JPH07138047A - 撥水性ガラス - Google Patents
撥水性ガラスInfo
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- JPH07138047A JPH07138047A JP28130993A JP28130993A JPH07138047A JP H07138047 A JPH07138047 A JP H07138047A JP 28130993 A JP28130993 A JP 28130993A JP 28130993 A JP28130993 A JP 28130993A JP H07138047 A JPH07138047 A JP H07138047A
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- fluororesin
- glass
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐候性、硬さおよび脱氷性に優れた撥水性ガ
ラスを得る。 【構成】 平滑もしくは微細凹凸状のガラス表面上に撥
水層を備えてなる撥水性ガラスであって、該撥水層が少
なくとも金属酸化物としてのSiO2とフッ素樹脂とからな
り、該フッ素樹脂がガラス側より外部側にかけて、連続
的に増大する構成となり、さらに該撥水層中の該フッ素
樹脂が該SiO2に対して30〜300 重量%である撥水層上に
さらにフルオロアルキルシラン層を有する。
ラスを得る。 【構成】 平滑もしくは微細凹凸状のガラス表面上に撥
水層を備えてなる撥水性ガラスであって、該撥水層が少
なくとも金属酸化物としてのSiO2とフッ素樹脂とからな
り、該フッ素樹脂がガラス側より外部側にかけて、連続
的に増大する構成となり、さらに該撥水層中の該フッ素
樹脂が該SiO2に対して30〜300 重量%である撥水層上に
さらにフルオロアルキルシラン層を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撥水性能はもとより、
耐候性、硬さおよび脱氷性に優れた撥水性ガラスに関
し、特に車両用、船舶用、航空機用あるいは建築用等の
ウィンドガラスやミラーなどに有用である撥水性ガラス
に関するものである。
耐候性、硬さおよび脱氷性に優れた撥水性ガラスに関
し、特に車両用、船舶用、航空機用あるいは建築用等の
ウィンドガラスやミラーなどに有用である撥水性ガラス
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラスの撥水性を向上させるために、フ
ルオロアルキル基含有化合物やジメチルシロキサン等の
化合物をガラス表面に塗布する試みがなされている。し
かしこれらの化合物を単に塗布しただけではガラス表面
との結合力が弱く、耐候性や耐摩耗性を充分にもたせる
ことはできず、撥水性を長期に亘り維持することは困難
である。
ルオロアルキル基含有化合物やジメチルシロキサン等の
化合物をガラス表面に塗布する試みがなされている。し
かしこれらの化合物を単に塗布しただけではガラス表面
との結合力が弱く、耐候性や耐摩耗性を充分にもたせる
ことはできず、撥水性を長期に亘り維持することは困難
である。
【0003】これまでは、ガラスなどの素材上に、撥水
性を付与するためのポリフルオロアルキル基(Rf基)含
有シラン化合物が各種提案され、例えば、特開昭58−12
2979号、同58−129082号、同58−142958号、同58−1474
83号、同58−172242号、同58−172243号、同58−172244
号、同58−172245号、同58−172246号、同58−190840
号、同58−223634号各公報等に記載されている。
性を付与するためのポリフルオロアルキル基(Rf基)含
有シラン化合物が各種提案され、例えば、特開昭58−12
2979号、同58−129082号、同58−142958号、同58−1474
83号、同58−172242号、同58−172243号、同58−172244
号、同58−172245号、同58−172246号、同58−190840
号、同58−223634号各公報等に記載されている。
【0004】さらに例えば特開昭58−167448号公報には
低反射率ガラスが記載されており、ポリフルオロアルキ
ル基含有シラン化合物又は該化合物の部分加水分解縮合
物からなる厚さ1μm 以下の薄膜をガラス表面に形成す
ることにより、透視性等を損なうことなく、低反射率及
び撥水撥油性とするものが開示されている。
低反射率ガラスが記載されており、ポリフルオロアルキ
ル基含有シラン化合物又は該化合物の部分加水分解縮合
物からなる厚さ1μm 以下の薄膜をガラス表面に形成す
ることにより、透視性等を損なうことなく、低反射率及
び撥水撥油性とするものが開示されている。
【0005】しかしながら、このような従来の撥水処理
方法にあっては、耐久性、耐候性試験において、比較的
短時間で撥水性が劣化するという問題点があった。さら
に耐候性に優れたものとして、テフロンを被覆したガラ
スがあるが、膜が柔らかいため傷つき易くすぐに透明性
が損なわれるという問題点があった。
方法にあっては、耐久性、耐候性試験において、比較的
短時間で撥水性が劣化するという問題点があった。さら
に耐候性に優れたものとして、テフロンを被覆したガラ
スがあるが、膜が柔らかいため傷つき易くすぐに透明性
が損なわれるという問題点があった。
【0006】また特開昭60−231442号公報には、ガラス
基板上に接着成分としてシロキサン結合を有する有機ケ
イ素化合物の重合物、および撥水成分としてフッ素化合
物の重合物の双方よりなる撥水性被膜を形成した撥水処
理硝子が記載されているが、表面が撥水成分の重合物が
全てまたは相対的に多く含有された構成になっているた
め傷つき易いという問題点や、フッ素化合物の重合物を
フッ素化合物のモノマーを出発原料としてプラズマ重合
で合成しているため、最表面の撥水面がプラズマの影響
を受け、耐候劣化し易いという問題点があった。
基板上に接着成分としてシロキサン結合を有する有機ケ
イ素化合物の重合物、および撥水成分としてフッ素化合
物の重合物の双方よりなる撥水性被膜を形成した撥水処
理硝子が記載されているが、表面が撥水成分の重合物が
全てまたは相対的に多く含有された構成になっているた
め傷つき易いという問題点や、フッ素化合物の重合物を
フッ素化合物のモノマーを出発原料としてプラズマ重合
で合成しているため、最表面の撥水面がプラズマの影響
を受け、耐候劣化し易いという問題点があった。
【0007】また特開平3−153859号公報には、プラス
チック基板上に金属酸化物層が形成され、その上に金属
酸化物層およびフッ素樹脂の複合層を積層した表面改質
プラスチックが記載されているが、基板がプラスチック
であるため密着性が必ずしも満足できるものではない等
の問題がある。
チック基板上に金属酸化物層が形成され、その上に金属
酸化物層およびフッ素樹脂の複合層を積層した表面改質
プラスチックが記載されているが、基板がプラスチック
であるため密着性が必ずしも満足できるものではない等
の問題がある。
【0008】また、特開平5−51238 号公報には、ガラ
スの表面に撥水性を付与させる為に、金属酸化物層と該
金属酸化物中に撥水性微粒子を分散した撥水性ガラスを
作製する為のコーティング液が説明されている。
スの表面に撥水性を付与させる為に、金属酸化物層と該
金属酸化物中に撥水性微粒子を分散した撥水性ガラスを
作製する為のコーティング液が説明されている。
【0009】しかしこの撥水性ガラスを得る為のコーテ
ィング液では、使用する撥水性微粒子がポリ四フッ化エ
チレン(PTFE)、またはBNであり、作製したコー
ティング液の攪拌を停止すると、次第にポリ四フッ化エ
チレンが沈降し、安定性に優れたコーティング液が得ら
れないという問題があった。また最表面はフッ素樹脂と
金属酸化物の海島構造になり、その結果氷等が付与した
場合は、脱氷性が悪いという問題があった。
ィング液では、使用する撥水性微粒子がポリ四フッ化エ
チレン(PTFE)、またはBNであり、作製したコー
ティング液の攪拌を停止すると、次第にポリ四フッ化エ
チレンが沈降し、安定性に優れたコーティング液が得ら
れないという問題があった。また最表面はフッ素樹脂と
金属酸化物の海島構造になり、その結果氷等が付与した
場合は、脱氷性が悪いという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記従
来の問題点を解決し、耐候性、硬さおよび脱氷性に優れ
た撥水性ガラスを提供することにある。
来の問題点を解決し、耐候性、硬さおよび脱氷性に優れ
た撥水性ガラスを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来のかかる
問題点に鑑みてなされたものであって、平滑もしくは微
細凹凸状のガラス表面上に撥水層を備えてなる撥水性ガ
ラスにおいて、該撥水層が少なくとも金属酸化物として
SiO2とフッ素樹脂とからなり、該フッ素樹脂がガラス側
より外部側にかけて、連続的に増大する構成となり、さ
らに該撥水層中の該フッ素樹脂が該SiO2に対して30〜30
0 重量%である撥水層上にさらにフルオロアルキルシラ
ン層を有することを特徴とする撥水性ガラスに関するも
のである。
問題点に鑑みてなされたものであって、平滑もしくは微
細凹凸状のガラス表面上に撥水層を備えてなる撥水性ガ
ラスにおいて、該撥水層が少なくとも金属酸化物として
SiO2とフッ素樹脂とからなり、該フッ素樹脂がガラス側
より外部側にかけて、連続的に増大する構成となり、さ
らに該撥水層中の該フッ素樹脂が該SiO2に対して30〜30
0 重量%である撥水層上にさらにフルオロアルキルシラ
ン層を有することを特徴とする撥水性ガラスに関するも
のである。
【0012】本発明においては、ガラス表面のコーティ
ング膜中のフッ素樹脂が、ガラス側より外部側にかけ
て、連続的に増大する構成となっている。これは最表面
でフッ素樹脂の濃度が高いと、撥水性に重要な条件とな
っている接触角を大きくすることができ、かつコーティ
ング膜の硬度を高くすることができる。
ング膜中のフッ素樹脂が、ガラス側より外部側にかけ
て、連続的に増大する構成となっている。これは最表面
でフッ素樹脂の濃度が高いと、撥水性に重要な条件とな
っている接触角を大きくすることができ、かつコーティ
ング膜の硬度を高くすることができる。
【0013】本発明の特徴とフッ素樹脂を分散した金属
酸化物被膜と、その上にフルオロアルキルシラン層を有
した構成であり、さらにフッ素樹脂を分散した金属酸化
物被膜を得るためのコーティング液組成では、水に分散
したフッ素樹脂を、水とアルコールを主成分とする溶媒
に分散した金属酸化物のpH4〜10のゾル溶液と混合し、
コーティング液を作製することにより、金属酸化物成分
とフッ素樹脂の分散性が良好になることを見出し、分散
性を飛躍的に改良したコーティング液を得ることができ
る。また、フルオロアルキルシラン層を得るために、最
適な配合量を見いだしたものである。
酸化物被膜と、その上にフルオロアルキルシラン層を有
した構成であり、さらにフッ素樹脂を分散した金属酸化
物被膜を得るためのコーティング液組成では、水に分散
したフッ素樹脂を、水とアルコールを主成分とする溶媒
に分散した金属酸化物のpH4〜10のゾル溶液と混合し、
コーティング液を作製することにより、金属酸化物成分
とフッ素樹脂の分散性が良好になることを見出し、分散
性を飛躍的に改良したコーティング液を得ることができ
る。また、フルオロアルキルシラン層を得るために、最
適な配合量を見いだしたものである。
【0014】まず、フッ素樹脂分散金属酸化物層につい
て説明する。シリカゾル溶液としては、シリコンのアル
コキシド(アルキル基やアミノ基を有するアルコキシド
も含む)を出発として加水分解、縮重合した溶液が用い
られる。シリコンのアルコキシドとして好ましいものを
あげれば、テトラメトキシシラン、テトラエキシシラ
ン、テトラプロポキシシラン、(モノメチル)トリメト
キシシラン、(モノメチル)トリエトキシシラン、(モ
ノメチル)トリイソプロポキシシラン、(モノメチル)
トリn−ブトキシシラン、3−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フ
ェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどが
ある。この溶液には、他種金属、例えばアルミニウム
(Al) 、ジルコニウム (Zr) 、チタン(Ti) などのアルコ
キシド、アセチルアセトネート塩、塩化物、硝酸塩、硫
酸塩またはそれらの縮重合物が含有されていてもよい。
またタングステン (W)、セリウム (Ce) 、イットリウム
(Y)、等のアルコキシドを使用することもできる。アル
コキシドとして好ましいものをあげれば、テトラメトキ
シド、テトラエトキシド、テトライソプポキシド、テト
ラブトキシド、(モノメチル)トリメトキシド、(モノ
メチル)トリエトキシド、(モノメチル)トリイソプロ
ポキシド、(モノメチル)トリn−ブトキシドなどであ
り、また、アセチルアセトネート塩として好ましいもの
をあげれば、アセチルアセトネートジルコニウム、アセ
チルアセトネートチタンなどである。塩化物としては、
オキシ塩化ジルコニウム、塩化アルミニウムなどであ
り、硝酸塩としては、オキシ硝酸ジルコニウム、硝酸ア
ルミニウム、硫酸塩としては、硫酸ジルコニウムなどが
ある。その他、これらの他種金属酸化物の市販ゾル溶液
をシリカゾル溶液中に含有してもよい。市販ゾル溶液と
しては、例えばシリカゾルであれば、商品名スーパーセ
ラ(大八化学工業所製、商品名)、セラミカ(日板研究
所製、商品名)、HAS(コルコート社製、商品名)、
アトロン(日本曹達(株)製、商品名)、CGS−D1
−0600(チッソ(株)製、商品名)など、チタニア
ゾルであればTA−10,TA−15(日産化学工業
(株)製、商品名)、ジルコニアゾルであればNZS−
30A,NZS−30B(日産化学工業(株)製、商品
名)あるいはAZS−A、AZS−NB、AZS−B
(日本触媒化学工業(株)製、商品名)がある。
て説明する。シリカゾル溶液としては、シリコンのアル
コキシド(アルキル基やアミノ基を有するアルコキシド
も含む)を出発として加水分解、縮重合した溶液が用い
られる。シリコンのアルコキシドとして好ましいものを
あげれば、テトラメトキシシラン、テトラエキシシラ
ン、テトラプロポキシシラン、(モノメチル)トリメト
キシシラン、(モノメチル)トリエトキシシラン、(モ
ノメチル)トリイソプロポキシシラン、(モノメチル)
トリn−ブトキシシラン、3−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フ
ェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどが
ある。この溶液には、他種金属、例えばアルミニウム
(Al) 、ジルコニウム (Zr) 、チタン(Ti) などのアルコ
キシド、アセチルアセトネート塩、塩化物、硝酸塩、硫
酸塩またはそれらの縮重合物が含有されていてもよい。
またタングステン (W)、セリウム (Ce) 、イットリウム
(Y)、等のアルコキシドを使用することもできる。アル
コキシドとして好ましいものをあげれば、テトラメトキ
シド、テトラエトキシド、テトライソプポキシド、テト
ラブトキシド、(モノメチル)トリメトキシド、(モノ
メチル)トリエトキシド、(モノメチル)トリイソプロ
ポキシド、(モノメチル)トリn−ブトキシドなどであ
り、また、アセチルアセトネート塩として好ましいもの
をあげれば、アセチルアセトネートジルコニウム、アセ
チルアセトネートチタンなどである。塩化物としては、
オキシ塩化ジルコニウム、塩化アルミニウムなどであ
り、硝酸塩としては、オキシ硝酸ジルコニウム、硝酸ア
ルミニウム、硫酸塩としては、硫酸ジルコニウムなどが
ある。その他、これらの他種金属酸化物の市販ゾル溶液
をシリカゾル溶液中に含有してもよい。市販ゾル溶液と
しては、例えばシリカゾルであれば、商品名スーパーセ
ラ(大八化学工業所製、商品名)、セラミカ(日板研究
所製、商品名)、HAS(コルコート社製、商品名)、
アトロン(日本曹達(株)製、商品名)、CGS−D1
−0600(チッソ(株)製、商品名)など、チタニア
ゾルであればTA−10,TA−15(日産化学工業
(株)製、商品名)、ジルコニアゾルであればNZS−
30A,NZS−30B(日産化学工業(株)製、商品
名)あるいはAZS−A、AZS−NB、AZS−B
(日本触媒化学工業(株)製、商品名)がある。
【0015】また加水分解時においては反応速度を調節
するため任意の配位子を添加することができる。配位子
としてはアセチルアセトン等のジケトン類、エチルセロ
ソルブ等のアルコールエーテル類、トリエタノールアミ
ン等のアミン類、エチレングリコール等のグリコール類
等から任意に選択する。これらの金属酸化物成分の固形
分濃度は、例えば固形分0.5 重量%のコーティング液で
は、流し塗りによるコーティングを行った場合一回塗り
で膜厚が0.08μm 程度しか得られず、0.1 μm の膜厚を
得るには固形分0.5 重量%以上必要であり、また固形分
が21重量%以上になると例えば浸漬法でコーティングし
た場合引き上げ速度を1.5mm/sec と低速にしても約0.5
μm の膜厚になり、焼き付けの際にクラックを発生す
る。これらのことから金属酸化物の固形分濃度は0.5 〜
20重量%にするのが望ましい。
するため任意の配位子を添加することができる。配位子
としてはアセチルアセトン等のジケトン類、エチルセロ
ソルブ等のアルコールエーテル類、トリエタノールアミ
ン等のアミン類、エチレングリコール等のグリコール類
等から任意に選択する。これらの金属酸化物成分の固形
分濃度は、例えば固形分0.5 重量%のコーティング液で
は、流し塗りによるコーティングを行った場合一回塗り
で膜厚が0.08μm 程度しか得られず、0.1 μm の膜厚を
得るには固形分0.5 重量%以上必要であり、また固形分
が21重量%以上になると例えば浸漬法でコーティングし
た場合引き上げ速度を1.5mm/sec と低速にしても約0.5
μm の膜厚になり、焼き付けの際にクラックを発生す
る。これらのことから金属酸化物の固形分濃度は0.5 〜
20重量%にするのが望ましい。
【0016】金属酸化物成分であるシリカゾル溶液や他
種金属を含有したゾル溶液のpHは、4〜10がよく、それ
以外であればフッ素樹脂成分と混合したときフッ素樹脂
粒子が擬集沈降する等の問題が生じる。
種金属を含有したゾル溶液のpHは、4〜10がよく、それ
以外であればフッ素樹脂成分と混合したときフッ素樹脂
粒子が擬集沈降する等の問題が生じる。
【0017】フッ素樹脂とは、主に炭素とフッ素からな
る重合体であり、ポリテトラフルオロエチレン、ポリク
ロロフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、
ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレンとヘ
キサフルオロプロピレンの共重合体、テトラフルオロエ
チレンとエチレン共重合体、テトラフルオロエチレンと
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、クロロ
トリフルオロエチレンとエチレンの共重合体などがあげ
られる。フッ素樹脂は、溶媒に分散した懸濁液としてシ
リカゾル溶液中に混合するのがよい。フッ素樹脂の粒径
としては、0.6μm 以下、好ましくは、0.1 〜0.6 μm
とする。
る重合体であり、ポリテトラフルオロエチレン、ポリク
ロロフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、
ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレンとヘ
キサフルオロプロピレンの共重合体、テトラフルオロエ
チレンとエチレン共重合体、テトラフルオロエチレンと
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、クロロ
トリフルオロエチレンとエチレンの共重合体などがあげ
られる。フッ素樹脂は、溶媒に分散した懸濁液としてシ
リカゾル溶液中に混合するのがよい。フッ素樹脂の粒径
としては、0.6μm 以下、好ましくは、0.1 〜0.6 μm
とする。
【0018】また、金属酸化物成分に対するフッ素樹脂
の混合割合は、実施例1 に示す配合を基準に検討した結
果、液の安定性としては5〜450 重量%までフッ素樹脂
を混合しても全く問題ないが、380 ℃で焼き付けたコー
ティング膜の接触角の硬さについて検討した結果を図1
に示すが、水の接触角80°以上、鉛筆硬度9H以上を得
るには30〜300 重量%の範囲にすることが必要である。
の混合割合は、実施例1 に示す配合を基準に検討した結
果、液の安定性としては5〜450 重量%までフッ素樹脂
を混合しても全く問題ないが、380 ℃で焼き付けたコー
ティング膜の接触角の硬さについて検討した結果を図1
に示すが、水の接触角80°以上、鉛筆硬度9H以上を得
るには30〜300 重量%の範囲にすることが必要である。
【0019】また必要に応じ各種界面活性剤を転化する
ことにより、分散性、安定性をさらに向上させることが
できる。界面活性剤としてはシリコン系、フッ素系等の
ものが市販されているが、本発明においてはフッ素系の
界面活性剤を添加するのが望ましい。フッ素系界面活性
剤としてはパーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフ
ルオロアルキル第四級アンモニウム塩、パーフルオロア
ルキルベタイン、パーフルオロアルキルエチレンオキシ
ド付加物、パーフルオロアルキルオリゴマー、フルオロ
アルキルエチレンオキシド付加物等を使用する。市販品
としては、例えば商品名ユニダイン(DS101、DS
102、DS202、DS301、DS401、DS4
03、DS451、DS406)(ダイキン工業社製)
などがあげられる。
ことにより、分散性、安定性をさらに向上させることが
できる。界面活性剤としてはシリコン系、フッ素系等の
ものが市販されているが、本発明においてはフッ素系の
界面活性剤を添加するのが望ましい。フッ素系界面活性
剤としてはパーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフ
ルオロアルキル第四級アンモニウム塩、パーフルオロア
ルキルベタイン、パーフルオロアルキルエチレンオキシ
ド付加物、パーフルオロアルキルオリゴマー、フルオロ
アルキルエチレンオキシド付加物等を使用する。市販品
としては、例えば商品名ユニダイン(DS101、DS
102、DS202、DS301、DS401、DS4
03、DS451、DS406)(ダイキン工業社製)
などがあげられる。
【0020】ポリテトラフルオロエチレン粉末の懸濁液
としては、例えば商品名ポリフロン(D−1,D−2,
D−2C)、ルブロン(LDW)(ダイキン工業社
製)、AD1 ,AD2,AD660,AD639(旭ア
イシーアイフロロポリマーズ(株)製)、テトラフルオ
ロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体粉末
の懸濁液としては、例えば商品名ネオフロン(ND−
1,2,4)(ダイキン工業社製)、テトラフルオロエ
チレンとパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
粉末の懸濁液としては、例えは商品名ネオフロン(AD
−1,AD−2)(ダイキン工業社製)などがあげられ
る。
としては、例えば商品名ポリフロン(D−1,D−2,
D−2C)、ルブロン(LDW)(ダイキン工業社
製)、AD1 ,AD2,AD660,AD639(旭ア
イシーアイフロロポリマーズ(株)製)、テトラフルオ
ロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体粉末
の懸濁液としては、例えば商品名ネオフロン(ND−
1,2,4)(ダイキン工業社製)、テトラフルオロエ
チレンとパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
粉末の懸濁液としては、例えは商品名ネオフロン(AD
−1,AD−2)(ダイキン工業社製)などがあげられ
る。
【0021】コーティング液の溶媒としては、使用する
フッ素樹脂の溶媒と同一であることが望ましいが、フッ
素樹脂単独での溶媒は比重の高い水系に分散したものが
分散性に優れ、さらに市販のゾル溶液の溶媒が有機溶剤
を含む系が多いことを考えた場合、これらを混合分散さ
せるには極性の高い水、エタノール、イソプロピルアル
コール等の溶媒を使用するのが望ましい。また他の溶媒
としてエタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト
ン、キシレン、トルエン、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ等も使用できる。また、市販のゾルゲルコーテ
ィング液中には、あらかじめこのような溶媒が使用され
ている場合が多いため、溶媒の選択等には注意を要す
る。またpHは4〜10の間に調整するほうが液の安定性は
さらに向上する。基材への塗布方法としては、浸漬引き
上げ法、スプレー法、フローコート法あるいはスピンコ
ート法等既知の塗布手段が適宜採用できる。
フッ素樹脂の溶媒と同一であることが望ましいが、フッ
素樹脂単独での溶媒は比重の高い水系に分散したものが
分散性に優れ、さらに市販のゾル溶液の溶媒が有機溶剤
を含む系が多いことを考えた場合、これらを混合分散さ
せるには極性の高い水、エタノール、イソプロピルアル
コール等の溶媒を使用するのが望ましい。また他の溶媒
としてエタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト
ン、キシレン、トルエン、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ等も使用できる。また、市販のゾルゲルコーテ
ィング液中には、あらかじめこのような溶媒が使用され
ている場合が多いため、溶媒の選択等には注意を要す
る。またpHは4〜10の間に調整するほうが液の安定性は
さらに向上する。基材への塗布方法としては、浸漬引き
上げ法、スプレー法、フローコート法あるいはスピンコ
ート法等既知の塗布手段が適宜採用できる。
【0022】次にフルオロアルキルシラン層の作製につ
いて説明する。フッ素基を有するフルオロアルキルシラ
ンをアルコール溶液に分散し、このフルオロアルキルシ
ランの一部を酸触媒及び水によって加水分解しガラスと
反応性の高いシラノール基を有するフルオロアルキルシ
ランコーティング液を作製する。このフルオロアルキル
シランコーティング液を、焼き付け後のフッ素樹脂分散
金属酸化物被膜上にコーティングしフルオロアルキルシ
ラン層を作製するものである。さらにこのコーティング
液について詳細に説明する。
いて説明する。フッ素基を有するフルオロアルキルシラ
ンをアルコール溶液に分散し、このフルオロアルキルシ
ランの一部を酸触媒及び水によって加水分解しガラスと
反応性の高いシラノール基を有するフルオロアルキルシ
ランコーティング液を作製する。このフルオロアルキル
シランコーティング液を、焼き付け後のフッ素樹脂分散
金属酸化物被膜上にコーティングしフルオロアルキルシ
ラン層を作製するものである。さらにこのコーティング
液について詳細に説明する。
【0023】まずフルオロアルキルシランの添加量を決
定するため次に示すように供試溶液を作製した。溶媒と
してイソプロピルアルコールを用い、酸触媒として塩酸
を添加し、塩酸の濃度が1重量%に一定になるように調
製した。また同じく水についても2重量%で一定になる
よう調製した溶液中のフルオロアルキルシランとしてヘ
プタデカフルオロデシルトリメトキシシランを用い、こ
れを0.1 〜20重量%で含有する7種類のコーティング液
を作製した後、各溶液をガラス板上に塗布し、乾燥後イ
ソプロピルアルコールでワイピングし水の接触角を測定
した。
定するため次に示すように供試溶液を作製した。溶媒と
してイソプロピルアルコールを用い、酸触媒として塩酸
を添加し、塩酸の濃度が1重量%に一定になるように調
製した。また同じく水についても2重量%で一定になる
よう調製した溶液中のフルオロアルキルシランとしてヘ
プタデカフルオロデシルトリメトキシシランを用い、こ
れを0.1 〜20重量%で含有する7種類のコーティング液
を作製した後、各溶液をガラス板上に塗布し、乾燥後イ
ソプロピルアルコールでワイピングし水の接触角を測定
した。
【0024】結果を図2に示すが、接触角90°以上を得
るには重量%でフルオロアルキルシランを1重量%以上
含有する必要がある。また添加量の上限は2重量%以上
で一定の接触角を示し、20重量%ではガラス表面に塗布
した時、余分なフルオロアルキルシランが表面に残るた
め、10重量%以下が望ましい。
るには重量%でフルオロアルキルシランを1重量%以上
含有する必要がある。また添加量の上限は2重量%以上
で一定の接触角を示し、20重量%ではガラス表面に塗布
した時、余分なフルオロアルキルシランが表面に残るた
め、10重量%以下が望ましい。
【0025】次に酸触媒の添加量であるが、溶媒にエチ
ルアルコールを用い、フルオロアルキルシランとしてト
リデカフルオロオクチルトリメトキシシランCF3(CF2)5C
H2CH 2Si(OMe)3 を添加し、各濃度2重量%で一定になる
よう調製し、また、同じく水についても10重量%で一定
になるよう調製した。これらの溶液中の酸触媒として硝
酸を用い、それぞれ0.01〜10重量%の濃度で含有するコ
ーティング液を作製した後ガラス板に塗布し、風乾後エ
チルアルコールでワイピングし水の接触角を測定した。
結果を図3に示すが、接触角90°以上得るには酸触媒を
0.01重量%以上含有する必要があり、また添加量が10重
量%を越えると酸の臭気が強くなるため、5重量%以下
が望ましい。
ルアルコールを用い、フルオロアルキルシランとしてト
リデカフルオロオクチルトリメトキシシランCF3(CF2)5C
H2CH 2Si(OMe)3 を添加し、各濃度2重量%で一定になる
よう調製し、また、同じく水についても10重量%で一定
になるよう調製した。これらの溶液中の酸触媒として硝
酸を用い、それぞれ0.01〜10重量%の濃度で含有するコ
ーティング液を作製した後ガラス板に塗布し、風乾後エ
チルアルコールでワイピングし水の接触角を測定した。
結果を図3に示すが、接触角90°以上得るには酸触媒を
0.01重量%以上含有する必要があり、また添加量が10重
量%を越えると酸の臭気が強くなるため、5重量%以下
が望ましい。
【0026】次に水の添加量であるが、溶媒としてイソ
プロピルアルコールを用い、フルオロアルキルシランと
してトリデカフルオロオクチルトリメトキシシランを添
加しそれぞれ2重量%の濃度で一定になるように調製し
た。また酸触媒として硝酸を添加しそれぞれ0.05重量%
の濃度で一定になるよう調製した。これら溶液中の水分
量が0.01〜60重量%になるようコーティング液を作製
し、ガラス板に塗布した後風乾し、イソプロピルアルコ
ールでワイピングし水の接触角を測定した。結果を図4
に示すが、水の添加量は0.01重量%以上であれば接触角
90°以上得られるが、40重量%を越えると塗布後の乾燥
性が悪くなるため40重量%以下が望ましい。
プロピルアルコールを用い、フルオロアルキルシランと
してトリデカフルオロオクチルトリメトキシシランを添
加しそれぞれ2重量%の濃度で一定になるように調製し
た。また酸触媒として硝酸を添加しそれぞれ0.05重量%
の濃度で一定になるよう調製した。これら溶液中の水分
量が0.01〜60重量%になるようコーティング液を作製
し、ガラス板に塗布した後風乾し、イソプロピルアルコ
ールでワイピングし水の接触角を測定した。結果を図4
に示すが、水の添加量は0.01重量%以上であれば接触角
90°以上得られるが、40重量%を越えると塗布後の乾燥
性が悪くなるため40重量%以下が望ましい。
【0027】使用するフルオロアルキルシランの種類と
しては、CF3CH2CH2Si(OMe)3 、CF3CH2CH2SiCl3、CF3(CF
2)5CH2CH2Si(OMe)3 、CF3(CF2)5CH2CH2SiCl3、CF3(CF2)
5CH2CH2SiMe(OMe)2 、CF3(CF2)7CH2CH2SiMeCl2、CF3(CF
2)7CH2CH2Si(OMe)3 、CF3(CF 2)7CH2CH2SiCl3、CF3(CF2)
7CH2CH2SiMe(OMe)2 、CF3(CF2)7CH2CH2SiMeCl2などを挙
げることができる。
しては、CF3CH2CH2Si(OMe)3 、CF3CH2CH2SiCl3、CF3(CF
2)5CH2CH2Si(OMe)3 、CF3(CF2)5CH2CH2SiCl3、CF3(CF2)
5CH2CH2SiMe(OMe)2 、CF3(CF2)7CH2CH2SiMeCl2、CF3(CF
2)7CH2CH2Si(OMe)3 、CF3(CF 2)7CH2CH2SiCl3、CF3(CF2)
7CH2CH2SiMe(OMe)2 、CF3(CF2)7CH2CH2SiMeCl2などを挙
げることができる。
【0028】アルコールの種類としては、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、ブチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、アミルアルコール等から選択される
が、塗膜に付着した場合や臭気から考えるとメチルアル
コール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールか
ら選択するのが望ましい。
ール、エチルアルコール、ブチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、アミルアルコール等から選択される
が、塗膜に付着した場合や臭気から考えるとメチルアル
コール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールか
ら選択するのが望ましい。
【0029】酸触媒の種類としては、塩酸、硝酸、硫
酸、りん酸、ぎ酸、しゅう酸、酢酸等から選択される
が、硫酸及びりん酸は塗膜等に付着した場合は塗膜中に
取り込まれシミ等の原因となり、またぎ酸等の有機酸は
触媒効果が低く接触角が低いため、塩酸及び硝酸を使用
することが望ましい。
酸、りん酸、ぎ酸、しゅう酸、酢酸等から選択される
が、硫酸及びりん酸は塗膜等に付着した場合は塗膜中に
取り込まれシミ等の原因となり、またぎ酸等の有機酸は
触媒効果が低く接触角が低いため、塩酸及び硝酸を使用
することが望ましい。
【0030】これらのフルオロアルキルシラン用コーテ
ィング液を、液き付け後のフッ素樹脂分散金属酸化物膜
上にハケ塗り等によりコーティングし、風乾あるいはフ
ルオロアルキルシランの分解温度以下で加熱乾燥後、余
分なフルオロアルキルシランをアルコール等で拭き取
り、目的の撥水処理膜を得ることができる。
ィング液を、液き付け後のフッ素樹脂分散金属酸化物膜
上にハケ塗り等によりコーティングし、風乾あるいはフ
ルオロアルキルシランの分解温度以下で加熱乾燥後、余
分なフルオロアルキルシランをアルコール等で拭き取
り、目的の撥水処理膜を得ることができる。
【0031】
【実施例】次に本発明を実施例および比較例により説明
する。 実施例1 フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND−1
(ダイキン工業製)5.7g(固形分濃度50重量%) と蒸留
水7.0gの混合溶液に、エタノール27.3g を添加混合し
た。次いで、あらかじめテトラエトキシシランを出発原
料として調製したpH5、固形分濃度6重量%のシリカゾ
ルのイソプロピルアルコール溶液60g を上記混合溶液に
添加し、室温で30分間攪拌しフッ素樹脂分散金属酸化物
膜用コーティング液とした。
する。 実施例1 フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND−1
(ダイキン工業製)5.7g(固形分濃度50重量%) と蒸留
水7.0gの混合溶液に、エタノール27.3g を添加混合し
た。次いで、あらかじめテトラエトキシシランを出発原
料として調製したpH5、固形分濃度6重量%のシリカゾ
ルのイソプロピルアルコール溶液60g を上記混合溶液に
添加し、室温で30分間攪拌しフッ素樹脂分散金属酸化物
膜用コーティング液とした。
【0032】このコーティング液を作製し、次いで室温
で5時間放置した後、液状態の目視評価を行なった。さ
らにこのコーティング液を流し塗りでガラス板上に均一
にコーティングし、380 ℃で30分焼き付けを行った。こ
の上に、エチルアコール(95 %)500g にフルオロアルキ
ルシランとしてヘプタデカフルオロデシルトリメトキシ
シラン CF3(CF2)7CH2CH2Si(OMe)3 10g を溶解し、塩酸
(35 %) 2g 、水2g を混合し作製した処理液をハケ塗
りでコーティングした。約5分間風乾後エチルアルコー
ルで表面を拭き取り撥水処理膜を備えた撥水性ガラスを
作製した。
で5時間放置した後、液状態の目視評価を行なった。さ
らにこのコーティング液を流し塗りでガラス板上に均一
にコーティングし、380 ℃で30分焼き付けを行った。こ
の上に、エチルアコール(95 %)500g にフルオロアルキ
ルシランとしてヘプタデカフルオロデシルトリメトキシ
シラン CF3(CF2)7CH2CH2Si(OMe)3 10g を溶解し、塩酸
(35 %) 2g 、水2g を混合し作製した処理液をハケ塗
りでコーティングした。約5分間風乾後エチルアルコー
ルで表面を拭き取り撥水処理膜を備えた撥水性ガラスを
作製した。
【0033】本実施例により得られたコーティング膜に
ついて、SiとFを分析した結果を図5に示す。横軸はコ
ーティング膜の最表面からガラス基板に向かった深さを
表し、縦軸は2次イオン強度(SiとFの相対的な濃度)
を表わしている。図5より、得られたコーティング膜は
Siを基準として、Fのピークが若干多く最表面に検出さ
れ、さらにFが最表面からガラス基板との界面に向け
て、連続的に減少していることが確認された。
ついて、SiとFを分析した結果を図5に示す。横軸はコ
ーティング膜の最表面からガラス基板に向かった深さを
表し、縦軸は2次イオン強度(SiとFの相対的な濃度)
を表わしている。図5より、得られたコーティング膜は
Siを基準として、Fのピークが若干多く最表面に検出さ
れ、さらにFが最表面からガラス基板との界面に向け
て、連続的に減少していることが確認された。
【0034】実施例2 フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND−1
(ダイキン工業製))4.8g(固定分濃度50重量%)と蒸留
水220gの混合溶液に、あらかじめ3−アミノプロピルト
リエトキシシランを出発原料として調製したpH9、固形
分濃度6重量%のシリカゾルの水、メタノール混合溶液
50g を添加し、室温で約10時間攪拌した。その後、孔径
1μm のメンブランフィルターで濾過しフッ素樹脂分散
金属酸化物膜用コーティング液とした。このコーティン
グ液を作製し、次いで室温で5時間放置した後、液状態
の目視評価を行った。さらにこのコーティング液を流し
塗りでガラス板上に均一にコーティングし、380 ℃で30
分焼き付けを行った。この上に、メチルアルコール (95
%)500g にフルオロアルキルシランとしてヘプタデカフ
ルオロデシルトリメトキシシラン CF3(CF2)7CH2CH2Si(O
Me)3 15g を溶解し、硝酸(70 %)4.3g 、水2g を混合
し作製した処理液をハケ塗りでコーティングした。約5
分間風乾後メチルアルコールで表面を拭き取り撥水処理
膜を備えた撥水性ガラスを作製した。
(ダイキン工業製))4.8g(固定分濃度50重量%)と蒸留
水220gの混合溶液に、あらかじめ3−アミノプロピルト
リエトキシシランを出発原料として調製したpH9、固形
分濃度6重量%のシリカゾルの水、メタノール混合溶液
50g を添加し、室温で約10時間攪拌した。その後、孔径
1μm のメンブランフィルターで濾過しフッ素樹脂分散
金属酸化物膜用コーティング液とした。このコーティン
グ液を作製し、次いで室温で5時間放置した後、液状態
の目視評価を行った。さらにこのコーティング液を流し
塗りでガラス板上に均一にコーティングし、380 ℃で30
分焼き付けを行った。この上に、メチルアルコール (95
%)500g にフルオロアルキルシランとしてヘプタデカフ
ルオロデシルトリメトキシシラン CF3(CF2)7CH2CH2Si(O
Me)3 15g を溶解し、硝酸(70 %)4.3g 、水2g を混合
し作製した処理液をハケ塗りでコーティングした。約5
分間風乾後メチルアルコールで表面を拭き取り撥水処理
膜を備えた撥水性ガラスを作製した。
【0035】実施例3 実施例2において、フッ素樹脂がシリカに対し50重量%
となるように、粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND−
1(ダイキン工業製)4.8g(固形分濃度50重量%) と蒸
留水220gの混合溶液に、あらかじめ3−アミノプロピル
トリエトキシシランを出発原料として調製したpH9、固
形分濃度6重量%のシリカゾルの水、メタノール混合溶
液80g を添加したこと以外は実施例2と同様である。
となるように、粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND−
1(ダイキン工業製)4.8g(固形分濃度50重量%) と蒸
留水220gの混合溶液に、あらかじめ3−アミノプロピル
トリエトキシシランを出発原料として調製したpH9、固
形分濃度6重量%のシリカゾルの水、メタノール混合溶
液80g を添加したこと以外は実施例2と同様である。
【0036】実施例4 シリカ/ジルコニア=80/20(モル%)となるように、
3−アミノプロピルトリエトキシシランを出発原料とし
て調製したpH9、固形分濃度6重量%のシリカゾルの
水、メタノール混合溶液33g とオキシ塩化ジルコニウム
を出発原料として調製したpH3、固形分濃度6重量%の
ジルコニアゾルの水溶液17g を混合し、pH4、のシリカ
−ジルコニアゾル溶液を得た。フッ素樹脂粒子の懸濁液
を(商品名ネオフロンND−1(ダイキン工業製))4.8g
(固形分濃度50重量%) と蒸留水220gの混合溶液に上記
シリカ−ジルコニアゾル溶液50g を添加し、室温で約10
時間攪拌した。その後、孔径1μm のメンブランフィル
ターで濾過しフッ素樹脂分散金属酸化物膜用コーティン
グ液とした。このコーティング液を作製し、次いで、室
温で5時間放置した後、液状態の目視評価を行った。さ
らにこのコーティング液を流し塗りでガラス板上に均一
にコーティングし、380 ℃で30分焼き付けを行った。こ
の上に、イソプロピルアルコール(99 %)500g にフルオ
ロアルキルシランとしてヘプタデカフルオロデシルトリ
メトキシシラン CF3(CF2)7CH2CH2Si(OMe)310g を溶解
し、塩酸(35 %) 2g 、水2g を混合し作製した処理液
をハケ塗りでコーティングした。約5分間風乾後イソプ
ロピルアルコールで表面を拭き取り撥水処理膜を備えた
撥水性ガラスを作製した。
3−アミノプロピルトリエトキシシランを出発原料とし
て調製したpH9、固形分濃度6重量%のシリカゾルの
水、メタノール混合溶液33g とオキシ塩化ジルコニウム
を出発原料として調製したpH3、固形分濃度6重量%の
ジルコニアゾルの水溶液17g を混合し、pH4、のシリカ
−ジルコニアゾル溶液を得た。フッ素樹脂粒子の懸濁液
を(商品名ネオフロンND−1(ダイキン工業製))4.8g
(固形分濃度50重量%) と蒸留水220gの混合溶液に上記
シリカ−ジルコニアゾル溶液50g を添加し、室温で約10
時間攪拌した。その後、孔径1μm のメンブランフィル
ターで濾過しフッ素樹脂分散金属酸化物膜用コーティン
グ液とした。このコーティング液を作製し、次いで、室
温で5時間放置した後、液状態の目視評価を行った。さ
らにこのコーティング液を流し塗りでガラス板上に均一
にコーティングし、380 ℃で30分焼き付けを行った。こ
の上に、イソプロピルアルコール(99 %)500g にフルオ
ロアルキルシランとしてヘプタデカフルオロデシルトリ
メトキシシラン CF3(CF2)7CH2CH2Si(OMe)310g を溶解
し、塩酸(35 %) 2g 、水2g を混合し作製した処理液
をハケ塗りでコーティングした。約5分間風乾後イソプ
ロピルアルコールで表面を拭き取り撥水処理膜を備えた
撥水性ガラスを作製した。
【0037】実施例5 フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND−1
(ダイン工業製))10g (固形分濃度50重量%)と蒸留水
6.7gの混合溶液に、あらかじめ3−アミノプロピルトリ
エトキシシランを出発原料として調製したpH9、固形分
濃度6重量%のシリカゾルの水、メタノール混合溶液50
g を添加し、室温で約10時間攪拌した。その後、孔径1
μm のメンブランフィルターで濾過しフッ素樹脂分散金
属酸化物膜用コーティング液とした。このコーティング
液を作製し、次いで室温で5時間放置した後、液状態の
目視評価を行った。さらにこのコーティング液を流し塗
りでガラス板上に均一にコーティングし、380 ℃で30分
焼き付けを行った。この上に、エチルアルコール(95
%)500g にフルオロアルキルシランとしてヘプタデカフ
ルオロデシルトリメトキシシラン CF3(CF2)7CH2CH2Si(O
Me)3 10g を溶解し、塩酸(35 %) 2g 、水2g を混合
し作製した処理液をハケ塗りでコーティングした。約5
分間風乾後エチルアルコールで表面を拭き取り撥水処理
膜を備えた撥水性ガラスを作製した。
(ダイン工業製))10g (固形分濃度50重量%)と蒸留水
6.7gの混合溶液に、あらかじめ3−アミノプロピルトリ
エトキシシランを出発原料として調製したpH9、固形分
濃度6重量%のシリカゾルの水、メタノール混合溶液50
g を添加し、室温で約10時間攪拌した。その後、孔径1
μm のメンブランフィルターで濾過しフッ素樹脂分散金
属酸化物膜用コーティング液とした。このコーティング
液を作製し、次いで室温で5時間放置した後、液状態の
目視評価を行った。さらにこのコーティング液を流し塗
りでガラス板上に均一にコーティングし、380 ℃で30分
焼き付けを行った。この上に、エチルアルコール(95
%)500g にフルオロアルキルシランとしてヘプタデカフ
ルオロデシルトリメトキシシラン CF3(CF2)7CH2CH2Si(O
Me)3 10g を溶解し、塩酸(35 %) 2g 、水2g を混合
し作製した処理液をハケ塗りでコーティングした。約5
分間風乾後エチルアルコールで表面を拭き取り撥水処理
膜を備えた撥水性ガラスを作製した。
【0038】実施例6 フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名AD−660(旭アイシー
アイフロロポリマーズ(株)4.8g(固形分濃度60重量
%)と蒸留水220gの混合溶液に、あらかじめ3−アミノ
プロピルトリエトキシシランを出発原料として調製した
pH9、固形分濃度6重量%のシリカゾルの水、メタノー
ル混合溶液50g を添加し、室温で約10時間攪拌した。そ
の後、孔径1μm のメンブランフィルターで濾過しフッ
素樹脂分散金属酸化物膜用コーティング液とした。この
コーティング液を作製し、次いで室温で5時間放置した
後、液状態の目視評価を行った。さらにこのコーティン
グ液を流し塗りでガラス板上に均一にコーティングし、
380 ℃で30分焼き付けを行った。この上に、メチルアル
コール(95 %)500g にフルオロアルキルシランとしてヘ
プタデカフルオロデシルトリメトキシシラン CF3(CF2)7
CH2CH2Si(OMe)3 15g を溶解し、硝酸(70 %)4.3g 、水
2g を混合し作製した処理液をハケ塗りでコーティング
した。約5分間風乾後メチルアルコールで表面を拭き取
り撥水処理膜を備えた撥水性ガラスを作製した。
アイフロロポリマーズ(株)4.8g(固形分濃度60重量
%)と蒸留水220gの混合溶液に、あらかじめ3−アミノ
プロピルトリエトキシシランを出発原料として調製した
pH9、固形分濃度6重量%のシリカゾルの水、メタノー
ル混合溶液50g を添加し、室温で約10時間攪拌した。そ
の後、孔径1μm のメンブランフィルターで濾過しフッ
素樹脂分散金属酸化物膜用コーティング液とした。この
コーティング液を作製し、次いで室温で5時間放置した
後、液状態の目視評価を行った。さらにこのコーティン
グ液を流し塗りでガラス板上に均一にコーティングし、
380 ℃で30分焼き付けを行った。この上に、メチルアル
コール(95 %)500g にフルオロアルキルシランとしてヘ
プタデカフルオロデシルトリメトキシシラン CF3(CF2)7
CH2CH2Si(OMe)3 15g を溶解し、硝酸(70 %)4.3g 、水
2g を混合し作製した処理液をハケ塗りでコーティング
した。約5分間風乾後メチルアルコールで表面を拭き取
り撥水処理膜を備えた撥水性ガラスを作製した。
【0039】実施例7 実施例2において、フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名ネ
オフロンND−1(ダイキン工業製))4.8g(固形分濃度
50重量%)を他の懸濁液として商品名ネオフロンAD−
1(ダイキン工業製)4.8g(固形分濃度50重量%) とし
たこと以外は実施例2と同様である。
オフロンND−1(ダイキン工業製))4.8g(固形分濃度
50重量%)を他の懸濁液として商品名ネオフロンAD−
1(ダイキン工業製)4.8g(固形分濃度50重量%) とし
たこと以外は実施例2と同様である。
【0040】比較例1 フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND−1
(ダイキン工業製))4.8g(固形分濃度50重量%)と蒸留
水220gの混合溶液に、あらかじめテトラエトキシシラン
を出発原料として調製したpH2、固形分濃度6重量%の
シリカゾルのイソプロピルアルコール溶液50g を添加
し、室温で約10時間攪拌したところ、フッ素樹脂粒子が
凝集沈降し、コーティング液として使用できなくなっ
た。
(ダイキン工業製))4.8g(固形分濃度50重量%)と蒸留
水220gの混合溶液に、あらかじめテトラエトキシシラン
を出発原料として調製したpH2、固形分濃度6重量%の
シリカゾルのイソプロピルアルコール溶液50g を添加
し、室温で約10時間攪拌したところ、フッ素樹脂粒子が
凝集沈降し、コーティング液として使用できなくなっ
た。
【0041】比較例2 フッ素樹脂粒子の懸濁液(商品名ネオフロンND−1
(ダイキン工業製))4.8g(固形分濃度50重量%)と蒸留
水220gの混合溶液に、あらかじめテトラエトキシシラン
を出発原料として調製したpH12、固形分濃度6重量%の
シリカゾルのイソプロピルアルコール溶液50g を添加
し、室温で約10時間攪拌したところ、フッ素樹脂粒子が
凝集沈降し、コーティング液として使用できなくなっ
た。
(ダイキン工業製))4.8g(固形分濃度50重量%)と蒸留
水220gの混合溶液に、あらかじめテトラエトキシシラン
を出発原料として調製したpH12、固形分濃度6重量%の
シリカゾルのイソプロピルアルコール溶液50g を添加
し、室温で約10時間攪拌したところ、フッ素樹脂粒子が
凝集沈降し、コーティング液として使用できなくなっ
た。
【0042】比較例3 実施例1においてフルオロアルキルシラン層をコーティ
ングしない膜を比較例3とした。
ングしない膜を比較例3とした。
【0043】比較例4 実施例2においてフルオロアルキルシラン層をコーティ
ングしない膜を比較例4とした。
ングしない膜を比較例4とした。
【0044】比較例5 実施例3においてフルオロアルキルシラン層をコーティ
ングしない膜を比較例5とした。
ングしない膜を比較例5とした。
【0045】比較例6 実施例2において、撥水層が全てフッ素樹脂からなり、
フルオロアルキルシラン層をコーティングしない膜を比
較例6とした。
フルオロアルキルシラン層をコーティングしない膜を比
較例6とした。
【0046】上記の実施例1〜7および比較例3〜6の
撥水処理膜を備えた撥水性ガラスにつき下記評価試験を
実施した結果を表1に示す。また比較例1,2で作製し
た溶液の組成を表1に併記する。 (撥水性試験) 大気中(約25℃) での水に対する接触
角を測定 (鉛筆硬度) JIS K 5400に準じて測定 (耐候性試験) スーパーUVにより測定 条件:60W/
cm2 (脱氷性評価) マイナス15〜20℃雰囲気でスプレーに
より水を表面に噴霧し、氷を表面に形成後アクリルの平
板でかきとり、脱水性の難易度を評価した。
撥水処理膜を備えた撥水性ガラスにつき下記評価試験を
実施した結果を表1に示す。また比較例1,2で作製し
た溶液の組成を表1に併記する。 (撥水性試験) 大気中(約25℃) での水に対する接触
角を測定 (鉛筆硬度) JIS K 5400に準じて測定 (耐候性試験) スーパーUVにより測定 条件:60W/
cm2 (脱氷性評価) マイナス15〜20℃雰囲気でスプレーに
より水を表面に噴霧し、氷を表面に形成後アクリルの平
板でかきとり、脱水性の難易度を評価した。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】以上記述したように、本発明の撥水処理
膜及びその製造方法によれば、分散性、安定性に優れた
コーティング液を得ることができ、もって脱氷性が改良
された撥水処理膜を備えた撥水性ガラスを得ることがで
きるものである。
膜及びその製造方法によれば、分散性、安定性に優れた
コーティング液を得ることができ、もって脱氷性が改良
された撥水処理膜を備えた撥水性ガラスを得ることがで
きるものである。
【図1】金属酸化物量に対するフッ素樹脂量と、接触角
および鉛筆硬度との関係を示す線図である。
および鉛筆硬度との関係を示す線図である。
【図2】フルオロアルキルシランの濃度と撥水処理剤に
よる接触角との関係を示す線図である。
よる接触角との関係を示す線図である。
【図3】触媒濃度と撥水処理剤による接触角との関係を
示す線図である。
示す線図である。
【図4】水の添加量と撥水処理剤による接触角との関係
を示す線図である。
を示す線図である。
【図5】二次イオン強度とコーティング膜の深さの関係
を示す線図である。
を示す線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 隆三 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 中村 一郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 菅原 聡子 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 平滑もしくは微細凹凸状のガラス表面上
に撥水層を備えてなる撥水性ガラスにおいて、該撥水層
が少なくとも金属酸化物としてのSiO2とフッ素樹脂とか
らなり、該フッ素樹脂がガラス側より外部側にかけて、
連続的に増大する構成となり、さらに該撥水層中の該フ
ッ素樹脂が該SiO2に対して30〜300 重量%である撥水層
上にさらにフルオロアルキルシラン層を有することを特
徴とする撥水性ガラス。 - 【請求項2】 金属酸化物が、SiO2の他にZrO2, TiO2お
よびAl2O3 らなる群から選ばれた少なくとも1種類以上
の金属酸化物を含む多成分金属酸化物であることを特徴
とする請求項1記載の撥水性ガラス。 - 【請求項3】 フッ素樹脂が、主に炭素とフッ素からな
る重合体であり、ポリテトラフルオロエチレン、ポリク
ロロフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、
ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレンとヘ
キサフルオロプロピレンの共重合体、テトラフルオロエ
チレンとエチレン共重合体、テトラフルオロエチレンと
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、クロロ
トリフルオロエチレンとエチレンの共重合体であること
を特徴とする請求項1記載の撥水性ガラス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28130993A JP3576580B2 (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | 撥水性ガラス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28130993A JP3576580B2 (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | 撥水性ガラス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07138047A true JPH07138047A (ja) | 1995-05-30 |
JP3576580B2 JP3576580B2 (ja) | 2004-10-13 |
Family
ID=17637296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28130993A Expired - Fee Related JP3576580B2 (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | 撥水性ガラス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3576580B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001115151A (ja) * | 1999-10-18 | 2001-04-24 | Soft 99 Corporation:Kk | 1液式水系撥水処理剤及び2液式水系撥水処理剤並びに無機材表面の撥水処理方法 |
WO2001064810A1 (fr) * | 2000-03-02 | 2001-09-07 | Mitsubishi Chemical Corporation | Composition d'un element empechant l'accretion de neige ou de glace et element empechant l'accretion de neige ou de glace utilisant ladite composition |
US6403225B1 (en) | 1998-11-10 | 2002-06-11 | Nissan Motor Co., Ltd. | Article superior in slipping waterdrops down surface thereof |
US6462115B1 (en) | 1996-08-16 | 2002-10-08 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Water repellent coating composition, method for preparing the same, and coating films and coated articles using the same |
GB2377658A (en) * | 2001-06-29 | 2003-01-22 | Mohammed Nazim Khan | Non-stick coating with corrosion resistance comprises a blend of fluorine containing polymers |
US10836675B2 (en) | 2015-03-17 | 2020-11-17 | Optitune Oy | Scratch resistant, easy-to-clean coatings, methods of producing the same and the use thereof |
-
1993
- 1993-11-10 JP JP28130993A patent/JP3576580B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2002206087A (ja) * | 2000-03-02 | 2002-07-26 | Mitsunori Yoshida | 着雪氷防止部材用組成物及びこれを用いた着雪氷防止部材 |
US6835322B2 (en) | 2000-03-02 | 2004-12-28 | Hokkaido | Composition for member preventing accretion of snow or ice and member preventing accretion of snow or ice using the same |
GB2377658A (en) * | 2001-06-29 | 2003-01-22 | Mohammed Nazim Khan | Non-stick coating with corrosion resistance comprises a blend of fluorine containing polymers |
GB2377658B (en) * | 2001-06-29 | 2004-05-05 | Mohammed Nazim Khan | Non-stick coating material having corrosion resistance to a wide range of solvents and mineral acids |
US10836675B2 (en) | 2015-03-17 | 2020-11-17 | Optitune Oy | Scratch resistant, easy-to-clean coatings, methods of producing the same and the use thereof |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3576580B2 (ja) | 2004-10-13 |
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