JPH07137278A - インク容器、これを用いた記録ヘッドユニットおよび記録装置 - Google Patents
インク容器、これを用いた記録ヘッドユニットおよび記録装置Info
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- JPH07137278A JPH07137278A JP28922893A JP28922893A JPH07137278A JP H07137278 A JPH07137278 A JP H07137278A JP 28922893 A JP28922893 A JP 28922893A JP 28922893 A JP28922893 A JP 28922893A JP H07137278 A JPH07137278 A JP H07137278A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 微少なインク消費量にも対応してインク容器
内の圧力調整を可能とする。 【構成】 インク供給口5を有する底板4と、底板4に
取付けられた外筒1と、開口部分を底板4に取付けられ
外筒1内にある内筒2とよりなり、内筒2は可撓性材か
らなり、底板4に取付けられ外壁部2aの表面には円周
方向に多数のスリットsが形成されており、屈曲部2b
で底板4方向に屈曲して内壁部2cとなり円板状の底壁
部2dに連なっている。内筒2の内部にはインク6が収
容され、内部に負圧が発生したとき外壁部2aの潰れは
殆ど発生せず、底壁部2dは負圧により内方に吸引され
て、底壁部2dに連なる屈曲部2bに作用することによ
って、内筒2を取付けた底板4の方向に屈曲部2bの形
成位置は不可逆的に移転してゆく。
内の圧力調整を可能とする。 【構成】 インク供給口5を有する底板4と、底板4に
取付けられた外筒1と、開口部分を底板4に取付けられ
外筒1内にある内筒2とよりなり、内筒2は可撓性材か
らなり、底板4に取付けられ外壁部2aの表面には円周
方向に多数のスリットsが形成されており、屈曲部2b
で底板4方向に屈曲して内壁部2cとなり円板状の底壁
部2dに連なっている。内筒2の内部にはインク6が収
容され、内部に負圧が発生したとき外壁部2aの潰れは
殆ど発生せず、底壁部2dは負圧により内方に吸引され
て、底壁部2dに連なる屈曲部2bに作用することによ
って、内筒2を取付けた底板4の方向に屈曲部2bの形
成位置は不可逆的に移転してゆく。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、筆記具、インクジェッ
ト記録装置、複写機またはファクシミリ等の記録装置に
使用されるインク容器、これを用いた記録ヘッドユニッ
トおよびこれを搭載する記録装置に関するものである。
ト記録装置、複写機またはファクシミリ等の記録装置に
使用されるインク容器、これを用いた記録ヘッドユニッ
トおよびこれを搭載する記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置において、記録
ヘッドの吐出口からのインクもれ防止のためのインク容
器として、次に記載する(イ)または(ロ)の構成等が
知られている。
ヘッドの吐出口からのインクもれ防止のためのインク容
器として、次に記載する(イ)または(ロ)の構成等が
知られている。
【0003】(イ)特開昭59−98857号公報に開
示されている例であり、図12に示すような厚肉t1の
側壁と薄肉t2の底壁を有する可撓性部材200でイン
ク収容部を形成し、容器内の負圧に応答して可撓性部材
200が弾性変形する構成。
示されている例であり、図12に示すような厚肉t1の
側壁と薄肉t2の底壁を有する可撓性部材200でイン
ク収容部を形成し、容器内の負圧に応答して可撓性部材
200が弾性変形する構成。
【0004】(ロ)特開昭60−204355号公報に
開示されている例であり、図13に示すように、インク
容器本体201内に、吐出口203から吐出されるイン
クの量に応じて吐出口203に向けて移動する可動壁2
04を配設し、該可動壁204とインク容器本体201
の内面との間の接触界面における摩擦力によって、イン
ク容器本体201内のインクの負圧力を制御するもので
あって、図13(A)に示す例は、可動壁204の内周
面にOリング202が設けてあり、図13(B)に示す
例はダイヤフラム状の弾性材料によって可動壁204が
形成してある。
開示されている例であり、図13に示すように、インク
容器本体201内に、吐出口203から吐出されるイン
クの量に応じて吐出口203に向けて移動する可動壁2
04を配設し、該可動壁204とインク容器本体201
の内面との間の接触界面における摩擦力によって、イン
ク容器本体201内のインクの負圧力を制御するもので
あって、図13(A)に示す例は、可動壁204の内周
面にOリング202が設けてあり、図13(B)に示す
例はダイヤフラム状の弾性材料によって可動壁204が
形成してある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術のうち
(イ)に説明した構成では、インクを収容する容器が弾
性を備えた可撓性部材で形成されており、インクの消費
にともなう負圧に応じて弾性的に変形してつぶれてゆく
構成であるため、ある程度インクが消費されてゆくと可
撓性部材の変形が大きくなり、ゆがみが大きくなる。す
るとそれ以上の変形がしにくくなり、可撓性部材で発生
される負圧が急激に大きくなり、インクの供給がされな
くなってしまう。また可撓性部材は側面部分から変形し
てゆくが、可撓性部材容器の開口部は変形しないハウジ
ングに取付けられており、開口部分の可撓性部材は変形
できない構成となっている。そのためインクが供給でき
なくなる。
(イ)に説明した構成では、インクを収容する容器が弾
性を備えた可撓性部材で形成されており、インクの消費
にともなう負圧に応じて弾性的に変形してつぶれてゆく
構成であるため、ある程度インクが消費されてゆくと可
撓性部材の変形が大きくなり、ゆがみが大きくなる。す
るとそれ以上の変形がしにくくなり、可撓性部材で発生
される負圧が急激に大きくなり、インクの供給がされな
くなってしまう。また可撓性部材は側面部分から変形し
てゆくが、可撓性部材容器の開口部は変形しないハウジ
ングに取付けられており、開口部分の可撓性部材は変形
できない構成となっている。そのためインクが供給でき
なくなる。
【0006】本発明者らの実験によれば、(イ)の構成
におけるインクの使用効率は最大でも50%程度でしか
なく、インクの使用効率が低い。加えて、(イ)の形態
でインク吐出部と切り離せる構成とした場合、可撓性部
材の弾性変形の特性のため、切り離した状態で可撓性部
材の復元を生じ、可撓性部材内に空気を吸込んでしまう
おそれがある。このように空気が吸込まれた場合には再
度のインク吐出が正常に行われず、インク切れを起すお
それがある。
におけるインクの使用効率は最大でも50%程度でしか
なく、インクの使用効率が低い。加えて、(イ)の形態
でインク吐出部と切り離せる構成とした場合、可撓性部
材の弾性変形の特性のため、切り離した状態で可撓性部
材の復元を生じ、可撓性部材内に空気を吸込んでしまう
おそれがある。このように空気が吸込まれた場合には再
度のインク吐出が正常に行われず、インク切れを起すお
それがある。
【0007】ところで、インクの使用効率を改善するも
のとして米国特許第5,040,001号明細書では、
可撓性部材の側面の肉厚に差をつけ、肉厚の薄い側から
積極的につぶれるような構成としたものがある。しか
し、本件においても容器との接合部である開口部はその
ままであるため、インクの使用効率はさほど向上しな
い。また、薄肉部が不均一な変形をした場合や、開口端
と反対の側が内方に向って変形してつぶれてしまった場
合には、可撓性部材側への負圧影響がバラツキ、あるい
は、インクを多量に残したまま急激に負圧が大きくなり
インクの供給がなされなくなり、使用効率の低下を招く
おそれもある。
のとして米国特許第5,040,001号明細書では、
可撓性部材の側面の肉厚に差をつけ、肉厚の薄い側から
積極的につぶれるような構成としたものがある。しか
し、本件においても容器との接合部である開口部はその
ままであるため、インクの使用効率はさほど向上しな
い。また、薄肉部が不均一な変形をした場合や、開口端
と反対の側が内方に向って変形してつぶれてしまった場
合には、可撓性部材側への負圧影響がバラツキ、あるい
は、インクを多量に残したまま急激に負圧が大きくなり
インクの供給がなされなくなり、使用効率の低下を招く
おそれもある。
【0008】また前記(ロ)に説明した構成では、可動
壁とインク容器本体との間の気密性保持および可動壁の
倒れ防止のために、Oリングやダイヤフラムの剛性を大
きく設定したり、Oリングやダイヤフラムの厚みを厚く
しインク容器との接触面積を大きくしなければならな
い。その結果、可動壁とインク容器本体内面との接触界
面における摩擦力が大きくなり、可動壁の始動圧、すな
わち、可動壁の静止状態から移動を開始するのに必要な
差圧が大きくなってしまうなど、高精度のインク負圧の
調整を行うための必要条件の設定が難しい。
壁とインク容器本体との間の気密性保持および可動壁の
倒れ防止のために、Oリングやダイヤフラムの剛性を大
きく設定したり、Oリングやダイヤフラムの厚みを厚く
しインク容器との接触面積を大きくしなければならな
い。その結果、可動壁とインク容器本体内面との接触界
面における摩擦力が大きくなり、可動壁の始動圧、すな
わち、可動壁の静止状態から移動を開始するのに必要な
差圧が大きくなってしまうなど、高精度のインク負圧の
調整を行うための必要条件の設定が難しい。
【0009】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
るために成されたものであって、微小なインク消費量に
も対応してインク容器内の圧力を調整することができ、
インク容器内に空気を吸込むおそれがないインク容器を
提供することを目的とするものである。
るために成されたものであって、微小なインク消費量に
も対応してインク容器内の圧力を調整することができ、
インク容器内に空気を吸込むおそれがないインク容器を
提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本発明に係る
インク容器は、記録ヘッドへインクを供給する供給口を
有する底板と、該底板に取付けられたインクを収容する
内筒と、前記底板に取付けられて前記内筒の外周部を覆
う外筒とを備えたインク容器であって、前記内筒は、前
記底板に取付けられた開口部から前記外筒の内壁面に沿
って延長される外壁部と、該外壁部が内側にそして前記
底板方向へと屈曲した屈曲部と、屈曲部から前記底板方
向に向かう内壁部の端部に接続されて開口を閉鎖した底
壁部とにより形成され、外壁部および屈曲部は周方向に
多数のスリットが設けられ可撓性を有しており内筒内の
負圧増大に伴ない前記屈曲部の形成位置が前記底板の方
向に不可逆的に移転することを特徴とする構成によっ
て、前記の目的を達成しようとするものである。
インク容器は、記録ヘッドへインクを供給する供給口を
有する底板と、該底板に取付けられたインクを収容する
内筒と、前記底板に取付けられて前記内筒の外周部を覆
う外筒とを備えたインク容器であって、前記内筒は、前
記底板に取付けられた開口部から前記外筒の内壁面に沿
って延長される外壁部と、該外壁部が内側にそして前記
底板方向へと屈曲した屈曲部と、屈曲部から前記底板方
向に向かう内壁部の端部に接続されて開口を閉鎖した底
壁部とにより形成され、外壁部および屈曲部は周方向に
多数のスリットが設けられ可撓性を有しており内筒内の
負圧増大に伴ない前記屈曲部の形成位置が前記底板の方
向に不可逆的に移転することを特徴とする構成によっ
て、前記の目的を達成しようとするものである。
【0011】
【作用】上記の構成により、内筒の外壁部は周方向に設
けられた多数のスリットによる可撓性を有しており、内
部負圧による中筒側面の潰れは殆ど発生せず、底壁部は
負圧により内方に吸引されて底壁部に連なる内筒の外壁
部に形成された屈曲部に対して底板方向への移動力を付
与することになる。即ち、周方向に設けた多数のスリッ
トによる可撓性を有している外壁部に形成した屈曲部
は、形成位置を外壁部の底板方向に不可逆的に移転す
る。
けられた多数のスリットによる可撓性を有しており、内
部負圧による中筒側面の潰れは殆ど発生せず、底壁部は
負圧により内方に吸引されて底壁部に連なる内筒の外壁
部に形成された屈曲部に対して底板方向への移動力を付
与することになる。即ち、周方向に設けた多数のスリッ
トによる可撓性を有している外壁部に形成した屈曲部
は、形成位置を外壁部の底板方向に不可逆的に移転す
る。
【0012】上記、可撓性を有する内筒の特性によっ
て、収容したインクが消費されていくにともなって、イ
ンク容器内の圧力が下がり負圧力が発生する。この負圧
力によって可撓性部材で形成した中筒外壁部の屈曲部が
外筒の内壁面に沿って底板に向けて移転して行く。この
とき底壁部は、中筒の外壁部に比較して変形し難いの
で、初期の状態の形状を保ったまま底板に向って移動し
て中筒の屈曲部が不可逆的に移転し、インク消費量に見
合う分だけ、底板および可撓性部材に囲まれたインク容
器容積が減少し、一定の負圧に到達し、安定した負圧レ
ベルを維持する。
て、収容したインクが消費されていくにともなって、イ
ンク容器内の圧力が下がり負圧力が発生する。この負圧
力によって可撓性部材で形成した中筒外壁部の屈曲部が
外筒の内壁面に沿って底板に向けて移転して行く。この
とき底壁部は、中筒の外壁部に比較して変形し難いの
で、初期の状態の形状を保ったまま底板に向って移動し
て中筒の屈曲部が不可逆的に移転し、インク消費量に見
合う分だけ、底板および可撓性部材に囲まれたインク容
器容積が減少し、一定の負圧に到達し、安定した負圧レ
ベルを維持する。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0014】(第1実施例)図1は第1実施例インク容
器の斜視断面図、図2は同実施例の模式断面図である。
器の斜視断面図、図2は同実施例の模式断面図である。
【0015】図1、図2に示すように、第1実施例のイ
ンク容器は、記録ヘッドへインクを供給する供給口5を
有する底板4と、一方の開口部分を底板4に取付けられ
他方は開口している外筒1と、開口部分を底板4に取付
けられ外筒1によって外周部は覆われている内筒2とに
より構成されている。
ンク容器は、記録ヘッドへインクを供給する供給口5を
有する底板4と、一方の開口部分を底板4に取付けられ
他方は開口している外筒1と、開口部分を底板4に取付
けられ外筒1によって外周部は覆われている内筒2とに
より構成されている。
【0016】内筒2は、ゴム、軟質のプラスチック等の
可撓性材からなり、開口部が底板4に取付けられ外筒1
の内面に沿った外壁部2aの表面には円周方向に多数の
スリットsが形成されており、外壁部2aの一部で形成
された屈曲部2bで底板4方向に屈曲して内壁部2cと
なり円板状の底壁部2dに連なっている。
可撓性材からなり、開口部が底板4に取付けられ外筒1
の内面に沿った外壁部2aの表面には円周方向に多数の
スリットsが形成されており、外壁部2aの一部で形成
された屈曲部2bで底板4方向に屈曲して内壁部2cと
なり円板状の底壁部2dに連なっている。
【0017】そして、内筒2の内部にはインク6が収容
され、底板4の供給口5はボール栓3によって閉ざして
ある。
され、底板4の供給口5はボール栓3によって閉ざして
ある。
【0018】上記の構成により、内筒2の外壁部2aは
周方向に設けられた多数のスリットsによる可撓性をも
有しており、内部に負圧が発生したとき外壁部2aの潰
れは殆ど発生せず、底壁部2dは負圧により内方に吸引
されて、底壁部2dに連なる屈曲部2bに作用すること
によって、内筒2を取付けた底板4の方向に屈曲部2b
の形成位置は不可逆的に移転してゆき、内部は安定した
負圧レベルを維持することができる。
周方向に設けられた多数のスリットsによる可撓性をも
有しており、内部に負圧が発生したとき外壁部2aの潰
れは殆ど発生せず、底壁部2dは負圧により内方に吸引
されて、底壁部2dに連なる屈曲部2bに作用すること
によって、内筒2を取付けた底板4の方向に屈曲部2b
の形成位置は不可逆的に移転してゆき、内部は安定した
負圧レベルを維持することができる。
【0019】図3は、供給口を底板4の中央部ではな
く、下方の外筒1寄りに形成した第1実施例の変形例を
示す断面図である。
く、下方の外筒1寄りに形成した第1実施例の変形例を
示す断面図である。
【0020】このようにインクの供給口5をインク収容
器である外筒1を構成する底板4の中央よりもインク収
容器の装着状態下方側に設けることにより、重力によっ
てインク収容器の底側にインクを集めることができ、イ
ンクのヘッドへの供給性が一層向上するものである。
器である外筒1を構成する底板4の中央よりもインク収
容器の装着状態下方側に設けることにより、重力によっ
てインク収容器の底側にインクを集めることができ、イ
ンクのヘッドへの供給性が一層向上するものである。
【0021】(第2実施例)図4は、第2実施例の模式
断面図であり、第1実施例と同一または相当部分は同一
符号で示してあり、重複説明は省略する。
断面図であり、第1実施例と同一または相当部分は同一
符号で示してあり、重複説明は省略する。
【0022】第2実施例は、第1実施例と同様の可撓性
部材による内筒2を有しており、外筒1の開口部に大気
連通孔7aを形成した蓋7を取付けたものである。
部材による内筒2を有しており、外筒1の開口部に大気
連通孔7aを形成した蓋7を取付けたものである。
【0023】このように大気連通孔7aを有した蓋7を
設けることで、中筒2の底壁部2dが外方からの作用に
対して保護される。したがって、不用意な加圧状態によ
る吐出口からのインクもれを発生することがなく、可撓
性部材の内筒2によるインクの供給状態を安定に達成す
ることができる。
設けることで、中筒2の底壁部2dが外方からの作用に
対して保護される。したがって、不用意な加圧状態によ
る吐出口からのインクもれを発生することがなく、可撓
性部材の内筒2によるインクの供給状態を安定に達成す
ることができる。
【0024】図5乃至図8は、それぞれ図4に示した第
2実施例の変形例を示し、底板4に設けられた供給口5
の閉塞手段が異なっている。なお前記実施例と同一また
は相当部分は同一符号で示し、重複説明は省略する。な
お図示の閉塞手段は第2実施例に限られることなく、第
1実施例に適用しても有効である。
2実施例の変形例を示し、底板4に設けられた供給口5
の閉塞手段が異なっている。なお前記実施例と同一また
は相当部分は同一符号で示し、重複説明は省略する。な
お図示の閉塞手段は第2実施例に限られることなく、第
1実施例に適用しても有効である。
【0025】図5に示す例は、底板4に設けられた供給
口5はボール栓3で閉塞されており、底板4の容器内部
側には、インクが通る孔8aを有する箱形の揺動防止機
構8が供給口5を取囲むように取付けられている。本変
形例では、インク容器に衝撃が加わっても、揺動防止機
構8の働きによって排出口5からインクもれが発生しな
い。
口5はボール栓3で閉塞されており、底板4の容器内部
側には、インクが通る孔8aを有する箱形の揺動防止機
構8が供給口5を取囲むように取付けられている。本変
形例では、インク容器に衝撃が加わっても、揺動防止機
構8の働きによって排出口5からインクもれが発生しな
い。
【0026】図6に示す例は、ボール栓にかえて、つき
破りタイプの閉塞部材3aによって排出口5を閉塞した
ものであり、図7に示す例は、排出口5をフィルム状シ
ール材3bによって閉塞したものである。
破りタイプの閉塞部材3aによって排出口5を閉塞した
ものであり、図7に示す例は、排出口5をフィルム状シ
ール材3bによって閉塞したものである。
【0027】図8に示す例は、底板4に取付けたインク
の通る孔28aを有するボール栓ガイド28の中で、圧
縮ばね28bにより常時付勢されたボール栓23によっ
て排出口5を閉塞したものである。本変形例では、使用
時に適宜手段によりボール栓23を圧縮ばね28bの弾
発力に抗して押圧力を加え排出口5を開くことができ、
一旦使用した後、前記押圧力を除くと再度排出口5を閉
塞することができる。
の通る孔28aを有するボール栓ガイド28の中で、圧
縮ばね28bにより常時付勢されたボール栓23によっ
て排出口5を閉塞したものである。本変形例では、使用
時に適宜手段によりボール栓23を圧縮ばね28bの弾
発力に抗して押圧力を加え排出口5を開くことができ、
一旦使用した後、前記押圧力を除くと再度排出口5を閉
塞することができる。
【0028】次に、本発明のインク容器の実施例の動作
について説明する。
について説明する。
【0029】図9は、図2に示す第1実施例のインク容
器を記録ヘッド29に結合して吐出口29aよりインク
6を吐出させて消費して行く状態を示し、(A)は初
期、(B)は途中、(C)は最後をそれぞれ示す。
器を記録ヘッド29に結合して吐出口29aよりインク
6を吐出させて消費して行く状態を示し、(A)は初
期、(B)は途中、(C)は最後をそれぞれ示す。
【0030】初期の状態では、図9の(A)に示すよう
に、記録ヘッド29との結合時にボール栓(図示せず)
が供給口5より離され供給口5は開放されており、吐出
口29aよりインク6が吐出され消費されて行く。
に、記録ヘッド29との結合時にボール栓(図示せず)
が供給口5より離され供給口5は開放されており、吐出
口29aよりインク6が吐出され消費されて行く。
【0031】インク容器内のインク6が消費されるにと
もなって、インク容器の内筒2内の圧力が下がり負圧力
が発生する。この負圧力により、図9の(B)に示すよ
うに、可撓性部材の内筒2が変形し、屈曲部2bが外筒
1の内壁面に沿って底板4に向けて移転して行く。底壁
部2dは外壁部2aおよび内壁部2cに比較して変形し
難いので初期の状態の形状を保ったまま底板4に向けて
移動して行き、インク消費量に見合う分だけ底板4およ
び内筒2に囲まれたインク容器容積が減少して行く。
もなって、インク容器の内筒2内の圧力が下がり負圧力
が発生する。この負圧力により、図9の(B)に示すよ
うに、可撓性部材の内筒2が変形し、屈曲部2bが外筒
1の内壁面に沿って底板4に向けて移転して行く。底壁
部2dは外壁部2aおよび内壁部2cに比較して変形し
難いので初期の状態の形状を保ったまま底板4に向けて
移動して行き、インク消費量に見合う分だけ底板4およ
び内筒2に囲まれたインク容器容積が減少して行く。
【0032】そして、図9の(C)に示すように、最後
には可撓性部材の内筒2の弾性力と前記負圧力とが釣り
合い、通常の使用状態ではこれ以上インクを吐出するこ
とができない状態となる。
には可撓性部材の内筒2の弾性力と前記負圧力とが釣り
合い、通常の使用状態ではこれ以上インクを吐出するこ
とができない状態となる。
【0033】本発明では上記したように、可撓性部材の
内筒2に形成する屈曲部2bが内筒2の外壁部2a上を
移転していくためインクが消費されていく過程で、移転
した下流側すなわち底板4付近の内壁面近傍に、ほとん
どインクが残らない状態を作りだすことができ、さら
に、底壁部2dがほぼ初期の状態の形状を保ったまま底
板4まで達するため、インク残量が極めて少なくなるま
で使用できることになる。
内筒2に形成する屈曲部2bが内筒2の外壁部2a上を
移転していくためインクが消費されていく過程で、移転
した下流側すなわち底板4付近の内壁面近傍に、ほとん
どインクが残らない状態を作りだすことができ、さら
に、底壁部2dがほぼ初期の状態の形状を保ったまま底
板4まで達するため、インク残量が極めて少なくなるま
で使用できることになる。
【0034】また、図9で明らかなように、可撓性部材
の屈曲部2bの移転が外筒1の内壁面に沿って行われる
ため、その屈曲部の変形は不可逆的になり、従来技術の
様な弾性変形するものと比べ、元の形状に戻ることがな
く、オリフィスから空気を吸込んでしまいインク切れを
起すといったことがない効果がある。
の屈曲部2bの移転が外筒1の内壁面に沿って行われる
ため、その屈曲部の変形は不可逆的になり、従来技術の
様な弾性変形するものと比べ、元の形状に戻ることがな
く、オリフィスから空気を吸込んでしまいインク切れを
起すといったことがない効果がある。
【0035】内筒2の屈曲部2b、および外壁部2a
は、外筒1の内壁部に、密着していても良いし、離れて
いてもかまわない。
は、外筒1の内壁部に、密着していても良いし、離れて
いてもかまわない。
【0036】このため、可撓性部材の内筒2の寸法精度
は、厳密な精度を必要とすることなく作動するため、イ
ンク容器の製造コストが安価となる効果がある。
は、厳密な精度を必要とすることなく作動するため、イ
ンク容器の製造コストが安価となる効果がある。
【0037】本発明で使用されうる内筒2の可撓性部材
は、比較的変形し易い軟質の材料であることが好まし
い。
は、比較的変形し易い軟質の材料であることが好まし
い。
【0038】また、インク容器の材料に要求される諸特
性としては、 (1)可塑剤フリーまたはインクへの影響の無いこと。
性としては、 (1)可塑剤フリーまたはインクへの影響の無いこと。
【0039】(2)界面活性剤フリーまたはインクへの
影響の無いこと。
影響の無いこと。
【0040】(3)重金属フリーまたはインクへの影響
が無いこと。
が無いこと。
【0041】(4)吸水率の低い高分子化合物であるこ
と。
と。
【0042】(5)ガスバリアー性に優れたものである
こと。
こと。
【0043】(6)ガラス転位点(Tg)が室温以下の
高分子化合物であること。
高分子化合物であること。
【0044】(7)インクによって膨潤、変形などを引
き起こさない高分子化合物であること。
き起こさない高分子化合物であること。
【0045】(8)耐候性、耐環境性に優れているこ
と。
と。
【0046】等が挙げられる。
【0047】例えばガラス転位点(Tg)が室温以下の
材料としては具体的には、 フッ素系ゴム PVC(ポリ塩化ビニル) PVA(ポリビニルアルコール) PVdC(ポリ塩化ビニリデン) PE(ポリエチレン) PP(ポリプロピレン) ポリオレフィン EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体) ポリブテン EPDM EPR/EPT 塩化ブチルゴム ポリウレタン アクリルゴム シリコンゴム BR(ポリブタジエンゴム) NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム) SBR(スチレンブタジエンゴム IR(イソプレンゴム) IIR(イソプレンイソブチレンゴム) CR(クロロプレンゴム) クロロスルホン化PE 多硫化ゴム などが挙げられる。
材料としては具体的には、 フッ素系ゴム PVC(ポリ塩化ビニル) PVA(ポリビニルアルコール) PVdC(ポリ塩化ビニリデン) PE(ポリエチレン) PP(ポリプロピレン) ポリオレフィン EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体) ポリブテン EPDM EPR/EPT 塩化ブチルゴム ポリウレタン アクリルゴム シリコンゴム BR(ポリブタジエンゴム) NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム) SBR(スチレンブタジエンゴム IR(イソプレンゴム) IIR(イソプレンイソブチレンゴム) CR(クロロプレンゴム) クロロスルホン化PE 多硫化ゴム などが挙げられる。
【0048】また、内筒2は、さらに要求される特性を
十分に満足させるため所望の特性の材料を多層として積
層して構成しても良い。
十分に満足させるため所望の特性の材料を多層として積
層して構成しても良い。
【0049】その場合、例えば、ガスバリアー性に優れ
た材料と、容器の外筒1と内筒2の外壁部2aとの摺動
性に優れた材料等を組合わせることで目的に合致した材
料とできる。また、他の例としては、最内層として耐イ
ンク性に優れた接液性の良好な材料を用いたり、また、
折り返して変形して移転していくために摩擦係数が低
く、スムーズな隔壁の移動を可能にする材料などを使用
すると良い。
た材料と、容器の外筒1と内筒2の外壁部2aとの摺動
性に優れた材料等を組合わせることで目的に合致した材
料とできる。また、他の例としては、最内層として耐イ
ンク性に優れた接液性の良好な材料を用いたり、また、
折り返して変形して移転していくために摩擦係数が低
く、スムーズな隔壁の移動を可能にする材料などを使用
すると良い。
【0050】また、インクの蒸発やガスの侵入を防止す
るガスバリアー性に優れた材料や、ゴム等の可撓性部材
に優れた形状保持機能を備えた材料を使用しても良い。
るガスバリアー性に優れた材料や、ゴム等の可撓性部材
に優れた形状保持機能を備えた材料を使用しても良い。
【0051】なお、ゴム材料は長期保存に耐えられるよ
うな材料が好ましく、例えば、IIR、ブチルゴム、E
PR、EPDM、EPT、フッ素ゴム、熱可塑性のエラ
ストマーなどが挙げられる。
うな材料が好ましく、例えば、IIR、ブチルゴム、E
PR、EPDM、EPT、フッ素ゴム、熱可塑性のエラ
ストマーなどが挙げられる。
【0052】一方、外筒1や内筒2は、その一部、ある
いは全体を透明あるいは半透明の材料で構成しても良
い。
いは全体を透明あるいは半透明の材料で構成しても良
い。
【0053】このように透明あるいは半透明部分をもた
せることで、内部のインクの使用状態や、インクの色を
識別することができ、取り扱い性が向上する。
せることで、内部のインクの使用状態や、インクの色を
識別することができ、取り扱い性が向上する。
【0054】他の実施例として、図10の斜視図に示す
ように、底板4、外筒1および内筒2の底壁部2dを角
形に形成して、記録ヘッドや記録装置との組合せを容易
とすることもできる。
ように、底板4、外筒1および内筒2の底壁部2dを角
形に形成して、記録ヘッドや記録装置との組合せを容易
とすることもできる。
【0055】次に、本発明に係るインク容器を使用した
インクジェット記録装置について図11を参照して説明
する。
インクジェット記録装置について図11を参照して説明
する。
【0056】記録ヘッド103と本実施例のインク容器
とを接合した記録ヘッドユニットを搭載したキャリッジ
101はガイド軸104および螺旋溝105aをもつリ
ードスクリュー105に案内され、キャリッジ101上
には、本発明のインク容器が内装されたインク容器カセ
ット102を装着することが可能である。ちなみに、記
録ヘッド103側には、図示しない棒体が設けられてお
り、インク容器カセット102を一体化した際に、前記
棒体の先端部が容器本体1の排出口5内に挿入されてボ
ール5を押圧し、供給口5を開放するように構成されて
いる。
とを接合した記録ヘッドユニットを搭載したキャリッジ
101はガイド軸104および螺旋溝105aをもつリ
ードスクリュー105に案内され、キャリッジ101上
には、本発明のインク容器が内装されたインク容器カセ
ット102を装着することが可能である。ちなみに、記
録ヘッド103側には、図示しない棒体が設けられてお
り、インク容器カセット102を一体化した際に、前記
棒体の先端部が容器本体1の排出口5内に挿入されてボ
ール5を押圧し、供給口5を開放するように構成されて
いる。
【0057】リードスクリュー105は、正逆回転する
駆動モータ106によって歯車列106a,106b,
106c,106dを介して正逆回転され、その螺旋溝
105aに先端部が係合したキャリッジ101に設けら
れているピン(図示せず)を介してキャリッジ101を
矢印方向および反矢印方向へ往復移動させる。駆動モー
タ106の正逆回転の切換は、キャリッジ101がホー
ムポジションにあることをキャリッジ101に設けられ
たレバー115とフォトカプラ116とで検出すること
により行う。
駆動モータ106によって歯車列106a,106b,
106c,106dを介して正逆回転され、その螺旋溝
105aに先端部が係合したキャリッジ101に設けら
れているピン(図示せず)を介してキャリッジ101を
矢印方向および反矢印方向へ往復移動させる。駆動モー
タ106の正逆回転の切換は、キャリッジ101がホー
ムポジションにあることをキャリッジ101に設けられ
たレバー115とフォトカプラ116とで検出すること
により行う。
【0058】他方、記録媒体である記録紙109は、プ
ラテン107に押え板108によって押圧され、紙送り
モータ110によって駆動される紙送りローラ(図示せ
ず)によって記録ヘッドに対向するように搬送される。
ラテン107に押え板108によって押圧され、紙送り
モータ110によって駆動される紙送りローラ(図示せ
ず)によって記録ヘッドに対向するように搬送される。
【0059】回復ユニット111は、記録ヘッド103
の吐出口に付着した異物や粘度の高くなったインクを除
去して、吐出特性を正規の状態に維持するために設けら
れたものである。
の吐出口に付着した異物や粘度の高くなったインクを除
去して、吐出特性を正規の状態に維持するために設けら
れたものである。
【0060】回復ユニット111は、吸引手段(図示せ
ず)に連通されたキャップ部材113を有し、記録ヘッ
ド103の前記吐出口をキャッピングして吸引すること
により、吐出口に付着した異物や粘度の高くなったイン
クを除去する。また、回復ユニット111とプラテン1
07の間には、案内部材112に案内されて記録ヘッド
103の吐出口面の走行経路上に向けて前進、後退する
クリーニングブレード114が配設されており、該クリ
ーニングブレード114の先端で前記吐出口面に付着し
た異物やインク滴をクリーニングできるように構成され
ている。
ず)に連通されたキャップ部材113を有し、記録ヘッ
ド103の前記吐出口をキャッピングして吸引すること
により、吐出口に付着した異物や粘度の高くなったイン
クを除去する。また、回復ユニット111とプラテン1
07の間には、案内部材112に案内されて記録ヘッド
103の吐出口面の走行経路上に向けて前進、後退する
クリーニングブレード114が配設されており、該クリ
ーニングブレード114の先端で前記吐出口面に付着し
た異物やインク滴をクリーニングできるように構成され
ている。
【0061】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中で熱エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し、記録を
行うインクジェット記録方式の記録ヘッド、記録装置に
於いて、優れた効果をもたらすものである。
中で熱エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し、記録を
行うインクジェット記録方式の記録ヘッド、記録装置に
於いて、優れた効果をもたらすものである。
【0062】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基
本的な原理を用いて行うものが好ましい。この記録方式
は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれに
も適用可能である。
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基
本的な原理を用いて行うものが好ましい。この記録方式
は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれに
も適用可能である。
【0063】この記録方式を簡単に説明すると液体(イ
ンク)が保持されているシートや液路に対応して配置さ
れている吐出エネルギ発生手段である電気熱変換体に、
記録情報に対応して液体(インク)に核沸騰現象を越
え、膜沸騰現象を生じる様な急速な温度上昇を与えるた
めの少くとも一つの駆動信号を印加することによって、
熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜
沸騰を生じさせる。この様に液体(インク)から電気熱
変換体に付与する駆動信号に一対一対応した気泡を形成
出来るため、特にオンデマンド型の記録法には有効であ
る。この気泡の成長、収縮により吐出孔を介して液体
(インク)を吐出させて、少くとも一つの滴を形成す
る。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気
泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体
(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパル
ス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359
号明細書、同第4345262号明細書に記載されてい
るようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度
上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細
書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記
録を行うことが出来る。
ンク)が保持されているシートや液路に対応して配置さ
れている吐出エネルギ発生手段である電気熱変換体に、
記録情報に対応して液体(インク)に核沸騰現象を越
え、膜沸騰現象を生じる様な急速な温度上昇を与えるた
めの少くとも一つの駆動信号を印加することによって、
熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜
沸騰を生じさせる。この様に液体(インク)から電気熱
変換体に付与する駆動信号に一対一対応した気泡を形成
出来るため、特にオンデマンド型の記録法には有効であ
る。この気泡の成長、収縮により吐出孔を介して液体
(インク)を吐出させて、少くとも一つの滴を形成す
る。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気
泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体
(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパル
ス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359
号明細書、同第4345262号明細書に記載されてい
るようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度
上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細
書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記
録を行うことが出来る。
【0064】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出孔、液流路、電気熱変換
体を組み合わせた構成(直線状液流路又は直角液流路)
の他に、米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書に開示されているように、熱
作用部が屈曲する領域に配置された構成を持つものにも
本発明は有効である。
書に開示されているような吐出孔、液流路、電気熱変換
体を組み合わせた構成(直線状液流路又は直角液流路)
の他に、米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書に開示されているように、熱
作用部が屈曲する領域に配置された構成を持つものにも
本発明は有効である。
【0065】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出孔とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成を有するものにおいても本発明は有効である。
通するスリットを電気熱変換体の吐出孔とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成を有するものにおいても本発明は有効である。
【0066】さらに、本発明が有効に利用される記録ヘ
ッドとしては、記録装置が記録可能である記録媒体の最
大幅に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッドが
ある。このフルラインヘッドは、上述した明細書に開示
されているような記録ヘッドを複数組み合わせることに
よってフルライン構成にしたものや、一体的に形成され
た一個のフルライン記録ヘッドであっても良い。
ッドとしては、記録装置が記録可能である記録媒体の最
大幅に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッドが
ある。このフルラインヘッドは、上述した明細書に開示
されているような記録ヘッドを複数組み合わせることに
よってフルライン構成にしたものや、一体的に形成され
た一個のフルライン記録ヘッドであっても良い。
【0067】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0068】また、本発明のインク容器を使用した記録
装置に、記録ヘッドに対する回復手段や予備的な補助手
段を付加することは、記録装置を一層安定にすることが
できるので好ましいものである。これらを具体的に挙げ
れば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリ
ーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこ
れとは別の加熱素子、或はこれらの組み合わせによる予
備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
行う手段を付加することも安定した記録を行うために有
効である。
装置に、記録ヘッドに対する回復手段や予備的な補助手
段を付加することは、記録装置を一層安定にすることが
できるので好ましいものである。これらを具体的に挙げ
れば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリ
ーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこ
れとは別の加熱素子、或はこれらの組み合わせによる予
備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
行う手段を付加することも安定した記録を行うために有
効である。
【0069】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成したものか、複数個の組み合わせ
で構成したものかのいずれでも良いが、異なる色の複色
カラーまたは、混色によるフルカラーの少くとも一つを
備えた装置にも本発明は極めて有効である。
色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成したものか、複数個の組み合わせ
で構成したものかのいずれでも良いが、異なる色の複色
カラーまたは、混色によるフルカラーの少くとも一つを
備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0070】本発明において、上述した各インクに対し
て最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するも
のである。
て最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するも
のである。
【0071】さらに加えて、本発明に係るインク容器カ
セット102を搭載したインクジェット記録装置の形態
としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端
末として用いられるものの他、リーダ等と組み合わせた
複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装
置の形態を採るものであっても良い。
セット102を搭載したインクジェット記録装置の形態
としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端
末として用いられるものの他、リーダ等と組み合わせた
複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装
置の形態を採るものであっても良い。
【0072】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0073】可撓性部材で構成した内筒が、外筒内壁面
に沿って転移する屈曲部を有し、非可逆変形するため、
インクの消費量にともなう微小な圧力変化に合わせてイ
ンク容器の容積が減少して行き、その状態を保つ。その
結果、インクに空気が混入するおそれがなく、筆記具や
記録装置の信頼性が向上する。
に沿って転移する屈曲部を有し、非可逆変形するため、
インクの消費量にともなう微小な圧力変化に合わせてイ
ンク容器の容積が減少して行き、その状態を保つ。その
結果、インクに空気が混入するおそれがなく、筆記具や
記録装置の信頼性が向上する。
【0074】また、内筒の外側に大気連通孔を形成した
蓋を固着しておくと、外筒に比較して強度が小さい可撓
性部材の内筒が直接外部の物に接触することがなくな
り、可撓性部材の破損等を防止することができる。
蓋を固着しておくと、外筒に比較して強度が小さい可撓
性部材の内筒が直接外部の物に接触することがなくな
り、可撓性部材の破損等を防止することができる。
【図1】 第1実施例のインク容器の斜視図である。
【図2】 第1実施例のインク容器の模式断面図であ
る。
る。
【図3】 第1実施例の変形例の模式断面図である。
【図4】 第2実施例のインク容器の模式断面図であ
る。
る。
【図5】 第2実施例の第1変形例を示す模式断面図で
ある。
ある。
【図6】 第2実施例の第2変形例を示す模式断面図で
ある。
ある。
【図7】 第2実施例の第3変形例を示す模式断面図で
ある。
ある。
【図8】 第2実施例の第4変形例を示す模式断面図で
ある。
ある。
【図9】 第2実施例のインク容器の使用時における状
態を示す模式断面図であり、(A)は初期の状態、
(B)は途中の状態、(C)は最後の状態を示す。
態を示す模式断面図であり、(A)は初期の状態、
(B)は途中の状態、(C)は最後の状態を示す。
【図10】 第3実施例のインク容器の斜視図である。
【図11】 本発明のインク容器を用いたインクジェッ
ト記録装置の一例を示す斜視図である。
ト記録装置の一例を示す斜視図である。
【図12】 従来のインク容器に用いられる可撓性部材
の一部断面側面図である。
の一部断面側面図である。
【図13】 従来の他のインク容器を示す模式断面図で
あり、(A)はOリングを有する可動壁をもつ例、
(B)はダイヤフラム状の可動壁を有する例を示す。
あり、(A)はOリングを有する可動壁をもつ例、
(B)はダイヤフラム状の可動壁を有する例を示す。
1 外筒 2 内筒 2a 外壁部 2b 屈曲部 2c 内壁部 2d 底壁部 3 ボール栓 4 底板 5 供給口 6 インク 7 蓋 7a 大気連通孔 29 記録ヘッド 29a 吐出口
Claims (6)
- 【請求項1】 記録ヘッドへインクを供給する供給口を
有する底板と、該底板に取付けられたインクを収容する
内筒と、前記底板に取付けられて前記内筒の外周部を覆
う外筒とを備えたインク容器であって、 前記内筒は、前記底板に取付けられた開口部から前記外
筒の内壁面に沿って延長される外壁部と、該外壁部が内
側にそして前記底板方向へと屈曲した屈曲部と、屈曲部
から前記底板方向に向かう内壁部の端部に接続されて開
口を閉鎖した底壁部とにより形成され、外壁部および屈
曲部は周方向に多数のスリットが設けられ可撓性を有し
ており内筒内の負圧増大に伴ない前記屈曲部の形成位置
が前記底板の方向に不可逆的に移転することを特徴とす
るインク容器。 - 【請求項2】 外筒は大気連通孔を有し内筒の底壁部を
覆う蓋を備えたことを特徴とする請求項1記載のインク
容器。 - 【請求項3】 底板の供給口に閉塞手段を設けたことを
特徴とする請求項1または2に記載のインク容器。 - 【請求項4】 底板の内筒側に供給口を囲む揺動防止機
構を備えたことを特徴とする請求項3記載のインク容
器。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載のイ
ンク容器と、該インク容器の底板に設けられた供給口に
連通した液路と、該液路に設けた吐出エネルギ発生手段
によりインクを吐出させる吐出部を有する記録ヘッドと
を備えたことを特徴とする記録ヘッドユニット。 - 【請求項6】 請求項5記載の記録ヘッドユニットを搭
載するキャリッジと、吐出エネルギ発生手段に電気信号
を送る手段と、記録ヘッドに対向させて記録媒体を搬送
する搬送装置とを備えたことを特徴とする記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28922893A JPH07137278A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | インク容器、これを用いた記録ヘッドユニットおよび記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28922893A JPH07137278A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | インク容器、これを用いた記録ヘッドユニットおよび記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07137278A true JPH07137278A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=17740450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28922893A Withdrawn JPH07137278A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | インク容器、これを用いた記録ヘッドユニットおよび記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07137278A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007182055A (ja) * | 2005-12-06 | 2007-07-19 | Seiko Epson Corp | 液体収容容器 |
-
1993
- 1993-11-18 JP JP28922893A patent/JPH07137278A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007182055A (ja) * | 2005-12-06 | 2007-07-19 | Seiko Epson Corp | 液体収容容器 |
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