【0006】1. POE硬化ヒマシ油は注射剤に含有
した場合の副作用にショックが知られている〔医薬ジャ
ーナル、14(4)、158(1978)〕。 2. ソルビタン脂肪酸エステル類の場合、例えば、ソ
ルビタンモノステアレートは、医薬品添加物として認め
られてはいるものの、注射用として用いることは許可さ
れておらず、ソルビタンモノオレエートは、筋肉内注射
用に使用することはできるが、1日の許容最大投与量が
低く(医薬品添加物一覧表、東京医薬品工業協会及び大
阪医薬品協会発行、昭和62年)、その使用にあたって
は特定の条件が必要である。 3. メチルシクロデキストリンは、澄明かつ均一な注
射用製剤を調製することができない。 4. ヒト血清アルブミンはエイズ、肝炎の感染が懸念
されるため、使用できない。
した場合の副作用にショックが知られている〔医薬ジャ
ーナル、14(4)、158(1978)〕。 2. ソルビタン脂肪酸エステル類の場合、例えば、ソ
ルビタンモノステアレートは、医薬品添加物として認め
られてはいるものの、注射用として用いることは許可さ
れておらず、ソルビタンモノオレエートは、筋肉内注射
用に使用することはできるが、1日の許容最大投与量が
低く(医薬品添加物一覧表、東京医薬品工業協会及び大
阪医薬品協会発行、昭和62年)、その使用にあたって
は特定の条件が必要である。 3. メチルシクロデキストリンは、澄明かつ均一な注
射用製剤を調製することができない。 4. ヒト血清アルブミンはエイズ、肝炎の感染が懸念
されるため、使用できない。
【0007】これらの実状から、エルカトニンの容器、
器具類に対する吸着を防止し、澄明かつ均一なエルカト
ニン含有水性注射用製剤を得るための技術手段の開発が
望まれている。本発明は上記の実状に鑑みてなされたも
のであり、水性注射用製剤において、容器、器具に対す
るエルカトニンの吸着を防止し、所定の量のエルカトニ
ンが正確に投与することのできる澄明かつ均一な注射用
製剤を提供するものである。
器具類に対する吸着を防止し、澄明かつ均一なエルカト
ニン含有水性注射用製剤を得るための技術手段の開発が
望まれている。本発明は上記の実状に鑑みてなされたも
のであり、水性注射用製剤において、容器、器具に対す
るエルカトニンの吸着を防止し、所定の量のエルカトニ
ンが正確に投与することのできる澄明かつ均一な注射用
製剤を提供するものである。
【0008】
【発明の開示】本発明者らは、医薬品添加物、食品添加
物及び界面活性剤として使用し得る種々の物質群の中か
らエルカトニンの水溶液に添加することにより容器、器
具に対するエルカトニンの吸着を防止し得る、効果的な
物質を探究した。研究の結果、エルカトニン1.00〜
10.00μg/ml含有水溶液について、POEソル
ビタンモノオレエートまたはPOEソルビタンモノステ
アレートが、エルカトニンの容器、器具への吸着を防止
する効果を有する添加剤として極めて優れていることを
見出した。すなわち、本発明はポリオキシエチレンソル
ビタンエステルを添加剤として含有するエルカトニン水
性注射用製剤を提供するものである。
物及び界面活性剤として使用し得る種々の物質群の中か
らエルカトニンの水溶液に添加することにより容器、器
具に対するエルカトニンの吸着を防止し得る、効果的な
物質を探究した。研究の結果、エルカトニン1.00〜
10.00μg/ml含有水溶液について、POEソル
ビタンモノオレエートまたはPOEソルビタンモノステ
アレートが、エルカトニンの容器、器具への吸着を防止
する効果を有する添加剤として極めて優れていることを
見出した。すなわち、本発明はポリオキシエチレンソル
ビタンエステルを添加剤として含有するエルカトニン水
性注射用製剤を提供するものである。
【0009】本発明に係る注射用製剤に使用されるPO
EソルビタンモノオレエートまたはPOEソルビタンモ
ノステアレートの濃度は製剤中において0.001%〜
0.5%が好ましく、またこれら物質が生体内に投与さ
れた場合にも、それ自体が薬理作用を示さない程度の含
有量であることが望ましいため、0.2%が最も好まし
い濃度である。
EソルビタンモノオレエートまたはPOEソルビタンモ
ノステアレートの濃度は製剤中において0.001%〜
0.5%が好ましく、またこれら物質が生体内に投与さ
れた場合にも、それ自体が薬理作用を示さない程度の含
有量であることが望ましいため、0.2%が最も好まし
い濃度である。
【0010】本発明によるエルカトニン注射用製剤の調
製法それ自体は、通常の水性注射用液剤の調製法によ
る。調製にあたっては、通常使用される安定化剤、緩衝
液等の他の添加剤を、適宜使用することができる。本発
明によれば、POEソルビタンモノオレエートまたはP
OEソルビタンモノステアレートをエルカトニンの水溶
液に加えることにより、主剤のエルカトニンの容器の内
壁への吸着が防止され、また、ガラス製又はポリプロピ
レン製の注射器内壁への吸着も防止されるため、表示投
与量が正確に投与されることとなる。
製法それ自体は、通常の水性注射用液剤の調製法によ
る。調製にあたっては、通常使用される安定化剤、緩衝
液等の他の添加剤を、適宜使用することができる。本発
明によれば、POEソルビタンモノオレエートまたはP
OEソルビタンモノステアレートをエルカトニンの水溶
液に加えることにより、主剤のエルカトニンの容器の内
壁への吸着が防止され、また、ガラス製又はポリプロピ
レン製の注射器内壁への吸着も防止されるため、表示投
与量が正確に投与されることとなる。
【0011】
【実施例】次に、実施例及び実験例をあげて本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定さ
れるものではない。 (実施例1)0.1mMクエン酸含有0.9%塩化ナト
リウム水溶液(pH5.7)に添加剤としてPOEソル
ビタンモノオレエートを0.2%の濃度となるように含
有せしめた。この溶液にエルカトニンの濃度が2.0μ
g/mlとなるように加えて溶解し、無菌的に1mlず
つアンプルに分注して密封し注射用製剤を得た。 (実施例2)0.1mMクエン酸含有0.9%塩化ナト
リウム水溶液(pH5.7)に添加剤としてPOEソル
ビタンモノステアレートを0.1%の濃度となるように
含有せしめた。この溶液にエルカトニンの濃度が2.0
μg/mlとなるように加えて溶解し、無菌的に1ml
ずつアンプルに分注して密封し注射用製剤を得た。
体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定さ
れるものではない。 (実施例1)0.1mMクエン酸含有0.9%塩化ナト
リウム水溶液(pH5.7)に添加剤としてPOEソル
ビタンモノオレエートを0.2%の濃度となるように含
有せしめた。この溶液にエルカトニンの濃度が2.0μ
g/mlとなるように加えて溶解し、無菌的に1mlず
つアンプルに分注して密封し注射用製剤を得た。 (実施例2)0.1mMクエン酸含有0.9%塩化ナト
リウム水溶液(pH5.7)に添加剤としてPOEソル
ビタンモノステアレートを0.1%の濃度となるように
含有せしめた。この溶液にエルカトニンの濃度が2.0
μg/mlとなるように加えて溶解し、無菌的に1ml
ずつアンプルに分注して密封し注射用製剤を得た。
【0012】(実験例1)0.1mMクエン酸含有0.
9%塩化ナトリウム水溶液(pH5.7)に添加剤とし
てPOEソルビタンモノオレエートまたはPOEソルビ
タンモノステアレートを各々0.5%、0.2%、0.
1%、0.01%及び0.001%の濃度となるように
含有せしめ5種の溶液を調製した。この各溶液にエルカ
トニンの濃度が2.0μg/mlとなるように加えて溶
解し、無菌的に各溶液の1mlずつを5つのアンプルに
分注して密封し、これらを試料溶液とした。一方、0.
1mMクエン酸を含有する0.9%NaCl水溶液(p
H5.7)に、エルカトニンの濃度が2.0μg/ml
となるように加えて溶解し、無菌的に1mlずつアンプ
ルに分注して密封し、これを対照試験用溶液とした。上
記の各試料溶液及び対照溶液を、調製2時間後にマイク
ロシリンジに500μlをとり、高速液体クロマトカラ
ムに注入し、各溶液についてエルカトニンの含有量を高
速液体クロマトグラフィーにより測定し、残存率とし
て、吸着防止効果を判定した
9%塩化ナトリウム水溶液(pH5.7)に添加剤とし
てPOEソルビタンモノオレエートまたはPOEソルビ
タンモノステアレートを各々0.5%、0.2%、0.
1%、0.01%及び0.001%の濃度となるように
含有せしめ5種の溶液を調製した。この各溶液にエルカ
トニンの濃度が2.0μg/mlとなるように加えて溶
解し、無菌的に各溶液の1mlずつを5つのアンプルに
分注して密封し、これらを試料溶液とした。一方、0.
1mMクエン酸を含有する0.9%NaCl水溶液(p
H5.7)に、エルカトニンの濃度が2.0μg/ml
となるように加えて溶解し、無菌的に1mlずつアンプ
ルに分注して密封し、これを対照試験用溶液とした。上
記の各試料溶液及び対照溶液を、調製2時間後にマイク
ロシリンジに500μlをとり、高速液体クロマトカラ
ムに注入し、各溶液についてエルカトニンの含有量を高
速液体クロマトグラフィーにより測定し、残存率とし
て、吸着防止効果を判定した
【0013】高速液体クロマトグラフィー測定条件 カラム:ナーゲル社製、ヌクレオシル5C18(100
Å)、4.6φ×150mm 検 出:UV 210nm 移動相:0.1%トリフルオロ酢酸:アセトニトリル
(66:34) 流 速:1ml/min
Å)、4.6φ×150mm 検 出:UV 210nm 移動相:0.1%トリフルオロ酢酸:アセトニトリル
(66:34) 流 速:1ml/min
【0014】結果 添加剤の各含有量におけるエルカトニン残存率の比較を
表−1に示す。添加剤を加えない方の溶液は、エルカト
ニン残存率が明らかに低下しているのに比べ、POEソ
ルビタンモノステアレート又はPOEソルビタンモノオ
レエートを添加した方の溶液についてはエルカトニン残
存率の低下は認められなかった。
表−1に示す。添加剤を加えない方の溶液は、エルカト
ニン残存率が明らかに低下しているのに比べ、POEソ
ルビタンモノステアレート又はPOEソルビタンモノオ
レエートを添加した方の溶液についてはエルカトニン残
存率の低下は認められなかった。
【0015】
【表1】
【0016】(実験例2) 試料調製:5mMクエン酸含有0.9%塩化ナトリウム
水溶液(pH5.7)にPOEソルビタンモノオレエー
トを0.2%溶液となるように調製し、これにエルカト
ニンの濃度が2.0μg/mlとなるように加え、溶解
して、試料溶液とする。別に対照溶液として5mMクエ
ン酸含有0.9%NaCl水溶液(pH5.7)に、エ
ルカトニンの濃度が2.0μg/mlとなるように加
え、溶解した溶液を調製した。
水溶液(pH5.7)にPOEソルビタンモノオレエー
トを0.2%溶液となるように調製し、これにエルカト
ニンの濃度が2.0μg/mlとなるように加え、溶解
して、試料溶液とする。別に対照溶液として5mMクエ
ン酸含有0.9%NaCl水溶液(pH5.7)に、エ
ルカトニンの濃度が2.0μg/mlとなるように加
え、溶解した溶液を調製した。
【0017】試験方法:上記の試料溶液および対照溶液
を、ガラス製注射筒およびポリプロピレン製注射筒を用
い、それぞれの注射筒に、試料溶液あるいは対照溶液の
各500μlをとり、そのまま放置し、0分後、10分
後及び30分後に各試験対象溶液のエルカトニン濃度に
ついて高速液体クロマトグラフィーにて測定し、エルカ
トニンの残存率を求めた。なお、高速液体クロマトグラ
フィーの測定条件は実施例1に記載した条件である。
を、ガラス製注射筒およびポリプロピレン製注射筒を用
い、それぞれの注射筒に、試料溶液あるいは対照溶液の
各500μlをとり、そのまま放置し、0分後、10分
後及び30分後に各試験対象溶液のエルカトニン濃度に
ついて高速液体クロマトグラフィーにて測定し、エルカ
トニンの残存率を求めた。なお、高速液体クロマトグラ
フィーの測定条件は実施例1に記載した条件である。
【0018】表−2に、ガラス製注射筒における残存率
を示し、表−3に、ポリプロピレン製注射筒における残
存率を示す。POEソルビタンモノオレエートを添加し
たものは、ガラス製注射筒においてもポリプロピレン製
注射筒においても、エルカトニン残存率は低下しなかっ
た。これに対し、無添加のものにおいては明らかにエル
カトニン残存率が低下していることが認められた。
を示し、表−3に、ポリプロピレン製注射筒における残
存率を示す。POEソルビタンモノオレエートを添加し
たものは、ガラス製注射筒においてもポリプロピレン製
注射筒においても、エルカトニン残存率は低下しなかっ
た。これに対し、無添加のものにおいては明らかにエル
カトニン残存率が低下していることが認められた。
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリオキシエチレンソルビタンエステル
を添加剤として含有するエルカトニン水性注射用製剤。 - 【請求項2】 前記のポリオキシエチレンソルビタンエ
ステルがポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート
またはポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート
である請求項1のエルカトニン水性注射用製剤。 - 【請求項3】 前記のポリオキシエチレンソルビタンエ
ステルの含有量が、製剤中に0.001〜0.5%の濃
度で存在する請求項1のエルカトニン水性注射用製剤。 - 【請求項4】 前記のポリオキシエチレンソルビタンエ
ステルがポリオキシエチレンソルビタンモノステアレー
トであり、前記の濃度が0.2%である請求項1のエル
カトニン水性注射用製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5315730A JPH07138184A (ja) | 1993-11-11 | 1993-11-11 | エルカトニン水性注射用製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5315730A JPH07138184A (ja) | 1993-11-11 | 1993-11-11 | エルカトニン水性注射用製剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07138184A true JPH07138184A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=18068847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5315730A Pending JPH07138184A (ja) | 1993-11-11 | 1993-11-11 | エルカトニン水性注射用製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07138184A (ja) |
-
1993
- 1993-11-11 JP JP5315730A patent/JPH07138184A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4405666B2 (ja) | 安定化テリパラチド溶液剤 | |
AU734781B2 (en) | Stable insulin formulations | |
KR100195323B1 (ko) | 안정화된 약학적 펩티드 조성물 | |
WO2015120457A1 (en) | Stabilized ultra-rapid-acting insulin formulations | |
WO2017034956A1 (en) | Rapid-acting insulin compositions | |
EP0631504A1 (en) | Novel medicament | |
KR100579872B1 (ko) | 단백질 제제 | |
WO2004100979A2 (en) | Liquid stabilized protein formulations in coated pharmaceutical containers | |
EP0809512A1 (en) | Pharmaceutical non inorganic saline solutions for endonasal administration of a calcitonin | |
EA002227B1 (ru) | Фармацевтические композиции пептидов, имеющих низкую растворимость в физиологической среде | |
EP1283051A1 (en) | Stable insulin formulations | |
CA1269205A (en) | Adsorption-resistant peptide composition | |
EP3773473A1 (en) | Medical infusion pump system for the delivery of an insulin compound | |
EP0095751B1 (en) | Secretin composition and method for preventing the adsorption of secretin | |
JPH0669956B2 (ja) | ポリペプタイド類の吸着防止剤 | |
JPH07138184A (ja) | エルカトニン水性注射用製剤 | |
JP3103535B2 (ja) | カルシトニン類のプレフィルドシリンジ製剤 | |
JPS6357527A (ja) | 薬剤の吸着防止方法 | |
JP4707327B2 (ja) | ポリペプタイド類の吸着防止剤 | |
EP0063328A2 (en) | Compositions containing secretin and method for preventing the adsorption of secretin | |
JP2963109B2 (ja) | 水溶性生理活性ポリペプチドの吸着防止用エマルジョンおよびその吸着防止方法 | |
JPH10298102A (ja) | カルシトニン注射液 | |
JP2019156805A (ja) | 容器充填ヒトpth(1−34)液体医薬組成物及びその製造方法 | |
JP2000290195A (ja) | カルシトニン類のプレフィルドシリンジ製剤 | |
JPS5976024A (ja) | インシユリン吸着防止組成物および方法 |