JPH10298102A - カルシトニン注射液 - Google Patents

カルシトニン注射液

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Publication number
JPH10298102A
JPH10298102A JP9121526A JP12152697A JPH10298102A JP H10298102 A JPH10298102 A JP H10298102A JP 9121526 A JP9121526 A JP 9121526A JP 12152697 A JP12152697 A JP 12152697A JP H10298102 A JPH10298102 A JP H10298102A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calcitonin
injection
solution
sodium
water
Prior art date
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Pending
Application number
JP9121526A
Other languages
English (en)
Inventor
Misako Imamura
美佐子 今村
Takumi Kishimoto
巧 岸本
Eiji Imai
英治 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Pharmaceutical Industry Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Pharmaceutical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Taiyo Pharmaceutical Industry Co Ltd filed Critical Taiyo Pharmaceutical Industry Co Ltd
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Publication of JPH10298102A publication Critical patent/JPH10298102A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶液の形で長期間保存した場合、経時的に
カルシトニンが分解し、活性(力価)の低下するカルシ
トニンについて、これを安定に保つことのできる安定化
剤を見い出し、この安定化剤を利用して長期間保存した
場合にも安定なカルシトニン注射液を提供すること。 【解決手段】 有効成分としてのカルシトニンと、亜硫
酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナト
リウム等の亜硫酸塩類とを、生理学的に許容される溶媒
に溶解してなるカルシトニン注射液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルシトニンを有
効成分とする水溶液注射剤に係り、詳しくは経時安定性
にすぐれたカルシトニン注射液に関する。
【0002】
【従来の技術】カルシトニンは血中カルシウム濃度に関
与するポリペプチドホルモンであり、高カルシウム血
症、骨ページェット病あるいは骨粗鬆症における疼痛改
善に用いられる医薬である。
【0003】カルシトニンは胃腸管内で消化液によって
分解されるため経口投与ができず、注射による投与が行
われているが、水溶液の形で長期保存した場合、経時的
にカルシトニンが分解し、活性(力価)が低下するとい
う問題が知られている。そこで、この問題を解決する一
つの方法として、カルシトニンを用時溶解型凍結乾燥製
剤として製剤化する技術が開発されている(特開平2−
111号、特開平5−345729号等)。
【0004】一方、注射液として製剤化する場合、D−
マンニトールを安定化剤として配合する方法が一般的に
知られている。また、ポリペプチドの一般的な吸着防止
剤として知られているゼラチンを配合した注射液等が知
られている。しかし、これらの手段を用いても、溶液中
でカルシトニンを長期間、安定に保つことはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、カルシトニンの安定化剤を見い出し、この安定化剤
により、溶液状態で長期間保存した場合にもカルシトニ
ンを安定に維持することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、種々研究を続けた結果、カルシトニ
ンに、亜硫酸塩類を添加することで、安全でかつ経時安
定性にすぐれたカルシトニン注射液を調製することが可
能となることを見出した。また、この安定化剤を配合す
ることで、窒素を封入しなくても安定性が保たれること
を見出した。
【0007】すなわち、本発明は、有効成分としてのカ
ルシトニンと亜硫酸塩類とを、生理学的に許容される溶
媒に溶解してなるカルシトニン注射液を提供するもので
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の注射液の有効成分である
カルシトニンは、32個のアミノ酸からなるポリペプチ
ドホルモンである。現在販売されているカルシトニンと
しては、ブタ由来カルシトニン、サケ由来カルシトニン
およびウナギ由来カルシトニンが知られているが、本発
明ではこのいずれを用いても良い。このカルシトニンは
極めて微量にて効果を奏するもので、例えば、1回投与
量としてはカルシトニンを10単位程度を注射にて投与
すれば良いものである。従って、本発明のカルシトニン
注射液においては、カルシトニンを0.01〜10,00
0単位/ml配合すれば良い。
【0009】一方、本発明で安定化剤として用いる亜硫
酸塩類としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリ
ウム、ピロ亜硫酸ナトリウム等が例示されるが、これら
の亜硫酸塩類に限定されるものではない。これらの亜硫
酸塩類は、1種又は2種以上併用して用いても良く、亜
硫酸塩類の濃度は、0.01〜10.0W/V%であるこ
とが好ましく、0.1〜1.0W/V%であることが特に
好ましい。
【0010】上記のカルシトニンおよび亜硫酸塩を溶解
する溶媒としては、生理学的に許容されるものであれ
ば、いかなるものをも使用することができるが、好まし
いものとしては、例えば注射用水、生理食塩水などが挙
げられる。
【0011】また、本発明のカルシトニン注射液には、
必要に応じて注射液に通常用いられるpH調節剤(塩
酸、水酸化ナトリウムなど)、緩衝剤(クエン酸塩、酒
石酸塩、リン酸塩、酢酸塩など)、等張化剤(塩化ナト
リウム、グリセリンなど)、吸着防止剤(ゼラチンな
ど)等を配合することができる。また、本発明注射液の
pHはカルシトニンの種類により適宜設定することがで
きるが、好ましくは2.5〜8の範囲である。
【0012】
【実施例】次に、実施例、比較例及び試験例を挙げて本
発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例
等になんら制約されるものではない。
【0013】実 施 例 1 サケカルシトニン0.2mg(5000国際単位/m
g)、亜硫酸ナトリウム150mg、塩化ナトリウム5
00mgおよびゼラチン600mgを注射用水に溶解し
た。これに塩酸を適量加えてpH3.0となるように
し、注射用水で全量50mlとした。無菌濾過後、ガラ
スアンプルに0.5mlずつ分注し、熔閉してカルシト
ニン注射液を得た。
【0014】実 施 例 2 サケカルシトニン0.2mg(5000国際単位/m
g)、亜硫酸水素ナトリウム150mg、塩化ナトリウ
ム500mgおよびゼラチン600mgを注射用水に溶
解した。これに塩酸を適量加えてpH3.0となるよう
にし、注射用水で全量50mlとした。無菌濾過後、ガ
ラスアンプルに0.5mlずつ分注し、熔閉してカルシ
トニン注射液を得た。
【0015】実 施 例 3 サケカルシトニン0.2mg(5000国際単位/m
g)、ピロ亜硫酸ナトリウム150mg、塩化ナトリウ
ム500mgおよびゼラチン600mgを注射用水に溶
解した。これに塩酸を適量加えてpH3.0となるよう
にし、注射用水で全量50mlとした。無菌濾過後、ガ
ラスアンプルに0.5mlずつ分注し、熔閉してカルシ
トニン注射液を得た。
【0016】実 施 例 4 エルカトニン(ウナギ由来のカルシトニン)0.2mg
(5000エルカトニン単位/mg)、亜硫酸ナトリウ
ム150mg、塩化ナトリウム500mgおよびゼラチ
ン600mgを注射用水に溶解した。これに塩酸または
水酸化ナトリウムを適量加えてpH6.0となるように
し、注射用水で全量50mlとした。無菌濾過後、ガラ
スアンプルに1.0mlずつ分注し、熔閉してカルシト
ニン注射液を得た。
【0017】実 施 例 5 エルカトニン0.2mg(5000エルカトニン単位/
mg)、亜硫酸水素ナトリウム150mg、塩化ナトリ
ウム500mgおよびゼラチン600mgを注射用水に
溶解した。これに塩酸または水酸化ナトリウムを適量加
えてpH6.0となるようにし、注射用水で全量50m
lとした。無菌濾過後、ガラスアンプルに1.0mlず
つ分注し、熔閉してカルシトニン注射液を得た。
【0018】実 施 例 6 エルカトニン0.2mg(5000エルカトニン単位/
mg)、ピロ亜硫酸ナトリウム150mg、塩化ナトリ
ウム500mgおよびゼラチン600mgを注射用水に
溶解した。これに塩酸または水酸化ナトリウムを適量加
えてpH6.0となるようにし、注射用水で全量50m
lとした。無菌濾過後、ガラスアンプルに1.0mlず
つ分注し、熔閉してカルシトニン注射液を得た。
【0019】比 較 例 1 サケカルシトニン0.2mg(5000国際単位/m
g)、塩化ナトリウム500mgおよびゼラチン600
mgを注射用水に溶解した。これに塩酸を適量加えてp
H3.0となるようにし、注射用水で全量50mlとし
た。無菌濾過後、ガラスアンプルに0.5mlずつ分注
し、熔閉してカルシトニン注射液を得た。
【0020】比 較 例 2 サケカルシトニン0.2mg(5000国際単位/m
g)、塩化ナトリウム500mgおよびゼラチン600
mgを注射用水に溶解した。これに塩酸を適量加えてp
H3.0となるようにし、注射用水で全量50mlとし
た。無菌濾過後、ガラスアンプルに0.5mlずつ分注
し、窒素を封入後熔閉してカルシトニン注射液を得た。
【0021】試 験 例 保存安定性試験: ( 試験方法 )実施例1〜6と比較例1、2の各々で調
製した注射液をそのまま40℃で保存し、経時的にサン
プリングを行い、生物活性測定試験にてカルシトニンの
活性を測定した。製造直後のカルシトニン量を100%
とした時の残存率及び外観の変化を調べた。 ( 結 果 )40℃で3ヶ月間保存したときのカルシト
ニン残存率の変化を表1に、外観の変化を表2に示し
た。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明のカルシトニン注
射液は、これまでの技術により製造されたカルシトニン
注射液に比べ、安定性が非常に優れたものである。特
に、窒素封入でも防ぐことのできないカルシトニンの分
解をほぼ完全に抑制することができるので、従来の凍結
乾燥品に代わるカルシトニン注射剤として極めて価値の
高いものである。 以 上

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効成分としてのカルシトニンと亜硫酸
    塩類とを、生理学的に許容される溶媒に溶解してなるカ
    ルシトニン注射液。
JP9121526A 1997-04-25 1997-04-25 カルシトニン注射液 Pending JPH10298102A (ja)

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JP9121526A JPH10298102A (ja) 1997-04-25 1997-04-25 カルシトニン注射液

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ID=14813416

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006077309A1 (fr) * 2005-01-19 2006-07-27 Laboratoire Aguettant Composition pharmaceutique injectable contenant une catecholamine et une hormone peptidique
JP2015517578A (ja) * 2012-05-24 2015-06-22 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 殺菌性組成物

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WO2006077309A1 (fr) * 2005-01-19 2006-07-27 Laboratoire Aguettant Composition pharmaceutique injectable contenant une catecholamine et une hormone peptidique
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